| 【発明の名称】 |
電波吸収シートの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】田代 了嗣 【住所又は居所】茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立化成工業株式会社山崎事業所内
【氏名】山崎 宏 【住所又は居所】茨城県日立市東町四丁目13番3号 日立化成工業株式会社山崎事業所内
【氏名】田仲 裕之 【住所又は居所】茨城県日立市東町四丁目13番3号 日立化成工業株式会社山崎事業所内
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| 【要約】 |
【課題】狭域通信で使用される電波周波数GHz帯で機能する装置の誤作動防止用電波吸収シートの製造方法に関するもので、特に、GHz帯の電波吸収量が大きく、特に電波周波数が5.8GHzにおいて、電波入社角度の変動に係らず電波吸収特性に優れ、低コストで、かつ耐久性、経済性及び軽量で施工性に優れる電波吸収シートの製造方法を提供する。
【解決手段】弾性バインダー及び異方性黒鉛を均一に混合して得られたペーストをシート製造装置によりシート状にすることを特徴とする電波吸収シートの製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弾性バインダー及び異方性黒鉛を均一に混合して得られたペーストをシート製造装置によりシート状にすることを特徴とする電波吸収シートの製造方法。 【請求項2】 ペーストが、弾性バインダー中に異方性黒鉛が均一に分散したものである請求項1記載の電波吸収シートの製造方法。 【請求項3】 異方性黒鉛が、膨張黒鉛粉である請求項1又は2記載の電波吸収シートの製造方法。 【請求項4】 膨張黒鉛粉が、膨張黒鉛シート粉砕粉である請求項1、2又は3記載の電波吸収シートの製造方法。 【請求項5】 シート製造装置が、塗工フィルム送出し装置、塗工装置、乾燥装置及び製品巻取り装置を含むものからなる、請求項1、2、3又は4記載の電波吸収シートの製造方法。 【請求項6】 シート製造装置が、連続したものである請求項1、2、3、4又は5記載の電波吸収シートの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、狭域通信で使用される電波周波数GHz帯で機能する装置(例えばETC:自動料金支払いシステム、起動周波数:5.8GHz)の誤作動防止用電波吸収シートの製造方法に関し、さらに詳しくは耐久性、経済性及び軽量で施工性に優れる電波吸収シートの製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、5.8GHz帯、76.5GHz帯等の電波を利用した狭域通信(DSRC)システムの用途開発が盛んに行われ、その応用例の一つとしてETC(ノンストップ自動料金支払いシステム、起動周波数:5.8GHz)、ミリ波レーダー(起動周波数:76.5GHz)等が実用化され、ドライバーの快適な運転や安全に貢献している。 【0003】 今後、上記システムは、一般駐車場、ドライブスルー、ガソリンスタンド等の民生分野に応用拡大することが予想されるが、ETCを含むDSRCシステムは、送受信アンテナ間における多重乱波によるシステムの誤作動が大きな問題となっており、アンテナ精度改良が進む中、多重乱波を正確に吸収する電波吸収体の開発も盛んに行われている。 【0004】 電波吸収体の性状は、使用される場所の多様化に伴い、パネルタイプ、シートタイプ、塗料タイプ等に大別できるが、現在の所ETC通過ゲート付近に設置されるパネルタイプが一般的で、一部シートが使用されている。 また、ミリ波レーダー装着タイプの吸収体はシート状が多く使用されている。 【0005】 特に、現在5.8GHzで使用されているETC用パネル型電波吸収体は、軽量化を確保するため、特許文献1に示すように、バインダーとしてウレタン樹脂を代表とする発泡型樹脂に、電波吸収材(黒鉛、磁性粉及び無機粉混合物)を混合し、軽量化と電波吸収の両立を図っている。しかし、パネル型電波吸収体は、体積が大きく施工効率を著しく低下させること及び湾曲部の施工が困難であることまた強靭なカバーにより内部を保護するため、コスト高になる等の問題を抱えている。 【0006】 また、施工性を向上させるためシートタイプの電波吸収体も開発され一部使用されているが、コスト高の磁性粉をバインダーに含有させるため、重量が重く厚くなり、斜め入射の電波に対する吸収量が小さいため、性能の異なるシートを何枚も重ねる必要があり、経済性及び施工性の面で完全なものはない。 【特許文献1】特開2002−348987号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 本発明は、GHz帯の電波吸収量が大きく、特に電波周波数が5.8GHzにおいて、電波入射角度の変動に係らず電波吸収特性に優れ、低コストで、かつ耐久性、経済性及び軽量で施工性に優れる電波吸収シートの製造方法を提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明は、次のものに関する。 1.弾性バインダー及び異方性黒鉛を均一に混合して得られたペーストをシート製造装置によりシート状にすることを特徴とする電波吸収シートの製造方法。 2.ペーストが、弾性バインダー中に異方性黒鉛が均一に分散したものである項1記載の電波吸収シートの製造方法。 3.異方性黒鉛が、膨張黒鉛粉である項1又は2記載の電波吸収シートの製造方法。 【0009】 4.膨張黒鉛粉が、膨張黒鉛シート粉砕粉である項1、2又は3記載の電波吸収シートの製造方法。 5.シート製造装置が、塗工装置、乾燥装置及び製品巻取り装置を含むものからなる項1、2、3又は4記載の電波吸収シートの製造方法。 6.シート製造装置が、連続したものである項1、2、3、4又は5記載の電波吸収シートの製造方法。 【発明の効果】 【0010】 本発明の方法により得られる電波吸収シートは、GHz帯の電波吸収量が大きく、特に電波周波数が5.8GHzにおいて、電波入射角度の変動に係らず電波吸収特性に優れ、低コストで、かつ耐久性、経済性及び軽量で施工性に優れる電波吸収シートであり、工業的に極めて好適である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 本発明は、弾性バインダー及び異方性黒鉛を均一に混合して、弾性バインダー中に異方性黒鉛を均一に分散させることにより、適度に分散した異方性黒鉛が入射角度の異なる電波をそれぞれ吸収する機能分担を形成することになる。 なお、本発明において、異方性黒鉛として膨張黒鉛粉を用いることが好ましい。 【0012】 本発明で使用する膨張黒鉛粉については特に制限はないが、コストを重視するならば、原料黒鉛として天然黒鉛、人造黒鉛を使用することが好ましい。使用する黒鉛の粒径についても制限はないが、要求特性を考慮し粒径の異なる黒鉛を混合して使用することもできる。また使用する膨張黒鉛粉の形態についても制限はなく、得られた膨張黒鉛粉をそのまま使用してもよく、膨張黒鉛をシート状に加工し、それを粉砕した膨張黒鉛シート粉砕粉が使用できる。 【0013】 なお、弾性バインダー中に、好ましいものとして使用する膨張黒鉛粉を分散させる方法として、混練機、混合機等を使用する場合、混合時の膨張黒鉛粉破壊による電波吸収量の変化を考慮すると、強度的に優れた膨張黒鉛シート粉砕粉を使用することが好ましい。 【0014】 膨張黒鉛の製法については特に制限はなく、例えば、原料黒鉛を、酸性物質及び酸化剤を含む溶液中に浸漬して黒鉛層間化合物を生成させる工程及び前記黒鉛層間化合物を加熱して黒鉛結晶のC軸方向を膨張させて膨張黒鉛とする工程により製造することができる。これにより膨張した黒鉛が虫状形となり複雑に絡み合った形態となる。 【0015】 膨張黒鉛の倍率は、特に制限はないが電波の吸収特性を考慮すると、100倍以上が好ましく、100倍〜500倍であることがさらに好ましい。膨張倍率が100倍未満の膨張黒鉛を使用すると、電波の吸収領域が変動し易くなる傾向がある。 【0016】 必要に応じて、上記膨張黒鉛をさらに高い温度で熱処理し、膨張黒鉛中に含まれる不純物を除去して使用される。この膨張黒鉛粉を粉砕、分級することにより所望の膨張黒鉛を分別して使用することが好ましい。 なお、膨張黒鉛粉の純度を上げて使用する場合は、高温処理などを行い使用される。 【0017】 前記の原料としては特に制限はないが、天然黒鉛、キツシユ黒鉛、熱分解黒鉛等の高度に結晶が発達した黒鉛が好ましいものとして挙げられる。得られる特性と経済性のバランスを考慮すると天然黒鉛が好ましい。 【0018】 用いる天然黒鉛としては、特に制限はなく、F48C(日本黒鉛(株)製の商品名)、H―50(中越黒鉛(株)製の商品名)等の市販品を用いることができる。これらは、鱗片状の粉末の形態で使用することが好ましい。 【0019】 原料黒鉛の処理に用いられる酸性物質は、一般的に硫酸などの黒鉛の層間に進入して十分な膨張能力を有する酸性根(陰イオン)を発生することができるものが使用される。酸性物質の使用量については特に制限はなく、目的とする膨張倍率で決定され、例えば、黒鉛100重量部に対して100重量部〜1000重量部使用するのが好ましい。 【0020】 酸性物質と共に用いられる酸化剤としては、過酸化水素、過塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウム等の過酸化物、また硝酸などの酸化作用のある酸を用いることができ、良好な膨張黒鉛を得やすいという観点から過酸化水素を用いることが特に好ましい。 【0021】 酸化剤として過酸化水素を用いる場合、水溶液として用いることが好ましく、このとき、過酸化水素の濃度については特に制限はないが、20重量%〜40重量%の範囲が好ましい。その使用量についても特に制限はないが、黒鉛100重量部に対して過酸化水素として5重量部〜60重量部の範囲で配合することが好ましい。 【0022】 酸性物質及び酸化剤は、水溶液の形態で使用することが好ましい。 酸性物質としての硫酸は、適度の濃度で使用されるが、95重量%以上の濃度のものが好ましく、濃硫酸を使用することが特に好ましい。 【0023】 上記に示す方法で得られた酸処理黒鉛を大量の水で洗浄して余分な酸性物質を除去し、この後、乾燥して水分を取り除くことにより、膨張黒鉛の原料である酸処理黒鉛が得られる。次いで、酸処理黒鉛を、1000℃以上の温度で加熱して膨張黒鉛が得られる。 【0024】 上記の方法で得られる膨張黒鉛も本発明の電波吸収シートとして使用することが可能であるが、弾性バインダーの混合性、混合時の黒鉛の破壊などを考慮すると、膨張黒鉛を一度シート(高密度)化して、粉砕したものを使用することが好ましい。 【0025】 膨張黒鉛をシート化する方法については特に制限はないが、一般的には上記で得た膨張黒鉛を、プレス、ロール等で圧力を加えてシート化することが好ましい。膨張黒鉛をシート化したときのシートの厚さ及び嵩密度についても特に制限はないが、厚さが0.5mm〜1.5mmの範囲及び嵩密度が0.2g/cm3〜1.7g/cm3の範囲のものが好ましい。厚さが0.5mm未満であると粉砕工程での作業性の低下(ハンドリング中にシートが脆く崩れる)を招く傾向があり、1.5mmを超えると粉砕し難くなる傾向がある。 【0026】 また、嵩密度が0.2g/cm3未満であると得られる電波吸収シートの電波吸収特性が低下する傾向があり、1.7g/cm3を超えると電波吸収シートの柔軟性が低下する傾向がある。なお嵩密度の大きさは、加圧量、ロールギャップ等の調整により、調整することができる。また膨張黒鉛シートの粉砕は、粗粉砕及び微粉砕により行うことが好ましく、この後、必要に応じて分級し分別することによって目的とする平均粒径及び異方性を有した膨張黒鉛を得ることができる。 なお、本発明における平均粒径は、〔(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布装置(型式:SALD−3000J)マルバン社製〕を用いて測定することができる。 【0027】 本発明で好ましいものとして使用する膨張黒鉛シート粉砕粉の嵩密度については特に制限はないが、0.1g/cm3〜0.4g/cm3の範囲が好ましい。膨張黒鉛シート粉砕粉の嵩密度が小さすぎると、目的とする異方性の膨張黒鉛シート粉砕粉が得られ難くなる傾向があり、また膨張黒鉛シート粉砕粉の嵩密度が大きすぎると、バインダーとの混合性が悪化しその結果、得られる電波吸収シートの吸収特性が低下する傾向がある。 【0028】 膨張黒鉛シート粉砕粉の平均粒径についても特に制限はないが、得られる電波吸収シートの厚さ及び電波吸収量を考慮すると、数平均粒径で20μm〜100μmの範囲が好ましく、30μm〜80μmの範囲がさらに好ましい。数平均粒径が20μm未満であると膨張黒鉛シート粉砕粉の異方性が小さくなり目的とする電波吸収量を得ることができなくなる傾向があり、100μmを超えると場所による吸収量のバラツキが生じる傾向がある。 【0029】 一方、膨張黒鉛粉と併用して使用される弾性バインダーの種類については特に制限はなく、液状合成ゴム(固形ゴムを有機溶媒に溶解した物も含む)、変性高分子材料等が使用されるが、合成ゴムを使用する場合、最適物性を得るために、ほとんどが加硫が必要となる。加硫剤としては、硫黄及び硫黄変性物が使用される。 【0030】 また、過酸化物による合成ゴムの物性向上も行なわれるが、発火し易い過酸化物の取り扱い及び保管に十分な注意が必要であり、作製時熟練した作業者に頼らざるを得ない。 上記問題を考慮すると、本発明で使用する弾性バインダーとしては、安全で誰でも取り取り扱うことができる変性高分子材料を用いることが好ましい。なお、必要に応じて難燃剤を添加し、電波吸収シートを難燃化することもできる。 【0031】 異方性黒鉛は、弾性バインダーと混合して弾性バインダー中に均一に分散されペースト状(電波吸収ペース)に加工して使用される。混合する方法については特に制限はなく、一般的ならいかい機、高粘度物質混合機等が使用できる。また混合時に巻き込んだ空気を排除できる装置を有した混合機を使用すれば、特性の安定化、ロット間のバラツキを低減する点で好ましい。 【0032】 混合して得られたペーストをシート状に加工する方法についても特に制限はないが、塗工フィルム、ペーストを塗工するための塗工装置、溶媒を乾燥するための乾燥装置及びシートを巻取るための製品巻取り装置が一体となったシート製造装置を使用すれば、シートの精度(厚み、吸収特性)が安定で、かつ低コストで電波吸収シートを製造することができるので好ましい。そして、これらの装置が連続したものであればさらに好ましい。 なお、前記に示す機構を備えていれば、各機構の形状、寸法、熱源等に制約を受けることはない。 【0033】 最終的な電波吸収シートの形態は、前記して得られたシートを各電波吸収領域に合わせた厚さにラミネートして得られる(片面は、電波反射板)。 ラミネートの方法については特に制限はなく、ギャップ調整した熱ロールを使用する方法、ラミネートした上部シートに均一荷重を掛ける方法等がある。 【0034】 また、必要に応じ電波吸収面に耐候性を有し、かつ電波吸収を妨げないフィルム構造と、接着剤(フィルムを電波吸収層と密着させる働き)から、構成されるカラーフィルムを使用することができる。 使用するカラーフィルムとしては、例えば屋外タイプのファンタックFDフィルム(カンペファンタック(株)製の商品名:厚さ0.08mm)等の市販品から、例えば、道路公団殿ETC指定色(マンセル値:10B5/10)を選択して使用できる。 【実施例】 【0035】 以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 (1) 弾性バインダー(変性ポリアミドイミド樹脂)の選定 溶媒としてγ-ブチロラクトンを使用した樹脂分が46重量%の弾性バインダー(日立化成工業(株)製、商品名SN−9000CSEN)を選定した。 【0036】 (2) 電波吸収粉(膨張黒鉛シート粉砕粉)の製造 板厚が1.0mm及び嵩密度が1.0g/cm3の膨張黒鉛シート(日立化成工業(株)製、商品名カーボフィットHGP−105)を粗粉砕及び微粉砕機で粉砕し、得られた粉砕粉を分級し、数平均粒径が100μmの膨張黒鉛シート粉砕粉を得た。 【0037】 (3) 混合ペーストの製造 (1)の弾性バインダー1000g、エポキシ樹脂(東都化成(株)製、商品名YH434L)33g、(2)で得た数平均粒径が100μmの膨張黒鉛シート粉砕粉110g、γ−ブチロラクトン200g及び少量の消泡剤を混合用乳鉢に計り取り、乳棒で軽く混ぜ合わせた。このものを二軸自動混合機(石川攪拌機(株)製、型式24型)を使用し、40分間混合した。得られた混合ペーストをさらに70℃に加熱した真空乾燥機に入れ、20分間減圧し混合時に巻き込んだ空気を除去し、電波吸収シート用混合ペーストを得た。 【0038】 実施例2 数平均粒径が60μmの膨張黒鉛シート粉砕粉を使用した以外は、実施例1と同様の材料及び実施例1と同様の工程を経て電波吸収シート用混合ペーストを得た。 【0039】 比較例1 実施例1(2)で得た膨張黒鉛シート粉砕粉に替えて、平均粒径が12μmの天然黒鉛(日本黒鉛(株)製、商品名CSP)を用いた以外は、実施例1と同様の材料及び実施例1と同様の工程を経て電波吸収シート用混合ペーストを得た。 【0040】 次に、実施例1、2及び比較例1で得た電波吸収シート用混合ペーストを、塗工フィルム送出し装置、塗工幅が32cmのペースト塗工装置、長さが2mの溶媒燃焼機構を備えたトンネル型乾燥装置及び巻き取りロールを用いた製品巻取り装置を有するシート製造装置を使用して、ポリエチレンフィルム上にペーストを塗工して乾燥させた塗工連続吸収シートを作製した。表1に塗工連続吸収シートの作製条件を示す。 【0041】 【表1】
【0042】 次いで、実施例1で得た塗工連続吸収シートを、30cm×30cmの寸法に切断した後、塗工フィルムを剥がし、そのうちの9枚を厚さが0.1mmのアルミ板に重ねて、温度120℃及びギャップ2.1mmに調整した熱ロール中を、0.5mm/分のスピードで通過させ、電波吸収層の厚さが2mmの吸収領域5.8GHZ用電波吸収シートを得た。 【0043】 また、実施例2で得た塗工連続吸収シートを、30cm×30cmの寸法に切断した後、塗工フィルムを剥がし、そのうちの1枚を厚さが0.1mmのアルミ板に乗せ、温度120℃及びギャップ0.31mmに調整した熱ロール中を、0.5mm/分のスピードで通過させ、電波吸収層の厚さが0.21mmの吸収領域76.5GHz用電波吸収シートを得た。 【0044】 また、比較例1で得た塗工連続吸収シートを、30cm×30cmの寸法に切断した後、塗工フィルムを剥がし、そのうちの11枚を厚さが0.1mmのアルミ板に重ねて、温度120℃及びギャップ2.1mmに調整した熱ロール中を、0.5mm/分のスピードで通過させ、電波吸収層の厚さが2mmの吸収領域5.8GHz用電波吸収シートを得た。その後、得られたシートを150℃で30分追加熱処理した。 【0045】 次に、上記で得られた、電波吸収シートの吸収層表面に、マンセル値が10B5/10(水色)の厚さが0.08mmのファンタックFDフィルム(カンペファンタック(株)製の商品名)を貼り、ファンタックFDフィルム上を、コットンを用い軽く全体を擦り、空気を逃がし電波吸収層にファンタックFDフィルムを密着させた。 【0046】 上記で得られた、ファンタックFDフィルムを密着させた実施例1及び比較例1の電波吸収シートを用い、吸収領域が5.8GHzでの電波吸収量を測定した。またファンタックFDフィルムを密着させた実施例2の電波吸収シートを用い、吸収領域が76.5GHzでの電波吸収量を測定した。これらの測定結果を表2に示す。なお、電波吸収量測定方法は下記の通りである。 【0047】 ※(吸収領域:5.8GHz) 測定機:キーコム株式会社製、電波吸収材料測定システム(レンズアンテナタイプフリースペース法)ホーンアンテナ:同軸導波管変換器付WR159タイプ 測定波:円偏波 測定範囲:45MHz〜20GHz(ベクトルネットワークアナライザ) 測定周波数:5.8GHZ (リターンロス) ※(吸収領域:76.5GHz) 測定機:ミリ波レンズアンテナ方式反射減衰量測定装置 アンテナ:RH-12 60〜90GHz用 【0048】 【表2】
【0049】 表2に示されるように、実施例1及び実施例2で得た電波吸収シートは、比較的大きな電波吸収量が認められた。一方、比較例1で得た電波吸収シートは、電波吸収量は、わずかであった。 また、表2に示されるように、吸収領域が5.8GHzの電波吸収量は、電波入射角度の変動に係らず安定していることが明らかである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004455 【氏名又は名称】日立化成工業株式会社 【住所又は居所】東京都新宿区西新宿2丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成16年6月14日(2004.6.14) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−353973(P2005−353973A) |
| 【公開日】 |
平成17年12月22日(2005.12.22) |
| 【出願番号】 |
特願2004−175344(P2004−175344) |
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