| 【発明の名称】 |
乗用型草刈り機 |
| 【発明者】 |
【氏名】鮫島 和夫 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】浅原 将人 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】縦軸心周りに回転駆動される3枚のブレードを左右に並列配備してデッキに収容してなるモーアを、走行機体3の下部に前部の牽引リンクおよび後部の吊下げリンクを介して昇降自在に吊り下げ連結した乗用型草刈り機において、モーアを傾動可能に支持して均一な刈り高さの草刈を行うことができるものでありながら、モーアの上昇量を大きく確保することができるようにする
【解決手段】中央のブレード7が左右のブレード7より前方に位置するように3枚のブレード7を並列配備するとともに、これらブレード7を内装したデッキ6の後壁中央に凹部30を形成し、この凹部30におけるデッキ後壁6rに、デッキ上面よりも低位置に設置された前後方向軸心の支点Pを中心として上下揺動可能に天秤アーム31を取付け、この天秤アーム31の左右箇所を左右の吊下げリンク5に連結してある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦軸心周りに回転駆動される3枚のブレードを左右に並列配備してデッキに収容してなるモーアを、走行機体の下部に前部の牽引リンクおよび後部の吊下げリンクを介して昇降自在に吊り下げ連結した乗用型草刈り機において、 中央のブレードが左右のブレードより前方に位置するように3枚のブレードを並列配備するとともに、これらブレードを内装したデッキの後壁中央に凹部を形成し、この凹部におけるデッキ後壁に、デッキ上面よりも低位置に設置した前後方向軸心の支点を中心として上下揺動可能に天秤アームを取付け、この天秤アームの左右箇所を左右の前記吊下げリンクに連結してあることを特徴とする乗用型草刈り機。 【請求項2】 前記デッキを、上面全体が同高さのフラットデッキに構成してある請求項1記載の乗用型草刈り機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、縦軸心周りに回転駆動される3枚のブレードを左右に並列配備してデッキに収容してなるモーアを、走行機体の下部に前部の牽引リンクおよび後部の吊下げリンクを介して昇降自在に吊り下げ連結した乗用型草刈り機に関する。 【背景技術】 【0002】 乗用型草刈り機としては、例えば、特許文献1に示されているように、デッキの後部上面に前後方向軸心を中心として上下揺動可能に天秤アームを取付け、この天秤アームの左右箇所を左右の吊下げリンクに連結したものがある。 【特許文献1】特開平11−332346号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上記構造の乗用型草刈り機では、モーアが走行機体に対してローリング自在に吊り下げ支持されるので、左右方向に向かう傾斜地で等高線に沿って走行しながら草刈り作業を行う場合に、傾斜下手側の車輪が傾斜上手側の車輪より大きく地面に沈下したり、左右車輪の片方が軟弱地に沈下したり凹部に落ち込む、等して、走行機体が地面に対して傾斜してしまうことがあっても、走行機体に対してローリング可能なモーアが地面と平行に姿勢修正することになり、刈り幅の左右での刈り高さに差が発生することを抑制することができるものであるが、天秤アームの導入によってデッキ上方への構造物の突出が大きくなり、デッキ上に突出した構造物と走行機体との干渉のためにモーアの上昇量が制約されるものとなっていた。 【0004】 そして、モーアの上昇量が少ないと、地上の隆起部を乗り越える場合に、隆起部が上昇されているモーアにぶつかってモーアを損傷してしまうおそれがあるものであり、モーアの上昇量を大きく確保することが望まれている。 【0005】 特に、走行機体の後方下部に備えられたミッドPTO軸とモーアのデッキ上面の入力ケースとに亘って伝動軸を架設してモーアを駆動する形態では、モーアを持上げると伝動軸が相対的にデッキ上面に接近することになるのであるが、上記のようにモーア支持用の天秤アームをデッキ上に装備した仕様のものでは、この天秤アームと伝動軸との干渉によってモーア上昇量が一層制約されるものであった。 【0006】 また、近年では、モーアのデッキを、上下に深く、かつ、その上面全体が同じ高さにしたフラットデッキに構成して、デッキ横側方から刈草を排出するサイドディスチャージ仕様と、デッキ内に細断用バッフルを装着することで刈草をデッキ内で持ち回り細断して刈り幅内に放置してゆくマルティング仕様を選択することも行われており、このような上下高さの大きいフラットデッキを用いたモーアを上記のように天秤アームを用いてローリング支持すると、デッキ上面に突出した構造物と走行機体との間隔が更に小さくなり、モーア上昇に対する制約が一層きつくなるものであった。 【0007】 本発明は、このような点に着目してなされたものであって、天秤アームを導入してモーアを傾動可能に支持して均一な刈り高さの草刈を行うことができるものでありながら、モーアの上昇量を大きく確保することができるようにすることを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0008】 第1の発明は、縦軸心周りに回転駆動される3枚のブレードを左右に並列配備してデッキに収容してなるモーアを、走行機体の下部に前部の牽引リンクおよび後部の吊下げリンクを介して昇降自在に吊り下げ連結した乗用型草刈り機において、 中央のブレードが左右のブレードより前方に位置するように3枚のブレードを並列配備するとともに、これらブレードを内装したデッキの後壁中央に凹部を形成し、この凹部におけるデッキ後壁に、デッキ上面よりも低位置に設置した前後方向軸心の支点を中心として上下揺動可能に天秤アームを取付け、この天秤アームの左右箇所を左右の前記吊下げリンクに連結してあることを特徴とする。 【0009】 上記構成によると、左右方向に向かう傾斜地で等高線に沿って走行して草刈り作業を行う場合、傾斜下手側の車輪が傾斜上手側の車輪より大きく地面に沈下する、等して、走行機体が地面に対して傾斜下手側に更に傾斜してしまっても、走行機体に対してモーアがローリングすることで地面に対して平行な姿勢に修正することができ、刈り幅全体での刈り高さを揃えることができる。 【0010】 この場合、モーアをローリング自在に支持する天秤アームの支点はデッキ上面よりも低位置で、かつ、デッキの後壁中央に形成された凹部に入り込んで位置しているので、天秤アーム支点部をデッキ上方およびデッキ後方に大きく突出させることなく配備することができ、モーアを上昇させた場合に、天秤アームおよびこれに関わる連係部材が走行機体に干渉することなくモーアを大きく上昇させることができる。 【0011】 従って、第1の発明によると、天秤アームを用いてモーアをローリング支持して刈り高さの揃った草刈作業を行うことができるものでありながら、モーアの上昇量を大きく確保して、凹凸や起伏の大きい箇所でもモーアを地上の隆起部にぶつけることなく良好に走行することができる。 【0012】 第2の発明は、上記第1の発明において、 前記デッキを、上面全体が同高さのフラットデッキに構成してあるものである。 【0013】 上記構成によると、上下に深いフラットデッキに天秤アームを取付けても、支点部をデッキ上方およびデッキ後方に大きく突出させることなく天秤アームをデッキに取付けて、上昇量を確保してのモーア昇降を行うことが可能となり、フラットデッキを用いて刈取り形態をサイドディスチャージ仕様やマルティング仕様に使い分けることができるものでありながら、傾斜地での刈り高さの揃った仕上がりの良い草刈り作業を行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 図1に本発明に係る乗用型草刈り機の側面が示されている。この乗用型草刈り機は、操向される前車輪1および向き固定の後車輪2がそれぞれ駆動される四輪駆動型に構成された乗用型の走行機体3の下部に、前部の牽引リンク4と後部の吊下げリンク5を介してモーアMが昇降操作可能に吊り下げ連結された構造となっている。 【0015】 図2に示すように、モーアMは、下向きに開放されたデッキ6の内部に、縦軸心周りにそれぞれ同方向に回転駆動される3枚のブレード7が、中央のブレード7を少し前方に偏位させた三角配置状態で軸支された構造となっており、各ブレード7の先端回動軌跡が少し重複されることで刈り残しのない刈取りが行われるようになっている。 【0016】 デッキ6は、上下に深く、かつ、上面が全体的に同高さに設定されたフラットデッキに構成されるとともに、その右端部には排出口dが形成されており、この例では、排出口dの上に飛散防止用のサイドカバー8を配備して、排出口dから排出されてきた刈草を機体横側に放置してゆくサイドディスチャージ仕様に構成された状態が示されている。 【0017】 なお、必要に応じてデッキ6の右端にブロワを取付けて、排出口dから送出されてきた刈草をブロワおよびダクトによって機体後方に風力搬送し、機体後部に配備される集草容器に送り込む形態で草刈作業を行うことも可能である。また、デッキ6の内部に細断用バッフルを取付けて、前記排出口dを閉塞するとともに各ブレード7ごとに細断室を仕切り、各細断室で刈草を持ち回り旋回させながら繰返し切断して刈り跡に放置してゆく細断処理(マルティング)を行うこともできるようになっている。 【0018】 上記デッキ6の上面中央には入力ケース11が設けられており、この入力ケース11から後向きに突設された入力軸12と走行機体3の後方下部から前向きに突設されたPTO軸13とが伝動軸14および自在継ぎ手15を介して連動連結され、入力ケース内の図示されていないベベルギヤによって縦軸回転に変換された回転動力が中央のブレード7の回転軸16に伝達されるとともに、この回転軸16と左右のブレード7の回転軸16とがベルト17によって巻き掛け連動され、各ブレード7における回転軌跡の前半部が排出口d側に向かうように、全回転ブレード7が同方向(上面視で時計回り方向)に等速で回転駆動されるようになっている。 【0019】 デッキ15の周囲には障害物乗り越え用の遊転輪(アンチスキャルプローラ)20が配備されており、上方への移動融通をもって吊り下げ支持されたモーアMに地上の斜面や隆起部などに接近すると、遊転輪20のいずれかが隆起部などに乗り上がることでモーアMが相対的に持ち上げられて、デッキ6が直接に接触して地面を削ることが回避されるようになっている。 【0020】 上記のように構成されたモーアMは、刈り高さの均一化を図るために、走行機体3に対して左右に傾動可能に支持されており、以下、モーアMの支持構造について詳細に説明する。 【0021】 前記デッキ6の前端中央寄り箇所には左右一対の連結フック21が突設されており、前記牽引リンク4の後端に備えられた連結ピン4aを連結フック21に係止して、牽引リンク4の前端部を走行機体3の前端下部に備えられた連結ブラケット22に連結するようになっている。 【0022】 左右の前記吊下げリンク5は走行機体3に備えられた支点aに前端が枢支連結されるとともに、その後端部が、走行機体3の後部に支点b周りに上下揺動自在に装着された左右のリフトアーム23に連係リンク24を介してそれぞれ吊り下げ連結されている。左右のリフトアーム23は支軸25を介して一体揺動されるものであり、一方のリフトアーム23と機体の後部上方に配備されて油圧駆動される駆動アーム26とがロッド26を介して連動連結され、駆動アーム25が図中反時計方向に揺動されることで左右のリフトアーム23が一体に上方揺動されてモーアMが持上げられるようになっている。 【0023】 図2,8に示すように、デッキ6の後壁6rの中央部はブレード7の三角配置に合わせた凹部30が形成されており、この凹部30におけるデッキ後壁6rに、デッキ上面よりも低位置に設置された前後方向軸心の支点Pを中心として上下揺動可能に天秤アーム31が取り付けられている。 【0024】 図3,6に示すように、この天秤アーム31は、走行機体3の左右に大きく突出する長さを備えるとともに、前記支点Pと左右先端との中間箇所に左右一対の連結片31aが立設されており、連結片31aと前記吊下げリンク5の遊端部とが上下長孔32と連結ピン33を介して連結されている。また、天秤アーム31の左右両端は前記凹部30を越えた部位においてデッキ6の上方にまで延出されており、その延出部31bの先端に、天秤アーム31を下方から受止め支持する大径頭部34aを備えた支持ロッド34が上下に貫通装着されるとともに、各支持ロッド34がデッキ上面の左右に設けられた連結金具35に挿通支持されている。 【0025】 前記支持ロッド34には、連結金具35の下方部位においてピン36が打ち込み装着されるとともに、連結金具35の上方挿通部位においてコイルバネ37が外嵌装着されてナット38で締め上げ支持されており、これによって支持ロッド34は上方への変位は不能、かつコイルバネ37の初期圧縮による弾発力によって上方付勢された状態に保持されている。そして、通常状態では左右の支持ロッド34の大径頭部34aが天秤アーム31の両端を下方から受止めることで、デッキ6と天秤アーム31とが互いに平行となる所定姿勢に保持され、支点P周りの重量バランスが崩れると天秤アーム31に対してデッキ6がコイルバネ37に抗して左右方向に傾動するようになっている。なお、ナット38によるコイルバネ37の絞め加減を調整して支持ロッド34の初期付勢力を調整することで、デッキ6の傾動特性を変更調整することができる。 【図面の簡単な説明】 【0026】 【図1】モーアを下降させた状態の乗用草刈り機を示す側面図 【図2】モーアの平面図 【図3】下降されたモーアの中央付近を示す背面図 【図4】モーアを上昇させた状態の乗用草刈り機を示す側面図 【図5】上昇されたモーアの中央付近を示す背面図 【図6】モーア後部の縦断側面図 【図7】天秤アームの端部とモーアの連係部を示す縦断背面図 【図8】天秤アーム取付け部の分解斜視図 【符号の説明】 【0027】 4 牽引リンク 5 吊下げリンク 6 デッキ 6r デッキ後壁 7 ブレード 30 凹部 P 支点
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成16年8月9日(2004.8.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2006−42751(P2006−42751A) |
| 【公開日】 |
平成18年2月16日(2006.2.16) |
| 【出願番号】 |
特願2004−232468(P2004−232468) |
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