トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 セカンドモア
【発明者】 【氏名】古家 功
【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200 八鹿鉄工株式会社内

【氏名】成田 和弘
【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200 八鹿鉄工株式会社内

【要約】 【課題】圃場状態に応じて容易に刈高さを調節可能なセカンドモアを提供することを目的とする。

【解決手段】機体前方に突設された刈取装置8に昇降自在に枢支され、刈高さHを所定高さに制御する刈高さ制御装置90を備えたセカンドモア34であって、該刈高さ制御装置90は、一部が接地して圃場の凹凸に沿って回動されるセンサアーム51と、該センサアーム51の回動を検知するセンサ装置84と、該センサアーム51及びセンサ装置84を連動連結するリンク部材83とを備えてなり、該センサアーム51を回動させて該リンク部材83との取付位置を変更して、刈高さHを調節可能とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体前方に突設された刈取装置に昇降自在に枢支され、刈高さを所定高さに制御する刈高さ制御手段を備えたセカンドモアであって、
該刈高さ制御手段は、一部が接地して圃場の凹凸に沿って回動されるセンサアームと、該センサアームの回動を検知する検知手段と、該センサアーム及び検知手段を連動連結するリンク部材とを備えてなり、
該センサアームとリンク部材との間に取付位置変更手段を配置して、刈高さを調節可能とする、
ことを特徴とするセカンドモア。
【請求項2】
前記取付位置変更手段は、前記検知手段を覆うケースの外側位置に配置した、
ことを特徴とする請求項1に記載のセカンドモア。
【請求項3】
前記取付位置変更手段は、センサアームに複数の取付孔が穿設され、該取付孔にボルトが貫設されて前記リンク部材と枢結される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセカンドモア。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、セカンドモアの技術に関し、より詳細には、セカンドモアの刈高さ制御手段を改良して、セカンドモアの刈高さを容易に調節可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインには、機体前方に刈刃体を備えた刈取部によって穀稈等を刈り取る刈取装置が設けられており、この刈取装置は、油圧シリンダ等によって構成される昇降駆動手段により昇降可能とされている。かかるコンバインで、刈高さを上げて穀稈の刈り取り作業を行うと、圃場に丈高の残稈が残ってしまうため、刈取効率をより向上させるために、機体前方の刈取部の後方にセカンドモアを配設して、セカンドモアによって残稈の根元を刈り取るように構成されている。
【0003】
通常、セカンドモアは、平行リンク機構等を介して刈取装置に上下昇降自在に取り付けられている。そして、圃場表面近傍にまで下降され、残稈の刈取高さが所定高さとなるように刈高さを制御する刈高さ制御手段が配設されている。
例えば、特許文献1に開示されるセカンドモアは、セカンドモアの刈刃ケースの下端にそり型のセンサアームが回動自在に枢支され、該センサアームが、該平行リンク機構を上下移動させるシリンダと連設されている。そして、該センサアームの圃場面との接触のON/OFFが検知手段によって検知され、制御部によってシリンダが伸縮動作されて、セカンドモアの刈高さを所定高さに制御するように構成されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−299041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載される従来のセカンドモアは、上記刈高さ制御手段を構成するセンサ部材等の配設位置を変更して、かかるセカンドモアの刈高さを上下方向に高くしたり低くしたり変更するように構成されていた。
しかし、刈高さ制御手段は、水や泥等から保護するために、セカンドモアのカバーに内設されるため、検知手段としてのセンサ部材等の配設位置を変更するためには、外装カバーを取り外し、または外装カバーの側面に嵌設されたカバー体等を取り外したりする必要があった。そのため、かかる作業が煩わしく、円滑な刈取作業を行うことができず、メンテナンス性に劣っていた。
【0005】
そこで、本発明は、セカンドモアに関し、前記従来の課題を解決するもので、圃場状態に応じて容易に刈高さを調節可能なセカンドモアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
すなわち、請求項1においては、機体前方に突設された刈取装置に昇降自在に枢支され、刈高さを所定高さに制御する刈高さ制御手段を備えたセカンドモアであって、該刈高さ制御手段は、一部が接地して圃場の凹凸に沿って回動されるセンサアームと、該センサアームの回動を検知する検知手段と、該センサアーム及び検知手段を連動連結するリンク部材とを備えてなり、該センサアームとリンク部材との間に取付位置変更手段を配置して、刈高さを調節可能とするものである。
【0008】
請求項2においては、前記取付位置変更手段は、前記検知手段を覆うケースの外側位置に配置したものである。
【0009】
請求項3においては、前記取付位置変更手段は、センサアームに複数の取付孔が穿設され、該取付孔にボルトが貫設されて前記リンク部材と枢結されるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0011】
請求項1に示す構成としたので、単純な構成とすることができ、取付位置の変更作業も容易で刈高さの調節が容易となる。また、検出手段の位置・構成等を変更するものではないため、センサ感度等の微調整が不要でありメンテナンス性がよい。
【0012】
請求項2に示す構成としたので、カバー等を取り外して作業する必要がなく、刈高さの調節作業が容易となる。また、検出手段等を露出することがないため、水・泥がケース内に混入してセンサが故障等するのを防止できる。
【0013】
請求項3に示す構成としたので、リンク部材を締結する取付孔の位置を変更するだけで、刈高さを容易に変更できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係るセカンドモアを備えたコンバインの全体的な構成を示した左側面図、図2は刈取装置の右側面図、図3は刈取装置の左側面図、図4はセカンドモアの左側面図、図5は刈高さ制御装置の制御ブロック図、図6はセンサアームに連動するセンサ装置の状態を表す左側面図、図7はセンサ装置の拡大図、図8は図4においてリンク部材の取付位置を変更したセカンドモアの左側面図、図9はスイッチレバーとリンク部材との取付構造を表す背面図である。
なお、本実施例に係るセカンドモア34を備えたコンバインは、脱穀装置に機体前後方向を軸とする扱胴を具備しているが、軸心を左右水平方向に持ち、前後に平行に配置された第一ロータ及び第二ロータの二つのロータを具備するように構成してもよい。
【0015】
まず、コンバインの全体構成について、以下に概説する。
図1に示すように、本実施例におけるコンバインは、クローラ式走行装置1上に機体フレーム13が配置され、該機体フレーム13前部上にキャビン17が配設されている。機体フレーム13の前部右上にはエンジン(図略)が載置され、該キャビン17の後方にグレンタンク(図略)が配置され、機体後部から前方にかけてグレンタンクより穀粒を排出するための排出オーガ15が配置されている。
【0016】
前記機体フレーム13の前方には刈取装置8が、左側上方には脱穀装置18がそれぞれ配設され、この刈取装置8と脱穀装置18との間には搬送装置9が配設されている。この搬送装置9は、フィーダハウス10内部にコンベア11が配設され、刈取装置8の後端と脱穀装置18の前部入口とに連通され、刈取装置8で刈り取られた穀稈が、脱穀装置18へ搬送されるように構成されている。
【0017】
フィーダハウス10の前部にはプラットホーム2が設けられ、プラットホーム2には進行方向と直角に横送りオーガ3が左右方向に配置され、横送りオーガ3の前下部に刈取部4が横設されている。プラットホーム2の左右両側の前端には分草板7・7がそれぞれ配設され、プラットホーム2後部の左右両端にはリール5を横架した支持アーム6の後部が枢支され、該支持アーム6の左右一側にはリール回転駆動用のベルトやプーリ等からなる動力伝達機構が設けられている。リール5は、支持アーム6とプラットホーム2との間に介装されたアクチュエータとしてのシリンダ(図略)によって昇降される。また、フィーダハウス10は、一端が機体前部に連結された駆動シリンダ31の他端と接続され、該駆動シリンダ31の伸縮に伴って上下方向に回動可能に構成されている。
【0018】
このプラットホーム2は、刈取フレーム33で支持され、この刈取フレーム33の前方端部に刈取部4が左右方向に配設され、該刈取部4によって穀稈を刈り取り可能に構成されている。刈取フレーム33の後方には、左右の固定部材35・36を介して第二の刈取部としてのセカンドモア34が配設されている(図2及び図3参照)。この刈取部4及びセカンドモア34には刈刃部27・42がそれぞれ形成されており、セカンドモア34は、刈取部4で刈り取りが行われた後に残る残稈を、刈刃部42によって根元から刈り取ることができるように構成されている。なお、セカンドモア34の詳細は、後述する。
【0019】
脱穀装置18は、扱室25にスクリュー32・32・・・を周面に付設した扱胴30が前後方向に横設され、該扱胴30によって穀稈の脱穀が行われる。扱胴30の下方に受網(またはコンケーブ)26を介して選別装置19が配置され、穀稈の選別が行われる。選別装置19は、チャフシーブを有する揺動本体20と、該揺動本体20の下方において前側から順に配される唐箕21、一番コンベア22及び二番コンベア23等とからなり、受網26から漏下する穀粒の選別が行われる。
【0020】
以上のように構成されるコンバインは、分草板7・7によって分草し、リール5の回転によって穀稈を掻き込み、刈取部4によって穀稈を刈取り、刈り取られた穀稈を横送りオーガ3の回転によって機体左右略中央側へ横送りし、中央のフィーダハウス10前端からコンベア11によって後方へ搬送して脱穀装置18へ供給する。この供給された穀稈を脱穀装置18内の扱胴30によって脱穀し、受網26により漏下した穀粒(籾など)は、選別装置19によって選別され、そのうちの一番物は前記グレンタンク内に貯溜され、二番物は脱穀装置18の前部中途位置に投入され再選別にかけられる。
【0021】
次に、本発明に係るセカンドモア34について、以下に説明する。
図2及び図3に示すように、刈取装置8は、搬送装置9であるフィーダハウス10にプラットホーム2が連結され、該フィーダハウス10のコンベア11の前方から横送りオーガ3、刈取部4及びリール5等の駆動力が取り出されて駆動可能に構成されている。刈取装置8の底部前方側であって刈取フレーム33の前端部に刈取部4が配設され、さらに刈取部4よりも後方側であって、刈取フレーム33の左右後方に配設された固定部材35・36に上下揺動可能にセカンドモア34が取り付けられている。
【0022】
セカンドモア34は、刈取装置8の右方において、固定部材36の上下部に前端が枢結された平行リンク37・38の後端に右刈刃ケース43が枢支されている。この右刈刃ケース43の内側面には、シリンダ45のシリンダロッド45aの端部が回動自在に固定されており、該シリンダ45は、機体の左右方向に施設された補強フレーム46に固定されている。このシリンダ45のシリンダロッド45aが伸縮されて、平行リンク37・38が上下方向に回動され、右刈刃ケース43が上下昇降される。また、右刈刃ケース43の外側位置であって平行リンク38の外側面には伝達ケース44が枢支されており、伝達ケース44は、右刈刃ケース43と連動して平行リンク38の前端を中心に回動可能に構成されている。
【0023】
刈取装置8の左方においては、固定部材35の上下部に前端が枢結された平行リンク47・48の後端に左刈刃ケース49が枢支されている。平行リンク48の内側面に、シリンダ50のシリンダロッド50aの端部が回動自在に固定されており、該シリンダ50は、上記補強フレーム46に固定されている。そして、シリンダ50のシリンダロッド50aが伸縮されて、平行リンク47・48が上下方向に回動され、左刈刃ケース49が上下昇降される。
【0024】
この左右の刈刃ケース43・49は、機体の左右方向に沿って刈刃部42の両端を支持しており、具体的には、右刈刃ケース43の側壁の内側面に基板77が配設され、該基板77の下部に機体内側に向かって支持ブラケット78が略水平に突設され、該支持ブラケット78に刈刃部42が支持部材79を介して固設されている(図4参照)。左右の刈刃ケース43・49は、通常はカバー54で覆われて、刈高さ制御装置90等が内設されて保護されている。
【0025】
刈刃部42は、刈幅方向に並ぶ複数個の固定刃体40と、該固定刃体40に重合されて刈幅方向に並ぶ多数の摺動刃体41等とから構成されている(図4参照)。摺動刃体41は、固定刃体40と噛合しながら摺動され、刈刃部42の長手方向に沿って往復動されるように構成されている。この刈刃部42は、エンジン動力が伝動ケース44に内設されるスプロケット(図略)等を介して、右刈刃ケース43に内設された刈刃駆動ケース(図略)に伝達され、該刈刃駆動ケース内で駆動軸の回転駆動が揺動駆動に変換されて出力され、摺動刃体41が固定刃体40に摺接しながら往復動されて、穀稈が刈り取られる。
【0026】
ここで、セカンドモア34に配設される刈高さ制御装置90について、以下に詳述する。
図4に示すように、セカンドモア34の左方、すなわち左刈刃ケース49に、セカンドモア34を上下昇降させてセカンドモア34の刈取高さHを一定に保つように制御する刈高さ制御手段としての刈高さ制御装置90が配設されている。具体的には、該刈高さ制御装置90は、そり型のセンサアーム51と、基板77に固設して形成される該センサアーム51の回動を検知する手段たる検知手段としてのセンサ装置84と、一端がセンサアーム51に形成されたスイッチレバー51aに接続され、他端がセンサ装置84を構成する回動アーム85の一端と接続されるリンク部材83と、シリンダ50を昇降駆動させる制御部91等とで構成されている。
【0027】
なお、セカンドモア34の刈高さHとは、圃場面Xから該セカンドモア34に配設された刈刃部42の摺動刃体41の前端までの高さをいう。すなわち、刈高さHは、圃場に生育した穀稈を刈刃部42で刈り取った残稈の略垂直高さと等しくなる。
【0028】
そり型に形成されたセンサアーム51は、左刈刃ケース49の下端に圃場面Xに当接可能に配設され、圃場面(下)方向に付勢されかつ上下方向に回動可能に取り付けられている。具体的には、センサアーム51は、側面視略円弧状に湾曲され、円弧面側の一部を接地させ、前端部が基板77より延設された支持アーム80の端部に回動軸81を介して回動自在に枢支されている。このセンサアーム51は、圃場面Xの凹凸等により刈高さHが変更すると、圃場面Xの形状に沿って上下回動されるように構成されている。センサアーム51には、センサアーム51の左右平面に対して略垂直方向に突設し、上端が機体前方方向に湾曲して形成されるスイッチレバー51aが配設されている。該スイッチレバー51aは、後述するリンク部材83とボルト92によって締結される。
【0029】
なお、センサアーム51は、左刈刃ケース49のみならず、右刈刃ケース43においても配設されている(図2参照)。セカンドモア34の左右両端部にセンサアーム51・51を配設することで、刈高さを左右方向で略水平となるように制御することができる。また、右刈刃ケース43には、刈高さ制御装置90は構成されていない。セカンドモア34の刈高さを制御するには、左右いずれか一方のセンサアーム51の回動と連動するように構成すればよい。ただし、実施例としては、これに限定するものではなく、右刈刃ケース43に略同一刈高さ制御装置90を同様に配設してもよい。
【0030】
センサ装置84は、センサアーム51の回動を検知できる構成であればよく、その一例として、本実施例においては、基板77に固設された軸部86に回動自在に枢支された回動アーム85と、同じく基板77に回動アーム85に対して相対位置移動可能に配設され、それぞれ光スイッチ87a・88aが配設されたセンサ部材87・88等とで構成されている。回動アーム85は、軸部86によって回動自在に枢支され、一端部がピン軸89によってリンク部材83に枢支され、このリンク部材83を介してセンサアーム51と連動連結されている。センサアーム51が回動軸81を回動中心として上下方向に回動されると、回動アーム85も軸部86を回動中心として同一方向(前後方向)に連動して回動される。
【0031】
回動アーム85には、センサ部材87・88の光スイッチ87a・88aのセンサ面を覆うように、検知板85aが基板77に対して略水平前方(図4における左側を前方とする)に突出して形成されている。センサ部材87・88には、非接触センサとして光スイッチ(フォトインタラプタ等)87a・88aが配設されている。このように非接触センサを用いることで、接触センサ(例えば、リミットスイッチ等)を用いる場合と比較して、センサ部材87・88の耐久性を向上させることができる。本実施例において、光スイッチ87a・88aは、回動アーム85が回動されて、検知板85aが発光部と受光部との間を遮るとONとなる。なお、センサ部材87・88に配設されるスイッチ類は、反射型スイッチでもよく、また、電磁型や静電型等の近接センサ等でもよく、光スイッチに限定されない。
【0032】
図5に示すように、センサ部材87・88は、制御部91に接続され、該制御部91が左右の刈刃ケース43・49に配設される前記シリンダ45・50に接続されている。そして、該制御部91は、センサ部材87・88によって光スイッチ87a・88aのON/OFFを検知すると、シリンダ45.50に信号を送って、シリンダ45・50のシリンダロッド45a・50aをそれぞれ略同じに伸縮駆動させて、セカンドモア34を上下昇降させる。
【0033】
リンク部材83は、一端がセンサアーム51のスイッチレバー51aにボルト92を介して相対回動自在に締結され、他端がセンサ装置84の回動アーム85の一端とピン軸89を介して接続される。該リンク部材83は、センサアーム51が圃場面Xの凹凸に応じて回動されると、該センサアーム51の回動に連動して、回動アーム85を同一方向に回動させるように構成されている。リンク部材83としては、このようにセンサアーム51と回動アーム85とを連設可能な構成であればよい。特に、本実施例においては、リンク部材83は、上下両端の連結ロッド部の間にねじりバネによって形成されるバネ部83aを配置して連結しており、石などの固い障害物に当たったり、引っ掛かったりしてセンサアーム51に大きな力がかかるとバネ部83aが曲がり、または伸びて、センサ部材87・88側に大きな負荷が及ばないようにしている。
なお、センサアーム51とリンク部材83との取付構造の詳細は、後述する。
【0034】
図6に示すように、セカンドモア34が刈高さHで一定となるように制御された状態(位置A)から、圃場面Xが低くなると、センサアーム51は圃場面Xの形状に合わせて右回りに回動されて下降し、該センサアーム51に連動して回動アーム85も右回りに回動される(位置B)。回動アーム85に突設された検知板85aが、一方のセンサ部材87の光スイッチ87aのセンサ面を覆う位置(回動角度θ)まで回動されると、センサ部材87がONとなる。すると、該センサ部材87に接続された制御部91がこれを検知して、左右のシリンダ45・50のシリンダロッド45a・50aを伸長させる。すなわち、圃場面Xに対してセカンドモア34を下降させる。
【0035】
一方、圃場面Xが高くなると、センサアーム51は圃場面Xの形状に合わせて左回りに回動されて上昇し、該センサアーム51に連動して回動アーム85も左回りに回動される(位置C)。かかる場合に、検知板85aが、他方のセンサ部材88の光スイッチ88aのセンサ面を覆う位置(回動角度−θ)まで回動されると、センサ部材88がONとなる。すると、制御部91がこれを検知して、左右のシリンダ45・50のシリンダロッド45a・50aを縮小させる。すなわち、圃場面Xに対してセカンドモア34を上昇させる。
【0036】
このように、本実施例におけるセカンドモア34は、圃場面Xの凹凸に応じてセンサアーム51が回動され、該センサアーム51に連動してリンク部材83を介して回動アーム85が回動されるように構成されている。そして、該回動アーム85が回動角度±θだけ回動されてセンサ部材87・88で検知されると、制御部91を介して前記シリンダ45・50が作動(伸縮)されて、セカンドモア34の刈高さHを一定に保つように自動制御される。
【0037】
また、センサ装置84は、組み立て時や出荷時に光スイッチ87a・88aと検知板85aの位置関係が適正な位置となるように微調整できるようにしており、センサ部材87・88が、基板77に対して位置変動可能に取り付けられており、光スイッチ87a・88aが回動アーム85の検知板85aの軌跡線上に位置しつつ、該軌道線の円周方向に移動可能に取り付けられている。具体的には、センサ部材87・88の取付位置に回動アーム85の回転中心を中心とした円弧状の長孔に形成した位置決め孔94・94・・・が貫設され、センサ部材87・88は、該位置決め孔94にネジ93(本実施例においては3箇所)が螺合されて、基板77に位置決めして取り付けられる。
【0038】
図7に示すように、センサ部材87・88を、両センサ部材87・88の間隙が小さくなる方向に取付位置を変更すると(位置D)、回動アーム85が回動されてセンサ部材87・88がONとなるまでの回動角度±θが、センサ部材87・88が中間位置にある場合よりも小さくなる。そのため、センサ装置84の検知感度を上げることができ、特に、硬い圃場等における作業の際において精度よく刈取作業を行うことができる。また、両センサ部材87・88の間隙が広くなる方向に取付位置を変更すると(位置E)、回動角度±θが大きくなる。そのため、センサ装置84の検知感度を下げて、凹凸状に変形した圃場や、比較的軟らかい圃場等における作業の際において精度よく刈取作業を行うことができる。
【0039】
このセンサ装置84は、左刈刃ケース49のカバー54に覆われており、各部材は基板77上に載置されて、一体として取り外しができるように構成されている。そして、該センサ部材87・88の取付位置を変更するには、カバー54を取り外して作業したり、カバー54の外側壁面に開口された作業孔54aを介して左刈刃ケース49(カバー54)の外側から作業したりする。なお、この作業孔54aには、カバー体55が取り付けられており、センサ部材87・88の取付位置を変更する際には、該カバー体55が着脱される。このように、センサ装置84をカバー54やカバー体55で覆うように構成することで、センサ部材87・88等に水・泥等が掛からないようにしている。
【0040】
ここで、センサアーム51とリンク部材83との取付構造について、以下に詳述する。
本実施例においては、センサアーム51(スイッチレバー51a)とリンク部材83との取付構造として、該スイッチレバー51aの端部とリンク部材83の端部とをボルト92によって挿脱自在に貫設して締結するように構成されている。
【0041】
図8及び図9に示すように、センサアーム51とリンク部材83とは、センサアーム51に突出して配設されたスイッチレバー51aの端部においてボルト92によって回動自在に締結され、該センサアーム51とリンク部材83との間に取付位置変更手段を設けている。具体的には、スイッチレバー51aに穿設された取付孔95(図略)とリンク部材83に穿設された貫通孔(図略)とを略一致させて、ボルト92が取付孔95及び貫通孔に挿通され、他端にナット98が螺合されて、該取付孔95及び貫通孔から挿脱自在とされる。スイッチレバー51aとリンク部材83との間にカラー96が介挿され、リンク部材83の両側には座金97が介挿され、該スイッチレバー51aとリンク部材83とが相対回動自在となるように締結されている(図9参照)。
【0042】
スイッチレバー51aの端部には、上下方向に複数の取付孔95が穿設され(本実施例では2箇所)、スイッチレバー51aの最端部に高刈固定用の取付孔95aが、該取付孔95aよりスイッチレバー51aの形状に沿ってセンサアーム51に近い位置に低刈固定用の取付孔95bが、それぞれ穿設されている。なお、取付孔95は、本実施例で示す(2個)より多く設けてもよく、より多く設けることでセカンドモア34の刈高さHを細かく設定できる。すなわち、例えば一方の取付孔95aに貫設されたボルト92を取り外し、他方の取付孔95bと貫通孔を略一致させ、ボルト92によってこれを枢結するだけで、容易にスイッチレバー51aとリンク部材83との取付位置を変更することができる。この取付孔95・95の間隔は前記光スイッチ87a・88aを微調整するための長孔の長さよりも長く構成し、調整幅を大きくして作業しながら刈り高さの具合を見ながら容易に調整できるようにしている。
【0043】
センサアーム51とリンク部材83との取付構造は、セカンドモア34を構成する左刈刃ケース49の下方位置であって、カバー54外側の下方に位置される。すなわち、カバー54に内設されたリンク部材83が該カバー54の下方から突出し、スイッチレバー51aがセンサアーム51から略下方向に突出して、カバー54の外側であって、前記回動軸81及び支持ブラケット78の後方位置でボルト92によって締結されている。スイッチレバー51aとリンク部材83との取付位置としては、カバー54内部ではなく該カバー54外に構成されればよく、かかる実施例に限定されるものではない。
【0044】
通常は、図6に示すように、ボルト92は低刈固定用の取付孔95bに貫設されて、該スイッチレバー51aとリンク部材83とが締結される。かかる場合には、上述したように、センサアーム51が圃場面Xに接地して、刈高さ制御装置90によってセカンドモア34が刈高さHで一定するように制御されて、穀稈の刈取作業が行われる。そして、圃場面が軟らかい場合には、センサアーム51はその重みにより土中に潜り刈り高さが低くなってしまう。このような場合に、図8に示すように、ボルト92の貫設位置を、低刈固定用の取付孔95bから高刈固定用の取付孔95aに変更することで、センサアーム51のみ右回り、セカンドモア34の刈高さHが大きくなる方向に回動されてリンク部材83と締結される。このように、かかる場合には、センサアーム51が圃場面Yに接地して、刈高さ制御装置90によってセカンドモア34が刈高さLHで一定するように制御され(LH>H)、実際の刈り高さは通常の圃場面の固さと略同じ高さで刈り取ることができるのである。
【0045】
以上のように、刈高さ制御装置90を構成するセンサアーム51とリンク部材83との取付位置を変更可能に構成し、これらの取付位置を変更させてセカンドモア34の刈高さHを調節可能とすることで、単純な構成で取付位置の変更作業も容易であり、ひいてはセカンドモア34の刈高さHの調節が容易となる。また、刈高さ制御装置90を構成するセンサ装置84の配設位置等を変更するものではないため、センサ装置84の感度等の微調整が不要でありメンテナンス性がよい。特に、センサアーム51を回動させてリンク部材83との取付位置を変更するため、圃場状態が異なる場合、すなわち土の硬さや圃場面の凹凸が異なる場合においてもセンサアーム51が十分に圃場面Xに接地でき、検知感度のバラツキをなくし、セカンドモア34を所定高さに安定して制御できる。
【0046】
また、センサアーム51とリンク部材83との取付位置がカバー54の外側に位置するため、オペレータにおいて、カバー54等を取り外して作業する必要がなく、取付位置の変更が容易であり、刈高さHを容易に変更できる。特に、取付位置を変更する際に、センサ装置84等を露出することがないため、水・泥がカバー54内に混入して故障等するのを防止できる。
【0047】
さらに、本実施例におけるセカンドモア34の構成によれば、センサアーム51に形成されたスイッチレバー51aに複数の取付孔95・95・・・が貫設され、各取付孔95にボルト92によってリンク部材83が締結されるため、取付位置の変更が容易であり、リンク部材83を締結する取付孔95の位置を変更するだけで、刈高さHを容易に変更できる。なお、該センサアーム51とリンク部材83との取付構造は、これに限定するものではなく、例えば、長穴状に貫設された取付孔95にボルト92を挿通させて、取付位置を自在に変更して締結できるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係るセカンドモアを備えたコンバインの全体的な構成を示した左側面図。
【図2】刈取装置の右側面図。
【図3】刈取装置の左側面図。
【図4】セカンドモアの左側面図。
【図5】刈高さ制御装置の制御ブロック図。
【図6】センサアームに連動するセンサ装置の状態を表す左側面図。
【図7】センサ装置の拡大図。
【図8】図4においてリンク部材の取付位置を変更したセカンドモアの左側面図。
【図9】スイッチレバーとリンク部材との取付構造を表す背面図。
【符号の説明】
【0049】
8 刈取装置
34 セカンドモア
51 センサアーム
51a スイッチレバー
83 リンク部材
84 センサ装置(検知手段)
90 刈高さ制御装置(刈高さ制御手段)
92 ボルト
95 取付孔
【出願人】 【識別番号】391025914
【氏名又は名称】八鹿鉄工株式会社
【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200
【出願日】 平成16年10月18日(2004.10.18)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎

【公開番号】 特開2006−109806(P2006−109806A)
【公開日】 平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願番号】 特願2004−303335(P2004−303335)