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【発明の名称】 多重回路板間の高密度接続
【発明者】 【氏名】ダグラス・グレン・ワイルズ

【氏名】ロバート・スティーブン・ルバンドウスキー

【氏名】ゲイル・アルトヴェイト・ハウゲン

【要約】 【課題】本発明は、一般に高密度電気コネクタに関する。特に、本発明は、多重回路板を接続するための高密度電気的コネクタに関する。

【解決手段】スタックで配列された、重なり端部を有する多重回路板の高密度接続。スタックされた回路板上の金属トレース(8)は、該トレースの端部の接触により電気的に接続され、該端部はパッドとすることができる。スタックされた回路板は共に、締め付け、はんだ付け、又は結合することができる。多重回路板を単一の回路板に接続することができる。1つの実施形態においては、第1の回路板(32b)が第1及び第2の回路板の中間に配置された第3の回路板(32c)を通って第2の回路板(30)につながるように両面回路板がスタックされる。この回路板は、フレキシブル又はリジッドのいずれでも良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの重なり部分を有する第1の回路板、第2の回路板、及び第3の回路板(30、32b、32c)を備えたスタック接続であって、前記第1の回路板(30)は導電体の第1及び第2のセット(34b、34c、50、52)を支持する基板を含み、前記第2の回路板(32c)は導電体の第1及び第2のセット(8、54、56、58)を支持する基板を含み、さらに前記第3の回路板(32b)は導電体の第1のセット(8、60)を支持する基板を含み、前記第2の回路板の導電体の第2のセット(54)はそれぞれ前記第1の回路板の導電体の第2のセット(34c、50、52)と接触し、前記第3の回路板の導電体の第1のセット(60)は、それぞれ前記第2の回路板の導電体の第1のセット(54、56、58)により前記第1の回路板の導電体の第1のセット(34b、50、52)に電気的に接続されていることを特徴とするスタック接続。
【請求項2】
前記第2の回路板の導電体の第1のセットの各々が、前記第2の回路板の基板の一方の面上にある第1パッド(54)と、前記第2の回路板の基板の他方の面上にある第2パッド(56)と、前記第2の回路板の基板を貫通し且つ前記第1パッドを前記第2パッドに電気的に接続するバイア(58)とを含むことを特徴とする請求項1に記載のスタック接続。
【請求項3】
前記第1の回路板から前記第3の回路板を共に締め付けるクランプ(72)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のスタック接続。
【請求項4】
前記第1の回路板がさらに該第1の回路板の前記基板によって支持される導電体の第3のセット(34a、52)を含み、前記第3の回路板がさらに該第3の回路板の前記基板によって支持される導電体の第2のセット(60、62、64)を含み、前記スタック接続がさらに第4の回路板(32a)を備え、該第4の回路板が導電体のセット(8、66)を支持する基板を含み、前記第4の回路板の導電体のセットは、直列に接続された前記第2の回路板の導電体の第1のセット(54、56、58)及び前記第3の回路板の導電体の第1のセット(60、62、64)により、前記第1の回路板の導電体の第3のセットにそれぞれ電気的に結合されていることを特徴とする請求項1に記載のスタック接続。
【請求項5】
音響的減衰材料の本体をさらに備え、前記第1の回路板から離れた前記第2及び第3の回路板の端部が、音響的減衰材料の前記本体に埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載のスタック接続。
【請求項6】
基板と、該基板によって支持される導電体の第1及び第2のセット(24b、24c)とを含み、前記導電体の第1のセット(24c)が前記導電体の第2のセット(24b)を越えて延びており、前記導電体の第1及び第2のセットの各々が前記基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、前記導電体の第1のセットの該終端部が、前記導電体の第2のセットの前記終端部に関連して前記基板に直角方向に配置される第1の回路板(20)と、
基板と、該基板によって支持される導電体のセット(8)とを含む第2の回路板(22c)であって、該第2の回路板の導電体の各々が、前記第2の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、前記第2の回路板の導電体の終端部が、前記第1の回路板の導電体の第1のセット(24c)の終端部とそれぞれ接触している第2の回路板(22c)と、
基板と、該基板によって支持される導電体のセット(8)とを含む第3の回路板(22b)であって、該第3の回路板の導電体の各々が、前記第3の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、前記第3の回路板の導電体の終端部が、前記第1の回路板の導電体の第2のセット(24b)の終端部とそれぞれ接触している第3の回路板(22b)と、
を備えるスタック接続。
【請求項7】
前記第1の回路板から前記第3の回路板を共に締め付けるクランプ(72)をさらに備える請求項6に記載のスタック接続。
【請求項8】
前記第1の回路板の基板が、第1及び第2の段差を含み、前記導電体の第1のセットの終端部が前記第1の段差上に配置され、前記導電体の第2のセットの終端部が前記第2の段差上に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のスタック接続。
【請求項9】
前記第1の回路板がさらに前記第1の回路板の基板によって支持される導電体の第3のセット(24a)を含み、前記導電体の第2のセットが前記導電体の第3のセットを越えて延びており、前記導電体の第3のセットの各々が前記第1の回路板の基板の一方の面上で露出されているそれぞれの終端部を有し、前記導電体の第3のセットの終端部が前記導電体の第1のセット及び第2のセットの前記終端部に関連して前記第1の回路板の基板に直角方向に配置されており、
前記スタック接続がさらに、
基板と、該基板によって支持される導電体のセット(8)とを含む第4の回路板(22a)であって、該第4の回路板の導電体の各々が、前記第4の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、前記第4の回路板の導電体の終端部が、前記第1の回路板の導電体の第3のセット(24a)の終端部とそれぞれ接触している第4の回路板(22a)を備えることを特徴とする請求項6に記載のスタック接続。
【請求項10】
第1及び第2スタック接続と、該第1スタック接続と該第2スタック接続との間に配置されるスペーサ(94)とを備え、前記第1スタック接続が第1及び第2の回路板(106、108)を含み、前記第2スタック接続が第3及び第4の回路板(110、112)を含み、前記スペーサが導電体の第1のセット(146、148、150)を含み、前記第1の回路板(108)が導電体の第2のセット(140、142、144)を含み、前記第4の回路板(110)が導電体の第3のセット(152、154、156)を含み、前記導電体の第2のセットが、前記導電体の第1のセットにより、前記導電体の第3のセットにそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に高密度電気コネクタに関する。特に、本発明は、多重回路板を接続するための高密度電気的コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の特定の用途は、医療用途における超音波プローブの製造である。典型的な超音波プローブにおいて、トランスデューサ素子の数は増加し、またプローブハンドル及びパッケージングの望ましいサイズが小さくなるにつれて、トランスデューサ素子とプローブケーブルとの間の電気的接続密度を増大させる必要性がある。生産性と経済性の理由から、トランスデューサパレット及びケーブルは、通常、別個の部分組立体として作られて検査された後、連結される。パレット及びケーブルが各々フレキシブルプリント回路で終端している場合には、好ましい接合はフレックス間結合である。このような結合には、トランスデューサパレットフレックス回路上での1つ又はそれ以上の横列の金属化接続パッド、ケーブル・フレックス回路上での同様の横列の金属化接続パッド、及び2つのフレックス回路の対応する接続パッド間に熱及び圧力下で電気的及び機械的結合を形成する異方導電性接着剤が含まれる。
【0003】
フレキシブルプリント回路板は、典型的には25ミクロンから75ミクロンの範囲内の標準厚さを有する、Kapton(商標)(DuPont製品)のようなポリミドで作られる。通常利用される別のフレキシブルプリント回路基板材料は、ポリエステルである。
【0004】
2つのフレックス回路間、又はフレックス回路とリジッド回路板間の電気的接続の結合は、超音波アレイ製造時だけでなく、種々の状況及び製品で使用される。主な用途としては、電気機器、コンピュータ、及び航空機用のフラットパネルディスプライ(LCD)への電気的接続がある。
【0005】
医療用診断イメージング用の2次元超音波トランスデューサアレイは、通常、トランスデューサ素子の横列につき1つのフレックス回路を用いて作られる。トランスデューサアレイへの電気的接続は、典型的には30から60フレックス回のスタックへの接続が必要である。
【0006】
典型的な従来型の超音波イメージングシステムにおいて、ビーム形成はコンソール内で行われ、トランスデューサ素子と同軸導体との間には1対1の対応がある。しかしながら、極めて多数のトランスデューサ素子を備えるプローブでは、例えば、トランスデューサ素子のグループを対応する送信及び/又は受信ビーム形成回路に接続することによってプローブヘッド内のビーム形成の少なくとも一部を実施することが望ましい。素子間の接続は、フレックス回路内部又はフレックス回路に平行には容易であるが、フレックス回路の間では困難である。
【0007】
これまでのところ、幾つかのトランスデューサプローブメーカは、同軸ケーブルをトランスデューサ・フレックス回路に直接はんだ付けし、又は各フレックス回路に対し個別のコネクタを使用してきた。米国特許第6,007,490号は、超音波トランスデューサプローブ内のフレックス回路を接続及び切り離すための無はんだ接続の使用を開示している。本コネクタは、2つのフレックス回路の端部を共に圧縮するカバー部及びレシーバ部を含む。フレックス回路を整列させる手段がカバー部及びレシーバ部に組み込まれており、共に締結されて、フレックス回路の圧縮端部を所定位置に保持する。このようにして、多重フレックス回路が電気的に接続される。米国特許第6,007,490号で開示された1つの実施形態は、対向する面上のそれぞれのフレックス回路に接続された両面に露出した導体を有するフレックス回路を含む。
【0008】
米国特許第5,160,269号は、単一又は複数のペアのフレックス回路を相互接続するためのコネクタシステムを開示している。クランプ本体の相対する面に形成されたチャネル内で保持される、流体で満たされた細長いブラダー間に共にフレックス回路を押圧することにより、単一のペアのクランプ本体は、導電体の複数のペアのそれぞれを(フレキシブル基板のそれぞれのペア上で担持される導体トレースの形で)相互接続する。アライメントピンは、フレックス回路とクランプ本体とを互いに適切に整列された状態に保持し、フレックス回路のアライメント部分の厚さは、フレックス回路とクランプ本体とを互いに平行に保つために電気的に相互接続する部分の厚さに対応する。クランプ本体は、クランプネジにより互いに向かって付勢される。
【0009】
米国特許第5,160,269号の出願人は、続いて2次元超音波トランスデューサアレイに使用するためのクランプコネクタを開発して販売した。そのクランプは、各トランスデューサ・フレックス回路を1つの同様なケーブル・フレックス回路に接続した。同軸導体をケーブル回路にはんだ付けし、トランスデューサ回路をトランスデューサ内に埋め込んだ。フレックス回路の全てのペアを単一のクランプ内に共にスタックした。クランプは、一度に多くのフレックス回路間を単純且つ再加工可能な1対1接続を行う1つの方法を提供した。
【特許文献1】米国特許第6,007,490号広報
【特許文献2】米国特許第5,160,269号広報
【特許文献3】米国特許第6,017,244号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
1つのプリント回路板(フレキシブル又はリジッド)に接続された素子(例えば、トランスデューサ素子)を別のプリント回路板(フレキシブル又はリジッド)に接続された素子に接続できるようになる接続方式に対する必要性がある。また、例えば、1つ又はそれ以上の回路板を単一の回路板の一方端に接続できることにより、接続密度を高めることになる接続方式に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、1つのプリント回路板(フレキシブル又はリッジト)に接続された素子を別のプリント回路板(フレキシブル又はリッジト)に接続された素子に接続することを可能にする接続キームを提供する。この能力は、ビーム形成機能の一部を実行する超音速プローブの場合の特に有用である。本発明はまた、2つより多い回路板(フレキシブル又はリッジト)を単一の回路板(フレキシブル又はリッジト)の一方端に接続することを可能にする。多重回路板は、クランプ、はんだ付け、異方性導電膜又は他の適切な手段によって所定位置に保持することができる。
【0012】
本発明の1つの態様は、それぞれの重なり部分を有する第1の回路板、第2の回路板、及び第3の回路板を備えたスタック接続であり、第1の回路板は導電体の第1のセット及び第2のセットを支持する基板を含み、第2の回路板は導電体の第1及び第2のセットを支持する基板を含み、さらに第3の回路板は導電体のセットを支持する基板を含み、第2の回路板の導電体の第2のセットはそれぞれ第1の回路板の導電体の第2のセットと接触し、第3の回路板の導電体のセットは、それぞれ第2の回路板の導電体の第1のセットにより前記第1の回路板の導電体の第1のセットに電気的に接続されていることを特徴とするスタック接続である。
【0013】
本発明の別の態様は、基板と該基板によって支持される導電体の第1及び第2のセットとを含み、導電体の第1のセットが導電体の第2のセットを越えて延びており、導電体の第1及び第2のセットの各々が基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、導電体の第1のセットの該終端部が導電体の第2のセットの終端部に関連して基板に直角方向に配置される第1の回路板と、基板と該基板によって支持される導電体のセットとを含む第2の回路板であって、該第2の回路板の導電体の各々が第2の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、第2の回路板の導電体の終端部が第1の回路板の導電体の第1のセットの終端部とそれぞれ接触している第2の回路板と、基板と該基板によって支持される導電体のセットとを含む第3の回路板であって、該第3の回路板の導電体の各々が第3の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、第3の回路板の導電体の終端部が第1の回路板の導電体の第2のセットの終端部とそれぞれ接触している第3の回路板と、を備えるスタック接続である。
【0014】
本発明のさらに別の態様は、基板と該基板によって支持される導電対の第1及び第2のセットとを含み、導電体の第1及び第2のセットの各々が基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有する第1の回路板と、基板と該基板によって支持される導電体の第1及び第2のセットとを含む第2の回路板であって、導電体の第1及び第2のセットの各々が第2の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、第2の回路板の導電体の第2のセットの各々が第2の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの第1の終端部分と第2の回路板の基板の一方の面と反対側にある、該第2の回路板の基板の面上で露出されたそれぞれの第2の終端部とを有し、第2の回路板の導電体の第1のセットの終端部と第2の回路板の導電体の第2のセット第1の終端部とが第1の回路板の導電体の第1及び第2のセットの各終端部とそれぞれ接触している第2の回路板と、基板と該基板によって支持される導電体のセットとを含む第3の回路板であって、該第3の回路板の導電体のセットの各々が第3の回路板の基板の一方の面上で露出されたそれぞれの終端部を有し、第3の回路板の導電体のセットの終端部が第2の回路板の導電体の第2のセットの第2の終端部とそれぞれ接触している第3の回路板と、該第3の回路板の導電体のセットが第2の回路板の導電体の第2のセットにより第1の回路板の導電体の第2のセットに電気的に接続されていることを特徴とするスタック接続である。
【0015】
さらに、本発明の別の態様は、第1及び第2スタック接続と、該第1スタック接続と該第2スタック接続との間に配置されるスペーサとを備え、第1スタック接続が第1及び第2の回路板を含み、第2スタック接続が第3及び第4の回路板を含み、スペーサが導電体の第1のセットを含み、第1の回路板が導電体の第2のセットを含み、前記第4の回路板が導電体の第3のセットを含み、導電体の第2のセットが導電体の第1のセットにより導電体の第3のセットにそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする装置である。
【0016】
本発明の別の態様は、第1、第2及び第3スタック接続と、該第1スタック接続と該第2スタック接続との間に配置された第1スペーサと、第2及び第3スタック接続間に配置された第2スペーサとを備えた装置であって、第1、第2及び第3スタック接続の各々がそれぞれ複数の回路板を含み、第2スペーサはホールを含み、第2スタック接続の各回路板はそれぞれ開口を含み、前記装置がさらに第1スペーサにおいて固定され且つ第2スタック接続の回路板の開口を貫通して第2スペーサのホールに突出する第1アラインメントピンを備える装置である。
【0017】
本発明の別の態様は、基板と導電体の第1のセットから第4のセットとを含み、該導電体の各々が1つの終端部を有し、導電体の第1及び第2のセットの終端部が基板の一方の面上で露出され、導電体の第3及び第4のセットの終端部が該基板の一方の面と反対側の基板の他方の面上で露出されている中央回路板と、それぞれの1つの基板と終端部を有する導電体のそれぞれ第1のセット及び第2のセットとをそれぞれ含む第1内側回路板及び第2内側回路板であって、該第1内側回路板の導電体の第1のセットの終端部が中央回路板の導電体の第1のセット終端部とそれぞれ接触し、第1内側回路板の導電体の第2のセットの終端部が中央回路板の導電体の第2のセットの終端部とそれぞれ接触し、第2内側回路板の導電体の第1のセットの終端部が中央回路板の導電体の第3のセットの終端部とそれぞれ接触し、さらに第2内側回路板の導電体の第2のセットの終端部が中央回路板の導電体の第4のセットの終端部とそれぞれ接触している、第1内側回路板及び第2内側回路板と、それぞれの1つの基板と導電体のそれぞれ1つのセットとを含む第1及び第2外側回路板であって、第1外側回路板の導電体のセットが第1内側回路板の導電体の第2のセットにより中央回路板の導電体の第2のセットに電気的に接続され、第2外側回路板の導電体のセットが第2内側回路板の導電体の第2のセットにより中央回路板の導電体の第4のセットに電気的に接続されている第1及び第2外側回路板と、を備える部分的に重なったスタック回路板である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の他の態様は以下で開示され請求項により特許請求される。
【0019】
次に、類似の要素に同じ参照符号が付けられた図面を参照する。
【0020】
図1は、圧電セラミック層2を含む例示的な超音波トランスデューサ素子を示し、該圧電セラミック層は、信号電極4を形成するため金属化された底面と、接地電極6を形成するため金属化された上面とを有する。導電性材料で作られた音響インピーダンスマッチング層14は、金属化したセラミックの上面にエポキシの薄い(音響的に透過性の)層(図示せず)によって接合され、これにより該マッチング層14と接地電極6との間でオーム接触が可能になる。図1に部分的に示されているように、マッチング層14は、アレイ全体を覆い且つアレイ内の全トランスデューサ素子の接地電極と電気的に接触しているという点で、全トランスデューサ素子に共通である。図1には2つのトランスデューサ素子だけみが示されている。
【0021】
トランスデューサアレイは、パターン化されたアレイの電気的信号コネクタ全体に配置される。このようなアレイ状の電気コネクタの1つの実施例は、各誘電性基板(例えば、Kapton(商標)ポリミドフィルム)にインプリントされた各トレース8の端部が音響バッキングの表面に露出されるように、音響バッキング12(一部のみを図1に示す)内に埋め込まれた間隔を置いた相互に平行な一連のフレックス回路である。2次元アレイでは、各縦列のトランスデューサ素子は、それぞれの誘電性基板上に配列されたトレースにそれぞれ電気的に接続される。従って、トランスデューサアレイの1つの縦列に対して1つのフレックス回路があることになる。図1は、超音波トランスデューサ素子の2つの縦列に対応する2つのフレックス回路を示し、また各縦列のそれぞれのトランスデューサ素子に電気的に接続された各誘電性基板10上の1つだけの金属トレース8を示している。
【0022】
音響バッキング12は、エポキシの薄い(音響的に透過性の)層(図示せず)によって金属化されたセラミックの底面に接合され、これにより信号電極4と金属トレース8の露出された端部との間でオーム接触が可能になる。代替的に、金属トレースの露出された端部を覆って金属パッドを形成することができ、その結果、信号電極と金属パッド間にオーム接触が生じる。音響バッキングは、それぞれの縦列をダイスカットする前、及び音響インピーダンスマッチング層を組み込む前に、トランスデューサアレイ層に接合することが望ましい。このような場合、図1に見られるように音響バッキング12に入る深さまで鋸で切り込むことができる。代表的な切り溝16を図1に示す。切り溝16によって、1つの縦列のトランスデューサ素子は、隣接する縦列の隣接トランスデューサ素子から音響的に絶縁される。切り溝16はまた、隣接する縦列における隣接トランスデューサ素子の信号電極4を電気的に絶縁する。直交する方向のダイスカットにより、所与の横列のトランスデューサ素子を互いに音響的に絶縁し、且つこの同じトランスデューサ素子の信号電極を電気的に分離する複数の切り溝(図示せず)が生成されることになる。
【0023】
図2は、音響バッキング12をより詳細に断面で示している。音響バッキング12は、交互する音響バッキング材料の層18とフレックス回路とのスタックを含む。各フレックス回路は、誘電性基板10と複数の金属トレース8とを含む。フレックス回路は、該フレックス回路の両面の薄いエポキシ層20によって音響バッキングの隣接する層に結合される。図2ではエポキシ層及び金属トレースの厚みは、説明のために誇張されている。各フレックス回路は、信号トレース及び接地トレースの両方を保持することができ、信号トレースの数は接地トレースの数を大きく上回っている。また、図2で示すスタックにおいて、フレックス回路は、両方向に面する金属トレースを備えた音響バッキング材料層にスタックすることができる点に留意されたい。これにより、対向する面に金属トレースを備えたフレックス回路を両面に金属トレースを有するケーブル・フレックス回路に接続することが可能になる。
【0024】
図3は、本発明の1つの実施形態によるコネクタクランプスタックの部分側面図を示す。この実施例において、6個のトランスデューサ・フレックス回路22a〜22f(それぞれが、例えばトランスデューサ素子のそれぞれの横列又は縦列に接続されている)は、各単一の多層電子機器又はケーブル・フレックス回路20に電気的に接続される。1つのフレックス回路20だけを図3に示すが、しかしながら実際には、クランプ接続スタックは、図3に示す接続方式を繰り返すことにより形成されることになる。それぞれのスペーサ70(図3には1つだけが示されている)は、スタック内のフレックス回路の各グループ間に配置される。スペーサ70は、該クランプを締結してフレックス回路のスタックを共に締め付ける際の圧力パッドとして働く。図3には、クランプ装置のボルト72だけが示されている。クランプ装置は、図7を参照して後でより詳細に説明する。この特定の実施例ではフレックス回路を使用しているが、同様にリジッドプリント回路板を図3に示すように配置することができることは理解されたい。或いは、基板20は、フレックス回路22a〜22fに電気的に接続されたリジッド回路板であってもよい。
【0025】
さらに、回路板が、便宜上本明細書では「複数レベル」と呼ばれる、異なる高さに配置された導体又はトレースを含むことは理解すべきである。本発明は、「複数レベル」回路板の導体の特定の内部配置に限定すべきではない。導体の端部の特定の表面配置を考えると、回路板内のこれらの導体の内部配置は、多くの形態を取ることができる。特に、本開示は、ある「複数レベル」の導体又はトレースを有する実施形態を説明するが、任意の特定の「レベル」の導体は全て同一の高さである必要はない点を理解されたい。
【0026】
1つの実施形態によれば、スペーサ材料は剛性があり、さらにコンプライアントとすることができる。例えば、極めて剛性のあるゴム又は低係数プラスチックを使用することができる。コンプライアンス性により、回路板の厚さ又は平坦さのばらつきに適応することになる。すなはち、剛性により、あらゆるものが比較的平坦で平行に保たれることになる。
【0027】
実際には、使用されることになるフレックス回路及び多層Kapton(商標)回路板は、完全に平坦で厚さが均一である。回路上のメタルパターンは、全ての面が同一のパターンを有する(これにより全スタック厚、従って圧力は均一である)ように注意深く設計されていた。この場合、スペーサは、ステンレススチールのような極めて剛性のある(コンプライアントが全くない)材料で作ることができる。
【0028】
スペーサ材料においてさらに重要な特性は、熱膨張係数(CTE)であると思われる。Kapoton(商標)及び銅回路、ステンレススチールスペーサ、並びにステンレスボルトは、互いに良好に作用する。重量軽減の試みとしてアルミニウムスペーサを代用すると、回路間の電気的接続が低温で失われた(アルミニウムのCTEが23ppm/℃であるのに対して、ステンレススチールスのCTEは17ppm/°C)。恐らくは、よりコンプライアントなスペーサでは、広い温度範囲にわたって接触を維持するのに必要なだけの予圧縮をすることができるが、コンプライアントな材料は、さらに高いCTEを有するので、ステンレススチールボルトに対してさらに適合性が悪くなるであろう。理論上、スペーサとボルト、及び好ましくは回路板もまた、良好に適合したCTEを有するべきである。
【0029】
再び図3を参照すると、各ケーブル・フレックス回路20は、誘電材料からなる層26a〜26eにより分離される金属トレースの6セット24a〜24fを含む。各セット24a〜24fは、それぞれの同軸導体(図示せず)に接続している複数の間隔を置いて配置された金属トレースを含む。この実施例では、所与のセットの導体は、一般的に相互に平行であり、同一の高さであるが、どちらの条件も本発明の実施のためには必要ではない。例えば、所与のセットの導体は、異なるレベル、すなわち異なる高さであってもよい。各セット内の金属トレース間のスペースは、層26a〜26eと同一の誘電材料で占有することができる。トランスデューサ・フレックス回路22a〜22fに接続しているケーブル・フレックス回路20の端部は、埋設セット24b〜24eの金属トレースの端部が露出した階段状構造を有する。さらに具体的には、中央誘電層26cは、隣接する内側誘電層26b及び26dを越えて突出し、従って、埋設導体セット24c及び24dの金属トレースの端部が露出している。同様に、内側誘導層26b及び26dは、それぞれ外側誘導層26a及び26eを越えて突出し、従って埋設導体セット24b及び24eの金属トレースの端部が露出している。外側導体セット24a及び24fの金属トレースは、既に露出されている。
【0030】
図3に見られるように、階段状構成により、トランスデューサ・フレックス回路22c上の金属トレースの端部をケーブル・フレックス回路20の埋設導体セット24cの金属トレースの端部と接触して配置することができ、スタックがクランプにより圧縮されたときには、トランスデューサ・フレックス回路22d上の金属トレースの端部を埋設導体セット24dの金属トレースの端部と接触して配置することができる。同様に、階段状構成により、トランスデューサ・フレックス回路22b上の金属トレースの端部を埋設導体セット24bの金属トレースの端部と接触して配置することができ、トランスデューサ・フレックス回路22e上の金属トレースの端部を埋設導体セット24eの金属トレースの端部と接触して配置することができる。各フレックス回路22a〜22fは、誘電性基板10上にプリントされた複数の金属トレース8を備え、露出されたトレースの端部を残しながら該金属トレースの一部を覆う、例えばアクリル製のカバー層28を有する。図3に見られるように、フレックス回路22a〜22cは、底部に金属トレースを有し、一方、フレックス回路22d〜22fは上部に金属トレースを有する。フレックス回路22a〜22fは、上述の方法で音響バッキング12に埋め込まれている。それぞれのフレックス回路上にある金属トレースは、スタックを締め付けるときに、各トレースの端部が整列して重なるようにパターン形成する必要がある。電気的接続を容易にするため、金属トレースの端部に接触パッドを形成することができる。
【0031】
図3に示す実施形態によれば、6つの回路板は、交互にされた層を備えた階段状端部を有する単一の多層回路板に電気的に接続することができる。この接続方式は、フレキシブル回路板又はリジッド回路板のいずれにも使用することができる。5層の誘電体材料を有する多層回路板の代わりに、3層のものを用いると、6つの回路板にかわり4つの回路板に接続することができる。明らかに、この概念は、単一の多層回路板に対して6つより多い回路板への接続に拡張することができる。
【0032】
同様に、図3は、多層回路板(奇数の層から構成される)の階段状端部が対称になった実施形態を示しているが、本概念は、非対称の階段状端部を有する回路板に拡張することができる。例えば、図3に示す実施形態の変形では、ケーブル・フレックス回路20は、単に誘電体層26a、26b及び26cと金属トレース24a、24b及び24cとからなり、各金属トレースセットは、それぞれトランスデューサ・フレックス回路22a、22b及び22cに接続されており、この場合、3つのトランスデューサ・フレックス回路が、単一のケーブル・フレックス回路に接続されることになる。この変形形態は、2つの誘電体層と2つのトランスデューサ・フレックス回路だけに接続される2つの金属トレースとを備えたケーブル・フレックス回路を有することができる。
【0033】
図4は、本発明の別の実施形態によるコネクタクランプスタックの部分側面図である。ここでもやはり、6つのトランスデューサ・フレックス回路32a〜32fは、各単一の多層電子機器又はケーブル・フレックス回路30に電気的に接続されており、該スタックはスペーサ70とボルト72を用いて締め付けられている。図4では1つのフレックス回路30だけが示されているが、クランプ接続スタックは、図4に示す接続方式を何度も繰り返すことにより形成される。それぞれのスペーサ70(図4では1つだけが示されている)は、スタック内のフレックス回路の各グループ間に配置され、必要であれば、接続スタックとクランプブロック(図示せず)との間に配置される。(図3を参照して上記に説明したようにスペーサ、ボルト、及び回路板の材料を選択するときに、同様の考慮を適用する)スペーサ70は、クランプを締結してフレックス回路のスタックを互いに締め付けるときに圧力パッドとして働く。図の混乱を避けるため、クランプ装置は図4には示していない。
【0034】
各ケーブル・フレックス回路30は、誘電材料からなる層によって分離された金属トレースの6つのセット34a〜34fを含む。各セット34a〜34fは、それぞれ同軸導体(図示せず)に接続する複数の間隔を置いて配置された金属トレースを含む。ここでも同様に、特定の導体セットのトレースは、必須ではないが、一般的には相互に平行で同じ高さであることが好ましい。トランスデューサ・フレックス回路32a〜32fに電気的に接続したケーブル・フレックス回路30の端部は、ケーブル・フレックス回路30の外側のそれぞれの接触パッド52に金属トレースの埋設セット34b〜34eを接続するバイア50を有する。同時に、接触パッド52は、外側導体セット34a及び34fの金属トレースの端部で形成される。
【0035】
図4に示す接続方式によれば、トランスデューサ・フレックス回路の2つ(32cと32d)だけが、物理的にケーブル・フレックス回路30と接触している。トランスデューサ・フレックス回路32c及び32dは、ケーブル・フレックス回路の外側表面上の接触パッド52にそれぞれ整列し重なる接触パッド54によってケーブル・フレックス回路30に電気的に接続されている。接触パッド54の一方のセットは、フレックス回路32及び32dの金属トレースをそれぞれのパッド52に接続し、これにより、スタックが締め付けられたときに、ケーブル・フレックス回路30内の埋設導体セット34c及び34dの金属トレースへの接続が可能となる。接触パッド54の他方のセットは、バイア58のそれぞれのセットによってトランスデューサ・フレックス回路32c及び32dの誘電基板の他の面に形成される対応する接触パッド56のセットに電気的に接続されている。
【0036】
トランスデューサ・フレックス回路32b及び32eの金属トレースは、接触パッド60によってケーブル・フレックス回路30に電気的に接続され、該接触パッドは、トランスデューサ・フレックス回路32c及び32dのそれぞれの上の相当する接触パッド56のセットにそれぞれ整列し重なる。接触パッド60の一方のセットは、トランスデューサ・フレックス回路32c及び32dの対応するパッドのセット54及び56とバイア58とにより、フレックス回路32b及び32eの金属トレースをケーブル・フレックス回路30上のそれぞれのパッド52(すなわち、埋設導体セット34b及び34eの金属トレースに接続するパッド52)に電気的に接続する。接触パッド60の他方のセットは、バイア64のそれぞれのセットによって、トランスデューサ・フレックス回路32b及び32eの誘電性基板の他の面上に形成される接触パッド62の対応するセットに電気的に接続される。
【0037】
トランスデューサ・フレックス回路32a及び32f上の金属トレースは、トランスデューサ・フレックス回路32b及び32eのそれぞれの上の接触パッド62とそれぞれ整列して重なる接触パッド66によって、ケーブル・フレックス回路30に電気的に接続される。接触パッド66は、トランスデューサ・フレックス回路32b及び32eのパッド60及び62の対応するセットとバイア64とにより、及びトランスデューサ・フレックス回路32c及び32dのパッド54及び56の対応するセットとバイア58とによって、フレックス回路32a及び32fの金属トレースをケーブル・フレックス回路30上のそれぞれのパッド52(すなわち、埋設導体セット34a及び34fの金属トレースに接続するパッド52)に電気的に接続する。
【0038】
説明の目的で、図4は、対向するパッドのセット間に間隙を備えてスタック接続を示している。しかしながら、スタックが締め付けられると、対向するパッドが押圧されて接触し間隙が埋まることになる。
【0039】
各フレックス回路32a〜32fは、露出されたトレースの端部にパッドを残しながら金属トレースの一部を覆うカバー層28を備えた状態で、誘電性基板10上にプリントされた複数の金属トレース8を含む。図4に見られるように、フレックス回路32a〜32cは、底部に金属トレースを有し、フレックス回路32d〜32fは、上部に金属トレースを有する。フレックス回路32a〜32fは、上述のようにして音響バッキング(図示せず)に埋め込まれている。
【0040】
図4に示される実施形態において、6つの回路板は、バイアによって接触パッドに接続された埋設金属トレースを有する単一の多層回路板に電気的に接続されている。ここでも同様に、この接続方式はフレキシブル回路板又はリジッド回路板のいずれにも使用することができ、単一の多層回路板に対して4つ又はそれ以上の回路板に接続するように拡張することができる。図4に示す実施形態の変形において、ケーブル・フレックス回路内の金属トレースのセットの数は、ケーブル・フレックス回路の一方の面上だけに形成される接触パッド52を用いて半分にすることができ、これによりまた、単一のケーブル・フレックス回路に接続されるトランスデューサ・フレックス回路の数を半分にすることができる。最小では、ケーブル・フレックス回路は、1つの外側金属トレースと1つの内側金属トレースである2セットのみの金属トレース、及び1セットだけのバイア、2つのトランスデューサ・フレックス回路のパッドとそれぞれ接続している一方の面に2セットのパッドを有することができる。このような変形は、本発明の広い範囲を例示しているが、単一のケーブル・フレックス回路に対するトランスデューサ・フレックス回路の数は減少し、これにより接続の全体の密度が低下しているので、あまり有利な実施形態ではない。
【0041】
バイア及びパッドを有する回路板を使用すると、3つ又はそれ以上のフレキシブル回路板又はリジッド回路板を、互いに共にスタックし、締め付け、又は結合することができる。隣接する基板は、整合するパッドパターンを有し、スタックが締め付けられときに電気的に接触する。スタック内側の基板は、自己の回路の接触パッドと隣接する基板間で接続を形成するための貫通バイアを備えた追加のパッドとを有する。
【0042】
図4に示す実施例は、多層ケーブル・フレックス回路内の6つの金属トレースにそれぞれが接続された6つのトランスデューサ・フレックス回路上のそれぞれの金属トレースを示しているが、このスタック接続により同様に、異なるフレックス回路上の金属トレースをケーブル・フレックス回路の同じ金属トレースに同時に電気的に接続できることは理解すべきである。トランスデューサ・フレックス回路32b上の金属トレースは、トランスデューサ・フレックス回路32a上の金属トレースをケーブル・フレックス回路30上の金属トレース34aにさらに接続する接続パッド60に接続するよう拡張することができる。(トランスデューサ・フレックス回路32b上の金属トレースをケーブル・フレックス回路上の金属トレース34bに接続する、接続トランスデューサ・フレックス回路32c上の接触パッド54及び56は、この場合には排除されることになる。)結果として、トランスデューサ・フレックス回路32a上の金属トレースとトランスデューサ・フレックス回路32b上の金属トレースとは、共にケーブル・フレックス回路上の同じ金属トレースに接続される。このような接続が、トランスデューサプローブのビーム形成の一部の実行を容易にする。
【0043】
3つ又はそれ以上のフレッキシブル又はリジッド回路板を共に接続するために、以下のステップが実行される。(1)全ての所望の電気的接続に対して十分な接触パッドのパターン(アレイ又は単一の横列)を定める段階。パッドは、パッド内又はパッド間の空間のいずれかの貫通バイアに対して十分大きくなければならない。パッド及び空間は、計画されたアラインメント法(例えば、ツーリングピン)に関して信頼性のある接触及びショートの無いことを達成できるように十分大きくなければならない。(2)スタックされ接続されることになる回路板間の全接触表面上にパターンを複写する段階。全てのパッドが全てのインターフェース上には必要ではない場合であっても、一貫したパターンにより、スタック基板内で均一な厚さと均一な電気的接触が維持される。(3)各回路板が接続のために使用するパッドを識別する段階。全ての他のパッドは、回路板の上面と底部の表面間の接続により「貫通」しなければならない。(4)フレキシブル及び/又はリジッド回路板を締め付け又は結合する段階。結合を用いる場合には、結合材料は横方向でなく厚さ方向で導電性がなければならない。異方性導電フィルム又ははんだ付けを用いてこうした結合を達成することができる。
【0044】
図3及び図4に示す実施形態は、本発明を実施する方法の実施例である。しかしながら、本発明の基本概念は、各々が1つ又はそれ以上の導体のセットを有する、スタックで配置された多重回路板間の接続を生成することである点は理解されたい。本発明の全ての範囲を理解するためには、導体のセットを回路板のそれぞれのレベルと関連付けることを回避すべきである。導体の1つのセットは、複数レベルにわたって配置することができ、及び/又は複数のセットは同じレベルを共有することができる。
【0045】
例えば、1つの回路板が、図3に示すように段差を有し、各段差が別個の他の回路板に接続している場合には、各段差は導体の個別のセットに対応する。しかしながら、この場合、これらの導体が回路板内で単一のレベルにとどまることは必要ではない。図3のように、各段差が個別の導体セットと関連付けられていることは好都合であるが、しかしながら導体は実際には回路板内である程度のレベルにわたり配置することができる。
【0046】
図4に示すように、基板間接続が単一のレベル上に複数の横列で配列される場合には、各基板のいずれかにおいて、基板数、接続の横列の数、及び導体のセット数との間に何らかの関連性は必ずしも存在しない。導体の1つの「セット」(基板の特定の対の間の接続に対応する)は、接触の複数の横列及び基板に対して内部の複数のレベルにわたり配置することができる。加えて、導体の複数のセットは、同じ横列又はレベルを共有することができる。図4で示すように、基板間接続の各セットを接触パッドの個別の横列及び多層基板における個別のレベル上で示すことは好都合であるが、しかしながら必ずしも必要ではない。
【0047】
図5は、クランプボトル72と、回路板の位置合わせ、すなわちアラインメント用の長いアライメントピン78(1つだけを示している)を備えるコネクタクランプスタックの側面図を示す。各回路板(30、32)は、各アラインメントピン78が貫通して通るそれぞれ1つのホールを有する。各回路板はまたクランプボルトが貫通して通る1つのホールを有する。加えて、各スペーサ70は、アランメントピンとクランプボルト用のそれぞれのホールを有する。音響バッキング層12内部のコンパクト空間から接続スタックまでのトランスデューサ・フレックス回路32の扇形展開により、電子機器又はケーブル・フレックス回路30に対してトランスデューサ・フレックス回路の横シフトが生じる。その結果として、アライメントピン及びクランプボルト用に長いホールがフレックス回路内に必要となる。また、回路板間の接触パッドの横列の間に短絡を防ぐための大きな空間が必要とされる。それぞれの接地ホイル88は、回路板及びスペーサのスタックが共に締め付けられたときのトランスデューサアレイの接地電極への電気的接続のために備えられている。スペーサの熱膨張係数及び剛性は、温度範囲全体にわたって良好なクランプ圧を維持できるように選択される。
【0048】
スタック全体を貫通して通る長いアラインメントピンの代わりに、短いアラインメントピンを使用してもよい。図6は、本発明のさらに別の実施形態による短いアラインメントピンを備えるコネクタクランプスタックの側面図を示す。この接続方式によると、6つのトランスデューサ・フレックス回路32は、各ケーブル・フレックス回路30に接続され、接続されたトランスデューサ・フレックス回路のそれぞれのセットを備えるケーブル・フレックス回路は、それぞれのスペーサ71aによって互いに分離されると同時に、スタック上部のフレックス回路は、スペーサ71aと構造が異なるスペーサ71bによってクランピングジョー(図示せず)から分離されている。底部スペーサ71a及び上部スペーサ71bが、ステンレススチールのような剛性のある材料で作られており、且つ十分に厚い場合には、これらはクランピングジョーとして機能することができる。スペーサ71aの各々は、それぞれの短いアラインメントピン78を固定する1つのボアを有する。各アラインメントピンの端部は、該ピンが固定されているスペーサから上方に次のスペーサ(71a又は71b)のホール90までに突出する。各スペーサはまた、クランプボルト72が貫通して通るホール92を有する。音響バッキング層12内部のコンパクト空間から接続スタックまでのトランスデューサ・フレックス回路32の扇形展開により、電子機器又はケーブル・フレックス回路30に対してトランスデューサ・フレックス回路の横シフトが生じる。その結果、長いホールが、アラインメントピン用としてスペーサ71a及び71b内に必要となり、クランプボルト用として全構成要素内に必要となる。スタックされたスペーサがずれているように図6に示されているため、スペーサの位置が調整可能であるので、回路板内にアラインメントピン用としての長いホールは必ずしも必要ではない。
【0049】
図7は、本発明で使用することができるクランプ機構を示す。これは米国特許第6,017,244号で開示された機構に類似している。本機構は、重なった回路板のスタックを締め付けるためのクランピングジョー74及び76を備える。本機構はさらに、回路板の重なり部分の位置合わせ手段を含む。位置合わせ手段は、クランピングジョー76の一方の面に装着され、且つクランピングジョー76から突出する間隔を置いて配置されたアラインメントピン78のペアを含むことができる。図7に示す機構では、アラインメントピン78に対向するクランピングジョー74は、該クランピングジョーが互いに向かって近接するときに、アラインメントピンを受けるためのクリアランスを形成する受け穴80を有する。クランプスタック内の各回路板は、互いに整列し且つ対応するアラインメントピンを受ける、誘電材料を貫通する位置合わせホールのペアを有する必要がある。従って、各回路板は、クランピングジョー74及び76を用いた一定の位置合わせ状態になる。
【0050】
クランピングジョー74及び76は、回路板及びスペーサのスタックにクランプ力を加えるためのクランプ表面を有する。固定具(例えばボルト72)がクランピングジョーを付勢してスタックを締め付ける。ボルト72は、クランピングジョー74を通る穴82を貫通して延び、さらに他方のクランピングジョー76に形成された内部ネジ付き窪み84に沿って螺合及び調整可能に延びる。ボトル72を回転によって進めると、両クランピングジョーが密着し、スタック内の重なった回路板の各々に力が加わるようになる。ボルト72は、各回路板内のスロット開口(図示せず)を貫通して通る。このようなスロット開口の形状及び位置は、米国特許第6,017,224号の図3に見ることができる。弾性的に変形可能な剛性バネ、例えばBellevile(すなわち円錐状の)ワッシャ86は、ボルト72の拡大ヘッドとクランピングジョー74との間で締め付けることができる。このバネは、温度変化及び振動と共に伸縮し、クランピングジョーに常に均一な力を加えるようにするために弾性的にコンプライアントであるべきである。言い換えると、均一なクランプ力が回路板のスタックに印加され、互いに押圧して接触した状態でこれらを保持する。
【0051】
本発明は、単に複数のフレックス回路を多層回路板に接続することに限定されない。中間のフレックス回路に接触パッド及びバイアを適切に配置することにより、1つの多層回路板から幾つかの中間のフレキシブル又はリジッド回路板を通って別の多層回路板に接続することができ、また恐らくは、その基板を通ってさらに別の基板に接続することができる。スペーサが単純な絶縁又は導電ブロックでなく、代わりに、貫通する「Z−軸」導体を有する構造化された「インターポーザ」である場合には、スペーサを介して多重接続が可能となる。このようなZ−軸インターポーザ材料は、粘着性接着剤として又は単にスペーサとして市販されている。
【0052】
このような多重回路板間のスタック相互接続を図8に示す。スタックは、100から118の偶数で表した10個のフレックス回路と2つの多層回路板120及び122とを含み、全てボルト72によって上部及び底部スペーサ70間で共に保持される。2つのサブスタック(すなはち、基板100、102、104、120、106及び108からなるサブスタックと、基板110、112、122、114、116及び118からなるサブスタック)は、Z−軸導電体96a、96b等を有する、電気絶縁スペーサ/インターポーザ94によって分離されている。図8に示す実施形態が、全ての接触パッド位置で均一なスタック厚さを維持し、従ってクランプにより均一な圧力を維持するために全ての回路の全ての表面上で同様のメタルパッドパターンを使用することを示していることを除けば、各サブスタックは図4に示すスタックに類似している。そのような1つのメタルパッドパターンを楕円124内で見ることができ、ここで接触パッ126及び128(電気的接続機能の役目はない)は、スタックの厚さを均一に維持するため、それぞれフレックス回路102及び104上で形成されている。例えば、接触パッド128は、フレックス回路102上の底部トレースに接触するが、電気的には該トレースを他のいかなるトレースにも接続しない。
【0053】
図8はまた、複数のスタックフレックス回路106、108、110、112及びスペーサ/インターポーザ94を介した基板間電気的接続を示す。さらに具体的には、回路板120上のトレース130は、接触パッド134、フレックス回路106を貫通するバイア136、接触パッド138及び140、フレックス回路108を貫通するバイア142、接触パッド144及び146、インターポーザ94を貫通するバイア148、接触パッド150及び152、フレックス回路110を貫通するバイア154、接触パッド156及び158、フレックス回路112を貫通するバイア160、並びに接触パッド162によって回路板122上のトレース132に電気的に接続されている。代替的に、スペーサ/インターポーザ94を取り外し、フレックス回路108のパッド144がフレックス回路110のパッド152と接触している状態で、フレックス回路106、108、110、112を介して基板120を基板122に電気的に接続してもよい。
【0054】
図8はさらに、別のフレックス回路を通る基板−フレックス回路電気的接続を示している。例えば、回路板122は、フレックス回路114によってフレックス回路116に電気的に接続されている。さらに具体的には、回路板122上のトレース164は、接触パッド166及び168、フレックス回路114を貫通するバイア170、及び接触パッド172により回路板116上のトレース174に電気的に接続されている。
【0055】
スタック回路は、一直線に並んでいる必要はなく、複数の方向又は角度からスタック接続に接近することができる。接続パッドのパターンは、直線的アレイパッド、2つ又は幾つかの横列、正方形アレイパッド、又は他のパターンとすることができる。図9は、4つの相互に直交する方向からスタックに接近する4つの回路板176、178、180、182を示し、これらの回路板の基板184上のトレース186間の電気的接続が、パッド98の正方アレイ及びバイア(図示せず)を介して形成されている。回路板上のパッド98のそれぞれのセットは、2つ(又はそれ以上)のアラインメントピン78を用いて位置合わせされる。基板のスタックは、上述のようにクランプボルト72及びスペーサ(図示せず)を備えるクランプ装置により共に保持される。
【0056】
本発明を使用すると、多重回路板間の高密度電気接続を、単一の組立工程でコンパクト空間内に達成することができる。基板が締め付けられているが結合されていない場合には、該組立体は容易に再加工することができる。2次元超音波アレイでは、これにより多数の(例えば、50個まで)トランスデューサ・フレックス回路を少数(例えば、10より少ない)の電子回路板に接続することが可能となる。各電子回路板は、トランスデューサ素子の2次元サブアレイ(幾つかの横列)にアクセスすることができ、従って3次元ビーム形成をこれらの素子に対して利用することができる。これは、イメージングシステムと2次元トランスデューサアレイプローブとの間の接続数の大幅な(例えば、16倍)低減を可能にする。
【0057】
例証の目的で、超音波イメージングシステムに接続するフレックス回路に対して超音波トランスデューサプローブのフレックス回路を接続するための高密度電気コネクタを開示してきた。しかしながら、本明細書で開示された本発明は、互いにフレクッス回路を接続する用途に限定されるものではない。同様の接続方式は、フレックス回路をリジッドプリント回路板への接続、又はリジッドプリント回路板同士を互いに接続するのに適用することができる。また、本発明は、超音波イメージングシステムを越えた領域においても適用できる。本発明の広範な範囲は、これらの回路板に接続されたシステム又は回路を問わず、多重回路の接続を含む。
【0058】
本発明を好ましい実施形態を参照して説明してきたが、本発明の範囲から逸脱すること無く、種々の変更を行うことができ且つ均等物でその要素と置き換え得ることは当業者には理解されるであろう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、本発明の教示に対して特定の状況に適合させるために多くの変更を行うことができる。従って、本発明は、本発明を実施することが企図された最良の形態として開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の請求項の範囲に包含される全ての実施形態を含むものとする。
【0059】
請求項で使用される用語「回路板」は、フレキシブル基板又はリジッド基板に関わらず、その上及び/又はその内部に金属トレースを有する任意の基板を意味する。請求項で使用される用語「接触した状態」とは、(a)直接物理的及び電気的に接触した状態、又は(b)隣接する対向面上にあり、且つはんだ、異方性導電膜(ACF)、又は他の導電性材料によって電気的に接続されていることを意味する。図面の参照符号に対応する請求項中の参照符号は、請求の範囲に記載される発明の範囲の理解を容易にするためのものであり、その範囲を狭めることを意図するものではない。本出願の請求項に記載されることは、本明細書の説明の一部として本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】トランスデューサ素子の裏面に音響的に結合された音響バッキングを有する超音波トランスデューサアレイの1つの素子を示す図。
【図2】信号トレースを含む複数の埋設フレックス回路を備える音響バッキングスタックの断面図。
【図3】本発明の1つの実施形態によるコネクタクランプスタックの部分側面図。
【図4】本発明の別の実施形態によるコネクタクランプスタックの部分側面図。
【図5】本発明のさらに別の実施形態による長いアラインメントピンを含むコネクタクランプスタックの側面図。
【図6】本発明のさらに別の実施形態による短いアラインメントピンを含むコネクタクランプスタックの側面図。
【図7】本発明の1つの実施形態によるクランプ装置を示す図。
【図8】本発明のさらに別の実施形態によるコネクタクランプスタックの側面図。
【図9】本発明の別の実施形態によるコネクタクランプスタックの平面図。
【符号の説明】
【0061】
30 ケーブル・フレックス回路
32 トランスデューサ・フレックス回路
34 金属トレースの埋設セット
50 バイア
52、54、56 接触パッド
58 バイア
60 接触パッド
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成17年3月29日(2005.3.29)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一

【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博

【識別番号】100106541
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 信和

【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久

【公開番号】 特開2005−286337(P2005−286337A)
【公開日】 平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願番号】 特願2005−93545(P2005−93545)