| 【発明の名称】 |
刈払い機用チップソー |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 秀禎 【住所又は居所】兵庫県三木市福井2丁目3番20号 株式会社小林鉄工所内
【氏名】小林 正幸 【住所又は居所】兵庫県三木市福井2丁目3番20号 株式会社小林鉄工所内
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| 【要約】 |
【課題】台金に対する加工によって、実際の使用上から発生する騒音の低減を可能にした刈払い機用チツプソ−を提供する。
【解決手段】台金1に穿設した多数の透孔5からなり、所定の形状で拡がりを見せる透孔群6を適宜の間隔を採って等配的に配し、隣合う透孔群間の台金1に設けた複数本の湾曲する線状スリット7からなり、所定の形状で拡がりを見せるスリット組8を配置し、各線状スリット7内には粘弾性体9を充填した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 取着孔を有する台金の中央部を残し、台金中間部から周縁部に掛けて穿設した多数の透孔からなり、所定の形状で拡がりを見せる透孔群を適宜の間隔を採って等配的に配し、隣合う透孔群間の台金に設けた複数本の線状スリットからなり、所定の形状で拡がりを見せるスリット組を配置したことを特徴とする刈払い機用チップソー。 【請求項2】 透孔群をなす各透孔の大きさは、取着孔寄り位置から周縁部向けに漸進的に穴径を大きくしたことを特徴とする請求項1記載の刈払い機用チップソー。 【請求項3】 線状スリットは、向きの異なる複数の曲線を連続させてなることを特徴とする請求項1記載の刈払い機用チップソー。 【請求項4】 各線状スリット内に粘弾性体を充填したことを特徴とする請求項1又は3記載の刈払い機用チップソー。 【請求項5】 スリット組をなす各線状スリットの見かけ状の向きは、台金の半径方向と台金の周方向に対して傾斜させ、且つ、各線状スリットの向きを異ならしめたことを特徴とする請求項1、3,4のいずれかに記載の刈払い機用チップソー。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は刈払い機用チップソーに関するものであり、さらに詳しくは、雑草類の刈払い作業に使用される刈払い機用チップソーに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来より、作業者が肩に掛けたり背負ったりして携行し、地面の雑草類を刈り取る刈払い機が使用されている。 【0003】 この種の刈払い機は、エンジン又はモータの動力源からの回転を長尺筒状の操作杆を介して回転刈刃に伝え、作業者が操作杆を左右方向に振り動かして回転刈刃で地面の雑草類を刈り取るものである。 【0004】 このように、刈払い機を用いる刈払い作業は、手軽で効率的ではあるが、危険と騒音を伴うために、作業者自身及び周囲への騒音に対する配慮が必要とされる。最近では、刈払い機に使用されるエンジンにおける排ガス規制や、環境に配慮した「クリ−ン排気」、「低騒音」、「燃費の向上」等の規制や要望等も多く出てきている。 【0005】 そこで、刈払い作業で生じる騒音について考察すると、刈払い作業の主たる騒音は、エンジンの爆発音、回転する回転刈刃の摩擦音、切断抵抗音の3つとされる。中でも騒音レベルが高いのは間欠的ではあるが、回転刈刃の衝接音、切断抵抗音である事が知られている。 【0006】 具体例としては、回転刈刃で地面付近の雑草類を刈り取る際に、小石等の硬質異物に刃先及び台金が衝接することが往々にしてあり、この時にはひときわ大きいカン高い金属打撃音が発生して不快感を与える。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、従来の刈払い機に使用される回転刈刃については、刈刃自体の軽量化、耐久性、切れ味等を追求する開発については多くの提案が見られるが、刈払い作業中に発生する騒音低減に関しては、ほとんど取り上げられていないのが現状である。 【0008】 そこで、本発明は、刈払い機に使用される回転刈刃の中でも、特に、刃部に超硬チップを植設したチツプソ−のように、刈払い作業中に台金が不規則に小石等の硬質異物に衝接した際に発生する騒音がひときわ大きくて間題になるものにおいて、台金に対する加工によって、実際の使用上から発生する騒音の低減を可能にした刈払い機用チツプソ−を提供することを目的としたものである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記の目的を達成するための本発明に係る刈払い機用チップソーは、取着孔を有する台金の中央部を残し、台金中間部から周縁部に掛けて穿設した多数の透孔からなり、所定の形状で拡がりを見せる透孔群を適宜の間隔を採って等配的に配し、隣合う透孔群間の台金に設けた複数本の線状スリットからなり、所定の形状で拡がりを見せるスリット組を配置したことを特徴とする。 【0010】 このように構成した本発明に係るチップソーによれば、刈払い作業中に刃部及び台金が小石等に衝接して台金に加わる衝撃に対し、多数の透孔からなる透孔群形成域では、台金の弾性力が弱められて、台金を伝播する振動が滅少して消音効果を発揮する。 【0011】 また、隣合う透孔群間にあって、複数本の線状スリットからなるスリット組形成域では、台金を伝播する振動が線状スリットによって短い距離で抑えられて、台金を伝播する振動が滅少して消音効果を発揮する。 【0012】 こうして台金の刃部側からだけに限らず、いかなる場所から衝撃が加わっても、台金を伝播する全体的な振動の滅少が図られて消音効果を発揮する。 【0013】 前記構成において、透孔群をなす各透孔の大きさは、取着孔寄り位置から周縁部向けに漸進的に穴径を大きくした構成にすると、台金の取着孔寄り部分では径小の透孔同士が接近して各透孔間に台金を残し、台金の周縁部寄り部分では径大の透孔同士が接近して各透孔間に台金を残し、これら各透孔間に残される台金部分は、透孔群形成域で各部の実用上から必要とされる充分な強度を維持し、台金の軽量化が図られて使い易くする。 【0014】 また、刈払い作業で、作業者が操作杆を左右方向に振り動かす際に、透孔を通じて生じる空気の流れは、台金を振り動かす時の空気抵抗を軽減するので、刈払い作業の操作性を向上する。 【0015】 前記構成において、線状スリットは、向きの異なる複数の曲線を連続させた構成にし、各線状スリット内に粘弾性体を充填し、また、スリット組を形成する各線状スリットの見かけ状の向きは、台金の半径方向と台金の周方向に対して傾斜させ、且つ、線状スリットの向きを異ならしめた構成にすると、スリット組形成域では、透孔群形成域に比べて台金を伝播する台金の固有振動数に起因する大きな振動現象を確実に防止して騒音低減が図られる。さらに、各線状スリット内に充填した粘弾性体が振動を吸収し、さらなる消音効果を発揮する。また、スリット組形成域では、その台金面はほぼ全面積を残すので、透孔群形成域を含め、台金の全体的剛性を高めて高速回転するチップソーの波打ち現象を抑止する。 【発明の効果】 【0016】 以上述べたように、本発明に係る刈払い機用チップソーによれば、刃部及び台金から台金に加わる衝撃に対し、多数の透孔からなる透孔群形成域では、台金の弾性力により台金を伝播する振動を滅少させて消音効果を発揮し、また、複数本の線状スリットからなるスリット組形成域では、スリットにより台金を伝播する振動を短い距離で抑えるとともに、各線状スリット内に充填した粘弾性体による振動吸収作用が相乗的に作用して消音効果を発揮する。また、透孔群形成域の存在は台金の軽量化に寄与して刈払い作業をし易くし、スリット組形成域は台金の全体的剛性を高めて高速回転するチップソーの波打ち現象を抑止する。さらに、台金面に形成した透孔群とスリット組の存在は、デザイン的にも独自性を発揮し、商品価値を高める。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 以下、図面を参照しながら、本発明の実施例に係る刈払い機用チップソーについて具体的に説明する。 【実施例1】 【0018】 図1はチップソーの正面図、図2は要部の部分拡大断面図、図3は線状スリットの配置説明図である。 【0019】 図1,2において、円形状の金属板からなる台金1の外周縁部には、一定間隔で鋸刃状に多数の刃部2を形成し、これらの刃部2の回転方向に対向する縁部には、台金1より厚みのある超硬チップ3(超硬刃)を植設し、台金1中心に回転軸を挿入固定する取着孔4を設けている。 【0020】 台金1には、取着孔4回りに台金面を残して、台金中間部から周縁部に掛けて、多数の透孔5を穿設して所定の形状で拡がりを見せて透孔群6を、適宜の間隔を採って等配的に配設している。 【0021】 図1に示す実施の形態では、透孔群6を形成する各透孔5は、台金1の中央取着孔4側から周縁刃部2側に向けに漸進的に穴径を大きくするとともに、取着孔4側から周縁刃部2側に向けての拡がり形態は略扇形状をなす3つの透孔群6を形成している。 【0022】 前記する隣合う透孔群6間の台金1に、複数本の湾曲する線状スリット7を設けて所定の形状で拡がりを見せてスリット組8を配設し、実施例1では、図2に示すように、各線状スリット7内に粘弾性体9を充填し、この粘弾性体9による振動吸収作用で消音効果を高めるようにしている。 【0023】 線状スリット7は、向きの異なる複数の曲線を連続させて適宜の長さに形成したもので、図1に示す実施の形態では、スリット組8を形成する各線状スリット7の見かけ状の向き、すなわち、線状スリット7を直線的に見なした場合の線状スリット7の方向性を、図3に示すように、台金1の半径方向aと台金1の周方向bに対して傾斜させるとともに、各線状スリット7の向きを異ならしめている。 【0024】 図3において、回転方向に先行する第一の線状スリット7aは、図3(a)に示すように、台金1の半径方向aに対して、おおよそ45度の角度を付けて傾斜し、前記第一の線状スリット7aの後方にあって刃部2側の第二の線状スリット7bは、図3(b)に示すように、台金1の半径方向aに対し、おおよそ−10度の角度を付けて傾斜し、また、前記第一の線状スリット7aの後方にあって取着孔4側の第三の線状スリット7cは、図3(c)に示すように、台金1の半径方向aに対し、ほぼ直角をなして周方向bに向けられるような角度付けがなされている。 【実施例2】 【0025】 前記実施例1において、多数の透孔5からなる透孔群6の拡がり形態や、複数本の線状スリット7からなるスリット組8の拡がり形態、また、各線状スリット7の長さや、台金1上における各線状スリット7の位置関係や向き等については、特に、制約があるものではなく、各種の実験結果や意匠的な配慮等に基づいて適切に設定される。 【0026】 そこで、前記実施例1のように、透孔群6の拡がり形態を略扇形状とする場合より透孔総数を減らし、図4に示すように、透孔群6の拡がり形態を変えて台金面積を広くした試作品による実験結果からすると、騒音低減効果からの比較では、前記実施例1のチップソーと比較してほとんど変化は見られなかった。 【0027】 また、前記実施例1における透孔5の拡がり形態は略扇形状のままとし、スリット組8を形成する線状スリット7の数を減らし、図5に示すように、線状スリット7の配置を変え、線状スリット7自体の形態も多少変更してスリット組8の拡がり形態を変えた試作品による実験結果からすると、騒音低減効果からの比較では、前記実施例1のチップソーと比較してほとんど変化は見られす、性能面からはほとんど遜色のない結果が得られた。 【産業上の利用可能性】 【0028】 本発明に係る刈払い機用チップソーによれば、高速回転するチップソーの刃先及び台金が小石等に衝接して発するようなカン高い耳障りな金属打撃音等を効果的に減衰させて消音効果を発揮するので、人家が密集するような市街地内での雑草類の刈払い作業にも気軽に使用することができて有用なものである。 【図面の簡単な説明】 【0029】 【図1】チップソーの正面図である。 【図2】要部の部分拡大断面図である。 【図3】線状スリットの配置説明図である。 【図4】別の実施例を示すチップソーの正面図である。 【図5】また別の実施例を示すチップソーの正面図である。 【符号の説明】 【0030】 1 台金 2 刃部 3 超硬チップ 4 取着孔 5 透孔 6 透孔群 7 線状スリット 7a 線状スリット 7b 線状スリット 7c 線状スリット 8 スリット組 9 粘弾性体
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| 【出願人】 |
【識別番号】592109950 【氏名又は名称】株式会社小林鉄工所 【住所又は居所】兵庫県三木市福井2丁目3番20号
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| 【出願日】 |
平成16年8月9日(2004.8.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065868 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 嘉宏
【識別番号】100106242 【弁理士】 【氏名又は名称】古川 安航
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| 【公開番号】 |
特開2006−42750(P2006−42750A) |
| 【公開日】 |
平成18年2月16日(2006.2.16) |
| 【出願番号】 |
特願2004−232389(P2004−232389) |
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