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【発明の名称】 基盤実装方法
【発明者】 【氏名】宮下 守
【住所又は居所】埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フイルム株式会社内

【要約】 【課題】小型化及びコスト削減を可能とする基盤実装方法を提供する

【解決手段】拡張部70は、リジット基盤20が取り付けられる取り付け部71から、配線69と直行し、FPC30の幅方向へ延びるように形成される。拡張部70は、溶着部73を切り欠き74から露呈したリジット基盤20の背面に合わせるように、約1周分折り返され、溶着ポイント72と溶着ポイント76とが半田付けされる。リジット基盤20は拡張部70によって覆われ、電磁波から遮断される。シールドケースを別個設ける必要がなく、小型化及びコスト削減が可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル基盤の盤面に形成された取り付け部にリジット基盤を取り付ける基盤実装方法において、
前記フレキシブル基盤のうち、前記取り付け部の近傍で、複数の配線が略平行に並べられた部位を配線と垂直な方向に拡張し、この拡張部分をリジット基盤に被せるように折り返して、リジット基盤をシールドすることを特徴とする基盤実装方法。
【請求項2】
前記フレキシブル基盤のうち、前記拡張部分と対向する側部を幅方向内側に切り欠いてリジット基盤の背面を一部露呈させ、拡張部分をリジット基盤に被せるように折り返した後、拡張部分の先端部を、切り欠きから露呈したリジット基盤の背面に固着させることを特徴とする請求項1記載の基盤実装方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル基盤の盤面に形成された取り付け部にリジット基盤を取り付ける基盤実装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種の電子機器において、電子部品の取り付けられたリジット基盤同士をフレキシブルプリント配線板(FPC)を介して電気的に接続する手法が用いられている。従来FPCとリジット基盤との接続は、リジット基盤に設けられたコネクタに、FPC端部の接続端子を差し込むことで行われていた。
【0003】
しかし、コネクタの実装面積や高さが電子機器の内部スペースに占める割合が大きく、電子機器の小型化の妨げになっていた。このため、近年は、FPCの上面、及び、リジット基盤の背面にそれぞれ接続端子を設け、各接続端子を半田付けすることで、リジット基盤を直接FPCに接続するようにしている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平5−290941号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電子部品のなかには、電磁波などの影響を受けやすいものがあり、このような電子部品の配置されたリジット基盤は、シールドケースで覆う必要がある。このため、機器の大型化やコストアップを招いてしまうといった問題があった。
【0006】
本発明は、小型化及びコスト削減を可能とする基盤実装方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の基盤実装方法は、フレキシブル基盤のうち、リジット基盤の取り付け部の近傍で、複数の配線が略平行に並べられた部位を配線と垂直な方向に拡張し、この拡張部分をリジット基盤に被せるように折り返して、リジット基盤をシールドすることを特徴としている。
【0008】
フレキシブル基盤のうち、拡張部分と対向する側部を幅方向内側に切り欠いてリジット基盤の背面を一部露呈させ、拡張部分をリジット基盤に被せるように折り返した後、拡張部分の先端部を、切り欠きから露呈したリジット基盤の背面に固着させてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の基盤実装方法は、フレキシブル基盤の一部を拡張して、この拡張部分をリジット基盤にかぶせるように折り返して、リジット基盤をシールドするようにしたので、シールドケースを別個設ける必要がなく小型化及びコスト削減が可能となる。
【0010】
また、リジット基盤は、その背面側がフレキシブル基盤に取り付けられるので、フレキシブル基盤を切り欠いて、リジット基盤の背面を一部露呈させ、この露呈部分に折り返した拡張部分を固着させるようにすれば、リジット基盤をフレキシブル基盤に取り付ける際に、同時に拡張部分の固着を行うことができるので、取り付け作業の効率がよくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1に、本発明を実施したカメラモジュールの分解図を示す。カメラモジュール10は、撮影レンズ12を通して得られる被写体像をデジタルな画像データとして取得するものであり、カメラ付き携帯電話などに用いられる。カメラモジュール10は、レンズユニット14と、CCD16と、リジット基盤20と、コネクタ22と、これらを電気的に接続するフレキシブルプリント配線板(FPC)30とからなる。
【0012】
レンズユニット14は、撮影レンズ12と保持枠32とからなり、保持枠32の上部に撮影レンズ12が嵌め込まれている。レンズユニット14は、保持枠32の下部がCCD16の外周を取り囲むように配置される。これにより、撮影レンズ12がCCD16の上方に固定される。CCD16は、周知のように、被写体光を電荷として蓄積する複数の受光素子がマトリクス状に配列されており、各受光素子に蓄積された電荷を撮像信号として取得する。CCD16の背面には、複数の接続端子34が設けられ、得られた撮像信号は接続端子34から出力される。
【0013】
リジット基盤20の上面には、CCD16からの撮像信号をデジタルな画像データに変換する画像変換用ICチップ36、画像データに対してホワイトバランス補正やガンマ補正などを施す画像処理用ICチップ37、CCDの駆動制御を行うCCD制御用ICチップ38が配置されている。リジット基盤20の背面には、複数の接続端子40が設けられ、各ICチップ36、37、38と接続されている。各ICチップ36、37、38と、CCD16や後述するメインCPUとの間の各種信号の送受信は、接続端子40を介して行われる。
【0014】
コネクタ22は、背面側にFPC30と接続される複数の接続端子42を備えるとともに、一端面に、カメラ付き携帯電話の本体部と接続するための接続端子を露呈させる開口44が設けられている。開口44には、カメラ付き携帯電話全体を統括制御するメインCPUからの配線46が差し込まれる。これによりカメラモジュール10とカメラ付き携帯電話とが電気的に接続される。コネクタ22は、カメラモジュール10と、カメラ付き携帯電話との間で行われる各種信号の送受信を中継する。
【0015】
図2に、FPC30の断面図を示す。FPC30は、例えば、柔軟なポリマー材料から形成されるベース層50を挟んで、上側には配線層52が、背面側にはシールド層54が設けられている。さらに、FPC30の最表面には絶縁層56、57が設けられ、配線層52及びシールド層54を保護するとともに、配線層52やシールド層54が他の電子部品などと電気的な接触を起こさないようになっている。
【0016】
配線層52には、配線パターン60が形成されている(図1参照)。配線パターン60は、接続端子66、67、68と、各接続端子66、67、68を繋ぐ配線69からなり、例えば、銅など導電性を有する材料をベース層50上に印刷することで形成される。各接続端子66、67、68は、絶縁層56から露呈するように設けられ、接続端子66はCCD16の接続端子34に、接続端子67はリジット基盤20の接続端子40に、接続端子68はコネクタ22の接続端子42に、それぞれ半田付けされる。これにより、CCD16、リジット基盤20、コネクタ22が電気的に接続される。
【0017】
シールド層54は、電磁波を透過させない性質を有するアルミ製の薄膜から構成される。シールド層54が電磁波をカットすることで、電磁波の影響による誤作動や、画像にノイズが混じってしまうなどといった問題を低減させることができる。また、FPC30に取り付けられる部品の中で、特にリジット基盤20に設けられた各ICチップは電磁波による影響を受けやすい。このため、カメラモジュール10では、FPC30の一部を拡張して拡張部70を形成し、この拡張部70によってリジット基盤20を覆い、電磁波をカットするようにしている。
【0018】
図3(A)に示すように、拡張部70は、リジット基盤20が取り付けられる取り付け部71から、配線69と直行し、FPC30の幅方向へ延びるように形成される。拡張部70の先端部分は、複数の溶着ポイント72が設けられた溶着部73となっている。また、取り付け部71には、拡張部70と反対側の側部に、溶着部73と同一形状の切り欠き74が形成されている。同図(B)に示すように、リジット基盤20の背面には、溶着ポイント72に対応する溶着ポイント76が設けられており、切り欠き74は、リジット基盤20の溶着ポイント76を露呈させる。拡張部70は、溶着部73を切り欠き74から露呈したリジット基盤20の背面に合わせるように、約1周分折り返される。そして、溶着ポイント72と溶着ポイント76とが半田付けされる。これにより、同図(C)に示すように、リジット基盤20が拡張部70によって覆われ、電磁波から遮断される。
【0019】
FPC30に、CCD16、リジット基盤20、コネクタ22を半田付けする作業、及び、拡張部70をリジット基盤20の背面に半田付けする作業は、リフロー工程で行われる。リフロー工程では、FPC30の各接続端子66、67、68及び、拡張部70の溶着ポイント72にクリーム半田が塗布される。続いて、接続端子66に接続端子34を、接続端子67に接続端子40を、接続端子68に接続端子42を、それぞれ対面させるようにCCD16、リジット基盤20、コネクタ22が配置される。さらに、リジット基盤20を包み込むように拡張部70を折り返して、溶着ポイント72と溶着ポイント76とを対面させる。そして、リフロー炉と呼ばれる加熱装置通すことでクリーム半田を溶融させ、対面した接続端子、及び、溶着ポイント同士が結合される。これにより、CCD16、リジット基盤20、コネクタ22が電気的に接続され、また、リジット基盤20が電磁波から遮断される。
【0020】
このように、カメラモジュール10では、FPCに電磁波をカットするアルミ製のシールド層を設けるとともに、FPCの一部を拡張した拡張部を設け、この拡張部によってリジット基盤を覆うようにしたので、リジット基盤を電磁波から遮断することができ、電磁波の影響による誤作動や撮影される画像にノイズが混じってしまうといった問題を防止することができる。そして、FPCによってリジット基盤をシールドすることで、シールドケースを別個設ける場合と比較して、小型化及びコストの削減をすることができる。
【0021】
さらに、拡張部をリジット基盤に半田付けするようにしたので、拡張部によってリジット基盤を覆う作業を、FPCにリジット基盤を取り付ける工程と同じ工程内にて行うことができ、生産性を向上させることができる。また、FPCと接続するための接続端子が設けられるリジット基盤の背面側に拡張部を取り付けるようにしたので、半田付けのポイントを1つの面内に集約でき、作業性を向上させることができる。
【0022】
なお、本発明は、フレキシブル基盤の一部を拡張した拡張部によってリジット基盤を覆えばよいので、フレキシブル基盤の具体的な形態については上記実施形態に限定されることなく適宜変更してよい。例えば、上記実施形態では、拡張部によって包み込まれた後、リジット基盤の一部が露呈する例で説明をしたが、より大きな拡張部を設けて、リジット基盤を完全に覆うようにしてもよい。
【0023】
また、図4に示すFPC80のように、拡張部70とリジット基盤の取り付け部71との境に穴82を形成してもよい。こうすれば、FPC30のうち、穴82の設けられた部分の剛性が低下して拡張部70を折り返しやすくなる。さらに、この場合、穴からから電磁線が進入してしまうおそれがあるので、例えば、ベース層にのみに穴を設けるなどといったことも考えられる。なお、図4以降の図面においては、上述した実施形態と同様の部材については同様の符号を付して説明を行う。
【0024】
さらに、図5に示すFPC90のように、拡張部70内に配線パターン94を形成するようにしてもよい。こうすることで、配線69や接続端子67同士の間隔を広くとることができるので、製造段階において作業性が向上する。また、FPCのスペースを有効活用できるので、より多くの配線や接続端子を形成することができる。
【0025】
なお、上記実施形態では、切り欠きを設け、リジット基盤の背面側に拡張部を溶着する例で説明をしたが、リジット基盤の上面に拡張部を溶着するようにしてもよい。また、拡張部をリフロー工程にて半田付けする例で説明をしたが、例えば、手付けによる工程などリフロー工程以外の工程にて溶着するようにしてもよい。さらに、拡張部を、接着剤などによって接着するといったことも考えられる。また、フレキシブル基盤の側部のうち一方を拡張する例で説明をしたが、フレキシブル基盤の両側部を拡張して、両側からリジット基盤を包み込むようしてもよい。
【0026】
以上、カメラモジュールに本発明を適用する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されず、各種の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】カメラモジュールの分解斜視図である。
【図2】FPCの断面図である。
【図3】リジット基盤がFPCによって覆われる様子を表す説明図である。
【図4】構成の異なるFPCの斜視図である。
【図5】構成の異なるFPCの斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
10 カメラモジュール
20 リジット基盤
30、80、90 FPC
70 拡張部
71 取り付け部
74 切り欠き
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
【出願日】 平成16年4月28日(2004.4.28)
【代理人】 【識別番号】100075281
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 和憲

【公開番号】 特開2005−317795(P2005−317795A)
【公開日】 平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願番号】 特願2004−134420(P2004−134420)