| 【発明の名称】 |
乗用型水田作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】野村 鉄也 【住所又は居所】千葉県東金市小沼田1554−3 株式会社丸山製作所千葉工場内
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| 【要約】 |
【課題】作業者の労力負担を軽減できるとともに、安全に作業をすることができる乗用型水田作業機を提供する。
【解決手段】エンジン2により回転駆動される駆動用車輪4と、この駆動用車輪4の中心の後方斜め上方に設けられたサドル6と、溝切り刃18とを備え、駆動用車輪4は、外輪22と、ハブと、外輪22とハブ23との間に設けられた複数個のスポーク24、これらのスポーク24の間の空間の少なくとも外周部に設けられた板部材31とを備え、作業者Sがサドル6に跨って乗り、左右の脚部を駆動用車輪4の左右に配置して作業する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原動機(2)により回転駆動される駆動用車輪(4)と、この駆動用車輪(4)の中心の後方斜め上方に設けられたサドル(6)と、作業部(18)とを備え、 前記駆動用車輪(4)は、外輪(22)と、ハブ(23)と、前記外輪(22)と前記ハブ(23)との間に設けられた複数個のスポーク(24)と、これらのスポーク(24)の間の空間の少なくとも外周部に設けられた板部材(31)とを備え、 作業者(S)が前記サドル(6)に跨って乗り、左右の脚部を前記駆動用車輪(4)の左右に配置して作業することを特徴とする乗用型水田作業機。 【請求項2】 前記作業部(18)は、前記サドル(6)の後方斜め下方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗用型水田作業機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、乗用型の水田溝切り機、水田中耕除草機あるいは水田施肥機等の乗用型水田作業機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、水田溝切り機としては、歩行型の水田溝切り機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この水田溝切り機においては、前後方向に延びる伝動軸用パイプの後端部および前端部にそれぞれ、エンジンおよび減速機が取り付けられている。エンジンの回転動力は、伝動軸用パイプ内の伝動軸を介して減速機へ伝達される。伝動軸用パイプの中間部には、ハンドルの基端部が固定されており、このハンドルは後方へ向かって延びエンジンの上方へ張出している。減速機の出力軸には、車輪が取り付けられており、この車輪は、減速機を介して減速されて伝達されて来るエンジンからの回転動力により回転駆動される。伝動軸用パイプには、斜め後方に延びるステーが固定されており、このステーの後端部には、培土板が前端側が後端側より高くなるような傾斜角で固定されている。 【0003】 そして、この水田溝切り機を用いて、水田等の圃場において溝切りを行うには、作業者は、溝切り機の後方でハンドルを下方へ押し下げつつ、溝切り機を前進させる。そうすると、押し下げ力が土表面への培土板の押付力として作用し、培土板の後端部の底板部分が所定深さに保持される。 【0004】 また、搭乗可能な水田溝切り機が知られている(たとえば、特許文献2参照)。この水田溝切り機においては、斜め後ろに上下に延びる支持管の上端部および下端部にそれぞれ、エンジンおよび減速室が取り付けられている。減速室から水平に延びる車軸には、けん引用の車輪が取り付けられている。減速室には、ほぼ水平に後方に延びる補助台板が固定されている。この補助台板の下面には、溝切り部材が取り付けられている。 【0005】 そして、この水田溝切り機を用いて、水田等の圃場において溝切りを行うには、作業者は、補助台板上に乗って、溝切り機を前進させる。そうすると、作業者の自重により溝切り部材が加圧され、溝切り部材が所定深さに保持される。 【0006】 【特許文献1】特開2001−178202号公報 【特許文献2】実公昭60−721号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、前者の水田溝切り機にあっては、作業者は歩行しなければならず、またハンドルを下方に押し下げるので、作業者の労力負担が大きい。 また、後者の水田溝切り機にあっては、作業者が補助台板上に立って乗るので、作業者の労力負担が大きい。 【0008】 本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、作業者の労力負担を軽減できるとともに、安全に作業をすることができる乗用型水田作業機を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 前記目的を達成するために、請求項1に記載の乗用型水田作業機は、原動機(2)により回転駆動される駆動用車輪(4)と、この駆動用車輪(4)の中心の後方斜め上方に設けられたサドル(6)と、作業部(18)とを備え、 前記駆動用車輪(4)は、外輪(22)と、ハブ(23)と、前記外輪(22)と前記ハブ(23)との間に設けられた複数個のスポーク(24)と、これらのスポーク(24)の間の空間の少なくとも外周部に設けられた板部材(31)とを備え、 作業者(S)が前記サドル(6)に跨って乗り、左右の脚部を前記駆動用車輪(4)の左右に配置して作業することを特徴とする。 【0010】 請求項1に記載の発明においては、作業者はサドルに跨って乗り、作業をすることができるので、作業者の労力を軽減することができる。さらに、駆動用車輪のスポークの間の空間の少なくとも外周部に板部材が設けられているので、作業者の脚部がスポークの間に巻き込まれるのを防止でき、安全に作業できる。また、大型のカバーで駆動用車輪全部を覆うのではなく、スポークの間の空間を板部材で塞ぐようにしたので、構造を簡素化することができるとともに、軽量化することができる。 なお、スポークの間の空間の外周部にのみに板部材を設けるようにすれば、構造をより簡素化することができるとともに、より軽量化することができる。 【0011】 請求項2に記載の乗用型水田作業機は、請求項1に記載の発明において、前記作業部(18)は、前記サドル(6)の後方斜め下方に設けられていることを特徴とする。 【0012】 請求項2に記載の発明においては、サドルに跨って乗った作業者の体重が駆動用車輪と作業部とにより支持されるので、作業者の体重で作業部としての溝切り刃等を加圧して、溝切り刃等を所定深さに保持しつつ、作業することができる。さらに、サドル上で作業者が重心移動することにより、溝切り刃等への加圧力を変化させることができる。 【0013】 なお、上記における括弧内の符号は、図面において対応する要素を便宜的に表記したものであり、したがって本発明は図面上の記載に限定されるものではない。これは、「特許請求の範囲」の記載についても同様である。 【発明の効果】 【0014】 本発明の乗用型水田作業機によれば、作業者の労力負担を軽減できるとともに、安全に作業をすることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。 図1〜図4は、本発明の実施の形態に係る乗用型水田溝切り機を示す図であって、図1は側面図であり、図2は駆動用車輪の一方側の側面図であり、図3は駆動用車輪の他方側の側面図であり、図4は図3の一部拡大斜視図である。 【0016】 この乗用型水田作業機は、後方側が少し高くなって斜めに前後方向に延びる伝動軸用パイプ1を備えている。この伝動軸用パイプ1は本体フレームとしても機能する。伝道軸用パイプ1の後端部および前端部にはそれぞれ、エンジン(原動機)2および減速機3が取り付けられている。エンジン2の回転動力は、伝動軸用パイプ1内の伝動軸(図示せず)を介して減速機3へ伝達される。減速機3の出力軸は、変速機3のケースから水平に突出しており、この出力軸(車軸)には、駆動用車輪4が1つ固定されている。この駆動用車輪4は、減速機3を介して減速されて伝達されるエンジン1からの回転動力により回転駆動される。減速機3のケースには、護葉板5が取り付けられており、この護葉板5は、駆動用車輪4の前側上半部の前方および側方を覆っている。 【0017】 伝動軸用パイプ1の上側には、サドル6が取り付けられている。このサドル6は、伝動軸用パイプ1から前方斜め上方に平行に延びる2つの棒状の支持部7にそれぞれ、サドル6の下面から後方斜め下方に平行に延びる2つの支持パイプ8が嵌め込まれ、固定ピン9がこれらの支持パイプ8と支持部7とを貫通して取り付けられることにより、伝動軸用パイプ1に固定されている。支持パイプ8および支持部7にはそれぞれ、軸方向に間隔をおいて複数個の貫通孔が設けられており、これらの貫通孔への固定ピン9の挿入位置を変えることにより、サドル6の位置を変えることができるようになっている。このサドル6は、駆動用車輪4の中心から後方斜め上方に位置するようになっている。 【0018】 サドル6の前端部には、前方斜め上方に延びる棒状のハンドル支持部11が固定されている。このハンドル支持部11の上端部には、上方に延びるハンドル12が配置され、このハンドル12の下端部に水平に延びるように設けられた棒状の水平部13とハンドル支持部11とが支持金具14により連結されることにより、ハンドル12がハンドル支持部11に取り付けられている。支持金具14は、水平部13を該水平部13の軸腺を中心に回動した任意の位置に固定できるようになっており、これによりハンドル12の傾きを変えることができるようになっている。また、支持金具14は、ハンドル支持部11の軸方向の任意の位置に固定できるようになっており、これによりハンドル12の高さを変えることができるようになっている。ハンドル12は、サドル6の前方斜め上方に位置するとともに、駆動用車輪4の中心から前方斜め上方に位置している。 【0019】 ハンドル12には、スロットルレバー15が取り付けられており、このスロットルレバー15によりエンジン2のスロットル開度、すなわちエンジン2の出力を調整する。また、ハンドル12には、ストップスイッチ16が取り付けられており、ストップスイッチ16によりエンジン2の点火プラグへの電流の流れをショートさせ、エンジン2の駆動を停止させる。 【0020】 伝動軸用パイプ1には、後方斜め下方に延びるステー17が固定されており、このステー17の後端部には、溝切り刃(作業部)18がその前端側が後端側より高くなるように傾斜して取り付けられている。溝切り刃18の高さおよび傾斜角度は、溝切り刃18のステー17への取り付け位置を変えることにより、変えることができるようになっている。溝切り刃18は、駆動用車輪4の後方に位置しているとともに、サドル9の後方斜め下方に位置している。 【0021】 前記駆動用車輪4は、複数個のラグ21が固定された円環状の外輪22と、減速機3の出力軸が固定されるハブ23と、外輪22とハブ23とを連結する複数個のスポーク24とを備えている。これらのラグ21、外輪22、ハブ23およびスポーク24はともの金属から構成されており、ラグ21は外輪22の外周側に溶接により固定され、スポーク24の両端部はそれぞれ、外輪22の内周およびハブ23の外周に溶接により固定されている。この例では、4個のスポーク24が十字状に設けられている。ハブ23の外周には、スポーク24の間を埋めるように略扇形の金属製の4個の補強板25が溶接により固定されている。 【0022】 駆動用車輪4のスポーク24間の略扇形の空間のうち、外輪22側にはそれぞれ、略円弧形の帯板からなる板部材31が設けられている。各板部材31は、外輪22から半径方向内側に一定の幅でスポーク24間に延びており、これらの4つの板部材31を合わせた全体としては、外輪22から半径方向内側に一定の幅でスポーク24間に略環状に延びたものとなっている。板部材31の幅は、例えば、外輪22の半径の1/3程度に設定される。 【0023】 板部材31は、スポーク24と外輪22とに次のようにして取り付けられている。すなわち、隣接する板部材31の一方の面の側方端部の間に、三角形の連結板33が掛け渡されるとともに、他方の面には、スポーク24に係止されたフック板34が配置され、このフック板34と連結板33との間に板部材31の側方端部を挟んで、これらの連結板33、板部材31およびフック板34を挿通するボルト35とナット36とが締め付けられることにより、板部材31の側方端部がスポーク24に固定されている。また、板部材31の外周部の一部に三角形状に径方向外方に突出する突起部37が設けられており、この突起部37が外輪22の外周部まで張り出すように配置されるとともに、外輪22の他方の側に係止されたフック板34が配置され、このフック板34と板部材31とを挿通するボルト35とナット36とが締め付けられることにより、板部材31の外周部の一部が外輪22に固定されている。 【0024】 このような乗用型水田溝切り機においては、作業者Sがサドル6に跨って乗り、左右の脚部を駆動用車輪4の左右に配置するとともに、ハンドル12を把持しながら、エンジン2の回転駆動力により駆動用車輪4を回転させて、この駆動用車輪4により溝切り機を前進させる。そうすると、作業者の体重が駆動用車輪4と溝切り刃18とにより支持されるので、溝きり刃18が加圧され、溝切り刃18が所定深さに保持されて溝切り機が前進する。 【0025】 このように構成された乗用型水田溝切り機にあっては、作業者Sはサドル6に跨って乗り、作業をすることができるので、作業者の労力を軽減することができる。さらに、駆動用車輪4のスポーク24の間の空間の外周部に板部材31が設けられているので、作業者Sの脚部がスポークの間に巻き込まれるのを防止できる。さらには、大型のカバー等で駆動用車輪4全部を覆うのではなく、スポーク24の間の空間を板部材31で塞ぐようにしたので、構造を簡素化することができ、また軽量化することができる。また、サドル6に跨って乗った作業者の体重が駆動用車輪4と溝切り刃18とにより支持されるので、作業者の体重により溝切り刃18を加圧して、溝切り刃18を所定深さに保持しつつ、作業することができる。さらに、サドル6上で作業者が重心を移動させることにより、溝切り刃18への加圧力を変化させることができる。 【0026】 なお、上述の実施の形態では、駆動用車輪4のスポーク24の間の空間の外周部に、板部材31を設けるようにしたが、外周部だけでなくこれ以外のスポークの間の空間にも、板部材を設けるようにしてもよい。 また、上述の実施の形態では、駆動用車輪4を1つ設けたが、これに代えて、駆動用車輪を複数個設けるようにしてもよい。 また、上述の実施の形態では、本発明を乗用型水田溝切り機に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、乗用型水田中耕除草機あるいは乗用型水田施肥機等にも適用することができる。この場合、作業部としての溝切り刃が除草部あるいは施肥部等に代えられる。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】本発明の実施の形態に係る乗用型水田溝切り機を示す側面図である 【図2】駆動用車輪の一方側の側面図である。り 【図3】駆動用車輪の他方側の側面図である。 【図4】図3の一部拡大斜視図である。 【符号の説明】 【0028】 2 エンジン(原動機) 4 駆動用車輪 6 サドル 18 溝切り刃(作業部) 22 外輪 23 ハブ 24 スポーク 31 板部材 S 作業者
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| 【出願人】 |
【識別番号】000141174 【氏名又は名称】株式会社丸山製作所 【住所又は居所】東京都千代田区内神田3丁目4番15号
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| 【出願日】 |
平成16年9月10日(2004.9.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100104547 【弁理士】 【氏名又は名称】栗林 三男
【識別番号】100102967 【弁理士】 【氏名又は名称】大畑 進
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| 【公開番号】 |
特開2006−75109(P2006−75109A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月23日(2006.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願2004−264276(P2004−264276) |
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