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【発明の名称】 刈払機
【発明者】 【氏名】西垣 孝信
【住所又は居所】兵庫県三木市大村500番地 ニシガキ工業株式会社内

【要約】 【課題】操作桿に対するレシプロ刃の前後方向の傾斜角度が、刈り取り作業がし易い向きに調整できるのは勿論のこと、ギヤケース及びギヤケース内の動力伝達構造を小型・軽量化させて作業者の負担を少なくし、とくに、ギヤケースの横幅を抑えることにより、操作桿に対するレシプロ刃の横方向のオフセット間隔が抑えられた、左右重量バランスの良い刈払機、更には、レシプロ刃に代えて回転刃の使用も可能な刈払機を提供することを課題とする。

【解決手段】刈払機のギヤケースを左右分割させたものを上下回動自在に組み付けて構成し、片側の分割ケースを操作桿側に着脱可能に装着し、他方の分割ケースにレシプロの基部を装着して、ギヤケース内に、入力側になる小径の傘歯車と該傘歯車に歯合する歯面を側方に向けた大径の傘歯車とを配設し、大径の傘歯車の支軸に、突出部を反対側に向けた2枚のカムを装着し、各カムの縁部を囲む位置に、カムの回転に伴ってレシプロ刃の上刃と下刃を前後に駆動させる2枚のアームを配設した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン又はモータによる回転動力をギヤケース内で減速し、更に往復運動に変換して、ギヤケースに装着されているレシプロ刃を前後に往復駆動させる動力伝達構造を有する刈払機であって、
当該刈払機のギヤケースは、操作桿又はハンドルに支持されている一方の片側の分割ケースと、レシプロ刃が装着されている他方の片側の分割ケースとが回動自在、且つ所望の回動角度で係止可能に組み付けられて構成され、
該ギヤケース内には、入力側の小径の傘歯車と、歯面を側方に向けた大径の傘歯車とを歯合させた減速機構が配設され、大径の傘歯車の側方に、大径の傘歯車と連動する、カム山を互いに反対方向に向けた2枚の円形の偏心カムと、各偏心カムが内接する開口及びレシプロ刃を前後に駆動させる突出部分が形成された2枚の揺動アームとを組み合わせた動力変換機構が配設されていることを特徴とする刈払機。
【請求項2】
操作桿先端側に、ギヤケースに代えて、回転刃の装着が可能な構造を有する請求項1に記載の刈払機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、レシプロ刃の前後傾斜角度の調節が可能な刈払機に関し、とくに、ギヤケースの横幅を抑えて、ギヤケースを軽量・小型化するとともに、左右の重量バランスを向上させた刈払機に関する。
【背景技術】
【0002】
刈払機は、エンジン又はモータを利用して刈刃を駆動させて、生垣、植木、雑草、芝などを刈り取る作業機であり、刈払機には、生垣、植木、芝等の刈り取り用としてレシプロ刃を装着した機種と、雑草などの刈り取り用として回転刃を装着した機種とがある。
【0003】
レシプロ刃が装着されている刈払機は、エンジン又はモータの回転動力を前後運動に変換してレシプロ刃を前後に駆動させるため、操作桿先端部とレシプロ刃の間にはギヤケースが装着されており、ギヤケース内に、減速歯車、回転動力を往復運動に返還する動力変換機構などが装備されている。そして、刈り取り作業がし易いように、レシプロ刃の前後方向の調整ができる刈払機も公知である(特開平8−107719号公報)。
【0004】
【特許文献1】特開平8−107719号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
【0006】
しかしながら、上記従来技術の刈払機は、同公報の図4に示すように、伝動軸6とウォームギヤ12の噛み合い位置から横方向に離れた位置に、傘歯車13,12による噛み合いが行われているために、横幅の広い伝動ギヤケース10が必要になり、また、傘歯車22下方のカム軸23も横幅広く設けられているために、横幅の広い刈刃駆動ギヤケース20が必要であった。このため、伝動ギヤケース10と刈刃駆動ギヤケース20とを合わせたギヤケース全体の形状が大きくなり、ギヤケース内に縦横2本の軸11,21が配設されていることも加えて、ギヤケースの内部を含めた全体の重量が重くなり、これが作業者の負担を大きくしていた。
また、上記従来技術の刈払機は、操作桿1に対してレシプロ刃の中心位置が横方向に大きくオフセットしているため、左右の重量バランスが悪く、この点でも作業者の負担を大きくしていた。
【0007】
本発明はこれらの不具合を解消するために提案されたものであり、操作桿に対するレシプロ刃の前後方向の傾斜角度が、刈り取り作業がし易い向きに調整できるのは勿論のこと、ギヤケース及びギヤケース内の動力伝達構造を小型・軽量化させて作業者の負担を少なくし、とくに、ギヤケースの横幅を抑えることにより、操作桿に対するレシプロ刃の横方向のオフセット間隔が抑えられた、左右重量バランスの良い刈払機、更には、レシプロ刃に代えて回転刃の使用も可能な刈払機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の刈払機は、エンジン又はモータによる回転動力をギヤケース内で減速し、更に往復運動に変換して、ギヤケースに装着されているレシプロ刃を前後に往復駆動させる動力伝達構造を有する刈払機であって、
当該刈払機のギヤケースは、操作桿又はハンドルに支持されている一方の片側の分割ケースと、レシプロ刃が装着されている他方の片側の分割ケースとが回動自在、且つ所望の回動角度で係止可能に組み付けられて構成され、
該ギヤケース内には、入力側の小径の傘歯車と、歯面を側方に向けた大径の傘歯車とを歯合させた減速機構が配設され、大径の傘歯車の側方に、大径の傘歯車と連動する、カム山を互いに反対方向に向けた2枚の円形の偏心カムと、各偏心カムが内接する開口及びレシプロ刃を前後に駆動させる突出部分が形成された2枚の揺動アームとを組み合わせた動力変換機構が配設されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項1に記載の刈払機は、エンジンを動力源とする刈払機では、エンジンは操作桿の手元側に装着されている。これに対してモータを動力源とする刈払機では、モータが操作桿の手元側に装着されている刈払機と、モータが短いハンドルに装着されている刈払機とが挙げられる。
モータは、家庭用100V電源、二次電池、燃料電池のいずれで駆動する。二次電池及び燃料電池は、刈払機側に取り付けないで、刈り取り作業者の腰などに支持させて、電気信号線で接続させるようにしてもよい。操作桿の長さはとくに限定されず、伸縮可能な操作桿を用いてもよい。
【0010】
左右の分割ケースを回動自在に組み付けてギヤケースを構成した理由は、レシプロ刃の前後回動方向の傾斜角が調整できるようにするためである。
【0011】
そして、ギヤケース内において、大径の傘歯車を、歯面を側方に向けて配設した理由は、ギヤケースの横幅を抑えるためであり、大径のギヤケースの側方に2枚のカムを配設し、更に、各カムが内接する位置に揺動アームを配設した理由も、ギヤケースの横幅を抑えるためである。このようにすると、ギヤケースを小型・軽量化させることができ、しかも、ギヤケース内の動力伝達機構及び動力変換機構も軽量化できる。
【0012】
2枚のカムに、円形の偏心カムを用い、各偏心カムのカム山を反対方向に向けて配設すると、偏心カムの周縁に押されて揺動する揺動アームの揺動が円滑になり、振動も大幅に軽減化される。また、偏心カムと揺動アームの支持も簡単な構造で行えるようになる。
【0013】
レシプロ刃は、一般には、櫛状の上刃と下刃を互いに前後逆方向に駆動するものが用いられており、このため、請求項1に記載の刈払機も、カム及び揺動アームが、各2組、ギヤケース内に設けられている。尚、上刃と下刃のうちの一方が固定刃であるレシプロ刃に対応させて、ギヤケース内に、1枚の偏心カムと1枚の揺動アームを設けるようにしてもよい。ギヤケースは、更なる軽量化を図るため、アルミダイキャスト製のものにすることが好ましい。
【0014】
本発明の請求項2に記載の刈払機は、更に、操作桿先端側に、ギヤケースに代えて、回転刃の装着が可能な構造を有する。
【0015】
回転刃は、操作桿の先端側に突出している出力軸の先端部に装着する。操作桿先端側とは、操作桿の先端部に、本体側ギヤケース、ジョイントを内装したエルボなどを介した先端部のことであり、これらを介すると、先端部を斜め下方に向けた操作桿に対して、出力軸を下方に向けることができるようになる。このような刈払機にすると、1つの刈払機で、レシプロ刃を使用した刈り取り作業と、回転刃を使用した刈り取り作業の選択が可能になり、これら双方の刈り取り作業を必要とする消費者の購入負担を大幅に軽減させる。また、レシプロ刃と回転刃の取り替えも簡単に行える。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の刈払機によれば、ギヤケース及びその内部構造を、横幅を抑えて小型・軽量化した結果、前方の重量を抑えた使い易い刈払機にすることが出来るようになり、しかも、操作桿に対してレシプロ刃の横方向のオフセット間隔が狭い、左右重量バランスが良い、使い易い刈払機にすることが出来るようになった。
【0017】
また、ギヤケース内に配設されているカムに円形の偏心カムを使用し、このカムが内接する位置に揺動アームを配設した結果、回転動力を円滑に往復運動に変換出来るようになり、動力変換効率が良く、振動が少なく、故障の発生が少ない刈払機にすることが出来るようになった。
【0018】
また、請求項1に記載の刈払機によれば、レシプロ刃の前後回動方向の傾斜角が調整出来るようにした結果、例えば、生け垣の上面を刈り取る作業など、刈り取り難い位置及び向きの刈り取り面でも、楽な姿勢で刈り取り出来るようになった。このため、無理な刈り取り姿勢を原因とする腰痛、肩痛を防ぐことが出来るようになった。
【0019】
請求項2に記載の刈払機によれば、レシプロ刃と回転刃のいずれにも対応できるようにした結果、双方の刈り取り作業を必要とする消費者の購入負担を大幅に軽減させることが出来るようになった。
【実施例1】
【0020】
図1は実施例1の刈払機を示した全体斜視図、図2は同じくその要部を拡大して示した側面図、図3(a)は同じくその要部を拡大して示した側面断面図、(b)は刈払機本体からギヤケースを取り去った状態を示した図、図4は実施例1の刈払機の要部を更に拡大して示した後面断面図である。
【0021】
図1に示す実施例1の刈払機1Aは、軽量金属製パイプで形成された操作桿2の手元側端部に小型のエンジン3が装着され、該操作桿2の先端部に本体側ギヤケース4が装着された刈払機本体5と、レシプロ刃6の基部を保持させたギヤケース7とが着脱可能に装着されて、エンジン3の駆動力で櫛状のレシプロ刃6を前後に駆動させることができるように構成されている。
【0022】
図3(a)及び(b)に示すように、本体側ギヤケース4内には、操作桿2内に配設されている動力伝達軸11の先端部11aが突入して、該先端部11aと本体側ギヤケース4内に支持されている上下方向に向けた出力軸12の上端部とが、傘歯車13,14による歯合により連結されて配設され、出力軸12の先端部12aは本体側ギヤケース4内から下方に突出し、該先端部12aの外周面には、ネジ溝が形成されている。
【0023】
図2、図3(a)、図4に示すように、ギヤケース7は、後方から見て左側の分割ケース8と、右側の分割ケース9とが組み付けられて構成されている。
左側の分割ケース8は、円形の外周壁8aと、左側壁8bと、上方に向けた筒部8cとが一体形成され、左側壁8bの中央に開孔部8dが形成されたアルミダイキャスト製の一体形成品で構成され、左側壁8bの内側面において該開孔部8bの周りに形成されている凹段部内にはベアリング15が保持され、前記筒部8cには、その内壁に保持されているベアリング19を介して、入力軸16が支持されている。
【0024】
一方、右側の分割ケース9は、左側の分割ケース8の外周壁8aが丁度内側に嵌まる大きさに形成された略半円弧形状を有し、その前端部分9dが大きく前方に突出して形成された外周壁9aと、右側壁9bとが一体形成され、右側壁9bの中央に開孔部9cが形成されたアルミダイキャスト製の一体形成品で構成され、前記前端部分9dの下端部は開口し、右側壁9bの内側面において該開口部9cの周りに形成されている凹段部内にはベアリング17が保持され、前記開口には底板18が装着されている。
【0025】
図4に示すように、ギヤケース7は、左右の分割ケース8,9の開口された対向縁部が嵌め合わされて、前記ベアリング15,17に後述する支軸22の両端部22a,22bを支持させ、更に分割ケース8,9の外側からナットN1,N2を支軸22の両端部22a,22bに螺装して、左右の分割ケース8,9が分離しないように、上下回動自在に組み付けられている。
【0026】
図5はギヤケース内に装備されている動力伝達機構の主要部と動力変換機構の主要部を示す分解斜視図である。
図4及び図5に示すように、ギヤケース7内の動力伝達機構は、前記入力軸16と、入力軸16の先端部に装着されている小径の傘歯車20と、該傘歯車20に歯合させた大径の傘歯車23と、大径の傘歯車23を装着している支軸22とにより構成され、大径の傘歯車23は、歯面23aを側方に向けて、前記左側の分割ケース8の内側に寄せた位置に配設されている。
動力変換機構は、前記支軸22の回転動力を前後往復運動に変換するためにあり、その主要部は、各山部を反対方向に向けて支軸22に装着されている2枚の偏心カム30,31と、2枚の揺動アーム32,33と、3枚のガイド板34,35,36とにより構成されている。
偏心カム30,31は、いずれも丈夫な金属製円板で形成されており、2枚の揺動アーム32,33は、いずれも板面に偏心カム30,31が内接する楕円形状の開口32a,33aと、ピン支持用の突出部32b,33bと、前下方に向けた突出部32c,33cとを有し、丈夫な金属板で形成されている。尚、突出部32c,33cは、レシプロ刃6の上刃6B及び下刃6Aを個別に駆動させる部分になる。
3枚のガイド板34,35,36のうち、2枚のガイド板34,36は、偏心カム30,31よりも若干大径を有する円板の金属板で形成され、他の1枚のガイド板35は、偏心カム30,31を支軸22に装着して重ね合わせた面よりも若干大きな略8字形状を有する金属板で形成されている。
【0027】
そして、中央の1枚のガイド板35が偏心カム30,31の間に挟まり、一方の右側のガイド板34が偏心カム30の右面に重なり、左側のガイド板36が偏心カム31の左面に重なるように、3枚のガイド板34,35,36と2枚の偏心カム30,31とが前記支軸22に軸支されている。そして、偏心カム30,31に連れ回りするように、ガイド板35の両側から突出する2本のピン35a,35bが偏心カム30,31からガイド板34,36に向けて突入して、偏心カム30,31とガイド板34,35,36とが組み付けられている。
尚、これらの組み付け前に、各偏心カム30,31を開口32a,33aに内接する位置に揺動アーム32,33を配設して、揺動アーム32,33を前記分割ケース9の内側に片支持されているピン26に回動自在にピン支持させてあり、このようにすると、揺動アーム32,33が2枚の偏心カム30,31から横に外れない。
【0028】
レシプロ刃6は、図3(a)及び図12示すように、櫛状の上刃6Bと下刃6Aとが組み付けられて構成され、上刃6Bと下刃6Aの後端部は、例えば、上刃6Bの基部が左寄りに、下刃6Aの基部が右寄りになる向きに、間隔を設けて後方に振り分けられている。上刃6Bと下刃6Aは、分割ケース9に前方に向けて装着されているガイド部材43,42,44とともにボルト止めされて装着されており、上刃6Bと下刃6Aに形成されているボルト孔は、前後方向に向けた長孔で形成されている。このため、上刃6Bと下刃6Aの前後方向の移動は可能である。
2枚の揺動アーム32,33の前下方に向けた突出部32c,33cの先端部分と、レシプロ刃6の上刃6Bと下刃6Aの後端部とは、上刃6Bと下刃6Aの後端部の上面に装着されている装着部材38,40と結部材37,39を介して連結されている。
【0029】
次に、図3(a)、図4により、ギヤケース7を刈払機本体5に装着する手順と装着構造について説明する。
上述したように、レシプロ刃6が装着されたギヤケース7を刈払機本体5に先端部に装着する場合には、先ず、出力軸12の先端部12aに、入力軸16の突出端部16bの内径に合わせた外周壁が形成され、その外周面にネジ溝28aが形成された装着部材28を、出力軸18に嵌入する。
そして、出力軸12の先端部12aにナットN4を螺装して、装着部材28を出力軸12の先端部12aに装着し、続いて、装着部材28に入力軸16の上端部を螺装して、出力軸12と入力軸16とを連結させる。このようにすると、エンジンの駆動力をギヤケース7内に伝達させることができる。
【0030】
続いて、図3(a)に示すように、入力軸16を支持している分割ケース8の外周壁8aから後上方に向けて突出固定されている支持アーム51の上端部と、操作桿2の先端近傍部分に装着されている装着部材50の下部面とが、ボルト52,53及びナットで装着されて、分割ケース8が操作桿2に装着されている。尚、装着部材50と支持アーム51に形成されているボルト孔50a,50b,51aが長孔に形成されて、装着部材50の操作桿2に向けた取付位置の調整ができるようにしてある。
【0031】
図3(a)、図4において、入力軸16による高速回転動力は、前記傘歯車20,23の歯合により減速されて支軸22を減速回転させる。これに伴う偏心カム30,31の回転により、各揺動アーム32,33によるピン26を支点にした揺動運動に変換されて、上刃6Bと下刃6Aを交互に前後駆動させる。
【0032】
図7は実施例1の刈払機の使用例を示した図である。
図1に示すように、本実施例の刈払機1は、操作桿2の先端部を前下方に向けた状態において、レシプロ刃6は水平に向けられた傾斜角を有するが、この傾斜角は、生垣の側面、芝などの刈り取りに適した傾斜角であり、例えば、生垣の上面を刈り取るときには不向きな傾斜角になる。このため、実施例1の刈払機1では、図7に示すように、レシプロ刃6の前後回動方向の傾斜角が調整できるようにした。
【0033】
この回動の係止は、図2に示すように、レシプロ刃6が装着されている分割ケース9の上面から後面に向けて装着されているガイド板55と、前記支持揺動アーム51とを、ボルト56,57で装着することにより行われる。
尚、レシプロ刃6と分割ケース9の前後方向の傾斜角度が変更できるように、前記ガイド板55に形成されているボルト56,57を挿通させるボルト孔55aは、支軸22を中心にした円弧形状の長孔に形成されている。
【0034】
図8は刈払機本体に回転刃を装着させた状態を示した要部側面図である。
図8に示すように、実施例1の刈払機1Aは、刈払機本体5の先端部から突出している出力軸12の先端部12aに回転刃60を装着することも可能である。回転刃60を装着する場合には、出力軸12の先端部12aに回転刃60を嵌入し、続いて,外周面にネジ溝28aが形成された装着部材28を嵌入して、これらを出力軸12の先端部12aにナットN4を螺装して締め付ければよい。
【実施例2】
【0035】
次に、本発明の実施例2の刈払機について説明する。
図9は実施例2の刈払機の要部を示した斜視図、図10は同じくギヤケースを分解して示した斜視図、図11は同じく同じく側面断面図、12は同じく後面断面図である。尚、これら各図において、図1〜図10と共通する部分には同一符号を付してある。
【0036】
実施例2の刈払機1Bは、実施例1の刈払機と同様に、操作桿2の手元側端部に装着されているエンジン又はモータを動力源としている。そして、図9に示すように、操作桿2の先端部部にはギヤケース4が装着されている。
【0037】
図10、図11及び図12に示すように、ギヤケース4は、上部が円弧形状を有し、下部が下方に向けた壁面70aが形成され、これらの一方の片側と他方の片側の下部に壁面70b,70cが形成され、他方の片側の上部に円形の縁部70dが形成され、縁部70dで囲まれた部分に開口部70eが形成され、下端部に平坦な鞍部70fが形成されたギヤケース本体70と、
前記開口部70eを閉じる側壁71aと操作桿2の先端部を装着するホルダ部71bとが一体形成され、側壁71aの片側に、前記縁部70dを囲む円形の縁部71cが形成された蓋体71と、
前記鞍部70fの下部を被う底板72とが組み付けられて構成されている。
【0038】
そして、実施例1の刈払機に用いられているギヤケースと同様に、ギヤケース本体70の壁面70bの上部中央個所と、この個所に対向する蓋体71の壁面個所に、開孔部70g,71fが形成され、該開孔部70g,71fに沿った内側にベアリング17,15が保持されて、これらベアリング17,15によって、大径の傘歯車23とカム30,31を装着させた支軸22とが支持されている。そして、該支軸22の両端部22a,22bにナットN1,N2が螺装されて、ギヤケース本体70と蓋体71とが、前記支軸22を支点に回動自在に組み付けられている。
【0039】
前記ホルダ部71bの上部は筒部で形成され、その上端にはフランジ部71gが形成されている。ホルダ部71bの突出端部には、操作桿2の先端部をホルダ部71bに接続する筒形状の接続部材75が突入しており、該接続部材75の途中面に形成されているフランジ部75aと前記フランジ部71gとが、ボルト78及びナット79を利用して装着されている。
前記接続部材75内には、ベアリング19a,19bを介して、入力軸76が支持されており、入力軸76の下端部には、大径の傘歯車23と歯合する小径の傘歯車が装着されている。入力軸76の後端部は、内周壁にネジ溝が形成された筒部分で形成されている。そして、接続部材75の後端部に、操作桿2の先端部が突入した状態で装着され、入力軸76の後端部内に、操作桿2内に配設されている連結部材11の先端部が螺入されている。
【0040】
図11及び図12に示すように、大径の傘歯車23と2枚のカム30,31及びガイド板34,35,36は、実施例1の刈払機と同じものが用いられており、大径の傘歯車23は、前記蓋体71の内側に配設され、2枚のカム30,31及びガイド板34,35,36は、ギヤケース本体70の内側に配設されている。
【0041】
実施例2の刈払機1Bに配設されている揺動アーム32,33は、実施例1の刈払機に用いられている揺動アームと同じ位置に設けられて同じ動きをするが、実施例2の刈払機1Aに使用されている揺動アーム32,33は、図11に示すように、上刃6Bと下刃6Aを前後に駆動させる突出部32c、33cは下方に突出しており、揺動アーム32,33の途中面がピン26に回動自在に支持されている。
【0042】
レシプロ刃6の基部は、ギヤケース本体70に支持されており、レシプロ刃6は、ギヤケース70とともに、操作桿2に支持されている前記蓋体71に対して回動自在であり、その回動は手動で行われ、回動の固定は、ギヤケース本体70に装着されている円弧形状の長孔55aが形成された装着部材55と、操作桿2に設けられている装着面(図示せず)とをボルト59を利用して装着することにより行われる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例1の刈払機を示した全体斜視図である。
【図2】同じくその要部を拡大して示した側面図である。
【図3】(a)は同じくその要部を拡大して示した側面断面図、(b)は刈払機本体からギヤケースを取り去った状態を示した図である。
【図4】実施例1の刈払機の要部を更に拡大して示した後面断面図である。
【図5】ギヤケース内に装備されている動力伝達機構の主要部を示す分解斜視図である。
【図6】(a)及び(b)は何れもカムの回転に伴う揺動アームの動きを示した図である。
【図7】実施例1の刈払機の使用例を示した図である。
【図8】刈払機本体に回転刃を装着させた状態を示した要部側面図である。
【図9】実施例2の刈払機の要部を示した斜視図である。
【図10】同じくギヤケースを分解して示した斜視図である。
【図11】同じく同じく側面断面図である。
【図12】同じく後面断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1A 実施例1の刈払機
1B 実施例2の刈払機
2 操作桿
3 エンジン
4 本体側ギヤケース
5 刈払機本体
6 レシプロ刃
6A 下刃
6B 上刃
7 ギヤケース
8 分割ケース
9 分割ケース
11 動力伝達軸
12 出力軸
13 傘歯車
14 傘歯車
16 入力軸
20 小径の傘歯車
22 支軸
23 大径の傘歯車
30 カム
31 カム
32 揺動アーム
32a 開口
33 揺動アーム
33a 開口
34 ガイド板
35 ガイド板
36 ガイド板
【出願人】 【識別番号】591065480
【氏名又は名称】ニシガキ工業株式会社
【住所又は居所】兵庫県三木市大村500番地
【出願日】 平成17年3月4日(2005.3.4)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−238866(P2006−238866A)
【公開日】 平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願番号】 特願2005−106735(P2005−106735)