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【発明の名称】 農作業機
【発明者】 【氏名】大村 英昭
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】小出 盛人
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】池内 善活
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】山本 誠
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【要約】 【課題】作業機本体の変形や破損等の不具合を防止できる農作業機を提供する。

【解決手段】農作業機1は、トラクタの後部に連結する作業機本体11を備える。作業機本体11には、作業機本体11が畦等の障害物Aに接近したことを検出する接近検出手段16を設ける。作業機本体11には、接近検出手段16からの検出信号に基づいて作業機本体11の障害物Aへの接近をトラクタの運転者に対して報知する接近報知手段17を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機本体と、
この作業機本体に設けられ、前記作業機本体が障害物に接近したことを検出する接近検出手段と、
この接近検出手段からの検出信号に基づいて前記作業機本体の前記障害物への接近を報知する接近報知手段と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
作業機本体と、
この作業機本体に回動可能に設けられ、障害物との接触により回動する接触スイッチと、
この接触スイッチが前記障害物と接触して回動した場合に、前記作業機本体の前記障害物への接近を報知する接近報知手段と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項3】
接近報知手段は、接触スイッチの回動角度に応じた報知を行う
ことを特徴とする請求項2記載の農作業機。
【請求項4】
接触スイッチは、前方向、後方向、上方向および下方向の少なくとも一方向に回動可能となっている
ことを特徴とする請求項2または3記載の農作業機。
【請求項5】
作業機本体と、
この作業機本体に設けられ、前記作業機本体の端部と障害物との間の距離を検出する非接触スイッチと、
この非接触スイッチからの検出信号に基づいて前記作業機本体の前記障害物への接近を報知する接近報知手段と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項6】
接近報知手段は、作業機本体の端部と障害物との間の距離に応じた報知を行う
ことを特徴とする請求項5記載の農作業機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、畦やコンクリート製の畦畔等の障害物との接触による作業機本体の変形や破損等の不具合を防止できる農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば走行車であるトラクタの連結される機体と、機体のチェーンケース部およびブラケット部間に回転可能に設けられた耕耘体と、耕耘体の上方部を覆うカバー体と、カバー体の後端部に設けられた整地体とを備えた耕耘砕土機等の農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭58−85911号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のような幅広の農作業機では、トラクタの運転席から農作業機の側端部や後端部までの距離が長いため、トラクタの運転者による農作業機の側端部や後端部の確認が容易でない場合がある。
【0004】
このため、例えば畦に沿って作業する際、圃場の端で旋回する際、行程の始めに畦際まで後退する際等に、農作業機の側端部や後端部が畦やコンクリート製の畦畔等の障害物と接触してしまい、変形や破損等の不具合を生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、畦やコンクリート製の畦畔等の障害物との接触に基づく作業機本体の変形や破損等の不具合を防止できる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の農作業機は、作業機本体と、この作業機本体に設けられ、前記作業機本体が障害物に接近したことを検出する接近検出手段と、この接近検出手段からの検出信号に基づいて前記作業機本体の前記障害物への接近を報知する接近報知手段とを備えるものである。
【0007】
請求項2記載の農作業機は、作業機本体と、この作業機本体に回動可能に設けられ、障害物との接触により回動する接触スイッチと、この接触スイッチが前記障害物と接触して回動した場合に、前記作業機本体の前記障害物への接近を報知する接近報知手段とを備えるものである。
【0008】
請求項3記載の農作業機は、請求項2記載の農作業機において、接近報知手段は、接触スイッチの回動角度に応じた報知を行うものである。
【0009】
請求項4記載の農作業機は、請求項2または3記載の農作業機において、接触スイッチは、前方向、後方向、上方向および下方向の少なくとも一方向に回動可能となっているものである。
【0010】
請求項5記載の農作業機は、作業機本体と、この作業機本体に設けられ、前記作業機本体の端部と障害物との間の距離を検出する非接触スイッチと、この非接触スイッチからの検出信号に基づいて前記作業機本体の前記障害物への接近を報知する接近報知手段とを備えるものである。
【0011】
請求項6記載の農作業機は、請求項5記載の農作業機において、接近報知手段は、作業機本体の端部と障害物との間の距離に応じた報知を行うものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、作業機本体が障害物に接近したことを検出する接近検出手段と、この接近検出手段からの検出信号に基づいて作業機本体の障害物への接近を報知する接近報知手段とを備えるため、畦やコンクリート製の畦畔等の障害物との接触に基づく作業機本体の変形や破損等の不具合を防止できる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、障害物との接触により回動する接触スイッチと、この接触スイッチが障害物と接触して回動した場合に作業機本体の障害物への接近を報知する接近報知手段とを備えるため、畦やコンクリート製の畦畔等の障害物との接触に基づく作業機本体の変形や破損等の不具合を防止できる。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、接触スイッチの回動角度に応じた報知によって作業機本体の障害物への接近を効果的に報知することができる。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、前方向、後方向、上方向および下方向の少なくとも一方向に回動可能な接触スイッチを利用することによって、作業機本体が障害物に接近したことを確実に検出できる。
【0016】
請求項5に係る発明によれば、作業機本体の端部と障害物との間の距離を検出する非接触スイッチと、この非接触スイッチからの検出信号に基づいて作業機本体の障害物への接近を報知する接近報知手段とを備えるため、畦やコンクリート製の畦畔等の障害物との接触に基づく作業機本体の変形や破損等の不具合を防止できる。
【0017】
請求項6に係る発明によれば、作業機本体の端部と障害物との間の距離に応じた報知によって作業機本体の障害物への接近を効果的に報知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の農作業機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1において、1は幅広の農作業機で、この農作業機1は、走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結された状態で、トラクタの走行により圃場上を前方に移動しながら耕耘整地作業をする装置等である。
【0020】
農作業機1は、トラクタの後部の3点リンク(作業機昇降装置)に連結される機体2を備えている。機体2には、トラクタ側からの動力を入力する入力軸が回転可能に設けられている。入力軸には、トラクタのPTO軸がユニバーサルジョイントおよび伝動シャフト等を介して連結される。
【0021】
また、機体2は左右方向に長手状のフレームパイプ部3を有し、フレームパイプ部3の長手方向両端部にはチェーンケース部4およびブラケット部5が設けられている。そして、機体2のチェーンケース部4およびブラケット部5間には、入力軸側からの動力に基づいて所定方向に回転しながら耕耘作業をする耕耘体が回転可能に設けられている。耕耘体は、左右方向の回転軸を有し、回転軸には複数の耕耘爪が放射状に突設されている。
【0022】
さらに、機体2には、耕耘体の上方部を覆う湾曲板状のカバー体7が設けられている。そして、カバー体7の後端部には、耕耘体の後方で整地作業をする整地体8がこの整地体8の上端側の左右方向の回動中心軸線を中心として上下方向に回動可能に設けられている。整地体8は、カバー体7の後端部に上端部が左右方向の軸を介して回動可能に取り付けられ左右方向に長手状をなす第1整地板(均平板)9を有している。第1整地板9の下端部には、左右方向に長手状の第2整地板(レーキ)10の前端部が左右方向の軸を介して回動可能に取り付けられている。
【0023】
なお、機体2、耕耘体、カバー体7および整地体8等にて、左右方向にやや長手状の作業機本体11が構成されている。
【0024】
また一方、農作業機1は、作業機本体11の左右の側端部および後端部にこの作業機本体11から外側方および後方に向けて突出状に設けられ作業機本体11が障害物A(例えば畦或いはコンクリート製の畦畔等)に接近したことを検出する接近検出手段16と、作業機本体11に設けられ接近検出手段16からの検出信号に基づいて作業機本体11の障害物Aへの接近を報知する接近報知手段17とを備えている。
【0025】
接近検出手段16は、例えば農作業機1の圃場内での移動時に、先端部が障害物Aと接触することにより基端部を中心として回動してオン信号(検出信号)を出力する弾性変形可能なアーム状の複数、例えば4本の接触スイッチ(外端保護センサ)21にて構成されている。
【0026】
4本の接触スイッチ21は、作業機本体11の左右の側端部における前側位置(例えばカバー体7の側端部)と、作業機本体11の後端部における左右両側位置(例えば第2整地板10の長手方向両端部)とにそれぞれ回動可能に設けられている。アーム状の各接触スイッチ21は、図2および図3に示すように、その基端部が作業機本体11のスイッチ被取付部22に略球状のジョイント23を介して回動可能に取り付けられ、各接触スイッチ21は作業機本体11に対して前方向、後方向および上方向にのみ、略90度回動可能となっている。また、各接触スイッチ21は、トラクタの大きさ等に対応できるように、伸縮可能で長さ調節可能となっている。なお、このアーム状の接触スイッチ21の長さは、最長で例えば約50cmである。
【0027】
接近報知手段17は、例えば4本の接触スイッチ21のうちの少なくとも1本の接触スイッチ21が障害物Aとの接触により回動してオン信号を出力した場合に、このオン信号に基づいて音発生部26から警告音(アラーム音等)を発して作業機本体11の障害物への接近をトラクタの運転者に対して報知する。音発生部26は、例えば作業機本体11の機体2のフレームパイプ部3の長手方向両端部に設けられている。
【0028】
また、接近報知手段17は、障害物Aとの接触による接触スイッチ21の回動角度に応じて予め設定された複数種の報知方法により、作業機本体11の障害物への接近をトラクタの運転者に対して報知する。すなわち例えば図4に示すように、接近報知手段17は、接触スイッチ21の回動角度が予め設定された設定角度α(例えば約50度)未満のときには警告音を音発生部26から断続的に発し、接触スイッチ21の回動角度が予め設定された設定角度α以上のときには警告音を音発生部26から連続的に発する。なお、接触スイッチ21は、図示しない付勢手段からの付勢力にて所定の基準位置に復帰するようになっている。
【0029】
次に、上記農作業機1の作用等を説明する。
【0030】
農作業機1をトラクタの後部に連結し、農作業機1をトラクタの走行により圃場上を移動させると、耕耘体の耕耘爪にて耕耘作業が行われ、整地体8の第1整地板9および第2整地板10にて整地作業が行なわれる。
【0031】
また、例えば畦に沿って作業する際、圃場の端で旋回する際、行程の始めに畦際まで後退する際等において、作業機本体11の側端部や後端部が畦やコンクリート製の畦畔等の障害物Aに接近した場合には、その作業機本体11の障害物Aへの接近を接近検出手段16の接触スイッチ21が検出し、この接近検出手段16の接触スイッチ21からの検出信号に基づいて接近報知手段17が音発生部26からの警告音によって作業機本体11の障害物Aへの接近を報知する。トラクタの運転者は、警告音を聞くことで、作業機本体11の障害物Aへの接近を知ることとなる。
【0032】
このように農作業機1によれば、作業機本体11が障害物Aに接近したことを検出する接近検出手段16と、この接近検出手段16からの検出信号に基づいて作業機本体11の障害物Aへの接近をトラクタの運転者に対して報知する接近報知手段17とを備えるため、畦やコンクリート製の畦畔等の障害物Aとの接触に基づく作業機本体11の変形や破損等の不具合を防止できる。
【0033】
また、接近検出手段16を構成する接触スイッチ21の回動角度に応じた報知方法によって、作業機本体11の障害物への接近を効果的に報知でき、障害物への作業機本体11の接近状態を確実にトラクタの運転者に知らせることができる。
【0034】
なお、例えば図5に示すように、農作業機1の作業機本体11が中央作業部11aとこの中央作業部11aに対して略180度の回動により折畳み可能な左右一対の延長作業部11bとを備えた折畳み構造の場合には、接近検出手段16を構成する4本の接触スイッチ21は、中央作業部11aの左右の側端部における前側位置と、延長作業部11bの外側端部における前側位置とにそれぞれ回動可能に設けられている。また、接近報知手段17の音発生部26は、中央作業部11aのカバー体7の長手方向両端部の上面部に設けられている。なお、この図5に示す農作業機1では、中央作業部11aおよび延長作業部11bが耕耘作業をする耕耘体、整地作業をする整地体等を有し、中央作業部11aと左右両方の延長作業部11bとにて作業をする状態と、中央作業部11aと左右いずれか一方の延長作業部11bとにて作業をする状態と、中央作業部11aのみで作業する状態とに切換え可能となっている。
【0035】
また、作業機本体11の障害物Aへの接近を検出する接近検出手段16は、障害物Aと接触してオンする接触スイッチ21には限定されず、例えば作業機本体11の端部(側端部、後端部等)と障害物との間の距離を検出する、音波や電波等を利用した非接触スイッチにて構成してもよい。
【0036】
さらに、農作業機1は、接近検出手段16を作業機本体11の左右いずれかの側端部にのみ設けた構成、接近検出手段16を作業機本体11の後端部にのみ設けた構成等でもよい。
【0037】
また、作業機本体11の障害物Aへの接近を報知する接近報知手段17は、音発生部26から警告音を発して報知するもの以外に、例えば警告灯の点灯や点滅により報知するもの、トラクタの運転席の周辺でモータにより振動して報知するもの、警告音の発生と警告灯の点灯との両方によって報知するもの等でもよい。
【0038】
さらに、接近報知手段17は、接触スイッチ21の回動角度に応じた報知方法により作業機本体11の障害物Aへの接近を報知するものや、作業機本体の端部と障害物との間の距離に応じた報知方法により作業機本体11の障害物Aへの接近を報知するものが好ましく、例えば接触スイッチ21の回動角度が予め設定された設定角度α未満のときには警告灯を点滅させ、接触スイッチ21の回動角度が予め設定された設定角度α以上のときには警告灯を点灯させるようにしてもよく、また接触スイッチ21の回動角度や作業機本体の端部と障害物との間の距離に応じて警告音の音量を変化させるようにしてもよい。
【0039】
また、農作業機1は、接近報知手段17の音発生部や光発生部等を作業機本体11に設けた構成には限定されず、例えば接近報知手段17の音発生部や光発生部等をトラクタの運転席に設けた構成でもよい。
【0040】
さらに、接触スイッチ21等の接近検出手段16や、ブザー等の接近報知手段17の電源としては、トラクタの外部電源、バッテリー、太陽電池等を利用する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の農作業機の一実施の形態を示す平面図である。
【図2】同上農作業機の接触スイッチの平面図である。
【図3】同上農作業機の接触スイッチの側面図である。
【図4】同上農作業機の接触スイッチの平面図である。
【図5】本発明の農作業機の他の実施の形態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 農作業機
11 作業機本体
16 接近検出手段
17 接近報知手段
21 接触スイッチ
A 障害物
【出願人】 【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
【住所又は居所】長野県上田市塩川5155番地
【出願日】 平成17年3月29日(2005.3.29)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也

【識別番号】100128392
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 秀一

【公開番号】 特開2006−271249(P2006−271249A)
【公開日】 平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願番号】 特願2005−94210(P2005−94210)