| 【発明の名称】 |
田植機の粉粒体供給量計測構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤田 佳久 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】中尾 康也 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】奥山 幹夫 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】折戸 幸義 【住所又は居所】大阪府東大阪市水走2丁目2番27号 大和精工株式会社内
【氏名】木村 善律 【住所又は居所】大阪府東大阪市水走2丁目2番27号 大和精工株式会社内
【氏名】嶋田 修一 【住所又は居所】大阪府東大阪市水走2丁目2番27号 大和精工株式会社内
【氏名】森部 尚己 【住所又は居所】大阪府東大阪市水走2丁目2番27号 大和精工株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】計量作業時に、粉粒体の規定使用量に対応した設定苗量分の植え付けを田植機が行った場合と同じ量の粉粒体を供給手段から繰り出せるようにして、粉粒体の適量供給を容易に行えるようにする。
【解決手段】貯留した粉粒体を所定量ずつ繰り出して苗に供給する供給手段38を備えた供給装置36を装備してある田植機の粉粒体供給量計測構造において、供給手段38から苗に供給される粉粒体の供給量を計量する計量作業時に、供給手段38が、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量に対して粉粒体を供給するのに必要な所定の計量作動を行うように、供給手段38を作動させる操作手段83,92を備え、供給手段38に、計量作業時に使用する容器91の着脱を可能にする容器取付部46Bを備えてある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 貯留した粉粒体を所定量ずつ繰り出して苗に供給する供給手段を備えた供給装置を装備してある田植機の粉粒体供給量計測構造であって、 前記供給手段から苗に供給される粉粒体の供給量を計量する計量作業時に、前記供給手段が、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量に対して粉粒体を供給するのに必要な所定の計量作動を行うように、前記供給手段を作動させる操作手段を備え、 前記供給手段に、前記計量作業時に使用する容器の着脱を可能にする容器取付部を備えてある田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項2】 前記供給手段が、苗植付装置の苗載台に載置した複数条分の載置苗に対して左右方向に移動しながら粉粒体を供給し、かつ、前記所定の計量作動として、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量に対して粉粒体を供給するのに必要な移動距離を移動するように構成してある請求項1に記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項3】 前記供給手段の所定位置への到達を検出する位置検出手段を備えてある請求項2に記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項4】 前記位置検出手段を、前記供給手段の移動距離から前記供給手段の所定位置への到達を検出するように構成してある請求項3に記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項5】 前記操作手段を、前記所定の計量作動の開始を指令する指令手段と、その開始指令に基づいて、前記供給手段が自動で前記所定の計量作動を行うように、前記供給手段を作動させる制御手段とから構成してある請求項1〜4のいずれか一つに記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項6】 前記供給手段の状態が前記所定の計量作動の開始が可能な状態か否かを検出する状態検出手段を備え、 前記制御手段が、前記指令手段から前記所定の計量作動の開始が指令された際に、前記状態検出手段によって、前記供給手段の状態が前記所定の計量作動の開始が可能な状態でないことが検出されている場合には、前記供給手段を作動させて、該供給手段の状態を前記所定の計量作動の開始が可能な状態に切り換えるように構成してある請求項5に記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項7】 前記所定の計量作動で前記供給手段が移動する際の移動開始点と移動終了点とを、前記苗載台の左右両端部に対応して設定された前記供給手段の移動端部と一致させてある請求項2〜4のいずれか一つに記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項8】 前記所定の計量作動が人為操作で行われるように、前記操作手段を、人為操作部とその人為操作部の操作に応じて前記供給手段を作動させる制御手段とから構成してある請求項1〜4及び7のいずれか一つに記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。 【請求項9】 前記人為操作部の操作タイミングを認識させる認識手段を備えてある請求項8に記載の田植機の粉粒体供給量計測構造。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、貯留した薬剤や肥料など粉粒体を所定量ずつ繰り出して苗に供給する供給手段を備えた供給装置を装備してある田植機の粉粒体供給量計測構造に関する。 【背景技術】 【0002】 上記のような田植機に装備される供給装置としては、作業条数に対応する複数の供給手段を固定装備するものや、単一の供給手段を苗載台に対して左右方向に移動可能に装備するものがある(例えば特許文献1及び2参照)。 【特許文献1】特開平6−181607号公報 【特許文献2】特開2001−178213号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ところで、薬剤や肥料などの粉粒体は規定使用量が設定されているのであるが、その規定使用量は、所定の苗量(例えばマット状苗一枚分)に対する使用量であることから、その使用量を正確に計測するためには、実際に田植機がマット状苗一枚分の植え付け作動を行った際に供給手段から繰り出された粉粒体の量を計測する必要がある。 【0004】 しかしながら、一般の使用者が上記のような計測作業を行うにはかなりの熟練や知識を要することから、供給装置を装備しながらも適量の粉粒体を供給することが難しくなっていた。 【0005】 本発明の目的は、計量作業時には、粉粒体の規定使用量に対応して設定された苗量分の植え付けを田植機が行った場合と同じ量の粉粒体を容易に供給手段から繰り出せるようにして、粉粒体の適量供給を容易に行えるようにすることにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明のうちの請求項1に記載の発明では、貯留した粉粒体を所定量ずつ繰り出して苗に供給する供給手段を備えた供給装置を装備してある田植機の粉粒体供給量計測構造において、前記供給手段から苗に供給される粉粒体の供給量を計量する計量作業時に、前記供給手段が、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量に対して粉粒体を供給するのに必要な所定の計量作動を行うように、前記供給手段を作動させる操作手段を備え、前記供給手段に、前記計量作業時に使用する容器の着脱を可能にする容器取付部を備えてある。 【0007】 この構成によると、供給手段に容器を取り付けた状態で、操作手段によって供給手段に所定の計量作動を行わせるようにすれば、その計量作動によって繰り出される肥料が容器に貯留されることになり、これによって得られた貯留量が、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量分の植え付け作動を田植機が行った場合に実際に供給手段が繰り出す粉粒体の量と同じになる。 【0008】 そして、この容器に貯留された粉粒体を、粉粒体の購入時に付属する計量容器に移し換えて、そのときの計量容器内での粉粒体の高さ位置を、計量容器に付設された目盛り(粉粒体の規定使用量に応じた高さ位置)と比較し、その高さ位置の差(体積の差)に基づいて、供給手段の繰り出し量を調節すれば、粉粒体の繰り出し量を容易かつ適切に調節することができる。又、このように計量すれば、粒径の異なる粉粒体であっても、秤を用いることなく、規定使用量との比較計量を容易かつ正確に行える。 【0009】 従って、植え付け作業時には、過不足のない適量の粉粒体を供給できるようになり、各苗の植え付け後の生育をより良好に促進させることができる。 【0010】 本発明のうちの請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の発明において、前記供給手段が、苗植付装置の苗載台に載置した複数条分の載置苗に対して左右方向に移動しながら粉粒体を供給し、かつ、前記所定の計量作動として、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量に対して粉粒体を供給するのに必要な移動距離を移動するように構成してある。 【0011】 この構成によると、供給手段が、苗植付装置の苗載台に載置した複数条分の載置苗に対して左右方向に移動しながら粉粒体を供給する供給作動の複雑なものであっても、供給手段に容器を取り付けた状態で、操作手段によって供給手段に所定の計量作動を行わせるようにするだけで、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量分の植え付け作動を田植機が行った場合に実際に供給手段が繰り出す粉粒体の量と同じだけの粉粒体を供給手段から簡単に繰り出させることができる。 【0012】 従って、供給手段の供給作動形態にかかわらず、植え付け作業時には、過不足のない適量の粉粒体を供給できるようになる。 【0013】 本発明のうちの請求項3に記載の発明では、上記請求項2に記載の発明において、前記供給手段の所定位置への到達を検出する位置検出手段を備えてある。 【0014】 この構成によると、供給手段の所定位置を、例えば、供給手段が所定の計量作動を行う際の移動開始位置や移動終了位置とすれば、供給手段に所定の計量作動を行わせる際の操作が行い易くなる。 【0015】 又、供給手段の所定位置を、田植機による作業条数を減少させた端数条植え(少数条植え)などにおける作業条数に対応する位置とすれば、田植機の作業条数に対応した供給手段の移動領域の変更が可能になり、このようにすれば、苗載台に載置された載置苗のうちの植え付け対象の載置苗のみに粉粒体を供給できるようになる。 【0016】 従って、計量作業をより簡単にすることができるとともに、端数条植えにおいて植え付け対象外の載置苗にも粉粒体を供給することに起因した粉粒体の過剰供給や過剰消費を回避できる。 【0017】 本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項3に記載の発明において、前記位置検出手段を、前記供給手段の移動距離から前記供給手段の所定位置への到達を検出するように構成してある。 【0018】 この構成によると、供給手段の所定位置を複数設ける上において、それぞの所定位置に位置検出手段としてスイッチを設ける場合に比較して、部品点数や組み付け工数を削減できる。 【0019】 従って、構成の簡素化や組み付けの向上を図りながら、計量作業の容易化あるいは粉粒体の過剰供給や過剰消費の回避を行える。 【0020】 本発明のうちの請求項5に記載の発明では、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記操作手段を、前記所定の計量作動の開始を指令する指令手段と、その開始指令に基づいて、前記供給手段が自動で前記所定の計量作動を行うように、前記供給手段を作動させる制御手段とから構成してある。 【0021】 この構成によると、指令手段を操作するだけの極めて簡単な操作で、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量分の植え付け作動を田植機が行った場合に実際に供給手段が繰り出す粉粒体の量と同じだけの粉粒体を供給手段から繰り出させることができる。 【0022】 従って、計量作業の容易化を効果的に図れるようになる。 【0023】 本発明のうちの請求項6に記載の発明では、上記請求項5に記載の発明において、前記供給手段の状態が前記所定の計量作動の開始が可能な状態か否かを検出する状態検出手段を備え、前記制御手段が、前記指令手段から前記所定の計量作動の開始が指令された際に、前記状態検出手段によって、前記供給手段の状態が前記所定の計量作動の開始が可能な状態でないことが検出されている場合には、前記供給手段を作動させて、該供給手段の状態を前記所定の計量作動の開始が可能な状態に切り換えるように構成してある。 【0024】 この構成によると、供給手段の状態が所定の計量作動の開始が不可能な状態であっても、指令手段を操作するだけの簡単な操作で、供給手段の状態を所定の計量作動の開始が可能な状態に切り換えることができる。 【0025】 又、供給手段に所定の計量作動を行わせる指令手段を、供給手段を所定の計量作動の開始が可能な状態に切り換える指令手段に兼用することから、構成の簡素化を図れる。 【0026】 従って、構成の簡素化を図りながら計量作業の容易化を更に図れるようになる。 【0027】 本発明のうちの請求項7に記載の発明では、上記請求項2〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記所定の計量作動で前記供給手段が移動する際の移動開始点と移動終了点とを、前記苗載台の左右両端部に対応して設定された前記供給手段の移動端部と一致させてある。 【0028】 この構成によると、所定の計量作動を行って得た粉粒体の供給量に基づいて、供給手段の繰り出し量を適切に調節した後の全条植え作業時には、供給手段が必ず苗載台における左右いずれかの端部に位置することになり、苗載台の左右中間部に供給手段が位置する場合のように、供給手段を苗載台の端部まで移動させる手間を要することなく、全条分の載置苗に対する粉粒体の供給を速やかに行える。 【0029】 従って、所定の計量作動から通常の供給作動への移行を速やかに行える作業性に優れたものにできる。 【0030】 本発明のうちの請求項8に記載の発明では、上記請求項1〜4及び7のいずれか一つに記載の発明において、前記所定の計量作動が人為操作で行われるように、前記操作手段を、人為操作部とその人為操作部の操作に応じて前記供給手段を作動させる制御手段とから構成してある。 【0031】 この構成によると、人為操作部の人為操作によって、供給手段に所定の計量作動を行わせることができ、所定の計量作動の自動化を図る場合に比較して、制御構成や機械構成の簡素化を図れるようになる。 【0032】 従って、組み付け性の向上やコストの削減を図りながら計量作業の容易化を更に図れるようになる。 【0033】 本発明のうちの請求項9に記載の発明では、上記請求項8に記載の発明において、前記人為操作部の操作タイミングを認識させる認識手段を備えてある。 【0034】 この構成によると、人為操作で所定の計量作動を行う際の操作タイミングを認識できることから、より簡単かつ適切に所定の計量作動を行えるようになり、より精度の高い計量を行えるようになる。 【0035】 従って、所定の計量作動を人為操作で行う際の操作性及び計量精度の向上を図れるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0036】 図1には乗用型田植機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用型に形成された走行機体1の後部に、油圧式のリフトシリンダ2の作動で昇降揺動するリンク機構3を介して苗植付装置4を駆動昇降可能に連結して構成されている。 【0037】 走行機体1は、その前部に搭載されたエンジン5からの動力を、静油圧式無段変速装置6やギヤ式変速装置7などを介して、左右の前輪8及び後輪9に走行用として伝達する4輪駆動型に構成され、その中央部には、左右の前輪8を操舵するステアリングホイール10や運転座席11などを備えた搭乗運転部12が形成されている。 【0038】 図1〜3に示すように、苗植付装置4は、ギヤ式変速装置7からの作業用動力が伝達される動力分配機構13、その動力分配機構13などを支持する左右向きの主フレーム14、その主フレーム14から後方に向けて延出する3つの植付伝動ケース15、それらの各植付伝動ケース15の後部左右にそれぞれ配備されたロータリ式の植付機構16、6条分のマット状苗(載置苗の一例)を載置する苗載台17、6条分のマット状苗のそれぞれに対応して作動する6つの苗縦送り機構18、苗載台17を左右方向に一定ストロークで往復駆動する横送り駆動機構19、苗載台17が左右のストロークエンドに到達するごとに苗縦送り機構18を作動させる縦送り駆動機構20、及び、苗植え付け箇所を前もって整地する3つの整地フロート21、などを備えた6条植え用に構成されている。 【0039】 各植付機構16は、苗載台17に載置された6条分のマット状苗のそれぞれに対応して配備され、左右向きの伝動軸22、及び、対応する植付伝動ケース15に内蔵されたチェーン式伝動機構23などを介して伝達される動力分配機構13からの動力で、対応するマット状苗から所定量の苗を切り取って圃場に植え付ける植え付け作動を行うように構成されている。 【0040】 横送り駆動機構19は、その横送り軸24が動力分配機構13からの動力で回転して、苗載台17に連結された可動部25を左右方向に一定ストロークで往復移動させることで、苗載台17を左右方向に一定ストロークで往復駆動させるように構成されている。 【0041】 縦送り駆動機構20は、動力分配機構13からの動力で回転する回転軸26に装備した左右一対の回転アーム27のうちのいずれか一方が、苗載台17が左右のストロークエンドに到達するごとに、各苗縦送り機構18を駆動する駆動軸28に装備したラチェット機構29の操作アーム30を蹴り上げ操作して、その駆動軸28を所定角度だけ間歇回転駆動することで、各苗縦送り機構18を間歇作動させるように構成されている。 【0042】 各苗縦送り機構18は、駆動軸28の間歇回転駆動に伴って、突起付きの縦送りベルト31で対応するマット状苗を苗載台17の下方に向けて所定量だけ移動させる縦送り作動を行うように構成されている。 【0043】 苗植付装置4は、左右方向に並設された6つの植付機構16のうちの対応する隣接した2つの植付機構16への伝動状態を切り換える植え付け用の3つの補助クラッチ32と、左右方向に並設された6つの苗縦送り機構18のうちの対応する隣接した2つの苗縦送り機構18への伝動状態を切り換える苗縦送り用の3つの補助クラッチ33とを備えて、その左右方向でそれぞれ独立作動可能な3つの植付作業部4A〜4Cに区分されるとともに、それらの補助クラッチ32,33の操作で、その植え付け状態を、全ての植付作業部4A〜4Cを作動させる6条植え状態(全条植え状態)、左側の植付作業部4Aのみを作動させる左2条植え状態、左側の植付作業部4Aと左右中央の植付作業部4Bとを作動させる左4条植え状態、右側の植付作業部4Cのみを作動させる右2条植え状態、及び、右側の植付作業部4Cと左右中央の植付作業部4Bとを作動させる右4条植え状態のそれぞれを切り換え現出できるように構成されている。 【0044】 植え付け用の各補助クラッチ32は、伝動軸22と対応するチェーン式伝動機構23との間に介装され、又、苗縦送り用の各補助クラッチ33は、駆動軸28と各植付作業部4A〜4Cに属する2つの苗縦送り機構18にわたる筒軸34との間に介装され、苗植付装置4の左側に位置する植え付け用の補助クラッチ32と苗縦送り用の補助クラッチ33とが苗植付装置4の左側に配備された操作レバー35に、苗植付装置4の左右中央に位置する植え付け用の補助クラッチ32と苗縦送り用の補助クラッチ33とが苗植付装置4の左右中央に配備された操作レバー35に、苗植付装置4の右側に位置する植え付け用の補助クラッチ32と苗縦送り用の補助クラッチ33とが苗植付装置4の右側に配備された操作レバー35にそれぞれ連係されている。 【0045】 つまり、苗植付装置4の植え付け状態は、3つ操作レバー35を用いて、全ての補助クラッチ32,33を入り状態にすれば6条植え状態に、左側の補助クラッチ32,33を入り状態にし、右側の補助クラッチ32,33と左右中央の補助クラッチ32,33とを切り状態にすれば左2条植え状態に、左側の補助クラッチ32,33と左右中央の補助クラッチ32,33とを入り状態にし、右側の補助クラッチ32,33を切り状態にすれば左4条植え状態に、右側の補助クラッチ32,33を入り状態にし、左側の補助クラッチ32,33と左右中央の補助クラッチ32,33とを切り状態にすれば右2条植え状態に、右側の補助クラッチ32,33と左右中央の補助クラッチ32,33とを入り状態にし、左側の補助クラッチ32,33を切り状態にすれば右4条植え状態に切り換えることができる。 【0046】 図1、図2及び図4〜18に示すように、苗植付装置4には、苗載台17に載置されたマット状苗に対して所定量の薬剤を供給する供給装置36が装備され、供給装置36は、苗載台17の下部に立設された支持フレーム37、苗載台17のマット状苗に対する左右方向への往復移動が可能となるように支持フレーム37に支持された供給部38、供給部38を駆動する駆動部39、及び、駆動部39の作動を制御する制御部40、などを備えて構成されている。 【0047】 支持フレーム37は、苗載台17の左右両端下部にそれぞれ立設した支柱41にわたって、断面視略コの字状に形成されたアルミ製のガイドレール42を左右向きに架設するとともに、そのガイドレール42の右端部にブラケット43を連結して構成されている。 【0048】 供給部38は、顆粒状の薬剤を貯留するホッパー44、ホッパー44から所定量の薬剤を繰り出す繰出機構45、繰出機構45で繰り出された薬剤を下方に供給案内する供給ホース46、及び、供給ホース46を所定の姿勢に維持する平板状の芯金材47、などを備え、駆動部39からの動力で、その全体がガイドレール42に沿って左右方向に移動しながら、繰出機構45が繰り出し作動するように構成されている。 【0049】 駆動部39は、ブラケット43に支持された減速機付きの電動モータ48が作動して、電動モータ48の出力軸48aに駆動連結された駆動スプロケット49と、ガイドレール42の左端部に装備された従動スプロケット50とにわたって掛け渡した無端回動チェーン51を回動させることで、供給部38を苗載台17のマット状苗に対して左右方向に移動させるとともに、繰出機構45を繰り出し作動させて苗載台17のマット状苗に薬剤を供給するように構成されている。 【0050】 繰出機構45は、ホッパー44の下部に連通接続される繰出ケース52に、外周面の周方向に複数の繰出凹部53Aを備えた樹脂製の繰出ロール53を内装するとともに、ガイドレール42に相対摺動可能に支持された摺動部材54を連結して構成され、その摺動部材54には、無端回動チェーン51に噛合する左右一対のラックギヤ55、繰出ロール53を相対回動可能に支持する前後向きの固定軸56、及び、繰出ロール53を回転駆動する前後向きの駆動軸57、などが備えられ、その駆動軸57には、無端回動チェーン51に噛合するスプロケット58と、繰出ロール53に形成した内歯ギヤ53aに噛合するピニオン59とが一体装備されている。 【0051】 つまり、電動モータ48からの動力で無端回動チェーン51が回動駆動されることで、その無端回動チェーン51に噛合した一対のラックギヤ55とともに供給部38の全体が苗載台17のマット状苗に対して左右方向に移動し、かつ、無端回動チェーン51に噛合したピニオン59の回転に連動した繰出ロール53の回転で繰出機構45が繰り出し作動して苗載台17のマット状苗に薬剤を供給するようになっている。 【0052】 ガイドレール42の内底部には、その内底部に無端回動チェーン51が接触することに起因した異音の発生を防止する樹脂製の防音部材60が、無端回動チェーン51に対向して係合装備されている。 【0053】 繰出ロール53は、内歯ギヤ53aが形成されるとともに固定軸56にベアリング61やボス62を介して支持された第1ロール部53Bと、この第1ロール部53Bに対して前後方向(回転軸心方向)に相対変位可能に嵌合された第2ロール部53Cとからなる二分割構造で、第1ロール部53Bは、その回転軸心方向に沿う複数の繰出溝53bが、その外周面の周方向に整列形成され、第2ロール部53Cには、対応する繰出溝53bに係入する複数の繰出突起53cが第1ロール部53Bに向けて突設され、これらの対応する繰出溝53bと繰出突起53cとで、繰出凹部53Aが容量調節可能に形成されている。 【0054】 第1ロール部53Bは、固定軸56に挿通される固定ピン63によって抜け止めされ、かつ、その後端と摺動部材54との間に、摺動部材54に対する第1ロール部53Bの相対回転を許容しながら、第1ロール部53Bと摺動部材54との隙間から、内歯ギヤ53aとピニオン59との噛合部への薬剤の流下を防止するフェルト製の防塵リング64が介装されている。 【0055】 第2ロール部53Cは、固定軸56の前部に螺合される操作具65のボス65Aに、ブッシュ66を介して相対回転可能に支持されるとともに、固定軸56に対する操作具65の回転操作に伴って、操作具65と一体で前後方向に移動するように、シム67を介してクリップ68で抜け止めされている。 【0056】 操作具65は、繰出ケース52の前面に形成した円形の開口52AにOリング69を介して相対回転可能に内嵌され、その操作部65Bが繰出ケース52の前面から前方に向けて突出するようになっている。 【0057】 繰出ケース52には、その上部と繰出ロール53の外周面との間に形成される前後の隙間からの薬剤の流出を防止する前後一対の仕切板70と、その上部と繰出ロール53との間に形成される左右の隙間からの薬剤の流出を防止するとともに繰出凹部53Aからはみ出る余剰薬剤の繰り出しを防止する左右一対のブラシ71とが備えられ、前後の仕切板70の間において、繰出凹部53Aの容量調節が行われるようになっている。 【0058】 繰出ロール53と各仕切板70との間には、それらの接触を回避しながら薬剤の入り込みを防止する微少の隙間が確保され、又、その隙間を精度良く確保できるようにするために、各仕切板70には加工精度の高い板金製のものが採用され、更に、その隙間に薬剤が入り込んだ場合であっても、その隙間から薬剤が速やかに流出するように、各仕切板70の板厚が薄厚(例えば0.3ミリメートル程度)に設定されている。 【0059】 つまり、この供給装置36においては、繰出ケース52に内装又は内嵌した繰出ロール53や固定軸56及び操作具65などによって、薬剤繰り出し量の調節を可能にする繰出量調節手段72が構成されており、これによって、繰出量調節手段72を軽量かつコンパクトに構成しながらも、操作具65を回転操作して各繰出凹部53Aの容量を調節するだけの簡単な操作で、繰出機構45による薬剤の繰り出し量を調節できるようになる。 【0060】 又、上述した前後一対の仕切板70及び左右一対のブラシ71によって、繰出ケース52の上部と繰出ロール53の外周面との隙間からの薬剤の流出をより確実に防止でき、又、左右一対のブラシ71によって余剰薬剤の繰り出しを防止できることから、繰出機構45による所定量の薬剤の繰り出しをより精度良く行えるようになり、更に、上述した前後一対の仕切板70によって、繰出ロール53と各仕切板70との接触や繰出ロール53と各仕切板70との間への薬剤の入り込みに起因した繰出ロール53の摩耗による耐久性の低下を回避できる。 【0061】 しかも、前述したように、第1ロール部53Bと摺動部材54との間に防塵リング64を介装したことで、繰出ロール53と後側の仕切板70との間から薬剤が流出した場合であっても、その薬剤が、第1ロール部53Bの内歯ギヤ53aとピニオン59との噛合部に流下することを防止でき、その噛合部に薬剤が堆積してバックラッシュが無くなることに起因した繰出ロール53の回転停止を未然に回避できる。 【0062】 尚、図13及び図15に示す符号73は、前後の仕切板70の間に介装されたスペーサである。又、図5及び図6に示す符号74は、左右の支柱41に高さ調節可能に架設された分草杆であり、この分草杆74が縦送りされるマット状苗の葉茎を受け止めることで、供給ホース46の通過経路が形成されるようになっている。 【0063】 図4、図7〜10、図17及び図18に示すように、制御部40は、作動する苗植付装置4の植付作業部4A〜4Cに対応した供給部38の移動領域の変更を可能にする3つの領域設定スイッチ75〜77、供給部38の右方への移動開始を指令する右始動スイッチ78、供給部38の左方への移動開始を指令する左始動スイッチ79、供給部38の全条用移動領域Hでの左端部への到達を検出する左端スイッチ(状態検出手段の一例)80、供給部38の全条用移動領域Hでの右端部への到達を検出する右端スイッチ(状態検出手段の一例)81、供給部38の移動位置を検出する位置検出手段82、及び、それらの出力に基づいて電動モータ48の作動などを制御する制御装置(制御手段の一例)83、などによって構成されている。 【0064】 各領域設定スイッチ75〜77は、搭乗運転部12からの人為操作が可能となるように、搭乗運転部12の近傍に配備されたコントロールボックス84に、各植付作業部4A〜4Cに対応する状態で左右に並設されている。 【0065】 右始動スイッチ78は、所定角度で間歇回転駆動される苗縦送り用の駆動軸28の左端部に装備した操作アーム85の一端部85Aによって、その操作アーム85が1回転するごとに押圧操作されるように苗載台17の左端部に配備され、そのときのオン信号を供給部38の右移動指令として出力する。又、左始動スイッチ79は、その操作アーム85の他端部85Bによって、その操作アーム85が1回転するごとに押圧操作されるように苗載台17の左端部に配備され、そのときのオン信号を供給部38の左移動指令として出力する。 【0066】 左端スイッチ80は、無端回動チェーン51の所定位置に装備した第1操作片51Aによって押圧操作されるようにブラケット43に装備され、その押圧操作によって供給部38の左端部への到達を検出する。又、右端スイッチ81は、無端回動チェーン51の所定位置に装備した第2操作片51Bによって押圧操作されるようにブラケット43に装備され、その押圧操作によって供給部38の右端部への到達を検出する。 【0067】 位置検出手段82は、駆動スプロケット49と一体回転する板金製の回転体86、及び、この回転体86の外周部に整列形成された複数の凹凸を検出するように回転体86の外周部に近接配備された近接センサ87によって構成されている。 【0068】 制御装置83は、コントロールボックス84に内装したマイクロコンピュータで構成され、その起動に伴って、左端スイッチ80及び右端スイッチ81からの出力に基づいて、供給部38が全条用移動領域Hの左右いずれかの端部に位置しているか否かを判別し、左右いずれかの端部に位置していない場合には、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出するまで電動モータ48を逆転作動させる。 【0069】 又、各領域設定スイッチ75〜77からの出力に基づいて、供給部38の移動領域を、全ての植付作業部4A〜4Cのマット状苗に対して供給作動を行う6条用移動領域(全条用移動領域)H、左側の植付作業部4Aのマット状苗に対してのみ供給作動を行う左2条用移動領域Ha、左側の植付作業部4Aと左右中央の植付作業部4Bのマット状苗に対して供給作動を行う左4条用移動領域Hab、右側の植付作業部4Cのマット状苗に対してのみ供給作動を行う右2条用移動領域Hc、又は、右側の植付作業部4Cと左右中央の植付作業部4Bのマット状苗に対して供給作動を行う右4条用移動領域Hbcのいずれかに設定変更するとともに、コントロールボックス84に各領域設定スイッチ75〜77に対応して配備した3つの表示灯88〜90を、設定変更後の移動領域に応じて点灯させる。 【0070】 そして、供給部38の移動領域として6条用移動領域Hが設定された場合は、右始動スイッチ78、左始動スイッチ79、左端スイッチ80、及び、右端スイッチ81の出力に基づいて電動モータ48の作動を制御して、供給部38を6条用移動領域Hにおいて左右に往復移動させる。詳述すると、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出している状態において、右始動スイッチ78が押圧操作されて右始動スイッチ78から右移動指令が出力されると、右端スイッチ81が供給部38の右端部への到達を検出するまで電動モータ48を正転作動させ、逆に、右端スイッチ81が供給部38の到達を検出している状態において、左始動スイッチ79が押圧操作されて左始動スイッチ79から左移動指令が出力されると、左端スイッチ80が供給部38の左端部への到達を検出するまで電動モータ48を逆転作動させる。 【0071】 又、供給部38の移動領域として左2条用移動領域Ha又は左4条用移動領域Habが設定された場合は、右始動スイッチ78、左始動スイッチ79、左端スイッチ80、及び、位置検出手段82の出力に基づいて電動モータ48の作動を制御して、供給部38を左2条用移動領域Ha又は左4条用移動領域Habにおいて左右に往復移動させる。詳述すると、左2条用移動領域Ha又は左4条用移動領域Habが設定された場合は、先ず、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出しているか否かを判別し、検出していない場合には、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出するまで電動モータ48を逆転作動させる。そして、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出している状態において、右始動スイッチ78が押圧操作されて右始動スイッチ78から右移動指令が出力されると、電動モータ48を正転作動させ、その作動に伴って出力される位置検出手段82の近接センサ87からの凹凸検出をパルスとして読み取り、そのパルスから供給部38の移動距離を演算するとともに、その演算距離を予め記憶された目標移動距離(左2条用移動領域Haが設定された場合は、その移動領域Haに対応する移動距離であり、又、左4条用移動領域Habが設定された場合は、その移動領域Habに対応する移動距離となる)と比較し、演算距離が目標移動距離に一致するのに伴って、電動モータ48を作動停止させて供給部38を移動停止させる。この停止状態において、左始動スイッチ79が押圧操作されて左始動スイッチ79から左移動指令が出力されると、左端スイッチ80が供給部38の左端部への到達を検出するまで電動モータ48を逆転作動させる。 【0072】 一方、供給部38の移動領域として右2条用移動領域Hc又は右4条用移動領域Hbcが設定された場合は、右始動スイッチ78、左始動スイッチ79、右端スイッチ81、及び、位置検出手段82の出力に基づいて電動モータ48の作動を制御して、供給部38を右2条用移動領域Hc又は右4条用移動領域Hbcにおいて左右に往復移動させる。詳述すると、右2条用移動領域Hc又は右4条用移動領域Hbcが設定された場合は、先ず、右端スイッチ81が供給部38の到達を検出しているか否かを判別し、検出していない場合には、右端スイッチ81が供給部38の到達を検出するまで電動モータ48を正転作動させる。そして、右端スイッチ81が供給部38の到達を検出している状態において、左始動スイッチ79が押圧操作されて左始動スイッチ79から左移動指令が出力されると、電動モータ48を逆転作動させ、その作動に伴って出力される位置検出手段82の近接センサ87からの凹凸検出をパルスとして読み取り、そのパルスから供給部38の移動距離を演算するとともに、その演算距離を予め記憶された目標移動距離(右2条用移動領域Hcが設定された場合は、その移動領域Hcに対応する移動距離であり、又、右4条用移動領域Hbcが設定された場合は、その移動領域Hbcに対応する移動距離となる)と比較し、演算距離が目標移動距離に一致するのに伴って、電動モータ48を作動停止させて供給部38を移動停止させる。この停止状態において、右始動スイッチ78が押圧操作されて右始動スイッチ78から右移動指令が出力されると、右端スイッチ81が供給部38の右端部への到達を検出するまで電動モータ48を正転作動させる。 【0073】 以上の構成から、苗植付装置4の植え付け状態を、6条植え状態、左4条植え状態、右4条植え状態、左2条植え状態、及び、右2条植え状態のいずれに切り換えた場合であっても、植え付け作動時には、所定角度で間歇回転駆動される縦送り駆動機構20の駆動軸28が半回転し、その駆動軸28と連動する苗縦送り機構18による駆動軸28の半回転分に応じた所定量のマット状苗の縦送りが終了するごとに、供給装置36が、作動する植付作業部4A〜4Cに載置された植え付け対象のマット状苗に対して薬剤を適切かつ確実に供給することになる。 【0074】 又、制御装置83は、供給部38の移動領域に関係なく、右始動スイッチ78又は左始動スイッチ79からの出力に基づて電動モータ48を作動させてから、左端スイッチ80、右端スイッチ81、又は位置検出手段82からの出力に基づいて電動モータ48を作動停止させるまでの間は、位置検出手段82からの出力に基づいて供給部38の移動を監視し、位置検出手段82における近接センサ87による回転体86の凹凸検出(パルス)が無くなった場合には、電動モータ48の作動中であるにもかかわらず供給部38が停止したと判断して、凹凸検出が無くなってから所定時間の経過後に電源オフ状態に切り換わるように構成されており、これによって、左端スイッチ80や右端スイッチ81の故障、あるいは、駆動部39における他物の噛み込み、などによって供給部38が移動停止しているにもかかわらず電動モータ48の作動を継続することに起因した電動モータ48や電気回路などの損傷を回避できる。 【0075】 尚、凹凸検出が無くなってから所定時間の経過後に電源オフ状態に切り換わる構成に代えて、電動モータ48を作動停止させるとともに警報灯(図示せず)を点灯させるように構成してもよい。 【0076】 図2、図4〜10及び図17〜20に示すように、供給部38の供給排出部となる供給ホース46の下端部には、供給ホース46の排出口46Aから供給排出される薬剤を受け入れる容器91の着脱を可能にするねじ込み式の容器取付部46Bが備えられている。一方、制御装置83は、コントロールボックス84に備えた計量スイッチ(指令手段の一例)92の操作に基づいて計量用の制御作動を実行するように構成されている。つまり、制御装置83と計量スイッチ92とから操作手段が構成されている。 【0077】 計量用の制御作動について詳述すると、制御装置83は、計量スイッチ92が操作されると、そのときの計量スイッチ92からの出力に基づいて、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出しているか否かを判別し、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出していない場合には、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出するまで電動モータ48を逆転作動させ、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出している場合には、左端スイッチ80及び位置検出手段82からの出力に基づいて、設定量の載置苗に対して薬剤を供給するのに必要な移動距離だけ供給部38が移動するように電動モータ48を作動させるようになっている。 【0078】 そして、このときの供給部38の移動によって容器91に貯留された薬剤を、薬剤に付属の計量容器93に移し換えて、そのときの計量容器93内での薬剤の高さ位置を、計量容器93に付設された目盛り93A(薬剤の規定使用量に応じた高さ位置)と比較し、その高さ位置の差(体積の差)に基づいて、繰出機構45の操作具65を操作して、繰出ロール53における各繰出凹部53Aの容量調節を行うようにすれば、秤を用いることなく、繰出機構45による薬剤の繰り出し量を適切に調節することができ、植え付け作業時には、過不足のない適量の薬剤を植え付け対象のマット状苗に供給できるようになり、各苗の植え付け後の生育を促進させることができる。 【0079】 ところで、設定量の載置苗とは、薬剤の使用説明書などに書かれている薬剤の規定使用量に対する苗量であり、この苗量は、田植機で使用される植付苗としてはマット状苗が一般的であることから、マット状苗の一枚分(育苗箱の一箱分)となっている。 【0080】 そして、マット状苗は、その長さの標準が580ミリメートルとなっていることから、植え付け作動時において、縦送り駆動機構20の駆動軸28が半回転した際に、その駆動軸28と連動する苗縦送り機構18が縦送りするマッチ状苗の移動量を67.5ミリメートルとした場合、1枚のマット状苗に対して供給部38が行う移動回数(薬剤供給回数)は、580ミリメートルを67.5ミリメートルで割った約8.593回となり、この約8.593回の移動で供給部38が移動する距離が、薬剤供給時における1枚のマット状苗に対する供給部38の移動距離となる。 【0081】 ここで、約8.593回の移動で供給部38が移動する距離は、供給部38が1回の移動で約8.593条分の距離を移動する場合の距離と同じであることから、その距離に、例えば供給部38が2回の移動(1往復)で到達するように設定する場合には、約8.593条分の移動距離を2回の移動回数で割った約4.297条分の距離を1回当たりの移動距離とすればよく、又、4回の移動(2往復)で到達するように設定する場合には、約8.593条分の移動距離を4回の移動回数で割った約2.148条分の距離を1回当たりの移動距離とすればよい。 【0082】 そこで、制御装置83による計量用の制御作動においては、供給部38が、一回当たりの移動距離を2.148条分とした4回の移動(2回の往復移動)を行うように、制御装置83が、左端スイッチ80及び位置検出手段82からの出力に基づいて電動モータ48の作動を制御するように構成してある。 【0083】 詳述すると、制御装置83は、左端スイッチ80が供給部38の到達を検出している状態で計量スイッチ92が操作されると、電動モータ48を正転作動させて供給部38を右方向に移動させ、その移動時に出力される位置検出手段82の近接センサ87からの凹凸検出をパルスとして読み取り、そのパルスから供給部38の移動距離を演算するとともに、その演算距離を予め記憶された目標移動距離である2.148条分の距離と比較し、演算距離が目標移動距離に一致するのに伴って、電動モータ48を正転作動状態から逆転作動状態に切り換えて供給部38を左方向に移動させ、この移動時に左端スイッチ80が供給部38の左端部への到達を検出すると、電動モータ48を逆転作動状態から正転作動状態に切り換えて供給部38を右方向に移動させ、その移動時に出力される位置検出手段82の近接センサ87からの凹凸検出をパルスとして読み取り、そのパルスから供給部38の移動距離を演算するとともに、その演算距離を予め記憶された目標移動距離である2.148条分の距離と比較し、演算距離が目標移動距離に一致するのに伴って、電動モータ48を正転作動状態から逆転作動状態に切り換えて供給部38を左方向に移動させ、この移動時に左端スイッチ80が供給部38の左端部への到達を検出すると、電動モータ48を作動停止させて供給部38を停止させるようになっている。 【0084】 そして、計量用の制御作動として上記のような制御作動を行うように構成すると、この制御作動を可能にする計量用の制御プログラムを、供給装置36を装備する3条植え以上の全田植機に流用することができ、それらの田植機における制御構成の簡素化を図れるようになる。 【0085】 〔別実施形態〕 以下、本発明の別実施形態を列記する。 〔1〕供給装置36としては、作業条数に対応する複数の供給手段38を固定装備するものであってもよい。 【0086】 〔2〕所定の計量作動としては、例えば、上述した一回当たりの移動距離を2.148条分とした4回の移動(2回の往復移動)を行うようにするのに代えて、一回当たりの移動距離を4.297条分とした2回の移動(1回の往復移動)を行うようにする、又は、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量に対して粉粒体を供給するのに必要な時間だけ移動供給手段38が移動する、あるいは、粉粒体の使用量に対応して設定された苗量に対して粉粒体を供給するのに必要な回転数又は時間だけ繰出ロール53が回転する、といったものであってもよい。 【0087】 〔3〕容器取付部46Bとしては、粉粒体の購入時に付属した計量容器93の取り付けが可能に構成されたものであってもよい。又、容器取付部46Bでの取り付け構造としては種々の変更が可能である。 【0088】 〔4〕容器91としては、計量用の目盛りが付設されたものであってもよく、その目盛りとして、粉粒体の粒径に応じた複数のものが付設されたものであってもよい。 【0089】 〔5〕操作手段としては、供給装置36の背部に備えた人為操作部の一例である左右揺動式の操作レバー、その左右への操作を検出する左右一対のスイッチ、及び、そのスイッチの検出に基づいて電動モータ48を正転又は逆転させる制御手段83、などから構成してもよい。又、この構成において、その操作レバーの操作で、供給手段38が、所定の計量作動として、上述した一回当たりの移動距離を2.148条分とした4回の移動(2回の往復移動)を行うようにする場合には、操作レバーの操作タイミングを認識させる認識手段として、供給手段38の全条用移動領域Hでの左端部から2.148条分離れた位置に目印を付設するようにしてもよく、又、供給手段38が、全条用移動領域Hでの左端部から2.148条分離れた位置に到達するのに伴って点灯する表示灯を備えるようにしてもよい。 【0090】 〔6〕人為操作部としては、繰出ロール53を直接的に回転させる回転操作レバーや、供給手段38を左右方向に人為移動させるための把手などであってもよい。 【0091】 〔7〕苗植付装置4としては、6条植え用以外の例えば4条植え用や5条植え用あるいは8条植え用などのものであってもよく、又、供給装置36における供給手段38の移動領域としては、苗植付装置4の植え付け条数などに応じて種々の変更が可能である。 【0092】 〔8〕苗植付装置4としては、苗載台17にロール苗などを載置するように構成されたものであってもよい。 【0093】 〔9〕供給装置36が供給する粉粒体としては肥料などであってもよい。 【0094】 〔10〕供給装置36としては、苗載台17に対して左右方向に移動しながら粉粒体を供給する複数の供給手段38を装備するものであってもよい。 【0095】 〔11〕供給手段38の構成としては種々の変更が可能であり、例えば供給ホース46を装備しない構成のものや、供給ホース46が載置苗でなく圃場に粉粒体を供給する構成のものなどであってもよい。 【0096】 〔12〕位置検出手段82としては、供給手段38の全条用移動領域Hでの左端部から2.148条分離れた位置に配置したスイッチ、あるいは、供給手段38の全条用移動領域Hでの左端部から、2条分や4条分離れた位置に配置したスイッチ、及び、供給手段38の全条用移動領域Hでの右端部から、2条分や4条分離れた位置に配置したスイッチ、などであってもよい。 【図面の簡単な説明】 【0097】 【図1】乗用型田植機の全体側面図 【図2】苗植付装置及び供給装置の側面図 【図3】苗植付装置の構成を示す概略平面図 【図4】苗植付装置及び供給装置の背面図 【図5】供給装置の構成を示す要部の縦断側面図 【図6】供給装置の構成を示す一部縦断背面図 【図7】駆動手段の構成を示す要部の縦断側面図 【図8】位置検出手段の構成を示す要部の背面図 【図9】供給装置における供給部始動構造を示す要部の縦断背面図 【図10】供給装置における供給部始動構造を示す要部の側面図 【図11】繰出機構の繰り出し量減少状態を示す要部の縦断側面図 【図12】繰出機構の繰り出し量増大状態を示す要部の縦断側面図 【図13】繰出機構の構成を示す要部の縦断側面図 【図14】繰出機構の構成を示す要部の正面図 【図15】繰出機構の構成を示す要部の縦断背面図 【図16】繰出機構の防塵構造を示す要部の縦断背面図 【図17】制御構成を示すブロック図 【図18】供給手段の移動領域を示す概略図 【図19】容器の着脱構造を示す要部の縦断側面図 【図20】容器及び計量容器を示す斜視図 【符号の説明】 【0098】 4 苗植付装置 17 苗載台 36 供給装置 38 供給手段 46B 容器取付部 80 状態検出手段 81 状態検出手段 82 位置検出手段 83,92 操作手段 83 制御手段 91 容器 92 指令手段
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
|
| 【出願日】 |
平成17年4月22日(2005.4.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2006−296343(P2006−296343A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月2日(2006.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2005−125515(P2005−125515) |
|