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【発明の名称】 コンバインの伝動構造
【発明者】 【氏名】瀬川 卓二
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】斎藤 成徳
【住所又は居所】山形県酒田市両羽町332番地 株式会社斎藤農機製作所内

【要約】 【課題】除去作業やメンテナンス作業における掻込みリールの人力回転を容易に行えるようにする。

【解決手段】刈取り部8に装備した掻込みリール15の伝動系に任意に操作可能なクラッチC3を介在してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈取り部に装備した掻込みリールの伝動系に任意に操作可能なクラッチを介在してあることを特徴とするコンバインの伝動構造。
【請求項2】
掻込みリールの伝動系に無段変速装置を介在するとともに、この無段変速装置の伝動下手に前記クラッチを配備してある請求項1記載のコンバインの伝動構造。
【請求項3】
刈取り部に装備した掻込みリールの伝動系に掻込みリールの先行回転を許容する一方向クラッチを介在してあることを特徴とするコンバインの伝動構造。
【請求項4】
掻込みリールの伝動系に無段変速装置を介在するとともに、この無段変速装置の伝動下手に前記一方向クラッチを配備してある請求項3記載のコンバインの伝動構造。
【請求項5】
前記一方向クラッチを強制的に切り操作する操作手段を備えてある請求項3または4記載のコンバインの伝動構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、刈取り部に掻込みリールを備えた全稈投入型のコンバインに利用する伝動構造に関する。
【背景技術】
【0002】
全稈投入型のコンバインとしては、例えば、特許文献1に開示されているように、刈取りクラッチを介して伝達される動力でフィーダおよび刈取り部を駆動するとともに、刈取り部の前部上方に配備した掻込みリールをベルト式の無段変速装置で変速駆動できるよう構成したものが知られている。
【特許文献1】特開平11−266670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
掻込みリールは、植立作物を刈り取りに適した姿勢に起立させるとともに、刈り取った作物を後方に送り出して横送り合流用のオーガに供給する機能を有するものであり、絡みの激しい作物を処理すると、作物が掻込みリールに絡みついたり巻きつくことがあり、このような場合には作業を中断して絡みついたり巻きついた作物の除去作業を行う。また、掻込みリールには多数のタインが備えられており、このタインの点検や交換などのメンテナンス作業に際しても掻込みリールを人力で回転操作することになる。
【0004】
このような除去作業やメンテナンス作業を行う場合、刈取りクラッチを切って刈取り部への動力伝達を断ち、掻込みリールを人力で回転させることになるが、刈取りクラッチの伝動下手に位置するフィーダ、刈取り装置、オーガ、および、掻込みリールが互いに連動連結されているために、掻込みリールの人力回転には相当大きい労力が必要となる。
【0005】
また、掻込みリールは大型で重量の大きい部材であるのでその回転慣性も相当大きいものであり、掻込みリールが高速回転している状態のままで刈取りクラッチが切られると、慣性回転によってリール駆動系が逆駆動されることになり、伝動チェーンに大きい張力が働いて伸びや損傷が発生したり、あるいは、チェーンが急激な張力増大によって大きく振り動かされてスプロケットから脱落するようなおそれがある。このような不具合をなくすには、無段変速装置を減速操作してリール回転速度を落として慣性回転を小さくしてから刈取りクラッチを切ることが望ましく、操作が煩わしいものとなる。
【0006】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、除去作業やメンテナンス作業における掻込みリールの人力回転を容易に行えるようにすることを主たる目的とし、また、掻込みリールを駆動する伝動系に不具合をもたらすことなく刈取り部の停止操作を行うことができるようにすることを他の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、刈取り部に装備した掻込みリールの伝動系に任意に操作可能なクラッチを介在してあることを特徴とする。
【0008】
上記構成によると、リール伝動系のクラッチを切ることで、刈取り装置、オーガなどの他の作動部の伝動機構と掻込みリールとを絶縁することができ、掻込みリールだけを軽く任意に人力回転させることが可能となる。
【0009】
従って、第1の発明によると、掻込みリールに絡んだ作物などの除去作業、あるいは、メンテナンス作業を容易に行うことができるようになった。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、
掻込みリールの伝動系に無段変速装置を介在するとともに、この無段変速装置の伝動下手に前記クラッチを配備してあるものである。
【0011】
上記構成によると、クラッチを切ることで無段変速装置の大きい抵抗を受けることなく掻込みリールを人力回転させることができ、第1の発明の上記効果を助長する。
【0012】
第3の発明は、刈取り部に装備した掻込みリールの伝動系に掻込みリールの先行回転を許容する一方向クラッチを介在してあることを特徴とする。
【0013】
上記構成によると、刈取り収穫作業中に刈取りクラッチを切った場合、掻込みリールは慣性力によって回転し続けることになり、掻込みリールの慣性回転による逆駆動力が一方向クラッチより伝動上手へ伝達されることはなく、チェーンなどの伝動部材が損傷したり脱落するような事故の発生が回避される。
【0014】
第4の発明は、上記第3の発明において、
掻込みリールの伝動系に無段変速装置を介在するとともに、この無段変速装置の伝動下手に前記一方向クラッチを配備してあるものである。
【0015】
上記構成によると、無段変速装置を介して掻込みリールが高速で駆動されている状態、つまり、掻込みリールの慣性回転による逆駆動力が大きい状態で伝動上手の刈取りクラッチが切られても、掻込みリールの慣性回転による逆駆動力が一方向クラッチより伝動上手へ伝達されることはなく、第3の発明の上記効果が顕著に発揮される。
【0016】
第5の発明は、上記第3または4の発明において、
前記一方向クラッチを強制的に切り操作する操作手段を備えてあるものである。
【0017】
上記構成によると、通常は一方向クラッチの先行回転特性によって損傷のない伝動を行うことができるとともに、一方向クラッチを任意に切りことで、掻込みリールを軽く人力回転させて絡んだ作物の除去作業やタインのメンテナンス作業などを容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1に、本発明に係るコンバインの全体側面が、また、図2に、その全体平面がそれぞれ示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2にキャビン付きの運転部3、全稈投入式に構成された軸流型の脱穀装置4、および、スクリュー式のアンローダ5を備えた穀粒タンク6が搭載されるとともに、脱穀装置4の前部に支点p周りに上下揺動自在に連結された刈取り作物搬送用のフィーダ7が配備され、このフィーダ7の前端に機体横幅と略同幅の刈幅を有する刈取り部8が左端側に片寄って連結され、また、前記運転部3における下方にエンジン9が横向きに配備された構造となっている。
【0019】
前記刈取り部8は、縦壁状に構成された左右一対の分草フレーム11に亘って刈取り装置12と、刈り取った作物を横送りして前記フィーダ7の始端部に送り込むオーガ13が架設された構造となっており、フィーダ7と走行機体2との間に架設された油圧シリンダ14の伸縮作動によって刈取り部8がフィーダ7と一体に昇降されるようになっている。また、刈取り部8の前部上方に、植立した作物を後方に掻き込む掻込みリール15が装備されている。
【0020】
次に、前記フィーダ7および刈取り部8における各部の構造について説明する。
【0021】
図6,7に示すように、前記フィーダ7は、前後に貫通した筒形の搬送ケース17の内部に掻上げコンベア18を収容して構成されている。この掻上げコンベア18は、ケース基部に前記支点pと同心に貫通支架されたフィーダ駆動軸19の駆動スプロケット20とケース前端に回転自在に横架支承した遊転ドラム21に亘って左右一対の搬送チェーン22を巻回張設するとともに、左右の搬送チェーン22に亘って搬送バー23を架設して構成されたものであり、ケース前端の作物入口aに供給された作物を搬送チェーン22の下側経路において搬送バー23で掻き上げ搬送してケース基端の作物出口bから搬出して脱穀装置4の扱室始端に投入するように構成されている。
【0022】
なお、図7中に示すように、フィーダ駆動軸19に連結された左右の駆動スプロケット20の間には大径筒24が介在されており、フィーダ駆動軸19へのワラ屑や雑草の巻き付きが防止されている。
【0023】
前記刈取り装置12はバリカン型に構成されており、その可動刃を往復駆動する刈刃ケース25が左側の分草フレーム11に装着されている。
【0024】
図6に示すように、前記オーガ13は、前方から下方に向かう一定方向に回転駆動される大径ドラム26の外周に、刈取り作物をフィーダ7の作物入口a側に向けて横送りするスクリュー27が設けられるとともに、前記作物入口aに対向するドラム外周部分の周方向4箇所に、ドラム回転に伴って出退作動する掻込みフィンガー28が左右2本づつ装備された構造となっており、幅広く刈り取られた作物を横送り合流してフィーダ7の作物入口aに強制的に掻き込み供給するよう構成されている。
【0025】
ここで、前記スクリュー27の横送り終端部の左右方向位置と、前記掻き込みフィンガー28群のうちの最横外端で作動する掻き込みフィンガー28の左右方向位置と、前記掻上げコンベア18における搬送バー23の両端の左右方向位置とが略一致しており、これによって、スクリュー27で横送りされた後、掻込みフィンガー28で後方に掻き出された作物が円滑に作物入口aに送り込まれるとともに、作物入口aでの停滞や引っ掛かりの発生なく確実かつ円滑に掻上げコンベア18に受け渡されるようになっている。
【0026】
また、前記大径ドラム26の外周には、スクリュー27による横送り作用域で作動する補助掻込みフィンガー28aが別途装備されており、フィーダ7の作物入口aから横方向に離れた箇所においてオーガ13の前方で搬送デッキ上に倒れ込んだ作物は補助掻込みフィンガー28aによってスクリュー27の横送り作用域にまで掻き込まれ、スクリュー27の横送り作用を受けて掻込みフィンガー28群の作用域に送られるようになっている。
【0027】
図4に示すように、前記掻込みリール15は、支点c周りに上下揺動自在な左右一対の支持アーム30の前部に支持ブラケット31を介して支架されており、油圧シリンダ32によって支持アーム30を上下揺動することで掻込みリール15の掻込み作用高さを変更することができるとともに、支持ブラケット31を支持アーム30に沿ってスライド調節することで掻込み作用位置を前後に調節することが可能となっている。なお、支持アーム30の基部には直流電動モータM(ワイパーモータ)で伸縮作動する電動シリンダ33によって支点d周りに前後に揺動駆動される操作アーム34が装備されるとともに、この操作アーム34と前記支持ブラケット31が操作ロッド35により連動連結されており、操作アーム34を前後に駆動揺動することで支持ブラケット31を所定の範囲に亘って前後にスライド調節するよう構成されている。
【0028】
掻込みリール15は、左右の支持アーム30に支持ブラケット31を介して水平に支架されたリール駆動軸36、このリール駆動軸36の左右に連結固定された正六角形状のリールフレーム37、左右のリールフレーム37の六箇所の頂部に亘って自転回動可能に水平支架された回転支軸38、回転支軸38に左右方向に並列装着された多数本のタイン39、リールフレーム37の駆動軸心eに対して後方にずれた偏心軸心fを中心にして回動自在に支持された正六角形状の補助リールフレーム40を備えるとともに、各回転支軸38の端部から後方に向けて固定延出されたアーム38aの先端部が前記補助リールフレーム40の各頂部に枢支連結された構造となっており、リールフレーム37が駆動軸心eを中心にして回動(公転)されると、これに連動して補助リールフレーム40が偏芯軸心fを中心にして同方向に同調回動し、これによって各回転支軸38がリールフレーム37に対して逆方向に自転回動され、もって、各回転支軸38のタイン39が常に下向き姿勢に維持したままで公転移動して掻き込み作用を発揮するように構成されているのである。
【0029】
ここで、刈取り部8における左右分草フレーム11の前部には先細り形状の分草具41が装着されるとともに、各分草具41の外側および内側には、斜め後方に向かう棒状のガイド部材42,43が設けられており、未刈り作物と刈幅内に導入される刈取り対象の作物とを円滑に押し分けるよう構成されている。そして、図8に示すように、内側のガイド部材43における後端の左右方向位置は、掻込みリール15におけるリールフレーム37の左右方向位置よりも内側に位置し、かつ、最も横外側方のタイン39の左右方向位置よりも外側に位置している。これによって、分草具41の内側面に近い位置の植立作物をガイド部材43で刈幅内方に押しやることで、この作物が掻込みリール15におけるリールフレーム37と分草フレーム11との間に挟み込まれるのを回避するとともに、ガイド部材43によって刈幅内方に押しやられた作物をガイド部材43に干渉することなく回動するタイン39で確実に掻き込むことができるようになっている。
【0030】
また、前記掻込みリール15を最も下降させた状態では、タイン39の下端回動軌跡が地面近くに位置し、掻込みリール15を最も前方に調節した状態では、分草具41の前端よりも掻込みリール15が前方に出ないように、掻込みリール15の前方移動限界が設定されている。
【0031】
次に、各部への伝動構造について説明する。
【0032】
図3に示すように、エンジン9からの動力は走行系と作業系に分けられ、走行系の動力は静油圧式無段変速装置(HST)45に入力されて変速された後、ミッションケース46を介して左右のクローラ走行装置1に伝達される。また、作業系の動力は2系統に分けられ、その一方の分岐動力は脱穀装置4のカウンター軸47にテンション式の脱穀クラッチC1を介してベルト伝達され、他方の分岐動力で油圧ポンプ48、空調用のコンプレッサ49、および、穀粒タンク6の搬出用底スクリュー6aおよびアンローダ5が駆動される。
【0033】
脱穀装置4のカウンター軸47に伝達された動力はさらに2系統に分けられ、その分岐動力の一方はカウンター軸47を経て脱穀装置4の各作動部に伝達されるとともに、他方の分岐動力がフィーダ7および刈取り部8の駆動用に利用される。
【0034】
つまり、前記カウンター軸47と前記フィーダ駆動軸19の右側(エンジン側)端部とがテンション式の刈取りクラッチC2を介してベルト連動され、フィーダ駆動軸19に入力された動力で先ずフィーダ7の掻上げコンベア18が駆動される。そして、フィーダ駆動軸19の機体左側への突出端部から取り出された動力で、フィーダ7および刈取り部8の左外側面に沿って配備された巻掛け式の伝動機構50を介して刈取り部8の刈取り装置12、オーガ13、および、掻込みリール15が以下のように駆動されるようになっている。
【0035】
刈取り部8の左外側には、刈取り部カウンター軸51、リール用伝動軸52、オーガ支軸53、等が配備されており、前記フィーダ駆動軸19の左端部と前記刈取り部カウンター軸51とがチェーン54を介し連動連結されるとともに、このチェーン54の巻回径路途中で前記リール用伝動軸52が巻き掛け連動されている。そして、刈取り部カウンター軸51とオーガ支軸53とがチェーン55を介して連動連結されるとともに、前記刈刃駆動ケース25に備えられた入力軸56と刈取り部カウンター軸51とがベルト57を介して連動連結されている。
【0036】
前記リール用伝動軸52はベルト式の無段変速装置58の入力軸となっており、無段変速装置58の出力軸59から取り出された変速出力がチェーン60を介して中継軸61に減速伝達された後、チェーン62を介して前記リール駆動軸36に減速伝達されるようになっている。
【0037】
図5に示すように、中継軸61には無段変速装置58の変速出力がチェーン60を介して減速伝達される大径スプロケット63が遊嵌支持されるとともに、チェーン62を介してリール駆動軸36へ動力伝達する小径スプロケット64が中継軸61の端部に固着され、大径スプロケット63から中継軸61への動力伝達を断続するクラッチC3が装備されている。このクラッチC3は、中継軸61にシフト可能にスプライン外嵌された可動クラッチ部材66を大径スプロケット63に軸心方向から爪咬合させるよう構成されたものであり、可動クラッチ部材66はバネ67によって爪咬合方向に付勢されている。従って、可動クラッチ部材66が大径スプロケット63に咬合されることで大径スプロケット63から可動クラッチ部材66への動力伝達がなされて中継軸61と小径スプロケット64が駆動回転され、また、可動クラッチ部材66がバネ67に抗して後退シフトされることで上記動力伝達が断たれるようになっている。
【0038】
前記可動クラッチ部材66には、縦向きの支点g周りに横揺動されるシフトフォーク68が係合作用しており、シフトフォーク68から延出された操作レバー69を左右に操作してレバーガイド70のU形溝70aの一端に選択係止しておくことで、可動クラッチ部材66をクラッチ入り位置とクラッチ切り位置に切換えシフトすることができるようになっている。このようにしてクラッチC3を切った状態では掻込みリール15を手回しで正逆転させることができ、掻込みリール15の詰まり除去やタイン39の交換作業などに便利に利用できる。
【0039】
ここで、大径スプロケット63に設けられた係合爪71および可動クラッチ部材66の係合爪72にはそれぞれ伝動用係合面saと乗り上がり傾斜面sbが形成され、伝動用係合面sa同士が係合することで上記動力伝達が行われるようになっており、乗り上がり傾斜面sbの乗り上がり作用によって、従動側となる可動クラッチ部材66が駆動側の大径スプロケット63に対してリール駆動方向Fに先行回転することが可能となっている。つまり、前記クラッチC3は、従動側が正規のリール駆動方向に先行回転することができる一方向クラッチとしても構成されているのである。
【0040】
従って、掻込みリール15を掻き込み駆動している状態において刈取りクラッチC2を切ると、無段変速装置58が停止されることで大径スプロケット63が停止するが、掻込みリール15に連動連結されている中継軸61は掻込みリール15の大きい回転慣性を受けてリール駆動方向Fに逆駆動されることになり、この逆駆動力を受けた可動クラッチ部材66が乗り上がり傾斜面sbの乗り上がり作用によってバネ67に抗して咬合離脱方向に自力で後退し、掻込みリール15の慣性回転が持続される。これによって、回転慣性の大きい掻込みリール15が急激に停止されることが抑制されて、無段変速装置58より伝動下手におけるチェーン伝動系での伝動部材の損傷やチェーン62の外れなどが未然に回避されるのである。なお、シフトフォーク68がクラッチ入り位置にある状態でも可動クラッチ部材66が上記のように自力でクラッチ切り位置まで乗り上がり退避できるように、可動クラッチ部材66のフォーク溝66aは退避余裕をもって広く形成されている。
【0041】
なお、図4中に示すように、前記無段変速装置58は、駆動側の可変径プーリ75と従動側の可変径プーリ76に亘ってベルト77を巻回して構成されており、詳細な構造の説明は省略するが、各可変径プーリ75,76の中心に組み込んだ図示されない回動カム機構を、電動モータ78によって正逆にネジ送り操作される押し引きロッド79で操作することで両可変径プーリ75,76の巻掛け径を背反的に変更して伝動比を無段に変更するように構成されている。そして、前記電動モータ78は運転部3からのスイッチ操作で遠隔操作可能となっており、作業状況を見ながら掻込みリール15の駆動速度を任意に変更調節することが可能となっている。
【0042】
また、無段変速装置58の変速出力を掻込みリール15に伝達するチェーン62の弛み側経路には、掻込みリール15の大きい前後位置変更に対応してチェーン62の緩みを自動吸収するテンション機構80が備えられている。
【0043】
[他の実施例]
【0044】
(1)一方向クラッチである前記クラッチC3を、リール駆動軸36に装備して実施することもできる。これによると、掻込みリール15の慣性回転が一層軽く行われるものとなる。
【0045】
(2)前記クラッチC3を先行回転機能を備えない単に入り切り操作可能なもので実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】コンバイン全体の左側面図
【図2】コンバイン全体の平面図
【図3】伝動系統図
【図4】刈取り部の左側面図
【図5】掻込みリール用クラッチの一部切欠き正面図
【図6】オーガおよびフィーダ始端部の平面図
【図7】フィーダ終端部の横断平面図
【図8】刈取り部における左側前端部を示す正面図
【符号の説明】
【0047】
8 刈取り部
15 掻込みリール
58 無段変速装置
C3 クラッチ(一方向クラッチ)
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成17年3月25日(2005.3.25)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎

【公開番号】 特開2006−262871(P2006−262871A)
【公開日】 平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願番号】 特願2005−89875(P2005−89875)