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【発明の名称】 電動刈払機
【発明者】 【氏名】斉藤 守弘
【住所又は居所】東京都墨田区東駒方4−20−2 協同ゴム工業株式会社内

【氏名】岩谷 公明
【住所又は居所】北海道旭川市豊岡5条4丁目2−11 株式会社コスモメカニクス内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部に回転刃,モータが支持されたメインパイプに取付けられたハンドルのグリップにモータの駆動,停止の電源スイッチが装備された電動刈払機において、グリップの電源スイッチに近接した位置にモータの回転数を制御する回転制御スイッチを配置したことを特徴とする電動刈払機。
【請求項2】
請求項1の電動刈払機において、回転制御スイッチはグリップを握る人差指で操作されるローラ形からなることを特徴とする電動刈払機。
【請求項3】
請求項1または2の電動刈払機において、グリップの電源スイッチに近接した位置にモータの回転数を最大限に固定する高速回転スイッチを配置したことを特徴とする電動刈払機。
【請求項4】
請求項3の電動刈払機において、高速回転スイッチはグリップを握る親指で操作される回動片形からなることを特徴とする電動刈払機。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかの電動刈払機において、電源スイッチはモータの停止の切換の際にモータの回転を制動するダイナミックブレーキ回路が接続されれていることを特徴とする電動刈払機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、モータで駆動される回転刃で草木を刈払いする電動刈払機に係る技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
最近、内燃機関等のエンジンで回転刃が駆動される刈払機の振動,騒音等の対策として、モータで回転刃が駆動される電動刈払機が注目され多用されるようになってきている。電動刈払機では、電源とモータとがスイッチ,制御回路を介して接続され、スイッチの操作によってモータの駆動等を制御することができるようになっている。
【0003】
従来、電動刈払機としては、例えば、以下に記載のものが知られている。
【特許文献1】実開平5−2621号公報 特許文献1には、モータの駆動,停止の電源スイッチに加えて電源スイッチの不測の動作を阻止する安全スイッチを設けてなる電動刈払機が記載されている。電源スイッチ,安全スイッチは、先端部に回転刃,モータが支持され後端部にバッテリが支持されたメインパイプに取付けられたハンドルのグリップに集中的に装備されている。
【0004】
特許文献1に係る電動刈払機によると、回転刃の角度,振りを操作するハンドルを握るグリップに電源スイッチ,安全スイッチが装備されて操作性の向上が図られ、グリップを握る親指で安全スイッチを操作し他の指で電源スイッチを操作するようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に係る電動刈払機では、モータ(回転刃)の回転数を制御することができないため、草木の太さ,硬さに対応した効率的な刈払作業を実施することができないとともに、電源としてバッテリを採用した場合にバッテリの消耗が激しくなってしまうという問題点がある。
【0006】
なお、電源スイッチの押角度でモータの回転数を制御するように構成する技術も知られているが、回転刃の角度,振りを操作するハンドルのグリップに対する握持力の調整で電源スイッチの押角度を調整しなければならないため、モータの回転数を一定に保持することが困難で前述の問題点を根本的に解決することができないのが現状である。
【0007】
本発明は、このような問題点,現状を考慮してなされたもので、モータの回転数を精密に制御することのできる電動刈払機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するため、本発明に係る電動刈払機は、特許請求の範囲の各請求項に記載の手段を採用する。
【0009】
即ち、請求項1では、先端部に回転刃,モータが支持されたメインパイプに取付けられたハンドルのグリップにモータの駆動,停止の電源スイッチが装備された電動刈払機において、グリップの電源スイッチに近接した位置にモータの回転数を制御する回転制御スイッチを配置したことを特徴とする。
【0010】
この手段では、電源スイッチと別個に近接して回転制御スイッチが配置されることで、回転刃の角度,振りを操作するハンドルのグリップに対する握持力を調整することなくグリップを握る指の一部で回転制御スイッチを操作することができる。
【0011】
また、請求項2では、請求項1の電動刈払機において、回転制御スイッチはグリップを握る人差指で操作されるローラ形からなることを特徴とする。
【0012】
この手段では、小さな操作力でたりるローラ形の回転制御スイッチがグリップに対する握持力の低下をもたらすことの少ない人差指で操作される。
【0013】
また、請求項3では、請求項1または2の電動刈払機において、グリップの電源スイッチに近接した位置にモータの回転数を最大限に固定する高速回転スイッチを配置したことを特徴とする。
【0014】
この手段では、高速回転スイッチの操作でモータの回転数が迅速に最大限になる。
【0015】
また、請求項4では、請求項3の電動刈払機において、高速回転スイッチはグリップを握る親指で操作される回動片形からなることを特徴とする。
【0016】
この手段では、回動片形の高速回転スイッチがグリップに対する握持力の低下をもたらすことの少ない親指で操作される。
【0017】
また、請求項5では、請求項1〜4のいずれかの電動刈払機において、電源スイッチはモータの停止の切換の際にモータの回転を制動するダイナミックブレーキ回路が接続されれていることを特徴とする。
【0018】
この手段では、電源スイッチのモータの停止の切換の際にダイナミックブレーキ回路でモータの慣性による回転が阻止される。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る電動刈払機は、電源スイッチと別個に近接して回転制御スイッチが配置されることで、回転刃の角度,振りを操作するハンドルのグリップに対する握持力を調整することなくグリップを握る指の一部で回転制御スイッチを操作することができるため、モータの回転数を精密に制御することができる効果がある。また、この効果により、草木の太さ,硬さに対応した効率的な刈払作業を実施することができるとともに、電源としてバッテリを採用した場合にバッテリの消耗が低減される効果が生ずる。
【0020】
さらに、請求項2として、小さな操作力でたりるローラ形の回転制御スイッチがグリップに対する握持力の低下をもたらすことの少ない人差指で操作されるため、回転刃の角度,振りを操作するハンドルの操作性が損なわれることがないとともに、モータの回転数の微調整が可能になる効果がある。
【0021】
さらに、請求項3として、高速回転スイッチの操作でモータの回転数が迅速に最大限になるため、細く柔らかい草に太く堅い樹木が混在している場合に直ちに対応することができる効果がある。
【0022】
さらに、請求項4として、回動片形の高速回転スイッチがグリップに対する握持力の低下をもたらすことの少ない親指で操作されるため、回転刃の角度,振りを操作するハンドルの操作性が損なわれることがない効果がある。
【0023】
さらに、請求項5として、電源スイッチのモータの停止の切換の際にダイナミックブレーキ回路でモータの慣性による回転が阻止されるため、刈払の停止直後における回転刃の回転による怪我が防止されて刈払作業の安全性が確保される効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係る電動刈払機を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
この形態では、図1に示すように、バッテリ搭載タイプからなるものを示してある。
【0026】
この形態は、メインパイプ1の先端部に回転刃2,モータ3が支持され後端部にバッテリ4,コンバータ5が支持され、メインパイプ2の中途部に直交するように取付けられたコ字形のハンドル6の両端部にグリップ7が設けられている。
【0027】
グリップ7は、図2,図3に詳細に示されるように、筒形のグリップ本体7aの上端部に前方から斜め下方へく字形に突出された防護片7bが形成されている。グリップ本体7aの一方には、前部側に電源スイッチ8が装備され、後部側の電源スイッチ8の背部側に安全スイッチ9が装備され、側部側の安全スイッチ9の上部に高速回転スイッチ10が装備されている。防護片7bには、下部側に回転制御スイッチ11が装備されている。グリップ本体7aは、ハンドル6によって回転刃2の角度,振りを操作するために手で握りやすい大きさ,形状に形成されている。防護片7bは、グリップ本体7aを握る手指の草木等との衝突による怪我を防止するとともに、草木等との衝突による電源スイッチ8,回転制御スイッチ11の不測の動作や損傷を防止する。
【0028】
電源スイッチ8は、回動片形に形成されてなるもので、グリップ7のグリップ本体7aを握る指の握締め操作で押動作されてモータ3を駆動させ、指の握締め操作の解除でバネ材(図示せず)により押動作が復帰してモータ3を停止させるように切換えられる。この電源スイッチ8は、コンバータ5の駆動停止回路5aとダイナミックブレーキ回路5bとに接続されている(図4参照)。駆動停止回路5aは、モータ3への通電をON,OFF切換えする。ダイナミックブレーキ回路5bは、電源スイッチ8がモータ3を停止させるように切換えられたときに、モータ3を発電機として端子間に接続された抵抗器等を短絡させてモータ3の回転エネルギを熱消費させる。
【0029】
安全スイッチ9は、電源スイッチ8との間に機械的リンク機構等(図示せず)を介した回動片形に形成されてなるもので、グリップ7のグリップ本体7aを握る手の平の握締め操作で押動作されて電源スイッチ8の動作を可能にし、手の平の握締め操作の解除でバネ材(図示せず)により押動作が復帰して電源スイッチ8の動作を可能にするように切換えられる。
【0030】
高速回転スイッチ10は、回動片形に形成されてなるもので、グリップ7のグリップ本体7aを握る親指の引上げ押操作で押操作で押動作されてモータ3の回転数を最大限に固定し、親指の引上げ押操作の解除でバネ材(図示せず)により押動作が復帰してモータ3の回転数の固定を開放する。この高速回転スイッチ10は、コンバータ5の一次回転制御回路5cに接続されている。一次回転制御回路5cは、モータ3の回転数を電圧調整によって可変するコンバータ5の二次回転制御回路5dに接続され、高速回転スイッチ10によるモータ3の回転数を最大限に固定する指示があったときに、回転制御スイッチ11よるモータ3の回転数の指示を排除する。
【0031】
回転制御スイッチ11は、ローラ形に形成されてなるもので、グリップ7のグリップ本体7aを握る人差指の引上げ回操作で回転動作されてモータ3の回転数を調整する。この回転制御スイッチ11は、コンバータ5の一次回転制御回路5cに接続されている。
【0032】
この形態によると、電源スイッチ8と別個に近接して回転制御スイッチ11が配置されることになる。従って、回転刃2の角度,振りを操作するハンドル6のグリップ7のグリップ本体7aに対する握持力を調整することなく、グリップ7のグリップ本体7aを握る指の一部で回転制御スイッチ11を操作することができるため、モータ3の回転数を精密に制御することができる。特に、小さな操作力でたりるローラ形の回転制御スイッチ11がグリップ7のグリップ本体7aに対する握持力の低下をもたらすことの少ない人差指で操作されるため、回転刃2の角度,振りを操作するハンドル6の操作性が損なわれることがないとともに、モータ3の回転数の微調整が可能になる。この結果、草木の太さ,硬さに対応した効率的な刈払作業を実施することができるとともに、電源として採用したバッテリ4の消耗が低減されることになる。
【0033】
また、細く柔らかい草に太く堅い樹木が混在している場合等には、高速回転スイッチ10の操作でモータ3の回転数を迅速に最大限にすることができるため、太く堅い樹木も確実に刈払いする対応が可能になる。このとき、回転制御スイッチ11よりも高速回転スイッチ10に指示が優先されるため、高速回転スイッチ10,回転制御スイッチ11の選択操作にとまどうことはない。また、回動片形の高速回転スイッチ10がグリップ7のグリップ本体7aに対する握持力の低下をもたらすことの少ない親指で操作されるため、回転刃2の角度,振りを操作するハンドル5の操作性が損なわれることがない。
【0034】
さらに、この形態では、電源スイッチ8のモータ3の停止の切換の際に、コンバータ5のダイナミックブレーキ回路5bでモータ3の慣性による回転が阻止されるため、刈払の停止直後における回転刃2の回転による怪我が防止されて刈払作業の安全性が確保される。
【0035】
以上、図示した形態の外に、バッテリ4を作業員が背負いするタイプのものにも適用することができる。
【0036】
さらに、コンバータ5にモータ3を過負荷にの際に停止させる過負荷停止回路を備えることも可能である。
【0037】
さらに、コンバータ5にバッテリ4の過放電を防止する過放電防止回路を備えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る電動刈払機を実施するための最良の形態の一部を切除した斜視図である。
【図2】図1の要部の側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2の電気制御系との接続例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0039】
1 メインパイプ
2 回転刃
3 モータ
5 コンバータ
6 ハンドル
7 グリップ
8 電源スイッチ
9 安全スイッチ
10 高速回転スイッチ
11 回転制御スイッチ
【出願人】 【識別番号】596151836
【氏名又は名称】岩谷 公明
【住所又は居所】北海道旭川市西神楽2線4号21−21
【出願日】 平成17年2月9日(2005.2.9)
【代理人】 【識別番号】100086667
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 孝次

【公開番号】 特開2006−217843(P2006−217843A)
【公開日】 平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願番号】 特願2005−33178(P2005−33178)