| 【発明の名称】 |
甘藷挿苗機 |
| 【発明者】 |
【氏名】宗好 紀彦 【住所又は居所】岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】従来の甘藷挿苗機は一つの植付け姿勢に対応した専用機となっており、植付け姿勢を切り替えることができない。
【解決手段】ハンドルフレーム7に位置固定され、回転駆動される植付け駆動軸25と、植付け駆動軸25と一体に、その周りを公転する第一支点軸29と、ハンドルフレーム7に位置固定される姿勢調整軸27と、姿勢調整軸27周りに公転自在に設けられる第二支点軸30と、互いに平行な第一支点軸29および第二支点軸30に二点支持される、植付け爪20L・20Rの爪支持ケース31と、を備え、走行機体4の走行に連動して、植付け爪20L・20Rが往復運動を行なう甘藷挿苗機1であって、爪支持ケース31の姿勢調整板39には、第二支点軸30の取付位置となる取付用長孔39aおよび取付用孔39bが設けられ、ハンドルフレーム7には姿勢調整軸27の取付位置F1・F2が二ヶ所設けられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体フレームに位置固定され、回転駆動される植付け駆動軸と、 植付け駆動軸と一体に、その周りを公転する第一支点軸と、 機体フレームに位置固定される姿勢調整軸と、 姿勢調整軸周りに公転自在に設けられる第二支点軸と、 互いに平行な第一支点軸および第二支点軸に二点支持される、植付け爪の爪支持体と、 を備え、 機体の走行に連動して、前記植付け爪が往復運動を行なう甘藷挿苗機であって、 前記爪支持体には、第二支点軸の取付位置が複数設けられる、 ことを特徴とする甘藷挿苗機。 【請求項2】 機体フレームには、前記姿勢調整軸の取付位置が複数設けられる、 ことを特徴とする請求項1に記載の甘藷挿苗機。 【請求項3】 前記支持体には、前記第二支点軸の取付位置を連続的に付与する取付用長孔が形成されると共に、 この取付用長孔は、第一支点軸から第二支点軸までの距離を変化させる方向に形成される、 ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の甘藷挿苗機。 【請求項4】 前記支持体に、複数ヶ所で位置決め固定可能な位置決め体を備え、 この位置決め体には、前記第二支点軸を長手方向に通過自在とする受け用長孔が形成されると共に、 この受け用長孔は、前記複数ヶ所の固定位置によらず、前記取付用長孔と交わる方向に形成される、 ことを特徴とする請求項3に記載の甘藷挿苗機。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、機体の走行に連動して、甘藷苗の植付けを自動で行なう甘藷挿苗機の技術に関する。 【背景技術】 【0002】 従来より、機体の走行に連動して、甘藷苗の植付けが自動で行なわれる甘藷挿苗機が知られており、例えば特許文献1や特許文献2に開示される技術である。 このような甘藷挿苗機には、苗の植付けを行なう植付け爪を開閉させる機構と、この植付け爪を、苗の搬送台から畝中に至る経路で往復運動させる爪往復動機構と、が備えられている。そして、この植付け爪が、苗の搬送台より苗を掴み取って畝中に突入し、畝内で苗を解放することで、苗の植付けが行なわれる。 加えて、このような植付け爪の往復および開閉運動は、機体の走行に連動して行なわれるものであり、機体の走行方向に沿って、畝上に順次、苗移植が行なわれる。 【0003】 甘藷苗の植付け姿勢には、特許文献2にも開示されるように、「船底植え」や「斜め植え」といったものがある。「船底植え」とは、船の底面の一端側形状のように、横に寝かせるように植え付けるものである。また、「斜め植え」とは、斜め方向(例えば45度方向)に沿って植え付けるものである。 そして、「船底植え」に対応した甘藷挿苗機や、「斜め植え」に対応した甘藷挿苗機が存在する。 【特許文献1】特開2003−9616号公報 【特許文献2】特開2004−113076号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 苗の植付け姿勢は、主として、前記爪往復動機構による植付け爪の往復運動の経路形状によって、決定されるものである。走行変速の切替により、機体の走行速度と往復運動の速度の比を変更しても、植付け姿勢の傾斜の緩急が調整されるだけであり、植付け姿勢が根本的に変わるわけではない。例えば、「船底植え」と「斜め植え」とを切り替えることはできない。 このため、一台の甘藷挿苗機は、自らに備える爪往復動機構によって、可能な植付け姿勢が一種類に限定された専用機となっていた。 そして、ユーザは、異なる植付け姿勢による植付けを実施する場合は、その植付け姿勢に対応した専用機を新たに購入する必要があり、収容スペースやコスト面が大きな負担となっていた。また、メーカーでも、植付け姿勢に応じて専用機を生産する必要があり、生産性を損なうものとなっていた。 【0005】 つまり、解決しようとする問題点は、従来の甘藷挿苗機は一つの植付け姿勢に対応した専用機となっており、植付け姿勢を切り替えることができない点である。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 【0007】 即ち、請求項1においては、 機体フレームに位置固定され、回転駆動される植付け駆動軸と、 植付け駆動軸と一体に、その周りを公転する第一支点軸と、 機体フレームに位置固定される姿勢調整軸と、 姿勢調整軸周りに公転自在に設けられる第二支点軸と、 互いに平行な第一支点軸および第二支点軸に二点支持される、植付け爪の爪支持体と、 を備え、 機体の走行に連動して、前記植付け爪が往復運動を行なう甘藷挿苗機であって、 前記爪支持体には、第二支点軸の取付位置が複数設けられる、ものである。 【0008】 請求項2においては、 機体フレームには、前記姿勢調整軸の取付位置が複数設けられる、ものである。 【0009】 請求項3においては、 前記支持体には、前記第二支点軸の取付位置を連続的に付与する取付用長孔が形成されると共に、 この取付用長孔は、第一支点軸から第二支点軸までの距離を変化させる方向に形成される、ものである。 【0010】 請求項4においては、 前記支持体に、複数ヶ所で位置決め固定可能な位置決め体を備え、 この位置決め体には、前記第二支点軸を長手方向に通過自在とする受け用長孔が形成されると共に、 この受け用長孔は、前記複数ヶ所の固定位置によらず、前記取付用長孔と交わる方向に形成される、ものである。 【発明の効果】 【0011】 本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。 【0012】 請求項1から請求項3においては、 一台の甘藷挿苗機において、複数の植付け姿勢で甘藷苗の植付けを行なうことが可能である。例えば、一台の甘藷挿苗機で、苗の植付け姿勢を、船底植えと斜め植えとで切り替え可能とすることもできる。 【0013】 請求項4においては、請求項3の効果に加えて、 取付位置が連続的に付与される取付用長孔を備える爪支持体にも、第二支点軸を位置決め固定可能である。したがって、受け用長孔の形状や長さの異なる位置決め板を用意して適宜交換することにより、第二支点軸を爪支持体に対して任意の位置に位置決め固定することも可能である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 これより、本発明の一実施の形態である甘藷挿苗機1を、図面を用いて説明する。 【0015】 まず、図1、図2を用いて、甘藷挿苗機1の構成を説明する。 甘藷挿苗機1は、畝に沿って走行しながら、自動的に甘藷苗(以下苗)を畝中に植え付ける歩行型の自走式作業機であり、畝間の谷部17を走行する左右一対の前輪2・2および後輪3・3と、畝の上方に位置する走行機体4と、を備えている。 【0016】 走行機体4のメインフレームは、前側のエンジンフレーム5と、中央部のミッションケース6と、後側のハンドルフレーム7とを、前後方向に連結固定して構成されており、このメインフレーム上に各種装置が支持されている。 走行機体4には、前記各種装置として、走行方向の前方より後方に向けて、畝ガイド装置8、前輪支持装置9、エンジン10、後輪支持装置11、前記ミッションケース6、畝高さ検出装置16、苗搬送台12、植付け装置13、押圧装置14、運転操作部15、が備えられている。 なお、これらの各種装置において、ミッションケース6より前側に配置される装置はエンジンフレーム5に支持され、ミッションケース6より後側に配置される装置はハンドルフレーム7に支持されている。 【0017】 畝ガイド装置8は、畝に沿って走行する甘藷挿苗機1の走行方向を案内するための装置であり、畝の左右側面(斜面)に当接させるための畝ガイドローラ8a・8aを左右一対備えている。これらの畝ガイドローラ8a・8a間に畝を挟み込み、または、斜面に当接させながら転動させて、この状態で甘藷挿苗機1を走行させることで、甘藷挿苗機1を運転操作により方向制御することなく、畝に沿って走行させることが可能である。 【0018】 前輪支持装置9には、エンジンフレーム5に位置固定されている前輪支持軸9aと、前輪支持軸9a回りに回転自在で、各前輪2を支持する前輪アーム9b・9bと、が備えられている。 後輪支持装置11も、前輪支持装置9と同様の構成であり、ミッションケース6に位置固定されている後輪支持軸11aと、後輪支持軸11a回りに回転自在で、各後輪3を支持するチェーンケース11b・11bと、が備えられている。 なお、後輪支持軸11aの内部には、後輪3・3の駆動軸が内蔵されており、この駆動軸の回転駆動が、左右それぞれで、チェーンケース11b内のチェーンを介して、後輪3に伝達される。 【0019】 走行機体4は次の構成により、前輪2・2および後輪3・3に対する高さ位置の調整、つまり畝上面に対する高さ位置の調整が可能となっている。 まず、前輪アーム9bとチェーンケース11bとは図示せぬ連結軸を介して連結されており、前輪アーム9bおよびチェーンケース11bが平行リンクに構成されている。そして、前輪アーム9bまたはチェーンケース11bを回転させることで、前輪2・2および後輪3・3に対する走行機体4の上下高さが可変である。 本実施の形態では、チェーンケース11bを走行機体4に対して回転させる手段として、エンジンフレーム5とチェーンケース11bとを連結して伸縮させるアクチュエータ19が設けられている。このアクチュエータ19を伸縮させることにより、前記平行リンクの作動を介して、前輪2・2および後輪3・3に対して、走行機体4が上下動する。 【0020】 走行機体4の上下動は、前記畝高さ検出装置16による畝高さの検出に基づいて行なわれるものである。 前記畝高さ検出装置16には、畝上面18と接触するセンサーローラ16aと、センサーローラ16aを支持しエンジンフレーム5に回転自在に設けられるセンサーアーム16bと、が備えられている。 このセンサーアーム16bの傾斜角度は、エンジンフレーム5と畝上面18との離間距離に関する情報を与えるものである。そして、このセンサーアーム16bの傾動に応じて、油圧バルブのスプールが押し引きされて、油圧式とした前記アクチュエータ19の作動が制御され、エンジンフレーム5と畝上面18との離間距離が一定に保たれるように、走行機体4の高さ位置が制御される。 また、左右一方のチェーンケース11bを他方のチェーンケース11bに対して回転させる(傾斜させる)アクチュエータ(図示せず)が、前記アクチュエータ19とは別に設けられており、甘藷挿苗機1は、左右傾斜制御も可能に構成されている。 【0021】 図1、図2を用いて、苗搬送台12を説明する。 苗搬送台12は、図示せぬ苗収容ケースに収容されている苗を、植付け装置13に備える植付け爪20L・20Rに、自動的に搬送して供給する装置である。 苗搬送台12には、前後方向で左回りに回転する帯状の搬送ベルト21が備えられると共に、この搬送ベルト21上には、スポンジ等の弾性体で構成した一対の樹脂材が対向配置されてなる保持部22が、苗を保持する手段として、等間隔に配置されている。 搬送ベルト21の上面は、前記苗収容ケースから取り出した苗を保持させる載置部であり、搬送ベルト21の下端位置は、植付け爪20L・20Rに苗を引き継ぐ受渡し位置21dである。 【0022】 苗搬送台12には、ミッションケース6のPTO軸からの動力が伝達される構成であり、後述の植付け装置13と連動して、搬送ベルト21が間欠的に回転駆動されるように構成されている。 【0023】 図1、図3を用いて、植付け装置13を説明する。 植付け装置13は、左右一対の植付け爪20L・20Rと、植付け爪20L・20Rを受渡し位置21dから畝中まで往復運動させる爪往復動機構24と、を備えている。 【0024】 植付け爪20L・20Rは、苗搬送台12の受渡し位置21dより受け渡された苗を畝中に移植するものであり、左右の植付け爪20L・20Rの当接・離間により、苗の保持や、保持した苗の解放が可能となっている。 前記往復運動の最上位置は受渡し位置21dであり、この受渡し位置21dにある苗を、植付け爪20L・20Rが挟み込んで掴み取り、畝中にある前記往復運動の最下位置で、植付け爪20L・20Rが苗を解放し、植付け爪20L・20Rが上方へ退くことで、畝中への苗の移植が行なわれる。 【0025】 前記爪往復動機構24は、植付け駆動軸25の回転運動を、苗搬送台12から畝中に至る植付け爪20L・20Rの往復運動に変換する、クランク機構である。この植付け駆動軸25には、ミッションケース6のPTO軸からの動力が伝達される構成である。 より詳しくは、ミッションケース6および植付け装置13の左右一側には、ミッションケース6から植付け装置13に至る伝動ケース45(図2に図示)が配置され、前記PTO軸からの動力が、伝動ケース45内に配置されるチェーン等よりなる駆動伝達機構を介して、植付け装置13の植付け駆動軸25に伝達される構成である。 【0026】 図3を用いて、爪往復動機構24を概略的に説明する。 爪往復動機構24には、植付け駆動軸25と一体的に回転する第一リンクアーム26と、姿勢調整軸27に回動自在に設けられる第二リンクアーム28と、が備えられている。 植付け駆動軸25は、自転(自らの軸心周りの回転)は可能であるが、ハンドルフレーム7に位置固定される構成である。また、姿勢調整軸27は、ハンドルフレーム7に位置固定される構成である。 第一リンクアーム26の先端には、第一支点軸29が固定されると共に、第二リンクアーム28の先端には、第二支点軸30が固定されている。 そして、植付け爪20L・20Rを支持する爪支持ケース31が、第一支点軸29および第二支点軸30により、二点支持される。 【0027】 以上構成において、第一支点軸29から第二支点軸30までの距離は常に一定である。また、植付け駆動軸25から第一支点軸29までの距離や、姿勢調整軸27から第二支点軸30までの距離も一定である。 なお、本明細書において、軸間の距離とは、軸心間の距離のことを意味する。 【0028】 このため、植付け駆動軸25の回転により、爪支持ケース31が植付け駆動軸25周りに回転すると共に、爪支持ケース31の姿勢が変化する。 第一支点軸29から第二支点軸30までの距離が一定のため、爪支持ケース31の公転(植付け駆動軸25周りの回転)に伴って、第二リンクアーム28が姿勢調整軸27周りの円弧軌道上を往復運動する。つまり、第一支点軸29と第二支点軸30との相対位置が変化する。 このため、第一支点軸29および第二支点軸30により二点支持される爪支持ケース31の姿勢が変化する。爪支持ケース31の姿勢の変化は、植付け爪20L・20Rの姿勢の変化を意味する。 【0029】 以上のようにして、植付け駆動軸25の回転により、爪往復動機構24を介して、植付け爪20L・20Rの先端の軌跡が三日月状体の外周の経路(以下、三日月状経路R1)に沿って、往復運動する。 なお、図3に示す三日月状経路R1は、甘藷挿苗機1本体を停止した状態で植付け爪20L・20Rを駆動させたものであり、本体を走行しながら植え付ける移動経路とは、異なるものである。 【0030】 図4に示すように、本体を走行しながら植え付ける、植付け爪20L・20Rの移動経路は、移動経路の両端が離間すると共に、移動経路の中途部の一点で交わった、α字状の経路(以下、α字状経路R2)となる。 これは、植付け爪20L・20Rの運動が、前記爪往復動機構24による運動(三日月の外周状の往復運動)と、甘藷挿苗機1の走行による運動(直線運動)とを、合成したものとなるためである。 【0031】 ここで、α字状経路R2の交点位置Pは、植付け作業時における甘藷挿苗機1の走行速度を変化させることにより、上下するものである。そして、畝上面18の付近に、交点位置Pが位置するように、甘藷挿苗機1の走行速度が設定されている。このようにして、植付け穴の畝上面18での開口幅が、小さくなるようにしている。 また、マルチフィルムの敷設された畝への植付けにおいては、植付け穴の開口幅(畝表面の開口幅)が小さくなるにつれ、植付けに際してのマルチフィルムの切断幅が小さくて済む。特に、植付け爪20L・20Rの畝への突入位置と、畝からの退出位置とが略一致する場合は、植付け爪20L・20Rの先端に設ける切断刃33a(後述)により、突入時に植付け穴の表面となる部位のマルチフィルムを切断しておけば、退出時にも問題がない。したがって、植付け爪20L・20Rとマルチフィルムとの引っ掛かりを防止すべく、マルチフィルムの切断装置を別設するなどの必要がない。 【0032】 以上構成により、植付け爪20L・20Rにより、植付け穴の形成が畝の内部でのみ行なわれて、畝上面18を前後方向に切り裂くことがなく、畝上面18での植付け穴の開口幅が、最小化される。 したがって、植付け爪20L・20Rによる苗移植が行なわれた状態で、苗が土中より露出することがなく、苗の植付けが確実となっている。 【0033】 次に、図5を用いて、植付け姿勢の切替機構について説明する。 苗の植付け姿勢は、主として、植付け爪20L・20Rの往復運動の経路形状によって決定されるものである。爪往復動機構24は、植付け爪20L・20Rの往復運動の経路を、複数のパターンで切り替えることが可能に構成されており、この経路形状の変更により、異なる植付け姿勢で苗が植え付けられることになる。 【0034】 植付け爪20L・20Rの往復運動の経路は、次の三つの位置関係により定まるものである。第一支点軸29の位置と、第二支点軸30の位置と、第二支点軸30の揺動範囲を与える姿勢調整軸27の位置と、の位置関係である。 そこで、前記往復運動の経路を変更する手段として、第二支点軸30および姿勢調整軸27の位置を変更させる構成が、爪往復動機構24には設けられている。 一つは、爪支持ケース31に対する第二支点軸30の取付位置を変更可能とする構成である。もう一つは、ハンドルフレーム7に対する姿勢調整軸27の取付位置を変更可能とする構成である。 以下で、これらの構成について具体的に説明する。 【0035】 ここでまず、図5、図6を用いて、爪支持ケース31について説明する。 前記爪支持ケース31は、より詳しくは、次の三部分、開閉機構ケース37、ボス38、姿勢調整板39を、略一直線状に順に連結固定してなっている。 ここで、開閉機構ケース37には、植付け爪20L・20Rを開閉運動させるリンク機構が内蔵されている。ボス38には、第一支点軸29に回動自在に支持させるためのベアリングが内蔵されている。 一方、姿勢調整板39には、第二支点軸30の取付位置を変更可能とする手段として、取付用長孔39aと取付用孔39bとが、形成されている。そして、第二支点軸30を取付用長孔39aや取付用孔39bに挿入した状態で、姿勢調整板39に第二支点軸30をボルト等により枢支することが可能である。取付用長孔39aと取付用孔39bはボス38の軸心から徐々に離れるように配置し、かつ、図6においてボス38を中心として左回りに所定角度ずつ回転した位置に設けられる。言い換えれば、第二支点軸30は第一支点軸29との間の距離及び角度を変更できるようにしている。 【0036】 取付用長孔39aは長孔としているので、この取付用長孔39aに第二支点軸30を挿入して、姿勢調整板39に対する第二支点軸30の取付位置を連続的に変更して位置決め可能としている。 ここで、取付用長孔39aの形成方向は、第一支点軸29の接線方向と半径方向の間の斜め方向に開口し、取付用長孔39a内に第二支点軸30を挿入した状態で、第一支点軸から第二支点軸までの距離を変化させる方向となっている。 なお、本実施の形態では、第二支点軸30の取付位置は取付用長孔39a内の三ヶ所で位置決め固定可能な構成とし、そのために姿勢調整板39の反ボス38側端部に位置決め孔39c・39d・30eを形成し、位置決め板40を取り付ける構成としている。このように位置決め固定可能な箇所が設けられているのは、爪支持ケース31への第二支点軸30の位置決め精度を高めるためである。 【0037】 図5、図6、図7を用いて、位置決め板40による第二支点軸30の位置決めについて説明する。 図7に示すように、位置決め板40には、その一端部に、第一支点軸29の外径と一致する半円状の凹部40cが形成されており、位置決め板40を第一支点軸29周りに当接させた状態で回転させることが可能である。 また、位置決め板40には、前記凹部40cと反対側の端部に、位置決め孔40dが形成されている。この位置決め孔40dは、姿勢調整板39に対して位置決め板40を位置決めする際に用いられるものであり、図6に示すように、姿勢調整板39に設けた複数の位置決め孔39c・39d・30eは前記位置決め孔40dに対応するように形成されている。 【0038】 図6に示すように、前記位置決め孔39c・39d・30eは、第一支点軸29周りの円周上に配置され、各位置決め孔から第一支点軸29(ボス38)までの距離は、位置決め孔39c・39d・30eのいずれにおいても同一である。この距離をL0とする。 【0039】 また、図7に示すように、位置決め板40において、位置決め孔40dから第一支点軸29に至る距離も、前記位置決め孔39c・39d・30eのそれぞれから第一支点軸29までの距離と同一であり、L0である。また、位置決め板40の長手方向中央部には受け用長孔40aがその中心が位置決め孔40dと第一支点軸29の中心を結ぶ線上に設けられ、その長手方向の長さは前記取付用長孔39aのボス38の中心からの半径方向の最大値と最小値の差に等しく構成され、ボス38の中心からの位置に合わせて配置している。 【0040】 以上構成により、位置決め板40の凹部40cを係止して支点とし第一支点軸29周りに回転させることで、位置決め孔39c・39d・30eのいずれかと、位置決め孔40dとを、合わせることが可能である。そして、前記合わせた状態で、姿勢調整板39と位置決め板40とを、それぞれの位置決め孔を同時に、ピン43(図5、図9)を用いて挿通することで、姿勢調整板39に対して位置決め板40を位置決め固定することが可能である。 このため、姿勢調整板39に対して、位置決め板40を三つの異なる姿勢で、取り付けることが可能である。 【0041】 そして、姿勢調整板39および位置決め板40には、前記三つの取付姿勢に応じて、姿勢調整板39および位置決め板40を第二支点軸30が同時に挿通可能となるように、それぞれ挿通孔が形成されている。 姿勢調整板39に形成される挿通孔は、前記取付用長孔39aおよび取付用孔39bである。 一方、位置決め板40に形成される挿通孔は、受け用長孔40aおよび受け用孔40bである。ここで、受け用長孔40aは取付用長孔39aに対応するものであり、取付用孔39bは取付用孔40bに対応するものである。 【0042】 姿勢調整板39に対して前記三ヶ所のいずれかで位置決め板40を位置決めすると、受け用長孔40aと取付用長孔39aとの合流部が形成されると共に、この合流部を介して、第二支点軸30を挿通することが可能である。受け用長孔40aおよび取付用長孔39aの幅は、第二支点軸30の外径とほぼ一致するので、受け用長孔40aおよび取付用長孔39aの合流部において、第二支点軸30は位置決めされる。 ここで、この三ヶ所の位置決めに応じて、それぞれ、受け用長孔40aと取付用長孔39aとの間で異なる合流部が形成されるように、受け用長孔40aおよび取付用長孔39aの形成長さや形成方向が、適宜設定されている。 【0043】 図6、図7に示すように、姿勢調整板39に対する位置決め板40の位置決めが、位置決め孔39cで行なわれた場合に、受け用長孔40aと取付用長孔39aとで形成される合流部がM1であり、合流部M1から第一支点軸29までの距離はL1である。 同じく、前記位置決めが位置決め孔39dで行なわれた場合に、受け用長孔40aと取付用長孔39aとで形成される合流部がM2であり、合流部M2から第一支点軸29までの距離はL2である。 同じく、前記位置決めが位置決め孔39eで行なわれた場合に、受け用長孔40aと取付用長孔39aとで形成される合流部がM3であり、合流部M3から第一支点軸29までの距離はL3である。 【0044】 特に、前記三ヶ所の一つ、位置決め孔39eで姿勢調整板39に対して位置決め板40を位置決めした場合は、受け用孔40bと取付用孔39bとが重複し、この重複する両孔を介して、第二支点軸30を挿通することも可能である。 第一支点軸29から受け用孔40bまでの距離と、第一支点軸29から取付用孔39bまでの距離は同一であり、この距離をL4とする。そして、距離L1<L2<L3<L4と徐々に長くなるようにし、かつ、L1の線からL4の線までそれぞれ順に所定角度左回転した位置で固定される。 【0045】 以上構成により、爪支持ケース31に対する第二支点軸30の取付位置は、合計四ヶ所で変更可能に構成されている。三ヶ所の取付位置は、取付用長孔39aの長手方向上に存在し、残りの一ヶ所の取付位置は、取付用孔39bの形成位置である。 【0046】 次に、図5、図8、図9を用いて、姿勢調整軸27の取付位置を変更可能とする構成を説明する。 姿勢調整軸27は、次の構成により、ハンドルフレーム7に対して、複数の取付位置のいずれかで固定されるものとなっている。 まず、姿勢調整軸27は、支持アーム41の一端部に固定されている。この支持アーム41の他端部は、ハンドルフレーム7に固定される支持板42に取り付けられて固定されるものとなっている。 この支持板42に対する支持アーム41の取付位置は、複数設けられており、具体的には次の構成である。 【0047】 図8に示すように、支持アーム41には、二つの挿通孔41a・41bが形成されると共に、支持板42には、三角形の頂点位置に挿通孔42a・42b・42cが形成されている。側面視において、挿通孔42cが最も上方に位置し、この挿通孔42cの下方に、挿通孔42a・42bが位置する。 ここで、挿通孔41a・41b間の距離と、挿通孔42a・42c間の距離および挿通孔42b・42c間の距離は共に同一であり、この距離をDとする。 このため、支持アーム41を支持板42に対して、二通りの姿勢で位置決め固定することが可能となっている。支持アーム41の挿通孔41a・41bを、支持板42の挿通孔42a・42cに合わせて、ピン44・44を挿入して位置決めした場合、姿勢調整軸27の取付位置はF1である。また、支持アーム41の挿通孔41a・41bを、支持板42の挿通孔42b・42cに合わせて、ピン44・44を挿入して位置決めした場合、姿勢調整軸27の取付位置はF2である。 【0048】 そして、図5、図9に示すように、以上構成により、姿勢調整軸27のハンドルフレーム7に対する取付位置は、合計二ヶ所で変更可能に構成されている。取付位置F1は植付け駆動軸25の上方に配置され、取付位置F2は植付け駆動軸25の斜め上後方、つまり、植付け爪20と反対側の離れる方向に配置される。 【0049】 爪往復動機構24においては、以上で説明したように、爪支持ケース31に対する第二支点軸30の取付位置が四ヶ所で変更可能であると共に、ハンドルフレーム7に対する姿勢調整軸27の取付位置が二ヶ所で変更可能となっている。 したがって、これらの取付位置を組み合わせると、植付け爪20L・20Rの往復運動の経路として、合計八つの可能なパターンが存在することになるが、本実施の形態の甘藷挿苗機1において、植付け姿勢として特に有効であるパターンは、以下の四つのパターンである。 【0050】 図5と、図4、図10、図11を用いて、植付け姿勢が「船底植え」である場合を説明する。 「船底植え」とは、甘藷苗の植付け姿勢において、船の底面の一端側形状のように、横に寝かせるように植え付ける姿勢のことを意味する。 図5に示すように、船底植えは、姿勢調整軸27が、二ヶ所で変更可能な取付位置のうち、より第一支点軸29に近い位置(取付位置F1)に取り付けられた場合の植付け姿勢である。第一支点軸29と姿勢調整軸27とが接近すると、植付け爪20L・20Rの姿勢変更幅(前後上下方向の振れ幅)が、より大きなものとなる。 【0051】 図4、図10、図11には、姿勢調整軸27の取付位置がF1の場合(図5に示す場合)に、第二支点軸30の取付位置が異なる三つのパターンを示している。 図4には、前記合流部M1に第二支点軸30が取り付けられた場合における、植付け爪20L・20Rの往復運動の経路を示している。このとき、合流部M1から第一支点軸29までの距離はL1である。 図5には、前記合流部M2に第二支点軸30が取り付けられた場合における、植付け爪20L・20Rの往復運動の経路を示している。このとき、合流部M2から第一支点軸29までの距離はL2である。 図6には、前記合流部M3に第二支点軸30が取り付けられた場合における、植付け爪20L・20Rの往復運動の経路を示している。このとき、合流部M3から第一支点軸29までの距離はL3である。 【0052】 図4、図10、図11に示すように、合流部から第一支点軸29までの距離が短くなるにつれ、船底植えにおける植付け爪20L・20Rの移動経路が、より緩やかとなり、前記α字状経路における交点位置が下降して、畝表面に接近するものとなっている。 【0053】 図9と、図12を用いて、植付け姿勢が「斜め植え」である場合を説明する。 「斜め植え」とは、甘藷苗の植付け姿勢において、斜め方向(例えば45度方向)に沿って植え付ける姿勢のことを意味する。 図9に示すように、斜め植えは、姿勢調整軸27が、二ヶ所で変更可能な取付位置のうち、より第一支点軸29に遠い位置(取付位置F2)に取り付けられた場合の植付け姿勢である。第一支点軸29と姿勢調整軸27とが離間すると、植付け爪20L・20Rの姿勢変更幅(前後上下方向の振れ幅)が、より小さなものとなる。 【0054】 図12には、姿勢調整軸27の取付位置がF2の場合(図9に示す場合)に、第二支点軸30の取付位置を取付用孔39bとした場合のパターン、植付け爪20L・20Rの往復運動の経路、を示している。このとき、取付用孔39bから第一支点軸29までの距離はL4である。 【0055】 図12に示す斜め植えの場合は、前記往復経路の往路と復路とが、略一致するものとなっている。このため、植付け爪20L・20Rにより畝中に形成される植付け穴の開口幅が、最小化されるものとなる。 【0056】 図3を用いて、植付け爪20L・20Rの形状を説明する。 植付け爪20L・20Rは左右対称の形状であるので、左側の植付け爪20Lについて説明する。 側面視において、植付け爪20Lの形状は、一方の辺が他方の辺よりも三倍程度長いV字状であり、長辺部である畝中突入部20aと、短辺部である基部20bよりなる。畝中突入部20aは、第一リンクアーム26の回転に伴って畝中へ突入する部分であり、基部20bは、爪支持ケース31内のリンクに接続される部分である。また、畝中突入部20aの先端部には、苗を挟み込むための当接板33が固設されている。 この当接板33の端部には、マルチフィルムを切り裂くための切断刃33aが形成されており、この切断刃33aが、植付け爪20L・20Rの畝中への突入時に、植付け穴の表面に位置するマルチフィルムを切断する。 【0057】 畝中突入部20aの形状は、長手方向の二ヶ所で折曲された折れ線形状であり、全体として凹状に形成されている。 ここで、畝中突入部20aは、植付け爪20L・20Rを往復運動させる爪往復動機構24の駆動源となる植付け駆動軸25に対して、凹状となっている。 このため、畝中突入部20aの全体が、前記α字状経路(植付け爪20L・20Rの先端の移動経路)に沿って移動し、植付け穴を必要以上に拡大することがない。 【0058】 また、畝中突入部20aの長手方向長さは、植付け対象である甘藷苗の土中突入部分の長さより長く形成されている。 このため、植付け爪20L・20Rを畝中に差し込むだけで、苗を挿入するのに必要なだけの長さを有する植付け穴を形成することができる。畝中突入部の長さが、必要とされる植付け穴の長さよりも短い場合は、植付け爪を畝中でスライドさせて、畝上面を前後方向に切り裂くなどして、自らよりも長い範囲に穴を形成する必要があるが、植付け爪20L・20Rの場合は、このようなことを行なう必要がない。また、マルチフィルムの切断幅も小さくて済む。 【0059】 植付け爪20L・20Rの開閉機構について説明する。 前記爪支持ケース31内には、植付け爪20L・20Rを開閉運動させるリンク機構と、このリンク機構の始端に位置するレバー36とが、備えられている。 【0060】 レバー36は、前記爪支持ケース31内で回転自在に設けられると共に、図示せぬ付勢手段により、第一支点軸29に固定される開閉カム32に当接するように設けられている。そして、開閉カム32との当接によるレバー36の回転運動が、前記リンク機構を介して、植付け爪20L・20Rの開閉運動に変換される。 【0061】 前記レバー36は、前記開閉カム32の外周面に当接するように構成されており、開閉カム32の外径変化に応じて、その回転位置が変化し、植付け爪20L・20Rの開閉が切り替えられると共に、開放時の開度が変化する。 植付け爪20L・20Rの開閉および開度は、「閉」の状態と、苗を保持する「小さく開」の状態と、保持している苗を解放する「大きく開」の三段階で変化するものとされており、この三段階に対応するように、前記開閉カム32の外周面は、その半径が変化するように形成されている。 【0062】 開閉カム32は第一支点軸29に固設される構成であり、第一リンクアーム26の回転に伴って、植付け駆動軸25周りに公転し、側面視での姿勢(回転位置)が変化する。 一方、爪支持ケース31の姿勢も、第一リンクアーム26の回転に伴って変化するが、この爪支持ケース31の姿勢変化の運動は、開閉カム32の回転運動とは、相対的に異なる運動である。 このため、爪支持ケース31に備える前記レバー36に、開閉カム32の外周面が当たる位置が、植付け駆動軸25の回転に応じて変化する。したがって、植付け駆動軸25の回転に応じて、植付け爪20L・20Rが開閉することになる。 【0063】 そして、植付け爪20L・20Rを、その往復運動の最上位置で開から閉状態に移行させて、苗搬送台12より苗を掴み取らせると共に、前記往復運動の最下位置で閉から開状態に移行させて、畝中に苗を解放させるように、植付け爪20L・20Rの開閉機構は構成されている。 【0064】 本発明の甘藷挿苗機をまとめる。 第一の発明たる甘藷挿苗機は、機体フレームに位置固定され、回転駆動される植付け駆動軸と、植付け駆動軸と一体に、その周りを公転する第一支点軸と、機体フレームに位置固定される姿勢調整軸と、姿勢調整軸周りに公転自在に設けられる第二支点軸と、互いに平行な第一支点軸および第二支点軸に二点支持される、植付け爪の爪支持体と、を備えている。そして、機体の走行に連動して、植付け爪が往復運動を行なうものである。 【0065】 本実施の形態では、前記機体フレームはハンドルフレーム7である。第一支点軸29は、植付け駆動軸25と一体的に回転する第一リンクアーム26に固定されて、植付け駆動軸と一体に、その周りを公転する構成である。姿勢調整軸27は、ハンドルフレーム7に支持アーム41および支持板42を介して位置固定される構成である。第二支点軸30は、姿勢調整軸27に回動自在に設けられる第二リンクアーム28の先端に固定される構成であり、姿勢調整軸27周りに公転自在である。前記爪支持体は爪支持ケース31であり、この爪支持ケース31は、互いに左右方向の平行な軸である第一支点軸29および第二支点軸30に、二点支持されている。 また、エンジン10より出力される動力は、ミッションケース6を介して、後輪3・3を駆動する走行駆動力と、植付け駆動軸25を駆動する作業駆動力とに分岐されて出力されるものであり、植付け駆動軸25による植付け爪20L・20Rの往復運動は、甘藷挿苗機1の走行に連動するものである。 【0066】 加えて、前記爪支持体には、第二支点軸の取付位置が複数設けられるものである。 【0067】 本実施の形態では、第二支点軸30を爪支持ケース31に取り付ける位置は、爪支持ケース31の姿勢調整板39に形成される、取付用長孔39aおよび取付用孔39bの形成位置としている。特に、取付用長孔39aは、第二支点軸30の取付位置を連続的に与えることが可能である。 【0068】 以上構成により、第二支点軸の取付位置に応じて、植付け爪の往復運動の経路が変更される。 このため、一台の甘藷挿苗機において、複数の植付け姿勢で甘藷苗の植付けを行なうことが可能である。例えば、一台の甘藷挿苗機で、苗の植付け姿勢を、船底植えと斜め植えとで切り替え可能とすることもできる。 【0069】 第二の発明たる甘藷挿苗機においては、第一の発明において、次の構成としたものである。 機体フレームには、前記姿勢調整軸の取付位置が複数設けられる、ものである。 【0070】 本実施の形態では、ハンドルフレーム7に固定される支持板42に、姿勢調整軸27が固定される支持アーム41の取付位置が、二ヶ所設けられる構成であり、支持板42に対する支持アーム41の取付位置の変更により、ハンドルフレーム7に対して姿勢調整軸27の取付位置が変更されるものである。 【0071】 以上構成により、姿勢調整軸の取付位置に応じて、植付け爪の往復運動の経路が変更される。 このため、第一の発明と同様の効果がある。 【0072】 第三の発明たる甘藷挿苗機においては、第一または第二の発明において、次の構成としたものである。 前記支持体には、前記第二支点軸の取付位置を連続的に付与する取付用長孔が形成されると共に、この取付用長孔は、第一支点軸から第二支点軸までの距離を変化させる方向に形成される、ものである。 【0073】 本実施の形態では、爪支持ケース31の姿勢調整板39に形成される取付用長孔39aは、取付用長孔39a内に第二支点軸30を挿入した状態で、第一支点軸から第二支点軸までの距離を変化させる方向に形成されている。 【0074】 以上構成により、第二支点軸の取付位置に応じて、植付け爪の往復運動の経路が変更される。 このため、第一の発明と同様の効果がある。 【0075】 第四の発明たる甘藷挿苗機においては、第三の発明において、次の構成としたものである。 この甘藷挿苗機は、前記支持体に、複数ヶ所で位置決め固定可能な位置決め体を、備えている。この位置決め体には、前記第二支点軸を長手方向に通過自在とする受け用長孔が形成されると共に、この受け用長孔と前記取付用長孔との合流部で、前記第二支点軸が前記支持体に位置決め固定されるものである。 【0076】 本実施の形態では、前記支持体たる爪支持ケース31に、三ヶ所で位置決め固定可能な位置決め板40が、甘藷挿苗機1に備えられている。 この位置決め板40には、前記取付用長孔49aと異なる方向に、受け用長孔40aが形成されている。この受け用長孔40aの形成方向は、前記三ヶ所の固定位置(位置決め孔39c・39d・39e)のいずれに、位置決め孔40dが合うように固定された場合であっても、取付用長孔49aと交わるものとなっている。 そして、爪支持ケース31と位置決め板40との位置決め位置に応じて、受け用長孔40aと取付用長孔39aとに合流部M1・M2・M3がそれぞれ形成されるものである。 択一的に形成される合流部M1・M2・M3のどれにでも、第二支点軸30を挿通可能であり、この挿通を行なうことで、第二支点軸30が爪支持ケース31に位置決め固定される。 【0077】 以上構成により、受け用長孔と取付用長孔との合流部が形成される。 このため、取付位置が連続的に付与される取付用長孔を備える爪支持体にも、第二支点軸を位置決め固定可能である。したがって、受け用長孔の形状や長さの異なる位置決め板を用意して適宜交換することにより、第二支点軸を爪支持体に対して任意の位置に位置決め固定することも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0078】 【図1】甘藷挿苗機の全体側面図である。 【図2】甘藷挿苗機の全体平面図である。 【図3】植付け装置の構成を示す側面図である。 【図4】船底植え時の植付け爪の移動経路を示す側面図である。 【図5】船底植え時の爪往復動機構を示す側面図である。 【図6】爪支持ケースの構成を示す側面図である。 【図7】位置決め板の構成を示す側面図である。 【図8】(a)図は支持板を示す側面図であり、(b)図は支持アームを示す側面図である。 【図9】斜め植え時の爪往復動機構を示す側面図である。 【図10】船底植え時の植付け爪の移動経路を示す側面図である。 【図11】船底植え時の植付け爪の移動経路を示す側面図である。 【図12】斜め植え時の植付け爪の移動経路を示す側面図である。 【符号の説明】 【0079】 1 甘藷挿苗機 7 ハンドルフレーム(機体フレームの一部) 20L・20R 植付け爪 25 植付け駆動軸 27 姿勢調整軸 29 第一支点軸 30 第二支点軸 31 爪支持ケース(爪支持体) 39 姿勢調整板 39a 取付用長孔(取付位置) 39b 取付用孔(取付位置) 40 位置決め板(位置決め体) 40a 受け用長孔 40b 受け用孔
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
|
| 【出願日】 |
平成16年11月5日(2004.11.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2006−129780(P2006−129780A) |
| 【公開日】 |
平成18年5月25日(2006.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願2004−322675(P2004−322675) |
|