| 【発明の名称】 |
配線回路基板 |
| 【発明者】 |
【氏名】本上 満 【住所又は居所】大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東電工株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】異方導電性フィルムを介して電子部品と接続しても、耐湿信頼性の低下や、端子の間の短絡を防止することのできる、配線回路基板を提供すること。
【解決手段】フレキシブル配線回路基板1の一端部において、カバー絶縁層4を開口することにより、その開口部6から露出する導体パターン3を、異方導電性フィルム32を介して電子部品31の端子35と接続するための端子7とする接続端子部5を形成し、その接続端子部5において、カバー絶縁層4における開口部6の端縁8を、各端子7の間の領域においては、フレキシブル配線回路基板1の長手方向の一方側に向かって略V字状に突出し、各端子7の上の領域においては、他方側に向かって略V字状に突出するような、幅方向に沿う波形に形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ベース絶縁層と、 前記ベース絶縁層の上に形成され、互いに所定間隔を隔てて設けられた複数の配線からなる導体パターンと、 前記ベース絶縁層の上に、前記導体パターンを被覆するように設けられたカバー絶縁層と、 前記カバー絶縁層の開口により形成され、その開口部から露出する複数の前記配線が、導電性粒子を含有する異方導電性フィルムを介して電子部品と接続するための複数の端子とされた接続端子部とを備え、 すべての前記端子の間には、少なくとも一方の前記端子における前記配線の長手方向と直交する幅方向端縁と、前記カバー絶縁層における開口部の端縁との交差部分に、前記導電性粒子を溜めることができる粒子貯留部が、形成されていることを特徴とする、配線回路基板。 【請求項2】 前記粒子貯留部は、各前記端子の間の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記交差部分において、前記幅方向に沿って前記端子へ近接するに従って、前記長手方向に沿って前記開口部が形成されていない側へ傾斜するように形成されることにより、形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。 【請求項3】 各前記端子の間の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記幅方向に沿って、一方の端子から他方の端子へ向かって傾斜するように、形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板。 【請求項4】 前記粒子貯留部は、各前記端子の間の領域において、両方の前記端子における前記配線の前記幅方向端縁と、前記カバー絶縁層における開口部の端縁との交差部分に、それぞれ形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板。 【請求項5】 各前記端子の間の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記幅方向に沿って、両方の端子からそれらの間の途中位置へ向かって、前記長手方向に沿って前記開口部が形成されている側へ傾斜するように、形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の配線回路基板。 【請求項6】 すべての前記端子の上の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記幅方向に沿って、各前記端子における前記幅方向両端縁からそれらの間の途中位置へ向かって、前記長手方向に沿って前記開口部が形成されていない側へ傾斜するように、形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の配線回路基板。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、配線回路基板、詳しくは、異方導電性フィルムを介して電子部品と接続される接続端子部を備える配線回路基板に関する。 【背景技術】 【0002】 例えば、携帯電話の表示画面などには、液晶表示装置が使用されている。この液晶表示装置には、導電性粒子が接着剤に分散されてなる異方導電性フィルムを介して、配線回路基板が電気的に接続されている。 【0003】 このような、異方性導電性フィルムを介して液晶表示装置などの電子部品と接続される配線回路基板は、通常、図6に示すように、配線回路基板41の長手方向一端部において、カバー絶縁層43が開口されることにより、接続端子部42が形成されており、その開口部44から露出する導体パターン45が、異方導電性フィルムを介して電子部品と接続される端子46とされている。 【0004】 そして、配線回路基板41と電子部品とは、開口部44内に、異方導電性フィルムを設置して、その設置された異方導電性フィルムに、電子部品の端子を重ね合わせ、その後、加熱加圧することにより、電気的に接続されている。 【0005】 このような接続端子部42において、カバー絶縁層43における開口部44の端縁47は、通常、導体パターン45の長手方向に直交する方向、つまり、配線回路基板42の幅方向に沿って、平面視一直線状に形成されている。 【0006】 また、例えば、回路パターンのうちの液晶パネルおよび搭載するICチップとの接続に用いる整列配置された多数の電極端子を除く部位が保護膜により被覆されている液晶パネル用可撓配線板において、保護膜の端縁をサイン波状に形成することにより、その保護膜の端縁が電極端子の幅の範囲内において電極端子の幅よりも長くなるようにして、大気中の水分の影響による腐食を、防止することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特開2003−46213号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかし、図6に示す配線回路基板41では、加熱加圧するときに、異方導電性フィルムが接着剤の溶融により流動して、図7に示すように、導電性粒子48がカバー絶縁層43の端縁47に押し寄せられ、そこで凝集する場合がある。そうすると、これに起因して、耐湿信頼性が低下し、さらには、加熱加圧により接続した時点で、端子46の間の短絡を生じる場合がある。 【0008】 また、特許文献1に記載される液晶パネル用可撓配線板においても、電極端子を異方導電性フィルムを介してICチップと接続する場合には、サイン波状に形成されている保護膜の端縁が、各電極端子の間において、電極端子が露出する側に対して窪んでいる部分では、やはり、上記と同様に、耐湿信頼性が低下し、さらには、加熱加圧により接続した時点で、各電極端子の間の短絡を生じる場合がある。 【0009】 本発明の目的は、異方導電性フィルムを介して電子部品と接続しても、耐湿信頼性の低下や、端子の間の短絡を防止することのできる、配線回路基板を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0010】 上記の目的を達成するため、本発明の配線回路基板は、ベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成され、互いに所定間隔を隔てて設けられた複数の配線からなる導体パターンと、前記ベース絶縁層の上に、前記導体パターンを被覆するように設けられたカバー絶縁層と、前記カバー絶縁層の開口により形成され、その開口部から露出する複数の前記配線が、導電性粒子を含有する異方導電性フィルムを介して電子部品と接続するための複数の端子とされた接続端子部とを備え、すべての前記端子の間には、少なくとも一方の前記端子における前記配線の長手方向と直交する幅方向端縁と、前記カバー絶縁層における開口部の端縁との交差部分に、前記導電性粒子を溜めることができる粒子貯留部が、形成されていることを特徴としている。 【0011】 この配線回路基板を、異方導電性フィルムを介して電子部品と接続する場合には、加熱加圧により、異方導電性フィルムが流動して、導電性粒子が、カバー絶縁層における開口部の端縁に押し寄せられても、そのカバー絶縁層の端縁と、端子における幅方向端縁との交差部分に形成されている粒子貯留部に溜めることができる。そのため、各端子部の間の途中に、導電性粒子が滞留することを防止することができる。その結果、耐湿信頼性の低下や、端子の間の短絡を防止することができる。 【0012】 また、本発明において、前記粒子貯留部は、各前記端子の間の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記交差部分において、前記幅方向に沿って前記端子へ近接するに従って、前記長手方向に沿って前記開口部が形成されていない側へ傾斜するように形成されることにより、形成されていることが好適である。 【0013】 粒子貯留部を、このように形成すれば、導電性粒子を確実に溜めることができる。 【0014】 また、本発明において、各前記端子の間の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記幅方向に沿って、一方の端子から他方の端子へ向かって傾斜するように、形成されていることが好適である。 【0015】 これによって、粒子貯留部を簡易に形成することができる。 【0016】 また、本発明において、前記粒子貯留部は、各前記端子の間の領域において、両方の前記端子における前記配線の前記幅方向端縁と、前記カバー絶縁層における開口部の端縁との交差部分に、それぞれ形成されていることが好適である。 【0017】 粒子貯留部を、このように形成すれば、各端子の間の領域において、幅方向両側に導電性粒子を溜めることができる。そのため、耐湿信頼性の低下や、端子の間の短絡を、より確実に防止することができる。 【0018】 また、この場合には、各前記端子の間の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記幅方向に沿って、両方の端子からそれらの間の途中位置へ向かって、前記長手方向に沿って前記開口部が形成されている側へ傾斜するように、形成されていることが好適である。 【0019】 これによって、各端子の間の領域における幅方向両側に、粒子貯留部を簡易かつ確実に形成することができる。 【0020】 さらに、この場合には、すべての前記端子の上の領域において、前記カバー絶縁層における前記開口部の端縁が、前記幅方向に沿って、各前記端子における前記幅方向両端縁からそれらの間の途中位置へ向かって、前記長手方向に沿って前記開口部が形成されていない側へ傾斜するように、形成されていることが好適である。 【0021】 カバー絶縁層における開口部の端縁を、このように形成すれば、その端縁が長手方向に長くならずに、各端子の間の領域における幅方向両側に、粒子貯留部を簡易かつ確実に形成することができる。 【発明の効果】 【0022】 本発明の配線回路基板によれば、各端子部の間の途中に、導電性粒子が滞留することを防止することができ、耐湿信頼性の低下や、端子の間の短絡を防止することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0023】 図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である、フレキシブル配線回路基板の製造方法を示す製造工程図である。 【0024】 図1において、このフレキシブル配線回路基板1の製造方法では、まず、図1(a)に示すように、ベース絶縁層2を用意する。ベース絶縁層2は、絶縁性および可撓性を有するものであれば、特に制限されないが、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの樹脂フィルムなどからなる。好ましくは、ポリイミド樹脂フィルムからなる。また、ベース絶縁層2の厚みは、例えば、5〜30μmである。 【0025】 次いで、この方法では、図1(b)に示すように、ベース絶縁層2の上に、導体パターン3を形成する。導体パターン3は、導電性を有するものであれば、特に制限されないが、例えば、銅、クロム、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、銅−ベリリウム、リン青銅、鉄−ニッケル、および、それらの合金などの金属箔からなる。好ましくは、銅箔からなる。また、導体パターン3の厚みは、例えば、3〜40μmである。 【0026】 また、導体パターン3の形成には、特に制限されないが、アディティブ法、サブトラクティブ法などの公知のパターンニング法が用いられる。 【0027】 例えば、サブトラクティブ法では、ベース絶縁層2の上に金属箔が積層されている二層基板を用意して、その二層基板の金属箔を、エッチングによりパターン形成することによって、導体パターン3を形成することができる。 【0028】 また、導体パターン3は、図2に示すように、複数(4本)の配線3a、3b、3cおよび3dが、フレキシブル配線回路基板1の長手方向に直交する方向(以下、幅方向とする。)において互いに所定間隔を隔てて、フレキシブル配線回路基板1の長手方向に沿って並列配置されるパターンとして、設けられている。各配線3a、3b、3cおよび3dの幅(ライン幅)は、例えば、10〜100μm、好ましくは、20〜80μmであり、各配線3a、3b、3cおよび3d間の間隔(ラインスペース)は、例えば、10〜100μm、好ましくは、20〜80μmである。 【0029】 次いで、この方法では、図1(c)に示すように、導体パターン3を被覆するように、ベース絶縁層2の上に、カバー絶縁層4を形成して、配線回路基板1を得る。 【0030】 カバー絶縁層4は、上記と同様の樹脂フィルムからなり、好ましくは、ポリイミド樹脂フィルムからなる。カバー絶縁層4の形成は、例えば、樹脂溶液を塗布または印刷して、乾燥および硬化させるか、あるいは、樹脂フィルムを貼着する。さらには、感光性樹脂溶液を塗布した後、露光および現像により、パターンニングと同時に形成することもできる。また、カバー絶縁層4の厚みは、例えば、2〜40μmである。 【0031】 また、この方法において、カバー絶縁層4を形成するときに、カバー絶縁層4におけるフレキシブル配線回路基板1の長手方向一端部を開口して、電子部品31と電気的に接続するための接続端子部5を形成する。 【0032】 この接続端子部5は、図2に示すように、フレキシブル配線回路基板1の長手方向一端部(フレキシブル配線回路基板1の長手方向一端縁から、その一端縁に対して長手方向に沿って反対側に向かう所定部分)に、カバー絶縁層4の開口部6を形成することにより、形成する。 【0033】 例えば、樹脂溶液の印刷や感光性樹脂のパターンニングによる場合には、開口部6は、カバー絶縁層4の形成と同時に、フレキシブル配線回路基板1の長手方向一端部に、開口部6が形成されるパターンとして形成する。 【0034】 また、例えば、樹脂溶液を全面塗布する場合や樹脂フィルムを貼着する場合には、開口部6は、ドリル加工、パンチング加工、レーザ加工、エッチング加工などの公知の加工方法によって形成する。 【0035】 この接続端子部5では、複数の配線3a、3b、3cおよび3dにおける開口部6からの露出部分(斜線部分)が、異方導電性フィルム32を介して電子部品31と接続される複数の端子7a、7b、7cおよび7d(以下、各端子を区別しない場合は、参照符号「7」のみで示す。)とされる。 【0036】 なお、これら端子7の表面には、例えば、耐食性を向上させるために、金めっき層などを形成してもよい。 【0037】 そして、このようにして得られるフレキシブル配線回路基板1では、接続端子部5において、すべての端子7の間には、異方導電性フィルム32の導電性粒子33を溜めるための粒子貯留部9が形成されている。各粒子貯留部9は、各端子7の間の領域において、図3に示すように、幅方向において互いに対向する両方の端子7の幅方向端縁10と、カバー絶縁層4における開口部6の端縁8との交差部分(端子7の間の領域における幅方向端部であって、端子7の幅方向端縁10とカバー絶縁層4の端縁8との交差点から幅方向内方に向かう所定部分)11に、それぞれ形成されている。 【0038】 より具体的には、この接続端子部5においては、図2に示すように、カバー絶縁層4における開口部6の端縁8が、波形に形成されており、各端子7の間の領域においては、図3に示すように、カバー絶縁層4の端縁8が、幅方向に沿って、両方の端子7からそれらの間の途中位置へ向かって、長手方向に沿って開口部6が形成されている側へ傾斜するように、つまり、各端子7の間の領域においては、カバー絶縁層4の端縁8が、フレキシブル配線回路基板1の一端縁側に向かって、略V字状に突出するように形成されている。 【0039】 そして、粒子貯留部9は、交差部分11において、幅方向に沿って各端子7へ近接するに従って、長手方向に沿って開口部6が形成されていない側へ傾斜するカバー絶縁層4の端縁8の傾斜面として、つまり、交差部分11において、各端子7の間の領域における幅方向外方に向かって延びるカバー絶縁層4の端縁8が、フレキシブル配線回路基板1の長手方向の他方側に向かって傾斜する傾斜面として、形成されている。 【0040】 さらに詳細には、カバー絶縁層4の端縁8は、各端子7の間の領域において、長手方向一端縁側へ最も突出している最突出位置12に対して、一方(紙面左側)の端子7の幅方向端縁10との交差点13よりも、他方(紙面右側)の端子7の幅方向端縁10との交差点14が、フレキシブル配線回路基板1の長手方向のより他方側に配置されている。 【0041】 フレキシブル配線回路基板1の長手方向において、最突出位置12から一方の交差点13までの長さL1に対する、最突出位置12から他方の交差点14までの長さL2の比(L2/L1)は、例えば、0.1〜10、好ましくは、0.25〜4である。 【0042】 また、各端子7の間の長さWに対する、最突出位置12から他方の交差点14までの長さL2の比(L2/W)は、例えば、0.5〜2、好ましくは、1〜1.5である。 【0043】 また、この接続端子部5においては、図2に示すように、すべての端子7の上の領域において、カバー絶縁層4の端縁8が、幅方向に沿って、各端子7における幅方向両端縁10からそれらの間の途中位置へ向かって、長手方向に沿って開口部6が形成されていない側へ傾斜するように、つまり、各端子7の上の領域においては、カバー絶縁層4の端縁8が、フレキシブル配線回路基板1の他方側に向かって、略V字状に突出するように形成されている。 【0044】 つまり、この接続端子部5において、カバー絶縁層4の端縁8は、各端子7の間の領域においては、フレキシブル配線回路基板1の長手方向の一方側(開口部6側)に向かって略V字状に突出し、各端子7の上の領域においては、他方側(反開口部6側)に向かって略V字状に突出する(一方側に対して略V字状に窪む)ような、幅方向に沿う波形に形成されている。 【0045】 カバー絶縁層4の端縁8を、このような波形に形成すれば、その端縁8がフレキシブル配線回路基板1の長手方向に長くならずに、各端子7の間の領域における幅方向両側に、粒子貯留部9を、簡易かつ確実に形成することができる。 【0046】 そして、このようにして得られたフレキシブル配線回路基板1には、図1(d)に示すように、接続端子部5において、異方導電性フィルム32を介して、電子部品31が接続される。 【0047】 異方導電性フィルム32は、導電性粒子33が接着剤34中に均一に分散されているポリマーフィルムであって、加熱加圧により、接続端子部5の端子7と電子部品31の端子35とを、厚み方向において導通させながら、これらを接続する。 【0048】 また、異方導電性フィルム32の厚みは、例えば、10〜40μm、好ましくは、20〜30μmであり、導電性粒子33の平均粒子径は、例えば、2〜20μm、好ましくは、4〜15μmである。 【0049】 また、電子部品31としては、特に制限されないが、例えば、液晶表示装置などが挙げられる。 【0050】 この接続においては、開口部6内に、異方導電性フィルム32を設置して、その設置された異方導電性フィルム32に、電子部品31の端子35を重ね合わせ、その後、加熱加圧する。このとき、異方導電性フィルム32が接着剤34の溶融により流動して、導電性粒子33が、開口部6におけるカバー絶縁層4の端縁7に押し寄せられても、図3に示すように、導電性粒子33を、各端子7の間の領域において、幅方向両側に形成されている粒子貯留部9に、溜めることができる。そのため、各端子7の間の途中に、導電性粒子33が滞留することを防止することができる。その結果、耐湿信頼性の低下や、端子7の間の短絡を防止することができる。 【0051】 また、この粒子貯留部9は、各端子7の間の領域であって、両方の端子7の交差部分11において、幅方向外方に向かって延びるカバー絶縁層4の端縁8が、フレキシブル配線回路基板1の長手方向の他方側に向かって傾斜する傾斜面として形成されているので、粒子貯留部5を簡易に形成しつつ、導電性粒子33を確実に溜めることができる。 【0052】 なお、上記の説明では、粒子貯留部9を、各端子7の間の領域において、幅方向両側に形成したが、例えば、図4に示すように、粒子貯留部9を、各端子7の間の領域において、幅方向片側に形成してもよい。すなわち、図4では、カバー絶縁層4における開口部6の端縁8が、波形に形成されており、各端子7の間の領域においては、図5に示すように、カバー絶縁層4の端縁8が、幅方向に沿って、いずれか一方の端子7から他方の端子7へ向かって、長手方向に沿って開口部6が形成されていない側へ傾斜するように形成されている。つまり、各端子7の間の領域においては、カバー絶縁層4の端縁8が、一方の端子7と他方の端子7との間で傾斜するように形成されている。 【0053】 そして、粒子貯留部9は、いずれか一方の交差部分11において、幅方向に沿って各端子7へ近接するに従って、長手方向に沿って開口部6が形成されていない側へ傾斜するカバー絶縁層4の端縁8の傾斜面として、つまり、交差部分11において、各端子7の間の領域における幅方向外方に向かって延びるカバー絶縁層4の端縁8が、フレキシブル配線回路基板1の長手方向の他方側に向かって傾斜する傾斜面として、形成されている。 【0054】 さらに詳細には、カバー絶縁層4の端縁8は、各端子7の間の領域において、長手方向一端縁側へ突出している、いずれか一方の端子7の幅方向端縁10との交差位置15よりも、他方の端子7の幅方向端縁10との交差位置16が、フレキシブル配線回路基板1の長手方向のより他方側に配置されている。各端子7の間の長さWに対する、フレキシブル配線回路基板1の長手方向における一方の交差位置15から他方の交差位置16までの長さL3の比(L3/W)は、例えば、0.5〜2、好ましくは、0.8〜1.5である。 【0055】 また、この接続端子部5においては、図4に示すように、すべての端子7の上の領域においては、カバー絶縁層4の端縁8が、フレキシブル配線回路基板1の一方側または他方側に向かって、略V字状に突出するように形成されている。 【0056】 このようなフレキシブル配線回路基板1においても、異方導電性フィルム32を介して電子部品31を接続するときに、異方導電性フィルム32が接着剤34の溶融により流動して、導電性粒子33が、開口部6におけるカバー絶縁層4の端縁7に押し寄せられても、図5に示すように、導電性粒子33を、各端子7の間の領域において、幅方向片側に形成されている粒子貯留部9に、溜めることができる。そのため、各端子7の間の途中に、導電性粒子33が滞留することを防止することができる。その結果、耐湿信頼性の低下や、端子7の間の短絡を防止することができる。 【0057】 また、この粒子貯留部9は、各端子7の間の領域であって、片方の端子7の交差部分11において、幅方向外方に向かって延びるカバー絶縁層4の端縁8が、フレキシブル配線回路基板1の長手方向の他方側に向かって傾斜する傾斜面として形成されているので、粒子貯留部5を簡易に形成しつつ、導電性粒子33を確実に溜めることができる。 【0058】 また、上記の説明では、カバー絶縁層4における開口部6の端縁8を、波形に形成したが、上記した粒子貯留部9を形成できれば、特に制限されず、例えば、ジグザグ状、鋸刃状など種々の形成に形成することができる。 【実施例】 【0059】 以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されることはない。 【0060】 実施例1 厚み25μmのポリイミドフィルムからなるベース絶縁層の上に、厚み18μmの銅箔が積層されている二層基板を用意した。次いで、塩化第二鉄水溶液により銅箔をエッチングして、ライン幅50μm、ラインスペース50μmの、複数の配線からなる導体パターンを形成した(図1(b)参照)。その後、エポキシ樹脂からなるカバー絶縁層を、長手方向一端部に開口部が形成され、かつ、その開口部におけるカバー絶縁層の端縁が、各端子の間の領域においては、長手方向の一方側に向かって略V字状に突出し、各端子の上の領域においては、他方側に向かって略V字状に突出するような、幅方向に沿う波形に形成されるように、形成した(図1(c)、図2参照)。 【0061】 その後、カバー絶縁層から露出する端子の表面に、厚み0.2μmの金めっきを施すことで、配線回路基板を得た。 【0062】 比較例1 エポキシ樹脂からなるカバー絶縁層を、長手方向一端縁に開口部が形成され、かつ、その開口部におけるカバー絶縁層の端縁が、導体パターンの長手方向に直交する方向(配線回路基板の幅方向)に沿って、平面視一直線状に形成されるように(図6参照)、形成した以外は、実施例1と同様に、配線回路基板を得た。 【0063】 評価 実施例1および比較例1の配線回路基板の端子に、平均粒子径5μmの導電性粒子を含有する異方導電性フィルムを介在させた状態で、液晶表示装置の端子を重ね合わせて、200℃、1.5MPaの条件で、15秒間加熱加圧することにより、配線回路基板の端子に異方導電性フィルムを介して液晶表示装置の端子を接続した。 【0064】 その後、配線回路基板が接続された液晶表示装置を、85℃、85%(相対湿度)の環境下で保存した後、通電試験を実施した。 【0065】 比較例1の配線回路基板が接続された液晶表示装置は、150時間経過後に作動しなくなった。比較例1の配線回路基板と液晶表示装置との接続部分を顕微鏡で観察したところ、導電性粒子が、カバー絶縁層の端縁に押し寄せられて凝集し、絶縁不良が生じていることが確認された。 【0066】 一方、実施例1の配線回路基板が接続された液晶表示装置は、500時間経過後でも作動不良は生じなかった。 【図面の簡単な説明】 【0067】 【図1】本発明の配線回路基板の一実施形態である、フレキシブル配線回路基板の製造方法を示す製造工程図であって、(a)は、ベース絶縁層を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層の上に、導体パターンを形成する工程、(c)は、導体パターンを被覆するように、ベース絶縁層の上に、カバー絶縁層を形成する工程、(d)は、接続端子部において、異方導電性フィルムを介して、電子部品を接続する工程を示す。 【図2】図1に示すフレキシブル配線回路基板の一端部の平面図である。 【図3】図2に示すフレキシブル配線回路基板の一端部において、各端子の間の領域を示す要部拡大平面図である。 【図4】本発明の配線回路基板の他の一実施形態である、フレキシブル配線回路基板の一端部の平面図である。 【図5】図4に示すフレキシブル配線回路基板の一端部において、各端子の間の領域を示す要部拡大平面図である。 【図6】従来のフレキシブル配線回路基板の一端部の平面図である。 【図7】図6に示すフレキシブル配線回路基板の一端部において、各端子の間の領域を示す要部拡大平面図である。 【符号の説明】 【0068】 1 フレキシブル配線回路基板 2 ベース絶縁層 3 導体パターン 4 カバー絶縁層 5 接続端子部 6 開口部 7 端子 8 カバー絶縁層の端縁 9 粒子貯留部 10 配線の幅方向端縁 11 交差部分 31 電子部品 32 異方導電性フィルム 33 導電性粒子
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003964 【氏名又は名称】日東電工株式会社 【住所又は居所】大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号
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| 【出願日】 |
平成16年4月22日(2004.4.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103517 【弁理士】 【氏名又は名称】岡本 寛之
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| 【公開番号】 |
特開2005−311106(P2005−311106A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月4日(2005.11.4) |
| 【出願番号】 |
特願2004−126694(P2004−126694) |
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