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【発明の名称】 ロータリー耕耘機
【発明者】 【氏名】涌田 健作
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】三輪 守
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】非自走式作業機を安定した位置に保持することができるロータリー耕耘機を提供する。

【解決手段】耕耘爪を外周に突設した爪軸にトラクタ(自走式作業機)からの回転駆動を伝達する伝達部が、トラクタの回転駆動を走行方向に伝達する第1伝達手段と、その第1伝達手段の一端と係合するとともに、トラクタの走行方向と直交しかつ耕作面に平行に設けられた略棒状の第2伝達手段と、その第2伝達手段の一端にあるギアと係合するとともに爪軸のギアと係合する第3伝達手段とを有する。そして、第2伝達手段を内包する円筒状のメインビーム21を備え、そのメインビーム21の両端部のうち、第2伝達手段のギアと第3伝達手段とが係合する側とは反対側の端部に非自走式作業機が取り付けられる被取付部45を有し、その被取付部45が、非自走式作業機に備える取付部46の2つの取付面46aに対応した2つの被取付面45aを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耕作面を耕耘する耕耘爪を外周に突設した爪軸と、該爪軸に自走式作業機からの回転駆動を伝達する伝達部とを備えたロータリー耕耘機であって、
前記伝達部が、
前記自走式作業機の回転駆動を該自走式作業機の走行方向に伝達する第1伝達手段と、
該第1伝達手段の一端と係合するとともに、前記自走式作業機の走行方向と直交しかつ前記耕作面に平行に設けられた略棒状の第2伝達手段と、
該第2伝達手段の一端と係合するとともに前記爪軸と係合する第3伝達手段とを有し、
前記自走式作業機からの回転駆動を前記第1伝達手段ないし前記第3伝達手段を介して前記爪軸に伝達させて前記耕耘爪を回転させるロータリー耕耘機において、
前記第2伝達手段を内在させる円筒状のビームを備え、該ビームの両端部のうち、前記第2伝達手段と前記第3伝達手段とが係合する側とは反対側の端部に非自走式作業機が取り付けられる被取付部を有し、
該被取付部が、前記非自走式作業機に備える取付部の複数の取付面に対応した複数の被取付面を有し、
前記取付部の取付面と前記被取付部の被取付面とを当接させて前記非自走式作業機が取り付けられることを特徴とする、ロータリー耕耘機。
【請求項2】
前記ビームが、前記円筒状のビームの円心に対して対向する位置に1対または複数対の前記被取付部を有することを特徴とする、請求項1に記載のロータリー耕耘機。
【請求項3】
前記被取付部は、前記ビームと別体に形成されて固設されることを特徴とする、請求項1または2に記載のロータリー耕耘機。
【請求項4】
前記被取付部は、前記ビームに凹部を形成することによって前記ビームと一体に形成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のロータリー耕耘機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、耕作面を耕耘する耕耘爪を外周に突設した爪軸と、その爪軸に自走式作業機からの回転駆動を伝達する伝達部とを備えたロータリー耕耘機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のロータリー耕耘機9は、例えば図6,7に示すように、耕作面Cを耕耘する耕耘爪1を外周に突設した爪軸2と、その爪軸2にトラクタ(自走式作業機)Tからの回転駆動を伝達する伝達部とを備える。その伝達部は、トラクタTの回転駆動をそのトラクタTの走行方向Yと逆側に伝達する第1伝達手段3aと、その第1伝達手段3aの一端と係合するとともに、トラクタTの走行方向Yと直交しかつ耕作面Cに平行に設けられた略棒状の第2伝達手段3bと、その第2伝達手段3bの一端と係合するとともに爪軸2と係合する第3伝達手段3cとを有し、トラクタTからの回転駆動を第1伝達手段3a,第2伝達手段3b,第3伝達手段3cを介して爪軸2に伝達させて耕耘爪1を回転させるものである。
【0003】
そして、第2伝達手段3bを内在させる円筒状のメインビーム6を備え、そのメインビーム6の両端部のうち、第2伝達手段3bと第3伝達手段3cとが係合する側とは反対側の端部に被取付部7を有する。被取付部7は、矩形の鉄板の両側部を直角に折り曲げて略コの字型にして被取付面7aを形成し、メインビーム6の外周面に溶接などによって固定する。その被取付部7には畦際処理機などの非自走式作業機に備える取付部8Aを取り付けることができるようになっている。
【0004】
加えて、図8に示すように、メインビーム6には別の取付部8Bを介してロータリー耕耘機9を保持するためのロータリースタンドSを取り付けることもできるようになっている。なお、取付部8Bはメインビーム6の任意の場所に取り付けることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このようなロータリー耕耘機9では、図7(c)に示すように、1つの被取付面7aに取付部8Aの取付面8aを当接させて取り付けるので、スキマやガタが生じ、取付部8Aの取り付け安定性が悪く、非自走式作業機を安定した位置に保持することが困難であるという問題があった。
そこでこの発明の目的は、非自走式作業機を安定した位置に保持することができるロータリー耕耘機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため請求項1に記載の発明は、耕作面を耕耘する耕耘爪を外周に突設した爪軸と、該爪軸に自走式作業機からの回転駆動を伝達する伝達部とを備えたロータリー耕耘機であって、
前記伝達部が、
前記自走式作業機の回転駆動を該自走式作業機の走行方向に伝達する第1伝達手段と、
該第1伝達手段の一端と係合するとともに、前記自走式作業機の走行方向と直交しかつ前記耕作面に平行に設けられた略棒状の第2伝達手段と、
該第2伝達手段の一端と係合するとともに前記爪軸と係合する第3伝達手段とを有し、
前記自走式作業機からの回転駆動を前記第1伝達手段ないし前記第3伝達手段を介して前記爪軸に伝達させて前記耕耘爪を回転させるロータリー耕耘機において、
前記第2伝達手段を内在させる円筒状のビームを備え、該ビームの両端部のうち、前記第2伝達手段と前記第3伝達手段とが係合する側とは反対側の端部に非自走式作業機が取り付けられる被取付部を有し、
該被取付部が、前記非自走式作業機に備える取付部の複数の取付面に対応した複数の被取付面を有し、
前記取付部の取付面と前記被取付部の被取付面とを当接させて前記非自走式作業機が取り付けられることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のロータリー耕耘機において、前記ビームが、前記円筒状のビームの円心に対して対向する位置に1対または複数対の前記被取付部を有することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のロータリー耕耘機において、前記被取付部は、前記ビームと別体に形成されて固設されることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載のロータリー耕耘機において、前記被取付部は、前記ビームに凹部を形成することによって前記ビームと一体に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、第2伝達手段を内在させる円筒状のビームを備え、そのビームの両端部のうち、第2伝達手段と第3伝達手段とが係合する側とは反対側の端部に非自走式作業機が取り付けられる被取付部を有し、その被取付部が、非自走式作業機に備える取付部の複数の取付面に対応した複数の被取付面を有し、取付部の取付面と被取付部の被取付面とを当接させて非自走式作業機が取り付けられるので、取付部をビームに安定して取り付けられ、非自走式作業機を安定した位置に保持するロータリー耕耘機を提供することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、ビームが、円筒状のビームの円心に対して対向する位置に1対または複数対の被取付部を有するので、取付部をビームにいっそう安定して取り付けられ、非自走式作業機を安定した位置に保持するロータリー耕耘機を提供することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、被取付部は、ビームと別体に形成されて固設されるので、ビームの製造と被取付部の製造を別々に行った後、被取付部をビームに溶接などによって固定することができ、簡単な部材を組み合わせて製造可能なロータリー耕耘機を提供することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、被取付部は、ビームに凹部を形成することによってビームと一体に形成されるので、被取付部を構成する部材を別途製造する必要がなく、工程を簡略化し、部品点数を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。
図1はこの発明の一例としてのロータリー耕耘機15の概略側面図、図2はそのロータリー耕耘機15に備えるメインビーム21の概略平面図である。
ロータリー作業機15の前方にはトラクタ(自走式作業機)10を連結している。トラクタ10の後部には、トップリンク11と左右一対のロワーリンク12、およびPTO軸13を延設する。トップリンク11および左右一対のロワーリンク12の先端には、ロータリー作業機15を取り付ける。なお、PTO軸13にはユニバーサルジョイント14を介して、ロータリー作業機15のギアボックス22を連結する。
【0015】
このギアボックス22内にて、PTO軸の回転方向が変えられ、円筒状のメインビーム21を介してチェーンケース16内に動力が伝達され、耕耘爪17を取り付けた爪軸17aを回転させるようになっている。耕耘爪17の回転する上方にはロータリーカバー18を備え、そのロータリーカバー18の後端にはリヤカバー19が回動部20を介して回動自在に連結されている。
ロータリーカバー18は、ハンドル25を回動操作することによって爪軸17aを中心に前後回動可能に構成されて、耕深に合わせて位置調整することができるようになっている。
【0016】
リヤカバー19にはハンガーロッド26の下端が軸支されている。一方、ロータリーカバー18の後部上には左右両側にロッドステー27が後斜め上方に向けて設けられ、そのロッドステー27の上端部にハンガーロッド26の上部が回動軸28の周りに回動自在に、かつハンガーロッド26の長さ方向に摺動自在に支持されている。また、ハンガーロッド26の外周には不図示のコイルバネが巻きつけられ、リヤカバー19を下方(本図において時計回り)に付勢している。
【0017】
また、ロータリー作業機15のチェーンケース16上部に設けられたV字状のアッパーアーム29の一端には前述のトラクタ10のトップリンク11が取り付けられるとともに、アッパーアーム29の別の一端にはアジャストスクリュー30が取り付けられている。このアジャストスクリュー30は、デプスフレーム31の上下傾斜角を調整ハンドル32を操作することによって調整できるようになっている。
なお、ロータリーカバー18の後部にはサイドカバーを取り付けたり、リヤカバー19の下部にはサイドアンダーカバーを取り付けたりしてもよい。
【0018】
ところで、メインビーム21の内部には第2伝達手段42を備える。第2伝達手段42は、棒状のシャフト42aとその両端に設けられたギア42b,42cとからなる。ギアボックス22内において、ギア42bは第1伝達手段41のシャフト41aの一端に取り付けられたギア41bと噛合している。一方、チェーンケース16内において、ギア42cは第3伝達手段としてのチェーン43と噛合している。このチェーン43は爪軸17aに備えるギアとも噛合している。
なお、シャフト42aはトラクタ10の走行方向Zと直交しかつ耕作面Gに平行に設けられるとともに、メインビーム21の内壁に当接しないように内在されている。また、図2中にてシャフト42aはギアボックス22内から右側に突出しないように設けられる。
【0019】
メインビーム21の両端部のうち、第2伝達手段42のギア42cとチェーン43とが係合する側とは反対側の端部(すなわち図2中にて右側の端部)に非自走式作業機が取り付けられる被取付部45を有する。この被取付部45は詳しくは、円筒状のメインビーム21の外周面を鉛直方向両側からプレスして凹部を形成し、その凹部にフラットな被取付面45aを2つ形成する。
なお、メインビーム21の両端はロータリー耕耘機15の本体にボルトとナットで適宜固定されている。
【0020】
このように構成されたロータリー耕耘機15のメインビーム21に畦際処理機(非自走式作業機)を取り付けるには、図3(a),(b)に示すように、畦際処理機に備える取付部46の2つの取付面46aを被取付部45の2つの被取付面45aに当接させた後、ボルト・ナット47で取付部46を締め付けて、取付部46をメインビーム21に固定する。
これによって取付部46に固設されている不図示の非自走式作業機をロータリー作業機15のメインビーム21に取り付けることができる。
【0021】
すなわち、この例のロータリー作業機15は、耕作面Gを耕耘する耕耘爪17を外周に突設した爪軸17aと、その爪軸17aにトラクタ(自走式作業機)10からの回転駆動を伝達する伝達部とを備える。その伝達部は、トラクタ10の回転駆動をそのトラクタ10の走行方向Zに伝達する第1伝達手段41と、その第1伝達手段41の一端と係合するとともに、トラクタ10の走行方向Zと直交しかつ耕作面Gに平行に設けられた略棒状の第2伝達手段42と、その第2伝達手段42の一端にあるギア42cと係合するとともに爪軸17aのギアと係合するチェーン(第3伝達手段)43とを有し、トラクタ10からの回転駆動を第1伝達手段41,第2伝達手段42,チェーン43を介して爪軸17aに伝達させて耕耘爪17を回転させる。
【0022】
そして、第2伝達手段42を内包する円筒状のメインビーム21を備え、そのメインビーム21の両端部のうち、第2伝達手段42のギア42cとチェーン43とが係合する側とは反対側の端部に畦際処理機が取り付けられる被取付部45を有し、その被取付部45が、畦際処理機に備える取付部46の2つ(複数)の取付面46aに対応した2つ(複数)の被取付面45aを有し、取付部46の取付面46aと被取付部45の被取付面45aとを当接させて畦際処理機が取り付けられる。
さらに、被取付部45は、メインビーム21に凹部を形成することによってメインビーム21と一体に形成される。
【0023】
なお、メインビーム21に備える被取付部は、図4(a)〜(c)に示すように構成してもよい。すなわち、円筒状のメインビーム21の円心Dに対して対向する位置に1対の被取付部48を有する。この被取付部48は矩形の鉄板の両側部を直角に折り曲げて略コの字型にして被取付面48aを形成し、メインビーム21の外周面に溶接などによって固定する。
そして、畦際処理機の取付部46の2つの取付面46aを2つの被取付面48aに当接させた後、ボルト・ナット47で取付部46を締め付けて、取付部46をメインビーム21に固定する。
これによって取付部46に固設されている不図示の畦際処理機をロータリー作業機15のメインビーム21に取り付けることができる。
このように、被取付部48は、メインビーム21と別体に形成された後、溶接などによってメインビーム21に固設されるようにしてもよい。
【0024】
また、メインビーム21に備える被取付部は、図5(a)〜(c)に示すように構成してもよい。すなわち、略直角状に折り曲げた1対の被取付部49にて被取付面49aを形成し、円筒状のメインビーム21の外周面に2面が接するようにメインビーム21の外周面に溶接などによって固定する。
そして、畦際処理機の取付部46の4つの取付面46aを4つの被取付面49aに当接させた後、ボルト・ナット47で取付部46を締め付けて、取付部46をメインビーム21に固定する。
これによって取付部46に固設されている不図示の畦際処理機をロータリー作業機15のメインビーム21に取り付けることができる。この例では、取付面46aと被取付面49aとをそれぞれ4つずつ備え、それぞれを当接させているので、畦際処理機をロータリー作業機に取り付ける際の畦際処理機の自重などによるズレやガタをいっそう防止し、精度よく畦際処理機をロータリー作業機に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明のロータリー作業機の一例の概略側面図である。
【図2】図1のロータリー作業機のメインビームの概略平面図である。
【図3】図2のメインビームに備える被取付部に非自走式作業機の取付部を取り付けたときの、(a)は側面図、(b)はそのA矢視断面図である。
【図4】メインビームに備える被取付部の別の例の、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は(b)のB矢視断面図である。
【図5】メインビームに備える被取付部のさらに別の例の、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は(b)のC矢視断面図である。
【図6】従来のロータリー作業機の概略側面図である。
【図7】(a)は図6のロータリー作業機のメインビームの概略平面図、(b)はそのX矢視断面図、(c)は被取付部に非自走式作業機の取付部を取り付けたときの図である。
【図8】従来のロータリー作業機のメインビームにロータリースタンドを取り付けた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0026】
10 トラクタ(自走式作業機)
11 トップリンク
12 ロワーリンク
13 PTO軸
14 ユニバーサルジョイント
15 ロータリー耕耘機
16 チェーンケース
17 耕運爪
17a 爪軸
18 ロータリーカバー
19 リヤカバー
20 回動部
21 メインビーム
22 ギアボックス
25 ハンドル
26 ハンガーロッド
27 ロッドステー
28 回動軸
29 アッパーアーム
30 アジャストスクリュー
31 デプスフレーム
32 調整ハンドル
41 第1伝達手段(伝達部)
41a,42a シャフト
42 第2伝達手段(伝達部)
42b,42c ギア
43 チェーン(第3伝達手段:伝達部)
45,48,49 被取付部
45a,48a,49a 被取付面
46 取付部
46a 取付面
47 ボルト・ナット
D 円心
G 耕作面
Z 自走式作業機の走行方向
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成16年10月20日(2004.10.20)
【代理人】 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏

【公開番号】 特開2006−115736(P2006−115736A)
【公開日】 平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願番号】 特願2004−305728(P2004−305728)