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【発明の名称】 コンバインの穀稈引起装置
【発明者】 【氏名】齋藤 学
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】辻 健太郎
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】藤田 靖
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】上路 嘉隆
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】廣瀬 雅一
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】里路 久幸
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】廣田 幹司
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】水本 俊彦
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【要約】 【課題】左右両側へ一対設けた複数の引起ラグが当接して、異常音が発生することが、これを防止すると共に、各引起ラグ間の隙間を容易に調節できるようにしようとするものである。

【解決手段】中央部の左右両側の中引起装置5,5を左右方向へ移動自在に設け、外側部の左右両側の外引起装置6,6へ内装した外引起チェン6a,6aへ所定間隔で設けた各外引起ラグ6bの先端部(ロ)と、中央部の中引起装置5,5へ内装した中引起チェン5a,5aへ所定間隔で設けた各中引起ラグ5bの先端部(イ)との間の隙間(L1)を調節可能に設けたことを特徴とするコンバインの穀稈引起装置としたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車台(2)の前方部には、複数条列の穀稈を刈取り移送する刈取機(3)の前部に穀稈を分離する複数の分草体(12a)と、該各分草体(12a)の後側には、穀稈を引起しする中央部の左右両側の複数の中引起装置(5),(5)と、外側部の左右両側の複数の外引起装置(6),(6)等とを設けたコンバインにおいて、前記中央部の左右両側の中引起装置(5),(5)を左右方向へ移動自在に設け、外側部の左右両側の外引起装置(6),(6)へ内装した外引起チェン(6a),(6a)へ所定間隔で設けた各外引起ラグ(6b)の先端部(ロ)と、中央部の中引起装置(5),(5)へ内装した中引起チェン(5a),(5a)へ所定間隔で設けた各中引起ラグ(5b)の先端部(イ)との間の隙間(L1)を調節可能に設けたことを特徴とするコンバインの穀稈引起装置。
【請求項2】
前記中央部の左右両側の中引起装置(5),(5)の上部の軸心(A)を左右移動させて、隙間(L1)を調節可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀稈引起装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
立毛穀稈を引起しする外側部の左右両側の外引起装置の外引起ラグ先端部と、中央部の左右両側の中引起装置の中引起ラグ先端部との間の隙間を、調節可能に設けた技術であり、コンバインの穀稈引起装置として利用できる。
【背景技術】
【0002】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走行車台の前方部に設けた刈取部で、穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈は、この刈取部で後方上部へ移送される。
前記刈取部で穀稈を刈取りするときには、特開平8−116758号公報で示す如くクローラの前部の刈取部の刈取フレームの前側へ設けた、分草板で穀稈は分離され、この分草板の後側で、刈刃の近傍より、機体前方へ延出して設けた刈取フレームにより、下部を支持すると共に、上部から入力することができる引起タインを有する穀稈引起ケースを刈取部の前側へ斜設して設けた、この穀稈引起ケースの引起タインで穀稈は引起される。
【0003】
前記穀稈引起ケースの傾斜姿勢は、不変のままで上下動微調節可能に構成して、倒伏状態穀稈のときには、この穀稈引起ケースを下降操作し、倒伏穀稈の引起し性能の向上を図っているが、引起タインの先端部間の隙間の調節はできない構成である。
【特許文献1】特開平8−116758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンバインの穀稈を刈取り移送すべく設けた、刈取機の穀稈を引起しする引起タインを設けた穀稈引起ケースは、傾斜姿勢は不変のままで上下動微調節可能に設けていることにより、この引起タインの先端部の回転外周と、圃場面との間の隙間は、上下動微調節可能であることにより、倒伏穀稈を掻き上げる引起し性能の向上を図ることは可能であるが、刈取り穀稈を引起しする引起タイン間の隙間は、一定隙間に形成されていることにより、引起中の穀稈が引起タイン間より、落下することがあり、掻き上げられた穀稈を引き上げる引起性能が低下することがあり、又、左右側の引起タインが当接して異常音が発生すること等があったが、この発明により、これらの問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行車台(2)の前方部には、複数条列の穀稈を刈取り移送する刈取機(3)の前部に穀稈を分離する複数の分草体(12a)と、該各分草体(12a)の後側には、穀稈を引起しする中央部の左右両側の複数の中引起装置(5),(5)と、外側部の左右両側の複数の外引起装置(6),(6)等とを設けたコンバインにおいて、前記中央部の左右両側の中引起装置(5),(5)を左右方向へ移動自在に設け、外側部の左右両側の外引起装置(6),(6)へ内装した外引起チェン(6a),(6a)へ所定間隔で設けた各外引起ラグ(6b)の先端部(ロ)と、中央部の中引起装置(5),(5)へ内装した中引起チェン(5a),(5a)へ所定間隔で設けた各中引起ラグ(5b)の先端部(イ)との間の隙間(L1)を調節可能に設けたことを特徴とするコンバインの穀稈引起装置としたものである。
【0006】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走行車台(2)の前方部に設けた、刈取機(3)で穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈は、この刈取機(3)で後方上部へ移送される。
前記刈取機(3)で複数条列の穀稈を刈取りするときには、走行車台(2)の前方部へ設けた、刈取機(3)の前部に設けた、各分草体(12a)で穀稈は分離され、この分離された穀稈は、中央部の左右両側へ設けた中引起装置(5),(5)の中引起チェン(5a),(5a)へ所定間隔で装着した複数個の各中引起ラグ(5b),(5b)と、外側部の左右両側へ設けた外引起装置(6),(6)の外引起チェン(6a),(6a)へ所定間隔で装着した複数個の各外引起ラグ(6b),(6b)とにより、例えば、左側二条列の穀稈は、各中引起ラグ(5b)と、各外引起ラグ(6b)とによって引起しされる。又、右側二条列の穀稈は、各中引起ラグ(5b)と、各外引起ラグ(6b)とによって引起しされる。
【0007】
右側二条列を引起しする前記各中引起ラグ(5b)の先端部(イ)と、各外引起ラグ(6b)の先端部(ロ)との間の隙間(L1)と、左側二条列を引起しする各中引起ラグ(5b)の先端部(イ)と、各外引起ラグ(6b)の先端部(ロ)との間の隙間(L1)とが左右両側の条列刈取り側で異なるときは、同じ隙間(L1)になるように、中引起装置(5),(5)を狭い側へ移動調節操作して、同じ隙間(L1)にして、穀稈を引起しする。
【0008】
請求項2に記載の発明においては、前記中央部の左右両側の中引起装置(5),(5)の上部の軸心(A)を左右移動させて、隙間(L1)を調節可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀稈引起装置としたものである。
【0009】
前記中央部の左右両側の中引起装置(5),(5)の各内引起ラグ(5b),(5b)の先端部(イ)と、外側部の左右両側の外引起装置(6),(6)の各外引起ラグ(6b),(6b)の先端部(ロ)との間の隙間(L1)が、左右両側の条列刈り側で異なっていると、同じ隙間(L1)になるように、中引起装置(5),(5)を狭い隙間(L1)側へ移動調節可能するが、このときは、これら中引起装置(5),(5)の上部の軸心(A)を左右へ移動操作して、左右両側の隙間(L1)を同じにする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明においては、刈取機(3)の外側部の左右両側の外引起装置(6),(6)の各外引起ラグ(6b),(6b)の先端部(ロ)と、内側部の左右両側の中引起装置(5),(5)の各中引起ラグ(5b),(5b)の先端部(イ)との間の隙間(L1)を、左右両側の条列刈取り側を調節可能に設けたことにより、各中引起ラグ(5b)と、各外引起ラグ(6b)とが当接して、異音が発生することがあるが、この異音の発生の解消が容易にできる。又、組立工数の低減が可能である。更に、隙間(L1)より、落下する穀稈を防止することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明においては、左右両外側の前記外引起装置(6),(6)の各外引起ラグ(6b),(6b)の先端部(ロ)と、内側部の左右両側の中引起装置(5),(5)の各中引起ラグ(5b),(5b)の先端部(イ)との間の隙間(L1)の調節は、この中引起装置(5),(5)の上部の軸心(A)を左右移動させて、隙間(L1)を調節可能に設けたことにより、調節の構成が簡単である。又、調節操作が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行車台2の前方部には、立毛穀稈を刈取りする刈取機3を設けた構成である。この刈取機3の前部には、穀稈を引起しする外側部の左右両側には、各引起装置6,6を設け、この外引起装置6は、外引起チェンケース6cへ外引起ラグ6bを所定間隔で装着した外引起チェン6aを回転自在に張設した構成である。又、内側部の左右両側には、各中引起装置5,5を設け、この中引起装置5は、中引起チェンケース5cへ中引起ラグ5bを所定間隔で装着した中引起チェン5aを回転自在に張設した構成である。これら左右両内側の中引起ラグ5b,5bの先端部(イ)と、左右両外側の外引起ラグ6b,6bの先端部(ロ)との間の隙間(L1)を、各中引起装置5,5の左右移動操作により、調節可能に設けた構成である。これら左右両側の中引起装置5,5と、外引起装置6,6等を主に図示して説明する。
【0013】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図4で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ7aを張設した走行装置7を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機8を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機3で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機3で後方上部へ移送され、脱穀機8のフィードチェン9aと、挟持杆9bとで引継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機8の右横側に配設た穀粒貯留タンク10内へ一時貯留される。
【0014】
前記走行車台2の前方部には、図4で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド11、及び各分草体12aと、立毛穀稈を引起す詳細後述する中央部の左右両側の各中引起装置5,5と、外側部の左右両側の各外引起装置6,6とで、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置13の各掻込装置13aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置12bと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、脱穀機8のフィードチェン9aと、挟持杆9bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置13の根元・穂先移送装置14a・14b等からなる刈取機3を設けている。該刈取機3は、油圧駆動による伸縮シリンダ15により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0015】
前記刈取機3の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆16aの上端部には、左右方向に支持パイプ杆16bを設け、この支持パイプ杆16bを走行車台2の上側面に設けた支持装置16cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ15の作動により、刈取機3は支持パイプ杆16bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0016】
前記刈取機3の穀稈掻込移送装置13によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機8へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ3aを設けた構成である。
【0017】
穀稈を引起しする中央部の左右両側へ設ける各中引起装置5,5は、図1〜図3で示す如く3箇所のボルトの締付け箇所をゆるめることにより、左右両側へ摺動移動する構成である。
【0018】
前記支持杆16aの下端部には、図4で示す如く下伝動ケース16dを設け、この下伝動ケース16dには、前方下部へ傾斜する下伝動パイプ16eを設けた構成である。この下伝動パイプ16eの前端部には、下ギャーケース16fを設けた構成である。下伝動ケース16d内の伝動機構により、下伝動パイプ16eと、下ギャーケース16f内の伝動機構が回転駆動される構成である。
【0019】
前記下ギャーケース16fの上側面には、図2、及び図3で示す如く上下端部に、上・下フランヂ17a,17bを装着したフレームパイプ17の下フランヂ17bをボルト等により、装着して設けた構成である。又、上フランヂ17aの上側には、分岐ギャーケース17cを載置して、上フランヂ17aの各長孔17d部をボルト等により分岐ギャーケース17cの下側部へ装着して設けた構成である。フレームパイプ17には、伝動機構17hを内装した構成である。分岐ギャーケース17cには、伝動機構17jを内装した構成である。
【0020】
前記フレームパイプ17の下部には、左右両側へ所定間隔を設けて、各長孔17fを設けた支持板17eを装着して設けた構成である。
前記分記ギャーケース17の一方側の上側面には、図2で示す如く伝動機構18aを内装した上支持パイプ18を、一方側の外側上部へ向けて傾斜させて設けた構成である。又、この上支持パイプ18の上側には、中上引起軸18cを軸支した中引起メタル18bを設けた構成である。
【0021】
前記分記ギャーケース17の他方側の横側面には、図2で示す如く伝動機構19aを内装した横支持パイプ19を設けると共に、この横支持パイプ19には、伝動機構19cと、上端近傍部へ内引起軸18cとを軸支した、チェンケース19bを装着した構成である。
【0022】
前記分記ギャーケース17cの後側部と、フレームパイプ17と、下伝動パイプ16eとの間を接続して設けた補強板21との間には、図3で示す如く後支持パイプ20を設けて接続した構成である。この後支持パイプ20の上端部近傍には、上下に長孔20a,20aを設け、この各長孔20a部をボルト等により、分岐ギャーケース17cの後側部へ装着した構成である。
【0023】
中央部の左右両側の中引起装置5,5は、図1〜図3で示す如く下部は、フレームパイプ17の支持板17eの各長孔17f部をボルト、及びナット等により、装着して設けると共に、上部の一方側は、中引起メタル18b部へ装着し、他方側は、チェンケース19bへ装着した構成である。
【0024】
中央部の左右両側の中引起装置5,5は、図1、及び図2で示す如く前後の中引起ケース5c,5cには、中上引起軸18cへ軸支した中上スプロケット18dと、中上補助軸19dへ軸支した中上補助スプロケット19eと、中下引起軸22aへ軸支した中下スプロケット22bとには、所定間隔で中引起ラグ5bを装着した、中引起チェン5aを掛け渡した構成である。
【0025】
前記中引起装置5,5の左右両側の各中引起ラグ5b,5bの先端部(イ)と、詳細は後述する外側部の外引起装置6,6の左右両側の各外引起ラグ6b,6bの先端部(ロ)との間の左右両側の隙間(L1),(L1)を調節可能に形成した構成である。
【0026】
上述の隙間(L1)を調節するときは、後支持パイプ20の上下の長孔20a,20a部を締付けした各ボルトと、フレームパイプ17の上フランヂ17aの左右側で前後両側の4個の各長孔17d部を締付けした各ボルトと、フレームパイプ17の支持板17eの左右両側の2個の各長孔17f部を締付けした各ボルト等とをゆるめて、左右両側の中引起装置5,5を左側、又は右側へ移動操作し、左右両側の隙間(L1),(L1)を調節する構成である。左右両側の各中引起ラグ5b、5bと、左右両側の各外引起ラグ6b、6bとの当接を防止して、異常音の発生を防止する構成である。
【0027】
外側部の左右両側の外引起装置6,6は、図1、及び図2で示す如く前後の外引起ケース6c,6c内には、外上引起メタル24で軸支した外上引起軸24aへ軸支した外上スプロケット24bと、外上補助軸25aへ軸支した外上補助スプロケット25bと、外下引起軸26aへ軸支した外下スプロケット26bとには、所定間隔で外引起ラグ6bを装着した、外引起チェン6aを掛け渡した構成である。
【0028】
前記外引起メタル24の外上引起軸24aは、外下伝動パイプ23aへ内装した伝動機構23bと、外上伝動パイプ23cへ内装した伝動機構23dとにより、回転駆動される構成である。又、外下伝動パイプ23aの伝動機構23bは、支持杆16aの下端部へ設けた下伝動ケース16d内の伝動機構により、回転駆動される構成である。
【0029】
外側部の左右両側の外引起装置6,6の左右両側の各外引起ラグ6b,6bと、中央部の左右両側の中引起装置5,5の左右両側の各内引起ラグ5b,5bとにより、左右両側の各2条列分の穀稈が引起しされる構成である。
【0030】
中央部の左右両側の前記中引起装置5,5の上部の内上引起軸18c,18cの軸心(A),(A)を左右移動させて、中央部の左右両側の各中引起ラグ5b,5bの先端部(イ)と、外側部の左右両側の外引起装置6,6の左右両側の各外引起ラグ6b,6bの先端部(ロ)との間の隙間(L1)を図1、及び図2で示す如く左側、又は右側へ中引起装置5,5を移動操作することにより、調節ができる構成である。この調節を行うときは、前述した3箇所の各ボルトをゆるめて、中引起装置5,5を移動操作する構成である。
【0031】
前記中央部の左右両側の前記中引起装置5,5の左右両側の各中引起ラグ5b,5bの先端部(イ)と、外側部の左右両側の外引起装置6,6の左右両側の各外引起ラグ6b,6bの先端部(ロ)との間の隙間(L1)の調節を、中引起装置5,5を左側、又は右側へ移動操作することにより、調節ができる構成としたことにより、各内引起ラグ5bと、各外引起ラグ6aとが当接して、異常音が発生することがあるが、この異音の発生の解消が容易にできる。又、工場において、組立工数の低減を図ることができる。更に、左右両側の隙間(L1),(L1)を均等にすることにより、落下する穀稈が防止でき、引起性能の向上を図ることができる。
【0032】
外側部の左右両側の前記外引起装置6,6の各外引起ラグ6b,6bの先端部(ロ)と、内側部の左右両側の中引起装置5,5の各内引起ラグ5b,5bの先端部(イ)との間の隙間(L1)は、この中引起装置5,5の上部の中上引起軸18c,18cの軸心(A),(A)を左右両側へ移動させて、隙間(L1)を調節可能に設けたことにより、調節用の構成が簡単である。又、調節操作が容易である。
【0033】
前記穀粒貯留タンク10側の前部には、図4で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う。操作室ケース27aで形成した操作室27b内には、操作装置27cと、これらの操作を行う作業者が搭乗として着座する操縦席27dとを設け、この操縦席27dの下側で、走行車台2の上側面には、エンジン28を載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク10を配設する。これら走行装置7と、刈取機3と、脱穀機8と、エンジン28等により、コンバイン1の本体4を形成した構成である。
【0034】
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース29内の伝動機構29aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ29bを設けた構成である。
【0035】
前記穀粒貯留タンク10内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク10の後側には、縦移送螺旋30aを内装した排出支持筒30を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒30の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋31aを伸縮自在に内装した排出オーガ31を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【0036】
前記刈取機3は、図5、及び図6で示す如く左側方外側へ回動自在な構成において、左側には、左支持装置32を設け、この左支持装置32には、回動支点軸32aを軸支して設け、この回動支点軸32aを回動支点(B)として、刈取機3が左側方外側へ回動移動すると共に、右側フレーム33へ設ける開閉フレーム34の下部に設けた支持ピン34aで支持させた構成である。この支持ピン34aは、回動支点軸32aの前方部へ位置させた構成である。
【0037】
前記右側フレーム33と、左支持装置32とは、前・後支持パイプ35a,35b、及び上支持パイプ35cで接続した構成である。上部の動力入力用の伝動ケース35dは、左右両側の左・右支持メタル35e,35fで支持した構成である。
【0038】
これにより、前記右側フレーム33のたわみを少なくすることができる。
5条列を刈取り用の前記刈取機3と、6条列を刈取り用の前記刈取機3では、図7で示す如く上部の動力入力用の伝動ケース35d位置を、所定寸法(C)後方へ移動させる必要があり、左支持装置32を装着する走行車台2へ設けたオープンフレームステー32bのボルトの締付け用の各ナット32cの固着位置を、後方へ移動する寸法(C)と同じ寸法の所定寸法(D)を後方へ移動させた位置へも固着した構成である。又、右側フレーム33を装着する右側フレームステー33aのボルト締付け用の各ナット33bの固着位置を図7で示す如く後方へ移動する寸法(C)と同じ寸法の所定寸法(E)を後方へ移動させた位置へも固着する構成である。
【0039】
これにより、前記オープンフレームステー32bと、右側フレームステー33aとを、共用使用することができて、コスト低減になる。
前記走行車台2と、刈取機3とを繋いで、この刈取機3の振れ止めをする振れ止め装置36は、図9で示す如く取付装置37と、接続装置38とよりなる構成である。取付装置37は、走行車台2へ設けた取付板4aへ装着する構成である。
【0040】
前記取付装置37は、略L字形状の取付板37aの左右両側端の近傍部には、左・右補強板37b,37bを固着して設けた構成である。
前記接続装置38は、略コ字形状の下接続板38aと、上接続板38bとの間で、走行車台2側には、内支持パイプ38cを固着して設け、刈取機3側には、外支持パイプ41を固着して設けた構成である。内支持パイプ38cの一方側の内径部の所定長さは、小径38dに形成すると共に、他方側の内径部の所定長さは、大径38eに形成し、これら小径38d部と、大径38e部との間は、テーパ形状38fに形成した構成である。
【0041】
前記接続装置38の内支持パイプ38cは、取付装置37の補強板37b,37b間へ挿入し、ネジ部39dと、径小部39aと、テーパ部39cと、径大部38bと、頭部39e等とよりなる取付用ボルト39を、補強板37b,37bと、内支持パイプ38cとへ挿入し、先端のネジ部39dへナット40を螺挿入して、取付装置37へ接続装置38を装着すると共に、外支持パイプ41を刈取機3へ装着すると共に、取付装置37を走行車台2の受板2aへ装着した構成であり、刈取機3の振れを防止する構成である。
【0042】
これにより、前記取付用ボルト39には、テーパ部39cを設けたことにより、小径部39aが抜けることにより、取り付け、及び取り外しが容易である。
前記振れ止め装置36の接続装置38の内支持パイプ42は、図10で示す如く左右両側の所定長さは、径大42a,42aに形成すると共に、これら径大42a,42a間は、径小42bに形成した構成である。
【0043】
前記接続装置38の内支持パイプ42を、取付装置37の左・右補強板37b,37b間へ挿入して、これら左・右補強板37b,37bと、内支持パイプ42とへ挿入する取付用ボルト43は、図10で示す如く頭部43aと、直線部43bと、ネジ部43cとよりなる構成であり、この取付用ボルト43を挿入して、ネジ部43cへナット40を螺挿入して、接続装置38を装着した構成である。
【0044】
これにより、前記取付用ボルト43は、ナット40を緩めながら抜くことができる。又、取り付けは、ナット40を締込みながら装着できることにより、取り付けが容易である。
【0045】
前記走行車台2へ装着した受板2aには、図11で示す如く振れ止め装置36の取付装置37の取付板37aをボルト37cを、受板2aの内側へ固着したナット37dの螺挿入して装着するが、このボルト37cの中心位置は、接続装置38の内支持パイプ38cの中心位置より、所定寸法(L2)下方へ位置させて設け、このボルト37cを締付けする締付け工具の板ラチェット2bを容易に使用できるようにしようとするものである。
【0046】
又、前記走行車台2の受板2aには、図11で示す如く位置決め用ピン2cを固着して設けた構成である。更に、この位置決めピン2cには、スナップピン2dを挿入した構成である。
【0047】
これにより、前記取付装置37の取り付けに、板ラチェット2bが使用できることにより、装着が容易である。又、位置決めピン2cを設けたことにより、振れ止め装置36を支える必要がなく、取り付け、及び取り外しが容易である。更に、スナップピン2dで仮止めできるので、落下の危険がなく安全である。
【0048】
多条列を刈取り用の、例えば、8条列以上を刈取りする刈取機3であると、左右両外側部の分草体12aを、左右方向に伸縮自在に設けた構成である。
左右両外側部の分草体12aは、図12で示す如く下支持パイプ12cへ移動パイプ12dを伸縮自在に挿入した構成である。この移動パイプ12dには、前方へ突出する分草パイプ12eを設け、この分草パイプ12eの前端部には、分草体12aを装着した構成である。又、移動パイプ12dを下支持パイプ12cへ挿入し、複数個のボルト12f等により、移動パイプ12dを所定位置へ固定する構成である。
【0049】
これにより、刈取り巾の広い刈取機3を、トラック等により、運搬するときは、左右両外側の分草体12aを、収納状態に操作し、全巾を狭くして、トラックへ積込み運搬することにより、積込みが容易であり、又、刈取機3がトラックより、外へはみ出しすることを防止でき、刈取機3の破損を防止できる。
【0050】
多条列を刈取り用の、例えば、8条列以上を刈取りする刈取機3であると、左右両外側部の引起装置48を、内側へ向けて折り畳み自在に設けた構成である。
前記引起装置48は、図13〜図15で示す如く下部は、支持パイプ49aの上部より、下り傾斜させて設けた支持板49bには、引起装置48の下部の支持装置48aへ設けた支持軸48bを挿入して、支持ピン48cを挿入し、固定した構成である。この支持ピン48cは、引起装置48を内側へ回動移動操作のときには、抜き取りする構成である。
【0051】
又、前記引起装置48の上部には、伝動用メタル48dを設け、この伝動用メタル48d内には、引起装置48を内側へ回動可能にカップリング48eを内装して設けた構成である。48fは、伝動用メタル48d、及び引起装置48を支持する引起パイプ48fである。
【0052】
これにより、刈取り巾の広い刈取機3を、トラック等により、運搬するときは、左右両外側の引起装置48を、内側へ回動移動操作し、全巾を狭くして、トラックへ積込みして運搬することにより、積込みが容易であり、又、刈取機3がトラックより、外へはみ出しすることを防止できる。
【0053】
前記刈取機3の穀稈を引起しする中央部の中引起装置5,5と、外側部の左右両側の外引起装置6,6との各中・外引起ラグ5b,6bが、穀稈を引起しする作用高さ位置を、図16〜図20で示す如く変更可能に設けた構成である。
【0054】
前記中・外引起装置5,6の各中・外引起ケース5c,6cの裏側面には、各支持板44aを設けて、支持パイプ44を装着した構成である。この支持パイプ44の左右両側端部には、支持メタル44bを設け、この支持メタル44b,44bで、正逆回転するラグ制御モータ45のモータ軸45aを軸支した構成である。このモータ軸45aには、各アーム45bを固着して設けた構成である。
【0055】
前記各中・外引起ケース5c,6c内には、長孔46aを設けた略コ字形状の受ガイド46を内装して設けると共に、この受ガイド46内には、略コ字形状の調節ガイド47を内装して設け、この調節ガイド47には、支持板47a,47aを所定隙間に装着して設け、受ガイド46の長孔46a部と、調節ガイド47とは、取付ピン46bで装着した構成である。受ガイド46の長孔46aの範囲を調節ガイド47が上下移動する構成である。支持板47a,47a間と、モータ軸45aのアーム45bとの間には、連結ロット47bを設けて接続した構成である。
【0056】
前記ラグ制御モータ45のモータ軸45aの正回転により、アーム45bと、連結ロット47bと、支持板47a,47aとを介して、調節ガイド47が上昇制御され、各中・外引起ラグ5b,6bの作用範囲が、上昇制御されて、広くなる構成である。又、逆回転により、調節ガイド47が下降制御され、各中・外引起ラグ5b,6bの作用範囲が下降制御されて、狭くなる構成である。
【0057】
前記ラグ制御モータ45の正逆回転により、調節ガイド47の上下移動制御により、各中・外引起ラグ5b,6bの起立位置、又は引起しない位置を調節して、穀稈の引起し作用範囲を調節できる構成である。
【0058】
図16〜図20で示す如く各中・外引起装置5,6の各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置を、上下移動させる構成において、操作装置27cへ設けた主変速レバー27eの操作位置の検出により、刈取機3の各中・外引起ラグ5b,6bの回転駆動速度と、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置とは、図21で示す如く走行装置7の車速に基づいて、変更制御する構成である。
【0059】
これにより、各条件に対する適応性が向上する。
前記各中・外引起ラグ5b,6bの作用位置の変更は、次の各種制御の如く行われる構成である。この各中・外引起ラグ5b,6bの回転駆動速度を、図21で示す如く走行装置7の車速に同調させると共に、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さを、車速が遅いと、作用高さ位置が高い位置までになるように変更制御する構成である。又、車速が速いと、作用高さ位置が、低い位置までとなるように変更制御する構成である。
【0060】
これにより、穀稈を引起し時の脱粒防止ができる。又、高刈り時は、作用高さを低くしても、前記各中・外引起ラグ5b,6bの速度が速いので、慣性力で穀稈を引起しすることができる。
【0061】
前記各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置を変更できる構成であると共に、穀稈の扱ぎ深さを検出する刈取機3の穀稈移送の終端部へ個別に長稈と、短稈との扱ぎ深センサ3bを、図4で示す如く設けた構成である。この短稈用の扱ぎ深センサ3bが短稈を検出すると、この検出に基づいて、ラグ制御モータ45を逆回転制御され、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置が、低い位置までとなるように変更制御する構成である。
【0062】
又、長稈用の扱ぎ深センサ3bが長稈を検出すると、この検出に基づいて、ラグ制御モータ45を正回転制御され、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置が、高い位置までとなるように変更制御する構成である。
【0063】
これにより、短稈を検出時には、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置を、低い位置までとしたことにより、騒音、振動が低減して、耐久性の向上を図ることができる。又、長稈を検出時には、自動的に各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さが上がることで、穀稈の引起し性能が向上する。
【0064】
前記刈取機3を上昇、及び下降させる伸縮シリンダ15の伸張作動により、刈取機3が上昇されると、この上昇を支持パイプ杆16bへ、図4で示す如く設けた上下センサ3cが検出すると、この検出に基づいて、ラグ制御モータ45が逆回転制御され、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置が、低い位置までとなるように変更制御する構成である。
【0065】
これにより、高刈り時には、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置までが下がり、このために、必要以上に作用高さ位置を高くすることがなくなり、騒音、振動等の発生を防止することができる。又、各中・外引起ラグ5b,6bの耐久性の向上を図ることができる。
【0066】
前記刈取機3で倒伏した穀稈を向い刈りするときは、この向い刈り取りを、各中・外引起装置5,6の前側へ、図4で示す如く設けた向い刈りセンサ3dが検出する構成である。この検出に基づいて、ラグ制御モータ45の正回転制御され、各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さ位置が、高い位置となるように変更制御する構成である。
【0067】
これにより、向い刈り検出時は、自動的に各中・外引起ラグ5b,6bの作用高さが上り、引起し性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】中・外引起装置部の拡大正面図
【図2】中・外引起装置部の拡大正面図
【図3】中引起装置部の拡大側面図
【図4】コンバインの左側全体側面図
【図5】他の実施例を示す図で、刈取機の回動装置部の拡大側面図
【図6】他の実施例を示す図で、刈取機の回動装置部の拡大正面図
【図7】他の実施例を示す図で、刈取機の回動装置部の拡大側面図
【図8】他の実施例を示す図で、右側フレームステーの拡大側面斜視図
【図9】他の実施例を示す図で、振れ止め装置部の拡大平面図
【図10】他の実施例を示す図で、振れ止め装置部の拡大平面図
【図11】他の実施例を示す図で、振れ止め装置の取付部の拡大正面図
【図12】他の実施例を示す図で、分草体の拡大平面図
【図13】他の実施例を示す図で、引起装置の下部取付部の拡大側面図
【図14】他の実施例を示す図で、引起装置の上部取付部の拡大側面図
【図15】他の実施例を示す図で、引起装置の拡大正面図
【図16】他の実施例を示す図で、中・外引起装置部の拡大正面図
【図17】他の実施例を示す図で、中・外引起装置の調節ガイド部の拡大側面斜視図
【図18】他の実施例を示す図で、中・外引起装置部の拡大側面図
【図19】他の実施例を示す図で、図16のF−F拡大平断面図
【図20】他の実施例を示す図で、図16のG−G拡大平断面図
【図21】他の実施例を示す図で、走行車速と、ラグ作用高さ、及び刈取機速度との関係図
【符号の説明】
【0069】
2 走行車台
3 刈取機
5 中引起装置
5a 中引起しチェン
5b 中引起しラグ
6 外引起装置
6a 外引起チェン
6b 外引起ラグ
12a 分草体
イ 先端部
ロ 先端部
L1 隙間
A 軸心
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
【出願日】 平成17年1月27日(2005.1.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−204170(P2006−204170A)
【公開日】 平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願番号】 特願2005−19911(P2005−19911)