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【発明の名称】 草刈機の集草装置
【発明者】 【氏名】大島 博
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】森川 知之
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】多田 浩之
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】永井 宏樹
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】上村 勝彦
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】走行機体に装備したモーアからの刈草を、機体後部に配備した集草容器に投入して回収するよう構成した草刈機の集草装置において、集草容器の回動操作および脱着を容易に行うことができるようにする。

【解決手段】固定の支持枠14がわに設けられた横向き回動支点pに集草容器8を上下回動可能かつ後方に離脱自在に係止し、アクチュエータ26によって正逆に作動される駆動部材25を支持枠14がわに装備するとともに、この駆動部材25に係合される係合部材27を集草容器8に備え、駆動部材25の作動に伴って集草容器8が横向き回動支点p周りに上下回動されるように構成し、駆動部材25が所定の作動姿勢にある状態において、集草容器8を横向き回動支点pおよび駆動部材25から離脱移動可能に構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体に装備したモーアからの刈草を機体後部に配備した集草容器に投入して回収するよう構成するに、機体後部に設けられた支持枠に前記モーアから延出されたダクトを接続するとともに、前面が開放された前記集草容器を上下回動可能に前記支持枠に支持し、容器前面が前記支持枠から離間して下向きに開放された刈草排出姿勢と、容器前面が前記支持枠に接続されて前記ダクトに連通する刈草回収姿勢とに切換え回動可能に構成した草刈機の集草装置において、
前記支持枠がわに設けられた横向き回動支点に前記集草容器を上下回動可能かつ後方に離脱自在に係止し、
アクチュエータによって正逆に作動される駆動部材を前記支持枠がわに装備するとともに、この駆動部材に係合される係合部材を集草容器に備え、前記駆動部材の作動に伴って集草容器が前記横向き回動支点周りに上下回動されるように構成し、
駆動部材が所定の作動姿勢にある状態において、集草容器を前記横向き回動支点および駆動部材から離脱移動可能に構成してあることを特徴とする草刈機の集草装置。
【請求項2】
前記駆動部材を前記横向き回動支点周りに回動自在に支持してある請求項1記載の草刈機の集草装置。
【請求項3】
前記アクチュエータを電動シリンダで構成してある請求項1または2記載の草刈機の集草装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体に装備したモーアからの刈草を、機体後部に配備した集草容器に投入して回収するよう構成した比較的小型の草刈機に利用する集草装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小型の草刈機の集草装置では集草容器の容量を比較的小さいものに設定されており、手動によって集草姿勢と刈草排出姿勢に切換え回動することができるように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】米国特許第4015406号明細書
【特許文献2】米国特許第4476668号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
手動で集草容器を集草姿勢と刈草排出姿勢に切換え回動することができる上記構成の集草装置は安価に実施することができるものであるが、比較的小容量の集草容器といえども刈草が充満されると相当な重量となるので、非力な老人や婦女子が集草容器を容易には回動することができず、中型機や大型機に利用されているように、集草容器をアクチュエータの駆動力で姿勢切換えできるものが要望されている。
【0004】
また、小型の草刈機においては、刈草を集草装置で集草回収する作業形態のみならず、刈草を回収せずにそのまま刈跡に散布してゆく作業形態をとることがあるために、集草容器を脱着しておけるようにしておく要望もある。
【0005】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、集草容器の姿勢切換え操作および脱着を簡単容易に行うことができるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、走行機体に装備したモーアからの刈草を機体後部に配備した集草容器に投入して回収するよう構成するに、機体後部に設けられた支持枠に前記モーアから延出されたダクトを接続するとともに、前面が開放された前記集草容器を上下回動可能に前記支持枠に支持し、容器前面が前記支持枠から離間して下向きに開放された刈草排出姿勢と、容器前面が前記支持枠に接続されて前記ダクトに連通する刈草回収姿勢とに切換え回動可能に構成した草刈機の集草装置において、
前記支持枠がわに設けられた横向き回動支点に前記集草容器を上下回動可能かつ後方に離脱自在に係止し、
アクチュエータによって正逆に作動される駆動部材を前記支持枠がわに装備するとともに、この駆動部材に係合される係合部材を集草容器に備え、前記駆動部材の作動に伴って集草容器が前記横向き回動支点周りに上下回動されるように構成し、
駆動部材が所定の作動姿勢にある状態において、集草容器を前記横向き回動支点および駆動部材から離脱移動可能に構成してあることを特徴とする。
【0007】
上記構成によると、刈草を集草装置に回収してゆく作業形態においては、集草容器を横向き回動支点に係止支持するとともに、集草容器の係合部材を駆動部材に係合させておく。この状態では、アクチュエータによって駆動部材を作動させることで、集草容器を横向き回動支点周りに回動させて所定の集草姿勢と刈草回収姿勢とに切換え回動させることができ、作業者はアクチュエータを作動させる指令操作を行うだけでよい。
【0008】
また、刈草を刈跡に散布してゆく作業形態においては、駆動部材を所定の作動姿勢にした状態で、集草容器を横向き回動支点および駆動部材から離脱させて取外し、支持枠に接続されたダクトから刈草を飛散させながら草刈り走行を行うことになる。
【0009】
従って、第1の発明によると、刈草を集草装置に回収してゆく作業形態においては、簡単な指令操作だけで集草装置を確実に姿勢切換えすることができ、非力な老人や婦女子でも軽快に草刈作業を行うことができる。また、集草容器を簡単に取外して刈取り散布作業おも行うことができ、小型の草刈機の集草装置として有効に利用することができる。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記駆動部材を前記横向き回動支点周りに回動自在に支持してあるものである。
【0011】
上記構成によると、集草容器の回動支点と駆動部材の回動支点とを共用することで、支点部材の共用化が可能となり、構造の簡素化に有効となる。。
【0012】
第3の発明は、上記第1または2の発明において、
前記アクチュエータを電動シリンダで構成してあるものである。
【0013】
上記構成によると、油圧装置を備えない小型機種においても容易に実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に、本発明に係る集草装置を備えた草刈り機の全体側面図が、また、図2にその全体平面図がそれぞれ示されている。この草刈り機は、操向自在な前輪1および向き固定の後輪2がそれぞれ駆動される四輪駆動型に構成された乗用型の走行機体3の下部に、前リンク4aおよび後リンク4bからなるリンク機構4を介して縦軸ブレード型のモーア5が昇降操作可能に吊り下げ連結されるとともに、モーア5で刈取った刈草を、左右の後輪2の間を通して機体下部に配備したダクト6を介して機体後方に風力搬送して、機体後部に備えた集草装置7の集草容器8に回収するよう構成されている。
【0015】
前記モーア5は、下向きに開放されたデッキ9の左右に2枚の回転ブレード10を対向回転可能に配備して構成されたものであり、各回転ブレード10で跳ね飛ばされた刈草をデッキ9の後部中央箇所に設けた排出口11から後向きに排出して前記ダクト6に導くよう構成されている。図10,図11に示すように、デッキ9の後部中央箇所には縦断面形状が下向きコの字状の出口通路部9aが後方上方に向けて膨出形成され、この出口通路部9aの後端に前記排出口11が形成されるとともに、出口通路部9aの下部に、側面形状が全体に後上がり傾斜された底板12が配備されている。図12に示すように、前記底板12の左右両側には中央側に向けて高くなる傾斜案内面S1,S2が形成され、かつ、底板12の前縁が左右全長において回転ブレード10と略同高さに設定され、もって、各回転ブレード10で後向きに跳ね飛ばされた刈草が底板12の前縁に引っかかることなく傾斜案内面S1,S2に沿って円滑に案内されて排出口11後端の高位に至るように構成されている。このように底板12で案内された刈草は高い位置においてダクト6に導かれるので、飛散軌跡が高いものとなって集草容器8の内奥にまで勢い良く送り込まれることになり、充填効率の高い集草を行う上で有効なものとなっている。
【0016】
前記集草装置7は、走行機体3の後端に連結固定された縦壁状の支持枠14と、これに回動自在かつ脱着自在に支持された前記集草容器8とから構成されており、支持枠14に形成された連通口15(図7参照)に前記ダクト6の後端部が接続されている。
【0017】
なお、図7に示すように、支持枠14には、ダクト6に接続される連通口15の他に、集草容器8内に送り込まれた刈草搬送風を逃がすスリット状の通気孔16が形成され、かつ、集草容器8を連結支持する左右一対の支持アーム17が支持枠14から後方上方に向けて延出されている。
【0018】
図3に示すように、前記集草容器8は、上面、背面、および底面を備えた容器主部8aと、この容器主部8aの左右に連結されるサイドカバー8bとで構成され、パイプ材を組み合わせ連結してなる内部フレーム18に容器主部8aとサイドカバー8bがそれぞれボルト連結されることで、容器全体が前面全体が開口された箱状に形成されている。そして、容器主部8aの後部に多数の細孔を並列形成した通気部19が形成されるとともに、サイドカバー8bにも多数の細孔を並列形成してなる通気部20が形成され、容器内に吹き込まれた刈草搬送風が集草容器8のこれら通気部19,20と支持枠14の通気孔16から抜け出すように構成されている。
【0019】
前記集草容器8は支持アーム17に回動自在かつ脱着自在に連結支持されるようになっており、以下、その支持構造について説明する。
【0020】
図4,7,8,9に示すように、左右の前記支持アーム17の先端部には、集草容器8を横向き支点p周りに回動自在に支持する支軸21が固設されるとともに、集草容器8における内部フレーム18の左右には前記支軸21に係合する係合部材22が固設され、かつ、この係合部材22には、係合部材22が支軸21から外れるのを阻止する係合ロック部材23が装備されている。前記係合部材22には前向きに開口した係合凹部22aが形成されており、この係合凹部22aを支軸21に後方から係脱することで集草容器8を脱着することが可能となっている。また、前記係合ロック部材23には下向きに開口した係合凹部23aが形成されており、この係合ロック部材23を支軸21に上方から係合させることで、係合部材22の係合凹部22aが塞がれて支軸21から係合部材22が後方に離脱することが阻止されるようになっている。
【0021】
このように係合部材22と係合ロック部材23とを用いて支持アーム15の支点部に連結支持された集草容器8は支軸21の軸心である前記横向き支点pを中心に上下回動可能であり、下方に回動することで容器前面が支持枠14に接続されてダクト6に連通する刈草回収姿勢(図4参照)となり、上方に回動することで容器前面が支持枠14から離間して下向きに開放された刈草排出姿勢(図5参照)になる。
【0022】
前記支持アーム17の先端部には前記支軸21を中心に回動可能に容器回動用の駆動部材25が枢支されており、この駆動部材25から延出されたアーム部25aの下端と支持アーム15とに亘って伸縮自在なアクチュエータ26が架設されるとともに、駆動部材25の先端部に形成された係合溝25bに係脱可能なピン状の係合部材27が集草容器8の内部フレーム18に備えられている。
【0023】
前記アクチュエータ26は電動モータ28の正逆回転で作動ロッド26aをネジ送り伸縮させる電動シリンダで構成されており、運転部でのスイッチ操作によってアクチュエータ26を伸縮作動させて駆動部材25を回動させることで、これに係合部材27を介して係合された集草容器8を横向き回動支点p周りに回動させて前記刈草回収姿勢と刈草排出姿勢とに切換えることができるようになっている。
【0024】
そして、集草容器8を刈草回収姿勢にしている状態において、駆動部材25の係合溝25bが後方を向くように設定されており、この状態においては係合ロック部材23を引き上げてロック解除することで集草容器8を支軸21および駆動部材25から後方に離脱させることが可能となる。このように集草容器8を取外して必要に応じて露出したダクト6の出口に飛散ガイド等を装着することで、モーア5からの刈草を刈り跡に所望の幅で散布してゆく形態での草刈作業が可能となる。また、集草容器8の内面からの清掃や集草容器8の交換においても集草容器8を脱着することになる。
【0025】
なお、集草容器8の上面にはアーチ型の取っ手29が固着されるとともに、この取っ手29の近傍にアーチ形のロック解除操作具30が脚部30aを介して上下に貫通配備されており、取っ手29とロック解除操作具30を共握り操作することでロック解除操作具30がロック付勢用のバネ31に抗して引き上げられ、ロック解除操作具30における脚部30aの下端に連結された前記係合ロック部材23がロック解除操作され、集草容器8の脱着が可能な状態がもたらされるようになっている。
【0026】
〔別実施例〕
【0027】
(1)集草容器8を駆動回動する前記駆動部材25の回動支点を集草容器8の横向き回動支点pと別に設置することもできる。
【0028】
(2)前記駆動部材25と集草容器8の係合部材27の係合関係を逆にして実施することもできる。つまり、集草容器8の係合部材27に前方に開口した係合溝を備え、この係合溝を駆動部材25の先端に設けた駆動ピンに係合させる形態で実施することもできる。
【0029】
(3)前記駆動部材25を直線的に往復駆動するものに構成し、この駆動部材25の先端に集草容器8の係合部材27を係合支持する構造で同様な機能を発揮させることもできる。
【0030】
(4)モーア5を昇降する油圧装置を備えた機種では、前記アクチュエータ26を油圧シリンダで構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】草刈機の全体側面図
【図2】草刈機の全体平面図
【図3】集草容器の分解斜視図
【図4】集草装置の縦断側面図
【図5】集草容器が開放回動された状態を示す縦断側面図
【図6】集草容器取り外し状態を示す側面図
【図7】集草装置における支持枠を示す背面図
【図8】集草容器の縦断背面図
【図9】集草容器の回動支点構造を示す分解斜視図
【図10】モーアの排出口構造を示す横断平面図
【図11】モーアの排出口構造を示す縦断側面図
【図12】排出口の底板を示す(イ)平面図,(ロ)側面図,(ハ)〜(へ)各部断面図
【符号の説明】
【0032】
3 走行機体
5 モーア
6 ダクト
8 集草容器
14 支持枠
25 駆動部材
26 アクチュエータ
27 係合部材
p 横向き回動支点
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成17年3月22日(2005.3.22)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎

【公開番号】 特開2006−262722(P2006−262722A)
【公開日】 平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願番号】 特願2005−81522(P2005−81522)