| 【発明の名称】 |
コンバインのキャビン |
| 【発明者】 |
【氏名】仲佐 陽一 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
【氏名】松川 雅彦 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】解除操作手段と全閉ロック装置を連繋する連繋部材が何らかの原因で故障した場合、コンバインの場合は他にドアが無く車外に出ることができない。また、キャビンの左側および後側に窓を設けてあるものの、左側は前処理部、後側はグレンタンクがあり、ドアの上方に開閉する窓を設けたものもあるが、地上までの高さが高く、自動車のように窓から車外に出るのは困難であり、改善が求められていた。
【解決手段】全閉ロック装置(40)を解除操作できる第2解除操作手段(53)を、ドア(20)の内側で全閉ロック装置(40)に直接設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キャビン(8)の外側方に開閉自在なドア(20)を設け、ドア(20)を全閉位置でロックする全閉ロック装置(40)をドア(20)の前後一側に設け、第1解除操作手段(52)をドア(20)の内側で前後他側に設け、 第1解除操作手段(52)を操作することにより全閉ロック装置(40)を解除操作してドア(20)を開放できるように、第1解除操作手段(52)と全閉ロック装置(40)を連繋機構(55)により連繋したコンバインのキャビンにおいて、 全閉ロック装置(40)を解除操作できる第2解除操作手段(53)を、ドア(20)の内側で全閉ロック装置(40)に直接設けたことを特徴とするコンバインのキャビン。 【請求項2】 ドア(20)を全閉位置からキャビン(8)に対して後方にスライドすることにより開閉自在に構成するとともに、 全閉ロック装置(40)をドア(20)の後側、第1解除操作手段(52)をドア(20)の前側、第2解除操作手段(53)をドアの後側にそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1記載のコンバインのキャビン。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、コンバインのキャビンに開閉自在に設けられたドアを全閉位置でロックする全閉ロック装置を設けたものにおいて、全閉ロック装置を解除操作する解除操作手段に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、コンバインのキャビンにおいて、全閉ロック装置をドアの前後一側に配置し、全閉ロック装置を室内から解除操作する解除操作手段をドアの前後他側に配置し、解除操作手段と全閉ロック装置を連繋部材により連繋したするものが知られている。(例えば、特許文献1参照。) 【特許文献1】特開2004−203138公報(図4,図5,図9〜11) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかし、特許文献1に記載のものは、仮に解除操作手段と全閉ロック装置を連繋する連繋部材が何らかの原因で故障した場合、自動車やトラクタ等は他のドアから車外にでることができるが、コンバインの場合は他にドアが無く車外にでることができない。また、キャビンの左側および後側に窓を設けてあるものの、左側は前処理部、後側はグレンタンクがあり、ドアの上方に開閉する窓を設けたものもあるが、地上までの高さが高く、自動車のように窓から車外に出るのは困難であり、改善が求められていた。 本発明の目的は、上記従来の不具合を改善する点にある。 【課題を解決するための手段】 【0004】 キャビン8の外側方に開閉自在なドア20を設け、ドア20を全閉位置でロックする全閉ロック装置40をドア20の前後一側に設け、第1解除操作手段52をドア20の内側で前後他側に設け、第1解除操作手段52を操作することにより全閉ロック装置40を解除操作してドア20を開放できるように、第1解除操作手段52と全閉ロック装置40を連繋機構55により連繋したコンバインのキャビンにおいて、全閉ロック装置40を解除操作できる第2解除操作手段53を、ドア20の内側で全閉ロック装置40に直接設けたことを特徴とする。 また、ドア20を全閉位置からキャビン8に対して後方にスライドすることにより開閉自在に構成するとともに、全閉ロック装置40をドア20の後側、第1解除操作手段52をドア20の前側、第2解除操作手段53をドアの後側にそれぞれ配置したことを特徴とする。 【発明の効果】 【0005】 以上説明したように本発明は、全閉ロック装置を解除操作できる第2解除操作手段を、ドアの内側方で全閉ロック装置に直接設けたことにより、ドアの前後にある2つの解除操作手段の内のオペレータが操作し易い解除操作手段を操作することにより、快適にドアの全閉ロック装置を解除操作できる。しかも、第1解除操作手段と全閉ロック装置を連繋する連繋部材が故障した場合でも、第2解除操作手段により確実に全閉ロック装置を解除操作できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0006】 次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。 まず1はコンバインであって、コンバイン1は、茎稈を刈り取る前処理部2と、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀し、かつ、穀粒を選別する脱穀部と、選別した穀粒を貯溜する穀 粒タンク4と、脱穀済みの排稈を排出処理する後処理部5と、オペレータが搭乗する操作部7と、操作部7を覆うキャビン8と、クローラ式の走行部10とを備えて構成される。 【0007】 操作部7の下側後方位置にはエンジンが搭載され、その発生動力で各部が駆動される。エンジンの右外側方には、ラジエータが立設され、このラジエータを介して外気を吸入することにより、ラジエータ内のエンジン冷却水が冷却される。ラジエータの右外側方は、開閉自在なエンジンカバー11によって覆われており、エンジンカバー11に形成される防塵網12を介して外気の吸入が行われる。 【0008】 キャビン8は、キャビン本体14と、キャビン本体14の上部に設けられる屋根パネル15と、キャビン本体14の正面開口部に取り付けられるフロントガラス17と、キャビン本体14の左側面開口部に開閉可能に取り付けられる左側サイドガラス18と、キャビン本体14の後面窓開口部に開閉可能に取り付けられるリヤガラスと、キャビン本体14の右側面前部に形成される乗降用開口部に前後スライド可能に取り付けられるドア20と、キャビン本体14の右側面後部上側に形成される右側面開口部に取り付けられる右側サイドガラス21とを備えて構成される。 【0009】 乗降用開口部の前端は、上下方向に直線的に形成される一方、後端の下側は、エンジンカバー11を避けるように前方に退避している。そのため、乗降用開口部及びドア20の前後幅は、上側で幅広となり、下側で幅狭となっている。ドア20はキャビン8に前後スライド自在に支持され、キャビン8の外側面部に沿うスライド操作により、乗降用開口部を開閉させるように構成されている。 【0010】 ドア20はガラスまたはポリカーボネート等の単一な透明板22で構成している。透明板22の内側にはコ字形状のパイプフレーム24をプレート25,27,28,30を介して透明板22に固定することにより、ドア20を補強している。 また、ドア20前側上方には、プレート25を介して上側ローラ31を回転自在に設けてあり、キャビン本体14に設けた上側レール32に移動自在に支持している。 また、ドア20の上下中間位置には中間レール34が設けてあり、キャビン本体14に設けた中間ローラ(図示せず)に移動自在に支持している。 また、ドア20前側下方には、プレート30に対し機体前後方向にスライドする補助レール35を介して下側ローラ37が設けてあり、キャビン本体14に設けた下側レール39に移動自在に支持している。下側レール39は、エンジンカバー11が後方に存在するため、上側レール32と比較してレール長が短いので、ドア20のスライド量が乗降用開口部の幅狭位置の長さに規制されるが、下側ローラ37を機体前後方向に伸縮自在な補助レール35を介してドア20に支持することにより、ドア20のスライド量は乗降用開口部の幅広位置の長さ分をほぼ確保している。 【0011】 ドア20の後側中央には、ドア20を全閉位置でロックする全閉ロック装置40をプレート41を介して固定してあり、キャビン本体14の乗降用開口部の後側に設けたストライカ42に係合することによりドア20はキャビン8に対して全閉位置でロックする。全閉ロック装置40は、ストライカ42に係合するキャッチ機構43と、回動支点44aを支点に回動してロック解除操作する解除レバー44とで一体構成され、キャッチ機構43と解除レバー44とは内部で接続されている。 ドア20の上側には、ドア20を全開位置でロックする全開ロック装置45をパイプフレーム24を介して固定してあり、キャビン本体14の後側に設けたストライカ46に係合することによりドア20はキャビン8に対して全開位置でロックする。全開ロック装置45は、ストライカ46に係合するキャッチ機構47と、ロック解除操作する解除レバー48とで一体構成され、キャッチ機構47と解除レバー48とは内部で接続されている。 【0012】 また、プレート41とパイプフレーム24の上下中間部を2本の上下パイプフレーム49,50とで連結することにより、ドア20を全閉操作した時に大きな衝撃が加わる全閉ロック装置40周辺部を補強している。下パイプフレーム50には中間レール34を支持している。 また、パイプフレーム24の上側後方と上パイプフレーム49の後側をパイプフレーム51で連結することにより、ドア20の後側上方に位置するプレート27周辺を補強してドア20のねじれによるシール性の低下を防止している。 【0013】 ドア20の内側と外側には、ドア20を開閉操作するためのハンドル(解除操作手段)52,53,54が設けられている。外側ハンドル54は固定式のハンドルであり、ドア20の外側面後部に取り付けられている。また、内側の第1,2ハンドル52、53は、回動式のハンドルであり、第1ハンドル52はドア20の内側前方に取り付けられている。また、第2ハンドル53はドア20の内側後方に取り付けられている。 【0014】 内側の第1ハンドル52は連繋機構55を介して全閉ロック装置40のキャッチ機構43をロック解除操作する解除レバー44を矢印方向に操作するように連繋するとともに、全開ロック装置45のキャッチ機構47をロック解除操作する解除レバー48を操作するように連繋ワイヤ60で連繋している。 【0015】 連繋機構55は、第1ハンドル52に係止したロッド61と、ロッド61とロッド62を連結するプレート64と、ロッド62と連結して縦軸65を回動支点に回動するアーム67と、横軸68を回動支点に回動して解除レバー44に接当するアーム70と、アーム67とアーム70を連結するロッド71で構成している。 また、プレート64には連繋ワイヤ60が係止されている。 【0016】 また、内側の第2ハンドル53は直接解除レバー44に設けられ、第2ハンドル53を図4の実線位置から点線位置(図5の矢印方向)に操作することにより、全閉ロック装置40のキャッチ機構43をロック解除操作することができる。 なお、第2ハンドル53の操作時は連繋機構55は全く関与しない(動かない)。 【0017】 また、外側ハンドル54はロック解除ボタン72を押し操作すると、裏側のピン74が突出して連繋機構55の中途部にあるアーム67を操作することにより全閉・全開ロック装置40,45それぞれのキャッチ機構43,47をロック解除操作する。 なお、75は連繋機構55を覆うカバーである。 【0018】 次にドア20の開閉操作について説明する。 キャビン8の外からドア20を開閉操作する時は、外側ドアハンドル54のロック解除ボタン72を押し操作することにより、ピン74が突出してアーム67を矢印方向に回動させ、アーム70はロッド71によりアーム67に連動して矢印方向に回動することにより、解除レバー44を解除方向に回動して全閉ロック装置40のキャッチ機構43がロック解除作動する。また、全閉ロック装置40の解除と同時に、ロッド62がアーム67に連動して矢印方向に操作され、プレート64に係止した連繋ワイヤ60を引き操作することにより、解除レバー48を回動して全開ロック装置45のキャッチ機構47がロック解除作動する。 よって、ロック解除ボタン72を押し操作することにより、ドア20が全閉時は全閉ロック装置40のキャッチ機構43が、キャビン本体14の後側に設けたストライカ42の係合を解除して、スライド操作によりドア20を開くことができる。 また、ドア20が全開時は全開ロック装置45のキャッチ機構44が、キャビン本体14の後側に設けたストライカ45の係合を解除して、スライド操作によりドア20を閉じることができる。 【0019】 また、キャビン8の中からドア20を開閉操作する時は、ドアの内側前方に設けた第1ハンドル52を操作することにより、ロッド61を介してプレート64を操作することにより、外からドア20を開閉操作する時と同様に、全閉ロック装置40および全開ロック装置45のキャッチ機構43,47がロック解除作動するのでドア20をスライド操作して開閉することができる。 【0020】 また、ドア20の開き操作は、ドアの内側後方に設けた第2ハンドル53を操作することでもおこなえる。第2ハンドル53は全閉ロック装置40のキャッチ機構43をロック解除操作する解除レバー44に直接設けてあるので、内側の第1ハンドル52と全閉ロック装置40のキャッチ機構43を連繋する連繋機構55が故障して第1ハンドル52が使えなくなっても、第2ハンドル53を矢印方向に操作することにより解除レバー44を解除方向に回動して全閉ロック装置40のキャッチ機構43がキャビン本体14の後側に設けたストライカ42の係合を解除するのでドア20をスライド操作して開くことができる。 【図面の簡単な説明】 【0021】 【図1】コンバインの右側面図である。 【図2】ドア全開状態のキャビン右側面図である。 【図3】ドアの外側面図である。 【図4】ドアの内側面図である。 【図5】全閉ロック装置のドア側拡大斜視図である。 【符号の説明】 【0022】 8 キャビン 20 ドア 40 全閉ロック装置 52 第1解除操作手段(第1ハンドル) 53 第2解除操作手段(第2ハンドル) 55 連繋機構
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
|
| 【出願日】 |
平成16年9月10日(2004.9.10) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2006−75095(P2006−75095A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月23日(2006.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願2004−263396(P2004−263396) |
|