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【発明の名称】 電動車
【発明者】 【氏名】佐藤 修
【住所又は居所】静岡県三島市梅名767番地 ニューデルタ工業株式会社内

【氏名】山下 直人
【住所又は居所】静岡県三島市梅名767番地 ニューデルタ工業株式会社内

【氏名】伊奈 敏久
【住所又は居所】静岡県三島市梅名767番地 ニューデルタ工業株式会社内

【氏名】内田 新一
【住所又は居所】静岡県三島市梅名767番地 ニューデルタ工業株式会社内

【要約】 【課題】従来の作業台車にモータを搭載する場合、作業者は野菜苗の植付け作業とモータの操作との2つの処理を行う必要が生じる。しかしながら、作業者の意識は自身の手元にあるため、作業台車が移動する方向に注意が払われていない状態にある場合が多いといえる。そのため、圃場上又は畝上に何らかの障害物等があった場合に、作業台車が該障害物に衝突してしまう恐れがある。この場合、作業台車を低速で移動させていたとしても、作業者に対して衝突による不快感を与えることになる。

【解決手段】モータ61を具備し、作業者等がシート33着座しながら野菜苗の植付け作業等を行う電動車に、畝又は圃場上の障害物を検知するための超音波センサ12と、該超音波センサ12によって障害物が検知され、且つ該障害物が予め設定された距離の範囲内にあると判断した場合に、モータ61を停止又は減速するための制御装置10と、を設けたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動用駆動源としてモータを具備し、作業者等が着座しながら野菜苗の植付け作業等を行うための電動車において、
畝又は圃場上の前方の障害物を検知するための検知手段と、
該検知手段によって障害物が検知され、且つ該障害物が予め設定された距離の範囲内にあると判断した場合に、上記モータを停止、又は上記モータの回転速度を減速するための制御手段と、
を具備することを特徴とする電動車。
【請求項2】
移動用駆動源としてモータを具備し、作業者等が着座しながら野菜苗の植付け作業等を行うための電動車において、
前記モータと該モータによって駆動される車輪との機械的接続の入切を行うためのクラッチを設けることを特徴とする電動車。
【請求項3】
移動用駆動源としてモータを具備し、作業者等が着座しながら野菜苗の植付け作業等を行うための電動車において、
当該電動車全体を支持するフレームが折りたたみ可能な構造であり、
具備する全ての車輪を接地するように折りたたむものであることを特徴とする電動車。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、畝に対して移動しながら野菜苗等を植え付ける作業が行われる場合に、作業者が着座しながら該植付け作業を行い得る電動車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、下記特許文献1に示すような作業台車は公知となっている。
この特許文献1に記載される作業台車は、畝の幅に合わせて左右方向に伸縮自在であり、作業者が着座するためのシートを具備するものであって、その大部分が軽金属等のフレームで製作されたものである。
したがって、作業者は該作業台車に着座しながら野菜苗を畝に植え付けることが可能になると共に、作業者が圃場を蹴る等の脚力によって容易に畝に対して作業台車と共に移動することが可能となる。
つまり、従来ならば、作業者が中腰の姿勢で行っていた植付け作業を、作業台車に着座した状態で行うことを可能となり、作業者の負担を大幅に軽減することが可能となった。
また、モータを上記作業台車に搭載することで、上述のように作業者が圃場を蹴ることなく作業台車を容易に移動させることが可能となるので、このようなモータを搭載した作業台車も既に公知となっている。
【特許文献1】特開2000−139112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述のように、作業台車にモータを搭載する場合においては、作業者は野菜苗の植付け作業とモータの操作との2つの処理を行う必要が生じる。
そこで、例えば、作業者による野菜苗の植付け作業のペースと合わせるように、作業台車の移動速度(モータの回転速度)を低速に調節した場合、モータの操作を省略できるが、以下に示すような不都合が生じる恐れがある。
野菜苗を畝に植え付ける場合においては、作業者は、基本的に手に持つ野菜苗と、該野菜苗を植え付けようとする畝に注目している。
即ち、作業者の意識は自身の手元にあるため、作業台車が移動する方向に注意が払われていない状態にある場合が多いといえる。
このような状況においては、圃場上又は畝上に何らかの障害物等があった場合に、作業台車が該障害物に衝突してしまう恐れがある。
この場合、作業台車を低速で移動させていたとしても、作業者に対して衝突による不快感を与えることになる。
また、多くの野菜苗を作業台車に積載している場合に等においては、積載する野菜苗が崩れて圃場上に散乱して、野菜苗の植付け作業を一旦中断せざる得ない状況となって作業効率を落としてしまう恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、移動用駆動源としてモータを具備し、作業者等が着座しながら野菜苗の植付け作業等を行うための電動車において、畝又は圃場上の前方の障害物を検知するための検知手段と、該検知手段によって障害物が検知され、且つ該障害物が予め設定された距離の範囲内にあると判断した場合に、上記モータを停止、又は上記モータの回転速度を減速するための制御手段と、を具備するものである。
【0006】
請求項2においては、移動用駆動源としてモータを具備し、作業者等が着座しながら野菜苗の植付け作業等を行うための電動車において、前記モータと該モータによって駆動される車輪との機械的接続の入切を行うためのクラッチを設けるものである。
【0007】
請求項3においては、移動用駆動源としてモータを具備し、作業者等が着座しながら野菜苗の植付け作業等を行うための電動車において、当該電動車全体を支持するフレームが折りたたみ可能な構造であり、具備する全ての車輪を接地するように折りたたむものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0009】
請求項1の構成により、検知手段によって障害物が検知され、該障害物がある一定の範囲内にあると判断された場合に、自動的にモータを停止又は減速させることが可能となるので、電動車を操作する手間が省け、作業者は野菜苗等の植付作業に集中することが可能となって、作業効率を向上させることが可能となる。
【0010】
請求項2の構成により、クラッチを切状態とすることで、車輪とモータとの関係はフリーな状態となるので、例えば、電動車を容易に旋回させたり、動かすことが可能となる。
【0011】
請求項3の構成により、4つの車輪全てが圃場に接地した状態であるほうが、電動車の安定性が良くなって、容易に移動することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の本発明を実施するための最良の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は本発明の電動車の一例を示した概略構成図、図2はモータの制御系の概略構成を示したブロック図、図3はモータのロックを検出する回路の一例を示した回路図、図4はモータ駆動用のHブリッジ制御回路の一例を示した回路図、図5はフレームの構造の接続箇所の拡大図、図6はフレームを折りたたんだ場合の電動車1の側面視を模式的に示した模式図、である。
【0013】
<概略構成>
先ず、図1を用いて、本発明の電動車1の概略構成について説明する。
尚、以下、図1に向かって左側を電動車1の前部、右側を電動車1の後部として説明する。
電動車1は、主として前部フレーム20と、後部フレーム30とで構造上のベースが形成されている。
この前部フレーム20と後部フレーム30とは、互いの端部同士を挿嵌させて、ノブ40a・40bで締め付けることで、図1に示すように、電動車1の構造上のベースを形成することが可能となる。
【0014】
<概略構成;前部側>
この前部フレーム20には、車輪21a(右側)と車輪21b(左側)が設けられている。
尚、以下においても便宜上必要がある場合には、同様の機能を有する2以上の部材を説明する場合に、電動車1の前部方向に向かって右側の部材には符号の末尾に「a」を、他方、電動車1の前部方向に向かって左側の部材には符号の末尾に「b」を付して説明する。
前部フレーム20の最前部側の左右略中央上には、野菜苗等を載置するための作業台25が設けられ、該作業台25の左右両側の前部フレーム20上に略左右対称に2つのローラ22(ローラ22a・22b)が設けられている(ローラ22aは作業台25の影となるので不図示)。
このローラ22は、略上下方向を回転支軸として、該回転支軸の上部が前部フレーム20の最前部側フレーム上を左右方向に摺動自在となるように設けられており、回転支軸上部の2つのノブ26(ノブ26aは作業台25の影となるので不図示)を締めることで2つのローラ22の位置を前部フレーム20に対して固定するようにしている。
また、作業台25が設けられる前部フレーム20の最前部側の左右略中央部は、図1に示すように、上側に凸となるように逆略U字状に折り曲げられて形成されている。
このように上側に凸となるように形成されているので、電動車1を畝を跨いで使用する場合に、地表から盛り上がる畝に対して、前部フレーム20の凸部を合わせることで、電動車1が畝上方を通過して畝を崩したり、畝上に敷設したマルチフィルムを剥がしたりすることなく走行することが可能となる。
また、ノブ26を緩めてローラ22を畝の形状(大きさ)に合うように斜面(側面)に沿うように合わせた後に、ノブ26を締め付けてローラ22の位置を固定することが可能となる。
これにより、電動車1を走行させて作業する場合、ローラ22が適切に畝の斜面と接触して、電動車1の走行方向を畝の方向に合わせることが可能となる。
また、前部フレーム20の左右両側の機体内側にはフットレスト23(23a・23b)が設けられており、右側のフットレスト23a上には走行用スイッチ24が設けられている。
このスイッチ24は、ペダルと該ペダルの回動基部に設けられた検知部(スイッチ)とより成り、作業者がペダルを踏むことにより該検知部がONすることで、制御装置10を介して電動車1に設けられるモータが駆動される。
更に、スイッチ24の近傍には、電動車1の移動用駆動源であるモータを制御するための制御装置10が設けられており、該スイッチ24は該制御装置10に接続されている。
また、前部フレーム20の形状は、図1に示すように、平面視で四角形の一辺を取り除いた形状(略コの字形状)であるが、作業台25が設けられる左右略中央近傍で2つに分割(前部フレーム20aと前部フレーム20bとに分割)されるものであっても良い。
この場合、分割された前部フレーム20aと前部フレーム20bとの互いの分割端部を、作業台25の下部で互いに挿嵌させてノブ等で締め付けることで、図1に示すように一体化した前部フレーム20を構成することが可能となる。
このように構成することで、前部フレーム20aと前部フレーム20bとの間隔を調節することが可能なって、畝の幅に合わせて電動車1を使用することが可能となる。
【0015】
<概略構成;後部側>
先ず、後部フレーム30の最後部寄り左右両側には、2つの車輪31(31a・31b)が設けられている。
更に、後部フレーム30の最後部側には、車輪31を駆動するためのモータや、該モータを作動させるための電源である電池(バッテリ)等が収納される駆動部60が設けられている。
また、前後方向に伸びる左右の後部フレーム30に対して左右方向に跨がってフレーム37・38が後面視門型状に跨設され、該フレーム37・38の左右略中央上に駆動部60が支持される。
駆動部60に配置されるモータの駆動力は、図示しないスプロケットやチェーン(ギヤ伝動、ベルト伝動等でも可能)等を介して伝動軸62に伝達され、更に該伝動軸62の両側に設けられるチェーン・スプロケット等を介して車輪31に伝達される。
また、駆動部60の上部には、野菜苗等を積載するためのコンテナ55を載置できるようにしている。
更に、後部フレーム30の前部寄りには、左右方向に橋架されるフレーム34の左右略中央部にシート33が設けられている。該フレーム34は、後部フレーム30に対して高さ調節可能に設けられ、ノブ等(不図示)により固定して所望の高さに調節できるようにしても良い。
該フレーム34と後部フレーム30との接続個所の近傍には、上記ローラ22と同様のローラ32(32a・32b)が設けられている。
このローラ32は、後部フレーム30から内部側に突出する突出部39a・39bに左右方向に摺動自在に設けられており、ローラ22と同様に、ノブ36を締めることでローラ32の位置を固定することが可能となる。
また、前部フレーム20と同様に、後部フレーム30は、平面視で四角形の一辺を取り除いた形状(略コの字形状)であるが、駆動部60が設けられる略左右中央近傍で2つに分割(後部フレーム30aと後部フレーム30bとに分割)されるものであっても良い。
この場合、分割された後部フレーム30aと後部フレーム30bとの互いの分割端部を、駆動部60の下部で互いに挿嵌させてノブ等で締め付けることで、図1に示すように一体化した後部フレーム30を構成することが可能となる。
このように構成することで、後部フレーム30aと後部フレーム30bとの間隔を調節することが可能なって、畝の幅に合わせて電動車1を使用することが可能となる。
また、シート33の近傍で後部フレーム30a側にフリーレバー70が設けられている。
このフリーレバー70は、既に上述した駆動部60に設けられるモータと、該モータによって駆動される車輪31との機械的接続の入切を行うためのクラッチの操作を行うものであり、例えば、該クラッチは駆動力伝達経路においてモータの出力軸と伝動軸62の間、或いは、伝動軸62と車輪31との間に設けることが可能である。
また、クラッチは、電磁クラッチ、摩擦多板式、咬合式等であっても良く、その種別は限定されない。
このようなクラッチを設けることによって、該クラッチを切状態とすることで車輪31とモータとの関係はフリーな状態となるので、例えば、オペレーターが車体の軽量側である前部フレーム20を持ち上げて車輪21a・21bを浮かせることで、操向輪を持たない電動車1を容易に旋回させることが可能となって扱い易くなる。
即ち、作業者自身の力で容易に電動車1を動かすことが可能となる。
【0016】
<モータの制御系>
次に、電動車1のモータを自動制御するための構成について図2を用いて説明する。
先ず、畝又は圃場上の障害物を検知するための検知手段の一例である超音波センサ12を、前部フレーム20の最前側(作業台25の下部近傍)に設ける。
そして、該超音波センサ12は、該超音波センサ12の検知結果を取得して障害物との距離等を算出し、該算出した距離が予め設定された範囲内にあると判断された場合に、モータ61を停止、又は、モータ61の回転速度を減速するための制御手段の一例である制御装置10に接続される。
更に、制御装置10には、スイッチ24と、モータ61と、上記範囲を予め設定するための距離設定ボリューム11と、が接続されている。
このように構成されているので、超音波センサ12によって障害物が検知され、該障害物がある一定の範囲内にあると判断された場合に、自動的にモータ61を停止又は減速させることが可能となるので、電動車1を操作する手間が省け、作業者は野菜苗等の植付作業に集中することが可能となって、作業効率を向上させることが可能となる。
また、距離設定ボリューム11を操作することによって、上記範囲を自在に定めることが可能となるので、モータ61を停止又は減速させる障害物と電動車1との距離を作業者が所望する範囲に定めることが可能となる。
【0017】
<モータ61がロックした場合>
例えば、電動車1の車輪21a・21b・31a・31bの何れかが圃場上の石に乗り上げる等によって、電動車1が動かなくなった場合においては、モータ61がロック(回転しなくなる)してしまう。
このようなロックが発生すると、モータ61に対して起動電流が流れ続けるため、一般的に図3に示すような保護回路が構成される場合が多い。
この保護回路は、図3に示すとおり、モータ61の出力側に接続されるトランジスタ120のコレクタ側の電流検出抵抗121と、該電流検出抵抗121の電圧値を積分する積分回路140と、該積分回路140が予め定められた基準電圧を超えた場合に出力電流を遮断する演算増幅器151を具備するコンパレータ150とを具備するものである。
更に、コンパレータ150の出力端子をトランジスタ130のベースに接続し、該トランジスタ130のコレクタ側にモータ61に電力を供給するためのリレー110の励磁コイル111と接続する。
このように構成されるので、モータ61がロックしてコンパレータ150の出力が遮断された場合に、リレー110の励磁コイル111の励磁が解かれ、リレーが開となってモータ61に対する電源供給を遮断して、モータ61を保護することが可能となる。
尚、上述において、コンパレータ150の演算増幅器151が基準とする基準電圧は、該演算増幅器151に接続される可変抵抗152の抵抗値で定めることが可能である。
ところで、上述のような保護回路を構成しても、作業者に対しては何らモータ61がロックしているという状況を知らせるものではなかった。
そこで、リレー110の2次側に接続される制御装置10の一部に発光手段の一例として発光ダイオード160を設ける。
この場合に、リレー110が入としてモータ61が作動した場合には、制御装置10に電源が供給されるので発光ダイオード160が点灯する。
他方、リレー110が切となって、モータ61がロック(停止)した場合には、制御装置10に電源が供給されないため、発光ダイオード160が消灯する。
即ち、例えば、発光ダイオード160を図1に示した制御装置10の外側面等に設けて作業者の目につくようにすることによって、容易にモータ61の動作状態を(即ち、ロックしているか否かを)作業者に知らせることが可能となる。
【0018】
<パルス幅変調方式による制御>
ところで、近年においては、DCモータ等の電動機(モータ61)は、その駆動電源を一定周期でON/OFF(即ち、駆動電源をパルス状の点孤信号でON/OFF)させる方式によって一般的に速度制御される。
この方式は、具体的には、モータ61の駆動電源の制御に用いられる半導体素子の点孤信号のデューティ比を変更するものであり、パルス幅変調方式(即ち、PWM(Pulse Width Modulation)方式)と一般的に呼ばれるものである。
本発明の電動車1の場合、図4に示すように、半導体素子(トランジスタ、FET、IGBT、サイリスタ等)を用いたHブリッジ制御回路にモータ61を接続すると共に、該Hブリッジ制御回路に上記PWM方式を採用することによって、該モータ61を電池(バッテリ)等の直流電源195で駆動する構成としている。
本実施例のHブリッジ制御回路は、半導体素子として4つのFET(Field Effect Transistor)181・182・183・184と、該各FETに並列にされ逆起電力をショートするためのダイオード191・192・193・194と、が設けられるものである。
そして、モータ61は、FET181とFET183との接続点と、FET182とFET184との接続点との間に接続される。
即ち、上記Hブリッジ制御回路は、単一の電源でモータに加える電圧の向きを変えられる回路として一般的に知られるものである。
このようなHブリッジ制御回路が本発明の電動車1に適用され、更に、4つのFET181・182・183・184のスイッチング制御について、既に上述したPWM方式を採用する。
この場合に、4つのFET181・182・183・184に供給されるPWM方式によって生成された制御信号は、制御装置10から供給される構成としても良い。
このように、モータ61の制御方式としてPWM方式を採用することによって、電動車1のモータ61の作動、停止、増速、減速を自在に行うことが可能となるので、電動車1のシート33に着座して作業を行う作業者は、快適に作業を行うことが可能となる。
更に、従来のようにモータに対して並列に抵抗を挿入することによってモータを制動する回生ブレーキの場合とは異なって、PWM方式を採用することで、減速時または制動時に所望する速度に応じて点孤信号のパルス幅を自在に変化させることで、スムーズで強力な制動を得ることが可能となり、制動距離を短くすることができる。
【0019】
<前部フレーム20と後部フレーム30との接続箇所>
ところで、既に上述した、前部フレーム20と後部フレーム30との接続箇所の詳細は、図5に示すような構成となっている。
ここでは、前部フレーム20bと後部フレーム30bとの接続箇所の詳細について説明しているが、前部フレーム20aと後部フレーム30aとの接続箇所についても同様の構成となっている。
先ず、後部フレーム30bと連結される前部フレーム20bの端部は、具体的には図5に示すように、部材201bと部材202bとの2つの同径で棒状の部材で構成されている。
更に、部材201bの先端部は細く突出して形成され、他方、部材202bの先端部は部材201bの先端部を遊嵌できるように内部が空洞状に形成されている。
そこで、図5に示すように、部材201bの先端部を部材202bの先端部に遊嵌して、ピン203b等を左右水平方向に貫通して互いに揺動自在となるように枢支する構成とする。
このように前部フレーム20bの端部が構成されているので、ピン203bを中心に部材201bと部材202bとを折りたたむことが可能となるので、電動車1全体の外観としては、部材202a・202bを挿嵌する後部フレーム30と、前部フレーム20とを折りたたむことが可能となる。
また、部材201b・202bの外径を、パイプ状の後部フレーム30bの端部の内径よりも小さく形成することで、前部フレーム20bを後部フレーム30b側(図5中の白抜き矢印方向)に摺動可能となり、前部フレーム20を後部フレーム30に挿嵌することが可能となる。
この場合、前部フレーム20を後部フレーム30に挿嵌することによって、該ピン203bの部分が後部フレーム30に収まるので、部材202aと部材202bとはピン203bを中心として揺動することはないので、図1に示すように前部フレーム20と後部フレーム30とで電動車1のベースを形成できる。
【0020】
<折りたたみ>
次に、ピン203bを中心として折りたたんだ場合における、電動車1の外観の側面視を模式的に示したものについて図6用いて説明する。
尚、図6は、電動車1の前部方向に向かって左側から見た電動車1の側面視を模式的に示したものであるので、影となる前部フレーム20a及び後部フレーム30a等は表していない。
例えば、図5(a)に示すように、ピン203bの部分が谷となるように折りたたむと、本発明の電動車1の側面視は模式的には図6(a)に示すように変形する。
他方、例えば、図5(b)に示すように、ピン203bの部分を山となるように折りたたむと、本発明の電動車1の側面視は模式的には図6(b)に示すように変形する。
即ち、ピン203bを谷とするように折りたたんだ場合には、図6(a)に示すように前部側の車輪21a・21bのみ、又は、後部側の車輪31a・31bのみ、が地面に接地した状態となる。
他方、ピン203bを山となるように折りたたんだ場合には、図6(b)に示すように車輪21a・21b・31a・31bの全てが地面に接地する状態となる。
更に、上記何れの場合においても、折りたたんだ前部フレーム20と後部フレーム30とが容易に開かないように、一端が後部フレーム30b側に揺動自在に設けられる引掛部材210bの他端側を前部フレーム20bに設けられる突起211bに引っ掛ける構成としても良い。
このように折りたたんだ場合、図6(a)の場合と比較して図6(b)の場合の方が、4つの車輪全てが地面に接地した状態であるほうが、倒れることなく電動車1の安定性が良くなって、容易に移動することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の電動車の一例を示した概略構成図。
【図2】モータの制御系の概略構成を示したブロック図。
【図3】モータのロックを検出する回路の一例を示した回路図。
【図4】モータ駆動用のHブリッジ制御回路の一例を示した回路図。
【図5】フレームの構造の接続箇所の拡大図。
【図6】フレームを折りたたんだ場合の電動車1の側面視を模式的に示した模式図。
【符号の説明】
【0022】
1 電動車
10 制御装置
11 距離設定ボリューム
12 超音波センサ
20 前部フレーム
110 リレー
120 トランジスタ
121 電流検出抵抗
130 トランジスタ
140 積分回路
150 コンパレータ
151 演算増幅器
152 可変抵抗
160 発光ダイオード
【出願人】 【識別番号】390029621
【氏名又は名称】ニューデルタ工業株式会社
【住所又は居所】静岡県三島市梅名767番地
【出願日】 平成16年8月19日(2004.8.19)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎

【公開番号】 特開2006−55063(P2006−55063A)
【公開日】 平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願番号】 特願2004−239754(P2004−239754)