| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】里路 久幸 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】倒伏穀稈状況における自動方向制御の不安定化。
【解決手段】左右一対のクローラ3を有する走行装置2と、前記走行装置2の前方に設けた圃場の穀稈を刈取搬送する刈取部5とを有し、該刈取部5は、圃場の株列Kと株列Kの間の株間を各分草体10が通るように、自動方向制御機構Sにより方向修正しながら走行するように構成し、前記自動方向制御機構Sは、前記脱穀装置4あるいはグレンタンク6等の任意の機体後部に設けた後方撮影機材15による撮影した画像により、前記刈取部5が既に切断した穀稈の株列Kを認識し、この株列Kと機体とのずれを検出して方向制御を行うように構成したコンバイン。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右一対のクローラ3を有する走行装置2と、前記走行装置2の前方に設けた圃場の穀稈を刈取搬送する刈取部5とを有し、該刈取部5は、圃場の株列Kと株列Kの間の株間を各分草体10が通るように、自動方向制御機構Sにより方向修正しながら走行するように構成し、前記自動方向制御機構Sは、前記脱穀装置4あるいはグレンタンク6等の任意の機体後部に設けた後方撮影機材15による撮影した画像により、前記刈取部5が既に切断した穀稈の株列Kを認識し、この株列Kと機体とのずれを検出して方向制御を行うように構成したコンバイン。 【請求項2】 請求項1において、前記後方撮影機材15は、操縦部7に設けた表示モニタ20へ機体後方画像信号を送出可能に構成したコンバイン。 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記後方撮影機材15の機体後方画像信号から、前記クローラ3の沈下量を判別し、その結果により方向修正の出力値を変更するように構成したコンバイン。 【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項3において、前記後方撮影機材15の機体後方画像信号により横刈りになると判定したとき、自動方向制御を行わないように構成したコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、コンバインの特に、方向制御に係るものである。 【背景技術】 【0002】 従来、左右一対のクローラを有する走行装置の前方に設け刈取部を設け、刈取部に設けた圃場の穀稈に接触する方向センサの信号によって、機体の走行方向を修正するようにした構成は、公知である(特許文献1参照)。 また、従来、機体後部に機体後方を撮影する後方撮影機材を設け、後方撮影機材の映像を操縦部のモニタに表示するようにした構成は、公知である(特許文献2参照)。 【特許文献1】特開平9−47110号公報 【特許文献2】特開平11−113362号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 前記公知例のうち前者は、圃場の穀稈にセンサが接触しながら所定距離走行することにより、センサの接触回数をカウントし、機体がどのようにずれているか測定する方式のため、倒伏穀稈の場合、本来センサに接触する穀稈の株元の株以外の倒伏穀稈の途中部分がセンサに接触し、正確な方向制御ができないという課題がある。 前記公知例のうち後者は、機体後方をモニタにより視認するのみで、走行方向の修正はできない。 本願は、接触式の方向センサでは難しい状況でも、自動方向制御機構できるようにしたものである。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明は、左右一対のクローラ3を有する走行装置2と、前記走行装置2の前方に設けた圃場の穀稈を刈取搬送する刈取部5とを有し、該刈取部5は、圃場の株列Kと株列Kの間の株間を各分草体10が通るように、自動方向制御機構Sにより方向修正しながら走行するように構成し、前記自動方向制御機構Sは、前記脱穀装置4あるいはグレンタンク6等の任意の機体後部に設けた後方撮影機材15による撮影した画像により、前記刈取部5が既に切断した穀稈の株列Kを認識し、この株列Kと機体とのずれを検出して方向制御を行うように構成したコンバインとしたものであり、刈取部5の分草体10を、圃場の株と株の間の株間に合わせ、所定距離走行すると、刈取部5が刈り取った穀稈の株列Kが機体後方に現れ、これを後方撮影機材15が撮影し、後方撮影機材15による撮影した画像により制御部16は、刈取部5が既に切断した穀稈の株列Kを認識し、この株列Kと機体とのズレθを検出し、機体の走行方向を自動的に修正する制御を行って、走行する。 本発明は、前記後方撮影機材15は、操縦部7に設けた表示モニタ20へ機体後方画像信号を送出可能に構成したコンバインとしたものであり、表示切替スイッチにより切替えることにより後方撮影機材15の情報により操縦部7に設けた表示モニタ20に、機体後方画像を表示し、作業者は機体後方の状態を視認する。 本発明は、前記後方撮影機材15の機体後方画像信号から、前記クローラ3の沈下量を判別し、その結果により方向修正の出力値を変更するように構成したコンバインとしたものであり、後方撮影機材15の機体後方画像信号からクローラ3の沈下量を判別し、その結果により方向修正の出力値を変更する。 本発明は、前記後方撮影機材15の機体後方画像信号により横刈りになると判定したとき、自動方向制御を行わないように構成したコンバインとしたものであり、後方撮影機材15の画像信号から株の間隔の広狭により生じる画像濃度の相違等を認識して条刈りと横刈りの判別を行い、横刈りと判定したときには、自動的に方向制御を停止させる。 【発明の効果】 【0005】 請求項1の発明では、倒伏穀稈のような接触式の方向センサで方向制御できないようなときでも、自動的に走行方向制御可能になるので、作業効率が向上し、制御精度を向上できる。 請求項2の発明では、機体後方の状態を表示モニタ20により視認可能にすると共に、一つの後方撮影機材15からの画像により後方視認と方向制御の二つが可能となり、合理的構成となって、安価にできる。 請求項3の発明では、湿田における方向制御精度を向上させることができる。 請求項4の発明では、条横刈りの判定を後方撮影機材15により行って、自動的に方向制御を「入り切り」でき、操作性を向上させる。 【実施例1】 【0006】 本発明の実施例を図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は左右一対のクローラ3を有する走行装置、4は機体フレーム1の上方に設けた脱穀装置、5は脱穀装置4の前側に設けた刈取部、6は脱穀装置4の側部に設けたグレンタンク、7はグレンタンク6の前方に設けた操縦部、8は運転席である。 刈取部5は、公知のものであり、詳細は省略するが、最前方位置に分草体10を設け、分草体10の後側には分草体10で分草した穀稈を引き起こす引起装置引起装置を設け、引起装置の後側には引き起こした穀稈の株元切断する刈刃を設け、刈刃の後方には刈り取られた穀稈を搬送する穀稈搬送装置(図示省略)を設けている。 【0007】 しかして、前記走行装置2は、左右のクローラ3に伝達する回転を制御して方向変換するが、前記刈取部5は、圃場の株と株の間の株間を各分草体10が通るように、最初に、分草体10を株間に合わせて所定距離走行し、その後、圃場の株列Kに合わせて、自動方向制御機構Sにより前進するように構成する。 自動方向制御機構Sは、前記脱穀装置4あるいはグレンタンク6等の任意のコンバインの後部に設けた後方撮影機材(カメラ・CCD)15が撮影した画像により、刈取部5が既に切断した穀稈の株列Kを認識し、この株列Kと機体(分草体10) とのずれを検出し、機体の方向制御を行うように構成する。 即ち、図3は、脱穀装置等を省略して左右のクローラ3を機体として表示しており、図3に示した直線が機体進行方向の基準となる機体方向ラインLであり、この機体方向ラインLと、後方撮影機材15が撮影した株列Kの内の任意の株列Kとのズレθを検出し、このズレθを修正することにより、方向制御を行う(図4)。 したがって、従来の穀稈接触式の方向センサでは、倒伏穀稈の場合、株列Kと倒伏穀稈の穂先部分との判別が容易でなく、不正確な方向制御となっていたが、本願では倒伏穀稈のような場合でも正確な方向制御が行える。 16は制御部である。 【0008】 この場合、複数の株列Kの設定区間の株列Kが作る直線方向を演算し、その直線と機体方向ラインLとのズレθを少なくするように方向修正するように構成する。 この場合、機体走行方向に対して交差方向に複数の株列Kのうち、最も未刈地側に寄った株列Kとのズレθを修正するように方向制御を行うと、後述のカッター装置18により排出する切り藁の排出面積を広くでき(図5)、好適である。 【0009】 しかして、前記後方撮影機材15は、操縦部7に設けた表示モニタ20へ機体後方画像信号を送出可能に構成すると、一つの後方撮影機材15により後方画像および方向制御用の画像信号が得られるようになり、合理的構成となって、安価にできる。 【0010】 また、前記後方撮影機材15の機体後方画像信号から、前記クローラ3の沈下量を判別し、その結果により方向修正の出力値を変更するように構成すると、湿田における方向制御精度を向上させることができ、好適である。 例えば、乾田であれば、図5のように、一面に切り藁が拡散されるが、湿田では図6のようにクローラ3の踏み後がわだち21となって撮影される。 即ち、圃場における走行中、圃場の状態により左右のクローラ3のスリップ率が相違して、機体が直進走行から旋回したり、あるいは、旋回半径が変化するが、後方撮影機材15からの画像によりクローラ3の沈下量を判別して方向修正の出力値を変更できるので、方向制御精度を向上させられる。 【0011】 しかして、前記後方撮影機材15の機体後方画像信号により方向制御は、所謂条刈りのとき行い、後方撮影機材15の機体後方画像信号により横刈りになると判定したときには、自動方向制御機構Sによる制御を行わない(オフ)ように構成する。 即ち、条刈に比し横刈では株列Kは乱れ易く、後方撮影機材15による方向制御は困難なので、自動方向制御機構Sによる制御を行わず、自動的に自動方向制御を停止させる。 したがって、圃場の穀稈群のうち一辺を刈り取る度に条刈と横刈との移行が行われるが、このとき、一々切替操作する必要がなく、自動的に、条横判定を後方撮影機材15の画像により行い、しかも、条刈りのときは自動的に方向制御を行うので、操作性が向上する。 【0012】 しかして、脱穀装置4の後方に脱穀した排藁を切断する前記カッター装置18を設けているが、カッター装置18の切り藁が、条方向に連続しない株列Kを作り、この後方撮影機材15の画像認識と前記機体方向ラインLとのズレθにより自動方向修正するように構成する。 したがって、確実に切り藁が乗らない既刈株列Kを作り、確実に株列Kの画像認識と機体方向ラインLとのズレθにより自動方向修正できる。 【0013】 この場合、条方向に連続しない株列Kは、機体進行方向に向かって最も左側の条とすると(図8)、自動方向制御を確実にするだけでなく、次回の刈取作業で、この後方撮影機材15の画像認識用の株列K上に切り藁を拡散させることができ、その結果、切り藁を圃場全体に均一に分散できる。 即ち、一条の株列Kにより自動方向制御を行いつつ、次の刈取作業のときにこの株列Kの上にも切り藁を乗せるので、全面に分散できる。 【0014】 しかして、前記刈取部5または操縦部7等の任意箇所に前記前方撮影機材23を設け、前方最も左側の条の株列Kを前方撮影機材23により画像認識し、その前方撮影機材23で複数株列Kの設定区間の株列Kが作る直線方向を演算し、前記後方撮影機材15および前方撮影機材23の両方で演算した株列Kの直線方向と機体方向ラインLとのズレθを測定し、このズレθを少なくするように方向修正するように構成する。 したがって、高精度の画像認識による方向制御を行うことができる。 【0015】 しかして、前記後方撮影機材15および前方撮影機材23の夫々が複数株列Kの設定区間の株列Kが作る直線方向を演算し、前記後方撮影機材15および前方撮影機材23の両方で演算した株列Kの直線方向のうち、機体方向ラインLに対するズレθが大きい方の株列Kを基準に、株列Kと機体方向ラインLとのズレθが少なくするように方向修正するように構成する。 したがって、高精度の画像認識による方向制御を行うことができる。 【図面の簡単な説明】 【0016】 【図1】コンバインの側面図。 【図2】ブロック図。 【図3】方向修正前の刈取状態平面図。 【図4】方向修正後の刈取状態平面図。 【図5】乾田の刈取状態平面図。 【図6】湿田の刈取状態平面図。 【図7】湿田の断面図。 【図8】刈取状態平面図。 【図9】コンバインの側面図。 【図10】ブロック図。 【図11】方向修正前の刈取状態平面図。 【符号の説明】 【0017】 1…機体フレーム、2…走行装置、3…クローラ、4…脱穀装置、5…刈取部、6…グレンタンク、7…操縦部、8…運転席、10…分草体、15…後方撮影機材、16…制御部、18…カッター装置、20…表示モニタ、21…わだち、23…前方撮影機材。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成16年10月27日(2004.10.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089934 【弁理士】 【氏名又は名称】新関 淳一郎
【識別番号】100092945 【弁理士】 【氏名又は名称】新関 千秋
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| 【公開番号】 |
特開2006−121952(P2006−121952A) |
| 【公開日】 |
平成18年5月18日(2006.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願2004−313130(P2004−313130) |
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