| 【発明の名称】 |
作業用走行車 |
| 【発明者】 |
【氏名】田村 智志 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】レーザ受光器の高さ調整を行う受光器高さ調整装置の操作部を操縦部に取付けるにあたり、操作部単体での取り付け場所を不要にすると共に、レーザ受光器の高さ調整を容易にする。
【解決手段】レーザ投光器9から投光されたレーザ光を受光するレーザ受光器8と、該レーザ受光器8の受光状態を表示する受光状態表示装置13と、レーザ受光器8の高さを調整する受光器高さ調整機構10とを備える作業用走行車であって、受光器高さ調整機構10の操作部を、受光状態表示装置13に一体的に設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 レーザ投光器から投光されたレーザ光を受光するレーザ受光器と、該レーザ受光器の受光状態を表示する受光状態表示装置と、前記レーザ受光器の高さを調整する受光器高さ調整機構とを備える作業用走行車において、 前記受光器高さ調整機構の操作部を、前記受光状態表示装置に一体的に設けたことを特徴とする作業用走行車。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、レーザ受光器を備えるトラクタなどの作業用走行車に関する。 【背景技術】 【0002】 レーザ光を利用して、作業レベルを一定に保つレーザレベリング制御が知られている。この種のレーザレベリング制御を行う場合は、作業現場の所定箇所にレーザ投光器を設置する一方、作業用走行車の作業部又は本機にレーザ受光器を設け、該レーザ受光器におけるレーザ光の受光レベルを受光状態表示装置に表示したり、レーザ受光器におけるレーザ光の受光レベルに基づいて作業部を自動的に昇降制御している。 【0003】 レーザ受光器は、通常、作業用走行車の作業部又は本機に対して高さ調整自在に取付けられている。これは、レーザ受光器の受光範囲を、レーザ投光器の投光レベルに合わせるためである。レーザ受光器の高さ調整を行う受光器高さ調整機構としては、アクチュエータの動力でレーザ受光器を昇降させるものがある(例えば、特許文献1参照)。このような受光器高さ調整機構によれば、その操作部を運転席近傍に設けることにより、運転席に座ったままレーザ受光器の高さ調整を行うことが可能になる。 【特許文献1】特開2002−125410号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、受光器高さ調整装置の操作部を運転席近傍に設ける場合には、運転席の近傍に取り付け場所の確保が必要になるだけでなく、運転席近傍の操作具を増加させて使い勝手を低下させる可能性がある。また、受光器高さ調整装置の操作部は、通常、受光状態表示装置を見ながら操作されるため、受光状態表示装置との位置関係によっては、高さ調整時の作業性が低下する可能性がある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、レーザ投光器から投光されたレーザ光を受光するレーザ受光器と、該レーザ受光器の受光状態を表示する受光状態表示装置と、前記レーザ受光器の高さを調整する受光器高さ調整機構とを備える作業用走行車において、前記受光器高さ調整機構の操作部を、前記受光状態表示装置に一体的に設けたことを特徴とする。 このように構成すれば、受光器高さ調整装置の操作部を取付けるにあたり、操作部単体での取り付け場所を確保する必要がないだけでなく、他の操作具の使い勝手を低下させる不都合もない。しかも、受光状態表示装置を近くで見ながら操作できるので、レーザ受光器の高さ調整が容易になる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0006】 次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図面において、1はクローラトラクタの走行機体であって、該走行機体1の後部には、ロータリなどの後側作業機2が昇降リンク機構3を介して装着されている。昇降リンク機構3には、リフトアームシリンダ4やリフトロッドシリンダ5が設けられており、リフトアームシリンダ4の油圧動作に応じて後側作業機2が昇降され、リフトロッドシリンダ5の油圧動作に応じて後側作業機2が左右傾斜される。本実施形態では、後側作業機2を後述するレーザ制御の対象とするが、走行機体1の前部に装着される前側作業機6を対象としてもよい。 【0007】 後側作業機2には、マスト7が立設されており、該マスト7の上側には、上下方向に所定の受光幅を有するレーザ受光器8が取付けられている。一方、作業現場や圃場の所定箇所には、水平方向又は任意の傾斜方向にレーザ光を回転投光するレーザ投光器9が設置されており、該レーザ投光器9から投光されたレーザ光がレーザ受光器8によって受光される。これにより、レーザ光を基準とする後側作業機2の作業高さを検出することが可能になる。 【0008】 マスト7には、レーザ受光器8の高さを調整するための受光器高さ調整機構10が設けられている。本実施形態の受光器高さ調整機構10は、マスト7を伸縮動作させる電動シリンダで構成されており、該電動シリンダによるマスト7の伸縮動作によって、レーザ受光器8の高さを調整することにより、レーザ制御における後側作業機2の基準高さが設定される。 【0009】 走行機体1上には、操縦部11が構成されている。操縦部11は、キャビン12で覆われており、その内部には、レーザ受光器8の受光状態(受光レベル)を表示する受光状態表示装置13、各種制御の切換えや設定を行う液晶モニタ付きサイドパネル14、メータ類やモニタランプを内装したメータパネル15、これらを制御する制御部16などが設けられている。制御部16は、レーザ受光器8の受光レベルに応じて後側作業機2を自動的に昇降制御するレーザ制御、レーザ受光器8の受光レベルに応じて受光状態表示装置13を表示制御する受光状態表示制御、サイドパネル14のタッチパネル操作などに応じて液晶モニタを表示制御するサイドパネル制御、メータパネル15内のモニタランプを点灯制御するモニタランプ制御などを行う。以下、受光状態表示装置13、サイドパネル14及びメータパネル15の構成や作用について順次説明する。 【0010】 受光状態表示装置13は、例えば、レベル下げ表示部13a、レベル上げ表示部13b及びレベル適正表示部13cを備えており、レーザ受光器8の受光レベルが低いときレベル下げ表示部13aが点灯され、レーザ受光器8の受光レベルが高いときレベル上げ表示部13bが点灯され、レーザ受光器8の受光レベルが適正なときレベル適正表示部13cが点灯される。本実施形態では、基板17上に配置される複数の発光ダイオードLEDで各表示部13a〜13cを構成しているが、液晶パネルやランプで構成してもよい。 【0011】 受光状態表示装置13には、受光器高さ調整機構10の操作部が一体的に設けられている。具体的には、マスト7を上げ操作(伸長操作)するためのマスト上げスイッチ18と、マスト7を下げ操作(縮小操作)するためのマスト下げスイッチ19を受光状態表示装置13に組み込み、モータ駆動回路20を介して受光器高さ調整機構10のモータMに接続してある。このようにすると、受光器高さ調整機構10の操作部を取付けるにあたり、操作部単体での取り付け場所を確保する必要がないだけでなく、他の操作具の使い勝手を低下させる不都合もない。しかも、受光状態表示装置13を近くで見ながら受光器高さ調整機構10を操作できるので、レーザ受光器8の高さ調整が容易になる。 【0012】 本実施形態では、マスト上げスイッチ18及びマスト下げスイッチ19をタクトスイッチで構成している。このようにすると、マスト上げスイッチ18及びマスト下げスイッチ19を基板17に直接実装できるので、受光状態表示装置13の構造を簡略化できるだけでなく、組み立て工数を減らすことができる。また、タクトスイッチによる操作部は、フラットに構成できるため、デザイン的にも好ましいものとできる。 【0013】 また、受光状態表示装置13は、キャビン12の室内で、かつ、運転席21よりも前方に配置されている。具体的には、メータパネル15の右側部にブラケット22を突設し、このブラケット22に受光状態表示装置13を取付けている。このようにすると、受光状態表示装置13に防水性や堅牢性を付与する必要がないため、受光状態表示装置13を安価に構成でき、また、運転席21よりも前方に配置することで、受光状態表示装置13の視認性を向上させることができる。 【0014】 サイドパネル14は、タッチパネル付きの液晶モニタ14aと、複数の設定ダイヤル14b〜14dと、複数の設定スイッチ14e、14fとを備えて構成され、運転席21の側方に配置される。制御部16は、各種制御の設定画面を液晶モニタ14aに表示し、そのタッチパネル操作などに応じて各種制御の切換えや設定を行う。レーザ制御関連の画面としては、レーザ制御状態表示画面101とレーザ制御設定画面102があり、いずれの画面でもタッチパネル操作によるレーザ制御のON/OFF切換えが可能となっている。このようにすると、従来のレーザ制御スイッチが不要となり、部品点数の削減及びコストダウンが可能になる。尚、本実施形態のレーザ制御状態表示画面101では、レーザ制御のON/OFF、傾き制御のON/OFF、後側作業機2の耕耘深さ表示、傾き表示、レーザ受光レベル表示などを行い、レーザ制御設定画面102では、レーザ制御のON/OFF、傾き制御のON/OFF、後側作業機2の深さ設定、傾き設定などを行うことができる。 【0015】 メータパネル15内には、メータ類の加え、多くのモニタランプが配置されている。これらのモニタランプのなかには、レーザ制御のON/OFF状態を示すレーザ制御入り切りランプ23が含まれている。このようにすると、レーザ制御状態表示画面101やレーザ制御設定画面102を開けなくても、レーザ制御のON/OFF状態を容易に確認することができる。 【0016】 叙述の如く構成された本実施形態のものは、レーザ投光器9から投光されたレーザ光を受光するレーザ受光器8と、該レーザ受光器8の受光状態を表示する受光状態表示装置13と、レーザ受光器8の高さを調整する受光器高さ調整機構10とを備える作業用走行車であって、受光器高さ調整機構10の操作部を、受光状態表示装置13に一体的に設けたので、受光器高さ調整機構10の操作部を取付けるにあたり、操作部単体での取り付け場所を確保する必要がないだけでなく、他の操作具の使い勝手を低下させる不都合もない。しかも、受光状態表示装置13を近くで見ながら操作できるので、レーザ受光器8の高さ調整が容易になる。 【図面の簡単な説明】 【0017】 【図1】走行機体及びレーザ投受光器を示す側面図である。 【図2】操縦部の平面図である。 【図3】制御系の概略構成を示すブロック図である。 【図4】制御系の構成を示すブロック図である。 【図5】受光状態表示装置及びメータパネルの正面図である。 【図6】(A)は受光状態表示装置の正面図、(B)は受光状態表示装置の断面図である。 【図7】サイドパネルの平面図である。 【図8】レーザ制御状態表示画面の説明図である。 【図9】レーザ制御設定画面の説明図である。 【符号の説明】 【0018】 1 走行機体 2 後側作業機 7 マスト 8 レーザ受光器 9 レーザ投光器 10 受光器高さ調整機構 11 操縦部 13 受光状態表示装置 16 制御部 17 基板 18 マスト上げスイッチ 19 マスト下げスイッチ 20 モータ駆動回路 21 運転席
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
|
| 【出願日】 |
平成16年11月30日(2004.11.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
|
| 【公開番号】 |
特開2006−149301(P2006−149301A) |
| 【公開日】 |
平成18年6月15日(2006.6.15) |
| 【出願番号】 |
特願2004−345811(P2004−345811) |
|