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【発明の名称】 リアカバー用土付着防止部材
【発明者】 【氏名】島田 卓之
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】耕耘深さに拘わらず、リアカバーの裏面を効率的に覆うことのできるリアカバー用土付着防止部材を提供する。

【解決手段】本発明は、ロータリ耕耘機における耕耘部の後方を覆うリアカバーであって、ヒンジ部を介して前記耕耘部の上方を覆うメインカバーに揺動自在に連結されたリアカバーの裏面を覆うリアカバー用土付着防止部材に関する。本発明に係るリアカバー用土付着防止部材は、前記リヤカバーの裏面を覆う本体部材と、前記本体部材を前記リアカバーの裏面に固定する取付機構とを備え、前記取付機構は、前記本体部材の前記リアカバーに対する固定位置を上下に位置変更させ得るように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータリ耕耘機における耕耘部の後方を覆うリアカバーであって、ヒンジ部を介して前記耕耘部の上方を覆うメインカバーに揺動自在に連結されたリアカバーの裏面を覆うリアカバー用土付着防止部材であって、
前記リヤカバーの裏面を覆う本体部材と、
前記本体部材を前記リアカバーの裏面に固定する取付機構とを備え、
前記取付機構は、前記本体部材の前記リアカバーに対する固定位置を上下に位置変更させ得るように構成されていることを特徴とするリアカバー用土付着防止部材。
【請求項2】
前記取付機構は、前記本体部材に連結された取付部材と、該取付部材を前記リアカバーに着脱自在に固定する締結部材とを備え、
前記取付部材は、前記本体部材の上端部に連結される支持部と、該支持部から上方へ延びる延在部であって、上下方向に沿った長孔が設けられた延在部とを有しており、
前記締結部材は、前記長孔に挿通された状態で前記取付部材を前記リアカバーに固定し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のリアカバー用土付着防止部材。
【請求項3】
前記取付機構は、先端部が前記本体部材に直接又は間接的に連結され且つ基端部が略水平な枢支軸回り揺動自在とされたアーム部材と、前記アーム部材を前記枢支軸回りの所定位置で固定可能な固定部材とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のリアカバー用土付着防止部材。
【請求項4】
前記アーム部材は、先端部が前記リアカバーの裏面側に延びるように、基端部が該リアカバーのサイドリブに前記枢支軸回り揺動自在に連結されており、
前記取付機構は、前記本体部材に連結され、且つ、前記アーム部材の先端部に連結される取付部材を備えていることを特徴とする請求項3に記載のリアカバー用土付着防止部材。
【請求項5】
前記本体部材は、前記取付機構に加えて、前記リアカバーの裏面に固設された取付台に締結部材を介して締結されるように構成されており、
前記本体部材に設けられた前記締結部材用の挿通孔は、上下に延びる長孔とされていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のリアカバー用土付着防止部材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータリ耕耘機における耕耘部の後方を覆うリアカバーに装着されるリアカバー用土付着防止部材に関する。
【背景技術】
【0002】
耕耘部の上方を覆うメインカバーに対してヒンジ連結されたリアカバーに、耕耘部から飛散する土が直接衝突して該リアカバーが振動することを防止すると共に、該リアカバーの裏面に前記飛散土が付着することを防止する為に、該リアカバーの裏面に土付着防止部材を装着することは従来から公知である。
【0003】
詳しくは、前記リアカバーは、下端部に、土壌表面を整地する整地部を有しており、耕耘部が土壌の地表面から浅い領域を耕す浅耕作業時及び土壌の地表面から深い領域を耕す深耕作業時の双方において、前記整地部が土壌の地表面を整地し得るように、前記メインカバーにヒンジ連結されている。
即ち、前記リアカバーは、前記メインカバーに対して、深耕作業時には水平に近い深耕作業姿勢をとり、且つ、浅耕作業時には垂直に近い浅耕作業姿勢をとるように構成されている。
【0004】
ところで、前記リアカバーの裏面を覆うリアカバー用土付着防止部材は、リアカバーの裏面全体を覆うことが望ましいが、その反面、下端部が土壌表面に直接接触すると過摩耗又は破損の原因となると共に、該リアカバー用土付着防止部材の下端部が耕耘表面上を引きずられる為、耕耘表面の仕上がりも悪くなる。
つまり、深耕作業時には短いリアカバー用土付着防止部材が好ましく、他方、浅耕作業時には長いリアカバー用土付着防止部材が好ましい。
このような観点から、従来においては、浅耕作業時用の長いリアカバー用土付着防止部材と、深耕作業時用の短いリアカバー用土付着防止部材とを用意しておき、耕耘深さに応じてこれらを取り替えることで浅耕作業及び深耕作業に対応していた。
【特許文献1】実開平3−272302号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、耕耘深さに拘わらず、リアカバーの裏面を効率的に覆うことのできるリアカバー用土付着防止部材の提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するために、ロータリ耕耘機における耕耘部の後方を覆うリアカバーであって、ヒンジ部を介して前記耕耘部の上方を覆うメインカバーに揺動自在に連結されたリアカバーの裏面を覆うリアカバー用土付着防止部材であって、前記リヤカバーの裏面を覆う本体部材と、前記本体部材を前記リアカバーの裏面に固定する取付機構とを備え、前記取付機構は、前記本体部材の前記リアカバーに対する固定位置を上下に位置変更させ得るように構成されたリアカバー用土付着防止部材を提供する。
【0007】
一態様においては、前記取付機構は、前記本体部材に連結された取付部材と、該取付部材を前記リアカバーに着脱自在に固定する締結部材とを備え得る。
前記取付部材は、前記本体部材の上端部に連結される支持部と、該支持部から上方へ延びる延在部であって、上下方向に沿った長孔が設けられた延在部とを有する。
前記締結部材は、前記長孔に挿通された状態で前記取付部材を前記リアカバーに固定し得るように構成される。
【0008】
他態様においては、前記取付機構は、先端部が前記本体部材に直接又は間接的に連結され且つ基端部が略水平な枢支軸回り揺動自在とされたアーム部材と、前記アーム部材を前記枢支軸回りの所定位置で固定可能な固定部材とを備え得る。
他態様において、好ましくは、前記アーム部材は、先端部が前記リアカバーの裏面側に延びるように、基端部が該リアカバーのサイドリブに前記枢支軸回り揺動自在に連結される。
前記取付機構は、前記本体部材に連結され、且つ、前記アーム部材の先端部に連結される取付部材を備え得る。
【0009】
前記種々の態様において、好ましくは、前記本体部材は、前記取付機構に加えて、前記リアカバーの裏面に固設された取付台に締結部材を介して締結されるように構成される。
斯かる態様においては、前記本体部材に設けられた前記締結部材用の挿通孔は、上下に延びる長孔とされる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リアカバー用土付着防止部材の本体部材をリアカバーに対して、上下に位置調整可能に固定し得るように構成したので、単一の本体部材のみによって、深耕作業時及び浅耕作業時の双方において、リアカバーの裏面を有効に覆うことができる。
従って、浅耕作業時用の長いリアカバー用土付着防止部材と、深耕作業時用の短いリアカバー用土付着防止部材とを用意しておき、耕耘深さに応じてこれらを取り替えていた従来構成に比して、コストの低廉化及び作業の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1
以下、本発明に係るリアカバー用土付着防止部材の好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は、本実施の形態に係るリアカバー用土付着防止部材400が適用されたロータリ耕耘機100の側面図であり、それぞれ、深耕作業状態及び浅耕作業状態を示している。
【0012】
図1及び図2に示すように、該リアカバー用土付着防止部材400は、作業車輌の本機に付設されるロータリ耕耘機100のリアカバー230に着脱可能に装着されるようになっている。
なお、本実施の形態においては、該ロータリ耕耘機100はセンターロータリ型とされているが、当然ながらサイドロータリ型に適用することも可能である。
【0013】
詳しくは、前記ロータリ耕耘機100は、本機に設けられたPTO軸に自在継ぎ手を介して作動連結される入力軸110と、伝動部材(図示せず)を介して前記入力軸110に作動連結された駆動軸120と、該駆動軸120に相対回転不能とされた耕耘爪131を有する耕耘部130と、本機に設けられたリフトアームにリンク連結されるアッパーアーム140と、該アッパーアーム140に連結されるロータケース150であって、前記入力軸110及び前記駆動軸120を支持すると共に、前記伝動部材を収容するロータケース150と、該ロータケース150の両側面にそれぞれ連結された一対のメインビーム160と、前記耕耘部130の回転軌跡130Rを覆うように前記一対のメインビーム160に支持されたロータリカバー200と、該ロータリカバー200の裏面を覆うように該ロータリカバー200に装着されるロータリカバー用土付着防止部材であって、前記リアカバー用土付着防止部材30を含むロータリカバー用土付着防止部材10,20,30とを備えている。
【0014】
前記ロータリカバー200は、前記耕耘部130の上方を覆うメインカバー210と、該耕耘部130の後方を覆う前記リアカバー230とを備えている。
前記リアカバー230は、前記メインカバー210にヒンジ部220を介して揺動自在に連結されており、これにより、該リアカバー230の下端部に備えられた整地部231が、前記耕耘部130の後方で、耕耘深さの変動に対応して上下動するようになっている。
【0015】
より詳しくは、前記リアカバー230は、前記耕耘部130が土壌の地表面Sから深い領域を耕す深耕作業時においては、水平に近い深耕作業姿勢(図1参照)をとり、且つ、前記耕耘部130が土壌の地表面Sから浅い領域を耕す浅耕作業時においては、垂直に近い浅耕作業姿勢(図2参照)をとり得るように、前記ヒンジ部220を介して、前記メインカバー210に揺動自在に連結されている。
【0016】
前記ロータリカバー用土付着防止部材は、前記メインカバー210の裏面を覆うメインカバー用土付着防止部材10と、前記リアカバー230の裏面を覆う前記リアカバー用土付着防止部材400とを備えている。
なお、本実施の形態においては、前記ロータリカバー用土付着防止部材は、さらに、前記ヒンジ部220の下方を覆うヒンジ部用土付着防止部材20を備えている。
【0017】
本実施の形態においては、前記メインカバー用土付着防止部材10,前記リアカバー用土付着防止部材400及び前記ヒンジ部用土付着防止部材20はそれぞれ独立しており、個別に脱着し得るようになっている。
従って、前記メインカバー及び前記リヤカバーの裏面を一枚の土付着防止部材で覆う構成に比して、それぞれ単体の土付着防止部材の重量が低減化され、これにより、取扱性(脱着性)を向上させることができる。
又、部分劣化した場合においても、対応する土付着防止部材(例えば、ヒンジ部用土付着防止部材20)のみの交換が可能であるため、従来の土付着防止部材に比してコストの低廉化を図ることができる。
【0018】
好ましくは、前記メインカバー用土付着防止部材10は、低摩擦係数部材によって形成される。
該低摩擦係数部材は、弾性作用を利用せずに、自らの表面粗度によって土の付着を防止し得る部材であり、例えば、樹脂にガラス繊維を加えた複合材料が例示される。
このようにメインカバー用土付着防止部材10を低摩擦係数部材によって形成することにより、他の部分の土付着防止部材より大きな該メインカバー用土付着防止部材の軽量化を図ることができ、取扱性を向上させることができる。
【0019】
斯かる低摩擦係数部材によって形成されたメインカバー用土付着防止部材10は、図1及び図2に示すように、前記メインカバー210の裏面(前記耕耘部130を向く面)に密着配置させることができる。
即ち、弾性を利用して土の付着を防止する場合には、前記メインカバー210との間に、弾性変形を許容する為の間隙を設けた状態で、メインカバー用土付着防止部材を該メインカバー210に装着する必要があるが、本実施の形態においては該メインカバー用土付着防止部材10を低摩擦係数部材によって形成しており、斯かる間隙を設ける必要がない。
従って、前記メインカバー210を前記耕耘部130の回転軌跡130Rに可及的に近接配置させることができ、該メインカバー210の小型化を図ることができる。
【0020】
なお、本実施の形態においては、前記メインカバー用土付着防止部材10は、前記メインカバー210に固着される前方側クランプ部材310F及び後方側クランプ部材310Rによって該メインカバー210の裏面に着脱自在に装着されるようになっている。
【0021】
さらに好ましくは、前記メインカバー用土付着防止部材10を複数のシート体からなるものとし得る。
特に、本実施の形態におけるように、センタロータリ型耕耘機に適用する場合には、該メインカバー用土付着防止部材10を、前記ロータケース150を挟んで左右に配置される複数のシート体からなるものとすることにより、該メインカバー用土付着防止部材10の脱着作業性をより向上させることができる。
【0022】
前記ヒンジ部用土付着防止部材20は、一端部が前記メインカバー210に支持部材320を介して支持され、且つ、他端部が前記ヒンジ部220の下方に延びた自由端部とされている。
【0023】
詳しくは、前記ヒンジ用土付着防止部材20は、前記自由端部が前記固定端部よりも前記耕耘部130の回転軌跡130Rから離間するように、前記支持部材320によって支持されている。
なお、本実施の形態においては、前記支持部材320として前記後方側クランプ部材310Rを兼用しており、これにより、部品点数の削減によるコスト低廉化及び作業効率の向上を図っている。
該ヒンジ部用土付着防止部材20は、種々の材質によって形成され得るが、本実施の形態においては、ゴム等の弾性部材によって形成されている。
【0024】
ここで、本実施の形態に係る前記リアカバー用土付着防止部材400について説明する。
図3及び図4は、前記リアカバー230の拡大図であり、それぞれ、図1及び図2に対応した状態を示している。
【0025】
図3及び図4に示すように、該リアカバー用土付着防止部材400は、前記リアカバー230の裏面を覆う本体部材410と、該本体部材410を前記リアカバー230の裏面に固定する取付機構450とを備えている。
【0026】
前記本体部材410は、種々の材質によって形成し得るが、本実施の形態においては、ゴム等の弾性部材によって形成されている。
本実施の形態におけるように、前記本体部材410が弾性部材によって形成される場合には、該本体部材410は、自己の弾性変形によって、耕耘部130からの飛散土の衝撃を吸収して前記リアカバー230の振動を防止すると共に、該飛散土の付着を防止し得るように、間隙50を存しつつ前記リアカバー230の内面に装着される。
【0027】
図5及び図6に、それぞれ、図3におけるV−V部拡大図及び図4におけるVI−VI部拡大図を示す。
前記取付機構450は、前記本体部材410の前記リアカバー230に対する固定位置を上下に位置変更させ得るように構成されている。
具体的には、該取付機構450は、図5及び図6に示すように、前記本体部材410に連結された取付部材460と、前記取付部材460を前記リアカバー230に着脱自在に固定する締結部材470とを備えている。
【0028】
前記取付部材460は、前記本体部材410の上端部近傍に連結される支持部461と、該支持部461から上方へ延びる延在部462とを有している。
本実施の形態においては、前記支持部461は前記本体部材410と前記リアカバー230の裏面との間に位置された状態で、ボルト471によって該本体部材410に連結されている。
詳しくは、該支持部461は、前記リアカバー230の裏面との間に間隙490が存する状態で、前記本体部材410に当接されており、該間隙490に前記ボルト471と螺合するナット472が配設されている。
【0029】
前記延在部462は、前記リアカバー230の裏面に当接するように、前記支持部461から上方へ延びている。
該延在部462には、上下方向に沿った長孔465が設けられている。
【0030】
前記締結部材470は、前記長孔465に挿通された状態で前記取付部材460を前記リアカバー230に固定し得るように構成されている。
つまり、本実施の形態においては、前記取付部材460を介して前記リアカバー230に固定される前記本体部材410は、前記締結部材470が前記長孔465の下端部に係合した上方取付位置(図3及び図5参照)と、前記締結部材470が前記長孔465の上端部に係合した下方取付位置(図4及び図6参照)との間の所望位置で、前記リアカバー230に対して取付可能とされている。
【0031】
斯かるリアカバー用土付着防止部材400においては、前記単一の本体部材410のみによって、深耕作業及び浅耕作業の双方において前記リアカバー230の裏面を有効に覆うことができ、これにより、低コスト化及び作業性向上を図ることができる。
【0032】
詳しく説明すると、前記リアカバー230は、前述の通り、深耕作業時には水平に近い深耕作業姿勢(図1参照)をとり、且つ、浅耕作業時には垂直に近い浅耕作業姿勢(図2参照)をとる。
斯かる深耕作業姿勢及び浅耕作業姿勢において、該リアカバー230の揺動支点である前記ヒンジ部220と土壌の地表面Sとの距離を考えると、深耕作業姿勢の際には前記揺動支点は土壌の地表面に近接し(図1参照)、浅耕作業姿勢の際には前記揺動支点は土壌の地表面から離間する(図2参照)。
ところで、リアカバー用土付着防止部材400の本体部材410の過摩耗又は破損を防止しつつ、リアカバー230の裏面を有効に覆う為には、該本体部材410の下端部を地表面Sに接触させずに、可及的に地表面Sに近接させることが望ましい。
【0033】
従って、従来においては、深耕作業姿勢用の短いリアカバー用土付着防止部材及び浅耕作業姿勢用の長いリアカバー用土付着防止部材を用意しておき、これらを耕耘深さに応じて取り替えることで、対応していた。
【0034】
これに対し、本実施の形態においては、前述の通り、前記本体部材410を上方取付位置(図1,図3及び図5参照)と下方取付位置(図2,図4及び図6参照)との間の任意の位置で、前記リアカバー230に固定させることができる。
即ち、深耕作業時には前記本体部材410を上方取付位置で前記リアカバー230に固定させ、且つ、浅耕作業時には該本体部材410を下方取付位置で前記リアカバー230に固定させることで、深耕作業時及び浅耕作業時の双方において、該本体部材410の下端部を土壌表面近傍に適切に位置させることができる(図1及び図2参照)。
従って、従来のように、深耕作業時用の短いリアカバー用土付着防止部材と、浅耕作業時用の長いリアカバー用土付着防止部材とを用意することなく、単一の本体部材410のみによって、深耕作業及び浅耕作業の双方において前記リアカバー230の裏面を有効にカバーすることができ、これにより、コストの低廉化を図ることができる。
【0035】
さらに、本実施の形態においては、前記締結部材470を緩めて前記本体部材410を所望位置に位置させ、その後、該締結部材470を締結するという簡単な作業によって、該本体部材410の固定位置を変更させることができる。
従って、リアカバー用土付着防止部材自体を取り替えていた従来に比して、作業性も格段に向上させることができる。
【0036】
なお、本実施の形態においては、前記本体部材410は、前記取付機構450に加えて、前記リアカバーの裏面に設けられた取付台510と、ボルト及びナット等の締結部材520とを含む補助固定構造500によっても固定されており、該補助固定構造500によって本体部材410の取付位置に拘わらず前記間隙50の幅を一定に保っている。
具体的には、前記本体部材410は、前記上方取付位置及び前記下方取付位置の間での位置調整を許容する為に、前記締結部材520用の挿通孔が上下に延びる長孔415とされている。
【0037】
当然ながら、前記取付台510及び締結部材520を含む補助固定構造500を削除して、前記取付機構450のみによって前記本体部材410を前記リアカバー230に固定することも可能である。
図7及び図8に、前記補助固定構造500を削除した態様のリアカバー230の側面図であって、前記本体部材410が、それぞれ、深耕作業時における上方取付位置及び浅耕作業時における下方取付位置で固定された側面図を示す。
【0038】
好ましくは、前記リアカバーの振動を鎮圧させる鎮圧機構600Aを設けることができる。
斯かる鎮圧機構600Aは、図9(a)に示すように、前記メインカバー210に設けられたステー211に水平な軸線回り揺動自在に連結された支持部材610と、前記支持部材610に設けられた貫通孔に挿通されたハンガーロッド620であって、基端部が前記リヤカバー230に水平な軸線回り揺動自在に連結されたハンガーロッド620と、前記ハンガーロッド620の上端部と前記支持部材610との間に配設された基準付勢部材630と、上端部が前記支持部材610と係合するように配設された鎮圧付勢部材640と、前記鎮圧付勢部材640の下端部と係合するように、前記ハンガーロッド620に係止されるピン650とを備えている。
斯かる鎮圧機構600Aは、前記ピン650の係止位置を変更することによって、前記鎮圧付勢部材640の付勢力を調整して、前記リアカバー230に対する鎮圧力を調整し得るように構成されている。
【0039】
より好ましくは、斯かる鎮圧機構600Aに代えて、図9(b)に示す鎮圧機構600Bを備えることができる。
該鎮圧機構600Bは、前記支持部材610と、前記ハンガーロッド620と、前記基準付勢部材630と、前記鎮圧付勢部材640と、前記リアカバー230に直接又は間接的に支持されたアクチュエータ660とを備えている。
【0040】
前記アクチュエータ660は、前記リアカバー230に直接又は間接的に水平な軸線回り揺動自在に連結された油圧又は電動のシリンダ661と、前記シリンダ661に対して進退動作し得るように該シリンダ661に支持されたピストン662と、基端部が前記ピストン662に連結され且つ先端部が前記鎮圧付勢部材640の下端部に係合されたアーム663とを有している。
【0041】
斯かる鎮圧機構600Bは、前記ピストン662を前記シリンダ661に対して進退動作させるによって、前記鎮圧付勢部材640の付勢力を調整して、前記リアカバー230に対する鎮圧力を調整し得るように構成されている。
該鎮圧機構600Bによれば、前記鎮圧付勢部材640の付勢力調整を、運転席から操作することができる為、耕耘作業をしながら適切な鎮圧荷重を設定することができる。
さらに、前記鎮圧付勢部材640の付勢力を無段階に調整することができる為、土壌(圃場)の状態変化にも適切に対応することができる。
【0042】
好ましくは、前記鎮圧機構600A,600Bに代えて、又は、加えて、前記リヤカバー230の整地部231に、着脱可能にウエイト部材700を備えることができる。
図10に、前記リアカバー230の整地部231の模式側面図を示す。
図10に示すように、前記リアカバー230は、前記整地部231として作用する下端部が、車輌幅方向に沿った中空部を有するようにカーリング形成されている。
そこで、該中空部内に車輌幅方向両側から一対の前記ウエイト部材700を差し込むことで、追加部材を備えることなく、該ウエイト部材700をリアカバー230に装着させることができる。
斯かるウエイト部材700を備えることにより、前記整地部231による土壌表面への押圧力を効果的に上昇させることができる。
なお、図10中の符号701は前記ウエイト部材700の脱離を防止する為の締結部材である。
【0043】
より好ましくは、重量の異なるウエイト部材700を用意しておき、土壌の状態に合わせて、ウエイト重量を調整させることができる。
斯かる重量の異なるウエイト部材700は、例えば、長さのみを変えることによって形成することができる。
【0044】
実施の形態2
以下、本発明に係るリアカバー用土付着防止部材の他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図11及び図12は、本実施の形態に係るリアカバー用土付着防止部材400Bの部分側面図であり、それぞれ、前記本体部材410が上方取付位置及び下方取付位置に位置する状態を示している。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一又は相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0045】
本実施の形態に係るリアカバー用土付着防止部材400Bは、前記実施の形態1に係るリアカバー用土付着防止部材400において、前記取付機構450に代えて取付機構450Bを備えている。
【0046】
該取付機構450Bは、図11及び図12に示すように、先端部が前記本体部材410に直接又は間接的に連結され且つ基端部が略水平な枢支軸回り揺動自在とされたアーム部材460Bと、前記アーム部材460Bを前記枢支軸回りの所定位置で固定可能な固定部材470Bとを備えている。
【0047】
本実施の形態においては、前記アーム部材460Bの基端部は、リアカバー230のサイドリブ235に前記枢支軸回り揺動自在に連結されている。
そして、該アーム部材460Bの先端部は、取付部材480Bを介して前記本体部材410に連結されている。
即ち、本実施の形態においては、前記取付機構450Bは、前記本体部材410に連結される前記取付部材480Bを備えており、該取付部材480Bを介して前記アーム部材460Bの先端部が前記本体部材410に連結されている。
【0048】
前記固定部材470Bは、例えば、ボルト471B及びプレート472Bを含むクランプ部材とすることができ、前記ボルト471Bを締め込むことで、前記アーム部材460Bを前記プレート472B及び前記サイドリブ235の間で挟圧し、これにより、該アーム部材460Bを前記枢支軸回りの所定位置で固定し得るようになっている。
【0049】
斯かるリアカバー用土付着防止部材400Bにおいても、前記本体部材410の前記リアカバー230に対する固定位置を、上方取付位置(図11参照)及び下方取付位置(図12参照)の間の任意位置で調整することができる。
従って、前記実施の形態1におけると同様、低コスト化及び作業性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態に係るリアカバー用土付着防止部材が適用されたロータリ耕耘機の側面図であり、深耕作業状態を示している。
【図2】図2は、図1に示すリアカバー用土付着防止部材が適用されたロータリ耕耘機の側面図であり、浅耕作業状態を示している。
【図3】図3は、図1及び図2に示すロータリ耕耘機のリアカバーの拡大図であり、深耕作業状状態を示している。
【図4】図4は、図1及び図2に示すロータリ耕耘機のリアカバーの拡大図であり、浅耕作業状態を示している。
【図5】図5は、図3におけるV−V部拡大図である。
【図6】図6は、図4におけるVI−VI部拡大図である。
【図7】図7は、変形例に係るリアカバー用土付着防止部材が適用されたリアカバーの側面図であり、深耕作業状態を示している。
【図8】図8は、変形例に係るリアカバー用土付着防止部材が適用されたリアカバーの側面図であり、浅耕作業状態を示している。
【図9】図9(a)及び(b)は、それぞれ、鎮圧機構の模式図である。
【図10】図10は、リアカバーにおける整地部の模式側面図である。
【図11】図11は、本発明の他の実施の形態に係るリアカバー用土付着防止部材の部分側面図であり、深耕作業状態を示している。
【図12】図12は、図11に示すリアカバー用土付着防止部材の部分側面図であり、浅耕作業状態を示している。
【符号の説明】
【0051】
100 ロータリ耕耘機
130 耕耘部
210 メインカバー
220 ヒンジ部
230 リアカバー
400 リアカバー用土付着防止部材
410 本体部材
415 締結部材挿通孔
450 取付機構
460 取付部材
461 支持部
462 延在部
465 長孔
470 締結部材
400B 取付機構
460B アーム部材
470B 固定部材
480B 取付部材
510 取付台
520 締結部材
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成17年3月9日(2005.3.9)
【代理人】 【識別番号】100109427
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 活人

【識別番号】100114410
【弁理士】
【氏名又は名称】大中 実

【識別番号】100108992
【弁理士】
【氏名又は名称】大内 信雄

【公開番号】 特開2006−246746(P2006−246746A)
【公開日】 平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願番号】 特願2005−65509(P2005−65509)