| 【発明の名称】 |
電子回路基板の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】堺 丈和 【住所又は居所】東京都港区芝大門一丁目13番9号 昭和電工株式会社内
【氏名】荘司 孝志 【住所又は居所】東京都港区芝大門一丁目13番9号 昭和電工株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】粘着部にハンダ粉末を付着させ、次いで該プリント配線板を加熱し、ハンダを溶解してハンダ回路を形成する電子回路基板の製造方法において、より微細な回路パターンを実現できる電子回路基板の製造方法、微細な回路パターンを有し信頼性の高い電子回路基板、高信頼性、高実装密度を実現できる電子部品を実装した回路基板の提供。
【解決手段】基板上、露出した金属表面に粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を液体中で付着させる電子回路基板へのハンダ粉末付着方法、及び該粘着部にハンダ粉末をハンダ粉末を分散させた濃度が、0.5〜50見かけ容積%の範囲内である液体中に基板を浸し、次いで該基板を加熱し、ハンダを溶融してハンダ回路を形成する電子回路基板の製造方法、該電子回路基板の製造方法を用いて作製した電子回路基板、それを用いて作製した電子部品を実装した電子回路基板。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板上、露出した金属表面に粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を液体中で付着させることを特徴とする電子回路基板へのハンダ粉末付着方法。 【請求項2】 基板上、露出した金属表面に粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を液体中で付着させ、次いで該基板を加熱し、ハンダを溶融してハンダ回路を形成することを特徴とする電子回路基板の製造方法。 【請求項3】 液体中で行うハンダ粉末の付着を、ハンダ粉末を分散させた液体中に基板を浸すことにより行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項4】 ハンダ粉末の付着に用いる液体が、水であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項5】 ハンダ粉末の付着に用いる液体に防錆剤を添加することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項6】 ハンダ粉末の表面を酸化防止のためにコーティングすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項7】 液体中でハンダ粉末を付着させる際に、振動を加えることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項8】 振動が、低周波振動であることを特徴とする請求項7に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項9】 液体中でハンダ粉末を付着させる際の、液体中のハンダ粉末の濃度が、0.5〜50見かけ容積%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項10】 ハンダ粉末のコーティングを、ベンゾチアゾール誘導体、炭素数4〜10のアルキル基を側鎖にもつアミン類、チオ尿素、シランカップリング剤、鉛、スズ、金、無機酸塩または有機酸塩で行うことを特徴とする請求項6〜9の何れか1項に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項11】 有機酸塩が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項10に記載の電子回路基板の製造方法。 【請求項12】 請求項1〜11の何れか1項に記載の電子回路基板の製造方法を用いて作製した電子回路基板。 【請求項13】 請求項12に記載の電子回路基板に、電子部品を載置する工程と、ハンダをリフローして電子部品を接合する工程とを含むことを特徴とする電子部品の実装方法。 【請求項14】 請求項13に記載の電子部品の実装方法を用いて作製した電子部品を実装した電子回路基板。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電子回路基板の製造方法に関し、更に詳しくは、電子回路基板、特にプリント配線板上の微細な導電性回路電極表面に、ハンダ層を形成する方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、プラスチック基板、セラミック基板、あるいはプラスチック等をコートした金属基板等の絶縁性基板上に、回路パターンを形成したプリント配線板が開発され、その回路パターン上にIC素子、半導体チップ、抵抗、コンデンサ等の電子部品をハンダ接合して電子回路を構成させる手段が広く採用されている。 【0003】 この場合、電子部品のリード端子を、回路パターンの所定の部分に接合させるためには、基板上の導電性回路電極表面に予めハンダ薄層を形成させておき、ハンダペーストまたはフラックスを印刷し、所定の電子部品を位置決め載置した後、ハンダ薄層またはハンダ薄層及びハンダペーストをリフローさせ、ハンダ接続させるのが一般的である。 【0004】 また最近では電子製品の小型化のため電子回路基板にはファインピッチ化が要求され、ファインピッチの部品、例えば0.3mmピッチのQFP(Quad Flat Package)タイプのLSI、CSP(Chip Size Package)、0.15mmピッチのFC(Flip Chip)などが多く搭載されている。このため、電子回路基板には、ファインピッチ対応の精細なハンダ回路パターンが要求されている。 【0005】 プリント配線板にハンダ膜によるハンダ回路を形成するためには、メッキ法、HAL(ホットエアーレベラ)法、あるいはハンダ粉末のペーストを印刷しリフローする方法などが行われている。しかし、メッキ法によるハンダ回路の製造方法は、ハンダ層を厚くするのが困難であり、HAL法、ハンダペーストの印刷による方法は、ファインピッチパターンへの対応が困難である。 【0006】 そのため、回路パターンの位置合わせ等の面倒な操作を必要せずハンダ回路を形成する方法として、プリント配線板の導電性回路電極表面に、粘着性付与化合物を反応させることにより粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を付着させ、次いで該プリント配線板を加熱し、ハンダを溶解してハンダ回路を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。 【0007】 特許文献1で開示された方法により、簡単な操作で微細なハンダ回路パターンを形成させ、信頼性の高い回路基板を提供することが可能となったが、この方法では乾式でハンダ粉末を回路基板に付着させるため、静電気により粉末が余分な部分に付着したり、粉末の飛散等が生じて、回路基板のファイン化の妨げとなったり、また粉末を効率に利用できないといった問題点があった。このような問題点は特に微粉のハンダ粉末を用いる場合に顕著となった。 【特許文献1】特開平7−7244号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 本発明は、これらの問題点を解決し、特許文献1に開示された、プリント配線板上の導電性回路電極表面を、粘着性付与化合物と反応させることにより粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を付着させ、次いで該プリント配線板を加熱し、ハンダを溶解してハンダ回路を形成する電子回路基板の製造方法において、より微細な回路パターンを実現できる電子回路基板の製造方法、微細な回路パターンを有し信頼性の高い電子回路基板、高信頼性、高実装密度を実現できる電子部品を実装した回路基板を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意努力検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、 [1] 基板上、露出した金属表面に粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を液体中で付着させることを特徴とする回路基板へのハンダ粉末付着方法、 [2] 基板上、露出した金属表面に粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を液体中で付着させ、次いで該プリント配線板を加熱し、ハンダを溶融してハンダ回路を形成することを特徴とする電子回路基板の製造方法、 【0010】 [3] 液体中で行うハンダ粉末の付着を、ハンダ粉末を分散させた液体中にプリント配線板を浸すことにより行うことを特徴とする上記[1]または[2]に記載の電子回路基板の製造方法、 [4] ハンダ粉末の付着に用いる液体が、水であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載の電子回路基板の製造方法、 [5] ハンダ粉末の付着に用いる液体に防錆剤を添加することを特徴とする上記[1]〜[4]の何れかに記載の電子回路基板の製造方法、 【0011】 [6] ハンダ粉末の表面を酸化防止のためにコーティングすることを特徴とする上記[1]〜[5]の何れかに記載の電子回路基板の製造方法、 [7] 液体中でハンダ粉末を付着させる際に、振動を加えることを特徴とする上記[1]〜[6]の何れかに記載の電子回路基板の製造方法、 [8] 振動が、低周波振動であることを特徴とする上記[7]に記載の電子回路基板の製造方法、 [9] 液体中でハンダ粉末を付着させる際の、液体中のハンダ粉末の濃度が、0.5〜50見かけ容積%の範囲内であることを特徴とする上記[1]〜[8]の何れかに記載の電子回路基板の製造方法、 【0012】 [10] ハンダ粉末のコーティングを、ベンゾチアゾール誘導体、炭素数4〜10のアルキル基を側鎖にもつアミン類、チオ尿素、シランカップリング剤、鉛、スズ、金、無機酸塩または有機酸塩で行うことを特徴とする上記[6]〜[9]の何れかに記載の電子回路基板の製造方法、 [11] 有機酸塩が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする上記[10]に記載の電子回路基板の製造方法、 [12] 上記[1]〜[11]の何れかに記載の電子回路基板の製造方法を用いて作製した電子回路基板、 [13] 上記[12]に記載の電子回路基板に、電子部品を載置する工程と、ハンダをリフローして電子部品を接合する工程とを含むことを特徴とする電子部品の実装方法、及び [14] 上記[13]に記載の電子部品の実装方法を用いて作製した電子部品を実装した電子回路基板、を開発することにより上記の課題を解決した。 【発明の効果】 【0013】 本発明による電子回路基板製造方法により、簡単な操作で微細なハンダ回路パターンを形成することが可能となった。特に、微細な回路パターンにおいても隣接する回路パターン間でのハンダ金属による短絡が減少する効果が得られ、電子回路基板の信頼性が著しく向上した。また本発明の電子回路基板の製造方法により、電子部品を実装した回路基板の小型化と高信頼性化が実現でき、優れた特性の電子機器を提供することが可能となった。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 本発明の対象となるプリント配線板は、プラスチック基板、プラスチックフィルム基板、ガラス布基板、紙基質エポキシ樹脂基板、セラミックス基板等に金属板を積層した基板、あるいは金属基材にプラスチックあるいはセラミックス等を被覆した絶縁基板上に、金属等の導電性物質を用いて回路パターンを形成した片面プリント配線板、両面プリント配線板、多層プリント配線板あるいはフレキシブルプリント配線板等である。 【0015】 本発明は、例えば上記プリント配線板上の導電性回路電極表面を、粘着性付与化合物と反応させることにより粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を付着させ、次いで該プリント配線板を加熱し、ハンダを溶融してハンダ回路を形成する電子回路基板の製造方法を適用する。 【0016】 回路を形成する導電性物質としては、ほとんどの場合銅が用いられているが、本発明ではこれに限定されず、後述する粘着性付与物質により表面に粘着性が得られる導電性の物質であればよい。これらの物質として、例えば、Ni、Sn、Ni−Al、ハンダ合金等を含む物質が例示できる。 【0017】 本発明で用いることが好ましい粘着性付与化合物としては、ナフトトリアゾール系誘導体、べンゾトリアゾール系誘導体、イミダゾール系誘導体、べンゾイミダゾール系誘導体、メルカプトべンゾチアゾール系誘導体及びべンゾチアゾールチオ脂肪酸等が挙げられる。これらの粘着性付与化合物は特に銅に対しての効果が強いが、他の導電性物質にも粘着性を付与することができる。 【0018】 べンゾトリアゾール系誘導体は一般式(1)で表される。 【化1】
【0019】 本発明においては、一般式(1)のR1〜R4は、独立に水素原子、炭素数が1〜16、好ましくは、5〜16のアルキル基、アルコキシ基、F、Br、Cl、I、シアノ基、アミノ基またはOH基を表す。 これらの化合物は、一般式(1)で示されるべンゾトリアゾール系誘導体としてはR1〜R4は、一般には炭素数が多いほうが粘着性が強い。 【0020】 ナフトトリアゾール系誘導体は一般式(2)で表される。 【化2】
【0021】 本発明においては、一般式(2)のR5〜R10は、独立に水素原子、炭素数が1〜16、好ましくは、5〜16のアルキル基、アルコキシ基、F、Br、Cl、I、シアノ基、アミノ基またはOH基を表す。 【0022】 イミダゾール系誘導体は一般式(3)で表される。 【化3】
【0023】 本発明においては、一般式(3)のR11、R12は、独立に水素原子、炭素数が1〜16、好ましくは、5〜16のアルキル基、アルコキシ基、F、Br、Cl、I、シアノ基、アミノ基またはOH基を表す。 【0024】 べンゾイミダゾール系誘導体は一般式(4)で表される。 【化4】
【0025】 本発明においては、一般式(4)のR13〜R17は、独立に水素原子、炭素数が1〜16、好ましくは、5〜16のアルキル基、アルコキシ基、F、Br、Cl、I、シアノ基、アミノ基またはOH基を表す。 一般式(3)及び一般式(4)で示されるイミダゾール系誘導体及びべンゾイミダゾール系誘導体のR11〜R17においても、一般には炭素数の多いほうが粘着性が強い。 【0026】 メルカプトべンゾチアゾール系誘導体は一般式(5)で表される。 【化5】
【0027】 本発明においては、一般式(5)のR18〜R21は、独立に水素原子、炭素数が1〜16、好ましくは、5〜16のアルキル基、アルコキシ基、F、Br、Cl、I、シアノ基、アミノ基またはOH基を表す。 【0028】 べンゾチアゾールチオ脂肪酸系誘導体は一般式(6)で表される。 【化6】
【0029】 本発明においては、一般式(6)のR22〜R26は、独立に水素原子、炭素数が1〜16、好ましくは、1または2のアルキル基、アルコキシ基、F、Br、Cl、I、シアノ基、アミノ基またはOH基を表す。 一般式(6)で示されるべンゾチアゾールチオ脂肪酸系誘導体においては、R22〜R26は炭素数1または2が好ましい。 【0030】 本発明において、プリント配線板上の導電性回路電極表面に粘着性を付与するに際し、上記の粘着性付与化合物の少なくとも一つを水または酸性水に溶解し、好ましくはpH3〜4程度の微酸性に調整して用いる。pHの調整に用いる物質としては、導電性物質が金属であるときは塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸をあげることができる。また有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、リンゴ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸等が使用できる。該粘着性付与化合物の濃度は厳しく限定はされないが溶解性、使用状況に応じて適宜調整して用いるが、好ましくは全体として0.05質量%〜20質量%の範囲内の濃度が使用しやすい。これより低濃度にすると粘着性膜の生成が不十分となり、性能上好ましくない。 【0031】 処理温度は室温よりは若干加温したほうが粘着性膜の生成速度、生成量が良い。粘着性付与化合物濃度、金属の種類などにより変わり限定的でないが、一般的には30℃〜60℃位の範囲が好適である。浸漬時間は限定的でないが、作業効率から5秒〜5分間位の範囲になるように他の条件を調整することが好ましい。 【0032】 なおこの場合、溶液中に銅(1価または2価)をイオンとして100〜1000ppmを共存させると、粘着性膜の生成速度、生成量などの生成効率が高まるので好ましい。 【0033】 処理すべきプリント配線板は、ハンダ不要の導電性回路部分をレジスト等で覆い、回路パターンの導電性回路電極部分(基板上、露出した金属表面)のみが露出した状態にしておき、粘着性付与化合物溶液で処理するのが好ましい。 ここで使用する前述の粘着性付与化合物溶液にプリント配線板を浸漬するか、または溶液を塗布すると、導電性回路表面が粘着性が付与される。 【0034】 本発明では粘着性を付与した電子回路基板へのハンダ粉末の付着を液体中で行うことを特徴とする。ハンダ粉末の付着を液体中で行うことにより、ハンダ粉末が静電気により粘着性のない部分に付着したり、またハンダ粉末が静電気により凝集したりするのを防ぎ、ファインピッチの回路基板や、また微粉のハンダ粉を用いることが可能となる。 本発明では、液体中で行うハンダ粉末の付着を、ハンダ粉末を分散させた液体中にプリント配線板を浸すことにより行うのが好ましい。またハンダ粉末を付着させる際に、はんだ粉末分散液に振動、好ましくは0.1Hz〜数kHzの振動、特に好ましくは低周波振動を加えるのが好ましい。液体中でハンダ粉末を付着させる際の、液体中のハンダ粉末の濃度は、好ましくは0.5〜10見かけ容積%の範囲内、より好ましくは、3〜8見かけ容積%の範囲内とする。 本発明では、ハンダ粉末の付着に用いる液体として、水を用いるのが好ましい。また液体中の溶存酸素によりハンダ粉末が酸化するのを防ぐため、液体に防錆剤を添加するのが好ましい。 【0035】 本発明では、ハンダ粉末の酸化を防止するため、ハンダ粉末の表面をコーティングするのが好ましい。ハンダ粉末のコーティング剤としては、ベンゾチアゾール誘導体、炭素数4〜10のアルキル基を側鎖にもつアミン類、チオ尿素、シランカップリング剤、鉛、スズ、金、無機酸塩及び有機酸塩のうちの少なくとも1種を用いて行うのが好ましく、有機酸塩としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸から選ばれる少なくとも1つを用いるのが好ましい。 本発明の処理方法は、前述したハンダプリコート回路基板のみならず、BGA接合用等のバンプ形成としても有効に使用できるものであり、本発明の電子回路基板に当然含まれるものである。 【0036】 本発明の電子回路基板の製造方法に使用するハンダ粉末の金属組成としては、例えばSn−Pb系、Sn−Pb−Ag系、Sn−Pb−Bi系、Sn−Pb−Bi−Ag系、Sn−Pb−Cd系が挙げられる。また最近の産業廃棄物におけるPb排除の観点から、Pbを含まないSn−In系、Sn−Bi系、In−Ag系、In−Bi系、Sn−Zn系、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Sb系、Sn−Au系、Sn−Bi−Ag−Cu系、Sn−Ge系、Sn−Bi−Cu系、Sn−Cu−Sb−Ag系、Sn−Ag−Zn系、Sn−Cu−Ag系、Sn−Bi−Sb系、Sn−Bi−Sb−Zn系、Sn−Bi−Cu−Zn系、Sn−Ag−Sb系、Sn−Ag−Sb−Zn系、Sn−Ag−Cu−Zn系、Sn−Zn−Bi系が好ましい。 【0037】 上記の具体例としては、Snが63質量%、Pbが37質量%の共晶ハンダ(以下63Sn/37Pbと表す。)を中心として、62Sn/36Pb/2Ag、62.6Sn/37Pb/0.4Ag、60Sn/40Pb、50Sn/50Pb、30Sn/70Pb、25Sn/75Pb、10Sn/88Pb/2Ag、46Sn/8Bi/46Pb、57Sn/3Bi/40Pb、42Sn/42Pb/14Bi/2Ag、45Sn/40Pb/15Bi、50Sn/32Pb/18Cd、48Sn/52In、43Sn/57Bi、97In/3Ag、58Sn/42In、95In/5Bi、60Sn/40Bi、91Sn/9Zn、96.5Sn/3.5Ag、99.3Sn/0.7Cu、95Sn/5Sb、20Sn/80Au、90Sn/10Ag、90Sn/7.5Bi/2Ag/0.5Cu、97Sn/3Cu、99Sn/1Ge、92Sn/7.5Bi/0.5Cu、97Sn/2Cu/0.8Sb/0.2Ag、95.5Sn/3.5Ag/1Zn、95.5Sn/4Cu/0.5Ag、52Sn/45Bi/3Sb、51Sn/45Bi/3Sb/1Zn、85Sn/10Bi/5Sb、84Sn/10Bi/5Sb/1Zn、88.2Sn/10Bi/0.8Cu/1Zn、89Sn/4Ag/7Sb、88Sn/4Ag/7Sb/1Zn、98Sn/1Ag/1Sb、97Sn/1Ag/1Sb/1Zn、91.2Sn/2Ag/0.8Cu/6Zn、89Sn/8Zn/3Bi、86Sn/8Zn/6Bi、89.1Sn/2Ag/0.9Cu/8Znなどが挙げられる。また本発明に用いるハンダ粉末として、異なる組成のハンダ粉末を2種類以上混合したものでもよい。 【0038】 上記のハンダ粉末の中でもPbフリーハンダ、特に好ましくはSnおよびZn、又はSnおよびZnおよびBiを含有するハンダから選ばれた合金組成を用いて本発明の電子回路基板を作製した場合、Sn−Pb系のハンダと同等レベルまでリフロー温度が下げられるため、実装部品の長寿命化がはかられ、また部品の多様化にも対応できる。 【0039】 ハンダ粉末の粒径としては、日本工業規格(JIS)には、ふるい分けにより63〜22μm、45〜22μm及び38〜22μm等の規格が定められている。本発明のハンダ粉末の平均粒径測定には通常、JISにより定められた、標準ふるいと天秤による方法を用いることができる。また、この他にも、顕微鏡による画像解析や、エレクトロゾーン法によるコールターカウンターでも行うことができる。コールターカウンターについては「粉体工学便覧」(粉体工学会編、第2版p19〜p20)にその原理が示されているが、粉末を分散させた溶液を隔壁にあけた細孔に通過させ、その細孔の両側で電気抵抗変化を測定することにより粉末の粒径分布を測定するもので、粉径の個数比率を再現性良く測定することが可能である。本発明のハンダ粉末の平均粒径は上述の方法を用いて定めることができる。 【0040】 本発明で作製した電子回路基板は、電子部品を載置する工程と、ハンダをリフローして電子部品を接合する工程とを含む電子部品の実装方法に好適に用いることができる。例えば本発明で作製した電子回路基板の、電子部品の接合を所望する部分に、印刷法等でハンダペーストを塗布し、電子部品を載置し、その後加熱してハンダペースト中のハンダ粉末を溶融し凝固させることにより電子部品を回路基板に接合することができる。 【0041】 本発明方法によって得られた電子回路基板と電子部品の接合方法(実装方法)としては、例えば表面実装技術(SMT)を用いることができる。この実装方法は、まずハンダペーストを印刷法により電子回路基板、例えば回路パターンの所望する箇所に塗布する。次いで、チップ部品やQFPなどの電子部品をハンダペースト上に載置し、リフロー熱源により一括してハンダ接合をする。リフロー熱源には、熱風炉、赤外線炉、蒸気凝縮ハンダ付け装置、光ビームハンダ付け装置等を使用することができる。 【0042】 本発明のリフローのプロセスはハンダ合金組成で異なるが、91Sn/9Zn、89Sn/8Zn/3Bi、86Sn/8Zn/6BiなどのSn−Zn系の場合、プレヒートとリフローの2段工程で行うのが好ましく、それぞれの条件は、プレヒートが温度130〜180℃、好ましくは、130〜150℃、プレヒート時間が60〜120秒、好ましくは、60〜90秒、リフローは温度が210〜230℃、好ましくは、210〜220℃、リフロー時間が30〜60秒、好ましくは、30〜40秒である。なお他の合金系におけるリフロー温度は、用いる合金の融点に対し+20〜+50℃、好ましくは、合金の融点に対し+20〜+30℃とし、他のプレヒート温度、プレヒート時間、リフロー時間は上記と同様の範囲であればよい。 【0043】 上記のリフロープロセスを窒素中でも大気中でも実施することが可能である。窒素リフローの場合は酸素濃度を5見かけ容積%以下、好ましくは0.5見かけ容積%以下とすることで大気リフローの場合よりハンダ回路へのハンダの濡れ性が向上し、ハンダボールの発生も少なくなり安定した処理ができる。 【0044】 この後、電子回路基板を冷却し表面実装が完了する。この実装方法による電子部品接合物の製造方法においては、プリント配線基板の両面に接合を行ってもよい。なお、本発明の電子部品の実装方法に使用することができる電子部品としては、例えば、LSI、抵抗器、コンデンサ、トランス、インダクタンス、フィルタ、発振子・振動子等があげられるが、これらに限定されるものではない。 【実施例】 【0045】 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0046】 (実施例1) 最小電極間隔が50μmのプリント配線板を作製した。導電性回路には銅を用いた。 粘着性付与化合物溶液として、一般式(3)のR11が水素原子、R12のアルキル基がC11H23であるイミダゾール系化合物の2質量%水溶液を、酢酸によりpHを約4に調整して用いた。該水溶液を40℃に加温し、これに塩酸水溶液により前処理した前記プリント配線板を3分間浸漬し、銅回路表面に粘着性物質を生成させた。 【0047】 次いで該プリント配線板を、平均粒径約20μmの96.5Sn/3.5Agハンダ粉末を10見かけ容積%の濃度で水に分散させ液に、30秒間浸漬した。その後、液からプリント配線板を取り出し、純水で軽く洗浄した後、プリント配線板を乾燥させた。 このプリント配線板を240℃のオーブンに入れ、ハンダ粉末を溶融し、銅回路露出部上に厚さ約20μmの96.5Sn/3.5Agハンダ薄層を形成した。なお、ハンダ粉末の平均粒径の測定には、マイクロトラックを用いた。ハンダ回路にはブリッジ等は一切発生しなかった。 【0048】 上記、電子回路基板への電子部品の実装方法として、粘着性フラックスを用いて表面実装を行った。粘着性フラックスは、重合ロジン、不均化ロジンにチクソトロピック剤として水添ひまし油を加え、溶剤としてプロピレングリコールモノフェニルエーテルを用いて作製した。このフラックスを厚さ100μmで印刷し、これにベアチップ(Auスタンドバンプ、約100μm高さ)をマウントし、リフロー熱源により加熱してハンダ付けした。リフロー条件は、プレヒート温度150℃、プレヒート時間60秒、リフローピーク温度230℃とした。 【0049】 リフロー後の電子部品実装回路基板を調べたところ接合不良等はなく、良好な実装基板が得られた。 【0050】 (実施例2、比較例1) はんだバンプ形成において表1に示す条件でおこないその他の条件は実施例1と同様の方法処理した。結果を表1に示した。 【0051】 【表1】
【0052】 大気中でハンダ粉の付着を行う従来法(比較例1)では粉末付着状況で絶縁部に残る粉末が多いく、リフロー後にブリッジが認められた。 付着時に低周波振動を入れることで電極部の粉末が緻密に付着した。 【0053】 (実施例3、比較例2) はんだバンプ形成サンプルとしてソルダーレジストにより電極の形状を円形にしたプリント基板に下表に示す条件でおこないその他の条件は実施例1と同様の方法で処理した。結果を表2に示した。 【0054】 【表2】
【0055】 (実施例4〜6) はんだバンプ形成において表3に示す条件でおこないその他の条件は実施例1と同様の方法処理した。結果を表3に示した。 【0056】 【表3】
【産業上の利用可能性】 【0057】 基板上の金属露出部に粘着性を付与し、該粘着部にハンダ粉末を付着させ、次いで該プリント配線板を加熱し、ハンダを溶解してハンダ回路を形成する電子回路基板の製造方法において、微細な回路パターンにおいても隣接する回路パターン間でのハンダ金属による短絡が減少する効果が得られ、信頼性が著しく向上した電子回路基板を製造することが出来た。この結果、微細な回路パターンを有し信頼性の高い電子部品を実装した回路基板の小型化と高信頼性化が実現でき、電子回路基板、高信頼性、高実装密度を実現できる電子部品を実装した回路基板、優れた特性の電子機器を提供することが可能となった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002004 【氏名又は名称】昭和電工株式会社 【住所又は居所】東京都港区芝大門1丁目13番9号
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| 【出願日】 |
平成17年5月9日(2005.5.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094178 【弁理士】 【氏名又は名称】寺田 實
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| 【公開番号】 |
特開2005−354043(P2005−354043A) |
| 【公開日】 |
平成17年12月22日(2005.12.22) |
| 【出願番号】 |
特願2005−135778(P2005−135778) |
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