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【発明の名称】 田植機
【発明者】 【氏名】幸 英浩
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー株式会社内

【氏名】岡田 悟
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー株式会社内

【要約】 【課題】複数の自動調節機能の有効又は無効を集約的に設定できる手段を持ち、しかもその設定状況を報知することが可能な田植機の提供。

【解決手段】自動調節設定スイッチが操作された場合(S11:YES)、植深さ自動調節を有効としたか否かを判断し(S12)、有効とした場合(S12:YES)、植深さ自動調節LEDを点灯させ(S13)、無効とした場合(S12:NO)、植深さ自動調節LEDを消灯させる(S14)。更に、他の自動調節機能についても有効・無効の判断を行い、有効とした場合には該当するLEDを点灯させ、無効とした場合には該当するLEDを消灯させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
苗を圃場面に植付ける植付手段と、前記圃場面に対する前記植付手段の位置又は姿勢を調節する複数の調節手段とを備える田植機において、
各調節手段による調節の要否を受付ける受付手段と、該受付手段により受付けた調節の要否に係る情報を報知する報知手段とを備えることを特徴とする田植機。
【請求項2】
前記受付手段は、調節手段に対する選択を受付ける手段と、該手段により選択をされた調節手段について調節の要否を受付ける手段とを備えることを特徴とする請求項1の田植機。
【請求項3】
前記圃場面に対する前記植付手段の位置又は姿勢を検出する複数の検出手段を備え、前記調節手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて調節を行うようにしてあることを特徴とする請求項2の田植機。
【請求項4】
前記検出手段は、前記圃場面に対する前記植付手段の高さ又は傾きを検出する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の田植機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、自動調節機能を有する田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、苗の植付作業を効率良く実施するために植付部の位置又は姿勢を自動調節する機能を備えた田植機が知られている。
【0003】
例えば、従来の田植機では、フロートを配設した植付部を走行機体連結して、走行部で圃場を走行しながら苗の植付を行うようにしており、フロートの上下位置調整機構(例えば、油圧昇降機構)を設け、植付爪を支持した植付部の圃場面からの高さを変更して苗の植付深さを調整するように構成している。
【0004】
また、苗の植付速度が向上し、そのために植付作業時の走行速度を高速にして植付作業を高能率化することが可能となってきたが、植付作業時の走行速度が高速になるとフロートの前部下面に圃場に張水した水が回り込み、フロートが水より上に押上げられて常に前上がりの状態となる。フロートの前端が上に動く場合には、正常な植付深さを維持しているにもかかわらず、苗が深植になったものとして油圧昇降機構が作動して植付部を植付面から上昇させてしまい、苗の植付深さが浅くなるという問題があり、この問題点を解決するために、フロートの圃場面に対する角度を自動調節する田植機も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
更に、走行車体に装着した植付部を、当該植付部における左右方向の圃場面に対する姿勢が略一定になるようにローリング制御する田植機も提案されている。この田植機には、植付部が圃場面に対してローリング動するときの傾きを検出する傾斜センサーが設置されており、この傾斜センサーからの出力信号に基づいて、植付部のローリング制御を行うことで圃場面に対する姿勢が略一定となるように自動調節を行っていた(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】実開昭60−30611号公報
【特許文献2】特開平6−133612号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前述したような自動調節機能は、作業環境に応じて作業者自身が任意に設定できることが望ましいため、自動調節を有効又は無効にするためのスイッチが操作パネル上に設けられていることが一般的である。しかしながら、前述したように自動調節機能が多数搭載されるようになると、設置面積が小さい操作パネル上に設けることが困難になるという問題点を有している。更にどの自動調節機能が有効または無効になっているかを一目で把握することが困難になるという問題点を有している。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、複数の自動調節機能の有効又は無効を集約的に設定できる手段を持ち、しかもその設定状況を報知することが可能な田植機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る田植機は、苗を圃場面に植付ける植付手段と、前記圃場面に対する前記植付手段の位置又は姿勢を調節する複数の調節手段とを備える田植機において、各調節手段による調節の要否を受付ける受付手段と、該受付手段により受付けた調節の要否に係る情報を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第1発明にあっては、圃場面に対する植付手段の位置又は姿勢を調節する複数の調節手段を備えており、調節の要否を受付手段にて受付け、受付けた調節の要否に係る情報を報知するようにしているため、多数の調節手段を搭載する場合であっても1つの報知手段により設定状況が報知されることになる。
【0010】
第2発明に係る田植機は、前記受付手段は、調節手段に対する選択を受付ける手段と、該手段により選択をされた調節手段について調節の要否を受付ける手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
第2発明にあっては、受付手段は、調節手段に対する選択を受付ける手段と、選択された調節手段についての調節の要否を受付ける手段とを備えているため、多数の調節手段が搭載される場合であっても最大2つのスイッチ、ボタン、レバー等の手段による設定が可能となる。
【0012】
第3発明に係る田植機は、前記圃場面に対する前記植付手段の位置又は姿勢を検出する複数の検出手段を備え、前記調節手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて調節を行うようにしてあることを特徴とする。
【0013】
第3発明にあっては、圃場面に対する植付手段の位置又は姿勢を検出する複数の検出手段を備え、その検出結果に基づいて調節手段が植付手段の位置又は姿勢を調節するようにしているため、調節手段の位置又は姿勢が自動的に調整される。
【0014】
第4発明に係る田植機は、前記検出手段は、前記圃場面に対する前記植付手段の高さ又は傾きを検出する手段を含むことを特徴とする。
【0015】
第4発明にあっては、検出手段として圃場面に対する植付手段の高さ又は傾きを検出するようにしているため、植付手段の圃場面からの高さ、及び植付手段の圃場面に対する傾きが調節される。
【発明の効果】
【0016】
第1発明による場合は、圃場面に対する植付手段の位置又は姿勢を調節する複数の調節手段を備えており、調節の要否を受付手段にて受付け、受付けた調節の要否に係る情報を報知するようにしている。したがって、多数の調節手段を搭載する場合であっても1つの報知手段により設定状況を報知することができる。したがって、調節手段の設定状況を作業者自身が記憶しておく必要がなくなり、例えば、液晶ディスプレイ装置、LEDランプ等を確認することで設定状況を把握するこが可能となる。
【0017】
第2発明による場合は、受付手段は、調節手段に対する選択を受付ける手段と、選択された調節手段についての調節の要否を受付ける手段とを備えている。したがって、多数の調節手段が搭載される場合であっても最大2つのスイッチ、ボタン、レバー等の手段により設定が可能となり、操作パネルの設置スペースが小さい場合であっても搭載が可能となる。
【0018】
第3発明による場合は、圃場面に対する植付手段の位置又は姿勢を検出する複数の検出手段を備え、その検出結果に基づいて調節手段が植付手段の位置又は姿勢を調節するようにしている。したがって、調節手段の位置又は姿勢が自動的に調整されることなり、効率良く、しかも安定して植付作業を実施することができる。
【0019】
第4発明による場合は、検出手段として圃場面に対する植付手段の高さ又は傾きを検出するようにしているため、植付手段の圃場面からの高さ、及び植付手段の圃場面に対する傾きを調節することができ、例えば、植付部のローリング制御、植付部の昇降制御、フロートの傾き制御等を実施することにより、効率良く、しかも安定した植付作業が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る本実施の形態に係る田植機の構成を示す側面図であり、図2は平面図である。本実施の形態に係る田植機は、例えば、8条植えの乗用田植機であり、左右一対の前輪3,3及び後輪4,4にて支持された走行機体1を備えている。この走行機体1の後方には昇降リンク機構9を介して植付部30が装着されている。昇降リンク機構9は、昇降用油圧シリンダを備えており(不図示)、後述する昇降用油圧シリンダ駆動部121(図6参照)が昇降用油圧シリンダを駆動することによって植付部30を昇降させるように構成されている。本田植機は、車速を計測するための車速計111を備えており、この車速計111の出力を基に前記昇降用油圧シリンダを駆動することで、苗の植付深さを自動調節する植深さ自動調節機能を有している。
【0021】
走行機体1の車体フレーム2を備えており、車体フレーム2の前部上方にはエンジン6が搭載されており、エンジン6の動力を変速ミッション8を介して後輪4,4に伝達させることにより、走行機体1を走行させるように構成されている。エンジン6はボンネット5により覆われている。ボンネット5の左右両側には予備苗載台20,20が配設されており、ボンネット5後部のダッシュボード11上には操向ハンドル14が配設されている。また、変速ミッション8は車体カバー7により覆われており、車体カバー7の上部には座席13が配設されており、更にその後方には施肥機21が配設されている。
【0022】
走行機体1の後部に設けられている植付部30は、苗載台31、植付伝動ケース32、サイドフロート33,33、センターフロート34、ロータリーケース35等を備えている。苗載台31はマット状の苗を載置するための載置台であり、走行機体1に対して前高後低に配設され、下ガイドレール及び上ガイドレールによって左右方向に摺動自在に支持されている。また、植付部30は、当該植付部30から前方に突出したローリング軸41を昇降リンク機構9の後端におけるヒッチ部材に取付けた軸受けにて回転自在に軸支することにより、走行機体1に対してローリング軸41を中心としてローリング自在に装着され、更に、この植付部30とヒッチ部材との間には、植付部30を走行機体1に対してローリング駆動させるためのローリング用油圧シリンダ42が設けられている。
【0023】
また、植付部30には、圃場面に対する傾斜角度を検出する傾斜センサ112が設けられており、走行機体1の車体フレーム2には、当該車体フレーム2が左右方向にローリング動する際の角速度を検出する角速度センサ113が設けられている(図6参照)。本田植機は、これらの傾斜センサ112、角速度センサ113の出力を基に前記ローリング用油圧シリンダ42を駆動することで、圃場面に対する植付部30の左右方向の姿勢を略一定に保つように調節するローリング自動調節機能を有している。
【0024】
植付伝動ケース32は、昇降リンク機構9の後端から後方へ突出するように連結されている。植付伝動ケース32の下方にはリンク機構を介してサイドフロート33,33及びセンターフロート34が回動自在に支持されており、図に示していないフロート用油圧シリンダにより圃場面に対する各フロート33,33,34の傾きを変更できるように構成されている。すなわち、フロート33,33,34の傾きを変更することにより、植付感度(以下、単に感度という)を調節することができる。前記リンク機構の回動部近傍にはセンターフロート34(又はサイドフロート33,33)の回動角(絶対角度)を検知する角度センサ114が設けられており、植付伝動ケース32の支持フレームにはセンターフロート34(又はサイドフロート33,33)の相対角を検出する相対角度センサ115が設けられている(図6参照)。本実施の形態では、これらの角度センサ114、相対角度センサ115の出力を基にセンターフロート34(又はサイドフロート33,33)を「前下がり」又は「前上がり」に設定することで植付深さの調節を行う感度自動調節機能を有している。
【0025】
また、植付伝動ケースの後方には植付爪36,36を備えるロータリーケース35が回転自在に支持されている。このロータリーケース35は搭載される田植機の条数分だけ用意されるため、8条植えの田植機には8組みのロータリーケース35が用意される。
【0026】
このような構成の乗用田植機では、エンジン6の動力による前進走行とともに苗載台31を左右方向に摺動させ、それぞれの条において、ロータリーケース35を回転駆動させることにより植付爪36,36で一株分の苗を切り出し、植付作業を連続的に行えるようにしている。
【0027】
図3は田植機の操作系の構成を説明する模式的外観図である。ダッシュボード11の後部側(座席13側)であって、左右方向の略中央部分には操向ハンドル14が設けられている。操向ハンドル14の近傍には各種レバー類が配設されている。操向ハンドル14の近傍に配設されるレバー類としては、前方に向かって左側に配設される主変速レバー、右側に配設されるクルーズコントロールレバー、アクセルレバー、作業者によって植付部30を手動で昇降操作するための昇降レバー等が挙げられる。また、操向ハンドル14の前方には、作業者に対して報知すべき情報を表示する表示部15と、作業者による操作を受付ける操作部16とを備えている。
【0028】
図4は表示部15及び操作部16を示す模式的外観図である。表示部15は、後述する表示パネル150を備えており、その外側がカバー部材15aにより覆われている。カバー部材15aは、例えば、PMMAスモークガラス(PMMA : polymethylmethacrylate)により形成されており、入射光に対して20%程度の透過率を有する。このような構成とすることにより、直射日光下での視認性が向上する。
【0029】
操作部16は、異常発生時に出力される警報音の停止と表示パネル150での表示内容の切替えとを行うブザー停止・表示切替スイッチの他、本田植機に搭載された複数の自動調節機能の有効・無効を切替える自動調節設定スイッチ161を備える。この自動調節設定スイッチ161は、自動調節の対象となる機能を選択するためのスイッチ161aと、そのスイッチ161aにより選択された機能について自動調節の有効・無効(調節の要否)を設定するためのスイッチ161bとにより構成される。
【0030】
図5は表示パネル150の一例を示す模式図である。表示パネル150は、LEDによりピクトグラム(特定の内容を有するマーク)を表示するLED表示部151と、文字列による情報を表示することができる液晶表示部152(以下、LCD152とする)とを備えている。本実施の形態では、表示パネル150としてブラックフェイスパネルを採用しており、LEDの光を表示パネル150の背面側から照射することにより、予め用意された15種類のピクトグラムのうち特定のピクトグラムのみを表示させる構成となっている。なお、LED表示部151に示した符号iのピクトグラムは植深さ自動調節機能の有効・無効を表し、符号pのピクトグラムはローリング自動調節機能の有効・無効を表し、符号qのピクトグラムは感度自動調節機能の有効・無効を表している。
【0031】
LCD152は、例えば、透過型のドットマトリクス液晶ディスプレイであり、白色のLEDをバックライトして利用してネガ表示させることにより視認性を高めている。このLCD152は16×150画素程度の表示範囲を有しており、文字列による情報の他、アイコン、図形等を用いた情報の表示も可能にしている。図5は田植機が正常に稼働している場合のLCD152の表示例を示している。すなわち、LCD152の中央付近にはエンジン6の稼働時間が表示され、その右側には燃料の残量が模式的に表示される。図5に示した例では、エンジンの稼働時間が58.2時間(h)、燃料の残量が80%程度であることを示している。なお、エンジン稼働時間の積算時には、出力値の右側にドットを表示し、しかもそのドットを点滅表示させるようにしている。
【0032】
次に、田植機の制御系の構成について説明する。図6は田植機の制御系の構成を示すブロック図である。田植機は、各種計測器、センサ等を備えた計測系、操作部16が備える各種スイッチ等からの信号に基づいて演算処理を実行する制御部101を備えている。この制御部101は、自動調節設定スイッチ161による設定内容に応じて自動調節を実行させるための制御プログラム等を格納したROM、ROMに格納された制御プログラムを読出して演算処理を実行するCPU、CPUによる演算処理の実行中に生成されるデータ等を一時的に保持するRAM等を備えている。
【0033】
計測系が備える計測器、センサとしては、前述した車速を計測する車速計111、植付部30の圃場面に対する傾斜角度を検出する傾斜センサ112、車体フレーム2が左右方向にローリング動する際の角速度を検出する角速度センサ113、センターフロート34(又はサイドフロート33,33)の回動角(絶対角度)を検知する角度センサ114、センターフロート34(又はサイドフロート33,33)の相対角を検出する相対角度センサ115等が挙げられる。これらの計測器、センサは、対象の物理量をそれぞれ所定のサンプリングレートで計測し、計測値を制御部101へ出力するように構成されている。
【0034】
前述した3つの自動調節は、制御部101がそれぞれ昇降用油圧シリンダ駆動部121、ローリング用油圧シリンダ駆動部122、フロート用油圧シリンダ駆動部123を制御することによって実現する。例えば、昇降用油圧シリンダ駆動部121は昇降用油圧シリンダの電磁制御弁として構成され、車速計111が出力する車速値に基づき、制御部101が前記電磁制御弁を開閉することにより、昇降用油圧シリンダを伸長又は短縮させ、植付部30を昇降移動させるように構成されている。
【0035】
また、ローリング用油圧シリンダ駆動部122についても同様であり、ローリング用油圧シリンダ駆動部122は、例えば、ローリング用油圧シリンダ42の電磁制御弁として構成される。制御部101は、傾斜センサ112及び角速度センサ113がそれぞれ出力する植付部30の傾斜角度及び車体フレーム2の角速度に基づいて、前記電磁制御弁を開閉することにより、ローリング用油圧シリンダ42を伸長又は短縮させ、植付部30を圃場面に対して水平に保つように自動調節を行う。
【0036】
更に、フロート用油圧シリンダ駆動部123についても同様であり、フロート用油圧シリンダ駆動部123は、例えば、フロート用油圧シリンダの電磁制御弁として構成される。制御部101は、角度センサ114及び相対角度センサ115がそれぞれ出力するセンターフロート34(又はサイドフロート33,33)の角度及び相対角度の値に基づいて、前記電磁制御弁を開閉することにより、フロート用油圧シリンダを伸長又は短縮させ、センターフロート34(又はサイドフロート33,33)を前上がり又は前下がりに設定して感度の自動調節を行う。
【0037】
表示部15は、前述したようにLED表示部151及びLCD152を備える。LED表示部151の光源として用いられるLEDとしては、植深さ自動調節LED151i、ローリング自動調節LED151p、感度自動調節LED151q等が挙げられる。LED表示部151が備えるこれらのLED(植深さ自動調節LED151i、ローリング自動調節LED151p、感度自動調節LED151q等)の点灯及び消灯の制御は制御部101が行い、例えば、植深さ自動調節機能を有効にしている場合には植深さ自動調節LED151iを点灯させ、植深さ自動調節機能を無効にしている場合には植深さ自動調節LED151iを消灯させるように構成されている。残りの2つの自動調節機能(ローリング自動調節機能、感度自動調節機能)についても同様であり、有効としている場合には点灯させ、無効としている場合には消灯させるように構成されている。
【0038】
次に、自動調節設定スイッチ161が操作された場合の動作について説明する。図7は自動調節設定スイッチ161が操作された場合に制御部101が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。制御部101は、自動調節設定スイッチ161の出力を監視することにより自動調節設定スイッチ161が操作されたか否かを判断する(ステップS11)。自動調節設定スイッチ161が操作されていない場合には(S11:NO)、自動調節設定スイッチ161が操作されるまで待機する。
【0039】
自動調節設定スイッチ161が操作された場合(S11:YES)、制御部101は、自動調節設定スイッチ161の出力を基に植深さ自動調節を有効にしたか否かを判断する(ステップS12)。有効にしたと判断した場合(S12:YES)、制御部101は、植深さ自動調節LED151iを点灯させ(ステップS13)、無効にしたと判断した場合(S12:NO)、制御部101は、植深さ自動調節LED151iを消灯させる(ステップS14)。
【0040】
次いで、制御部101は、自動調節設定スイッチ161の出力を基にローリング自動調節を有効にしたか否かを判断する(ステップS15)。有効にしたと判断した場合(S15:YES)、制御部101は、ローリング自動調節LED151pを点灯させ(ステップS16)、無効にしたと判断した場合(S15:NO)、制御部101は、ローリング自動調節LED151pを消灯させる(ステップS17)。
【0041】
次いで、制御部101は、自動調節設定スイッチ161の出力を基に感度自動調節を有効にしたか否かを判断する(ステップS18)。有効にしたと判断した場合(S18:YES)、制御部101は、感度自動調節LED151qを点灯させ(ステップS19)、無効にしたと判断した場合(S18:NO)、制御部101は、感度自動調節LED151qを消灯させる(ステップS20)。
【0042】
このように、本実施の形態では、複数(3つ)の自動調節機能の有効・無効を1つの受付手段(自動調節設定スイッチ161)で設定するようにしたが、その旨の情報は表示パネル150のピクトグラムで表されるため、作業者は一目で何れの自動調節機能が有効又は無効となっているかを把握することができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、自動調節の対象を「植深さ」、「ローリング」、「感度」の3つとしたが、必ずしもこれらに限定する必要性はない。例えば、ローリング自動調節機能と同様に、植付部30のピッチング(すなわち、圃場面に対する植付部30の前後方向の傾斜角度)の調節する機構部を搭載し、ピッチングの自動調節を行うようにしてもよい。この場合も、表示パネル150にピッチングの自動調節機能が有効・無効を表すピクトグラムを設けることにより、作業者は一目で有効・無効を把握することができるようになる。
【0044】
また、本実施の形態では、各自動調節機能の有効・無効を2つのスイッチ161a,161bにより設定する構成としたが、1つのスイッチにより実現する構成であってもよい。例えば、押下操作により対象とする自動調節機能を切替えを行い、長押し操作により切替えられた自動調節機能を有効又は無効にする1つのスイッチを採用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る本実施の形態に係る田植機の構成を示す側面図である。
【図2】本発明に係る本実施の形態に係る田植機の構成を示す平面図である。
【図3】田植機の操作系の構成を説明する模式的外観図である。
【図4】表示部及び操作部を示す模式的外観図である。
【図5】表示パネルの一例を示す模式図である。
【図6】田植機の制御系の構成を示すブロック図である。
【図7】自動調節設定スイッチが操作された場合に制御部が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
101 制御部
111 車速計
112 傾斜センサ
113 角速度センサ
114 角度センサ
115 相対角度センサ
121 昇降用油圧シリンダ駆動部
122 ローリング用油圧シリンダ駆動部
123 フロート用油圧シリンダ駆動部
151i 植深さ自動調節LED
151p ローリング自動調節LED
151q 感度自動調節LED
152 LCD
161 自動調節設定スイッチ
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成17年3月16日(2005.3.16)
【代理人】 【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫

【公開番号】 特開2006−254770(P2006−254770A)
【公開日】 平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願番号】 特願2005−75945(P2005−75945)