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【発明の名称】 コンバインの刈取装置
【発明者】 【氏名】西浦 雅仁
【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200 八鹿鉄工株式会社内

【氏名】古家 功
【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200 八鹿鉄工株式会社内

【要約】 【課題】セカンドモアにおいて、残稈を確実に刈り取るとともに、未刈穀稈を確実に分草して、刈取効率を高めた刈取装置を提供する。

【解決手段】機体前方に刈取装置8が上下昇降可能に突設され、該刈取装置8の後部にセカンドモア34が上下昇降可能に配設されたコンバインの刈取装置8において、該セカンドモア34は、刈刃部42の一側部に分草板60が配設され、該分草板60の前端に機体外前方に向けて取込ガイド63が突出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体前方に刈取装置が上下昇降可能に突設され、該刈取装置の後部にセカンドモアが上下昇降可能に配設されたコンバインの刈取装置において、
該セカンドモアは、刈刃部の一側部に分草板が配設され、該分草板の前端に機体外前方に向けて取込ガイドが突出される、
ことを特徴とするコンバインの刈取装置。
【請求項2】
前記分草板は、前記セカンドモアのフレームの一部に付設される、
ことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
【請求項3】
前記分草板は、平面視略楔状に形成され、尖鋭部分を機体前方に突出するように配設される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンバインの刈取装置。
【請求項4】
前記取込ガイドは、一端が前記分草板に可動自在に枢支され、他端が装置の横側方に施設された分草杆に摺動かつ回動自在に係合される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のコンバインの刈取装置。
【請求項5】
前記取込ガイドは、穀稈との当接部分が円柱状若しくは円筒状に形成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のコンバインの刈取装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインの刈取装置に関し、より詳細には、セカンドモアにおいて残稈の刈取効率を高めた刈取装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
汎用コンバインの刈取装置は、一般的に、前部低位置に分草板が設けられ、そのすぐ後方に刈取部が設けられている。これらの上方にはリールが軸架して設けられ、その後方位置には前記刈取装置の刈幅と同等の幅を有する横送りオーガが横軸に支持して設けられている。また、横送りオーガの一側後方に、脱穀装置に接続した搬送コンベヤの始端部が接続して構成されている。このように構成される刈取装置において、コンバインの前進に伴って該刈取装置によって刈り取られた作物は、横送りオ−ガの掻込螺旋によって一側に集められ、搬送コンベヤの始端部に供給されて、後方上部に搬送して脱穀装置等に供給される。
【0003】
かかるコンバインで、刈高さを上げて穀稈の刈り取り作業を行うと、圃場に丈高の残稈が残ってしまうため、機体前方の刈取部の後方にセカンドモアを配設して、セカンドモアによって残稈の根元を刈り取るように構成されている。例えば、特許文献1に開示されるコンバインにおいては、装置前方に配設される刈取部と、第二の刈取部としてのセカンドモアが構成され、前部の刈取部によって穀稈の上部が刈り取られて脱穀装置に供給され、残りの株元部分(残稈)はセカンドモアによって刈り取られて圃場面に放置される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、自脱型コンバインにおいては、機体前端近傍から走行装置の後端近傍にかけて一連に形成された分草杆が配設され、この分草杆による押し分け作用で未刈取穀稈と刈取穀稈とを分け、未刈穀稈が走行装置等に絡まないようにした構成が公知となっている。この分草杆に関し、刈取効率を向上させる観点から、穀稈との絡みつきをより少なくして、良好な刈取収穫を実施できるようにした技術がすでに幾つか開示されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2001−299041号公報
【特許文献2】特開平9−121658号公報
【特許文献3】特開平6−30637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、汎用コンバインにおいては、刈取装置前方に配設される刈取部の刈幅とセカンドモアによる刈幅とが異なるため、該刈取部の後方に配置されるセカンドモアにおいて、該刈取部で刈り取られた穀稈の残稈を完全に刈り取れない場合があった。また、上述したような分草杆を設けた場合であっても、セカンドモアにおいて未刈穀稈が侵入する空間ができてしまい、未刈穀稈がセカンドモア部分で絡みつき、穂が切り取られたり、稈が引き抜かれたり、未刈穀稈がセカンドモアで刈り取られずそのまま残りセカンドモアの支持部で押し倒されたりする場合があった。
【0006】
そこで、本発明は、コンバインの刈取装置に関し、前記従来の課題を解決するもので、セカンドモアにおいて残稈を確実に刈り取るとともに、未刈穀稈を確実に分草して、刈取効率を高めた刈取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
すなわち、請求項1においては、機体前方に刈取装置が上下昇降可能に突設され、該刈取装置の後部にセカンドモアが上下昇降可能に配設されたコンバインの刈取装置において、該セカンドモアは、刈刃部の一側部に分草板が配設され、該分草板の前端に機体外前方に向けて取込ガイドが突出されるものである。
【0009】
請求項2においては、前記分草板は、前記セカンドモアのフレームの一部に付設されるものである。
【0010】
請求項3においては、前記分草板は、平面視略楔状に形成され、尖鋭部分を機体前方に突出するように配設されるものである。
【0011】
請求項4においては、前記取込ガイドは、一端が前記分草板に可動自在に枢支され、他端が装置の横側方に施設された分草杆に摺動かつ回動自在に係合されるものである。
【0012】
請求項5においては、前記取込ガイドは、穀稈との当接部分が円柱状若しくは円筒状に形成されるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0014】
請求項1に示す構成としたので、残稈を確実に刈り取り、かつ未刈穀稈を確実に分草して刈取効率を向上させることができる。特に、セカンドモアにおいて、穀稈が引っ掛かったり穂が切り取られたりするのを防止して、刈取効率を向上させることができる
【0015】
請求項2に示す構成としたので、既存の部品を用いることで、部品点数を削減でき、製造コストを低減することができる。
【0016】
請求項3に示す構成としたので、機体前方から移動される穀稈を左右方向に効果的に二分して、分草性能を高めることができる。
【0017】
請求項4に示す構成としたので、セカンドモアが上下移動されても、取込ガイドと分草板及び分草杆とを常時係合させておくことができる。
【0018】
請求項5に示す構成としたので、穀稈をスムーズにガイドすることができ、刈取効率を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る刈取装置を備えたコンバインの全体的な構成を示した左側面図、図2は刈取装置の右側面図、図3は刈取装置の左側面図、図4はセカンドモアにおける刈刃部の平面図、図5は図4のA−A矢視断面図、図6はセカンドモアの左側面図、図7はセカンドモアにおける刈刃部の左端部の拡大平面図、図8は刈取装置におけるセカンドモアの上下昇降状態を示す図である。
【0020】
なお、本実施例に係る刈取装置8を備えたコンバインは、脱穀装置に機体前後方向を軸とする扱胴を具備しているが、軸心を左右水平方向に持ち、前後に平行に配置された第一ロータ及び第二ロータの二つのロータを具備するように構成してもよい。
【0021】
まず、コンバインの全体構成について、以下に概説する。
図1に示すように、本実施例におけるコンバインは、クローラ式走行装置1上に機体フレーム13が配置され、該機体フレーム13前部上にキャビン17が配設されている。機体フレーム13の前部右上にはエンジン(図略)が載置され、該キャビン17の後方にグレンタンク(図略)が配置され、機体後部から前方にかけてグレンタンクより穀粒を排出するための排出オーガ15が配置されている。
【0022】
前記機体フレーム13の前方には刈取装置8が、左側上方には脱穀装置18がそれぞれ配設され、この刈取装置8と脱穀装置18との間には搬送装置9が配設されている。この搬送装置9は、フィーダハウス10内部にコンベア11が配設され、刈取装置8の後端と脱穀装置18の前部入口とに連通され、刈取装置8で刈り取られた穀稈が、脱穀装置18へ搬送されるように構成されている。
【0023】
フィーダハウス10の前部にはプラットホーム2が設けられ、プラットホーム2には進行方向と直角に横送りオーガ3が左右方向に配置され、横送りオーガ3の前下部に刈取部4が横設されている。プラットホーム2の左右両側の前端には分草板7・7がそれぞれ配設され、プラットホーム2後部の左右両端にはリール5を横架した支持アーム6の後部が枢支され、該支持アーム6の左右一側にはリール回転駆動用のベルトやプーリ等からなる動力伝達機構が設けられている。リール5は、支持アーム6とプラットホーム2との間に介装されたアクチュエータとしての油圧シリンダ(図略)によって昇降される。また、フィーダハウス10は、一端が機体前部に連結された駆動シリンダ31の他端と接続され、該駆動シリンダ31の伸縮に伴って上下方向に回動可能に構成されている。
【0024】
このプラットホーム2は、刈取フレーム33で支持され、この刈取フレーム33の前方端部に刈取部4が左右方向に配設され、該刈取部4によって穀稈を刈り取り可能に構成されている。刈取フレーム33の後方には、左右の固定部材35・36を介して第二の刈取部としてのセカンドモア34が配設されている(図2及び図3参照)。この刈取部4及びセカンドモア34には刈刃部27・42がそれぞれ形成されており、セカンドモア34は、刈取部4で刈り取りが行われた後に残る残稈を、刈刃部42によって根元から刈り取ることができるように構成されている。
【0025】
脱穀装置18は、扱室25にスクリュー32・32・・・を周面に付設した扱胴30が前後方向に横設され、該扱胴30によって穀稈の脱穀が行われる。扱胴30の下方に受網(またはコンケーブ)26を介して選別装置19が配置され、穀稈の選別が行われる。選別装置19は、チャフシーブを有する揺動本体20と、該揺動本体20の下方において前側から順に配される唐箕21、一番コンベア22及び二番コンベア23等とからなり、受網26から漏下する穀粒の選別が行われる。
【0026】
以上のように構成されるコンバインは、分草板7・7によって分草し、リール5の回転によって穀稈を掻き込み、刈取部4によって穀稈を刈取り、刈り取られた穀稈を横送りオーガ3の回転によって機体左右略中央側へ横送りし、中央のフィーダハウス10前端からコンベア11によって後方へ搬送して脱穀装置18へ供給する。この供給された穀稈を脱穀装置18内の扱胴30によって脱穀し、受網26により漏下した穀粒(籾など)は、選別装置19によって選別され、そのうちの一番物がグレンタンク内に貯溜され、二番物は脱穀装置18の前部中途位置に投入され再選別にかけられる。
【0027】
次に、本実施例に係る刈取装置8について、以下に詳述する。
図2及び図3に示すように、刈取装置8には、上述のように刈取フレーム33の前方に支持された刈取部4と、刈取フレーム33の後方に固定部材35・36を介して配設されるセカンドモア34とが構成されている。このセカンドモア34について説明すると、刈取装置8の右方において、固定部材36の上下部に前端が枢結された平行リンク37・38の後端に右刈刃ケース43が枢支されている。この右刈刃ケース43の内側面には、シリンダ45のシリンダロッド45aの端部が回動自在に固定されており、該シリンダ45は、機体の左右方向に施設された補強フレーム46に固定されている。このシリンダ45のシリンダロッド45aが伸縮されて、平行リンク37・38が上下方向に回動され、右刈刃ケース43が上下昇降される。また、右刈刃ケース43の外側位置であって平行リンク38の外側面には伝達ケース44が枢支されており、伝達ケース44は、右刈刃ケース43と連動して平行リンク38の前端を中心に回動可能に構成されている。
【0028】
刈取装置8の左方においては、固定部材35の上下部に前端が枢結された平行リンク47・48の後端に左刈刃ケース49が枢支されている。平行リンク48の内側面に、シリンダ50のシリンダロッド50aの端部が回動自在に固定されており、該シリンダ50は、上記補強フレーム46に固定されている。そして、シリンダ50のシリンダロッド50aが伸縮されて、平行リンク47・48が上下方向に回動され、左刈刃ケース49が上下昇降される。本実施例においては、刈取装置8の左方に分草板60及び取込ガイド63が配設されており、その詳細は後述する。
なお、この左右の刈刃ケース43・49は、略同一に構成され、通常はカバー54で覆われている。
【0029】
図4に示すように、左右の刈刃ケース43・49は、機体の左右方向に沿って刈刃部42の両端を支持しており、具体的には、左刈刃ケース49の側壁の内側面に基板77が配設され、該基板77の下部に機体内側に向かって支持ブラケット78が略水平に突設され、該支持ブラケット78に刈刃部42が支持部材79を介して固設されている(図6参照)。
【0030】
図4及び図5に示すように、刈刃部42は、刈幅方向に並ぶ複数個の固定刃体40と、該固定刃体40を一定ピッチでリベット止めして連結している1体の受刃台52と、該固定刃体40に重合されて刈幅方向に並ぶ多数の摺動刃体41と、該摺動刃体41を一定ピッチでリベット止めして連結しているナイフバー53等とから構成されている。摺動刃体41は、固定刃体40と噛合しながら摺動され、刈刃部42の長手方向に沿って往復動されるように構成されている。なお、刈取部4に構成される刈刃部27は、セカンドモア34に構成される刈刃体(固定刃体40・摺動刃体41)よりなる刈刃部42と略同一に構成される。
【0031】
また、図6に示すように、左右の刈刃ケース43・49の下端には、そり式センサ51・51が地表面に当接可能に配設されている。該そり式センサ51は、地表面(下)方向に付勢されかつ上下方向に回動可能に取り付けられ、地表面の凹凸等により刈取高さが変更すると地表面の形状に沿って上下回動されるように構成されている。なお、本実施例は、機体左方において、そり式センサ51の回動軸81に、そり式センサ51の回動と連動するセンサアーム83が固設され、該センサアーム83の他端部にセンサ装置84が構成されている。センサ装置84においてそり式センサ51の回動がセンサアーム83を介して検知されると、図示せぬ制御部によって前記シリンダ45・50が作動され、セカンドモア34の刈高さを一定に保つように刈高さが自動制御される。
【0032】
以上のように構成される刈取装置8において、本実施例においては、セカンドモア34によって穀稈、特に刈取部4によって刈り取られた後の残稈の刈取効率を上げるために、次のように構成されている。
【0033】
まず、図3及び図7に示すように、セカンドモア34の刈刃部42の左右方向一端部には、穀稈の分草装置としての分草板60が前方に突設されている。該分草板60は、機体の前進走行に伴って、圃場の穀稈(残稈)をセカンドモア34の刈刃部42内外に分草するように構成される。本実施例では、刈刃部42の前方であって左端部に配設され、具体的には、刈刃部42の左端部であって、該刈刃部42が支持される左刈刃ケース49に取り付けられている。該左刈刃ケース49においては、外枠形状に沿って施設されるフレーム61と、該略中央部に配設される補強フレーム62等のフレームによって剛体に構成されており、分草板60は、その内補強フレーム62より前方に突出して取り付けられている(図6参照)。このように、補強フレーム62に取り付けることによって、分草板60を設けるにあたり既存の部品を用いることができ、部品点数を削減でき、ひいては製造コストを低減することができる。
【0034】
この分草板60は、補強フレーム62に取り付けられる際には、平面視略楔状に形成されて、尖鋭部分が機体前方に向くようにして配置されている。このように、分草板60を楔状に形成することで、機体を前進させながら穀稈を左右方向に効果的に二分して、分草性能を高めることができる。ただし、分草板60は、略二等辺三角状のいわゆる楔状に形成したものに限定されず、例えば、分草板60の中心線が機体の外側に傾くような形状としてもよい。かかる場合には、分草板60によって刈刃部42側に分草される穀稈(残稈)量を増大させることができ、刈取効率を向上させることができる。
【0035】
また、該分草板60には、機体の前進に伴って穀稈が摺接されながら刈刃部42側に分草されるように構成された取込ガイド63が取り付けられる。具体的には、該取込ガイド63は、分草板60の前端に自由端部64を介して取り付けられる。取込ガイド63は、この自由端部64によって分草板60に対して該自由端部64を中心に相対位置変動不能かつ可動自在に枢支される。この自由端部64は、公知の構成を適用でき、例えば、分草板60と取込ガイド63とをユニバーサルジョイント等の軸継手部材によって構成してもよく、または分草板60に貫設された孔に、取込ガイド63の端部を挿通して、可動自在に係合するように構成してもよい。
【0036】
ここで、本実施例においては、セカンドモア34の左側方に分草杆66が施設されている。該分草杆66は、前部66aが平面視「へ」字状に折り曲げられてその前端が刈取フレーム33に回動自在にピン軸65に枢支され、後部66bが略直角に機体方向に屈曲されて左刈刃カバー49の左右方向に貫設された取付孔49aに貫設され、該取付孔49aにおいて回動自在に軸支される。分草杆66は、刈取装置8の前端に形成された前記分草板7によって機外に分草された未刈穀稈が、セカンドモア34の横側で刈刃部42に巻き込まれないように配設される。この分草杆66によって、未刈穀稈側と刈取穀稈側とに分草される。
【0037】
なお、分草杆66は、前後方向に伸縮自在に構成されている(図8参照)。具体的には、分草杆66の上記後部66bの前端が、円筒状に形成された前部66aの後端部に摺動自在に挿通されている。上述のように、セカンドモア34は、刈取装置8本体に対して平行リンク37・38及び平行リンク47・48によって支持されており、該セカンドモア34の上下位置を変動させると、ピン軸65と取付孔49aとの離間が変動する。そこで、このように前部66aに後部66bを挿通させて、前後方向に伸縮可能に構成することで、セカンドモア34の位置変動に対応して前後長さを調整できる。
【0038】
取込ガイド63は、該自由端部64を介して一端が分草板60と連設され、他端が、機体外側方向であって、かつ機体前方に斜めに突出するように配設され、該分草杆66に前後摺動自在かつ回動自在に係合される。すなわち、この取込ガイド63は、分草板60の前端から、分草板60と分草杆66との前方空間を遮るようにようして延出され、かかる前方空間に移動された穀稈をセカンドモア34の刈刃部42方向にガイドするように配設される。このように構成することで、セカンドモア34が上下移動されることによって分草板60に対して分草杆66が上下回動されても、取込ガイド63と分草板60及び分草杆66とを常時係合させておくことができる(図8参照)。
【0039】
なお、この取込ガイド63の他端は、フック状に形成されて、分草杆66に対して前後摺動可能かつ回動自在にこれに係合されている。取込ガイド63の他端をフック状とすることで、分草杆66との係脱が簡易となるとともに、加工形成が容易となる。フック状に形成した場合は、分草杆66に当接させてから取込ガイド63の端部を湾曲させる。ただし、この他端の形状はこれに限定するものではない。すなわち、上述のように、セカンドモア34の上下変動に対応して前後方向に伸縮可能に構成された分草杆66に連動して、該分草杆66と分草板60との間に架設可能な形状であればよい。
【0040】
この取込ガイド63は、刈取部4によって刈り取られた残稈が、前進とともに該刈取部4からセカンドモア34の刈刃部42の到達するまでに、取込ガイド63に残稈を当接させて、刈刃部42方向に分草させるように構成される。そのため、取込ガイド63は、かかる残稈との当接部分において、断面略円形の円柱状若しくは円筒状に形成されるのが好ましい。ここで、取込ガイド63の当接部分とは、少なくとも両端を除く部分であって、取込ガイド63に当接した穀稈が該取込ガイド63に沿ってガイドされてセカンドモア34の刈刃部42に到達するまでの長手方向に沿った当接部分をいう。この当接部分の形状としては、その外周面が滑らかになるように略均等に面取り等されてもよい。このような形状とすることで、穀稈をスムーズにガイドすることができ、取込ガイド63によって穀稈が引っ掛かったり穂が切り取られたりすることがない。
【0041】
以上のように、セカンドモア34に分草板60と取込ガイド63とを設けることによって、セカンドモア34において残稈を確実に刈り取り、かつ未刈穀稈を確実に分草して刈取効率を向上させることができる。すなわち、本実施例においては、刈刃部42の左方端部であって機体前方に向けて突出した分草板60を配置することで、刈刃部27によって刈残された残稈等を刈刃部42の内外側に分草してこれらを確実に刈り取るとともに、分草板60の端部から機体外前方に取込ガイド63を突設することで、該取込ガイド63に沿って穀稈を刈刃部42方向にガイドして、刈取効率を向上させることができる。
【0042】
つまり、分草杆66によって分草された穀稈のうち、刈取装置8側の穀稈は刈取部4の刈刃部27により刈り取られると、その残稈は押さえられる物がないため機体外側へも広がる。この機体外側へ広がった残稈はそのまま機体が前進すると分草板60等の下敷きとなったり、分草板60により外側へも分草される残稈が生じて刈り取れない残稈が発生したりする。本発明のように取込ガイド63を設けることにより、広がった残稈を内側へ再び寄せることができ、分草板60により更に内側へガイドして、セカンドモア34の刈刃部42により刈り取ることができるのである。こうして残稈を略全て刈り取ることができるようになり、仕上がりをきれいにすることができる。
【0043】
また、特に、刈取装置8において、刈取部4及びセカンドモア34に配設される刈刃部27及び刈刃部42は、(刈取部4の)刈刃部27の方が(セカンドモア34の)刈刃部42よりも長手方向長さが大きい。そのため、セカンドモア34の左方にこのような分草板60及び取込ガイド63を設けることで、セカンドモア34側方において、穀稈が引っ掛かったり穂が切り取られたりするのを防止して、刈取効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る刈取装置を備えたコンバインの全体的な構成を示した左側面図。
【図2】刈取装置の右側面図。
【図3】刈取装置の左側面図。
【図4】セカンドモアにおける刈刃部の平面図。
【図5】図4のA−A矢視断面図。
【図6】セカンドモアの左側面図。
【図7】セカンドモアにおける刈刃部の左端部の拡大平面図。
【図8】刈取装置におけるセカンドモアの上下昇降状態を示す図。
【符号の説明】
【0045】
8 刈取装置
33 刈取フレーム
34 セカンドモア
42 刈刃部
60 分草板
63 取込ガイド
【出願人】 【識別番号】391025914
【氏名又は名称】八鹿鉄工株式会社
【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200
【出願日】 平成16年10月18日(2004.10.18)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎

【公開番号】 特開2006−109807(P2006−109807A)
【公開日】 平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願番号】 特願2004−303336(P2004−303336)