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【発明の名称】 電子装置
【発明者】 【氏名】日暮 等
【住所又は居所】静岡県沼津市大岡2068−3 株式会社ニューフレアテクノロジー内

【氏名】飯島 智浩
【住所又は居所】静岡県沼津市大岡2068−3 株式会社ニューフレアテクノロジー内

【氏名】大木 進
【住所又は居所】静岡県沼津市大岡2068−3 株式会社ニューフレアテクノロジー内

【氏名】塚原 直志
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝ソシオシステムズ株式会社内

【氏名】工藤 守
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝ソシオシステムズ株式会社内

【氏名】藤原 修
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝ソシオシステムズ株式会社内

【氏名】堀 直樹
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝ソシオシステムズ株式会社内

【要約】 【課題】異常発生を検出すると共に、異常の度合いにより、直ちに電源を遮断する処理だけでなく、動作終了処理によって、動作の区切りまで終了しない冗長性を持たせたりすることにより、異常状況に応じた適確な保護を行なうことができる電子装置を提供すること。

【解決手段】筐体11内に所定の機能を得るための複数の回路基板12を並設し、この回路基板12を複数のファンユニット14Fによって風冷する構造の電子装置であって、筐体11内の異常状態を異常検出手段17で検出し、この検出した異常度合いに応じて、制御手段18は、瞬時に回路基板12に対する電力供給を切断する異常処理だけでなく、電力供給の切断以前に回路基板12の動作を終了させる動作終了処理を実行させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に所定の機能を得るための複数の回路基板を並設し、この回路基板を風冷する構造の電子装置であって、
筐体内の異常状態を検出する異常検出手段と、
この異常検出手段により検出した異常度合いに応じて、瞬時に前記回路基板に対する電力供給を切断する異常処理と、前記電力供給の切断以前に回路基板の動作を終了させる動作終了処理とを実行させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子装置。
【請求項2】
制御手段は、動作終了処理として、回路基板による所定の動作が区切りに達するまで動作を継続し、前記区切りに達した時点で終了させる冗長処理と、前記回路基板による所定動作を直ちに終了させる警告処理とを、異常検出手段により検出された異常度合いに応じて実行させることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
異常検出手段は、風冷後の排気温度を検出する温度センサー、回路基板の電圧を測定する電圧センサー、筐体内の煙の有無を検知する煙センサー、風冷風量低下、複数設けられる電源装置の異常検出、の少なくとも1つの検出信号に基づき異常度合いを検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
制御手段は、異常検出手段により、風冷風量の動作継続許容範囲内での低下を検出した場合、または複数設けられた電源装置のうち動作継続許容範囲内での個数の異常を検出した場合、の少なくとも一方により、冗長処理を実行させることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
制御手段は、異常検出手段により、温度センサーまたは電圧センサーの少なくとも一方の検出値が、予め設定した異常値近くの警告値範囲内となった場合に、警告処理を実行させることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項6】
制御手段は、異常検出手段により、煙発生を検出した場合、温度または電圧値が予め設定した異常値を越えた場合、の少なくとも一つにより異常処理を実行させることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に所定の機能を得るための複数の回路基板を並設し、この回路基板に対する風冷装置を設けた電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から各種の電子・電気設備に対する異常検出装置として、種々のものが提案されている。例えば、コンピュータ機器などに使用される電源ユニットに対しては、その電圧や温度の異常或いは煙の有無などにより異常を検出し、入力回路を遮断するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−186760号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように回路部品を保護するためには、異常を検出すると、直ちに入力を遮断することが好ましい。しかしながら、回路基板により所定の機能を果たす電子装置などでは、異常の度合によっては、直ちに遮断せずに冗長性を持たせることも、機能を維持するためから望ましい。
【0004】
本発明の目的は、異常発生を検出すると、異常の度合いにより、直ちに電源を遮断する処理だけでなく、動作の区切りまで継続させた後、終了させる冗長処理を行うなど、異常状況に応じた適確な保護を行なうことができる電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による電子装置は、筐体内に所定の機能を得るための複数の回路基板を並設し、この回路基板を風冷する構造の電子装置であって、筐体内の異常状態を検出する異常検出手段と、この異常検出手段により検出した異常度合いに応じて、瞬時に前記回路基板に対する電力供給を切断する異常処理と、前記電力供給の切断以前に回路基板の動作を終了させる動作終了処理とを実行させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明では、制御手段は、動作終了処理として、回路基板による所定の動作が区切りに達するまで動作を継続し、前記区切りに達した時点で終了させる冗長処理と、回路基板による所定動作を直ちに終了させる警告処理とを、異常検出手段により検出された異常度合いに応じて、実行させるものでもよい。
【0007】
本発明では、異常検出手段は、風冷後の排気温度を検出する温度センサー、回路基板の電圧を測定する電圧センサー、筐体内の煙の有無を検知する煙センサー、風冷風量低下、複数設けられる電源装置の異常検出、の少なくとも1つの検出信号に基づき異常度合いを検出する。
【0008】
本発明では、制御手段は、異常検出手段により、風冷風量の動作継続許容範囲内での低下を検出した場合、または複数設けられた電源装置のうち動作継続許容範囲内での個数の異常を検出した場合、の少なくとも一方により、冗長処理を実行させる。
【0009】
また、本発明では、制御手段は、異常検出手段により、温度センサーまたは電圧センサーの少なくとも一方の検出値が、予め設定した異常値近くの警告値範囲内となった場合に、警告処理を実行させる。
【0010】
さらに、本発明では、制御手段は、異常検出手段により、煙発生を検出した場合、温度または電圧値が予め設定した異常値を越えた場合、の少なくとも一つにより異常処理を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、筐体内で発生する異常の度合いにより、直ちに電源を遮断するだけでなく、動作の区切りまで終了しない冗長性を持たせたり、あるいは、直ちに終了させたりするなど、複数の対応処理を行うことができ、異常状況に対応した的確な保護を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明による電子装置を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、電子装置の全体構成を示す概念ブロック図、図2は電子装置の外観形状を示す斜視図、図3は図2で示した電子装置の筐体内部の構成を示す斜視図、図4はこの形態に用いる制御手段の制御機能を説明する図である。
【0014】
本発明による電子装置10は、図1で示すように、筐体11内に所定の機能(例えば、VME64X規格)を得るための複数の回路基板12を並設した回路基板収納部13を有しており、通常、ラックと呼ばれている(以下、電子装置10をラックと呼ぶ)。筐体11内には、回路基板12を風冷するための冷却装置14、回路基板12に電力を供給する電源装置部15、筐体11内の状態を検出する各種センサーからなるセンサー群16、このセンサー群16の検出信号により筐体11内の異常状態を検出する異常検出手段17がそれぞれ設けられている。
【0015】
18は制御手段で、異常検出手段17により検出した異常状態の度合いに応じて、ラック10に対する所定の保護処理を実行させる。この制御手段18の詳細機能は後述するが、ラック10とは別体に設けられ、通信回線19により接続するホストコンピュータのソフトウエアにより実現する。なお、制御手段18は、ホストコンピュータによって実現するものに限らず、筐体11内に制御機能を有するCPUを設け、制御手段内蔵型のラックとして構成してもよい。
【0016】
図2は、このラック10の外観形状を示している。筐体11は、前面扉11a及び後面扉11bを有する自立型のもので、内部には図3で示すシャーシユニット21が設けられている。このシャーシユニット21は、高さ方向中段部分に、複数枚の回路基板12を前後方向に沿う状態で縦向きに並列配置した回路基板収納部13が配置されている。
【0017】
この回路基板収納部13の上には、冷却装置14として風冷用のファンユニット14Fが複数個(この形態では4台とする)設置されている。 シャーシユニット21の下部には、複数枚の回路基板12に電力を供給する電源装置部15が設置されている。この電源装置部15は、図示しないが、複数の電源装置を並列接続し、1台の電源装置がダウンしても一定電圧(この例ではDC5v)の電力供給を継続できるように構成されている。
【0018】
センサー群16は、風冷後の排気温度を検出する温度センサー、回路基板12の電圧を測定する電圧センサー、筐体内の煙の有無を検知する煙センサー、風冷風量の低下を検出するセンサー、複数設けられた電源装置個々の異常を検出するセンサーなどからなる。
【0019】
このうち温度センサー16Tは、図3で示すように、回路基板収納部13の上方で、ファンユニット14Fとの間に設置され、回路基板を風冷後の排気の温度を測定する。この温度センサー16Tは、詳細に図示しないが、回路基板収納部13の基板用スロット毎に配置され、基板スロットに取り付けられた各回路基板12の温度を、風冷後の排気温度から測定する。
【0020】
また、煙センサー16Sは、シャーシユニット21の上部に設置され、筐体11内で発生する煙を捕らえて動作する。風冷風量の低下を検出するセンサーとしては、複数設けられたファンユニット14Fのそれぞれの運転状態を検出し、これらの一部が異常発生などにより停止した場合、これを検出して風量低下と判断するものを用いる。あるいは、ファンユニット14Fの個々の回転速度を検出して、その回転速度の低下により、風量低下と判断するものを用いてもよい。
【0021】
この他、電圧センサーや電源装置個々の異常を検出するセンサーについては図示していないが、対象機器個々に取り付けられ、それぞれ所定の検知動作を行うものである。
【0022】
異常検出手段17は、図2で示すように、筐体11内のシャーシユニット21上に設けられている。この異常検出手段17は、上述したセンサー群16、すなわち、風冷後の排気温度を検出する温度センサー16Tや、回路基板12の電圧を測定する電圧センサー、筐体内の煙の有無を検知する煙センサー16S、風冷風量低下を検出するセンサー、複数設けられる電源装置の異常検出センサーなどの検出信号を入力し、これらの少なくとも1つの検出信号に基づき、発生した異常の度合いを検出する。
【0023】
制御手段18は通信回線19により異常検出手段17と接続しており、この異常検出手段17により検出した異常度合いに応じて、ラック10に対する保護処理を実行させる。
【0024】
この保護処理は、図4で示すように、異常度合いが最も低い場合(以下、異常度合い1とする)は、異常を検出すると(ステップ411)、とりあえず回路基板12による所定の動作が区切り、例えば一連の動作の終了等に達するまで動作(運転)を継続し(ステップ412)、動作の区切りに達した時点で終了させ(ステップ413)、その後にラック10内への電力供給を遮断する(ステップ414)。以下、この冗長性をもたせた動作終了処理を冗長処理と呼ぶ。
【0025】
次に、異常度合いが中程度の場合(以下、異常度合い2とする)は、異常を検出すると(ステップ421)、回路基板12による所定の動作を直ちに終了させる(ステップ422)。その後にラック10内への電力供給を遮断する(ステップ423)。以下、この動作を直ちに終了させる動作終了処理を警告処理と呼ぶ。
【0026】
さらに、異常度合いが最も高い場合(以下、異常度合い3とする)は、異常を検出すると(ステップ431)、直ちにラック10内への電力供給を遮断する(ステップ432)。以下、この直ちに電源を切断する処理を異常処理と呼ぶ。
【0027】
次に、異常度合いの例を説明する。異常度合いは、センサー群16から異常検出手段17に入力される各センサーの検出信号に基づいて判定されるものであり、例えば、次のように判定条件を定めた判定テーブルを用いればよい。
【0028】
異常度合い1:
1−1.複数台のファンユニット14Fの一部に故障が生じて停止した(又は回転速度が低下した)ことにより風冷ファンの送風量が低下した。
【0029】
1−2.電源装置部15を構成する複数台の電源装置の一部に故障が生じ、一部の電源装置がダウンした。
【0030】
上記条件1−1又は1−2の少なくとも一方の状態信号が入力されたことにより、異常度合い1と判定する。
【0031】
すなわち、ファンユニット14および電源装置部15には冗長性を持たせているので、異常が発生しても、直ちに回路基板12の動作を終了することなく、動作を継続できる場合がある。例えば、4台のファンユニット14Fのうち1台のファンユニットが停止しても、残りの3台で回路基板12に対する冷却が可能(風冷風量の動作継続許容範囲内での低下)であり、回路基板12の動作を直ちに停止しなくてもよい。同様に、電源装置部15についても、複数の電源装置を並列接続して冗長性を持たせており、このうちの1台(動作継続許容範囲内での個数)がダウンしても回路基板12に対し規定電圧を維持でき、回路基板12の動作を直ちに停止しなくてもよい。
【0032】
このように、上記いずれの場合でも、回路基板12の動作を継続できるが、異常発生であるので、動作の区切り、例えば一連の動作の終了等がついた時点で停止させる必要がある。このように、動作をある程度継続できる比較的軽微な異常発生状態を異常度合い1とする。
【0033】
異常度合い2:
2−1.温度センサーの検出値が、予め設定した異常値近くの警告値範囲内となった場合。例えば、50℃(警告温度)で動作する温度センサーと、70℃(異常温度)で動作するセンサーを設けた場合で、50℃で動作する温度センサーが動作し、70℃で動作するセンサーが不動作の場合。言い換えると、回路基板12を風冷した排気温度が50℃以上で70℃未満の範囲に上昇した場合。
【0034】
2−2.電圧センサーの検出値が、予め設定した異常値近くの警告値範囲内となった場合。例えば、回路基板12の動作回路電圧が5vであり、動作許容範囲が±5%(4.75v〜5.25vの範囲)の場合、電圧値が4.8v以下で4.75v近くまで低下したり、5.2v以上で5.25v未満まで上昇した場合。
【0035】
上記条件2−1又は2−2の少なくとも一方の状態信号が入力されたことにより異常度合い2と判定する。
【0036】
すなわち、上記条件2−1および2-2の状態は、異常値まで達していないが、このまま運転を継続すると異常値に達する可能性が極めて高く、電子機器に損傷を与える恐れがあるため、回路基板12の動作を終了させる必要がある。このように、回路基板12の動作を終了させる必要のある中程度の異常発生状態を異常度合い2とする。
【0037】
異常度合い3:
3−1.煙センサーが検出動作した場合。
【0038】
3−2.温度センサーの検出値が、予め設定した異常値を超えた場合。
【0039】
3−3.電圧センサーの検出値が、予め設定した異常値を超えた場合。
【0040】
上記条件3−1、3−2、3−3の少なくとも一つの状態信号が入力されたことにより異常度合い3と判定する。
【0041】
すなわち、条件3−1の煙の発生は、熱による何らかの損傷が発生したことを意味し、直ちに電源を遮断する必要がある。また、条件3−2の温度が前述した異常値(この例では70℃)を超えると熱による損傷が発生する可能性が高く、直ちに電源を遮断する必要がある。さらに、条件3−3の電圧が前述した異常値(この例では4.75v以下、5.25v以上)に達すると、動作が保障されず回路素子の損傷にいたる恐れがあるため、やはり直ちに電源を遮断する必要がある。
【0042】
このように、直ちに電源を遮断する必要がある場合は、いずれの場合であっても異常度合い3とする。
【0043】
上記構成において、通常の動作状態において、回路基板12は、電源装置部15から規定電圧(この例ではDC5v)の電力が供給され、所定の機能を達成すべく動作している。また、このとき、冷却装置14は、図示しない交流電源回路から駆動電力の供給を受け、複数台(この例では4台)のファンユニット14Fを動作させ、回路基板収納部13の下方から上方に向かって送風し、複数枚並設された回路基板12を風冷している。さらに、各種のセンサーからなるセンサー群16は、筐体11内に生じる各種の状態(温度上昇、電圧変化、煙の有無、風冷風量の低下、複数ある電源装置の異常有無など)を検出し、その結果を異常検出手段17に出力している。異常検出手段17は、この検出結果を入力し、異常の度合いを判定して、その判定結果を通信回線19により制御手段に18に伝えている。
【0044】
このような運転状態において、例えば、4台設けられた風冷用のファンユニット14Fのうち、どれか1台が故障して停止したものとする。この場合は、前記判定テ−ブルにおける条件1−1が成立するので、異常度合い1と判定される。
【0045】
通常、風冷用のファンユニット14Fは冗長性を持たせて4台用意しているが、1台のファンユニットが停止し全体の風量が低下しても、直ちに冷却風量が不足することはない。しかし、異常発生であることから、そのままの状態で長期間にわたって運転を継続することは好ましくない。そこで、制御手段18は、異常度合い1の判定結果により、図4で示したように、回路基板12の運転は継続(ステップ402)するが、回路基板12による動作を、区切りとなった時点で終了処理させる(ステップ403)。すなわち、冗長性を持たせて動作終了処理(冗長処理)を実行させる。
【0046】
この動作は、判定テーブルの条件1−2が成立した場合、および条件1−1と1−2の双方が成立した場合も同じである。
【0047】
このように、比較的軽微な異常(異常度合い1)が発生した場合、回路基板12の動作を、区切りの時点まで継続した後、終了させるので、回路基板12の動作によって達成される所定の機能が大きく損なわれることはなく、正常な終了処理が行われる。
【0048】
また、前述の動作状態において、例えば、回路基板を風冷した排気の温度が、温度センサー16Tにより、予め設定した異常値近くの警告値範囲(この例では50℃以上70℃未満の範囲)に上昇した場合、前記判定テーブルの条件2−1が成立し、異常度合い2と判定される。
【0049】
すなわち、回路基板12の温度が、異常値には達していないが、異常値に近い警告値範囲内に上昇しているので、このまま運転を継続すると回路基板12の温度が異常値まで上昇する恐れがあり、回路基板12の動作を終了させる必要がある。そこで、制御手段18は、異常度合い2の判定結果により、図4で示したように、直ちに回路基板12の動作を終了させる(ステップ422)。
【0050】
このように、中程度の異常(異常度合い2)が発生した場合は、回路基板12に対する保護処理を優先し、直ちに回路基板12の動作を終了処理する。この結果、回路基板12を異常状態から確実に保護することができる。また、回路基板12に対する動作終了処理は、正規の終了ルーチンに従うものであり、回路基板12による動作が大きく損なわれることはなく、次回の起動もスムーズに行うことができる。
【0051】
この動作は、判定テーブルの条件2−2が成立した場合、すなわち、電圧センサーの検出値が、予め設定した異常値近くの警告値範囲内となった場合、および条件2−1と2−2の双方が成立した場合も同じである。
【0052】
さらに、前述した運転中において、例えば、煙センサー16Sが検出動作した場合、前記判定テーブルにおける条件3−1が成立するので、異常度合い3と判定される。
【0053】
このように、筐体11内において煙が検出されたということは、筐体11内のいずれかに熱による損傷が発生したことであり、直ちに回路基板12に対する電力供給を遮断する必要がある。そこで、制御手段18は、異常度合い3の判定結果に基づき、図4で示したように、ラック10の電力供給を瞬時に切断する処理(ステップ432)を実行させる。
【0054】
この動作は、判定テーブルの条件3−2が成立した場合、すなわち、温度センサー16Tの検出値が、予め設定した異常値を超えた場合、同じく条件3−3が成立した場合、すなわち、電圧センサーの検出値が、予め設定した異常値を超えた場合、さらには、これら条件3−1,3−2,3−3のすべてが成立した場合も同じである。
【0055】
このように重度の異常(異常度合い3)が発生した場合は、ラック10における電力供給を直ちに遮断して異常状態を除去するので、ラック10が焼損にいたるようなことはなく、装置の安全性および信頼性を高めることができる。
【0056】
このように、筐体11内で発生する異常の度合いにより、直ちに電源を遮断するだけでなく、動作の区切りまで終了しない冗長性を持たせたり、あるいは、直ちに終了させたりするなど、複数の対応処理を行うことができ、異常状況に対応した的確な保護を行なうことができる。
【0057】
なお、上記形態では異常の度合いを3段階に設定していたが、これに限定されるものではなく、2段階に設定したり、反対に、より細かく4段階以上に設定してもよい。また、異常度合いを判定する条件についても上記説明では一例を示したものであり、これら以外の条件を設定してもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明による電子装置を実施するための最良の形態を示すブロック図である。
【図2】同上形態の外観形状を示す斜視図である。
【図3】同上形態に用いられるシャーシユニットを示す斜視図である。
【図4】同上形態の制御手法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
10 電子装置(ラック)
11 筐体
12 回路基板
13 回路基板収納部
14 冷却装置
14F ファンユニット
15 電源装置部
16 センサー群
16T 温度センサー
16S 煙センサ−
17 異常検出手段
18 制御手段
【出願人】 【識別番号】504162958
【氏名又は名称】株式会社ニューフレアテクノロジー
【住所又は居所】静岡県沼津市大岡2068−3
【識別番号】502407749
【氏名又は名称】東芝ソシオシステムズ株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地
【出願日】 平成16年4月23日(2004.4.23)
【代理人】 【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所

【公開番号】 特開2005−311195(P2005−311195A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−128693(P2004−128693)