| 【発明の名称】 |
回路部品モジュールおよびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 順彦 【住所又は居所】東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプス電気株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】高精度で信頼性が高く、かつローコストに生産が可能な回路部品モジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】回路部品モジュール10は、電子部品11と、所定のパターンで形成された配線12と、これら電子部品11および配線12の一部を覆う樹脂層13とを備えている。配線12は、樹脂層13を介して互いに対向して形成される第1配線12aと第2配線12bとからなり、例えば、Cuなどから構成されていればよい。第1配線12aや第2配線12bは、所定位置で電子部品11に接続される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂層と、前記樹脂層に埋設された部品と、前記樹脂層の1面または2面の何れか一方に埋設された配線とを備えたこと特徴とする回路部品モジュール。 【請求項2】 前記樹脂層に形成された穴と、前記穴を埋める導電体とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の回路部品モジュール。 【請求項3】 前記導電体は導電性粒子入り樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の回路部品モジュール。 【請求項4】 樹脂層と、前記樹脂層に埋設された部品と、前記樹脂層の1面および2面にそれぞれ埋設された第1および第2配線とを備えたこと特徴とする回路部品モジュール。 【請求項5】 前記樹脂層に形成された穴と、前記穴を埋める導電体とを更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の回路部品モジュール。 【請求項6】 前記導電体は導電性粒子入り樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の回路部品モジュール。 【請求項7】 前記導電体は複数のバンプが積層されてなる柱状バンプであることを特徴とする請求項5に記載の回路部品モジュール。 【請求項8】 樹脂層と、前記樹脂層の一面または他面のいずれか一方または両方に埋設された配線パターンとを具備してなり、 前記樹脂層には前記一面と前記他面との間を貫通する貫通孔が設けられるとともに該貫通孔に導電性粒子入り樹脂が充填され、 前記配線パターンは、導電金属からなる複数の配線部から構成されるとともに各配線部には抜き部が形成され、 前記抜き部のうち、前記貫通孔上に配設される抜き部には前記導電性粒子入り樹脂が充填されており、前記貫通孔の周縁部外側に配設される抜き部には前記樹脂層の一部が充填されていることを特徴とする回路部品モジュール。 【請求項9】 前記貫通孔内部に電子部品が配設されるとともに該電子部品の端子側に前記導電性粒子入り樹脂が充填され、前記複数の配線部のうちの前記貫通孔上部に配設される配線部が、前記導電性粒子入り樹脂を介して前記電子部品の端子に接続されていることを特徴とする請求項8に記載の回路部品モジュール。 【請求項10】 前記貫通孔内部に配設される配線部にバンプが取り付けられ、該バンプが前記電子部品の端子に接続されていることを特徴とする請求項8に記載の回路部品モジュール。 【請求項11】 版基板の一面にレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターン以外にめっきをおこなう工程と、前記レジストを剥離して前記めっきによる配線を形成する工程と、前記配線に部品を実装する工程と、前記版基板に、前記部品および前記配線を包み込むように樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層から前記版基板を剥離させる工程とを備えたことを特徴とする回路部品モジュールの製造方法。 【請求項12】 互いに対面する第1および第2版基板の対面側にレジストパターンをそれぞれ形成する工程と、前記レジストパターン以外にめっきをおこなう工程と、前記レジストを剥離して前記めっきによる第1および第2配線をそれぞれ形成する工程と、前記第1および第2配線にそれぞれ部品を実装する工程と、前記第1および第2版基板との間に、前記部品と前記第1および第2配線を包み込むように樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層から前記第1および第2版基板を剥離させる工程とを備えたことを特徴とする回路部品モジュールの製造方法。 【請求項13】 版基板の一面にシード層を形成するとともに該シード層上にレジストパターンを形成し、該レジストパターン以外の部分にめっきを行なって複数の配線部を形成し、前記レジストパターンを剥離することにより、前記複数の配線部に抜き部が設けられてなる配線パターンを形成する配線形成工程と、 樹脂層の一面と他面との間を貫通する貫通孔を設けるとともに、該貫通孔に導電性粒子入り樹脂を充填する樹脂層形成工程と、 前記配線パターン上に前記樹脂層を圧着することにより、前記配線部を前記樹脂層に埋設させ、前記貫通孔上に配設される抜き部には前記導電性粒子入り樹脂を充填させ、前記貫通孔の周縁部外側に配設される抜き部には前記樹脂層の一部を充填させる圧着工程と、前記樹脂層から前記版基板と前記シード層を剥離する剥離工程とを備えてなることを特徴とする回路部品モジュールの製造方法。 【請求項14】 前記配線形成工程において、前記レジストパターンを形成した後に前記版基板の一面にアルゴンプラズマを照射し、その後に前記レジストパターン以外の部分にめっきを行なって複数の配線部を形成することを特徴とする請求項13に記載の回路部品モジュールの製造方法。 【請求項15】 前記剥離工程後に、前記樹脂層上に転写された前記シード層をエッチングして除去するエッチング工程を備えたことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の回路部品モジュールの製造方法。 【請求項16】 前記樹脂層形成工程において、前記樹脂層の貫通孔内部に電子部品を配設するとともに該電子部品の端子側に前記導電性粒子入り樹脂を充填し、 前記圧着工程において、前記複数の配線部のうちの前記貫通孔上部に配設される配線部を、前記導電性粒子入り樹脂を介して前記電子部品の端子に接続させることを特徴とする請求項13ないし請求項15のいずれかに記載の回路部品モジュールの製造方法。 【請求項17】 前記貫通孔内部に配設される配線部にバンプを取り付け、該バンプを前記電子部品の端子に接続することを特徴とする請求項16に記載の回路部品モジュールの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、各種電子部品を内蔵した薄型軽量の回路部品モジュールおよびその製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 例えば、携帯電話やPDAなどの携帯電子機器では、小型軽量化およびローコスト化のために、回路基板と各種部品とを一体化した薄板状の回路部品モジュールが採用されつつある。こうした回路部品モジュールは、例えば、特許文献1や特許文献2に示すように、樹脂などの基板内に各種部品が埋め込まれ、表面に導電性の回路パターンが形成されたものであり、凹凸の少ない平板状に形成され、薄型軽量でかつ量産性に優れているので、小型軽量化が要求される携帯電子機器の部品基板として好適である。 【0003】 また、特許文献3には、回路基板にスルーホールを設けて層間接続を行う手段として、誘電体基板に設けた貫通孔に金属粒子入り樹脂を充填し、誘電体基板の両面に銅箔を圧着させる手段が開示されている。本文献3においては、圧着手段として電流加熱、超音波振動などの手段が開示されている。 更に、特許文献4には、絶縁性基板に設けた貫通孔に導電性樹脂を充填し、絶縁性基板の両面に対して、凹凸層を有する金属膜を圧着させる手段が開示されている。本文献4においては、圧着の際に凹凸層を貫通穴に含むように埋設させることが必須とされている。 【特許文献1】特開2001−358465号公報 【特許文献2】特開平11−220262号公報 【特許文献3】特開平7−79075号公報 【特許文献4】特開2003−152333号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、特許文献1に記載された回路部品モジュールでは、部品を配置してからロールコータ等で有機ポリマーを塗布、焼成した後、配線用のコンタクトホールを形成するので、樹脂表面の凹凸による部品接合の精度を良好に保てなくなる懸念があった。また、チップパッド上の樹脂残渣による導通不良や、部品と樹脂との間に生じるストレスによる接合部での損傷などが生じやすいといった課題がある。 また、特許文献2に記載された回路部品モジュールでも、製造工程でかかる熱や応力によって、接合部での損傷などが生じやすいといった課題がある。更に、パターン同士の位置合わせ工程を多数経なければならないため、仕上がり精度の低下を招きやすく、製造コストがかかるという課題もあった。 【0005】 更に、特許文献3に記載された回路基板においては、誘電体基板の両面に銅箔を電流加熱などの手段で圧着させようとすると、貫通孔に充填した金属粒子入り樹脂が軟化するよりも先に誘電体基板が軟化して銅箔に付着してしまい、金属粒子入り樹脂と銅箔との接触が不十分になり、信頼性が低下するおそれがあった。 また、特許文献4に記載された回路基板についても特許文献3の場合と同様に、回路基板を構成する誘電体材料が導電性樹脂よりも先に軟化してしまい、導電性樹脂と金属膜との接触が不十分になり、信頼性が低下するおそれがあった。 【0006】 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高精度で信頼性が高く、かつローコストに生産が可能な回路部品モジュールおよびその製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記の目的を達成するために、本発明によれば、樹脂層と、前記樹脂層に埋設された部品と、前記樹脂層の1面または2面の何れか一方に埋設された配線とを備えたこと特徴とする回路部品モジュールが提供される。前記樹脂層に形成された穴と、前記穴を埋める導電体とを更に備えていてもよい。また、前記導電体は導電性粒子入り樹脂であればよい。 【0008】 本発明によれば、樹脂層と、前記樹脂層に埋設された部品と、前記樹脂層の1面および2面にそれぞれ埋設された第1および第2配線とを備えたこと特徴とする回路部品モジュールが提供される。前記樹脂層に形成された穴と、前記穴を埋める導電体とを更に備えていてもよい。また、前記導電体は導電性粒子入り樹脂であればよい。また前記導電体は複数のバンプが積層されてなる柱状バンプであってもよい。 【0009】 次に、本発明の回路部品モジュールは、樹脂層と、前記樹脂層の一面または他面のいずれか一方または両方に埋設された配線パターンとを具備してなり、前記樹脂層には前記一面と前記他面との間を貫通する貫通孔が設けられるとともに該貫通孔に導電性粒子入り樹脂が充填され、前記配線パターンは、導電金属からなる複数の配線部から構成されるとともに各配線部には抜き部が形成され、前記抜き部のうち、前記貫通孔上に配設される抜き部には前記導電性粒子入り樹脂が充填されており、前記貫通孔の周縁部外側に配設される抜き部には前記樹脂層の一部が充填されていることを特徴とする。 【0010】 上記の構成によれば、配線部に設けられた抜き部に導電性粒子入り樹脂および樹脂層が充填されることで、配線部と導電性粒子入り樹脂および樹脂層との接合強度が向上し、配線部と導電性粒子入り樹脂との接触抵抗が低減して回路部品モジュールの信頼性を高めることができる。 【0011】 また、本発明の回路部品モジュールは、先に記載の回路部品モジュールであり、前記貫通孔内部に電子部品が配設されるとともに該電子部品の端子側に前記導電性粒子入り樹脂が充填され、前記複数の配線部のうちの前記貫通孔上部に配設される配線部が、前記導電性粒子入り樹脂を介して前記電子部品の端子に接続されていることを特徴とする。 【0012】 上記の構成によれば、貫通孔内部に電子部品を配設させることによって回路部品モジュール自体を薄型にすることができる。また、上記構成の配線部と電子部品の端子とが導電性粒子入り樹脂によって接続されているので、回路部品モジュールの信頼性を高めることができる。 【0013】 また、本発明の回路部品モジュールは、先に記載の回路部品モジュールであり、前記貫通孔内部に配設される配線部にバンプが取り付けられ、該バンプが前記電子部品の端子に接続されていることを特徴とする。 この構成によれば、配線部にバンプが設けられているので、配線部と電子部品との接続をより確実に行うことができる。 【0014】 次に、本発明によれば、版基板の一面にレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターン以外にめっきをおこなう工程と、前記レジストを剥離して前記めっきによる配線を形成する工程と、前記配線に部品を実装する工程と、前記版基板に、前記部品および前記配線を包み込むように樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層から前記版基板を剥離させる工程とを備えたことを特徴とする回路部品モジュールの製造方法が提供される。 【0015】 また、本発明によれば、互いに対面する第1および第2版基板の対面側にレジストパターンをそれぞれ形成する工程と、前記レジストパターン以外にめっきをおこなう工程と、前記レジストを剥離して前記めっきによる第1および第2配線をそれぞれ形成する工程と、前記第1および第2配線にそれぞれ部品を実装する工程と、前記第1および第2版基板との間に、前記部品と前記第1および第2配線を包み込むように樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層から前記第1および第2版基板を剥離させる工程とを備えたことを特徴とする回路部品モジュールの製造方法が提供される。 【0016】 また本発明の回路部品モジュールの製造方法は、版基板の一面にシード層を形成するとともに該シード層上にレジストパターンを形成し、該レジストパターン以外の部分にめっきを行なって複数の配線部を形成し、前記レジストパターンを剥離することにより、前記複数の配線部に抜き部が設けられてなる配線パターンを形成する配線形成工程と、樹脂層の一面と他面との間を貫通する貫通孔を設けるとともに、該貫通孔に導電性粒子入り樹脂を充填する樹脂層形成工程と、前記配線パターン上に前記樹脂層を圧着することにより、前記配線部を前記樹脂層に埋設させ、前記貫通孔上に配設される抜き部には前記導電性粒子入り樹脂を充填させ、前記貫通孔の周縁部外側に配設される抜き部には前記樹脂層の一部を充填させる圧着工程と、前記樹脂層から前記版基板と前記シード層を剥離する剥離工程とを備えてなることを特徴とする。 【0017】 上記の構成によれば、配線部に設けられた抜き部に導電性粒子入り樹脂および樹脂層が充填されることで、配線部と導電性粒子入り樹脂および樹脂層との接合強度が向上し、配線部と導電性粒子入り樹脂との接触抵抗が低減して回路部品モジュールの信頼性を高めることができる。更に上記構成によれば、貫通孔の周縁部外側に配設される抜き部に樹脂層の一部を充填させることによって、この周縁部外側の抜き部に樹脂層の流れを誘導することができる。これにより、貫通孔の周辺部内側まで樹脂層が流れるのを防止することができ、導電性粒子入り樹脂層と配線部との接触面積を低下させることなく、導電性粒子入り樹脂層と配線部との接合強度をより高めることができる。 【0018】 また本発明の回路部品モジュールの製造方法は、先に記載の回路部品モジュールの製造方法であり、前記配線形成工程において、前記レジストパターンを形成した後に前記版基板の一面にアルゴンプラズマを照射し、その後に前記レジストパターン以外の部分にめっきを行なって複数の配線部を形成することを特徴とする。 この構成によれば、レジストパターン形成後の版基板上にアルゴンプラズマを照射することで、配線部の形成部分に残留するレジストの残渣を除去することができ、配線部の断線を防止できるとともに、版基板と配線部との密着性を高めることが可能になって圧着工程および剥離工程における不具合の発生を未然に防止することができる。 【0019】 また本発明の回路部品モジュールの製造方法においては、前記剥離工程後に、前記樹脂層上に転写された前記シード層をエッチングして除去するエッチング工程を備えることが好ましい。 【0020】 また本発明の回路部品モジュールの製造方法は、先に記載の回路部品モジュールの製造方法であり、前記樹脂層形成工程において、前記樹脂層の貫通孔内部に電子部品を配設するとともに該電子部品の端子側に前記導電性粒子入り樹脂を充填し、前記圧着工程において、前記複数の配線部のうちの前記貫通孔上部に配設される配線部を、前記導電性粒子入り樹脂を介して前記電子部品の端子に接続させることを特徴とする。 【0021】 上記の構成によれば、貫通孔内部に電子部品を配設させることによって回路部品モジュール自体を薄型にすることができる。また、上記構成の配線部と電子部品の端子とが導電性粒子入り樹脂によって接続されているので、回路部品モジュールの信頼性を高めることができる。 【0022】 また本発明の回路部品モジュールの製造方法は、先に記載の回路部品モジュールの製造方法であり、前記貫通孔内部に配設される配線部にバンプを取り付け、該バンプを前記電子部品の端子に接続することを特徴とする。 この構成によれば、配線部にバンプが設けられているので、配線部と電子部品との接続をより確実に行うことができる。 【発明の効果】 【0023】 本発明の回路部品モジュールによれば、部品が樹脂層に覆われた構造であるので、部品が外部環境から保護される。配線の間に部品が配置されているので、回路部品モジュールを薄型軽量にすることができ、携帯型電子機器などの部品回路基板として用いれば、携帯型電子機器の小型軽量化に役立つ。 更に本発明の回路部品モジュールの製造方法によれば、配線部を前記樹脂層に埋設させるので、その後のエッチング工程において配線部がエッチングされるおそれが少なくなる。これにより、配線部の線幅の減少を防止することが可能となり、従来の転写法では不可能であった10μm/10μmのラインアンドスペース(L/S)を実現することができる。 また本発明の回路部品モジュールの製造方法によれば、配線部と導電性粒子入り樹脂層との接合強度を高めることができ、回路部品モジュールの信頼性を高めることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0024】 [第1の実施形態] 以下、本発明の第1の実施形態について、図面を交えて説明する。図1は、本実施形態の回路部品モジュールの構成の一例を示す断面図である。回路部品モジュール10は、例えば全体の厚みが0.3mm程度の薄板状の部品実装回路基板である。回路部品モジュール10は、電子部品11と、所定のパターンで形成された配線12と、これら電子部品11および配線12の一部を覆う樹脂層13とを備えている。 【0025】 配線12は、樹脂層13を介して互いに対向して形成される第1配線12aと第2配線12bとからなり、例えば、Cuなどから構成されていればよい。第1配線12aや第2配線12bは、所定位置で電子部品11に接続される。 【0026】 樹脂層13は、例えば絶縁性の熱硬化性樹脂から形成されれば良い。更に、樹脂層13の一部には穴15が形成され、この穴15には導電体16が充填されている。こうした導電体16は、第1配線12aと第2配線12bとを導通させる役割りを果たし、例えば、導電性粒子入り樹脂から構成されれば良い。 【0027】 このような構成の回路部品モジュール10によれば、電子部品11が樹脂層13に覆われた構造であるので、電子部品11が外部環境から保護される。そして、第1配線12aと第2配線12bの間に電子部品11が配置されているので、回路部品モジュール10を薄型軽量にすることができ、携帯型電子機器などの部品回路基板として用いれば、携帯型電子機器の小型軽量化に役立つ。 【0028】 次に、上述したような構成の回路部品モジュールの製造方法について説明する。回路部品モジュール10の製造にあたっては、図2のaに示すように、表面にシード層21を形成した第1版基板22を用意する。次に、シード層21側に、第1配線12aを象ったレジスト層23を形成する(図2のb参照)。 【0029】 このレジスト層23の間のシード層21が露出した部分にメタル、例えばCuを積層して第1配線12aを形成する(図2のc参照)。そして、レジスト層23除去すれば、図2のdに示すように、第1版基板22のシード層21上に第1配線12aが露出した状態になる。更に、この第1配線12aに電子部品11を実装する(図2のe)。 【0030】 一方、表面にシード層26を形成した第2版基板27を用意する(図2のf参照)。そして、第1版基板22と同様に、シード層26側に、第2配線12bを象ったレジスト層28を形成する(図2のg参照)。 【0031】 このレジスト層28の間のシード層26が露出した部分にメタル、例えばCuを積層して第2配線12bを形成し(図2のh参照)、レジスト層28除去すれば、図2のiに示すように、第2版基板27のシード層26上に第2配線12bが露出した状態になる。 【0032】 図3のaに示すように、第1版基板22と第2版基板27とを、互いにシード層21とシード層26とが対面するように対向させ、更にこれら第1版基板22と第2版基板27との間に樹脂板29を配置して、これら3つを熱プレスする。こうした熱プレスによって、図3のbに示すように、樹脂板29が流動化して電子部品11や、第1配線12a、第2配線12bの一部を包み込んで樹脂層13が形成される。 【0033】 次に、図4のaに示すように、シード層21とシード層26からそれぞれ第1版基板22、第2版基板27を剥離する(図4のb参照)。更に、エッチングによってシード層21、シード層26をそれぞれ除去する(図4のc参照)。これにより、樹脂層13の両面および第1配線12a、第2配線12b一面が露出する。 【0034】 そして、樹脂層13の所定位置に穴15を形成し(図4のd参照)、この穴15に導電体16、例えば導電性粒子入り樹脂を充填して第1配線12aと第2配線12bとを所定位置で導通させれば、図3のeに示す本発明の回路部品モジュール10が完成する。 なお、穴15に充填する導電体16については、導電性粒子入り樹脂に代えて、複数のバンプを積層することにより形成されてなる柱状バンプを用いても良い。柱状バンプの材質としては、Au,Ag等の金属材料が好ましい。 【0035】 以上のような本実施形態の回路部品モジュールの製造方法によれば、版基板上に配線や部品を実装した後に樹脂層を形成して、この版基板を除去する方式であるので、樹脂層の表面の凹凸が極めて少なく、部品接合の精度を良好に保つことが可能になる。また、配線回路パターン同士の位置合わせ工程が少なく、仕上がり精度を良好に保つと共に、製造コストの低減による回路部品モジュールのローコスト化に大いに寄与する。 【0036】 [第2の実施形態] 次に、本発明の第2の実施形態の電子部品モジュールおよびその製造方法について説明する。 本実施形態の電子部品モジュールの製造方法は、版基板上に配線部を形成する配線形成工程と、樹脂層形成工程と、配線部を樹脂層に埋め込んで圧着する圧着工程と、樹脂層から版基板を剥離する剥離工程とから概略構成されている。以下、各工程について、図面を参照して説明する。図5ないし図8には、本実施形態の電子部品モジュールの製造方法の工程図を示す。なお、これらの図は本実施形態の電子部品モジュールおよびその製造方法を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の電子部品モジュールの寸法関係とは必ずしも一致するものではない。 【0037】 「配線形成工程」 以下、配線形成工程について図5を参照して説明する。この配線形成工程では、まず図5Aに示す版基板101を用意し、次に図5Bに示すように版基板101の少なくとも一面上101aにシード層102を形成する。シード層102は例えば、一面101aに積層した膜厚50nmないし500nmの酸化亜鉛層と、酸化亜鉛層上に積層した膜厚2μm程度の金属銅層とからなる積層体を用いることができる。またシード層102は版基板101の一面101aのみならず、版基板101の表面全部に形成してもよい。版基板101の表面全部にシード層102を形成することで、版基板101と後述する配線パターンとの剥離性を向上できる。酸化亜鉛層は例えば、版基板101を酸化亜鉛を含むメッキ浴に投入してから無電解メッキ法で形成できる。更に金属銅層についても無電解メッキ法で形成できる。 【0038】 また、版基板101は、全面が酸化シリコンで形成されているものが、シード層を構成する酸化亜鉛層との密着性を向上でき、かつ版基板を再利用できる点で好ましい。版基板101の具体例としては、例えば、酸化ケイ素を主成分として含むガラス板、全面を熱酸化法もしくは熱CVD法により酸化ケイ素層を形成させたシリコン基板、スパッタリング法等で酸化ケイ素層を全面に被覆させた樹脂基板または誘電体基板、などを用いることができる。また、前記のシリコン基板としてB,P,As等のドーパントを添加したものを用いることもできる。更に前記の樹脂基板として柔軟性を有するものでもよく、この場合は長尺の樹脂基板をロール状に巻き取ることができるので、連続的な製造に適しており、生産性を向上できる。版基板101の厚みは特に制限はないが、例えば30μmないし3mmのものを使用できる。 【0039】 次に図5Cに示すように、シード層102上に、複数のレジスト除去部104aを有するパターン化レジスト層104(レジストパターン)を形成する。具体的には、シード層102の全面に例えば10μm程度の感光性樹脂膜またはドライフィルム(以下レジスト層と表記)を積層してから、マスクを重ねて露光、現像を行うことにより、マスクのパターンに対応するレジスト除去部104aを形成する。このようにしてレジスト除去部104aを有するパターン化レジスト層104が形成される。 【0040】 なお、パターン化レジスト層104を形成した後のレジスト除去部104aには、感光性樹脂膜またはドライフィルムの残渣が残存する場合がある。この残渣が残存すると、この後に形成する配線パターンが断線したり、配線パターンとシード層102との密着性が低下して後工程である圧着工程および剥離工程において不具合が生じる可能性ある。そこで残渣の完全除去を目的として、パターンレジスト層104を形成した後に、レジスト除去部104aにアルゴンプラズマを照射するか、あるいはレジスト除去部104aに露出するシード層の表面を軽くエッチングすることにより、残渣を除去することが望ましい。アルゴンプラズマを照射する場合には、たとえば、プラズマパワー500W程度,雰囲気圧力10Pa以下、アルゴン流量50sccm、照射時間30秒とする条件で行うと良い。また、シード層の表面を軽くエッチングするには、10%酢酸水溶液からなるエッチャントで30秒間処理する条件で行うと良い。このような処理を行うことで、シード層102と配線パターンとの密着強度を3N/cm以上にすることができる。 【0041】 次に図5Dに示すように、レジスト除去部104aにCuからなる配線パターン105をメッキ法で形成する。具体的には例えば、硫酸銅等を含むメッキ液をレジスト除去部104a内のシード層102に接触させてから、シード層102に直流電流を印加してCuメッキを成長させる。配線パターン105の厚みはパターン化レジスト層104の厚みよりも薄くすることが好ましく、例えば5μm程度がよい。 次に図5Eに示すように、ウエットエッチングによりパターン化レジスト層104を除去する。このようにして、版基板101の一面101a上に、シード層102と配線パターン105とが形成される。 【0042】 図6には、配線パターン105の平面模式図を示す。図5Eおよび図6Aに示すように、この配線パターン105は、複数の配線部105aと、この配線部105に隣接して設けられた抜き部105bとから構成されている。配線部105aは、パターン化レジスト層104のレジスト除去部104aにCuがメッキされて形成されたものである。また抜き部105bは、パターン化レジスト層104によってCuメッキが妨げられて設けられたものである。配線部105aの平均線幅は、10μmないし20μmの範囲に設定されることが望ましい。また抜き部105bの平均幅は、10μmないし20μmの範囲に設定されることが望ましい。 なお、配線パターン105の平面形状は図6Aに示した形状に限られず、図6Bに示した形状であっても良い。 【0043】 「樹脂層形成工程」 次に、図7を参照して樹脂層形成工程について説明する。この樹脂層形成工程では図7Aに示すように、まず樹脂層106を用意し、この樹脂層106に対してその一面106aと他面106bとの間を貫通する貫通孔107を設ける。貫通孔107を平面視したときの形状は、円形、楕円形、三角形および矩形を含む多角形のいずれの形状でもよい。貫通孔107の大きさについては、先に形成した配線パターン105を貫通孔107に重ねたときに、貫通孔107を区画する周縁部107aが、前記配線パターン105の抜き部105bの一部に重なる程度のサイズを最大限の大きさとすることが好ましい。貫通孔107の形成には、例えば金型を用いたパンチングやレーザー加工法といった手段を用いることができる。なお、樹脂層106には、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を材質とした厚さ50μm程度の板材を用いることができる。 次に図7Bに示すように、樹脂層106の貫通孔107に導電性粒子入り樹脂108を充填する。導電性粒子入り樹脂108は、例えば、Au,Ag,Al等の導電性金属粒子がエポキシ樹脂等の樹脂に分散されて構成されたペースト状の樹脂である。 このようにして、導電性粒子入り樹脂108が貫通孔107に充填されてなる樹脂層106を形成する。 【0044】 「圧着工程」 次に図7および図8を参照して圧着工程について説明する。この圧着工程ではまず図7Cに示すように、樹脂層106の一面106a側および他面106b側に、先に形成した配線パターン105を備えた版基板101、101を配置する。このとき、配線パターン105の抜き部105bが、導電性粒子入り樹脂108の充填部分にほぼ重なるように版基板101、101を配置する。より詳細には、抜き部105bのうち、図中ほぼ中央に位置する抜き部105b1を貫通孔の周縁部107aより内側に配設させる。また、抜き部105b1の外周側に位置する抜き部105b2を貫通孔の周縁部107aの内側から外側に渡る部分に配設させる。 次に図8Aに示すように、各版基板101、101を樹脂層106の厚さ方向両側から押し付けて熱プレスする。この熱プレスによって樹脂層106が変形し、一面106aおよび他面106bにそれぞれ配線パターン105、105が埋込まれる。このとき、配線パターン105の抜き部105bには、導電性粒子入り樹脂108の一部と樹脂層106の一部が充填される。熱プレス時の温度は、樹脂層106の材質にもよるが、140〜180℃の範囲が好ましい。また熱プレスの圧力は15〜25Pa程度が好ましい。さらにプレス時間は30〜50分程度が好ましい。 【0045】 図8Aについて更に詳細に説明すると、版基板101,101を樹脂層106に圧着することで、樹脂層106が薄板状に変形する。これに伴って、図中ほぼ中央に位置する抜き部105b1に導電性粒子入り樹脂108が充填される。一方、抜き部105b1の外側にある抜き部105b2には樹脂層106の一部が充填される。樹脂層106がガラスエポキシ樹脂からなる場合は、樹脂層からエポキシ樹脂のみが押し出されて抜き部105b2に充填される。抜き部105b2に樹脂層106の一部が充填されるのは、版基板101の圧着の際に樹脂層が軟化し、その一部が導電性粒子入り樹脂108よりも先に抜き部105b2に流入するためである。 【0046】 「剥離工程およびエッチング工程」 次に図8を参照して剥離工程について説明する。この剥離工程では図8Bに示すように、各版基板101、101と樹脂層106との間に応力を与えて樹脂層106から版基板101、101を剥離させる。このとき、版基板101とシード層102との間で剥離が起こり、シード層102が配線パターン105とともに樹脂層106側に転写される。なお、剥離後の版基板101については、転写されずに残存したシード層102を酸またはアルカリで除去することで、再利用することができる。 【0047】 版基板101とシード層102との間で剥離が起こるのは次のようなメカニズムによると考えられる。 すなわち、版基板101、101を樹脂層106から剥離させると、シード層102にはその膜厚方向に引張応力が加えられる。このとき、シード層102を構成する金属銅層には配線パターン105が接合され、この配線パターン105は樹脂層106に埋込まれて樹脂層106と強固に接合されていることから、樹脂層106側への引張応力が勝ることになり、これにより、シード層102が配線パターン105とともに樹脂層106側に転写されるものと考えられる。また、シード層102を構成する金属銅層には、剥離の際に配線パターン105に引張られてせん断応力が加えられるが、金属銅層には酸化亜鉛層が下地層として裏打ちされているので、金属銅層自体が破れるおそれがなく、酸化亜鉛層とともに版基板1からきれいに剥離される。また、酸化亜鉛層自体も50nmないし500nmの膜厚で形成されているため、酸化亜鉛層の膜強度が高くなっており、酸化亜鉛層自体も破れる虞がなく、版基板101からきれいに剥離される。 【0048】 次に、図8Cに示すように、樹脂層106に転写されたシード層102をウエットエッチングにより除去する。エッチング液には例えば過硫酸水溶液を用いることができる。なお、このエッチングの際に配線パターン105も若干エッチングされるが、配線部105aの線幅が減少するおそれはない。この理由は、配線パターン105の大部分が樹脂層106および導電性粒子入り樹脂108に埋込まれているため、配線パターン105の露出部分が少なくなっており、樹脂層106および導電性粒子入り樹脂108によって配線パターン105が保護されているためである。配線パターン105が樹脂層106で保護されているので、エッチング液による配線パターン105の腐食が防止されて、配線パターン105の線幅の減少を防止することができるためである。これにより、従来の転写法では不可能であった10μm/10μmのラインアンドスペース(L/S)を実現することができる。 最後に、図8Dに示すように、配線パターン105の抜き部105bを覆うように導電性樹脂層109を塗布する。 このようにして、本実施形態の回路部品モジュール100が製造される。 【0049】 「回路部品モジュール」 図8Dに示す回路部品モジュール100は、樹脂層106と、樹脂層106の一面106aおよび他面106bの両方に埋設された配線パターン105,105とを具備して構成されている。樹脂層106には貫通孔107が設けられるとともにこの貫通孔107に導電性粒子入り樹脂108が充填されている。また、配線パターン105は、Cuからなる複数の配線部105aから構成されるとともに各配線部105aには抜き部105bが形成されている。そして、抜き部105bのうち、貫通孔107上に配設される抜き部105b1には導電性粒子入り樹脂108が充填されており、貫通孔107の周縁部107aよりも外側に配設される抜き部105b2には樹脂層106の一部が充填されている。 【0050】 上記の回路部品モジュール100によれば、配線部105に設けられた抜き部105bに導電性粒子入り樹脂108および樹脂層106が充填されることで、配線部105aと導電性粒子入り樹脂108および樹脂層106との接合強度が向上し、配線部105aと導電性粒子入り樹脂108との接触抵抗が低減して回路部品モジュール100の信頼性を高めることができる。 【0051】 また上記の回路配線モジュールの製造方法によれば、貫通孔107の周縁部107aの外側に配設される抜き部105b2に樹脂層106の一部を充填させることによって、この周縁部外側の抜き部105b2に樹脂層106の流れを誘導させ、貫通孔の周辺部107a内側まで樹脂層106が流れるのを防止することができ、これにより導電性粒子入り樹脂層108と配線部105aとの接触面積が低下することがなく、導電性粒子入り樹脂層108と配線部105aとの接合強度をより高めることができる。 また上記の製造方法によれば、パターン化レジスト層104形成後の版基板101上にアルゴンプラズマを照射することで、レジストの残渣を除去することができ、配線部105aの断線を防止できるとともに、版基板101と配線部105aとの密着性を高めることが可能になって圧着工程および剥離工程における不具合の発生を未然に防止することができる。 【0052】 [第3の実施形態] 次に、本発明の第3の実施形態の電子部品モジュールおよびその製造方法について説明する。 本実施形態の電子部品モジュールの製造方法は、第2の実施形態と同様に、版基板上に配線部を形成する配線形成工程と、樹脂層形成工程と、配線部を樹脂層に埋め込んで圧着する圧着工程と、樹脂層から版基板を剥離する剥離工程とから概略構成されている。以下、各工程について、図面を参照して説明する。図9ないし図12には、本実施形態の電子部品モジュールの製造方法の工程図を示す。なお、これらの図は本実施形態の電子部品モジュールおよびその製造方法を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の電子部品モジュールの寸法関係とは必ずしも一致するものではない。また、図9ないし図12に示す基板、膜、その他の部材のうち、図5ないし図8で示したものと同一のものについては、同一の符号を付してその説明を省略する。 【0053】 「配線形成工程」 以下、配線形成工程について図9を参照して説明する。まず図9Aに示すように、版基板101を用意し、次に図5Bに示すように版基板101の少なくとも一面上101aにシード層102を形成する。 次に図9Cに示すように、シード層102上に、複数のレジスト除去部104aを有するパターン化レジスト層104(レジストパターン)を形成する。また、パターン化レジスト層104の形成後に、第2の実施形態と同様に、シード層に対してアルゴンプラズマの照射や軽いエッチングを行っても良い。 【0054】 次に図9Dに示すように、レジスト除去部104aに複数の金属層からなる積層構造の配線パターン115を電気メッキ法で形成する。配線パターン115の一例の拡大断面図を図10Aに示す。図10Aに示すように、本実施形態の配線パターン115は、シード層102上に形成されたAu層121と、Au層121上に積層されたCu層122と、Cu層122上に積層されたNi層123と、Ni層123上に形成されたAu層124とから構成されている。このように本実施形態の配線パターン115は、Cu層122とNi層123の厚み方向両側にAu層121,124が形成されてなるものである。Au層121の膜厚は0.01μm−0.1μmの範囲が好ましく、Cu層122の膜厚は5μm−10μmの範囲が好ましく、Ni層123の膜厚は2μm−4μmの範囲が好ましく、Au層124の膜厚は0.1μm−0.5μmの範囲が好ましい。より具体的には、Au層121を0.03μmとし、Cu層122を10μmとし、Ni層123を2μmとし、Au層124を0.2μmとするとよい。これらの各層はいずれも電気メッキ法で形成される。 なお、配線パターンの積層構造は図10Aに示した形態に限定されるものではない。例えば図10Bに示すように、Au層126、Ni層127,Cu層128、Ni層129およびAu層130からなる5層構造の配線パターン125を用いても良い。 【0055】 次に図9Eに示すように、ウエットエッチングによりパターン化レジスト層104を除去する。これにより、シード層102上に配線パターン115が形成される。配線パターン115は、第2の実施形態の場合と同様に、複数の配線部115aと、この配線部115に隣接して設けられた抜き部115bとから構成される。この配線パターン115の平面視形状は、例えば、先に説明した図6に示した形状と同様のものとすることができる。 【0056】 次に図9Fに示すように、配線パターン115の配線部115a上にAu、Ag等からなるバンプ116を形成する。このようにして、一面101a上にシード層102と配線パターン115とが形成されてなる版基板101が製造される。 【0057】 「樹脂層形成工程」 次に、図11を参照して樹脂層形成工程について説明する。この樹脂層形成工程では図11Aに示すように、まず樹脂層106を用意し、この樹脂層106に対してその一面106aと他面106bとの間を貫通する貫通孔107を設ける。 次に図11Bに示すように、貫通孔107の深さ方向中程に誘電体からなる板状のスペーサ135を挿入し、次にスペーサ135の厚み方向両側にICチップ136,137(電子部品)を挿入し、更にICチップ136,137を覆うように導電性粒子入り樹脂108、108を充填する。ICチップ136,137は、チップ本体136a,136bと、各チップ本体136a、137aに備えられた端子136b,137bとから概略構成されている。各ICチップ136,137は、各端子136b,137bが樹脂層106の厚さ方向外側に向くように配設する。そして導電性粒子入り樹脂108、108を、このICチップの端子136b,137b上に充填する。このようにして、貫通孔107内部に、ICチップ136,137と、導電性粒子入り樹脂108とが充填されてなる樹脂層106を製造する。 【0058】 「圧着工程」 次に図11および図12を参照して圧着工程について説明する。まず図11Cに示すように、樹脂層106の一面106a側および他面106b側に、先に形成した配線パターン115を備えた版基板101、101を配置する。このとき、配線パターン115の抜き部115bが導電性粒子入り樹脂108の充填部分にほぼ重なるように版基板101、101を配置する。より詳細には、抜き部105bのうち、図中ほぼ中央に位置する抜き部105b1を貫通孔の周縁部107aより内側に配設させる。また、抜き部105b1の外周側に位置する抜き部105b2を貫通孔の周縁部107aの内側から外側に渡る部分に配設させる。 次に図12Aに示すように、樹脂層106の厚さ方向両側から各版基板101、101を樹脂層106に押し付けて熱プレスする。この熱プレスによって樹脂層106の一面106aおよび他面106bにそれぞれ配線パターン115a、115bが埋込まれる。このとき、配線パターン105の抜き部105bには、導電性粒子入り樹脂108の一部と樹脂層106の一部が充填される。熱プレスの条件は、第2の実施形態の場合と同様である。このようにして、配線パターン115a、115bが樹脂層106に埋め込まれて転写される。 【0059】 図12Aについて更に詳細に説明すると、第2の実施形態の場合と同様に、圧着により樹脂層106が薄板状に変形し、図中ほぼ中央に位置する抜き部115b1に導電性粒子入り樹脂108が充填される。一方、抜き部115b1の外側にある抜き部115b2には樹脂層106の一部が充填される。樹脂層106がガラスエポキシ樹脂からなる場合は、樹脂層からエポキシ樹脂のみが押し出されて抜き部105b2に充填される。抜き部115b2に樹脂層106の一部が充填されるのは、版基板101の圧着の際に樹脂層が軟化し、その一部が導電性粒子入り樹脂108よりも先に抜き部105b2に流入するためである。 【0060】 また、各抜き部105bに導電性粒子入り樹脂108および樹脂層106の一部が充填されることによって、配線部115aが導電性粒子入り樹脂108に埋め込まれる。このとき、配線部115aに形成したバンプ116がICチップの端子136b,137bに接触することにより両者の導通が確保されるか若しくは、バンプ116が端子136b,137bに接近して、バンプ116と端子136b,137bとの間に挟まれた導電性粒子入り樹脂108を介して両者の導通が確保される。 【0061】 「剥離工程およびエッチング工程」 次に図12を参照して剥離工程について説明する。この剥離工程では図12Bに示すように、各版基板101、101と樹脂層106との間に応力を与えて樹脂層106から版基板101、101を剥離させる。このとき、版基板101とシード層102との間で剥離が起こり、シード層102が配線パターン115とともに樹脂層106側に転写される。 【0062】 次に、図12Cに示すように、樹脂層106に転写されたシード層102をウエットエッチングにより除去する。そして最後に、図12Dに示すように、配線パターン115の抜き部115bを覆うように導電性樹脂層109を塗布する。 このようにして、本実施形態の回路部品モジュール200が製造される。 【0063】 「回路部品モジュール」 図12Dに示す回路部品モジュール200は、樹脂層106と、樹脂層106の一面106aおよび他面106bの両方に埋設された配線パターン115,115と、樹脂層の内部に配設されたICチップ136,137とを具備して構成されている。樹脂層106には貫通孔107が設けられ、この貫通孔107にICチップ136,137および導電性粒子入り樹脂108が充填されている。また、配線パターン105は、Cuからなる複数の配線部115aから構成されるとともに各配線部115aには抜き部115bが形成されている。配線部115aには、バンプ116および導電性粒子入り樹脂108を介してICチップの端子136b,137bが接続されている。また、抜き部115bのうち、貫通孔107上に配設される抜き部115b1には導電性粒子入り樹脂108が充填されており、貫通孔107の周縁部107aよりも外側に配設される抜き部115b2には樹脂層106の一部が充填されている。 【0064】 本実施形態の回路部品モジュール200およびその製造方法によれば、貫通孔107内部にICチップ136,137を配設させることによって回路部品モジュール200自体を薄型にすることができる。また、上記構成の配線部115aとICチップの端子136b,137bとが導電性粒子入り樹脂108によって接続されているので、回路部品モジュール200の信頼性を高めることができる。 また、配線部115aにバンプ116が設けられているので、配線部115aとICチップ136,137との接続をより確実に行うことができる。 更に上記の回路部品モジュール200によれば、第2の実施形態における回路部品モジュールおよびその製法によって得られる効果も同時に達成することができる。 【図面の簡単な説明】 【0065】 【図1】図1は、本発明の第1の実施形態である回路部品モジュールの一例を示す断面図である。 【図2】図2は、本発明の第1の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を示す断面図である。 【図3】図3は、本発明の第1の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を示す断面図である。 【図4】図4は、本発明の第1の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を示す断面図である。 【図5】図5は、本発明の第2の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を説明する工程図である。 【図6】図6は、配線パターンの形状を示す平面模式図である。 【図7】図7は、本発明の第2の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を説明する工程図である。 【図8】図8は、本発明の第2の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を説明する工程図である。 【図9】図9は、本発明の第3の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を説明する工程図である。 【図10】図10は、第3の実施形態の回路配線モジュールに備えられた配線パターンの拡大断面模式図である。 【図11】図11は、本発明の第3の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を説明する工程図である。 【図12】図12は、本発明の第3の実施形態である回路部品モジュールの製造方法を説明する工程図である。 【符号の説明】 【0066】 10…回路部品モジュール、11…電子部品(部品)、12…配線、12a…第1配線、12b…第2配線、13…樹脂層、15…穴、16…導電体、22…第1版基板、27…第2版基板
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010098 【氏名又は名称】アルプス電気株式会社 【住所又は居所】東京都大田区雪谷大塚町1番7号
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| 【出願日】 |
平成16年11月19日(2004.11.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武
【識別番号】100106909 【弁理士】 【氏名又は名称】棚井 澄雄
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| 【公開番号】 |
特開2005−317901(P2005−317901A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月10日(2005.11.10) |
| 【出願番号】 |
特願2004−336053(P2004−336053) |
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