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【発明の名称】 根菜類収穫機
【発明者】 【氏名】石田 伊佐男
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】小田切 元
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】高木 真吾
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】岩部 孝章
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【要約】 【課題】吊り下げた収穫袋の袋口を広げて弛みを解消できるとともに、寸法が合わない収穫袋であっても吊り下げて収穫物の投入が可能となる簡易な構成の根菜類収穫機を提供する。

【解決手段】根菜類収穫機1は、機体を支持して圃場走行する走行装置3と、圃場から根菜類を収穫物として収穫する収穫部5と、収穫物を収容するための方形の収穫袋Bを吊り下げる吊下装置とから構成され、上記吊下装置は、収穫袋Bの開口部の左右の側辺に沿って収穫袋Bのコーナー吊輪Rを吊下支持する左右のハンガー部材22を備え、この左右のハンガー部材22の両端には、コーナー吊輪Rの受位置を定める凹部22rとその先端でコーナー吊輪Rの脱出を止める上向の屈曲部22cを形成したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体を支持して圃場走行する走行装置(3)と、圃場から根菜類を収穫物として収穫する収穫部(5)と、収穫物を収容するための方形の収穫袋(B)を吊り下げる吊下装置とからなる根菜類収穫機において、上記吊下装置は、収穫袋(B)の開口部の左右の側辺に沿って収穫袋(B)のコーナー吊輪(R)を吊下支持する左右のハンガー部材(22)を備え、この左右のハンガー部材(22)の両端には、コーナー吊輪(R)の受位置を定める凹部(22r)とその先端でコーナー吊輪(R)の脱出を止める上向の屈曲部(22c)を形成したことを特徴とする根菜類収穫機。
【請求項2】
前記凹部(22r)には、コーナー吊輪(R)が同凹部(22r)から外れるのを防止する外れ防止部材(22g)を設けたことを特徴とする請求項1記載の根菜類収穫機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場から根菜類を収穫物として走行収穫する走行収穫部と、受けた収穫物を収容するための方形の収穫袋を吊り下げる吊下装置とからなり、圃場で根菜類を収穫走行して収穫袋に収容する根菜類収穫機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す根菜類収穫機は、圃場から根菜類を収穫物として走行収穫する走行収穫部と、受けた収穫物を収容するための方形の収穫袋を吊り下げる吊下装置とからなり、圃場で根菜類を収穫走行して吊下装置の収穫袋に収容するものである。この収穫機においては、吊り下げた収穫袋の袋口を広げるようにリンク機構を吊部に構成することにより、吊下装置に吊った袋口の弛みを解消して収穫物の投入の確実化を図ることができる。
【0003】
しかし、上記根菜類収穫機の吊下装置は、リンク機構を設けたことから、吊部の構成の複雑化を招くとともに、適合しうる収穫袋の大きさの制約を受けるという問題を内包することとなった。
【特許文献1】実開平6−23413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、吊り下げた収穫袋の袋口を広げて弛みを解消できるとともに、寸法が合わない収穫袋であっても吊り下げて収穫物の投入が可能となる簡易な構成の根菜類収穫機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、機体を支持して圃場走行する走行装置(3)と、圃場から根菜類を収穫物として収穫する収穫部(5)と、収穫物を収容するための方形の収穫袋(B)を吊り下げる吊下装置とからなる根菜類収穫機において、上記吊下装置は、収穫袋(B)の開口部の左右の側辺に沿って収穫袋(B)のコーナー吊輪(R)を吊下支持する左右のハンガー部材(22)を備え、この左右のハンガー部材(22)の両端には、コーナー吊輪(R)の受位置を定める凹部(22r)とその先端でコーナー吊輪(R)の脱出を止める上向の屈曲部(22c)を形成したことを特徴とする。
【0006】
収穫袋に収穫物が入って重量が重くなると吊輪が所定位置の凹部に入り込み、袋口を所定寸法に張ることができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記凹部(22r)には、コーナー吊輪(R)が同凹部(22r)から外れるのを防止する外れ防止部材(22g)を設けたことを特徴とする。上記凹部の外れ防止部材により、コーナー吊輪の飛び出しが防止される。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の構成により、収穫袋に収穫物が入って重量が重くなると吊輪が所定位置の凹部に入り込み、袋口を所定寸法に張ることができる。したがって、収穫袋の開口部が大きくなって収穫物が入り易くなる。また、そのコーナー吊輪が凹部に位置決めされることから、吊下装置の寸法より大きな収穫袋でも、コーナー吊輪が外れることなく、収穫袋を吊下げて収穫物を収容することができる。
【0009】
請求項2の構成により、凹部の外れ防止部材により、コーナー吊輪の飛び出しが防止されるので、吊下装置の寸法より大きな収穫袋でも、コーナー吊輪の位置が安定することから、収穫物を支障なく収容することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の形態について、以下に図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の根菜類収穫機1は、その一構成例の平面図、右側面図、左側面図を図1〜図3に夫々示すように、左右のクローラ3,3等からなる走行装置によって支持される機体に、走行および機器操作のための操縦部4、圃場に植生する根菜系作物を取り込む収穫部5、取り込んだ作物を選別作業するための選別部6、選別後の作物を収容する収容部7等を備えて構成される。
【0011】
収穫部5には、作物の茎葉部を挟持し根菜本体部を吊下げた状態で圃場から引き上げ、後側上方に搬送する左右一対の引上搬送ベルト12,12を設け、該引上搬送ベルト12,12の前側に根菜の葉部を引起しする引起装置11、土堀り用のソイラ5sを配置し、引上搬送ベルト12,12の後部に引上搬送ベルト12,12から根菜を受けて茎葉部を切断する茎葉処理装置13を設ける。また、切断されて茎葉部から分離して落下する根菜本体部を受けて根菜本体部側に残る茎葉を取り除く残葉処理装置14等を備える。
【0012】
選別部6は、図4の要部斜視図に示すように、茎葉処理装置13の下方を選別始端側に、収容部7の上方を搬送終端側とし、機体後部を機体平面視左右方向にわたって構成する移送ベルト6bを傾動可能に設けている。移送ベルト6bは搬送始端側から搬送終端側に向かって上昇するよう傾斜して構成し、後部座席6zに着座する作業者が不良作物を選別する不良作物選別部を構成している。操縦者が操縦座席4zに着座して根菜類収穫機を操縦しながら、後部座席6zに着座する作業者が移送ベルト6bを流れる収穫した作物から不良の作物を手で選別除去可能に構成している。
【0013】
移送ベルト6bは、図5の傾動動作説明図に示すように、収穫袋B内の収穫物の堆積量に合わせて上昇させるために、中段位置6cを中心に後半部を傾動して終端位置を昇降可能にシリンダ6sを設ける。移送ベルト6bの終端の最大張り出し位置は、収穫袋B内の収穫物の堆積を平均化するために、収穫袋Bの移送ベルト6b側の半分の中央位置、即ち、収穫袋Bの内側袋壁から外側袋壁までの距離の4分の1の位置に設定する。移送ベルト6bの傾動制御は、図6の制御系統図に示すように、作業座席6zの近傍に設けたスイッチまたはペダルの操作に応じてシリンダ6sを伸縮駆動制御する。
【0014】
収容部7は、移送ベルト6bの移送終端側のフレーム6fから左右の吊アーム21a,21aを延出し、この吊アーム21a,21aに左右のハンガー部材22,22を吊り下げ、その両端部に収穫袋Bの袋口の四隅のコーナー吊輪R…を掛け止めるように吊下装置を構成し、収穫袋Bの底部を支持するバケット23を傾動可能に設ける。
【0015】
左右のハンガー部材22,22は、図7(a)の斜視図のように、屈曲する支持部22sを中央に、また、それぞれの両端には、図7(b)の拡大図のように、コーナー吊輪Rを案内してその受位置を定める傾斜による凹部22r、22rとその先端でコーナー吊輪Rの脱出を止める上向の屈曲部22c、22cを形成する。
【0016】
上記ハンガー部材22,22により、収穫袋Bに収穫物が入って重量が重くなると吊輪Rが所定位置の凹部22rに傾斜に沿って案内され、袋口を所定寸法に張ることができる。したがって、収穫袋Bの開口部が大きくなって収穫物が入り易くなる。また、そのコーナー吊輪Rが凹部22rに位置決めされることから、吊下装置の寸法より大きな収穫袋でも、コーナー吊輪が外れることなく、収穫袋を吊下げて収穫物を収容することができる。
【0017】
この場合において、凹部には、図8の拡大図に示すように、コーナー吊輪Rが凹部から外れるのを防止する外れ防止部材22gを設けることにより、コーナー吊輪Rの飛び出しが防止されるので、吊下装置の寸法より大きな収穫袋Bでも、コーナー吊輪Rが安定して収穫物を収容することができる。
【0018】
バケット23は、その斜視図、側面図、平面図、動作説明図を図9〜図12に示すように、その外側部に回動アーム23aを溶接W等により一体に固着することにより、外側方向寸法を小さく抑えることができる。また、作用リンク23wを低位置に配置することにより、収穫袋Bを支障なく折り畳みすることができる。
【0019】
左右の吊アーム21a,21aの固定部の構成は、拡大平面図、断面図を図13、図14にそれぞれ示すように、移送ベルト6bのフレーム6fにシャフト24を通して同フレーム6fの両側部に締結する。このように構成することによって剛性を強化することができるので、フレーム6fが収穫物の重みで変形するような事態を回避することができる。
【0020】
ハンガー部材22,22の支持構成は、その側面図を図15に示すように、左右の吊アーム21a,21aの先端の支軸21pに一部に切欠部21rを形成した切欠回動板21dを軸支し、この切欠回動板21dの切欠部21rに支持部22sの屈曲端を保持する。回動板21dには操作レバー21hを取付け、この操作レバー21hにより支持部22sを支点越えのセット位置Sと解除位置Fに選択操作可能に構成する。
【0021】
この操作レバー21hの操作により、ハンガー部材22,22を支点越えのセット位置Sに安定して収穫袋Bをセットすることができる。すなわち、収穫袋Bに収穫物が溜まっていって収穫袋Bの重量が大きくなっても、支持部22sが切欠部から外れない。また、操作レバー21hの操作により、解除位置Fまで簡易に操作してハンガー部材22,22を切欠回動板21dから取り外しすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】根菜類収穫機の一構成例の平面図である。
【図2】図1の根菜類収穫機の右側面図である。
【図3】図1の根菜類収穫機の左側面図である。
【図4】収容部の要部斜視図である。
【図5】移送ベルの傾動動作説明図である。
【図6】移送ベルトの傾動制御の制御系統図である。
【図7】ハンガー部材の斜視図(a)および拡大図(b)である。
【図8】ハンガー部材の凹部の拡大図である。
【図9】バケットの斜視図である。
【図10】バケットの側面図である。
【図11】バケットの平面図である。
【図12】バケットの動作説明図である。
【図13】吊アームの固定部の平面図である。
【図14】吊アームの固定部の断面図である。
【図15】吊アームの支持部の側面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 根菜類収穫機
3 走行部
5 収穫部
6 選別部
6b 移送ベルト
7 収容部
21a 吊アーム
21d 切欠回動板
21h 操作レバー
21p 支軸
22 ハンガー部材
22g 外れ防止部材
22r 凹部
21d 回動板
22c 屈曲部
22s 支持部
23 バケット
B 収穫袋
S セット位置
F 解除位置
R コーナー吊輪
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
【出願日】 平成17年2月28日(2005.2.28)
【代理人】 【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎

【識別番号】100078260
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 レイ子

【識別番号】100086450
【弁理士】
【氏名又は名称】菊谷 公男

【公開番号】 特開2006−230362(P2006−230362A)
【公開日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願番号】 特願2005−53711(P2005−53711)