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【発明の名称】 位置決め構造
【発明者】 【氏名】渡邊 裕之
【住所又は居所】愛知県豊田市下市場町3丁目30番地 小島プレス工業株式会社内

【要約】 【課題】本発明は2つの部材を組み付ける場合の位置決め構造において、位置決めピンを設ける樹脂部材にヒケが生じるのを防止し、且つ、組み付け時の削れカス発生を防止した位置決め構造を提供することを目的とする。

【解決手段】一方の部材20に位置決めピン22が設けられ、他方の部材21に位置決め孔24が穿設され、該位置決め孔24に前記位置決めピン22が挿入されて一方の部材20と他方の部材21が組み付けられる場合の位置決め構造において、前記位置決め孔24は丸孔であり、前記位置決めピン22は、断面が該位置決めピン22の中心から3又は4方向に延びるリブ27からなり、各リブ27の先端は半円状で、且つ各リブ27の長さはリブ先端が前記位置決め孔24に内接することができる長さであるように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の部材(20)に位置決めピン(22)が設けられ、他方の部材(21)に位置決め孔(24)が穿設され、該位置決め孔(24)に前記位置決めピン(22)が挿入されて一方の部材(20)と他方の部材(21)が組み付けられる場合の位置決め構造において、
前記位置決め孔(24)は丸孔であり、
前記位置決めピン(22)は、断面が該位置決めピン(22)の中心から3又は4方向に延びるリブ(27)からなり、各リブ(27)の先端は半円状で、且つ各リブ(27)の長さはリブ先端が前記位置決め孔(24)に内接することができる長さであることを特徴とする位置決め構造。
【請求項2】
前記位置決めピン(22)が設けられた一方の部材(20)は樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の位置決め構造。
【請求項3】
前記位置決めピン(22)の断面において、中心から延びたリブ(27)間の角度は、等間隔であることを特徴とする請求項1記載の位置決め構造。
【請求項4】
前記位置決めピン(22)が、その断面において中心から延びたリブ(27)が3である場合のリブ間の角度が不等間隔でY形状をなしていることを特徴とする請求項1記載の位置決め構造。
【請求項5】
前記位置決めピン(27)が、その断面において中心から延びたリブ(27)が4である場合のリブ間の角度が等間隔で十字形状をなしていることを特徴とする請求項1記載の位置決め構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル(筐体)にプリント基板、或いはプリント基板にLCDホルダーを組み付ける場合に用いられる位置決め構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車の室内装置装置において、パネル(筐体)とプリント基板、或いはプリント基板とLCDホルダーの組み合わせ等、2つの部材を組み合わせた装置がある。このような2つの部材を組み合わせる場合の位置決めは、樹脂で形成されたパネル又はLCDホルダー側から基準となる位置決めピンを出し、プリント基板側に前記ピンに対応する孔を設けることで行っている。
【0003】
図5はプリント基板とLCDホルダーの組み合わせの場合を示す図で(a)はプリント基板を示す部分平面図、(b)はLCDホルダーを示す部分平面図、(c)はプリント基板とLCDホルダーの組立て斜視図である。同図において、符号1はプリント基板で位置決め孔2(丸孔)及び3(長孔)が設けられている。また、符号4はLCDホルダーで位置決めピン5,6が形成されている。そして、このプリント基板1とLCDホルダー4は(c)図の如く位置決めピン5,6に位置決め孔2、3を嵌合して組立てられる。
【0004】
上記のような2つの部材を組み合わせにおいて、パネルに位置決めピンを設ける場合、仮に直径3mmの位置決めピンを設ける場合、該位置決めピンは意匠面の裏側に設けることになるので、パネルの肉厚が十分にないとヒケが発生するという問題がある。また、ピン径は少なくともパネル肉厚の50%以下でなければならないが、細すぎると折れやすいという問題がある。なお、位置決めピンとして図6に示す十字リブ7を用いた実績はあるが、相手の位置決め孔との当たりが8ヶ所と多く削れカスが発生し易いという問題がある。
【0005】
また、図5の如く、LCDホルダー側に位置決めピンを設ける場合、ピンと孔は若干の隙を設けるが、加工のバラツキによってはガタが大きくなり、ガタを詰めようとすると孔にピンが入らなくなる。また、孔形状を丸から四角にして当たり面積を少なくしてガタを詰めることは可能であるが、四角形の孔は金型で作るため、丸形のNC加工と比べると端面処理が粗く、削りカスが発生しやすい、等の問題がある。
【0006】
【特許文献1】特開平6−94016号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような従来の技術の問題点を解決することを目的とする。
本発明の目的は、2つの部材を組み付ける場合の位置決め構造において、位置決めピンを設ける樹脂部材にヒケが生じるのを防止し、且つ、組み付け時の削れカス発生を防止した位置決め構造を提供することにある。
本発明の上記したような目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1の位置決め構造は、一方の部材20に位置決めピン22が設けられ、他方の部材21に位置決め孔24が穿設され、該位置決め孔24に前記位置決めピン22が挿入されて一方の部材20と他方の部材21が組み付けられる場合の位置決め構造において、前記位置決め孔24は丸孔であり、前記位置決めピン22は、断面が該位置決めピン22の中心から3又は4方向に延びるリブ27からなり、各リブ27の先端は半円状で、且つ各リブ27の長さはリブ先端が前記位置決め孔24に内接することができる長さであることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2は、前記位置決めピン22が設けられた一方の部材20は樹脂材料で形成されていることを特徴とする。また、請求項3は前記位置決めピン22の断面において、中心から延びたリブ27間の角度は、等間隔であることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4は、前記位置決めピン22が、その断面において中心から延びたリブ27が3である場合のリブ間の角度が不等間隔でY形状をなしていることを特徴とする。また、請求項5は、前記位置決めピン27が、その断面において中心から延びたリブ27が4である場合のリブ間の角度が等間隔で十字形状をなしていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、以下の詳細な説明から理解されるように、2つ部材を位置決めして組み付けする場合に、一方の部材である樹脂製部材に、断面が、中心から3又は4方向に延びるリブを有し、各リブの先端が半円状で位置決め孔に内接する長さである位置決めピンを設け、他方の部材に係合用の孔を設けた構造により、位置決めピンによる樹脂部材のヒケを防止し、且つ、組み付け時の削れカス発生を防止することができる位置決め構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
引き続いて、本発明をその実施例を説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
【0013】
図1は本発明の位置決め構造の第1の実施例を示す分解斜視図である、
本実施例を図1に示すように、一方の部品20としてパネルを、該一方の部品20に結合される他方の部品21としてプリント基板を例にとり説明する。
同図に示すようにパネル20にはプリント基板21を位置決めするための位置決めピン22と組み付け用のネジ孔が形成されたボス23が形成されている。また、プリント基板21には前記位置決めピン22に嵌合する位置決め孔24と、組み付け用のネジ25が挿通される孔26とが形成されている。
【0014】
そして、プリント基板21に設けられた位置決め孔24は従来と同様な丸孔であり、位置決めピンとの嵌合時に削りカスが出ないように、その加工は端面処理がきれいなNC加工が好ましい。また、前記パネル20に設けられた位置決めピン22は、その断面が、図2に示すように、中心から120°の間隔で3方向に延びるリブ27からなり、各リブ27の先端は半円状に形成され、各リブ27の長さは前記位置決め孔24に内接する長さとし、位置決め孔との隙は0に近づけるが、バラツキにより若干の干渉を生じても削れ量および削れ面積は最小限ですむ。
【0015】
このように構成された本実施例は、位置決めピンの断面を中心から3方向に延びるリブ形状とし、各リブの先端を半円状としたことにより、意匠面にできるヒケを防止することができる。即ち、リブ27の幅が、意匠面の厚さの50%以下であれば意匠面にヒケは発生しない。このため、位置決め孔24の内径が3.1mmの場合はリブ27の幅を1mm程度とすれば、意匠面の厚さが2mm以上あればヒケの発生はない。また、リブ先端の半円状は、位置決め孔と若干の干渉を生じても削れ量および削れ面積は最小限にすることができる。
【0016】
図3は本発明の第2の実施例を説明する図である。同図(a)は剛性向上のための補強リブ30が形成された樹脂部品31である。このような樹脂部品31の補強リブ30が十字に交差する部分Cに位置決めピン22を設ける場合、位置決めピン22は同図(b)に示すように、その断面は、リブ27を等間隔に配置して十字形とし、且つ各リブの先端を半円状に形成したものである。この場合、意匠面のヒケは考えなくとも良いので、位置決めピン22のリブ幅は樹脂部品の補強リブ30の幅の50%以上あっても良い。
このように構成された本実施例の位置決めピンは、前実施例と同様な効果を有する。
【0017】
図4は本発明の第3の実施例を説明する図である。本実施例は、樹脂部品の補強リブ30がY字形に交差している時、該交差点に位置決めピンを設ける場合であり、位置決めピン22は、その断面を補強リブ30の形状に対応してY字形とし、且つ各リブの先端を半円状に形成したものである。このように構成された本実施例の効果は第1の実施例と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0018】
以上、本発明を特にその最良の形態について説明した。最後のまとめとして、本発明の構成及びそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
前記実施例は樹脂(パネル)とプリント基板の組み合わせを例として説明したが、樹脂同士の位置決めにも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の位置決め構造の第1の実施例を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の位置決め構造の第1の実施例の位置決めピンを示す断面図である。
【図3】本発明の位置決め構造の第2の実施例を説明するための図である。
【図4】本発明の位置決め構造の第3の実施例を説明するための図である。
【図5】従来の位置決め構造の1例を示す図である。
【図6】従来の位置決めピンの1例を示す図である。
【符号の説明】
【0020】
20…一方の部品
21…他方の部品
22…位置決めピン
23…ボス
24…位置決め孔
25…ネジ
26…孔
27…位置決めピンのリブ
30…樹脂部品の補強リブ
31…樹脂部品
【出願人】 【識別番号】000185617
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市下市場町3丁目30番地
【出願日】 平成16年3月26日(2004.3.26)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一

【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎

【識別番号】100082898
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 雅也

【公開番号】 特開2005−277349(P2005−277349A)
【公開日】 平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願番号】 特願2004−92416(P2004−92416)