| 【発明の名称】 |
土壌改良作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 博 【住所又は居所】長崎県大村市皆同町15番地1 田中工機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】土壌の未処理領域を低減でき、振動体が異物と接触しても異常が把握し易く、振動体自身は軽量でも作業深さを一定にできる土壌改良作業機を提供する。
【解決手段】前輪4と後輪3を有する走行可能な作業機の前後輪間の機体2位置に前後方向へ振動する細長の振動体6を下方に向けて左右一対設け、同振動体6を作業機の自重で地中に埋入して振動により土壌の一定深さ部分を改良できるようにした。振動体6はその中央部を機体2に枢支し、同振動体6の上端部と駆動手段で回転するスプロケット8の偏心位置とをクランク7で回動可能に連結し、スプロケット8の回転によるクランク7の往復動で振動体6を前後方向へ振動させる。クランク7の回転軸7bの回転数は1000〜1200rpmの範囲、振動体6の振幅は1〜3cmの範囲が望ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前輪と後輪を有する走行可能な作業機の前後輪間の機体位置に土中に埋入できる長さの振動体を下向きに設け、同振動体を前後方向へ振動させる駆動手段を機体に設け、振動体を土中に埋入して振動により地表から一定深さの土壌をほぐすことができるようにしたことを特徴とする、土壌改良作業機。 【請求項2】 作業機の機体後部に操作部を設け、オペレータが機体後方で操作しながらオペレータの前方で土壌改良が行えるようにした、請求項1記載の土壌改良作業機。 【請求項3】 振動体が細長の板状で、同振動体を左右一対設けて土壌を所定幅の領域に区切りできるようにし、各振動体の下端部をそれぞれ機体中央側へL字状に折曲し、且つ折曲部分を走行方向に向かってやや下方へ傾斜させ、同傾斜させた折曲部分で土壌を持ち上げるようにしながらほぐすことができるようにした、請求項1又は2記載の土壌改良作業機。 【請求項4】 前輪を機体にアームを介して揺動可能に取り付け、同アームの揺動で機体の高さを変更して振動体の下端の位置を調整できるようにした、請求項1〜3いずれか記載の土壌改良作業機。 【請求項5】 駆動手段が、作業機を走行させるエンジンの動力を利用して往復動するクランク機構である、請求項1〜4いずれか記載の土壌改良作業機。 【請求項6】 クランク機構の回転軸の回転数が1000〜1200rpmの範囲である、請求項5記載の土壌改良作業機。 【請求項7】 振動体の振幅が1〜3cmの範囲である、請求項1〜6いずれか記載の土壌改良作業機。 【請求項8】 振動体前方の機体位置に農作物の茎葉を左右へ分ける分草板を設けた、請求項1〜7いずれか記載の土壌改良作業機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、固結した土壌を振動によりほぐし、地中に酸素を供給し易くしたり透水性を高めたり農作物を掘り取り易くする土壌改良作業機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、振動式の土壌改良作業機としては、特許文献1に示されるものがある。この技術は、牽引車の機体後部に振動板を垂設した起振装置を連結した構造であり、同起振装置を牽引車で牽引しながら地中に埋入した振動板を起振装置で振動させて固結した土壌をほぐしていくものである。 【0003】 ところで、前記技術は起振装置を牽引車の後方に配置しているから、畑で作業を開始する際に牽引車の全長分が未処理となり中小規模の畑では作業性が悪い。また、オペレータは起振装置の前方で操作するから、振動板が石や根株等の異物に接触してもオペレータは異常を把握できない。さらに、起振装置が軽量であると畑の起伏や硬さにより上下動して作業深さが一定にならず、重量を増加させれば20馬力程度以上の高出力を有する牽引車が必要になり高コストとなる。 【特許文献1】特開平5−56701号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、機体全長を短くすることで未処理領域を低減させて作業性を良好にし、振動体が異物と接触しても異常を把握し易くし、振動体自身は軽量でも作業深さを一定にできる土壌改良作業機を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 かかる課題を解決した本発明の構成は、 1) 前輪と後輪を有する走行可能な作業機の前後輪間の機体位置に土中に埋入できる長さの振動体を下向きに設け、同振動体を前後方向へ振動させる駆動手段を機体に設け、振動体を土中に埋入して振動により地表から一定深さの土壌をほぐすことができるようにしたことを特徴とする、土壌改良作業機 2) 作業機の機体後部に操作部を設け、オペレータが機体後方で操作しながらオペレータの前方で土壌改良が行えるようにした、前記1)記載の土壌改良作業機 3) 振動体が細長の板状で、同振動体を左右一対設けて土壌を所定幅の領域に区切りできるようにし、各振動体の下端部をそれぞれ機体中央側へL字状に折曲し、且つ折曲部分を走行方向に向かってやや下方へ傾斜させ、同傾斜させた折曲部分で土壌を持ち上げるようにしながらほぐすことができるようにした、前記1)又は2)記載の土壌改良作業機 4) 前輪を機体にアームを介して揺動可能に取り付け、同アームの揺動で機体の高さを変更して振動体の下端の位置を調整できるようにした、前記1)〜3)いずれか記載の土壌改良作業機 5) 駆動手段が、作業機を走行させるエンジンの動力を利用して往復動するクランク機構である、前記1)〜4)いずれか記載の土壌改良作業機 6) クランク機構の回転軸の回転数が1000〜1200rpmの範囲である、前記5)記載の土壌改良作業機 7) 振動体の振幅が1〜3cmの範囲である、前記1)〜6)いずれか記載の土壌改良作業機 8) 振動体前方の機体位置に農作物の茎葉を左右へ分ける分草板を設けた、前記1)〜7)いずれか記載の土壌改良作業機 にある。 【発明の効果】 【0006】 本発明によれば、振動体を作業機の前輪と後輪の間に配設したから、機体全体の長さを短くでき、未処理の領域を低減して中小規模の畑の作業性を良好なものにできる。また、オペレータは振動体の後方で操作するから、前方の振動体に異物が接触する等の異常に気付き易く迅速に対処でき、しかも機体を畝に沿って正確に沿わせ易くなる。さらに、振動体は作業機の重量で振動体を強制的に所定深さに埋入させるから、振動体自身を軽量にして低出力でも十分に走行できるとともに、振動体の埋入深さが常に一定となり所定深さの土壌を確実にほぐすことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 本発明では、振動体を振動させるクランク機構の回転軸を1000〜1200rpmの範囲で且つ振動体の振幅を1〜3cmの範囲として高速に振動させるのが、燃料消費が少なくて且つ固結層を効率的にほぐすことができて望ましい。振動体としては、下端部をL字状に折曲し且つ折曲部分を走行方向に向かってやや下方へ傾斜させた形状、断面T字状、弾丸状などのものを左右一対又は一方のみ設けたものがあり、土壌改良又は農作物の掘り取り等の用途や土質に応じて任意に選択される。以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。 【実施例1】 【0008】 図1〜4に示す実施例は、人参の掘取機に本発明を適用した例である。図1は実施例の土壌改良作業機の側面図、図2は実施例の振動体の正面図、図3は実施例の振動体の説明図、図4は実施例の振動体の動作を示す説明図である。 【0009】 図中、1は土壌改良作業機、2は機体、2aはハンドル、3は後輪、4は前輪、4aはアーム、5は分草板、6は振動体、6aは取付孔、6bは回動フレーム、6c,6dは枢支部、6eは取付ボルト、6fはL字部、7はクランク、7aは調整ボルト、7bは回転軸、8,9はプーリ、10は駆動ベルト、11は駆動部、Gは地表、Gaは畝、Pは農作物(人参)である。 【0010】 本実施例の土壌改良作業機1は、図1〜3に示すように機体2の略中央位置に駆動する主車輪である後輪3を設け、機体2の前方にアーム4aを介して副車輪である前輪4を揺動可能に設け、機体2の前端部に人参の茎葉を左右へ分ける分草板5を左右一対設け、前輪4と後輪3の間の機体2の位置に前後方向へ振動する細長の振動体6を下方に向けて左右一対設けており、作業者がハンドル2aを持って機体2を走行させながら、振動体6の振動で土壌をほぐして農作物Pを掘り取り易くするものである。 【0011】 振動体6は下端部を機体2の中央側へL字状に折曲し且つ折曲部分を走行方向に向かってやや下方へ傾斜させ、取付孔6aで振動体6を所定高さに垂設する回動フレーム6bを機体2に中央部で枢支し、回動フレーム6bの回動により振動体6を前後方向へ振動させるようにしている。回動フレーム6bの上端部は駆動ベルト10で回転するプーリ8の中心から1〜3cmずらした偏心位置とクランク7で回動自在に連結している。クランク7は、調整ボルト7aで長さを調整することで、振動体6の傾きを調整できるようにしている。 【0012】 機体2の後部には、出力4〜6馬力のエンジンと燃料タンクその他補機類とで構成された駆動部11が配置されており、その駆動力はプーリ9と駆動ベルト10で後輪3に伝達されるとともに、一部の駆動力はプーリ8に伝達するようにしている。また、クランク7の回転軸7bは回転がおよそ1000〜1200rpmとなるように減速比が設定されている。 【0013】 本実施例では、土壌改良作業機1を畑上に配置し、アーム4aの揺動で機体2の高さを変えて振動体6の下端が土中の農作物Pの下方まで埋入できる高さ位置に調整し、駆動部11を作動させてオペレータがハンドル2aを持って機体2を走行させ、前端部の分草板5で農作物Pの茎葉を左右へ分けながら農作物Pの掘り起こしを行う。振動体6はクランク7でおよそ1〜3cmの振幅で前後に振動し、下端部のL字部6fで土壌を若干持ち上げるようにしながらほぐし、農作物Pが土から離れて掘り取り易くされていく。同時に、土壌内に空隙が形成されることで酸素が供給し易くなるとともに透水性が改善され、次の農作物Pの植生に好適な畑に改良される。 【0014】 図5,6に示すのは、実施例の掘取機をサブソイラ作業用に適用した実施例の他の例である。図5は実施例の他の例の振動体の斜視図、図6は実施例2の他の例の振動体の動作を示す説明図である。図中、6gはT字部、6hは連結部材である。図5に示すように、振動体6は1本で構成され、左右の回動フレーム6bと連結部材6hで連結し、機体2の中央部に配設されている。振動体6の下端部は走行方向に向かってやや下方に傾斜させて断面T字状に形成し、先端部は抵抗を低減するように鋭利に形成している。 【0015】 図6に示すように、アーム4aの揺動で機体2の高さを変えて振動体6の下端が地表Gからおよそ30cmの深さに達する高さ位置に調整し、実施例と同様にして土壌をほぐして改良し、通気性や排水性の向上、土中酸素還元による微生物活動の促進が図られる。実施例の他の例では、畝Gaと比較してかなりの抵抗を受けるので、振動体6を1本にすることで低負荷で円滑に土壌改良できるようになる。また、このようなサブソイラ作業はハウス内においては屋根があるためトラクタ等の機械を持ち込むことが困難であったが、機体2の高さが歩行型で低いので可能となる。その他、符号、構成は実施例と同じである。 【0016】 本実施例によれば、振動体6を機体2の前輪4と後輪3の間の位置に配設したから、機体2全体の長さを短くでき、未処理の領域を低減して中小規模の畑の作業性を良好なものにできる。また、オペレータは振動体6の後方で操作するから、振動体6に異物が接触する等の異常に気づき易く迅速に対処でき、しかも機体2を畝Gaに沿って正確に沿わせ易くなる。さらに、振動体6は機体2の重量で強制的に埋入させるから、振動体6自身を軽量にして低出力でも十分に走行できるとともに、埋入深さが常に一定となり所定深さの土壌を確実にほぐすことができる。 【産業上の利用可能性】 【0017】 本発明の土壌改良作業機は、人参等の農作物を振動により掘り取り易くする用途に好ましく利用される。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】実施例の土壌改良作業機の側面図である。 【図2】実施例の振動体の正面図である。 【図3】実施例の振動体の説明図である。 【図4】実施例の振動体の動作を示す説明図である。 【図5】実施例の他の例の振動体の斜視図である。 【図6】実施例の他の例の振動体の動作を示す説明図である。 【符号の説明】 【0019】 1 土壌改良作業機 2 機体 2a ハンドル 3 後輪 4 前輪 4a アーム 5 分草板 6 振動体 6a 取付孔 6b 回動フレーム 6c,6d 枢支部 6e 取付ボルト 6f L字部 6g T字部 6h 連結部材 7 クランク 7a 調整ボルト 7b 回転軸 8,9 プーリ 10 駆動ベルト 11 駆動部 G 土面 Ga 畝 P 農作物
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| 【出願人】 |
【識別番号】000217240 【氏名又は名称】田中工機株式会社 【住所又は居所】長崎県大村市皆同町15番地1
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| 【出願日】 |
平成17年4月27日(2005.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081824 【弁理士】 【氏名又は名称】戸島 省四郎
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| 【公開番号】 |
特開2006−304640(P2006−304640A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月9日(2006.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2005−128988(P2005−128988) |
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