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【発明の名称】 草刈機
【発明者】 【氏名】諏訪 武富
【住所又は居所】福岡県八女郡広川町大字日吉548番地の22 株式会社オーレック内

【要約】 【課題】草刈機には畔の上面と法面の草を同時に刈取ることができるものがある。この草刈機には刈高の調整を行う調整装置が備えてあるが、従来のものは運転者の手元では操作できなかった。

【解決手段】草刈機(C1)は、走行装置により走行する自走基体(1) の前方に配置されており水平回転する主回転刃(43)を備えた主カッター基台(2) と、主回転刃(43)の回転方向の面に対して交差する面で回転できる副回転刃(43a) を備え主カッター基台(2) に対して上下揺動できるように装設されている可動カッター基台(3) とを備えている。主カッター基台(2) と可動カッター基台 (3)は正面視において左右に並設されている。草刈機(C1)は主回転刃(43)と前記副回転刃(43a) を連動する伝動軸(5) を備えている。伝動軸(5) は可動カッター基台(3) の上下揺動に追従して伝動軸(5) の長さを伸縮させる伸縮手段と、軸交角度が変わっても伝動軸(5) の伸縮部分の直線状態を維持しながら副回転刃(43a) に伝動しうるように構成されている軸継手とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置により走行する自走基体(1) の前方に配置されており水平または略水平回転する主回転刃(43)を備えた主カッター基台(2) と、前記主回転刃(43)の回転方向の面に対して交差する面で回転できる副回転刃(43a) を備え前記主カッター基台(2) に対して上下揺動できるように装設されている可動カッター基台(3) とを含み、前記主カッター基台(2) と可動カッター基台 (3)は正面視において左右に並設されている草刈機であって、当該草刈機は前記主回転刃(43)と前記副回転刃(43a) を連動する伝動軸(5) を備えており、当該伝動軸(5) は、
前記可動カッター基台(3) の上下揺動に追従して伝動軸(5) の長さを伸縮させる伸縮手段と、
軸交角度が変わっても前記伝動軸(5) の伸縮部分の直線状態を維持しながら前記副回転刃(43a) に伝動しうるように構成されている軸継手と、
を含んでいることを特徴とする、
草刈機。
【請求項2】
走行装置により走行する自走基体(1) の前方に配置されており水平または略水平回転する主回転刃(43)を備えた主カッター基台(2) と、前記主回転刃(43)の回転方向の面に対して交差する面で回転できる副回転刃(43a) を備え前記主カッター基台(2) に対して上下揺動できるように装設されている可動カッター基台(3) とを含み、前記主カッター基台(2)と可動カッター基台 (3)は正面視において左右に並設されている草刈機であって、当該草刈機は、
回動可能に枢支してある支脚部材(210) の先端部に取付けてあり前記主回転刃(43)の前方に配設されているガイド車輪(21)と、
先部が前記支脚部材(210) に固着してあり、操作部は草刈機のハンドル(12)側に設けてある刈高調整レバー(6) と、
当該刈高調整レバー(6) の位置を刈高に応じて固定する刈高調整手段と、
を備え、前記刈高調整レバー(6) の動きによって枢支部を中心として支脚部材(210) が回動して刈高を調整することを特徴とする、
草刈機。
【請求項3】
可動カッター基台(3) は主カッター基台(2) に着脱可能に装設されていることを特徴とする、請求項1または2記載の草刈機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は平地、田の畦や道路の路肩、あるいはうねった面等の草刈りを行うことができる草刈機に係り、更に詳しくは、伝動効率及び耐久性の向上や草刈り高さの調整が簡単にできる草刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、田の畦や道路の路肩の雑草を効率よく刈り取るために原動機付きの手押し型あるいは乗用型の草刈機が使用されている。従来のこの種の草刈機はバリカン式の刈取部を備えたものが主流であり、通常は固定式のバリカンを一台に一基備えていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、前記したような従来の草刈機では、次のような課題があった。
すなわち、バリカンが一基であるため、一度に一面しか刈り取り作業ができなかった。このため、上面の両側に角度の違う法面を有する田の畦のような場所の草を刈り取る場合、上面が終わったら法面というように何度も往復して作業する必要があるため効率が悪かった。
また、バリカンは構造的に複雑で草が詰まりやすく、刈取りの速度が遅い。また刃の消耗が早く短時間のうちに切れなくなる。更には、草は細かくは切断されずに長いままで刈取られ、これが刈取った面に残るので見苦しく、且つ刈り草が腐るのが遅く、草が残って邪魔になっていた。
【0004】
実願平3−18217号(実開平4−110429号)のマイクロフィルムには、水平面の刈取りをする水平回転刈取体と該水平回転刈取体の側方に位置して傾斜面の刈り取りをする傾斜回転刈取体とを備えた草刈り機が開示されている。
また、実願昭59−181947号(実開昭61−95229号)のマイクロフィルムには、水平面の刈取りをする水平バリカン方式の刈取体と該水平バリカン方式の刈取体の側方に位置して傾斜面の刈り取りをする傾斜回転刈取体とを備えた草刈り機が開示されている。
また、いずれの草刈機も傾斜刈取体への動力伝達に可撓性を有する伝動軸が使用されている。
【特許文献1】実開平4−110429号
【特許文献2】実開昭61−95229号
【0005】
これらの草刈り機は、いずれも畦上面および法面の草を同時に刈取ることができるために、バリカンが一基の草刈機場合と比較して作業効率がよく、前記課題は一応解決できる。
しかし、動力の伝達に可撓性を有する伝動軸を使用しているので次のような課題がある。
即ち、伝動軸は傾斜刈取体が傾斜面に使用する場合に伝動効率が良いようにその長さや撓み具合は設定されている。従って傾斜刈取体を水平刈取体と同じように水平状態として並行して使用する場合は、伝動軸は撓みの大きい逆「U」状になり、両端部分の軸線方向のなす角度は90度以下となる。
このような場合は、伝動軸の耐久性及び伝動効率が著しく低下し、実質的には使用できず、商品化されていないのが実情である。
【0006】
ところで、水田に水を張っているときの畦の上面は水を含んで柔らかくなっている。前記草刈機の場合は、畦の上面を走行する水平刈取体側には、エンジン、ミッションなどが付属しており、相当の重量になっているために、水平刈取体側は自重によって畦上面にめり込んでしまう。
従って、あらかじめ草の刈り高を調整していてもすぐに変わってしまい、地面の性状に合わせて比較的頻繁に刈高を調整する必要が生じる。
畦上面は幅が狭く、また従来の草刈機には前部に調整装置があったため、草刈高さを調整するには水田の中に入って草刈機の前に行かなければならず、手元で素早く刈高さの調整できる草刈機が望まれていた。
同様に、灌木の下で刈高を調整する場合もあり、この場合も枝があっても邪魔にならな
いような刈高さの調整できる草刈機が望まれていた。
【0007】
(発明の目的)
そこで本発明の目的は、水平刈取体に対して傾斜刈取体がなす角度が水平方向を基準として上下方向に変化した場合でも、水平刈取体と傾斜刈取体の間の伝動効率がよく、また耐久性の高い伝動手段を有する草刈機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は草刈機の手元で草刈高さを調整できるようにした草刈機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の手段にあっては、
走行装置により走行する自走基体の前方に配置されており水平または略水平回転する主回転刃を備えた主カッター基台と、前記主回転刃の回転方向の面に対して交差する面で回転できる副回転刃を備え前記主カッター基台に対して上下揺動できるように装設されている可動カッター基台を含み、前記主カッター基台と可動カッター基台は正面視において左右に並設されている草刈機であって、当該草刈機は前記主回転刃と前記副回転刃を連動する伝動軸を備えており、当該伝動軸は、前記可動カッター基台の上下揺動に追従して伝動軸の長さを伸縮させる伸縮手段と、軸交角度が変わっても前記伝動軸の伸縮部分の直線状態を維持しながら前記副回転刃に伝動しうるように構成されている軸継手と、を含んでいることを特徴とする、草刈機である。
【0009】
第2の手段にあっては、
走行装置により走行する自走基体の前方に配置されており水平または略水平回転する主回転刃を備えた主カッター基台と、前記主回転刃の回転方向の面に対して交差する面で回転できる副回転刃を備え前記主カッター基台に対して上下揺動できるように装設されている可動カッター基台とを含み、前記主カッター基台と可動カッター基台は正面視において左右に並設されている草刈機であって、当該草刈機は、回動可能に枢支してある支脚部材の先端部に取付けてあり前記主回転刃の前方に配設されているガイド車輪と、先部が前記支脚部材に固着してあり、操作部は草刈機のハンドル側に設けてある刈高調整レバーと、当該刈高調整レバーの位置を刈高に応じて固定する刈高調整手段と、を備え、前記刈高調整レバーの動きによって枢支部を中心として支脚部材が回動して刈高を調整することを特徴とする、草刈機である。
【0010】
第3の手段にあっては、
可動カッター基台は主カッター基台に着脱可能に装設されていることを特徴とする、第1または第2の発明に係る草刈機である。
【0011】
(作用)
主カッター基台と可動カッター基台の角度を草刈作業面に合わせて調整する。
例えば作業面が畦であって、ほぼ水平な上面と下方へ傾斜した法面からなる場合は、可動カッター基台を下方へ傾斜させて法面とほぼ平行に設定する。
【0012】
そして、草刈機を畦の上面で走行させれば、主カッター基台に設けてある主回転刃は畦の上面の草を刈り、同時に可動カッター基台に設けてある副回転刃は畦の法面の草を刈る。回転刃の回転方向は、草を内側に抱き込む方向に互いに逆方向に回転させるのが望ましいが、限定するものではない。
【0013】
主回転刃と副回転刃を連動する伝動軸は、可動カッター基台の上下揺動に追従して伝動軸の長さを軸線方向に伸縮させる伸縮手段と、軸交角度が変わっても伝動軸の伸縮部分の直線状態を維持しながら副回転刃に伝動しうるように構成されている軸継手を含んでいる。このため可動カッター基台を水平状態つまり主カッター基台と並行して使用する場合でも、可動カッター基台を主カッター基台と所要角度をもって傾斜させて使用する場合でも、伝動軸に無理がかからず、耐久性の向上が図れ、また伝動効率の低下も防止できる。
【0014】
また、草を刈る高さを調整する装置は、回動可能に枢支してある支脚部材の先端部に取付けてあり主回転刃の前方に配設されているガイド車輪を有し、刈高調整レバーは支脚部材に先部が固着してあり、操作部は草刈機のハンドル側に設けてあり、刈高調整レバーを動かすことによって枢支部を中心として支脚部材が回動して刈高を調整することができる構成である。従って、草刈機の刈高を調整する必要が生じたばあいでもハンドル側で素早く刈高さの調整ができる。従って調整の度毎に作業機の前方に移動する必要はなく、特に畦上面のように幅が狭く高さを調整する場合は水田の中に入って行かなければならない場合に好適である。
【0015】
また、ガイド車輪を先端部に備え枢支部を中心として回動する支脚部によって刈高の調整ができるので構造が簡単であり、しかも刈高調整レバーの動きも僅かで済むので、灌木の下等で刈高を調整する場合でも刈高調整レバーが樹木の枝に当たることもなく簡単である。
なお、可動カッター基台が主カッター基台に着脱可能に装設されているものは可動カッター基台を取り外すことによって草刈機の幅が狭くできるので、狭い場所の草刈り作業が効率よくできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は前記構成を備え、次の効果を有する。
(1) 主回転刃と副回動可能に枢支してある支脚部材の先端部に取付けてあり前記主回転刃の前方に配設されているガイド車輪と、回転刃を連動する伝動軸は、可動カッター基台の上下揺動に追従して伝動軸の長さを伸縮させる伸縮手段と、軸交角度が変わっても前記伝動軸の伸縮部分の直線状態を維持しながら副回転刃に伝動しうるように構成されている軸継手とを含んでいる。
このため可動カッター基台を水平状態つまり主カッター基台と並行して使用する場合でも、可動カッター基台を主カッター基台と所要角度をもって傾斜させて使用する場合でも伝動軸に無理がかからず、耐久性の向上が図れ、また伝動効率の低下も防止できる。
【0017】
(2) 回動可能に枢支してある支脚部材の先端部に取付けてあり主回転刃の前方に配設されているガイド車輪を有し、刈高調整レバーは支脚部材に先部が固着してあり、操作部は草刈機のハンドル側に設けてある刈高調整装置を有しているものは、刈高調整レバーを動かすことによって枢支部を中心として支脚部材が回動して刈高を調整することができる。
従って、草刈機の刈高を調整する必要が生じたばあいでもハンドル側で素早く刈高さの調整できる。従って調整の度毎に作業機の前方に移動する必要はなく、特に畦上面のように幅が狭く高さを調整する場合は水田の中に入って行かなければならない場合に好適である。
また、ガイド車輪を先端部に備え枢支部を中心として回動する支脚部によって刈高の調整ができるので構造が簡単であり、しかも刈高調整レバーの動きも僅かで済むので、灌木の下等で刈高を調整する場合でも刈高調整レバーが樹木の枝に当たることもなく簡単である。
(3) 可動カッター基台が取り外せる構造としたものは、草刈機の幅が狭くできるので、狭い場所の草刈り作業が効率よくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(実施例)
本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明にかかる草刈機の第1実施例を示す斜視図、図2は回転刃を駆動する手段の要部説明図、図3は主カッター基台と可動カッター基台の角度調整装置の斜視図、図4は主回転刃を備えた主カッター基台と副回転刃を備えた可動カッター基台と主回転刃と副回転刃を連動する伝動軸の関係を示しており、一部を切欠した説明図である。
【0019】
符号C1は草刈機で、自走基体1を備えている。自走基体1はフレームF(図3に図示)を備え、フレームFには原動機Eが搭載してある。フレームF下部には走行車輪10が設けてある。走行車輪10は、プーリやベルトからなる駆動伝達部11を介して原動機Eにより駆動され、別に用意された異なった直径の走行車輪との取り替えが容易にできる構造となっている。なお、符号12はブレーキ、クラッチ操作部等を備えたハンドルである。
【0020】
フレームF前部には主カッター基台2が水平に取付けてある。主カッター基台2は四角形の板体で、その一方の側縁部にはカバー20が取付けてある。また、主カッター基台2の前部には取付部材210を介しガイド車輪21を備えている。ガイド車輪21には、後述するガイド車輪31と同様の構造の刈高調整手段が設けてある。
【0021】
主カッター基台2の他方の側縁部にはヒンジ29を介して可動カッター基台3
が上下揺動可能に取付けてある。可動カッター基台3の側縁部にはカバー30が取付けてある。また、可動カッター基台3の前部には取付部材310を介しガイド車輪31を備えている。
取付部材310の先端部には、刈高調整手段を構成する軸管311が縦方向に設けてある。軸管311には車軸312に設けてあるガイド軸313が挿通してある。軸管311にはガイド軸313を所要の位置で固定する螺子式の固定具314が設けてある。
【0022】
図3を参照する。
主カッター基台2と可動カッター基台3との境界部には双方の成す角度を段階的に設定できる角度調整装置が設けてある。角度調整装置は半円形の板体である調整板32を有している。調整板32は下辺部のほぼ半分を可動カッター基台3の上面後端縁部に固着して立設されている。調整板32の円弧部の縁部寄りには、ヒンジ29を中心とする同一半径の円弧状に配置されている所要数の係合穴33が等間隔で設けてある。
【0023】
また主カッター基台2の後端縁部には調整板32がすり抜けることができるようにした逃げ部22が形成してある。なお、本実施例の構造の他、例えば主カッター基台2に逃げ部22を設けずに、調整板32の中心角をやや小さく形成し、可動カッター基台3が上方へ回動したときに、調整板32の端辺と主カッター基台2とが当接して可動カッター基台3を停止させる構造とすることもできる。
【0024】
フレームFには係合穴33に対応してピン軸受23が設けてある。ピン軸受23先部にはワイヤチューブTを介して出入り操作される係合部材である係合ピン24が設けてある。なおピン軸受23は、主カッター基台2と可動カッター基台3とが平行状態のときに真中の係合穴33に係合ピン24が係合する位置に取付けてある。これにより、可動カッター基台3は主カッター基台2と平行状態を中心として上下に所要角度(段階的調整による)で傾斜させて固定できる。
【0025】
図2、図4を参照する。
主カッター基台2と可動カッター基台3のそれぞれの中央部には主回転刃4及び副回転刃4aが取付けてある。主回転刃4、副回転刃4aの上部には軸受40、40aを備えており、軸受40、40aの上部にはギヤボックス41、41aを備えている。
【0026】
軸受40、40aには、主カッター基台2と可動カッター基台3を貫通して回転軸42、42aが軸支してある。回転軸42、42aの下部には、回転軸42、42aを中心に直線的に配置された回転刃43、43aが取付けてある。各回転刃43、43aは、中心部寄りを下方に傾斜させ、先部は水平に形成してある。なお、各回転刃43、43aの高さは、作業面(地面)と草刈りに好適な間隔で位置するように設定してある。また、各回転刃43、43aの高さを調整できるような構造とすることもできる。
【0027】
回転軸42、42aの上端部にはベベルギヤ44、44aが取付けてあり、ベベルギヤ44、44aはギヤボックス41、41a内に位置している。ギヤボックス41、41a間には軸受45、45aを介して回転刃を駆動する手段である伝動軸5が軸支してある。
【0028】
伝動軸5は、ギヤボックス41に軸支してある駆動軸51と、ギヤボックス41aに軸支してある従動軸52と、それらを連結する伸縮軸53を備えている。
駆動軸51には回転軸42のベベルギヤ44とかみ合うベベルギヤ54が取付けてある。駆動軸51の外端部にはプーリー55が取付けてあり、内端部は軸継手であるユニバーサルジョイント56を介して伸縮軸53の一端部と連結してある。プーリー55は、ベルト59を介し、原動機Eにより駆動される。
【0029】
従動軸52には回転軸42aのベベルギヤ44aとかみ合うベベルギヤ57が取付けてある。なお、ベベルギヤ57は前記ベベルギヤ54と歯側を相対向させて取付けてあり、これにより回転刃43、43aは、互いに逆方向に回転する。
また、従動軸52の内端部はユニバーサルジョイント58を介して伸縮軸53の他端部と連結してある。
【0030】
伸縮軸53は三段式のスプライン構造となっており、ユニバーサルジョイント56、58の作用と相まって、回転刃4、4aを、主カッター基台2と可動カッター基台3の角度のあらかじめ設定された範囲内において、その角度にかかわらず連動させることができる。
【0031】
なお、回転刃4、4aのそれぞれの回転刃43、43aは、平面視における刃角をずらして取付けてあり、また回転刃43、43aが草を抱き込むように互いに逆方向にしかも同期回転するため、回転刃43、43aの軌道が重なった時にも接触することはない。本実施例においては、伸縮軸53は三段式のスプライン構造であるが、二段式でもよい。
【0032】
図5は一方の回転刃を下方に傾斜させて使用する場合の説明図、図6は一方の回転刃を上方に傾斜させて使用する場合の説明図、図7は異径の走行車輪を使用する場合の説明図である。図を参照して本実施例の使用方法および作用を説明する。
【0033】
1. 図5に示すように法面G2が上面G1に対して下り傾斜面である場合、まず草刈機C1を上面G1に乗せ、ガイド車輪21、31の高さを固定具314等により調整する。これにより、回転刃4の刈高が設定される。
次に、角度調整装置を調整して可動カッター基台3の角度を調整し、回転刃4aの回転刃43aの刃面が法面G2とほぼ平行になるように固定する。これにより、草刈機C1はふらつかず、安定した走行ができる。なおこのとき、伝動軸5の伸縮軸53は伸びた状態である。そして回転刃4、4aを駆動し、草刈機C1を走行させれば、上面G1と片側の法面G2の草を同時に刈り取ることができる。
【0034】
2. 図6に示すように法面G2’が水平面G3に対して上り傾斜面である場合、まず草刈機C1を水平面G3に乗せる。次に角度調整装置を調整して可動カッター基台3の角度を調整し、回転刃4aの回転刃43aの刃面が法面G2’とほぼ平行になるように固定し、安定した走行ができるようにする。このとき、伝動軸5の伸縮軸53は縮んだ状態である。そして回転刃4、4aを駆動し、草刈機C1を走行させれば、水平面G3と法面G2’の草を同時に刈り取ることができる。
【0035】
3. 草刈機C1の走行面である上面G1が一方へ傾斜している場合、左右の走行車輪10、10が同径であれば草刈機C1自体が傾くために直進性が安定せず、走行するにつれて次第に傾斜下側に曲がり、法面G2の草刈り作業ができなくなる。このため、作業中頻繁に方向の修正を行う必要がある。これには相当な力を必要とするため作業が困難となる。
【0036】
そこで、図7に示すように、上面G1の傾斜下側に対応する側の走行車輪を直径がやや大きい走行車輪10aと取り替えて草刈機C1の傾きを修正すれば、大径の走行車輪10aが傾斜上側へ曲がろうとする力と、草刈機C1の刈取部の抵抗や上面G1の傾斜による傾斜下側へ落ちようとする力とが打ち消し合い、草刈機C1の直進性が安定し、効率よく作業ができる。
【0037】
前記したように、本発明にかかる草刈機C1によれば、畦の法面等の草刈り作業が水平面と同時にできるので、一度に一面しか作業できない従来の草刈機と比較して、作業にあたっての草刈機C1の走行距離が少なくてすみ、効率的な作業ができる。
【0038】
また、刈取部がバリカン等ではなく回転刃であるので、刈取部に草の詰まりを生じにくく、迅速な作業ができる。更に、草は細かく切断されて作業面に撒かれるので、作業面がきれいで、刈り草が腐りやすく消滅が早い。
【0039】
また、作業面が広い平面である場合は、図1のように主カッター基台2と可動カッター基台3を平行に固定して使用すれば、走行が安定すると共に、一度に幅広く草刈りができる。
【0040】
更には作業面が平坦でなくうねっている場合は、係合ピン24の係合を解除すれば、可動カッター基台3を自由揺動状態にすることができるので、回転刃4aはうねった作業面に追随し、草をきれいに刈り取ることができる。
【0041】
図8は本発明にかかる草刈機の第2実施例を示す斜視図、図9は主カッター基台と可動カッター基台の角度調整装置の斜視図である。
草刈機C2は、前記草刈機C1と大まかな部分では同様の構造であるので、ここでは相違する部分を説明する。
【0042】
草刈機C2の走行車輪10は一輪である。主カッター基台2に設けてあるガイド車輪21は、支持部材212に軸ピン211により回動可能に軸支してある支脚部材210の先端に取付けてある。また、支脚部材210の基部には刈高調整レバー6の先端が固着してある。
【0043】
刈高調整レバー6の基部は、作業者が手元で操作できるようにハンドル12下方まで伸ばして設けてあり、刈高調整盤60に複数段設けてある掛止部61に掛止してある。また、ハンドル12の軸121は軸受管120に挿入してある。軸受管120には締付固定具122を有し、ハンドル12の高さおよび向きを調整できる。
【0044】
この構造によれば、刈高調整レバー6の上下操作により支脚部材210が回動し、ガイド車輪21の高さ、すなわち回転刃43、43aの刈高が調整できる。
なお、可動カッター基台3はヒンジ29部分から取り外すことができるようにしてあり、伝動軸5もギヤボックス41から取り外すことができる構造となっている。
【0045】
図9を参照する。本実施例においては、主カッター基台2に揺動可能に設けてある可動カッター基台3の揺動を制御できる揺動制御装置を有している。揺動制御装置は制御板34を有している。制御板34は下辺部のほぼ半分を可動カッター基台3の上面部に固着して立設されている。また、制御板34の中央部の縁部寄りには、係合穴341が設けてある。
【0046】
制御板34の固定されていない側には段部342、343が設けてある。段部342、343は、後述の係合ピン36を後退させて係合穴341から外し、可動カッター基台3を回動させたとき、可動カッター基台3の角度が水平から22.5度のときに係合ピン36が段部342に当たり、45度のときに段部343に当たるように設定してある。
【0047】
フレームFには係合穴341に対応してピン軸受35が設けてある。ピン軸受35先部にはワイヤチューブTを介して出入り操作される係合部材である係合ピン36が設けてある。なお、ピン軸受35は、主カッター基台2と可動カッター基台3とが平行状態のときに係合穴341に係合ピン36が係合する位置に取付けてある。
【0048】
これによれば、可動カッター基台3は主カッター基台2と平行状態から下側へ揺動できる。すなわち、前記係合ピン36と制御板34の段部342、343の作用で、可動カッター基台3は水平状態から60度の範囲で草刈り斜面の角度または凹凸に追従して揺動する。
なお、図面において第1実施例と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。
【0049】
図10は本発明にかかる草刈機の第2実施例の他の使用方法を示す斜視図である。
図に示すように、可動カッター基台3と伝動軸5を取り外し、ヒンジ29にカバー20aを取付けることにより、前後一輪ずつの二輪構造の草刈機C2aとなる。
草刈機C2aは幅が狭いので狭い場所の草刈り作業をするのに適しており、また前後一輪ずつの二輪構造であるので、直進性が良好で運転がしやすい。
なお、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、可動カッター基台を二基とし、それぞれ主カッター基台の両側に設けることもできる等、特許請求の範囲の記載内において種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明にかかる草刈機の第1実施例を示す斜視図。
【図2】回転刃を駆動する手段の要部説明図。
【図3】主カッター基台と可動カッター基台の角度調整装置の斜視図。
【図4】主回転刃を備えた主カッター基台と副回転刃を備えた可動カッター基台と主回転刃と副回転刃を連動する伝動軸の関係を示しており、一部を切欠した説明図である。
【図5】一方の回転刃を下方に傾斜させて使用する場合の説明図。
【図6】一方の回転刃を上方に傾斜させて使用する場合の説明図。
【図7】異径の走行車輪を使用する場合の説明図。
【図8】本発明にかかる草刈機の第2実施例を示す斜視図。
【図9】主カッター基台と可動カッター基台の角度調整装置の斜視図。
【図10】本発明にかかる草刈機の第2実施例の他の使用方法を示す斜視図。
【符号の説明】
【0051】
C1 草刈機
1 自走基体
10 走行車輪
2 主カッター基台
3 可動カッター基台
4、4a 回転刃
5 伝動軸
E 原動機
C2 草刈機
6 刈高調整レバー
60 刈高調整盤
32 調整板
24 係合ピン
34 制御板
36 係合ピン
【出願人】 【識別番号】393000984
【氏名又は名称】株式会社オーレック
【住所又は居所】福岡県八女郡広川町大字日吉548番地の22
【出願日】 平成17年10月7日(2005.10.7)
【代理人】 【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦

【公開番号】 特開2006−25800(P2006−25800A)
【公開日】 平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願番号】 特願2005−295455(P2005−295455)