| 【発明の名称】 |
刈取装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】西浦 雅仁 【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200 八鹿鉄工株式会社内
【氏名】西口 正俊 【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200 八鹿鉄工株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】穀稈の刈取効率の高い刈取装置を提供することを目的とする。
【解決手段】機体前部に連設された刈取フレーム33に、固定刃体40と該固定刃体40に摺接した摺動刃体41とで構成されるセカンドモア34の刈刃部42が配設され、該固定刃体40に対して該摺動刃体41を長手方向に往復動させて穀稈を刈り取るコンバインの刈取装置8において、該刈刃部42を、該刈取フレーム33に対して相対回動させて固定刃体40及び摺動刃体41の傾斜角度θを変更可能に配設した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取フレームに、固定刃体と該固定刃体に摺接した摺動刃体とで構成される刈刃部が配設され、該固定刃体に対して該摺動刃体を長手方向に往復動させて稈を刈り取る刈取装置において、 該刈刃部は、該刈取フレームに対して相対回動して固定刃体及び摺動刃体の傾斜角度を変更可能に配設される、 ことを特徴とする刈取装置。 【請求項2】 前記刈刃部は、回動軸の軸心方向が前記摺動刃体の往復動面と略平行となるように配設される、 ことを特徴とする請求項1に記載される刈取装置。 【請求項3】 前記回動軸の同一軸心上に、前記摺動刃体を往復動させる揺動アームに構成されたリンク機構が位置する、 ことを特徴とする請求項2に記載される刈取装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、コンバインやバインダやモア等の刈取装置に関し、より詳細には、機体前方の刈取装置に配設される刈刃部の傾斜角度を変更可能に構成する技術に関する。 【背景技術】 【0002】 従来のコンバインには、機体前方に刈刃体を備えた刈取部によって穀稈等を刈り取る刈取装置が設けられており、この刈取装置は、油圧シリンダ等によって構成される昇降駆動手段により昇降可能とされている。水稲、麦、大豆などの作物の刈取作業を行う場合には、穀稈の穂先側を刈り取る方が根元側を刈り取るよりも刈取効率(脱穀・選別効率)がよいため、通常は、この刈取装置を昇降させて刈高さを上げて作業される。 【0003】 一方で、刈高さを上げて穀稈の刈り取り作業を行うと、圃場に丈高の残稈が残ってしまい、耕耘等の後作業が妨げられるとともに、稈が腐りにくく、次の植付け作業に支障があった。そのため、従来のコンバインは、刈取効率をより向上させるために、機体前方の刈取部の後方にセカンドモアを配設して、セカンドモアによって残稈の根元を刈り取るように構成されている(例えば、許文献1参照)。さらに、刈取装置と圃場面との対地高さを検出するための刈高さセンサを備え、該刈高さセンサによって刈取高さを検知し、刈高さセンサの各検出信号により昇降駆動手段が昇降駆動されて、刈取装置の刈取高さを自動制御するように構成されている(例えば、特許文献2参照)。 【特許文献1】特開2001−299041号公報 【特許文献2】特開2002−53号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、上記特許文献1及び特許文献2に記載されるように、コンバインの刈取装置にセカンドモアを配設したり、該刈取装置を昇降自在に自動制御して刈高さを自動的に変更したりする構成であっても、従来の刈取装置の構成であれば、刈取装置に対して摺動刃体等からなる刈刃部が相対位置変動不能に固設されていたため、該刈刃部の傾斜角度を調整することが困難であった。従来の刈取装置のように刈刃部(刈取部及びセカンドモアを含む)の傾斜角度が一定であれば、作物の種類や稈の状態や植付圃場の状態等によって刈刃の角度を変更できないために、刈取穀稈の後方への移動が悪くなったり、刈取装置に押さえつけられて、圃場に対して略平行方向に寝てしまった穀稈を充分に刈り取ることができず、刈取効率が悪くなったりしていた。 【0005】 そこで、本発明は、コンバインの刈取装置に関し、前記従来の課題を解決するもので、穀稈の刈取効率の高い刈取装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 【0007】 すなわち、請求項1においては、機体前部に連設された刈取フレームに、固定刃体と該固定刃体に摺接した摺動刃体とで構成される刈刃部が配設され、該固定刃体に対して該摺動刃体を長手方向に往復動させて穀稈を刈り取るコンバインの刈取装置において、該刈刃部を、該刈取フレームに対して相対回動させて固定刃体及び摺動刃体の傾斜角度を変更可能に配設したものである。 【0008】 請求項2においては、請求項1において、前記刈刃部は、回動軸の軸心方向が前記摺動刃体の往復動面と略平行となるように配設されるものである。 【0009】 請求項3においては、請求項2において、前記回動軸の同一軸心上に、前記摺動刃体を往復動させる揺動アームに構成されたリンク機構が位置するものである。 【発明の効果】 【0010】 本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。 【0011】 請求項1に示す構成としたので、刈り取る稈の種類や圃場条件等に合わせて刈取部の角度を変更できるようになり、穀稈の刈取効率を高めることができる。 【0012】 請求項2に示す構成としたので、刈刃部の回動により駆動部と刈刃部が干渉することがなく、刈刃部を回動操作する際に刈刃部が傾いて摺動刃体の往復動面がずれたり歪んだりするのを防止でき、穀稈の刈取効率をより向上させることができる。 【0013】 請求項3に示す構成としたので、駆動経路における振動や摩耗等を防止でき、摺動刃体を安定して往復動させることができ、また、リンク機構の構成を簡素化して装置本体をコンパクトに構成することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 次に、発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。 図1は本発明に係る刈取装置を備えた汎用コンバインの全体的な構成を示した側面図、図2は刈取装置の右側面図、図3は同じく刈取装置の左側面図、図4はセカンドモアの刈刃部の平面図、図5は図4のA−A矢視断面図、図6はセカンドモア右側部の平面断面図、図7は同じくセカンドモア右側部の右側面図、図8は同じくセカンドモア右側部の左側面図、図9は刈刃駆動ケースの平面断面図、図10は同じく刈刃駆動ケースの側断面図、図11は揺動アームと刈刃部との連結部の正面拡大図、図12はセカンドモア右側部の右側面図、図13は図12の刈刃部を回動させた状態を示す右側面図、図14はセカンドモア左側部の左側面図、図15は図14の刈刃部を回動させた状態を示す左側面図、である。 なお、本実施例に係るコンバインの刈取装置を備えた汎用コンバインは、脱穀装置に機体前後方向を軸とする扱胴を具備しているが、軸心を左右水平方向に持ち、前後に平行に配置された第一ロータ及び第二ロータの二つのロータを具備するように構成してもよい。また、自脱型のコンバインやバインダやモア等の往復刈刃型の刈取装置に適用することも可能である。 【0015】 まず、汎用コンバインの全体構成について、以下に概説する。 図1に示すように、本実施例における汎用コンバインは、クローラ式走行装置1上に機体フレーム13が配置され、該機体フレーム13前部上にキャビン17が配設されている。機体フレーム13の前部右上にはエンジン(図略)が載置され、該キャビン17の後方にグレンタンク(図略)が配置され、機体後部から前方にかけてグレンタンクより穀粒を排出するための排出オーガ15が配置されている。 【0016】 前記機体フレーム13の前方には刈取装置8が、左側上方には脱穀装置18がそれぞれ配設され、この刈取装置8と脱穀装置18との間には搬送装置9が配設されている。この搬送装置9は、フィーダハウス10内部にコンベア11が配設され、刈取装置8の後端と脱穀装置18の前部入口とに連通され、刈取装置8で刈り取られた穀稈が、脱穀装置18へ搬送されるように構成されている。 【0017】 フィーダハウス10の前部にはプラットホーム2が設けられ、プラットホーム2には進行方向と直角に横送りオーガ3が左右方向に配置され、横送りオーガ3の前下部に刈取部4が横設されている。プラットホーム2の左右両側の前端には分草板7・7がそれぞれ配設され、プラットホーム2後部の左右両端にはリール5を横架した支持アーム6の後部が枢支され、該支持アーム6の左右一側にはリール回転駆動用のベルトやプーリ等からなる動力伝達機構が設けられている。リール5は、支持アーム6とプラットホーム2との間に介装されたアクチュエータとしての油圧シリンダ(図略)によって昇降される。また、フィーダハウス10は、一端が機体前部に連結された駆動シリンダ31の他端と接続され、該駆動シリンダ31の伸縮に伴って上下方向に回動可能に構成されている。 【0018】 このプラットホーム2は、刈取フレーム33で支持され、この刈取フレーム33の前方端部に刈取部4が左右方向に配設され、該刈取部4によって穀稈を刈り取り可能に構成されている。刈取フレーム33の後方には、左右の固定部材35・36を介して第二の刈取部としてのセカンドモア34が配設されている(図2、3参照)。この刈取部4及びセカンドモア34には刈刃部27・42がそれぞれ形成されており、セカンドモア34は、刈取部4で刈り取りが行われた後に残る残稈を、刈刃部42によって根元から刈り取ることができるように構成されている。 【0019】 脱穀装置18は、扱室25にスクリュー32・32・・・を周面に付設した扱胴30が前後方向に横設され、該扱胴30によって穀稈の脱穀が行われる。扱胴30の下方に受網(またはコンケーブ)26を介して選別装置19が配置され、穀稈の選別が行われる。選別装置19は、チャフシーブを有する揺動本体20と、該揺動本体20の下方において前側から順に配される唐箕21、一番コンベア22及び二番コンベア23等とからなり、受網26から漏下する穀粒の選別が行われる。 【0020】 以上ように構成されるコンバインは、分草板7・7によって分草し、リール5の回転によって穀稈を掻き込み、刈取部4によって穀稈を刈取り、刈り取られた穀稈を横送りオーガ3の回転によって機体左右略中央側へ横送りし、中央のフィーダハウス10前端からコンベア11によって後方へ搬送して脱穀装置18へ供給する。この供給された穀稈を脱穀装置18内の扱胴30によって脱穀し、受網26により漏下した穀粒(籾など)は、選別装置19によって選別され、そのうちの一番物はグレンタンク内に貯溜され、二番物は脱穀装置18の前部中途位置に投入され再選別にかけられる。 【0021】 次に、本発明に係る刈取装置8について、以下に説明する。 なお、刈取装置8に配設される刈取部4には、図外の刈刃体(固定刃体・摺動刃体)よりなる刈刃部27が構成され、セカンドモア34には、刈刃体(固定刃体40・摺動刃体41)よりなる刈刃部42が構成されている。本実施例に係る刈取装置8においては、以下、主にセカンドモア34の刈刃部42の構成について説明するが、刈取部4及びセカンドモア34に構成される刈刃部27・42の構成は、略同じに構成してもよく、またいずれか一方を後述するように刈取装置8に対して相対回動可能に構成してもよく、本実施例においてはこれらに限定されるものではない。 【0022】 そこで、刈取装置8に構成されるセカンドモア34について、以下に説明する。 図2及び図3に示すように、刈取装置8は、搬送装置9であるフィーダハウス10にプラットホーム2が連結され、該フィーダハウス10のコンベア11の前方から横送りオーガ3、刈取部4及びリール5等の駆動力が取り出されて駆動可能に構成されている。刈取装置8の底部前方側であって刈取フレーム33の前端部に刈取部4が配設され、さらに刈取部4よりも後方側であって、刈取フレーム33の左右後方に配設された固定部材35・36に上下揺動可能にセカンドモア34が取り付けられている。 【0023】 セカンドモア34は、刈取装置8の右方において、固定部材36の上下部に前端が枢結された平行リンク37・38の後端に右刈刃ケース43が枢支されている。この右刈刃ケース43の内側面には、シリンダ45のシリンダロッド45aの端部が回動自在に固定されており、該シリンダ45は、機体の左右方向に施設された補強フレーム46に固定されている。このシリンダ45のシリンダロッド45aが伸縮されて、平行リンク37・38が上下方向に回動され、右刈刃ケース43が上下昇降される。また、右刈刃ケース43の外側位置であって平行リンク38の外側面には伝達ケース44が枢支されており、伝達ケース44は、右刈刃ケース43と連動して平行リンク38の前端を中心に回動可能に構成されている。 【0024】 刈取装置8の左方においては、固定部材35の上下部に前端が枢結された平行リンク47・48の後端に左刈刃ケース49が枢支されている。平行リンク48の内側面に、シリンダ50のシリンダロッド50aの端部が回動自在に固定されており、該シリンダ50は、上記補強フレーム46に固定されている。そして、シリンダ50のシリンダロッド50aが伸縮されて、平行リンク47・48が上下方向に回動され、左刈刃ケース49が上下昇降される。 【0025】 この左右の刈刃ケース43・49は、機体の左右方向に沿って刈刃部42の両端を支持しており、具体的には、右刈刃ケース43の側壁の内側面に基板77が配設され、該基板77の下部に機体内側に向かって支持ブラケット78が略水平に突設され、該支持ブラケット78に刈刃部42が支持部材79を介して固設されている(図12参照)。また、左刈刃ケース49においても、略同一に構成されている(図14参照)。本実施例では、該刈刃部42が刈取フレーム33に対して相対的に回動可能に構成されており、詳細は後述する。 【0026】 左右の刈刃ケース43・49の下端には、そり式センサ51・51が地表面に当接可能に配設され、該そり式センサ51は、地表面(下)方向に付勢されかつ上下方向に回動可能に取り付けられている。具体的には、そり式センサ51は、該基板77より延設された支持アーム80の端部に回動軸81を介して回動自在に枢支され、地表面の凹凸等により刈取高さが変更すると、地表面の形状に沿って上下回動されるように構成されている。 【0027】 なお、本実施例は、機体左方において、そり式センサ51の回動軸81に、そり式センサ51の回動と連動するセンサアーム83が固設され、該センサアーム83の他端部にセンサ装置84が構成されている(図14参照)。センサ装置84は、センサアーム83と連動して切り換えられるセンサ部(光センサ等)84aが基板77の外側面に配設されている。そり式センサ51が回動してセンサアーム83を介してセンサ部84aで昇降駆動させる上端または下端が検知されると、図示しない制御部を介して前記油圧シリンダ45・50が作動されて、セカンドモア34の刈高さを一定に保つように刈高さが自動制御される。 【0028】 次に、刈刃部42について、以下に詳述する。 図4及び図5に示すように、刈刃部42は、刈幅方向に並ぶ複数個の固定刃体40と、該固定刃体40を一定ピッチでリベット止めして連結している1体の受刃台52と、該固定刃体40に重合されて刈幅方向に並ぶ多数の摺動刃体41と、該摺動刃体41を一定ピッチでリベット止めして連結しているナイフバー53等とから構成されている(図5及び図11参照)。摺動刃体41は、ナイフバー53が刈刃部42の長手方向に沿って移動されると、ナイフバー53に連動して、固定刃体40と噛合しながら摺動され、刈刃部42の長手方向に沿って往復動されるように構成されている。 【0029】 この摺動刃体41を往復動させる機構は、次のように構成されている。 図6乃至図8、図10に示すように、機体右方の右刈刃ケース43には、刈刃部42の摺動刃体41を往復動させる揺動軸70が突出される刈刃駆動ケース65が内設されている。フィーダハウス10内上部の搬送駆動入力軸(図略)に、コンベア11を駆動するための駆動スプロケット(図略)が固設され、該駆動スプロケットは、チェーン(図略)を介して固定部材36の上部に軸支されたスプロケット56(図2)と接続されている。該スプロケット56と、前記伝達ケース44の下部に回動可能に軸支された軸58の内側端に固設したスプロケット59との間にチェーン60が巻回されている。軸58の外側端にプーリ61が固設され、該プーリ61は、伝達ケース44の前部に内設されている。一方、伝達ケース44の後部にはプーリ62が軸支され、該プーリ62とプーリ61との間にベルト63が介装されている。プーリ62の駆動軸64は、右刈刃ケース43に内設された刈刃駆動ケース65より機体外側に突設されて、プーリ62の端部と接続されている。 【0030】 平行リンク37の前端部は、固定部材36の上部に枢支されるとともに、テンションアーム57の基部が固定されており、該テンションアーム57も該固定部材36の上部に枢支されて回動可能に固定されている。このテンションアーム57の先端と固定部材36の後端との間には付勢バネ69が介設されており、このテンションアーム57の先端にはテンションスプロケット55が枢支され、このテンションスプロケット55は、付勢バネ69により付勢されて、前記スプロケット56・59の間に巻回されたチェーン60を緊張可能としている。 【0031】 また、固定部材36の下部にテンションアーム(図略)の基部が枢支され、該テンションアームの先端にテンションプーリ67が枢支されるとともに、このテンションアームの先端と固定部材36の後端との間には付勢バネ68が介設されており、該付勢バネ68により上方に付勢されたテンションプーリ67によって前記プーリ61・62の間に介装されたベルト63を緊張可能としている。 【0032】 そして、刈刃駆動ケース65は、図9乃至図11に示すように、機体後方に揺動軸70を突出するようにして右刈刃ケース43に内設され、該揺動軸70の端部に揺動アーム66が固定され、該揺動アーム66を左右方向に揺動させて、摺動刃体41を往復動させるように構成されている。具体的には、刈刃駆動ケース65の一側から短手方向に沿って略垂直に前記駆動軸64が挿通され、この駆動軸64のケース外側端部に前記プーリ62が固定され、ケース内側にジョイント軸71が嵌合されている。 【0033】 このジョイント軸71は、略円柱状に形成され、外周面には、円筒カムが形成されるように面取り若しくは溝切りされる。本実施例においては、一例として、外周面に斜面71aが形成され、この斜面71aは外周面に沿ってジョイント軸71の一端部から他端部にかけて連続して無端状に面取りされている。換言すると、この斜面71aは、所定幅面取りされて、ジョイント軸71の一端部から他端部に向けて外周面に沿って軸心方向に対して斜め角度で延設され、他端部に到達すると、逆に、一端部に向けて外周面に沿って軸心方向に対して斜め角度で延設され、両端が一致するように無端状となるように面取りされたものである。 【0034】 ジョイント軸71には、斜面71aに摺接可能に連結部材72が当接し、該連結部材72は、リングジョイント73のベアリング部73aに嵌合して取り付けられている。連結部材72は、ジョイント軸71が回動されるにつれ、斜面71aの形状に沿ってジョイント軸71に対する相対位置を変更しながら変位し、この連結部材72が変位することで、該連結部材72を介してリングジョイント73が揺動駆動される(図10において、紙面に対して垂直方向)。 【0035】 リングジョイント73は、一端が刈刃駆動ケース65の内側壁に支持され、他端が刈刃駆動ケース65の一側から前記駆動軸64と略垂直方向に挿通された揺動軸70に相対回転不能に嵌合されて支持されている。リングジョイント73の長手方向の略中央は、前記ジョイント軸71を跨ぐように二股に分岐して、開口部においてベアリング部73aを介して上記連結部材72と連設されている。 【0036】 揺動軸70は、一端がリングジョイント73に嵌合され、他端が刈刃駆動ケース65のケース外側に突出し、かかる突出端部に揺動アーム66が嵌合されている。本実施例における揺動アーム66は、揺動軸70との嵌合部から刈刃駆動ケース65本体側に湾曲するように延設されている。なお、上述のように揺動アーム66を形成することで、これら刈刃駆動ケース65等が内設される刈刃ケース43をコンパクトに形成することができるが、かかる形状はこれに限定するものではなく、例えば、側面視長板状の棒状に形成してもよい。 【0037】 揺動アーム66の先端部には公知のリンク機構82が構成され、本実施例においては、揺動アーム66の揺動面と、摺動刃体41の往復面とが所定角度で位置するように構成されている。特に、後述するように、刈刃部42が装置本体に対して回動可能に構成されることから、揺動アーム66の先端部にはバーフィールド形のユニバーサルジョイント74が形成され、該ユニバーサルジョイント74とリンク部材75とが支持プレート76によって回動自在に接続されている。リンク部材75は、ナイフバー53より上方に突出して形成されたナイフヘッド53aに連設されている。揺動アーム66が揺動駆動されると、ユニバーサルジョイント74を介してリンク部材75が連動して回動され、該リンク部材75を介して、ナイフバー53が刈刃部42の長手方向に往復動される。 【0038】 以上のような構成において、セカンドモア32は、エンジン動力がスプロケット56等を介して刈刃駆動ケース65の駆動軸64に伝達され、刈刃駆動ケース65内で駆動軸64の回転駆動が揺動アーム66の揺動駆動に変換されて出力される。そして、刈刃部42において、摺動刃体41が固定刃体40に摺接しながら往復動されて、圃場の穀稈が刈り取られる。 【0039】 次に、図12乃至図15を用いて、機体左右の刈刃ケース43・49における刈刃部42を回動の機構を説明する。なお、機体左方の刈刃ケース49においては、参考のために外側カバーを省略して図示してある(図14及び図15)。 【0040】 刈刃部42は、左右の刈刃ケース43・49に配設された基板77の支持ブラケット78に、両端に配設された支持部材79を介して支持されて取り付けられ、基板77や支持ブラケット78等と一体的にユニット体として構成されている。基板77には、位置決め用の取付孔85・85・・・(本実施例においては3箇所)が貫設され、左右の刈刃ケース43・49の側壁には、基板77に貫設された取付孔85と側面視で略一致する位置に対応して位置決め孔87aと位置決め孔87bとがそれぞれ貫設されている。この位置決め孔87a・87bは、それぞれが取付孔85の数及び位置に対応するように貫設され、取付孔85と位置決め孔87a・87bとにボルト等が嵌合されて基板77が刈刃ケース43・49に位置決め固定される。 【0041】 基板77は、左右の刈刃ケース43・49とそれぞれ軸部86によって回動可能に枢支されており、位置決め孔87a・87bは、刈刃部42を含む上記ユニット体を軸部86を回動中心として回動させた場合に、取付孔85とそれぞれ一致する位置に貫設される。該軸部86の軸心方向は、側面視において刈刃部42の摺動刃体41の往復動面に対して略平行となるように配設される(図12参照)。 【0042】 通常の状態では、刈刃部42は、刈刃部42が水平面に対して略平行となる状態、換言すると、刈刃部42の摺動刃体41の往復動面が略水平となる状態で位置決めされる(図12及び図14参照)。かかる状態では、基板77の取付孔85が、右刈刃ケース43の位置決め孔87aと略一致されてボルト等によってネジ締め固定される。一方、刈刃部42を含むユニット体が、軸部86を回動中心として図12において時計周りに回動され、刈刃部42が水平面に対して傾斜する角度(以降、かかる角度を傾斜角度θとする)となる状態、換言すると、刈刃部42の摺動刃体41の往復動面が傾斜角度θとなる状態に変更可能とされる(図13及び図15参照)。かかる状態では、基板77の取付孔85が右刈刃ケース43の位置決め孔87bと略一致されて、ボルト等によってネジ締め固定される。このようにボルトの締め付け位置を変更するだけで容易に刈刃部42の角度を変更できる。そして、基板77は刈刃部42の両側に位置して駆動部とは干渉しない位置に配置され、安定して刈取フレーム33側の刈刃ケース43・49に固定することができ、通常はカバーで覆われて保護されている。 【0043】 刈取装置8の刈取高さが変更されて刈取フレーム33が上下昇降されると、これと連動して、セカンドモア34が、平行リンク37・38及び平行リンク47・48によって昇降移動される。そして、該刈刃部42によって穀稈の刈取作業を行う際には、刈刃部42の傾斜角度θは、刈取装置8の刈取高さやセカンドモア34の昇降位置によってオフセットされる。刈刃部42は、刈刃ケース43・49に対して相対回動自在に配設することで、刈取装置8の昇降位置における刈刃部42の傾斜角度θのオフセット角度を変更可能に構成されている。 【0044】 刈刃部42を含むユニット体が、左右の刈刃ケース43・49に対して上下方向に相対回動可能に構成されて、刈刃部42の固定刃体40及び摺動刃体41の傾斜角度θを変更できるように構成することによって、セカンドモア34において、残稈の刈取作業の効率を向上させることができる。すなわち、刈刃部42を刈取フレーム33に対して相対回動さて刈刃部42の傾斜角度θを変更することで、刈り取る稈の種類や圃場条件等に合わせて刈取部42の角度を変更できるようになり、穀稈の刈取効率を高めることができる。例えば、刈取装置8に押さえつけられたりして圃場に対して略平行方向に寝てしまった穀稈や稈が細く柔らかい穀稈等を確実に刈り取ることができ、また、刈刃部42を水平方向とすることで、刈取後の稈を後方へスムーズに移動できて、株元が刈取部42に引っ掛かることを減少できる。一方、刈取部42を前下がりに傾斜させることで、地表面ギリギリまで刈り取ることができ、残稈の高さを低くできる。 【0045】 また、上述のように、基板77の回動軸たる軸部86は、軸心方向が左右方向に配置されて側面視において刈刃部42の摺動刃体41の往復動面に対して略平行となるように配設され、摺動刃体41の前後中途部の上方に位置させ、刈刃部42と軸部86との距離はできるだけ短くなるように近接して配置し回動により刃先の移動距離が短くなるようにしている。このように構成することで、刈刃部42は基板77と一体として軸部86を回動中心として回動されるため、軸部86の軸心方向が刈刃部42の摺動刃体41の往復動面と略平行であれば、刈刃部42の回動により駆動部と刈刃部42が干渉することがなく、刈刃部42を回動操作する際に刈刃部42が傾いて摺動刃体41の往復動面がずれたり歪んだりするのを防止でき、穀稈の刈取効率をより向上させることができる。ただし、回動軸は刈刃部42の近傍であれば、後部や後下部に配置することも可能である。 【0046】 なお、刈刃部42は、そり式センサ51等が配置される基板77に支持されて、この基板77を刈刃ケース43・49において回動させるように構成することで、刈刃部42の位置決めが容易となり、また各センサをその都度調整する必要がなく、作業性が向上される。刈刃部42の取付構造は上述したものに限定するものではなく、刈刃部42のみを刈取フレーム33に対して相対回動するように構成してもよい。また、ネジ等を用いて刈刃部42の傾斜角度θをより細かく変更できるように、位置決め孔87のオフセット位置を増やしてもよい。 【0047】 さらに、本実施例におけるセカンドモア34は、刈刃部42の回動中心たる軸部86の同一軸心上に、前記リンク機構82が位置するように構成される。上述したように、刈刃部42を構成する摺動刃体41は、前記ナイフバー53によって摺動操作され、該ナイフバー53のナイフヘッド53aと揺動アーム66の先端部とはリンク機構82を介して連設されている。このリンク機構82は、揺動アーム66の揺動動作をナイフバー53の水平方向の往復動動作に変換する機構であり、本実施例においては、リンク機構82として揺動アーム66の先端部にユニバーサルジョイント74が形成されている。つまり、刈刃部42の回動中心は刈刃部42の摺動刃体41を往復駆動するための動力伝達機構の途中に設けられ、詳しくは、刈刃部42近傍位置で左右往復動に変換される位置に設けられ、その変換位置では左右水平方向の軸心に対して回転が許容される構造を有している。 【0048】 刈刃部42を刈取フレーム33に対して相対回動可能、すなわち右刈刃ケース43に対して位置変動可能に配設し、一方で揺動アーム66を右刈刃ケース43に相対位置変動不能に配設したセカンドモア34において、軸部86の軸心上にリンク機構82が位置することで、駆動経路における振動や摩耗等を防止でき、該刈刃部42が回動操作されても揺動アーム66と刈刃部42との離間距離が変化しないため、摺動刃体41を安定して往復動させることができる。また、リンク機構82の構成を簡素化して、右刈刃ケース43をコンパクトに構成することができ、刈取装置8の小型化を図ることができるのである。 【0049】 以上、刈取装置8に配設されるセカンドモア34について説明したが、上述したように、刈取部4においても略同様に構成でき、刈刃部27を刈取フレーム33に対して相対回動可能に支持するとともに、刈刃部27の回動軸の軸心方向が刈刃部27を構成する摺動刃体41の往復動面に対して略平行となるように構成し、さらには、回動軸の軸心上に摺動刃体41を摺動させる図示せぬリンク機構が配設されるように構成することができる。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】本発明に係る刈取装置を備えた汎用コンバインの全体的な構成を示した側面図。 【図2】刈取装置の右側面図。 【図3】同じく刈取装置の左側面図。 【図4】セカンドモアの刈刃部の平面図。 【図5】図4のA−A矢視断面図。 【図6】セカンドモア右側部の平面断面図。 【図7】同じくセカンドモア右側部の右側面図。 【図8】同じくセカンドモア右側部の左側面図。 【図9】刈刃駆動ケースの平面断面図。 【図10】同じく刈刃駆動ケースの側断面図。 【図11】揺動アームと刈刃部との連結部の正面拡大図。 【図12】セカンドモア右側部の右側面図。 【図13】図12の刈刃部を回動させた状態を示す右側面図。 【図14】セカンドモア左側部の左側面図。 【図15】図14の刈刃部を回動させた状態を示す左側面図。 【符号の説明】 【0051】 4 刈取部 8 刈取装置 27 刈刃部 33 刈取フレーム 34 セカンドモア(刈刃部) 40 固定刃体 41 摺動刃体 42 刈刃部 66 揺動アーム 82 リンク機構 86 軸部(回動軸)
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| 【出願人】 |
【識別番号】391025914 【氏名又は名称】八鹿鉄工株式会社 【住所又は居所】兵庫県養父市八鹿町朝倉200
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| 【出願日】 |
平成16年10月4日(2004.10.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2006−101750(P2006−101750A) |
| 【公開日】 |
平成18年4月20日(2006.4.20) |
| 【出願番号】 |
特願2004−291902(P2004−291902) |
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