| 【発明の名称】 |
複数の回路基板構成を備えた電子機器及びそれを製造する方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】石本 敏男 【住所又は居所】福井県武生市家久町41号1番地 オリオン電機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 主たる回路構成を有したメイン基板と、該メイン基板上に立てた状態でコネクタを介して前記主たる回路構成に接続される追加の回路構成を有した立ち基板とから成る複数の回路基板構成を備えた電子機器において、前記メイン基板上に一つのコネクタAと該コネクタAの長手方向に所定距離だけ離して弾性を有する一つのループ状係止用線材が取り付けられており、前記立ち基板は一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁には前記ループ状係止用線材に挿入する係止縁部を形成して、該メイン基板上に立ち基板を立てた状態で前記係止縁部の上縁部が前記ループ状係止用線材に圧接することを特徴とした複数の回路基板構成を備えた電子機器。 【請求項2】 前記ループ状係止用線材は外力が掛からない状態においては所定のループ高さ(H)をもって所定の形状を保持しており、且つ、該ループ状係止用線材に対して引き上げられる方向の外力が作用した場合にはそのループ高さ(H)が僅かに変化(H+Δh)できるように弾性を有しており、係止縁部を所定の高さ(H)を有して形成したことを特徴とした請求項1記載の複数の回路基板構成を備えた電子機器。 【請求項3】 前記立ち基板の他方の側縁に形成された所定の高さ(H)を有した係止縁部は、前記立ち基板の側縁部に形成された傾斜縁部であり、該傾斜縁部の中間部付近の高さが所定の高さ(H)であることを特徴とした請求項2記載の複数の回路基板構成を備えた電子機器。 【請求項4】 前記ループ状係止用線材は、中間部付近に内側に屈曲された変曲部を備えて弾性力を維持するように構成したことを特徴とした請求項1、請求項2又は請求項3記載の複数の回路基板構成を備えた電子機器。 【請求項5】 主たる回路構成を有したメイン基板と、該メイン基板上に立てた状態でコネクタを介して前記主たる回路構成に接続される追加の回路構成を有した立ち基板とから成る複数の回路基板構成を備えた電子機器において、前記メイン基板上に一つのコネクタAと該コネクタAの長手方向に所定距離だけ離して一つの係止孔が形成されており、前記立ち基板は一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁下方には前記一つの係止孔に対して嵌合されるように該立ち基板の下端より側方にL字状に延びる係止片を一体的に形成したことを特徴とした複数の回路基板構成を備えた電子機器。 【請求項6】 主たる回路構成を有したメイン基板と、該メイン基板上に立てた状態でコネクタを介して前記主たる回路構成に接続される追加の回路構成を有した立ち基板とから成る複数の回路基板構成を備えた電子機器を製造する方法において、前記メイン基板上に一つのコネクタAと該コネクタAの長手方向に所定距離だけ離して一つのループ状係止用線材を取り付けておき、該ループ状係止用線材は外力が掛からない状態においては所定のループ高さ(H)をもって所定の形状を保持しており、且つ、該ループ状係止用線材に対して引き上げられる方向の外力が作用した場合にはそのループ高さ(H)が僅かに変化(H+Δh)できるように弾性を有しており、前記立ち基板は一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁には所定の高さ(H)を有した係止縁部を形成しており、前記立ち基板の係止縁部を前記一つのループ状係止用線材のループに係止させ、その後に前記立ち基板の一方の側縁下方に形成されたコネクタBを前記メイン基板上の前記一つのコネクタAに対して挿入して回路を接続することを特徴とする複数の回路基板構成を備えた電子機器を製造する方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、複数の回路基板構成を備えた電子機器及びそれを製造する方法に関し、特に、主たる回路構成を有したメイン基板と、該メイン基板上に立てた状態でコネクタを介して前記主たる回路構成に接続される追加の回路構成を有した立ち基板とから成る複数の回路基板構成を備えた電子機器及びそれを製造する方法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、主要な回路構成を備えたメイン基板に対して、特定の機能ブロックを構成する追加の回路構成を備えた立ち基板を取り付ける場合の固定構造は、多くの従来技術が知られている。例えば、特許文献1が知られており、これは、メイン基板上における立ち基板が配置される箇所の立ち基板の両縁近傍箇所に、予め一対の略U字形のワイヤーから成る係止用線材の両端部を半田ディップで取り付け、立ち基板の両縁に引っ掛け溝を形成し、メイン基板上に設けた一対のコネクタに対して立ち基板を立てた状態で、両側の略U字形の係止用線材の頂部をそれぞれ立ち基板の両縁の引っ掛け溝に引っ掛けて、立ち基板をメイン基板上に取付固定するように構成したものである。 【0003】 これ以外にも、特許文献2においては、立ち基板2の下辺より上方に切り込み溝2aを設ける。固定板4に上辺より下方に切り込み溝4aを設ける。立ち基板2と固定板4の切り込み溝2a、4aどうしを噛合させて立ち基板2と固定板4とを交差状に組み合わせる。立ち基板2に設けた端子5をマザー基板1に半田付けする。また、固定板4を立ち基板2の両側においてマザー基板1上に当接させることにより、立ち基板2をマザー基板1に固定するものが開示されている。 【0004】 また、特許文献3においては、立ち基板1の下側に傾き防止用の2つの出っ張り部3、4を下向きに突設し、メイン基板5に、立ち基板1の2つの出っ張り部3、4を挿入するための少なくとも2つの角穴6、7を穿設して、これらの角穴6、7に立ち基板1の出っ張り部3、4を挿入して、メイン基板5に立ち基板1を固定するように構成し、メイン基板5に穿設する角穴6、7は、立ち基板1の出っ張り部3、4に対して、その1つの角穴6の縁部6aを一方側にずらして形成し、他の1つの角穴7の縁部7aを他方側にずらして形成しているものが開示されている。 【0005】 また、特許文献4においては、平面視略U字形の固定ピン1を用いて、立ち基板2をこの立ち基板2に近接して略直角向きに配慮された放熱板3に取り付け固定することによって、メイン基板4上に略垂直向きに立てた状態で取り付け固定するようにし、固定ピン1は一方側の辺12が他方側の辺12より若干短い寸法で且つ細く形成され、放熱板3には近接した立ち基板2の両側面に対応する箇所に、固定ピン1の大小の各辺11、12を挿入するための大小の貫通孔31、32が穿設され、立ち基板2には固定ピン1の大小の各辺11、12の各先端に設けられた大小の各爪部11a、12aを係入する大小の各係入孔21、22が形成されているものが開示されている。 【0006】 また、特許文献5においては、合成樹脂性のトップケースの天板1の下方に配置された基板2上に立ち基板3を立設してこの立ち基板3を固定するようにした立ち基板の固定構造であって、トップケースの天板1に、この立ち基板3を保持するためのリブ4を設け、更に、このリブ4に形成した凹部5で立ち基板3の上端を挟み込んで立ち基板3を保持固定するようにしたものが開示されている。 【0007】 また、特許文献6においては、2枚のL字型の側板11と、側板11を互いに平行に保つ背板12と、側板11の下端に形成され主基板16の挿入穴17に挿入固定される脚部13と、側板11の上部前端に形成された上部腕部材14と、側板11の下部前端に形成された下部腕部材15とを有し、上部腕部材14に爪19を形成し、下部腕部材15の形状を鉤型としたものが開示されている。 【0008】 また、特許文献7においては、長穴部2が穿設され長穴部2の両側にジャンパー線3、3を取付けたメイン基板1上における穴部の近傍箇所にコネクタ4を介して立設し片側に段部5aを有する立ち基板5をメイン基板1上に固定する補強板6を有し、補強板6は、立ち基板5に交差する向きで接し下縁にメイン基板1に穿設された長穴部2の両側に取付られた両方のジャンパー線3、3を係入する左右一対の上向き凹部6aが形成された本体部6bと本体部6bから立ち基板5の段部5a側に向けて延設され立ち基板5の段部5aを上側から押さえる押さえ片6cと本体部6bの下部から下向きに延設しメイン基板1の長穴部2に挿入する下向き突片6dとを有し本体部6bと下向き突片6dとの繋ぎ部分が細幅に形成されているものが開示されている。 【0009】 また、特許文献8においては、メイン基板1に長孔2を形成して、立ち基板4の下部に先細り形状のテーパ面5A、6Aを有する孔挿入部7を形成しテーパ面5、6の上端に係止溝8、9を形成しメイン基板1の長孔2における立ち基板4のテーパ面5、6の下縁の対応箇所を跨いでメッキ線11、12をメイン基板1の表面に取付け、立ち基板4をメイン基板1の長孔2に挿入するときに立ち基板4のテーパ面5、6に沿ってメッキ線11、12を外側に広げ、ガイドして係止溝8、9に係入係止し、立ち基板4とメイン基板1の対応する箇所のパターン10をハンダ付けで立ち基板4をメイン基板1上に立設固定するものが開示されている。 【0010】 また、特許文献9においては、基板1上における立ち基板2の近傍箇所に立設固定された放熱板3の上部を立ち基板2に向けて略水平向きに折曲して折曲保持片3aを設け、この折曲保持片3aに立ち基板2を挟み込んで保持固定するための切欠凹部3bを形成したものが開示されている。 【特許文献1】登録実用新案3086209号公報 【特許文献2】特開2002−353590号公報 【特許文献3】特開2001−320141号公報 【特許文献4】特開2000−196262号公報 【特許文献5】特開2000−68668号公報 【特許文献6】実開平6−17269号公報 【特許文献7】登録実用新案3092611号公報 【特許文献8】登録実用新案3090836号公報 【特許文献9】登録実用新案3057627号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0011】 本発明は、メインの回路基板に対して追加の回路基板を追加する際に、メイン基板に立てて配置する際に簡単に固定できる構造を備えた電子機器を提供するものである。装置の問題対策回路や追加回路などの比較的小さい基板を装置のメイン基板に固定する際に、コネクタ数も最小で簡単に固定できる構造を実現するものである。 【0012】 しかしながら、これら従来の立ち基板の固定構造によれば、いずれの場合にもアッセンブリ作業の容易性に欠けるところがあった。例えば、特許文献1記載の構造においては、メイン基板上における立ち基板が配置される箇所の立ち基板の両縁近傍箇所に、一対の略U字形のワイヤーの両端部を取り付ける構成であるので、メイン基板の上面の2箇所にメイン基板とで環状の挿通部を形成する係止用線材が上向きに大きく伸びており、基板の製造時に邪魔になると共に、立ち基板をコネクタに差し込んでから一対の略U字形のワイヤーを引っ掛ける作業をする必要があり、組付け作業が2つの作業から成り製造工程が増えて組付け作業に時間が掛かるものであった。さらに、立ち基板の両縁に形成した引っ掛け溝をメイン基板上に立ち基板を立てた状態で、一対の略U字形のワイヤーをそれぞれ立ち基板の両縁の引っ掛け溝に引っ掛けるために、U字形のワイヤーを無理やりに変形させなければならなかった。 【0013】 そこで、本発明は、部品点数を削減し、組付け作業の効率化を図るとともに、メイン基板に対する立ち基板の取り付け強度を高めて立ち基板を安定的に固定することができる立ち基板の固定構造を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0014】 本発明の請求項1の複数の回路基板構成を備えた電子機器は、主たる回路構成を有したメイン基板と、該メイン基板上に立てた状態でコネクタを介して前記主たる回路構成に接続される追加の回路構成を有した立ち基板とから成る複数の回路基板構成を備えた電子機器において、前記メイン基板上に一つのコネクタAと該コネクタAの長手方向に所定距離だけ離して弾性を有する一つのループ状係止用線材が取り付けられており、前記立ち基板は一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁には前記ループ状係止用線材に挿入する係止縁部を形成して、該メイン基板上に立ち基板を立てた状態で前記係止縁部の上縁部が前記ループ状係止用線材に圧接することを特徴としている。 【0015】 請求項2の複数の回路基板構成を備えた電子機器は、ループ状係止用線材は外力が掛からない状態においては所定のループ高さ(H)をもって所定の形状を保持しており、且つ、該ループ状係止用線材に対して引き上げられる方向の外力が作用した場合にはそのループ高さ(H)が僅かに変化(H+Δh)できるように弾性を有しており、係止縁部を所定の高さ(H)を有して形成したことを特徴としている。 【0016】 請求項3の複数の回路基板構成を備えた電子機器は、前記立ち基板の他方の側縁に形成された所定の高さ(H)を有した係止縁部は、前記立ち基板の側縁部に形成された傾斜縁部であり、該傾斜縁部の中間部付近の高さが所定の高さ(H)であることを特徴としている。 【0017】 本発明の請求項4の複数の回路基板構成を備えた電子機器は、前記ループ状係止用線材の中間部付近に内側に屈曲された変曲部を備えて弾性力を維持するように構成したことを特徴としている。 【0018】 本発明の請求項5の複数の回路基板構成を備えた電子機器は、主たる回路構成を有したメイン基板と、該メイン基板上に立てた状態でコネクタを介して前記主たる回路構成に接続される追加の回路構成を有した立ち基板とから成る複数の回路基板構成を備えた電子機器において、前記メイン基板上に一つのコネクタAと該コネクタAの長手方向に所定距離だけ離して一つの係止孔が形成されており、前記立ち基板は一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁下方には前記一つの係止孔に対して嵌合されるように該立ち基板の下端より側方にL字状に延びる係止片を一体的に形成したことを特徴としている。 【0019】 本発明の請求項6の複数の回路基板構成を備えた電子機器を製造する方法は、 主たる回路構成を有したメイン基板と、該メイン基板上に立てた状態でコネクタを介して前記主たる回路構成に接続される追加の回路構成を有した立ち基板とから成る複数の回路基板構成を備えた電子機器を製造する方法において、前記メイン基板上に一つのコネクタAと該コネクタAの長手方向に所定距離だけ離して一つのループ状係止用線材を取り付けておき、該ループ状係止用線材は外力が掛からない状態においては所定のループ高さ(H)をもって所定の形状を保持しており、且つ、該ループ状係止用線材に対して引き上げられる方向の外力が作用した場合にはそのループ高さ(H)が僅かに変化(H+Δh)できるように弾性を有しており、前記立ち基板は一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁には所定の高さ(H)を有した係止縁部を形成しており、前記立ち基板の係止縁部を前記一つのループ状係止用線材のループに係止させ、その後に前記立ち基板の一方の側縁下方に形成されたコネクタBを前記メイン基板上の前記一つのコネクタAに対して挿入して回路を接続することを特徴としている。 【発明の効果】 【0020】 本発明によれば、メイン基板上に一つのコネクタAと、このコネクタAの長手方向に所定距離だけ離して一つのループ状係止用線材とを設け、このループ状係止用線材は弾性を有しており、立ち基板の一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁には所定の高さ(H)を有した係止縁部を形成し、コネクタAにコネクタBを挿入した接続状態で、その係止縁部を前記ループ状係止用線材のループ形状部分に挿入して組み付け作業を完了させる構成としたものであるから、メイン基板上に予め設けられた1つのコネクタと、立ち基板の係止縁部に対する環状の挿通部を形成する1つのループ状係止用線材との構成であるので、装置の製造過程において邪魔にならず、さらに、立ち基板をループ状係止用線材の有する弾性力でメイン基板に対して押圧するので、立ち基板を保持する力を増大できる等の利点を有する。 【0021】 本発明の請求項2によれば、ループ状係止用線材は外力が掛からない状態においては所定のループ高さ(H)をもって所定の形状を保持しており、且つ、該ループ状係止用線材に対して引き上げられる方向の外力が作用した場合にはそのループ高さ(H)が僅かに変化(H+Δh)できるように弾性を有しており、係止縁部は所定の高さ(H)を有して形成し、立ち基板をループ状係止用線材の有する弾性力でメイン基板に対して押圧するので、立ち基板を保持する力を増大できる等の利点を有する。 【0022】 本発明の請求項3によれば、立ち基板の他方の側縁に形成された所定の高さ(H)を有した係止縁部は、立ち基板の側縁部に形成された傾斜縁部であり、該傾斜縁部の中間部付近の高さが所定の高さ(H)であるために、更に立ち基板の組み付け作業が容易である。 【0023】 本発明の請求項4によれば、ループ状係止用線材は、中間部付近に内側に屈曲された変曲部を備えて弾性力を維持するように構成したことにより、更にメイン基板に対する立ち基板を押さえ付ける弾性力を強化することができる。 【0024】 本発明の請求項5によれば、メイン基板上に一つのコネクタAと該コネクタAの長手方向に所定距離だけ離して一つの係止孔が形成されており、立ち基板は一方の側縁下方には前記一つのコネクタAに対して挿入接続されるコネクタBを設け、他方の側縁下方には前記一つの係止孔に対して嵌合されるように該立ち基板の下端より側方にL字状に延びる係止片を一体的に形成したことにより、メイン基板に対する立ち基板の組み付け作業が容易になる。 【0025】 本発明の請求項6によれば、立ち基板の係止縁部を一つのループ状係止用線材のループに係止させ、その後に立ち基板の一方の側縁下方に形成されたコネクタBをメイン基板上の一つのコネクタAに対して挿入して回路を接続することにより、一つの一連の作業により、メイン基板に対する立ち基板の組み付け作業を達成することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0026】 以下、本発明の実施例を、発明を実施するための最良の形態として図面を用いて説明するが、これは本発明の一実施例であり、本発明をその図面記載の構成や実施例として説明する方法のとおりに限定するものではない。 【0027】 本発明の実施例においては、立ち基板に必要なピン数のコネクタとラジアル部品のジャンパー線を利用し、立ち基板に凸部を設け、該凸部をジャンパー線に掛け、一つのコネクタと一つのジャンパー線で立ち基板を固定する基板構成からなる電子機器に関する。立ち基板の凸部を引っ掛ける部材としては、ラジアル部品のジャンパー線でなく、他の大型部品(抵抗、セラミックコンデンサなど)とメイン基板との間にできた隙間を利用して固定しても良い。 【0028】 本発明が実際に対応しようとしている立ち基板は、ステレオ音声処理ブロックや、映像処理ブロックなどの大きなブロック基板ではなく、量産が近いが装置の不具合を解消するために必要な回路や、仕様的な追加で回路を追加する場合に、メイン基板で対応するには時間的にも基板スペース的にも困難だが、対応が必要な場合の小さな基板に対応するものである。 【0029】 本発明は、このような場合の最終検討後の回路追加は、密集したスペースに部品を挿入することになると基板の大幅変更となり、時間が必要となるので、簡単な構造により立ち基板を追加できる構造とした電子機器を提供するものである。かつ、一連の流れに沿った一つの操作の簡単な組み付け操作により、立ち基板を備えた電子機器を製造することができるようにしている。 【0030】 以下、図面と共に本発明の実施例を詳述すると、1は基板にICチップ、トランジスタ、コンデンサ、抵抗等の回路素子を密集して配置したメイン基板を示し、このメイン基板1の上面にコネクタ2の一方を構成する係止部片としてのコネクタA2aを固設してある。この一方の係止部片としてのコネクタA2aはハンダ付け等によりメイン基板1の回路パターンに電気的に各々接続した垂直状の5本の接続ピン3,3,・・・を一直線状に配設して構成され、さらにメイン基板1の前記係止部片としてのコネクタA2aの長手方向に沿って所定距離だけ離れた位置に、この係止部片としてのコネクタA2aの長手方向の延長線4を介して対向する一対の取付孔5,5が形成してある。 【0031】 6は、下向きU字状を呈しその両側中間部を内側に折曲状に形成して設けた弾性力発生部7,7を配設すると共に、その一対の下向きの脚部61,61を前記取付孔5,5に挿通して前記メイン基板1を貫通して下面まで延ばし、ハンダ等によりメイン基板1に固設されるジャンパー線若しくは合成樹脂で構成された線材等の可撓性線材で構成されたループ状係止用線材を示し、このループ状係止用線材6は、前記係止部片としてのコネクタA2aの延長方向を跨ぎ挿通孔11を構成している。このループ状係止用線材6は、その挿通孔11の高さがメイン基板1面から高さがHとなるように構成されている。 【0032】 9は、装置の問題対策回路や追加回路などを構成する比較的小さい基板にICチップ、トランジスタ、コンデンサ、抵抗等の回路素子(本発明には、どのような回路構成であるかは特に限定されないので図示せず)を配置したほぼ方形状の立ち基板を示し、この立ち基板9の起立した方形状の本体9aの下縁部に、前記一方の係止部片としてのコネクタA2aに係止する他方の係止部片としてのコネクタB2bを設けてあり、この他方の係止部片としてのコネクタB2bは、前記一方の係止部片としてのコネクタA2aに対応して設けた前記本体9aの下方に開口する嵌合孔10,10,・・・内に、本体9aに形成された追加の回路に電気的に接続された筒状の導電材料から成る接続片が挿入されている。 【0033】 さらに前記立ち基板9の前記他方の係止部片としてのコネクタB2bを配置した側縁部と反対側の側縁部に、前記ループ状係止用線材6の挿通孔11内に上端縁が嵌合される係合突出部12を一体に設けてあり、この係合突出部12は、立ち基板9の一側縁部より方形状に延び出しており、その下端縁は本体9aの下端縁の延長線上にあると共に、その上端縁には外側に向かって僅かに下方に傾斜した係止縁部13が形成されており、この係止縁部13の上縁中央部付近の高さは、前記メイン基板1に固設されたループ状係止用線材6の挿通孔11の高さHと略同じ高さHとすることにより、コネクタAにコネクタBを挿入した接続状態で、その上縁係止縁部13がループ状係止用線材6の弾性力によってメイン基板1に対して圧接されるよう構成されている。この実施例の場合、立ち基板9の一側縁部より方形状に延び出した係合突出部12の下端縁はメイン基板1の基板面に接する状態で設けられているが、本発明として必要な要件は係合突出部12の上縁係止縁部13であるので、係合突出部12の下端縁はメイン基板1の基板面に接する必要はなく、立ち基板9の側縁から半島状に突出した凸状膨出部(特に図示はしない)で良い。 【0034】 そして、メイン基板1に立ち基板9を組み付ける場合には、図2の想像線で示すように、まず、立ち基板9の係合突出部12の先端部をメイン基板1に固設されたループ状係止用線材6の挿通孔11に挿通し、この挿通部を中心に立ち基板9を図2中の矢印の方向に傾動させてコネクタA2aの接続ピン3,3,・・・にコネクタB2bの嵌合孔10,10,・・・を嵌合させ、コネクタ2の一方の係止部片としてのコネクタA2aと他方の係止部片としてのコネクタB2bとを接続する。このコネクタ2の接続状態で係合突出部12の係止縁部13がループ状係止用線材6の挿通孔11内に納まり、立ち基板9の係合突出部12がメイン基板1に対して圧接される。 【0035】 この際、メイン基板1に固接された状態のループ状係止用線材6の挿通孔11の高さは、外力が作用していない状態では、Hであり、一方、立ち基板9の係合突出部12の係止縁部13の中間部付近の高さもHであり、それより先端が低く形成されているので、立ち基板9の係合突出部12はループ状係止用線材6の挿通孔11に容易に挿入できる。次いで、図2中の矢印で示している方向に立ち基板9を傾動させることにより、メイン基板1の接続ピン3,3,・・・が立ち基板9の嵌合孔10,10,・・・内に挿入される。このとき、立ち基板9の係合突出部12の係止縁部13がループ状係止用線材6の挿通孔11の奥のほうにずれながら挿入されるので、ループ状係止用線材6が少し弾性変形をして高さがH+Δhとなる。このΔhの値は特定するものではないが、ループ状係止用線材6の素材や内側に折曲して設けた弾性力発生部7,7の形状等から設計的に定めるものとする。この弾性力により、立ち基板9がメイン基板1に強固に立設されると共に、メイン基板1の回路と立ち基板9の本体9a内の回路とが接続ピン3,3,・・・と嵌合孔10,10,・・・内の接続片とを介して電気的に接続される。 【0036】 この圧接状態の強弱は、ループ状係止用線材6をその弾性力発生部7,7の折曲深さを異ならせるか、或いは材質の異なるループ状係止用線材6を選択的に用いるか、或いは立ち基板9の係合突出部12の係止縁部13の傾斜の度合いの変更により調節できる。例えば、外力が掛からない状態でのループ状係止用線材6の弾性力発生部7,7の折曲深さを深くすることにより得られる弾性力を大きくし、反対に弾性力発生部7,7の折曲深さを浅くすることにより得られる弾性力を小さくするようにし、また、立ち基板9の係合突出部12の係止縁部13の傾斜の度合いを選択することによりメイン基板1に対する立ち基板9の取付け弾性力の強弱を調節できる。 【0037】 図3は、本発明の別の実施例を示し、立ち基板9には前記ループ状係止用線材6の頂部が係合する係合部としてU字状に切り欠かれた係止凹部31が形成されている。つまり、前記立ち基板9の一方の係止部片としてのコネクタB2bが設けられた位置と反対側の鉛直方向に伸びる一側縁の中間部に、外側に開口するU字状の切欠であって、その下縁部が一側部方向に傾斜した係止縁部32を形成する係止凹部31を設け、一方、ループ状係止用線材6は、両側中間部を内側に2段に折曲させて設けた弾性力発生部71,71及び72,72を配設して成る。このように、係止凹部31を立ち基板9の側縁に設ける構成としたので、比較的高い位置に係止凹部31を形成することも容易であり、それにより、より確実に立ち基板9の立設状態を保持することが可能である。また、ループ状係止用線材6には、2段に折曲させて設けた弾性力発生部71,71及び72,72を配設することにより、高い係止位置にも拘わらずより強固な保持力を維持できるものである。 【0038】 また、図4は、本発明の別の実施例を示し、立ち基板9には前記コネクタ2の一方の係止部片としてのコネクタB2bが設けられた位置と反対側で立ち基板9の下端より側方にL字状に延びる係止片41を一体に設けると共に、メイン基板1には他方の係止部片としてのコネクタA2aの長手方向の延長線42の方向に所定距離だけ離れた位置に、係止片41が挿入され係合される係止孔43を設けている。ここにおいて、前記係止片41の突出小片45の上縁と立ち基板9の下縁との垂直距離nをメイン基板1の厚さmより僅かに小さく構成することにより、立ち基板9の保持力を確保することができる。 【0039】 そして、メイン基板1に立ち基板9を取り付ける場合には、まず、係止片41をその先端より係止孔43に挿通して係合し、この係合部を中心として立ち基板9を下向きに傾動して、コネクタA2aの接続ピン3,3,・・・にコネクタB2bの嵌合孔10,10,・・・を嵌合してメイン基板1に立ち基板9を取り付ける。この状態で、係止片41の突出小片45の上縁部が係止孔43の外周位置のメイン基板1の裏面に圧接してメイン基板1に立ち基板9を立設する。 【0040】 また、別の実施例として、この実施例における係止片を別体構成とすることも可能であり、その際は、当該係止片の取り付け構造に応じた係止孔の構造とすることは、当業者が設計的に行うことができるものである。図5は、係止片41に相当する係止部材51を別体構成としたものであり、具体的にはコネクタ2の一方の係止部片としてのコネクタB2bが設けられた位置と反対側で立ち基板9の下端部に、係止孔54に係合する突出小片52を設けた係止部材51をねじ53を介して固設したものであり、メイン基板1に立ち基板9を取り付ける場合には、図4に示した実施例の場合と同様に、係止部材51をその先端より係止孔54に挿通して係合し、この係合部を中心として立ち基板9を下向きに傾動してメイン基板1に立ち基板9を取り付けることができる。 【0041】 また、上記実施例において、メイン基板1に立ち基板9を取り付ける他の方法としては、先ず、ねじ53の締定を解除し立ち基板9と係止部材51とを分離しておき、この分離した係止部材51を、その突出小片52を係止孔54に挿通して係合しメイン基板1に仮置きする。この状態で立ち基板9を垂直に下降し、コネクタA2aの接続ピン3,3,・・・にコネクタB2bの嵌合孔10,10,・・・を嵌合すると共に立ち基板9に、係止部材51をねじ53を介して取り付けるものであってもよく、この場合組み立て工数は増えるが、接続ピン3,3,・・・と嵌合孔10,10,・・・との嵌合はそれらの軸方向に沿って行われるので接続に不要な力が加わることがない。 【0042】 本発明においては、コネクタは実施例で示したコネクタ以外に他の構成のコネクタであっても良く、メイン基板1上面に断面上向きコ字状を呈し、その対向する内側面に接続子を配設した構成のコネクタであっても良い。 【0043】 ループ状係止用線材6をジャンパー線等の金属材で構成した場合、該ループ状係止用線材6を、メイン基板1に固設する工程について説明すると、前記取付孔5,5を介してメイン基板1の裏面まで延びるループ状係止用線材6の脚端部をICチップ、トランジスタ、コンデンサ、抵抗等の回路素子のハンダ付作業と共にメイン基板1の裏面にハンダ付により固設することができる。 【図面の簡単な説明】 【0044】 【図1】メイン基板と立ち基板とを分離した状態の斜視図である。 【図2】メイン基板と立ち基板とを接続する過程を示した斜視図である。 【図3】メイン基板と別の実施例の立ち基板とを接続する過程を示した斜視図である。 【図4】メイン基板と別の実施例の立ち基板とを接続する過程を示した斜視図である。 【図5】メイン基板と別の実施例の立ち基板とを接続する過程を示した斜視図である。 【符号の説明】 【0045】 1 メイン基板 2 コネクタ 2a 一方の係止部片としてのコネクタA 2b 他方の係止部片としてのコネクタB 5 取付孔 6 ループ状係止用線材 7,71,72 弾性力発生部 9 立ち基板 12 係合突出部 13 係止縁部 31 係止凹部 41 係止片 51 係止部材 43,54 係止孔
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| 【出願人】 |
【識別番号】390001959 【氏名又は名称】オリオン電機株式会社 【住所又は居所】福井県武生市家久町41号1番地
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| 【出願日】 |
平成16年4月26日(2004.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091694 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 守
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| 【公開番号】 |
特開2005−311224(P2005−311224A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月4日(2005.11.4) |
| 【出願番号】 |
特願2004−129439(P2004−129439) |
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