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【発明の名称】 農作業機
【発明者】 【氏名】黒田 将仁
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】小林 一貴
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【要約】 【課題】折畳作業部の折畳非作業状態時に整地体がバタついて騒音を発するのを防止できる農作業機を提供する。

【解決手段】農作業機1の折畳作業部3は、耕耘作業をする耕耘体22と、耕耘体22の後方で整地作業をする整地体23と、第1連結アーム体41と、第2連結アーム体42とを有する。また、折畳作業部3は、移動によりロック状態およびロック解除状態になるロック体51と、このロック体51をロック状態になるように付勢する付勢体とを有する。折畳作業部3の折畳非作業状態時には、ロック体51が付勢体の付勢力に基づいて移動して第2連結アーム体42と係合可能なロック状態になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当接部を有する作業機本体部と、
この作業機本体部に回動可能に設けられ、回動により折畳非作業状態および展開作業状態になる折畳作業部とを備え、
前記折畳作業部は、
アーム連結部を有する機体と、
この機体に設けられ、耕耘作業をする耕耘体と、
前記機体に設けられ、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
この整地体に一端側が回動可能に連結された第1連結アーム体と、
この第1連結アーム体の他端側に一端側が回動可能に連結され、他端側が前記アーム連結部に回動可能に連結された第2連結アーム体と、
前記機体に移動可能に設けられ、移動によりロック状態およびロック解除状態になるロック体と、
このロック体をこのロック体がロック状態になるように付勢する付勢体とを有し、
前記折畳作業部の展開作業状態時には、前記ロック体が前記当接部との当接により前記付勢体の付勢力に抗して移動して前記第2連結アーム体と係合不能なロック解除状態になり、
前記折畳作業部の折畳非作業状態時には、前記ロック体が前記当接部から離れることにより前記付勢体の付勢力に基づいて移動して前記第2連結アーム体と係合可能なロック状態になり、このロック状態のロック体と前記第2連結アーム体との係合により前記整地体が前記機体に対してロックされる
ことを特徴とする農作業機。
【請求項2】
ロック体は、折畳作業部の折畳非作業状態時に、第2連結アーム体の下部と係合してこの第2連結アーム体の下方回動を規制する係合部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の農作業機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、折畳作業部の折畳非作業状態時に整地体がバタついて騒音を発するのを防止できる農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば走行車であるトラクタに連結される中央の作業機本体部と、作業機本体部の左右両端部に回動可能に設けられ回動により折畳非作業状態および展開作業状態になる左右一対の折畳作業部とを備え、各折畳作業部が機体に回転可能に設けられ耕耘作業をする耕耘体と機体に上下回動可能に設けられ耕耘体の後方で整地作業をする整地体とを有する代掻装置等の農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−33019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の農作業機では、折畳作業部の折畳非作業状態時において整地体が機体に対してフリーであるため、整地体がバタついて騒音を発するおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、折畳作業部の折畳非作業状態時に整地体がバタついて騒音を発するのを防止できる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の農作業機は、当接部を有する作業機本体部と、この作業機本体部に回動可能に設けられ、回動により折畳非作業状態および展開作業状態になる折畳作業部とを備え、前記折畳作業部は、アーム連結部を有する機体と、この機体に設けられ、耕耘作業をする耕耘体と、前記機体に設けられ、前記耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、この整地体に一端側が回動可能に連結された第1連結アーム体と、この第1連結アーム体の他端側に一端側が回動可能に連結され、他端側が前記アーム連結部に回動可能に連結された第2連結アーム体と、前記機体に移動可能に設けられ、移動によりロック状態およびロック解除状態になるロック体と、このロック体をこのロック体がロック状態になるように付勢する付勢体とを有し、前記折畳作業部の展開作業状態時には、前記ロック体が前記当接部との当接により前記付勢体の付勢力に抗して移動して前記第2連結アーム体と係合不能なロック解除状態になり、前記折畳作業部の折畳非作業状態時には、前記ロック体が前記当接部から離れることにより前記付勢体の付勢力に基づいて移動して前記第2連結アーム体と係合可能なロック状態になり、このロック状態のロック体と前記第2連結アーム体との係合により前記整地体が前記機体に対してロックされるものである。
【0006】
請求項2記載の農作業機は、請求項1記載の農作業機において、ロック体は、折畳作業部の折畳非作業状態時に、第2連結アーム体の下部と係合してこの第2連結アーム体の下方回動を規制する係合部を有するものである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明によれば、折畳作業部の折畳非作業状態時には、ロック体が当接部から離れることにより付勢体の付勢力に基づいて移動して第2連結アーム体と係合可能なロック状態になり、このロック状態のロック体と第2連結アーム体との係合により整地体が機体に対してロックされる構成であるから、折畳作業部の折畳非作業状態時に整地体がバタついて騒音を発するのを防止できる。
【0008】
請求項2に係る発明によれば、ロック体の係合部と第2連結アーム体の下部との係合により第2連結アーム体の下方回動を規制することで整地体を適切にロックできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の農作業機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0010】
図1ないし図4において、1は農作業機で、この農作業機1は、例えば図示しない走行車であるトラクタの3点リンク部(作業機昇降支持装置)に昇降可能に連結して使用する3分割式の代掻装置である。
【0011】
農作業機1は、トラクタの後部の3点リンク部に連結される左右方向長手状の中央の作業機本体部(中央作業部)2と、作業機本体部2の左右方向両端部に略前後方向の回動中心軸線Aを中心として上下方向に回動可能に設けられ略180度の回動により折畳非作業状態および展開作業状態になる左右一対の折畳作業部(延長作業部)3とを備えている。
【0012】
作業機本体部2は、トラクタの後部の3点リンク部に連結される左右方向長手状の機体11と、機体11に回転可能に設けられ耕耘作業をする耕耘体(ロータリ)12と、機体11に上下回動可能に設けられ耕耘体12の後方で整地作業をする整地体13とを有している。
【0013】
耕耘体12は、例えば左右方向の耕耘軸14と、この耕耘軸14に放射状に固着された耕耘爪15とにて構成されている。整地体13は、例えば機体11のカバー部16にゴム板等の弾性板17を介して取り付けられた第1整地板(均平板)18と、この第1整地板18に左右方向の軸20を介して回動可能に取り付けられた第2整地板(レーキ)19とにて構成されている。また、機体11は、左右方向両端部に略板状の当接部10を有している。
【0014】
左右一対の折畳作業部3は、左右対称の構造のもので、回動中心軸線Aを中心とする略180度の回動により中央の作業機本体部2上に折畳めるようになっている。
【0015】
左右の折畳作業部3は、左右方向の軸状のアーム連結部21aを有する機体21と、機体21に回転可能に設けられ耕耘作業をする耕耘体(ロータリ)22と、機体21に上下回動可能に設けられ耕耘体22の後方で整地作業をする整地体23とを有している。耕耘体22は、例えば左右方向の耕耘軸24と、この耕耘軸24に放射状に固着された耕耘爪25とにて構成されている。整地体23は、例えば機体21のカバー部26にゴム板等の弾性板27を介して取り付けられた第1整地板(均平板)28と、この第1整地板28に左右方向の軸30を介して回動可能に取り付けられた第2整地板(レーキ)29とにて構成されている。
【0016】
また、折畳作業部3は、図3等に示すように、機体21の設けられたアーム状の引掛受け体31と、整地体23の第1整地板28に設けられ引掛受け体31に引っ掛けられた軸状の引掛体32とを有している。
【0017】
さらに、折畳作業部3は、図1ないし図3等に示すように、整地体23の第2整地板29に一端側が左右方向の軸34を介して回動可能に連結された第1連結アーム体(コ字枠)41と、この第1連結アーム体41の他端側に一端側が左右方向の軸35を介して回動可能に連結され他端側が機体21のアーム連結部21aに回動可能に連結された第2連結アーム体(ストッパコ字枠)42とを有している。第2連結アーム体42には、折畳作業部3の折畳非作業状態時に引掛体32と係合する係合受け部である凹状部44が形成されている。
【0018】
また、折畳作業部3は、図5ないし図7等に示すように、機体21の内端側の側板部50に移動可能に設けられ移動によりロック状態およびロック解除状態になるロック体(ストッパ)51と、このロック体51をこのロック体51がロック状態になるように付勢するコイルばね等の付勢体52とを有している。
【0019】
ロック体51は、側板部50の孔54およびスライドカラー55に挿通された第1棒部56と、側板部50の孔57に挿通され第1棒部56と平行な第2棒部58とを有している。第1棒部56の先端面が折畳作業部3の展開作業状態時に作業機本体部2の機体11の当接部10と当接する当接部60となっており、第1棒部56の基端側が折れ曲がって第2棒部58に一体的に連結されている。この第2棒部58にはロールピン61および座金62が取着され、座金62と側板部50との間にはロールピン61および座金62を介してロック体51を付勢する付勢体(圧縮ばね)52が圧縮された状態で配設されている。
【0020】
また、第2棒部58には略L字状に折れ曲がった第3棒部63が一体的に連結され、この第3棒部63の一部が折畳作業部3の折畳非作業状態時に第2連結アーム体42の下部側と係合してこの第2連結アーム体42の下方回動を規制する棒状の係合部64となっている。
【0021】
そして、折畳作業部3の展開作業状態時には、ロック体51が中央の作業機本体部2の機体11の当接部10との当接によりこの当接部10にて押されるようにして付勢体52の付勢力に抗して移動して第2連結アーム体42と係合不能なロック解除状態になり(図6参照)、その結果、折畳作業部3の第1整地板28および第2整地板29が機体21に対してフリーとなって整地作業を行う。
【0022】
また、折畳作業部3の折畳非作業状態時には、ロック体51が中央の作業機本体部2の機体11の当接部10から離れることにより付勢体52の付勢力に基づいて移動して第2連結アーム体42と係合可能なロック状態になり(図1および図7参照)、その結果、ロック状態のロック体51の係合部64と第2連結アーム体42の下部との係合と、引掛体32と第2連結アーム体42の凹状部44との係合とによって、折畳作業部3の第1整地板28および第2整地板29が機体21に対してロックされる。
【0023】
なお、ロック体51、付勢体52、引掛体32および第2連結アーム体42の凹状部44等にて、折畳作業部3の整地体23を機体21に対してロックするロック手段65が構成されている。
【0024】
次に、上記農作業機1の作用等を説明する。
【0025】
例えば最大の作業幅で代掻作業をする場合、左右の折畳作業部3を展開作業状態に設定する。
【0026】
すなわち例えば作業者の人力で、中央の作業機本体部2に対して折畳作業部3を回動中心軸線Aを中心として展開方向へ略180度回動させると、図5および図6に示すように、ロック体51の当接部60と中央の作業機本体部2の機体11の当接部10とが当接し、この当接によりロック体51が付勢体52の付勢力に抗して移動してロック解除状態になり、折畳作業部3の第1整地板28および第2整地板29が機体21に対してフリーとなる。
【0027】
この状態で、トラクタの走行により農作業機1を前方に移動させると、中央の作業機本体部2の耕耘体12と左右の折畳作業部3の耕耘体22とにて耕耘作業が行なわれ、中央の作業機本体部2の整地体13つまり第1整地板18および第2整地板19と左右の折畳作業部3の整地体23つまり第1整地板28および第2整地板29とにて整地作業が行なわれる。
【0028】
また、例えば左右の折畳作業部3を折畳んで中央の作業機本体部2のみで代掻作業をする場合、左右の折畳作業部3を折畳非作業状態に設定する。
【0029】
すなわち例えば作業者の人力で、中央の作業機本体部2に対して折畳作業部3を回動中心軸線Aを中心として折畳方向へ略180度回動させると、図1および図7に示すように、ロック体51の当接部60が作業機本体部2の機体11の当接部10から離れることにより、ロック体51が付勢体52の付勢力に基づいて移動してロック状態になり、このロック状態のロック体51の係合部64と第2連結アーム体42の下部との係合と引掛体32と第2連結アーム体42の凹状部44との係合とによって第1整地板28および第2整地板29が機体21に対してロックされる。
【0030】
この状態で、トラクタの走行により農作業機1を前方に移動させると、中央の作業機本体部2の耕耘体12にて耕耘作業が行なわれ、中央の作業機本体部2の整地体13つまり第1整地板18および第2整地板19とにて整地作業が行なわれる。このとき、折畳非作業状態の折畳作業部3の第1整地板28および第2整地板29は、機体21に対してロックされているためバタつかない。
【0031】
このように上記農作業機1によれば、折畳作業部3の折畳非作業状態時にはロック体51が当接部10から離れることにより付勢体52の付勢力に基づいて移動して第2連結アーム体42と係合可能なロック状態になり、このロック状態のロック体51と第2連結アーム体42との係合により整地体23が機体21に対してロックされる構成であるから、折畳作業部3の折畳非作業状態時に整地体23がバタついて騒音を発するのを防止でき、静音化および耐久性の向上等を図ることができる。
【0032】
なお、上記実施の形態では、左右一対の折畳作業部3を有する3分割の折畳式農作業機1について説明したが、例えば左右いずれか1つにしか折畳作業部3を有しない構成でもよい。また中央の作業機本体部2が耕耘体12および整地体13を有しない構成であってもよい。
【0033】
また、折畳作業部3を略180度回動により中央の作業機本体部2上に折畳む構成には限定されず、例えば折畳作業部3を略150度回動により折畳む構成や、折畳作業部3を作業機本体部2の真上ではなく、上斜め後方に向けて折畳む構成等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の農作業機に係る一実施の形態の側面図である。
【図2】同上農作業機の折畳作業部の平面図である。
【図3】同上折畳作業部の側面図である。
【図4】同上折畳作業部の正面視回動図である。
【図5】同上農作業機のロック手段のロック解除状態時の平面図である。
【図6】同上ロック手段のロック解除状態時の背面図である。
【図7】同上ロック手段のロック状態時の背面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 農作業機
2 作業機本体部
3 折畳作業部
10 当接部
21 機体
21a アーム連結部
22 耕耘体
23 整地体
41 第1連結アーム体
42 第2連結アーム体
51 ロック体
52 付勢体
64 係合部
【出願人】 【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
【住所又は居所】長野県上田市塩川5155番地
【出願日】 平成17年5月9日(2005.5.9)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也

【識別番号】100128392
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 秀一

【公開番号】 特開2006−311818(P2006−311818A)
【公開日】 平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願番号】 特願2005−136078(P2005−136078)