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【発明の名称】 移植機
【発明者】 【氏名】渡里 圭介
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【要約】 【課題】条止めレバーを構成する部品点数を減らしてコストの低減を図る。

【解決手段】複数の植付駆動軸28のうち、任意の植付駆動軸28の駆動と、該植付駆動軸28に対応する苗送り体25の駆動を選択的に停止可能な操作具91を備え、この操作具91を中立位置Nを基準として左右揺動操作可能に構成し、当該操作具91の中立位置Nからの一方への操作で隣接する二つの植付駆動軸28のうち一方の植付駆動軸28と、対応する苗送り体25の駆動を停止し、他方への操作で他方の植付駆動軸28と、対応する苗送り体25の駆動を停止できるように構成すると共に、前記操作具91の中立位置Nにおいて、該操作具91を左右揺動操作方向に対し直交する方向に揺動操作可能に構成し、当該揺動操作によって隣接する二つの植付駆動軸28と、対応する苗送り体25の駆動を同時に停止できるように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンから植付部(22)に入力される動力を分岐して複数の植付駆動軸(28)に伝動し、該駆動軸(28)に設けた所定数の移植杆(24a)を駆動させると共に、苗載台(23)上に並置した苗を苗送り体(25)の駆動によって各移植杆(24a)に向けて夫々縦送りするように構成し、操作具(91)の操作で前記複数の植付駆動軸(28)のうち、任意の植付駆動軸(28)の駆動と、対応する苗送り体(25)の駆動を選択的に停止可能な操作具(91)を備えた移植機(10)において、前記操作具(91)を中立位置(N)を基準として左右揺動操作可能に構成し、当該操作具(91)の中立位置(N)からの一方への操作で隣接する二つの植付駆動軸(28)のうち一方の植付駆動軸(28)と、対応する苗送り体(25)の駆動を停止し、他方への操作で他方の植付駆動軸(28)と、対応する苗送り体(25)の駆動を停止することを特徴とする移植機。
【請求項2】
左右揺動操作可能な操作具(91)の中立位置(N)において、該操作具(91)を左右揺動操作方向に対し直交する方向に揺動操作可能に構成し、当該揺動操作によって隣接する二つの植付駆動軸(28)と、対応する苗送り体(25)の駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載の移植機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用型田植機等の移植機において、複数の移植杆に動力を伝動する植付伝動ケース内の植付駆動軸と、該植付駆動軸に対応する苗送り体とを連動させて駆動または停止させる操作具の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗用型田植機等の移植機においては、苗載台の背面に条止めレバーを設け、この条止めレバーを揺動操作することによって、当該条止めレバーに連結された縦送りストップワイヤーと植付爪ストップワイヤーを介して、苗載台上に載置した苗を移植爪を備えるロータリケース(移植装置)に向けて縦送りする苗縦送り装置と、ロータリケースに動力を伝達するプランタケース(植付伝動ケース)内の伝動機構とを連動させて駆動または停止することができるように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−21号公報(第3頁、図4−図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述した特許文献1の移植機は、2条分の植付爪を備えるロータリケースに動力を伝達するためのプランタケース毎に一つの条止めレバーが対応して設けられており、この条止めレバーを構成する部品点数を減らしてコストの低減を図ることが期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題を解決することを目的としたものであって、エンジンから植付部に入力される動力を分岐して複数の植付駆動軸に伝動し、該駆動軸に設けた所定数の移植杆を駆動させると共に、苗載台上に並置した苗を苗送り体の駆動によって各移植杆に向けて夫々縦送りするように構成し、操作具の操作で前記複数の植付駆動軸のうち、任意の植付駆動軸の駆動と、対応する苗送り体の駆動を選択的に停止可能な操作具を備えた移植機において、前記操作具を中立位置を基準として左右揺動操作可能に構成し、当該操作具の中立位置からの一方への操作で隣接する二つの植付駆動軸のうち一方の植付駆動軸と、対応する苗送り体の駆動を停止し、他方への操作で他方の植付駆動軸と、対応する苗送り体の駆動を停止することを第1の特徴としている。
【0005】
そして、左右揺動操作可能な操作具の中立位置において、該操作具を左右揺動操作方向に対し直交する方向に揺動操作可能に構成し、当該揺動操作によって隣接する二つの植付駆動軸と、対応する苗送り体の駆動を停止することを第2の特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、操作具を中立位置を基準として左右揺動操作可能に構成し、この操作具の中立位置からの一方への操作で隣接する二つの植付駆動軸のうち一方の植付駆動軸と、対応する苗送り体の駆動を停止し、他方への操作で他方の植付駆動軸と、対応する苗送り体の駆動を停止することできるようになり、当該操作具の設置数を従来よりも半減できるのでコストの低減が図れる。
【0007】
そして、請求項2の発明によれば、左右揺動操作可能な操作具の中立位置において、該操作具を左右揺動操作方向に対し直交する方向に揺動操作可能に構成し、当該揺動操作によって隣接する二つの植付駆動軸と、対応する苗送り体の駆動を同時に停止することができるので作業性が大幅に向上する。また、ミッションケースから移植杆に至る駆動力伝動系から分岐して施肥機等の作業機を駆動させるように構成にすると、例えば4条植えの移植機においては、全条分の移植杆の駆動を同時に停止した状態で当該作業機のみを単独で駆動させることを低コストで実現できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は移植機の一例である4条植え乗用型田植機10の側面図であって、該乗用型田植機10は、機体フレーム11を左右の前輪12と後輪13によって支持すると共に、機体フレーム11の後方上部に運転席14を載置し、その前方には操作パネル15を装備し、該操作パネル15の上部には運転ハンドル16、該運転ハンドル16の下方には操作部床面を形成する図示しないステップを設けている。
【0009】
そして、機体フレーム11の前側には、図示しないエンジン等を被包するボンネット18を設けている。また、機体フレーム11の後部には、リンク機構21を介して植付部22を昇降自在に装着している。この植付部22は、前高後低状の傾斜姿勢で左右往復動する苗載台23と、該苗載台23上に並置されているマット苗を植付ケース(プランタ)24に備える移植杆24a,24aに向けて縦送りする苗送り体25等を有している。
【0010】
更に詳しくは、苗載台23上に並置されているマット苗は、左右往復移動する苗載台23の下端に設けたエプロン31の苗受け部で受け止められ、次いで所定の植付軌跡を描いて駆動する植付ケース24に備える植付杆24a,24aによって、エプロン31の苗受け部で受け止めたマット苗から一株分の苗を掻取り、この掻取った苗を連続的に圃場に植付けることができるようになっている。
【0011】
また、リンク機構21の後端には昇降ホルダ32が取付けてあり、この昇降ホルダ32の下部に機体幅方向に向く植付フレームを兼ねた伝動ケース33を延設すると共に、該伝動ケース33に、前記植付杆24a,24aを駆動させるチェン27、植付駆動軸28等を内装した二つの植付伝動ケース(プランタケース)34,34を走行機体11の幅方向に所定の間隔で取付けている。
【0012】
そして、植付伝動ケース34の下方には、植付部22を所望の高さに制御するための油圧感知フロートとして作用すると共に、圃場面を整地する整地フロートを兼ねたセンターフロート35と、左右の前輪12と後輪13の車輪跡を消して圃場面を整地する整地フロートであるサイドフロート36を設けている。
【0013】
また、運転席14の側方には、ペースト状の肥料を貯留する肥料タンク41L,41Rが機体フレーム11から延設したステー40L,40Rを介して取り付けてあり、両肥料タンク41L,41R内に貯留されている肥料をポンプ装置42と図示しないパイプを介して、センターフロート35及びサイドフロート36の近傍に設けた複数の施肥ノズル43・・から土中に注入することができるようになっている。
【0014】
そして、図示しないエンジンからミッションケース45に入力された動力は、該ミッションケース45内の図示しない変速装置及び植付クラッチ等を介して植付PTO軸46に伝動されると共に、この植付PTO軸46の中途部からチェン伝動機構47とユニバーサルジョイント48,48を介して分岐させた伝動軸49から、前記ポンプ装置42に動力が伝動されるようになっている。また、植付PTO軸46の終端には、ユニバーサルジョイント51を介して中間伝動軸52を連結すると共に、この中間伝動軸52の終端と前記伝動ケース33へ動力を入力する入力軸53とをユニバーサルジョイント54を介して連結している。
【0015】
また、上述した苗載台23は、図2に示すように、その苗載置面23a,23a,・・が一条分の苗載置面毎に苗載台23の表面側に突出するリブ61,61,61によって仕切られており、それによって各苗載置面23a,23a,・・毎にマット苗を上方から送り込んで並置できるようにしてある。
【0016】
そして、苗載台23上の各苗載置面23a,23a,・・に並置されているマット苗を、植付ケース24に備える植付杆24a,24aに向けて縦送りする苗送り体25,25,・・は、一対の駆動ローラ66,66及び従動ローラ67,67からなるベルトローラに巻き掛けた突起付きの縦送りベルト68等から構成されると共に、苗載台23の下方側にある各駆動ローラ66は、苗載台23に設けたブラケットに軸支したローラ連結軸71に、止めねじ、割ピン等の固定手段を介して一体的に固定されている。
【0017】
一方、苗載台23の上方側にある従動ローラ67は、ブラケットに設けた上下方向の長孔に、回り止めを備えて摺動可能に支持した支持軸72に遊転自在に支持されると共に、この支持軸72と苗載台23の引掛け部材との間に張設したスプリング73,73,・・・により引張り付勢されており、それによって縦送りベルト68に所定の張力が付与されている。
【0018】
また、左右一側の植付伝動ケース34の外側には、伝動ケース33から駆動力が入力される横送り駆動ケース75が設けてあり、この横送り駆動ケース75から回転駆動自在な横送り軸76を突出させると共に、該横送り軸76の端部を伝動ケース33側に回転自在に支持している。
【0019】
そして、前記横送り軸76には、螺旋溝76aが形成されており、この螺旋溝76a,・・に内嵌する外筒77,・・に取り付けたブラケット78,・・を介して苗載台23を取り付けている。即ち、横送り軸76が回転駆動されると、その螺旋溝76a,・・に沿って外筒77,・・が横送り軸76の軸方向に所定ストロークで往復横移動し、それによって苗載台23が左右に往復移動する。
【0020】
また、上述した苗送り体25の駆動ローラ66は、縦送り駆動機構81,81によって間欠的に所定量(角度)回転駆動される駆動軸82に、条止めクラッチ83を介して一体回転可能に軸支している。そして、前記縦送り駆動機構81,81は、苗載台23を裏面側から見た状態(図2参照)で中央二列の苗送り体25,25の間と、右側二列の苗送り体25,25との間に配置されると共に、当該縦送り駆動機構81,81には、ワンウェイクラッチである縦送りクラッチ84,84を備えている。
【0021】
更に、前記縦送りクラッチ84,84には、ワンウェイクラッチの操作アームである縦送りレバー85,85が設けて有り、この縦送りレバー85,85を側面視で所定角度回動させることによって、駆動軸82が所定角度回転する構造となっている。
【0022】
尚、前記縦送りクラッチ84,84と縦送りレバー85,85との間には、捩じりスプリングT,Tが設けてあり、該捩じりスプリングT,Tにより両縦送りレバー85,85は常時は下向きに付勢されている。また、両縦送りレバー85,85は、ロッド86を介して一体的に連結されており、このロッド86と図示しないロッド受けアームとの当接によって両縦送りレバー85,85の初期位置の位置決めがなされ、両縦送りレバー85,85は初期位置を回動開始位置として上方に回転駆動されるようになっている。
【0023】
そして、苗載台23を裏面側から見た状態で中央二列の苗送り体25,25の間に配置した縦送り駆動機構81の駆動軸82と、該駆動軸82に隣接する中央左側の苗送り体25における右側駆動ローラ66とを条止めクラッチ83を介して連結すると共に、この右側駆動ローラ66と、中央左側の苗送り体25の左側駆動ローラ66及び最左側の苗送り体25の一対の駆動ローラ66,66をローラ連結軸S1を介して連結している。
【0024】
一方、中央右側の苗送り体25と最右側の苗送り体25の間に配置した縦送り駆動機構81の駆動軸82には、該駆動軸82に隣接する中央右側の苗送り体25における右側駆動ローラ66を条止めクラッチ83を介して連結すると共に、この右側駆動ローラ66と中央右側の苗送り体25の左側駆動ローラ66とをローラ連結軸S2を介して連結している。また、前記縦送り駆動機構81の駆動軸82に隣接する最右側の苗送り体25における左側駆動ローラ66を、条止めクラッチ83を介して連結すると共に、この左側駆動ローラ66と当該苗送り体25の右側駆動ローラ66とをローラ連結軸S3を介して連結している。
【0025】
上述した構造により縦送りレバー85の初期位置からの回動によって、駆動軸82が所定角度回転すると、全ての条止めクラッチ83が入り作動状態である場合は、全ての駆動ローラ66が縦送りレバー85の回動量(駆動軸82の回転量)に対応して駆動し、この駆動ローラ66に巻き掛けた突起付きの縦送りベルト68により、苗載台23の各苗載置面23a,23a,・・並置されているマット苗が、植付ケース24に備える植付杆24a,24aに向けて縦送りされるようになっている。
【0026】
更に、苗載台23を裏面側から見た状態で中央左側の苗送り体25の条止めクラッチ83を切り作動させると、中央左側の苗送り体25と最左側の苗縦送り体25とが共に停止し、また中央右側の苗送り体25の条止めクラッチ83を切り作動させると、中央右側の苗送り体25が停止し、更に最右側の苗送り体25の条止めクラッチ83を切り作動させると、最右側の苗送り体25が停止するようになっている。尚、前記中央右側の苗送り体25の条止めクラッチ83と最右側の苗送り体25における条止めクラッチ83とは、操作アーム88を介して一体的に入り切り操作、即ち同時に入り切り操作されるようになっている。
【0027】
そして、本発明においては、上述した中央左側の苗送り体25の条止めクラッチ83、中央右側の苗送り体25の条止めクラッチ83、及び最右側の苗送り体25における条止めクラッチ83を個別または同時に操作可能な一つの操作具、即ち一つの条止めレバー91を設けており、この条止めレバー91を操作することによって二つの植付伝動ケース34,34内の伝動機構と、両植付伝動ケース34,34に対応する苗送り体25とを選択的に連動させて駆動または停止できるようにしてある。
【0028】
詳述すると、前記条止めレバー91は、図3及び図4に矢印で示すように、苗載台23の裏面側上部中央に螺設したブラッケット92に、中立位置Nを基準として左右両側へ揺動操作可能に支持すると共に、当該中立位置Nにおいて、その左右揺動操作方向に直交する方向、即ち機体前方側に揺動操作することができるようになっている。
【0029】
また、前記ブラッケット92の左右両側には、前方に向けてコの字状に折り曲げたアーム状の支持部92a,92aが設けてあり、この支持部92a,92aの間にピン93を介して横パイプ94を前後回動可能に支持すると共に、この横パイプ94の上部中央において直交する縦パイプ95を当該横パイプ94に固設し、更に前記縦パイプ95に嵌挿させたピン96に条止めレバー91を固設することによって、該条止めレバー91の中立位置Nを基準とする左右両側への揺動操作と、前記中立位置Nにおける機体前方側への揺動操作を可能にしている。
【0030】
そして、条止めレバー91の基端部には、縦方向の長孔91a,91bが設けてあり、両長孔91a,91bに縦送り(プランタ)ストップワイヤ98,99の策端金具98a,99aを連結ピン101,101を介して連結している。尚、ブラッケット92の下部には、上述した条止めレバー91に連結する縦送りストップワイヤ98,99のアウタ部を止めるアウタ受け部92cを形成してある。
【0031】
また、縦送りストップワイヤ98,99は、図2に示すようにジョイント102,102を介して分岐し、このジョイント102によって分岐させた縦送りストップワイヤ98の一方のワイヤ98Aを、苗載台23を裏面側から見た状態で中央左側の苗送り体25の条止めクラッチ83を入り切り作動させる操作アーム88に連結すると共に、ジョイント102によって分岐させたもう一方のワイヤ98Bを、中央左側の苗送り体25と最左側の苗送り体25に対応する左側植付ケース24,24の植付駆動軸28の駆動を断接するための、左側植付伝動ケース34に設けたクラッチアーム34aに連結している。
【0032】
更に、ジョイント102によって分岐させた縦送りストップワイヤ99の一方のワイヤ99Aを、苗載台23を裏面側から見た状態で中央右側の苗送り体25の条止めクラッチ83と、最右側の苗送り体25における条止めクラッチ83とを一体的に入り切り作動させる操作アーム88に連結すると共に、ジョイント102によって分岐させたもう一方のワイヤ99Bを、中央右側の苗送り体25と最右側の苗送り体25に対応する右側植付ケース24,24の植付駆動軸28の駆動を断接するための、右側植付伝動ケース34に設けたクラッチアーム34aに連結している。
【0033】
上述した構造により、条止めレバー91を図3に示す中立位置Nから左側のL位置まで揺動操作すると、当該条止めレバー91の基端部に設けた右側の長孔91bに係止する縦送りストップワイヤ98が引き上げられ、次いでジョイント102を介して分岐する当該ストップワイヤ98の一方のワイヤ98Aによって、苗載台23を裏面側から見た状態で中央左側の苗送り体25の条止めクラッチ83が切られ、それにより中央左側の苗送り体25と最左側の苗送り体25の駆動が停止し、更にジョイント102により分岐させたもう一方のワイヤ98Bによって、前記中央左側の苗送り体25と最左側の苗送り体25に対応する左側植付伝動ケース34内のクラッチが切られ、左側植付ケース24,24の植付駆動軸28の駆動が停止する。
【0034】
そして、条止めレバー91を図3に示す中立位置Nから右側のR位置まで揺動操作した場合は、当該条止めレバー91の基端部に設けた左側の長孔91aに係止する縦送りストップワイヤ99が引き上げられ、次いでジョイント102を介して分岐する当該ストップワイヤ99の一方のワイヤ99Aによって、苗載台23を裏面側から見た状態で中央右側の苗送り体25の条止めクラッチ83と、最右側の苗送り体25における条止めクラッチ83が切られ、それにより中央右側の苗送り体25と最右側の苗送り体25が停止し、更にジョイント102により分岐させたもう一方のワイヤ99Bによって、前記中央右側の苗送り体25と最右側の苗送り体25に対応する右側植付伝動ケース34内のクラッチが切られ、右側植付ケース24,24の植付駆動軸28の駆動が停止するようになっている。
【0035】
即ち、前記条止めレバー91を、その中立位置Nを基準として左右両側へ揺動操作可能に構成すると共に、条止めレバー91の中立位置Nからの一方への操作で隣接する二つの植付駆動軸28のうち一方の植付駆動軸28と、対応する苗送り体25の駆動を停止し、他方への操作で他方の植付駆動軸28と、対応する苗送り体25の駆動を停止することできるようになり、当該条止めレバー91の設置数を従来よりも半減できるのでコストの低減が図れる。
【0036】
更に、左右揺動操作可能な条止めレバー91の中立位置Nにおいて、図4に示すように、該条止めレバー91をその左右揺動操作方向に対し直交する方向、即ち機体前方側(矢印方向)にピン93を回動支点として揺動操作可能に構成してあり、当該揺動操作によって隣接する二つの植付駆動軸28,28と、対応する苗送り体25の駆動を同時に停止することができるので作業性が大幅に向上する。
【0037】
また、図2に示す如く、ミッションケース45から移植杆24aに至る駆動力伝動系から分岐して施肥機等の作業機を駆動させるように構成にすると、例えば4条植えの移植機においては、全条分の移植杆24aの駆動を停止した状態で当該作業機のみを単独で駆動させることを低コストで実現できるようになる。
【0038】
尚、図3及び図4に示すように、条止めレバー91の基端部と、そのブラケット92は、二点鎖線で示すカバー体105で覆ってあり、該カバー体105には、条止めレバー91の左右揺動位置を固定的に保持する切欠きCL,CR、及び条止めレバー91の機体前方側の揺動操作を許容する切欠きCMを設けている。
【0039】
また、条止めレバー91を機体前方側へ揺動操作した時、その傾倒姿勢を保持する保持手段106を備えている。前記保持手段106は、ブラケット92から立設した支持プレート107,107にピン108を介して回動可能に支持したフック109と、該フック109が係止する係止部を横パイプ94の前側に固設したプレート94aで構成すると共に、当該フック109を常時プレート94aに係止させる方向に付勢する圧縮スプリング111と、該圧縮スプリング111を保持するための保持部112を設けている。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】乗用型田植機の側面図。
【図2】苗載台の裏面側を示す要部詳細図。
【図3】条止めレバーの構造を示す正面図。
【図4】条止めレバーの構造を示す側面図。
【符号の説明】
【0041】
10 移植機
22 植付部
23 苗載台
24a 移植杆
25 苗送り体
28 植付駆動軸
91 操作具
N 中立位置
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
【出願日】 平成16年10月20日(2004.10.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−115734(P2006−115734A)
【公開日】 平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願番号】 特願2004−305679(P2004−305679)