| 【発明の名称】 |
歩行型作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】森山 浩
【氏名】鈴木 卓
【氏名】笹岡 雅行
【氏名】藁科 誠
【氏名】ドミニク ブージェ
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| 【要約】 |
【課題】一つのスロットルに一つのクラッチレバーしか連動できない点を解決することで、一つのスロットルに二つのクラッチレバーを選択的に連動させることを可能にする。
【解決手段】スロットル調整機構41を、スロットルワイヤ51と、ハンドル19に揺動可能に取付けたスロットル揺動部材52と、作業部クラッチ機構42に係止する係止部56と、から構成し、作業部クラッチ機構を42、作業部14にエンジン13の出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ34と、この作業部クラッチ34から延出した作業部クラッチワイヤ61と、この作業部クラッチワイヤ61の先端を繋ぐためにハンドル19に揺動自在に取付けた作業部クラッチレバー25と、作業部クラッチ34を接続状態にするときに係止部56に嵌合させてスロットル33をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第1の作動部62と、から構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体に搭載したエンジンのスロットルを調整するスロットル調整機構と、機体の作業部へエンジンの出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ機構と、機体から後方に延出したハンドルと、を備えた歩行型作業機において、 前記スロットル調整機構は、前記スロットルから延出したスロットルワイヤと、このスロットルワイヤの先端を繋ぐために前記ハンドルに揺動可能に取付けたスロットル揺動部材と、このスロットル揺動部材に設けることで前記作業部クラッチ機構に係止する係止部と、からなり、 前記作業部クラッチ機構は、前記作業部に前記エンジンの出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチと、この作業部クラッチから延出した作業部クラッチワイヤと、この作業部クラッチワイヤの先端を繋ぐために前記ハンドルに揺動自在に取付けた作業部クラッチレバーと、この作業部クラッチレバーに設けることで前記作業部クラッチを接続状態にするときに前記係止部に嵌合させて前記スロットルをアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第1の作動部と、からなることを特徴とする歩行型作業機。 【請求項2】 前記機体の走行部にエンジンの出力を接続する若しくは切断する走行クラッチ機構を付設し、走行クラッチ機構を、前記走行部に前記エンジンの出力を接続する若しくは切断する走行クラッチと、この走行クラッチから延出した走行クラッチワイヤと、この走行クラッチワイヤの先端を繋ぐために前記ハンドルに揺動自在に取付けた走行クラッチレバーと、この走行クラッチレバーに設けることで前記走行クラッチを接続状態にするときに前記係止部に前記第1の作動部と選択的に嵌合させて前記スロットルをアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第2の作動部と、から構成したことを特徴とする請求項1記載の歩行型作業機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、クラッチ操作に連動させてスロットルを調整することができる歩行型作業機に関するものである。 【背景技術】 【0002】 歩行型作業機として、エンジンのスロットルを調整するスロットルレバーと、作業部の 作業部クラッチを操作する作業部クラッチレバー(クラッチ操作部材)と、走行クラッチを操作する走行クラッチレバーと、をハンドル廻りに備えた歩行型作業機が実用に供されている。 実用の歩行型作業機は、スロットルレバー、作業部クラッチレバー及び走行クラッチレバーを独立させて操作できるように構成すれば実用上十分であった。 【0003】 このような歩行型作業機として、スロットルレバー及び走行クラッチレバーなどを関連を持たせたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特開平3−25033号公報(第6頁、第1図) 【0004】 図11は従来の基本構成を説明する図であり、歩行型作業機は、ハンドル201に、スロットルレバー202及び走行クラッチレバー203をスイング自在に設け、これらのスロットルレバー202及び走行クラッチレバー203を同期連結させる連結機構204を設けたものである。 【0005】 連結機構204は、スロットルレバー202を支持するスロットルレバー側支軸205と同軸に且つ一体的にスロットルレバー側扇形ギヤ206を設け、走行クラッチレバー203を支持する走行クラッチレバー側支軸207と同軸に且つ一体的に走行クラッチレバー側扇形ギヤ208を設け、これらの扇形ギヤ206,208を噛合わすとともに、これらの扇形ギヤ206,208に支軸205,207を超えたときに付勢方向を反転させる引張ばね209を掛渡したものである。 【0006】 しかし、歩行型作業機では、ハンドル201に、スロットルレバー202及び走行クラッチレバー203をスイング自在に設け、これらのスロットルレバー202及び走行クラッチレバー203を同期連結させる連結機構204を設けたものなので、例えば、歩行型作業機が自走式の芝刈機である場合には、ハンドルに、スロットルレバー、走行クラッチレバー、ブレードの回転をON/OFFするための作業部クラッチを操作する作業部クラッチレバーを設ける。 【0007】 このような歩行型作業機(自走式の芝刈機)では、作業部クラッチをON状態にするときにスロットルレバーはアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる必要があり、走行クラッチをON状態にするときにもスロットルレバーはアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる必要がある。 【0008】 従って、作業部クラッチレバーを動作させるときに、若しくは走行クラッチレバーを動作させるときに、スロットルレバーを選択的に連動できることが好ましい。すなわち、上記のスロットルレバー202及び走行クラッチレバー203を同期連結させる連結機構204では、自走式の芝刈機のような歩行型作業機では不都合が生ずる。 【0009】 そこで、スロットルレバー、走行クラッチレバー及び作業部クラッチレバーを有する歩行型作業機でも使用でき、スロットルレバー及び走行クラッチレバー(若しくは作業部クラッチレバー)のみを有する歩行型作業機でも使用することができる汎用性に優れた技術が望まれる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明は、一つのスロットルに一つのクラッチレバーしか連動できない点を解決し、一つのスロットルに一つのクラッチレバーを連動させることができるとともに、一つのスロットルに二つのクラッチレバーを選択的に連動させることができる技術(歩行型作業機)を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 請求項1に係る発明は、機体に搭載したエンジンのスロットルを調整するスロットル調整機構と、機体の作業部へエンジンの出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ機構と、機体から後方に延出したハンドルと、を備えた歩行型作業機において、スロットル調整機構を、スロットルから延出したスロットルワイヤと、このスロットルワイヤの先端を繋ぐためにハンドルに揺動可能に取付けたスロットル揺動部材と、このスロットル揺動部材に設けることで作業部クラッチ機構に係止する係止部と、から構成し、作業部クラッチ機構を、作業部にエンジンの出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチと、この作業部クラッチから延出した作業部クラッチワイヤと、この作業部クラッチワイヤの先端を繋ぐためにハンドルに揺動自在に取付けた作業部クラッチレバーと、この作業部クラッチレバーに設けることで作業部クラッチを接続状態にするときに係止部に嵌合させてスロットルをアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第1の作動部と、から構成したことを特徴とする。 【0012】 そこで、スロットルワイヤの先端をハンドルに揺動可能に取付けたスロットル揺動部材に繋ぎ、このスロットル揺動部材に係止部を設け、この係止部に嵌合に嵌合させる第1の作動部を作業部クラッチレバーに設けることで、この作業部クラッチレバーで作業部クラッチを接続状態にするときに、スロットルをアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させるようにした 【0013】 請求項2に係る発明は、機体の走行部にエンジンの出力を接続する若しくは切断する走行クラッチ機構を付設し、走行クラッチ機構を、走行部にエンジンの出力を接続する若しくは切断する走行クラッチと、この走行クラッチから延出した走行クラッチワイヤと、この走行クラッチワイヤの先端を繋ぐためにハンドルに揺動自在に取付けた走行クラッチレバーと、この走行クラッチレバーに設けることで走行クラッチを接続状態にするときに係止部に第1の作動部と選択的に嵌合させてスロットルをアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第2の作動部と、から構成したことを特徴とする。 【0014】 例えば、一つのスロットルに一つのクラッチレバーを連動させることができるとともに、一つのスロットルに二つのクラッチレバーを選択的に連動させることができるとすれば、スロットルに作業部クラッチレバーや走行クラッチレバーを連動させる機構の汎用性を増すことができるので好ましいことである。 【0015】 そこで、スロットルレバー、作業部クラッチレバー及び走行クラッチレバーを備えた歩行型作業機において、スロットル揺動部材に第1の作動部と選択的に嵌合させる第2の作動部を走行クラッチレバー側に設けることで、一つのスロットルに一つのクラッチレバーを連動させることができるとともに、一つのスロットルに二つのクラッチレバーを選択的に連動させることができる。 【発明の効果】 【0016】 請求項1に係る発明では、スロットルワイヤの先端をハンドルに揺動可能に取付けたスロットル揺動部材に繋ぎ、このスロットル揺動部材に係止部を設け、この係止部に嵌合に嵌合させる第1の作動部を作業部クラッチレバーに設けたので、この作業部クラッチレバーで作業部クラッチを接続状態にするときに、スロットルをアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させるようにした。この結果、スロットル操作を自動で操作することができ、歩行型作業機の利便性の向上を図ることができるという利点がある。 【0017】 請求項2に係る発明では、スロットル揺動部材に第1の作動部と選択的に嵌合させる第2の作動部を走行クラッチレバー側に設けたので、一つのスロットルに一つのクラッチレバーを連動させることができるとともに、一つのスロットルに二つのクラッチレバーを選択的に連動させることができる。この結果、スロットルに作業部クラッチレバーや走行クラッチレバーを連動させる機構の汎用性を増すことができるという利点がある。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。 図1は本発明に係る芝刈機の斜視図であり、歩行型作業機としての芝刈機10は、エンジン(動力源)13で作業部としてのカッタブレード14を回転させ、このカッタブレード14で芝草面を刈り、刈った刈草をカッタハウジング(カッタデッキ)12から搬送風とともに刈草収集装置(グラスバッグ)24に搬送し、この刈草収集装置24に刈草を収集する芝刈機であるとともに、エンジン13の回転を走行部としての後輪17,17に伝達し、エンジン13で後輪17,17を駆動するようにした自走式の芝刈機でもある。以下、その詳細を説明する。 【0019】 図中、11は機体、16は前輪、18はハンドルステー、19はハンドル、21は変速レバー、22は後輪17,17にエンジン13の動力を伝達する若しくは非伝達にする走行クラッチレバー、23はディスチャージガード(グラスカバー)、25は作業部としてのカッタブレード14を回転させる若しくは停止させる作業部クラッチレバー、26は作業部クラッチレバー25に設けたロックノブ、27はヘッドカバー、28はリコイルスタータ用ノブ、29はリコイルスタータ用ロープ、31は始動スイッチを示す。 【0020】 なお、作業部クラッチレバー25は、カッタブレード14を停止させるときにカッタブレード14にブレーキを掛ける操作を同時に行うレバーであり、ブレード・ブレーキ・クラッチ(BBC)を操作するBBC用操作レバーと呼ぶこともある。 【0021】 図2は本発明に係る芝刈機の側面図であり、芝刈機10は、機体11に搭載したエンジン13のスロットル33を調整するスロットル調整機構41と、機体の作業部(カッタブレード)14へエンジン13の出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ34を操作する作業部クラッチ機構42と、機体11の走行部(後輪)17,17にエンジン14の出力を接続する若しくは切断する走行クラッチ36を操作する走行クラッチ機構43と、を備えた自走式の芝刈機であって、機体11から後方に延出したハンドル19にスロットル調整機構41、作業部クラッチ機構42及び走行クラッチ機構43を相互に関連させて操作可能にした操作部40を設けたものである。なお、作業部クラッチ機構42は、作業部クラッチレバー25にロックノブ26を備えたものであり、作業部クラッチ34を操作するときはロックノブ26を押しつつ作業部クラッチレバー25をハンドル19側に倒し、2モーションで作業部クラッチ機構42を切離し状態から接続状態に移行させるように構成した機構である。 【0022】 操作部40は、機体11を走行させる場合には、走行クラッチ機構43をONにすることでスロットル調整機構41をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移動させ、機体11を作業に使用する場合には、作業部クラッチ機構42をONにすることでスロットル調整機構41をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移動させ、機体11を自走させつつ作業に用いる場合には、作業部クラッチ機構42若しくは走行クラッチ機構43のいずれかをONにすることでスロットル調整機構41をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移動させる操作部分である。 【0023】 本発明に係る歩行型作業機(芝刈機)10は、アイドル時開度状態及び作業機の作動時開度状態の2つのスロットルポジションをもつ作業機であり、作業機(芝刈機)10のアイドル時開度状態とは、非作業時(図2に示すカッタブレード14回転前)若しくは走行停止時のエンジン13(図2参照)の回転数を言う。 また、作業機(芝刈機)10の作動時開度状態とは、作業機の作業中(芝刈作業中)に必要なエンジン13の回転数を言うとともに、作業機の走行若しくは移動中に必要なエンジン13回転数を言う。 【0024】 図3は本発明に係る芝刈機の平面図であり、芝刈機10は、エンジン13(図1参照)を始動させた状態でロックノブ26を押し、作業部クラッチレバー25をハンドル19側に倒し、2モーションで作業部クラッチ機構42を切離し状態から接続状態に移行させ、カッタブレード14を回転させ、走行クラッチレバー22をハンドル19側に倒し、後輪17,17を回転させ、機体11を自走させつつカッタブレード14で芝草面を刈るようにした自走式の芝刈機である。 【0025】 カッタブレード14は、白抜き矢印A,Aで示す回転方向に対して前側に位置する部位に刈刃部38,38を備え、これらの刈刃部38,38から回転方向に対して後側に位置する部位にかけて上方へ湾曲させたエアリフト部39,39を形成したもである。 【0026】 すなわち、芝刈機10は、カッタブレード14を回転させることで、エアリフト部39,39の下面に生ずる負圧で地表の芝草を立上げ、刈刃部38,38で芝草を刈取り、刈取った刈草(刈芝)をエアリフト部39,39の上面でヒットし、カッタブレード14の回転で起きる旋回流に載せ、この旋回流を搬送風として作用させ、この搬送風とともに刈草を白抜き矢印Bのように刈草搬送通路(刈芝搬送通路)32から刈草収集装置(グラスバッグ)24に送るものである。 【0027】 図4は本発明に係る歩行型作業機の操作部の平面図であり、操作部40は、機体11(図2参照)に搭載したエンジン14のスロットル33を調整するスロットル調整機構41と、機体11の作業部(カッタフレード)14へエンジン13の出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ34(図2参照)を操作する作業部クラッチ機構42と、機体11の走行部(後輪)17,17にエンジン14の出力を接続する若しくは切断する走行クラッチ36(図2参照)を操作する走行クラッチ機構43と、機体11の変速機構35(図2参照)の操作をする変速レバー21と、からなる。なお、57は変速レバー21及び始動スイッチ31を収納する操作ケースである。 【0028】 図5は本発明に係る歩行型作業機の操作部の側面図であり、スロットル調整機構41は、スロットル33(図2参照)から延出したスロットルワイヤ51と、このスロットルワイヤ51の先端を繋ぐためにハンドル19にハンドルブラケット53を介して揺動可能に取付けたスロットル揺動部材52と、からなる。 【0029】 スロットル揺動部材52は、ハンドルブラケット53に揺動可能に取付ける支持部54と、スロットルワイヤ51の先端を取付ける取付部55と、作業部クラッチ機構42若しくは走行クラッチ機構43を係止する係止部56と、を備える。 【0030】 図6は本発明に係る歩行型作業機の操作部の作業部クラッチ機構の側面図であり、作業部クラッチ機構42は、作業部(カッタブレード)14にエンジン13の出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ34(図2参照)と、この作業部クラッチ34から延出した作業部クラッチワイヤ61と、この作業部クラッチワイヤ61の先端を繋ぐためにハンドル19にハンドルブラケット53を介して揺動自在に取付けた作業部クラッチレバー25と、この作業部クラッチレバー25に介在させることで作業部クラッチ34を接続状態にするときに係止部56に嵌合させてスロットル33(図2参照)をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第1の作動部62と、からなり、ロックノブ26を押したときに第1の作動部62に噛合わす(係合させる)ロック機構63を備える。 【0031】 ロック機構63は、作業部クラッチレバー25に設けたロックハウジング64と、このロックハウジング64に昇降可能に取付けたロックノブ26と、このロックノブ26から延出したロッド65と、このロッド65の先端に設けることで第1の作動部62に係合させる係合部材66と、を備える。係合部材66は、ロックハウジング64にスイング自在に支持する支軸81と、第1の作動部62に噛合わす(係合させる)フック部82と、ロッド65を取付ける取付部83と、からなる。 【0032】 第1の作動部62は、ハンドルブラケット53にスイング自在に取付ける支持部67と、係止部56に嵌合させる嵌合部68と、係合部材66を係合させる係合部69と、作業部クラッチワイヤ61の先端そ取付ける取付部69aと、を備える。 【0033】 図7は本発明に係る歩行型作業機の操作部の走行クラッチ機構の側面図であり、走行クラッチ機構43は、図2に示す走行部(後輪)17,17にエンジン13の出力を接続する若しくは切断する走行クラッチ36と、この走行クラッチ36から延出した走行クラッチワイヤ71と、この走行クラッチワイヤ71の先端を繋ぐためにハンドル19にハンドルブラケット53を介して揺動自在に取付けた走行クラッチレバー22と、この走行クラッチレバー22に設けることで走行クラッチ36を接続状態にするときに係止部56に第1の作動部62(図6参照)と選択的に嵌合させてスロットル33(図2参照)をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第2の作動部72と、からなる。 【0034】 第2の作動部72は、ハンドルブラケット53にスイング自在に取付ける支持部77と、係止部56に嵌合させる嵌合部78と、走行スロットルワイヤ71の先端を取付ける取付部79aと、を備える。 【0035】 図8は本発明に係る歩行型作業機の操作部を示す比較検討図であり、(a)は比較例の歩行型作業機の操作部140を示し、(b)は実施例の歩行型作業機の操作部40を示す。 (a)において、比較例の歩行型作業機の操作部140は、機体(不図示)にスロットル、作業部クラッチ及び走行クラッチを設け、これらのスロットル、作業部クラッチ及び走行クラッチからワイヤ144〜146を延出し、これらのワイヤ144〜146の先端をそれぞれスロットルレバー141、作業部クラッチレバー142及び走行クラッチレバー143に連結したものであり、これらのスロットルレバー141、作業部クラッチレバー142及び走行クラッチレバー143を単独で操作するものである。 【0036】 従って、歩行型作業機を走行させたり作業に使用する場合には、常に、スロットルレバー141を操作してエンジンの回転をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる必要があり、歩行型作業機の使い勝手が煩雑になる。 【0037】 (b)において、図2に示す歩行型作業機(芝刈機)10は、機体11に搭載したエンジン14のスロットル33を調整するスロットル調整機構41と、機体11の作業部(カッタフレード)14へエンジン13の出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ34を操作する作業部クラッチ機構42と、機体11の走行部(後輪)17,17にエンジン14の出力を接続する若しくは切断する走行クラッチ36を操作する走行クラッチ機構43と、機体から後方に延出したハンドルと、を備えた歩行型作業機において、スロットル調整機構41を、図2に示すスロットル33から延出したスロットルワイヤ51と、このスロットルワイヤ51の先端を繋ぐためにハンドル19に揺動可能に取付けたスロットル揺動部材52と、このスロットル揺動部材52に設けることで作業部クラッチ機構42に係止する係止部56と、から構成し、作業部クラッチ機構を42、図2に示す作業部(カッタブレード)14にエンジン13の出力を接続する若しくは切断する作業部クラッチ34と、この作業部クラッチ34から延出した作業部クラッチワイヤ61と、この作業部クラッチワイヤ61の先端を繋ぐためにハンドル19に揺動自在に取付けた作業部クラッチレバー25と、この作業部クラッチレバー25に設けることで作業部クラッチ34を接続状態にするときに係止部56に嵌合させてスロットル33をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第1の作動部62と、から構成し、走行クラッチ機構43は、図2に示す走行部(後輪)17,17にエンジン13の出力を接続する若しくは切断する走行クラッチ36と、この走行クラッチ36から延出した走行クラッチワイヤ71と、この走行クラッチワイヤ71の先端を繋ぐためにハンドル19に揺動自在に取付けた走行クラッチレバー22と、この走行クラッチレバー22に設けることで走行クラッチ36を接続状態にするときに係止部56に第1の作動部62と選択的に嵌合させてスロットル33をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させる第2の作動部72と、から構成したものと言える。 【0038】 すなわち、スロットルワイヤ51の先端を図2に示すハンドル19に揺動可能に取付けたスロットル揺動部材52に繋ぎ、このスロットル揺動部材52に係止部56を設け、この係止部56に嵌合に嵌合させる第1の作動部62を作業部クラッチレバー25に設けることで、この作業部クラッチレバー25で作業部クラッチ34を接続状態にするときに、スロットル33をアイドル時開度状態から作業機の作動時開度状態に移行させるようにすることができる。この結果、スロットル操作を自動で操作することができ、図2に示す歩行型作業機10の利便性の向上を図ることができるる。 【0039】 また、走行クラッチレバー側に、スロットル揺動部材52に第1の作動部62と選択的に嵌合させる第2の作動部72を設けることで、一つのスロットルに一つのクラッチレバーを連動させることができるとともに、一つのスロットルに二つのクラッチレバーを選択的に連動させることができる。この結果、スロットル33に作業部クラッチレバーや走行クラッチレバーを連動させる機構の汎用性を増すことができる。 【0040】 図9(a)〜(c)は本発明に係る歩行型作業機の作業時の操作手順を示す説明する説明図である。 (a)において、ロックボタン26はOFF、作業部クラッチレバー25はOFF、走行クラッチレバ22はOFF、スロットル33(図2参照)はアイドル回転(Lo)の状態の芝刈機(歩行用作業機)10を示す。なお、アイドル回転(Lo)とは、芝刈機(作業機)10のアイドル時開度状態であり、非作業時(図2に示すカッタブレード14回転前)若しくは走行停止時のエンジン13(図2参照)の回転数である(以下同じ)。 【0041】 すなわち、作業部クラッチレバー25(作業部クラッチ機構42)及び走行クラッチレバー22(走行クラッチ機構43)OFFであり、スロットル調整機構41は、作業部クラッチ機構42若しくは走行クラッチ機構43に連動させた形式なので、同様にアイドル回転(Lo)である。 【0042】 先ず、ロックノブ26を矢印a1の如く押し、係合部材66を矢印a2の如く回転させ作業部クラッチレバー25を第1の作動部62に嵌合させ、作業部クラッチレバー25を作業部クラッチワイヤ61に連結させる。 【0043】 (b)において、作業部クラッチレバー25を矢印a3の如くハンドル19側に回転させることで、作業部クラッチワイヤ61を矢印a4の如く引き、第1の作動部62をスロットル揺動部材52の係止部56に係止させてスロットルワイヤ51を矢印a5の如く引き、スロットル33(図2参照)をアイドル回転(Lo)から作業域回転(Hi)に同時に移行させる。 【0044】 すなわち、(a)に示したように、ロックノブ26をの如く押し、(b)に示すように、作業部クラッチレバー25をハンドル19側に倒すことで作業部(図2に示すカッタブレード14)を回転させる。このときに、作業部クラッチレバー25で作業部クラッチワイヤ61引くとともにスロットルワイヤ51を引き、スロットル調整機構41をアイドル回転(Lo)から作業域回転(Hi)に移動させる。 【0045】 ここで、操作部40の状態を整理すると、ロックボタン26はON、作業部クラッチレバー25はON、走行クラッチレバー22はOFF、スロットル33(図2参照)は作業域回転(Hi)である。なお、作業域回転(Hi)とは、芝刈機(作業機)10の作動時開度状態であり、作業機の作業中(芝刈作業中)に必要なエンジン13(図2参照)の回転数であるとともに、作業機の走行若しくは移動中に必要なエンジン13回転数でもある(以下同じ)。 【0046】 (c)において、(b)の状態から走行クラッチレバー22を矢印a6の如くハンドル19側に回転させることで、図7に示す第2の作動部72を回転させ、走行クラッチワイヤ71(図7参照)を引く。なお、(b)でスロットル揺動部材52は、スロットル33をアイドル回転(Lo)から作業域回転(Hi)に移行済みなので、第2の作動部72は、スロットル揺動部材52の係止部56位置まで移動するだけである。 【0047】 ここで、操作部40の状態を整理すると、ロックボタン26はON、作業部クラッチレバー25はON、走行クラッチレバー22はON、スロットル33(図2参照)は作業域回転(Hi)であり、(c)において、機体11を走行(自走)させつつ作業(芝刈作業)が可能となる。 【0048】 図10(a),(b)は本発明に係る歩行型作業機の走行時の操作手順を示すを説明する説明図である。 (a)において、ロックレバー26を押さないで作業部クラッチレバー25を矢印b1の如くハンドル19側に倒す。ロックノブ26を押さない時には、係合部材66が第1の作動部62に嵌合することはない。従って、作業部クラッチレバー25を矢印b1の如くハンドル19側に倒すことで、作業部クラッチワイヤ61を引くことはない。すなわち、ロックボタン26はOFF、且つ作業部クラッチレバー25はONでは係合部材66は第1の作動部62に係合することなく空振りし、走行クラッチレバー22もOFFであるので、スロットル33(図2参照)はアイドル回転(Lo)のままである。 【0049】 (b)において、走行クラッチレバー22を矢印b2の如くハンドル19側に倒し、第2の作動部72でスロットル揺動部材52を矢印b3の如く回転させ、スロットルワイヤ51を矢印b4の如く引き、スロットル33(図2参照)を作業域回転(Hi)にする。 ここで、操作部40の状態を整理すると、ロックボタン26はOFF、作業部クラッチレバー25はON(但し、空振り)、走行クラッチレバー22はON、スロットル33(図2参照)は作業域回転(Hi)であり、第2の作動部72でスロットル33(図2参照)の作業域回転(Hi)を維持し、機体11の走行のみも可能となる。 【0050】 尚、本発明に係る歩行型作業機は、図6及びに示すように、スロットル揺動部材52に、作業部クラッチレバー25側の第1の作動部62若しくは走行クラッチレバー22側の第2の作動部72に選択的に係合させる係合部56を設けたが、これに限るものではなく、第1・第2の作動部にそれぞれ係合させる第1の係合部若しくは第2の係合部を設けるものであってもよい。 【産業上の利用可能性】 【0051】 本発明に係る歩行型作業機は、スロットル、走行クラッチ及び作業部クラッチを備えた歩行型作業機に採用するのに好適である。 【図面の簡単な説明】 【0052】 【図1】本発明に係る芝刈機の斜視図である。 【図2】本発明に係る芝刈機の側面図である。 【図3】本発明に係る芝刈機の平面図である。 【図4】本発明に係る歩行型作業機の操作部の平面図である。 【図5】本発明に係る歩行型作業機の操作部の側面図である。 【図6】本発明に係る歩行型作業機の操作部の作業部クラッチ機構の側面図である。 【図7】本発明に係る歩行型作業機の操作部の走行クラッチ機構の側面図である。 【図8】本発明に係る歩行型作業機の操作部を示す比較検討図である。 【図9】本発明に係る歩行型作業機の作業時の操作手順を示す説明する説明図図である。 【図10】本発明に係る歩行型作業機の走行時の操作手順を示すを説明する説明図である。 【図11】従来の基本構成を説明する図である。 【符号の説明】 【0053】 10…歩行型作業機(芝刈機)、11…機体、13…エンジン、14…作業部(カッタブレード)、17…走行部(後輪)、19…ハンドル、22…走行クラッチレバー、25…作業部クラッチレバー、33…スロットル、34…作業部クラッチ、36…走行クラッチ、41…スロットル調整機構、42…作業部クラッチ機構、43…走行クラッチ機構、51…スロットルワイヤ、52…スロットル揺動部材、56…係止部、61…作業部クラッチワイヤ、62…第1の作動部、71…走行クラッチワイヤ、72…第2の作動部。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年3月18日(2005.3.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎
【識別番号】100094020 【弁理士】 【氏名又は名称】田宮 寛祉
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| 【公開番号】 |
特開2006−254873(P2006−254873A) |
| 【公開日】 |
平成18年9月28日(2006.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2005−80434(P2005−80434) |
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