| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】里路 久幸 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】岩本 浩 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】長井 敏郎 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】泉 浩二 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】二神 伸 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】機体重心の移動による作業時の機体姿勢の悪化。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 最前方位置に左右に複数並設した分草装置8と、該分草装置8の後方に複数並設した穀稈を引き起こすラグ式引起装置9と、引起装置9の後側の穀稈を切断する刈刃10と、該刈刃10の後方に設けた搬送装置11とを有する刈取部4を機体前部に設け、該刈取部4は、刈取フレーム18の刈取下側フレーム19の左右両側に一対の側部フレーム27の下部を固定し、一対の側部フレーム27の上部を左右方向の上部伝動ケース30により連結して門型の固定フレーム24を構成し、刈取部4のうち前記分草装置8と引起装置9は、上部伝動ケース30から吊り下げて該上部伝動ケース30の軸心を回動中心S中心として元の位置に対して180度以上上方回動するように構成したことを特徴とするコンバイン。 【請求項2】 請求項1において、前記引起装置9は、各引起装置9の引起ケース32の下部は分草装置8を取付けた分草杆31に固定し、引起装置9の駆動歯車34を設けた部分の引起ケース32の後面には軸方向を変換する傘歯車を内蔵したメタル40を設け、メタル40には上側に突き出す伝動筒41を設け、各伝動筒41の上部は前記上部伝動ケース30に接続固定し、前記メタル40と伝動筒41は側面視側部フレーム27と重なるように構成したコンバイン。 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記搬送装置11は、刈刃10の後側に刈り取った穀稈を後側に搬送する一対の前側搬送装置12の穀稈搬送通路の終端の合流点に、該前側搬送装置12が搬送した穀稈を搬送する後側搬送装置14および該後側搬送装置14の上方に設けた穂先搬送装置15の始端部を臨ませて構成し、このうちの後側搬送装置14および穂先搬送装置15は、正面視略門型の固定フレーム24内に納まるように配置したコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、分草装置と引起装置を、刈刃(搬送装置)に対して移動させて畦際の穀稈の刈取を可能にするコンバインおよび刈取方法に係るものである。 【背景技術】 【0002】 従来、最前方位置に左右に複数並設した分草具の後方に、穀稈を引き起こすラグ式引起装置を複数並設し、引起装置の後側に刈刃を設け、分草具と引起装置を刈刃の上方に設けた回動中心を中心に上昇させ、畦に近い穀稈の刈取りができるようにする構成が開示されている(特許文献1参照)。 【特許文献1】特開2004−24147号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 前記公知例は、畦に対して刈刃が直接刈取れるまで接近可能に分草具と引起装置を上昇させるだけの構成のため、分草具と引起装置を上昇させることにより機体重心位置が極端に前側に移動するという課題がある。 特に、畦越え等の機体が前下がりの前傾姿勢の場合、刈刃が圃場に突っ込むという課題もある。 本願は、安定した機体姿勢で、畦際の穀稈の刈取を実現するように工夫したものであり、また、安定姿勢まで分草具と引起装置を上昇させても確実に支持するように工夫したものである。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明は、最前方位置に左右に複数並設した分草装置8と、該分草装置8の後方に複数並設した穀稈を引き起こすラグ式引起装置9と、引起装置9の後側の穀稈を切断する刈刃10と、該刈刃10の後方に設けた搬送装置11とを有する刈取部4を機体前部に設け、該刈取部4は、刈取フレーム18の刈取下側フレーム19の左右両側に一対の側部フレーム27の下部を固定し、一対の側部フレーム27の上部を左右方向の上部伝動ケース30により連結して門型の固定フレーム24を構成し、刈取部4のうち前記分草装置8と引起装置9は、上部伝動ケース30から吊り下げて該上部伝動ケース30の軸心を回動中心S中心として元の位置に対して180度以上上方回動するように構成したことを特徴とするコンバインとしたものであり、畦から離れた箇所では、コンバインを前進させて、分草装置8で分草するとともに引起装置9で引起しし、その後前側搬送装置12で穀稈を掻き込んで刈刃10で穀稈の根本側を切断し、切断した穀稈を穀稈搬送装置11で搬送するようにして穀稈を刈取る。 畦際では、分草装置8と引起装置9を、元の位置に対して180度以上上方回動させ、刈刃10を穀稈の根本側に直接接近させて切断し、切断した穀稈を穀稈搬送装置11で搬送するようにして穀稈刈取り、この際の分草装置8と引起装置9の荷重は固定フレーム24に掛かり、固定フレーム24は刈取下側フレーム19の左右両側に固定した一対の側部フレーム27の上部を左右方向の上部伝動ケース30により連結して門型に形成しているので、固定フレーム24に掛かる荷重は上部伝動ケース30と一対の側部フレーム27により分散され、強固に支持される。 本発明は、前記引起装置9は、各引起装置9の引起ケース32の下部は分草装置8を取付けた分草杆31に固定し、引起装置9の駆動歯車34を設けた部分の引起ケース32の後面には軸方向を変換する傘歯車を内蔵したメタル40を設け、メタル40には上側に突き出す伝動筒41を設け、各伝動筒41の上部は前記上部伝動ケース30に接続固定し、前記メタル40と伝動筒41は側面視側部フレーム27と重なるように構成したコンバインとしたものであり、伝動筒41およびメタル40は、引起ユニット26を通常刈取作業位置に位置させたとき、固定フレーム24(側部フレーム27)と重なって納まり、コンバインの機体全長が引起ユニット26が上方回動しない通常のコンバインと同等になる。 本発明は、前記搬送装置11は、刈刃10の後側に刈り取った穀稈を後側に搬送する一対の前側搬送装置12の穀稈搬送通路の終端の合流点に、該前側搬送装置12が搬送した穀稈を搬送する後側搬送装置14および該後側搬送装置14の上方に設けた穂先搬送装置15の始端部を臨ませて構成し、このうちの後側搬送装置14および穂先搬送装置15は、正面視略門型の固定フレーム24内に納まるように配置したコンバインとしたものであり、後側搬送装置14および穂先搬送装置15は門型の固定フレーム24のエリア内で穀稈のキャッチングや搬送を行う。 【発明の効果】 【0005】 請求項1の発明では、畦際の穀稈に可及的に接近させて刈取作業が行え、畦越えの作業も圃場に突っ込まずに行え、また、門型の固定フレーム24を構成する刈取下側フレーム19と左右側部フレーム27と上部伝動ケース30は、互いに互いの強度メンバーとなって、引起ユニット26を上方回動させたときの荷重を強固に支持できる。 請求項2の発明では、コンバインの機体全長が引起ユニット26が上方回動しない通常のコンバインと同等にできる。 請求項3の発明では、固定フレーム24が後側搬送装置14および穂先搬送装置15の穀稈のキャッチングや搬送に際して干渉を防止できる。 【実施例1】 【0006】 本発明の実施例を図により説明すると、1は機体フレーム、2は該機体フレーム1の下方位置に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方位置に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取部、5はグレンタンク、6はグレンタンク5内の穀粒を排出する排出オーガ、7は操縦部である。 前記刈取部4は、最先端位置に分草装置8を左右に並設し、各分草装置8の後側に分草装置8が分草した穀稈を引起す引起装置9を設け、引起装置9の後側には刈刃10を設け、刈刃10の上方から後側には刈刃10によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置11を設ける。 穀稈搬送装置11の構成は任意であるが、一例を示すと、刈刃10の後側に刈り取った穀稈を搬送する一対のラグ式の前側搬送装置12を設け、各前側搬送装置12の終端部下方に前側搬送装置12より宙吊り状態にスターホイル形状の掻込装置13を設け、一対の前側搬送装置12と掻込装置13の穀稈搬送通路の終端の合流点に、前側搬送装置12と掻込装置13が搬送した穀稈を搬送する後側搬送装置14および該後側搬送装置14の上方に設けた穂先搬送装置15の始端部を臨ませて構成している。 【0007】 また、前記後側搬送装置14は、その始端部を上下自在に構成して扱深さ調節用搬送装置を兼用し、また、その(後側搬送装置14)終端部を穀稈供給搬送装置16の始端部に臨ませて、穀稈供給搬送装置16に穀稈を引き継ぐ引継搬送装置を兼用しているが、別途扱深さ調節用搬送装置や引継搬送装置を設けてもよい。 また、前記穀稈搬送装置11には、扱深さ調節用搬送装置や引継搬送装置を含めてもよく、また、掻込装置13を穀稈搬送装置11より除外してもよく、名称等によって限定されない。 17aは後側搬送装置14の搬送チエン17bに対峙して穀稈を挟持する挟持杆、17cは挟持杆17aを取付けた取付部材、17dは取付部材cを支持する支持部材であり、支持部材17dの基部は任意の固定部に固定している。 【0008】 しかして、前記刈取部4は、刈取フレーム18の刈取下側フレーム19を縦支持フレーム20の先端に取付け、縦支持フレーム20の基部の横筒部20aは前記機体フレーム1側に設けた支持台21に回動自在に取付けて機体フレーム1側に取付ける。 前記縦支持フレーム20にはに刈取上下シリンダ22の先端を取付け、刈取上下シリンダ22の基部を機体フレーム1側に取付け、刈取上下シリンダ22を伸縮させて刈取部4を上下させる。 前記刈取部4の刈取フレーム18は、縦支持フレーム20側に設けた固定フレーム24と該固定フレーム24に対して移動する移動フレーム25とに分割形成し、前記移動フレーム25側に少なくとも分草装置8および引起装置9を設けて引起ユニット26を構成し、引起ユニット26(移動フレーム25)は固定フレーム24の上部任意固定部に設けた回動中心S中心に一体で前側上方回動するように構成する(図4)。 固定フレーム24の一例を示すと、前記刈取フレーム18の刈取下側フレーム19の左右中間位置に前記縦支持フレーム20の先端を固定状態に取付け、刈取下側フレーム19の左右両側には左右側部フレーム27の下部を固定状態に取付け、また、刈取下側フレーム19には前方に突き出るように下側前後フレーム28の基部を固定状態に取付け、下側前後フレーム28は左右側に複数並設し、下側前後フレーム28の先端側は刈刃フレーム29により連結固定し、刈刃フレーム29に前記刈刃10を摺動自在に取付ける(なお、刈刃10の取付けおよび左右摺動する構成は公知であり、詳細は省略する)。 【0009】 また、前記左右側部フレーム27の上部は上部伝動ケース30により連結する。 このように、前記刈取下側フレーム19と左右側部フレーム27と下側前後フレーム28と刈刃フレーム29と上部伝動ケース30により固定フレーム24を構成する。 しかして、前記各分草装置8は前後方向の軸棒形状により形成した分草杆31の先端に設ける。各分草装置8は公知のものであり、側面視後方に至るに従い高くなる傾斜面を有して形成している。 また、前記引起装置9は公知の構成でよく、一例を示すと、引起装置9の引起ケース32の上部に前後方向の横軸33により駆動歯車34を設け、駆動歯車34とローラ35との間に引起ラグ36を複数起伏自在に取付けたチエン37を掛け回し、引起ラグ36は引起ケース32の下方位置で起立して穀稈を引起し、引起ケース32の上部所定位置で引起ケース32内に格納されて下降し、これを反復して穀稈を引き起こすようにすればよい。 【0010】 しかして、前記各引起装置9の引起ケース32の下部は分草装置8を取付けた分草杆31に固定し、前記横軸33を設けた部分の引起ケース32の後面(裏面)には軸方向を変換する傘歯車を内蔵したメタル40を設け、メタル40には上側に突き出す伝動筒41を設け、各伝動筒41の上部は前記上部伝動ケース30に接続固定する。 なお、実施例では、伝動筒41の上部に軸方向を変換する傘歯車を内蔵した横筒部材42を固定し、左右の横筒部材42を小径のパイプ部材43により連結して、横筒部材42とパイプ部材43により上部伝動ケース30を構成して、上部伝動ケース30の軽量化を図っているが、各部材をどれと一体化して組立てるかは任意であり、上部伝動ケース30から吊られた伝動筒41を介して引起装置9に回転が伝動されればよく、実施例の構成に限定されない。 前記移動フレーム25は少なくとも分草杆31と上部伝動ケース30とこの両者を連結する引起ケース32と各分草杆31を連結する移動側横フレーム44とを有して構成し、上部伝動ケース30の左右両側は前記左右側部フレーム27の上部に回転自在に取付け、左右方向の上部伝動ケース30の軸心を回動中心Sとして分草装置8および引起装置9が機体進行方向に上方回動して、刈刃10の前側を開放するように構成する。 【0011】 この場合、上部伝動ケース30は位置不動であるため、固定フレーム24の構成要素でもあるが、上部伝動ケース30が回転することによって、引起ユニット26が上方回動するので、移動フレーム25としている。この点、文言、表現によって構成は限定されない。 しかして、前記固定フレーム24は、刈取下側フレーム19の左右両側に左右側部フレーム27の下部を固定状態に取付け、左右側部フレーム27の上部には懸架部45を設け、該懸架部45に前記上部伝動ケース30を回転自在に取付けて、所謂「門型」フレームに構成する。 したがって、上部伝動ケース30は懸架部45に対して回転するが位置不動であり、刈取下側フレーム19と左右側部フレーム27と上部伝動ケース30は、互いに互いの強度メンバーとなって、引起ユニット26を上方回動させたときの荷重を支持する。 【0012】 前記伝動筒41およびメタル40は、引起ユニット26を通常刈取作業位置に位置させたとき、固定フレーム24(側部フレーム27)と重なって納まるように配置構成する。 このため、コンバインの機体全長を引起ユニット26が上方回動しない通常のコンバインと同等にできる。 また、引起ユニット26を上方回動させたときに発生するモーメントに対して十分な強度を発揮する。 【0013】 しかして、正面視において、穀稈搬送装置11のうち前記後側搬送装置14および穂先搬送装置15が門型の固定フレーム24内にその始端部および主要部分が納まるように構成する。 門型の固定フレーム24のエリア内に後側搬送装置14および穂先搬送装置15を位置させているので、固定フレーム24が後側搬送装置14および穂先搬送装置15の穀稈のキャッチングや搬送の邪魔にならない。 後側搬送装置14および穂先搬送装置15の穀稈のキャッチングや搬送に際して、穀稈の重量を固定フレーム24の左右側で均等に支持するため、比較的肉厚の薄い部材で固定フレーム24を形成でき、軽量化が図れる。 前記後側搬送装置14は、その終端部を横筒形状の横伝動筒部20bに取付け、横伝動筒部20bは縦支持フレーム20の基部の横筒部20aに設けた伝動ケース20cに回転自在に取付ける。前記穂先搬送装置15は後側搬送装置14のケース上面に取付け、後側搬送装置14からの回転により駆動する。 また、前記縦支持フレーム20の右側の刈取下側フレーム19には上方に起立する縦伝動筒20dを設け、縦伝動筒20dの上部に右側の前側搬送装置12および掻込装置13を設け、右側の掻込装置13の回転を左側の掻込装置13を介して左側の前側搬送装置12に伝動している。 【0014】 しかして、引起ユニット26は、畦際の刈取のみならず、トラック47に積載するとき、所定高さに上方回動させて行うように構成する。 引起ユニット26を上方回動させることにより、トラック47と床面の間に設置するアユミ48へのアプローチ角度を大きくすることができ、刈取部4をアユミ48に接触させずにトラック47への積載が可能になり、トラック47への積載可能範囲(条件)を広げることができる。 即ち、走行装置2に対するアユミ48の傾斜角度θは、引起ユニット26を上方回動させる前に比し、引起ユニット26を上方回動させると、大きく急傾斜であっても刈取部4の先端がアユミ48に接触せず、所謂アプローチ角度を大きくでき、トラック47への積載が可能になり、トラック47への積載可能範囲(条件)を広げる。また、アプローチ角度を大きくすることで、より短いアユミ48を使用してトラック47へ積載できる。 【0015】 また、引起ユニット26は、図13のように、回動中心Sを中心に180度以上の角度となるように前側上方回動させて、トラック47へ積載すると、コンバインの機体の全長を短くし、より小型のトラック47への積載が可能になり、好適である。 即ち、引起ユニット26を重心Gが回動中心S(上部伝動ケース30)より後側になるように上方回動させると、機体の全長を短くして小型のトラック47への積載可能にするだけでなく、出荷の際にトラック47の荷台の開きスペースを広くして、他の部品・機材等の積載も可能にする(図15)。 【0016】 前記引起装置9は、引起ユニット26を所定位置まで上方回動させると、引起ラグ36の駆動が停止するように、構成する。 前記上部伝動ケース30の側部に受動プーリ50を設け、受動プーリ50と側部フレーム27に設けた出力プーリ51との間にベルト52を掛け回す。前記受動プーリ50は上部伝動ケース30に設けた伝動軸53に回転を伝達し、伝動軸53は引起装置9の駆動歯車34に回転を伝達する。ベルト52にはテンションクラッチプーリ55を当接させる。テンションクラッチプーリ55はクランクアーム56の一端に取付け、クランクアーム56の中間部は左側部フレーム27に回動自在に取付け、クランクアーム56の他端にはバネ57を介してテンションクラッチプーリ55を入り切りさせるモータ・シリンダ等により構成したアクチュエータ58の作動アーム59を連結する。アクチュエータ58は側面視左側部フレーム27と引起ケース32の間に位置させ、ベルト52や搬送穀稈への干渉(接触)を防止している。 60は引起高さ検出ポテンショメータ、61は制御部、62は引起ユニット上げスイッチ、63は引起ユニット下げスイッチである。 【0017】 引起ユニット26を所定高さに上方回動させると、これを引起高さ検出ポテンショメータ60が検出し、アクチュエータ58を作動させてテンションクラッチプーリ55をベルト52から離隔させて、引起ラグ36の駆動を停止させる。これにより、引起ユニット26を上方回動させると、操縦部7に接近するが、引起装置9の駆動を停止させることで、安全であり、低騒音になり、引起ラグ36の駆動に要している負荷を不要にできる。 この場合、引起高さ設定ダイヤル64を設けて、引起装置9を任意の高さで駆動停止するように設定可能に構成すると、操作性・作業性を向上させて、好適である。 【0018】 また、稲・麦等の穀稈の高さ以上引起ユニット26が上方回動するまでは、引起装置9の駆動を停止させない枕刈スイッチ65を設けると、操作性・作業性を向上させて、好適である。 枕刈スイッチ65により枕刈制御モードにしておくと、引起ユニット26を上方回動させても、引起装置9の駆動を停止させず、通常刈取作業から畦際の枕地刈りに連続して移行でき、一々走行を停止させて引起ユニット26を上動させなくて済み、作業時間を短縮できる。 この場合、枕刈スイッチ65は、引起高さ設定ダイヤル64に優先し、予め設定した穀稈の高さ以上に上昇するまで引起装置9の駆動を停止させないように構成している。 【0019】 しかして、刈取上下シリンダ22は、復動式に構成する。刈取上下シリンダ22は復動式にしているので、上動させた刈取部4を確実に元の位置に下方回動させられる。 特に、引起ユニット26が回動中心Sを中心に180度以上の角度に上方回動させると、引起ユニット26の重心Gは機体中央よりに移動するので、この状態で上動させた刈取部4は、自重で下降させるようにすると、下降速度が遅く、場合によっては下降しないことも想定されるが、本願では、刈取上下シリンダ22を復動式にしているので、上動させた刈取部4を確実に元の位置に下方回動させられる。 しかして、上部伝動ケース30と左右側部フレーム27の取付部分には移動フレーム25を移動(回動)させる移動機構66を設ける。移動機構66はモータにより構成した移動用駆動手段67を各引起装置9の内の左側の引起装置9の引起ケース32の左側に位置する左側部フレーム27に取付け、移動用駆動手段67の歯車68に上部伝動ケース30の外周に設けた受動歯車69を噛み合わせる。 移動機構66は、移動用駆動手段67に通電すると、歯車68が受動歯車69を回転させて、上部伝動ケース30を移動側横フレーム44に対して回転させ、これにより引起ユニット26を上部伝動ケース30の軸心を回動中心Sとして上方回動させる。 【0020】 この場合、移動機構66の受動歯車69は、左右の懸架部45の間の上部伝動ケース30に設ける。これにより、受動歯車69の支持強度が向上し、受動歯車69の倒れを防止し、歯飛び等を防止でき、引起ユニット26の回動を円滑にする。 また、左右の移動側横フレーム44の間であって、移動側横フレーム44の近傍に受動歯車69を設けると、上部伝動ケース30へ掛かる荷重を移動側横フレーム44に分散させて、上部伝動ケース30の撓み・変形を抑制・防止できる。 即ち、懸架部移動側横フレーム44の左右両側に、受動歯車69および受動プーリ50の夫々を配置したので、受動歯車69および受動プーリ50に掛かる荷重モーメントを左右に分散させて懸架部移動側横フレーム44支持でき、支持強度を向上させる。 しかして、引起ユニット26(移動フレーム25)は回動中心Sを中心に180度以上の角度となるように前側上方回動させたとき、引起ユニット26(移動フレーム25)の重心Gが通常の刈取位置(回動中心S)より側面視後側に位置するように構成する。 【0021】 180度以下の角度となる高さ位置に位置したときの引起ユニット26(移動フレーム25)の重心は通常の刈取位置より前方に移動するが、180度以上で前側上方回動させると、引起ユニット26(移動フレーム25)の重心Gが通常の刈取位置より側面視後側に位置するので、刈取部4全体を安定させた状態で刈取作業を行える。 即ち、圃場入口や畦越え後の機体は前傾姿勢であったり、機体重心位置が極端に前側に位置しているが、移動フレーム25(引起ユニット26)の重心Gを刈取位置より後側に位置させることにより、刈取部4のみならず、機体全体の重心位置を可及的に後側に位置させ、安定した状態で刈取作業を行え、また、刈刃10を畦際(枕地)Mの穀稈にまで直接近づけて刈り取れる。 また、単に、引起ユニット26(移動フレーム25)を上昇させた場合に比し重心位置を通常の刈取位置より後側にするので、刈刃10が圃場に突っ込むのを防止する。 【0022】 刈取下側フレーム19の左右両側に設けた左右側部フレーム27は、上下中間部に前側に突き出る屈曲部70を設け、側面視「く」の字形状に形成する(図2、図7)。左右側部フレーム27は、穀稈搬送装置11の側方に位置するので、直線状に形成した場合に比し「く」の字形状に形成することで、引起装置9に近づけられて穀稈搬送装置11の側方空間を広くし、搬送穀稈に対する干渉を減少させ、また、機体全長もコンパクトに納めることができる。 【0023】 (実施例の作用) 走行装置2により圃場を走行すると、刈取部4の分草装置8が圃場の穀稈を分草し、分草された穀稈は引起装置9により引き起こされ、引き起こされた穀稈が刈刃10により切断され、穀稈搬送装置11により穀稈供給搬送装置16に穀稈を搬送し、穀稈供給搬送装置16により脱穀室に穀稈が供給されて脱穀される。 刈取部4は、刈取フレーム18に分草装置8と引起装置9と刈刃10と穀稈搬送装置11を設けて構成し、刈取フレーム18は縦支持フレーム20の先端に取付けられ、縦支持フレーム20の基部は機体フレーム1側に設けた支持台21に回動自在に取付けているから、刈取上下シリンダ22を伸縮させると、刈取部4を上下させることができ、これにより刈取部4全体を上下させて刈高さを調節して前進して作業を行う。 【0024】 しかして、刈取部4の刈取フレーム18には少なくとも分草装置8と引起装置9と刈刃10と穀稈搬送装置11を設け、刈取フレーム18全体が機体フレーム1に対して上下するが、更に、刈取フレーム18は縦支持フレーム20側に設けた固定フレーム24と該固定フレーム24に対して移動する移動フレーム25とに分割形成し、移動フレーム25側には少なくとも分草装置8および引起装置9を設けて引起ユニット26を構成すると共に、移動フレーム25(引起ユニット26)は刈取部4の上部任意固定部に設けた回動中心Sを中心として移動フレーム25(引起ユニット26)の重心Gが回動中心Sより上方後側に位置するまで前側上方回動するように構成しているから、刈刃10の前方に位置する刈取部4の前側部分(引起ユニット26)を刈刃10に対して上方移動させた分当初位置まで刈刃10が前進でき、畦際の穀稈に刈刃10を可及的に接近して手作業によらずに畦際(枕地)Mの穀稈の機械刈りが可能となり、圃場入口や畦越え後の前傾姿勢や、機体重心位置が極端に前側に位置するような場合でも、移動フレーム25(引起ユニット26)および機体の重心位置安定させた状態で、作業が行える。 【0025】 また、刈刃10の前側の引起ユニット26が上動しているので、分草装置8および引起装置9の下部が圃場に突っ込むのを防止する。 この場合、複数並設した分草装置8と引起装置9は一体的に引起ユニット26に構成しているから、引起ユニット26を移動させると、刈刃10の前方全体を一度に開放し、開放作業を容易にする。 また、分草装置8および引起装置9は、移動フレーム25(引起ユニット26)ごと移動させるから、操縦部7にいる作業者は畦際の穀稈まで直接近づいて切断する刈取作業を、刈刃10およびその前側上方周辺から視認でき、作業性および操作性を向上させ、好適である。 この場合、刈刃10の上方から後側に穀稈搬送装置11が存在し、穀稈搬送装置11は刈刃10と共に固定フレーム24に位置固定に設けるだけでなく、引起ユニット26を移動させた後も駆動可能であるから、刈刃10により刈り取った穀稈は穀稈搬送装置11により穀稈供給搬送装置16に搬送され、穀稈供給搬送装置16により脱穀室に供給される。 【0026】 しかして、移動用駆動手段51に通電して歯車68を回転させると、歯車68の回転により受動歯車69が回転し、移動機構66は上部伝動ケース30を回転させ、上部伝動ケース30は移動フレーム25(引起ユニット26)全体を上部伝動ケース30と左右側部フレーム27の間に設けた回動中心S中心に上方回動させて、刈刃10の前側を開放する。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】コンバインの側面図。 【図2】刈取部の側面図。 【図3】同平面図。 【図4】引起ユニットを所定高さに上動させた斜視図。 【図5】固定フレームの正面図。 【図6】門型固定フレーム内に搬送装置を図示した正面図。 【図7】引起ユニットの側面図(分草体は省略)。 【図8】同正面図(分草体は省略)。 【図9】引起ユニットを回動中心Sより重心Gが機体中心寄りになるように上動させた側面図。 【図10】同正面図。 【図11】引起ユニットを所定高さに上動させた側面図。 【図12】畦を乗り越えるときの側面図。 【図13】トラック積載等の上動させた状態側面図。 【図14】トラック積載時等の課題を示す側面図。 【図15】トラック積載時の側面図。 【図16】トラック積載時の課題を示す側面図。 【図17】テンションクラッチ入り状態の側面図。 【図18】テンションクラッチ切り状態の側面図。 【図19】ブロック図。 【図20】作業状態の側面図。 【図21】他の実施例のブロック図。 【符号の説明】 【0028】 1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取部4、5…グレンタンク、6…排出オーガ、7…操縦部、8…分草装置、引起装置9…引起装置、10…刈刃、11…穀稈搬送装置、12…前側搬送装置、13…掻込装置、14…後側搬送装置、15…穂先搬送装置、16…穀稈供給搬送装置、18…刈取フレーム、19…刈取下側フレーム、20…縦支持フレーム、21…支持台、24…固定フレーム、25…移動フレーム、26…引起ユニット、27…左右側部フレーム、28…下側前後フレーム、29…刈刃フレーム、30…上部伝動ケース、31…分草杆、32…引起ケース、33…横軸、34…駆動歯車、35…ローラ、36…引起ラグ、36…引起ラグ、40…メタル、41…伝動筒、42…横筒部材、43…パイプ部材、44…移動側横フレーム、45…懸架部、47…トラック、48…アユミ、50…受動プーリ、51…出力プーリ、52…ベルト、53…伝動軸、55…テンションクラッチプーリ、56…クランクアーム、57…バネ、58…アクチュエータ、59…作動アーム、60…引起高さ検出ポテンショメータ、61…制御部、62…引起ユニット上げスイッチ、63…引起ユニット下げスイッチ、64…引起高さ設定ダイヤル、65…枕刈スイッチ、66…移動機構、67…移動用駆動手段、68…歯車、69…受動歯車、70…屈曲部。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成16年6月28日(2004.6.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089934 【弁理士】 【氏名又は名称】新関 淳一郎
【識別番号】100092945 【弁理士】 【氏名又は名称】新関 千秋
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| 【公開番号】 |
特開2006−6225(P2006−6225A) |
| 【公開日】 |
平成18年1月12日(2006.1.12) |
| 【出願番号】 |
特願2004−189131(P2004−189131) |
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