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【発明の名称】 時間延長冷却装置および時間延長冷却する方法
【発明者】 【氏名】ポール・エイチ・ディーツ

【氏名】ダーレン・エル・リー

【要約】 【課題】ライン電源が落ちた時に、電子機器の高温部品の冷却を中断せずに継続して行うこと、および、ある高温部品の蓄積された熱に起因した、ライン電源が落ちた時の電気機器の損傷を防止できる時間延長冷却装置を提供する。

【解決手段】プロジェクタなどのいくつかの電気システムは、非常に高温になるとともに能動冷却システムを必要とする部品を含む。通常動作中、スイッチが一次電源により冷却ファンを作動させる。一次電源の異常が検知されると、スイッチは、冷却ファンを二次電源に接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却する手段と、
前記冷却する手段に接続される一次電源と、
前記冷却する手段に接続される二次電源と、
前記一次電源により前記冷却する手段を作動させる手段と、
前記一次電源の異常を検知する手段と、
前記一次電源の異常の検知に応答して、前記冷却する手段を前記二次電源に切り換える手段と
を備える時間延長冷却装置。
【請求項2】
前記冷却する手段は、ファンである請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記冷却する手段は、液冷システムである請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記冷却する手段は、ペルチェ素子である請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記冷却する手段は、冷凍システムである請求項1に記載の装置。
【請求項6】
熱を発生するプロジェクタランプをさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記二次電源は、充電式電池である請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記二次電源、作動させる手段、検知する手段、および切り換える手段は、前記冷却する手段内に組み込まれている請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記二次電源は、ぜんまいである請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記二次電源は、コンデンサである請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記作動させる手段は、前記冷却する手段が作動する時間を最大にする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記冷却する手段により冷却される部品の温度を検知する手段をさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項13】
熱に弱いデバイスと、
前記熱に弱いデバイスの温度を検知する手段と、
前記熱に弱いデバイスが所定の低下温度に達するまで前記二次電源により前記冷却する手段を作動させる手段と
をさらに備える請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記熱に弱いデバイスは、プロジェクタランプである請求項13に記載の装置。
【請求項15】
プロジェクタのランプに近接して取り付けられる冷却する手段と、
前記冷却する手段に接続される一次電源と、
前記冷却する手段に接続される二次電源と、
前記一次電源により前記冷却する手段を作動させる手段と、
前記一次電源の異常を検知する手段と、
前記ランプの温度を検知する手段と、
前記一次電源の異常の検知に応答して、前記ランプが所定の低下温度に達するまで前記冷却する手段を前記二次電源に切り換える手段と
を備える時間延長冷却装置。
【請求項16】
一次電源により冷却システムを作動させることと、
前記一次電源の異常を検知することと、
前記一次電源の異常の検知に応答して、二次電源により前記冷却システムを作動させることと
を備える時間延長冷却する方法。
【請求項17】
熱に弱いデバイスの温度を検知することと、
前記熱に弱いデバイスが所定の低下温度に達するまで二次電源により前記冷却システムを作動させることと
をさらに含む請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的に、冷却システムに関し、より詳細には、ライン電源を供給され、熱を発生する電気デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの電気デバイスおよびシステムは、過熱を防止する能動冷却システムを必要とする。受動冷却システムでは、内部部品から発生する熱は、熱抵抗が十分に低い経路を介してより低温の領域まで伝導される。熱抵抗が高すぎるか、または温度差が小さすぎて十分な熱流を支援できない場合、能動冷却システムが採用されねばならない。強制空冷は、この目的に使用される場合が多い。強制空冷は、熱抵抗を効果的に低くし、よって所与量の熱エネルギーの周囲条件に関して温度上昇を少なくする。
【0003】
システムによっては、発熱部品が非常に高温となる可能性がある。多くの場合、部品の内部の温度は、部品が冷却されない限り近隣のパーツを破壊するほどである。例えば、映像プロジェクタバルブの内部の温度は、数千度を超える可能性がある。これらの周囲領域から周囲空気への熱抵抗を、熱源から周囲領域への熱抵抗に比してできる限り低く保つことによって、損傷が防止される。実際、この熱抵抗の不釣り合いにより、小領域に非常に高い温度が閉じ込められる。多くの場合、ファンまたは他の冷却デバイスは、外部熱抵抗をできる限り低く保つために採用される。
【0004】
高温部品を有する能動的に冷却される機器内において、ライン電源が突然に落ちた場合になにが起こるかを考慮することは有用である。部品内に熱がさらに発生しなくとも、部品の熱質量がいくらかの熱エネルギー量を蓄積しているため、それを放散せねばならない。したがって、熱は部品から流出し続ける。能動冷却システムが機能しなくなると、外部の熱抵抗が増し、周囲環境への熱の流れが遅くなり、実際に、外部のさらに幾分か断熱された層が生じる。このことは、高温部品の周りの部分の温度を劇的に上昇させ、この上昇は、破壊的であるおそれがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この問題に対処するために、高温部品を有する多くの電気システムは、特別なパワーダウンサイクルを有し、このサイクルは、発熱部品から電力を即座に取り除くが、高温部品を冷却するのに十分な時間の間、冷却システムを稼動し続ける。全電源が予期せずに落ちる場合、深刻な問題が起こり、通常の冷却サイクルは実行不能となる。映像プロジェクタの場合、電源が突然落ちることおよびその結果としてランプを適正に冷却することができなくなることにより、デバイスの初期故障が生じる。ライン電源が落ちた時であっても、デバイスおよびシステムを制御して冷却する方法が明らかに必要とされている。
【0006】
内燃機関において同様の熱問題が起こり、この場合、熱は、内燃機関がオフにされてから放散されねばならない。米国特許第5,828,967号は、内燃機関をオフにしてからしばらくの間、冷却ファンを稼動し続けるのにバイパスラインを用いる方法を開示している。この場合、ファン電力は、通常、バッテリからもたらされる。バッテリが内燃機関を始動させるのに必要とされるため、電源を切ってからファンを稼動するのに用いられるエネルギー量が最小化される。
【0007】
米国特許第6,472,828号は、バルブをより速くオンにすることができるようにプロジェクタのファン速度を制御する方法を開示している。ファンを最初に低速で稼動させることにより、熱抵抗が瞬時に高くなり、温度を急速に上昇させることが可能となる。次に、ファン速度が増し、通常動作中、過熱を防止する。しかしながら、このシステムは、ライン電源が落ちた時の冷却に対処していない。
【0008】
米国特許第5,938,407号は、全く別の問題に対処している。一次電源が落ちる時に、石炭ストーブの火をできる限り高温に保つことが望まれる。このシステムは、ファンを稼動させる2つのモータを有する。バックアップモータは、機械的にファンと連係し、交流電源がバックアップ回路によって制御される。電源が落ちると、ソレノイドが非通電となるため、スイッチを押下してバックアップ回路を交流電源につなげる。バックアップモータは、回転してファンと接触し、中断されない空気流を確保するようにする。このバックアップシステムは、石炭ストーブ内で燃焼している炭火に十分な酸素が到達して一次電源が復旧するまで確実に炭火を高温に維持するようにする、空気分配ファンを駆動するためのものである。
【0009】
多くのクロックがバッテリバックアップ機能を有する。この場合、時間の保持が熱の懸念よりも問題である。同様に、バックアップ発生器および無停電電源は、一般的に、電源異常時にコンピュータおよび他の重要な機器を稼動させておくのに用いられる。
【0010】
過度の温度が検知されたときに機器への電力を遮断する様々な温度ヒューズおよび他の保護デバイスがある。これらは、電源が落ちた時には機能しない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、ライン電源が落ちた時に電子機器の高温部品の冷却を行うことである。
【0012】
本発明の別の目的は、ある高温部品の蓄積された熱に起因した、ライン電源が落ちた時の電気機器の損傷を防止することである。
【0013】
本発明を含む電気機器は、エネルギー貯蔵デバイスを備えている。このエネルギー貯蔵デバイスは、通常のライン電源動作中にエネルギーを受け取り貯蔵する。ライン電源が落ちると、エネルギー貯蔵デバイスは電力を供給して、熱損傷を防止するのに十分な期間、能動冷却システムを作動させる。
【0014】
エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ、コンデンサ、ぜんまい、フライホイール、圧縮ガスなどが挙げられるが、これらに限定されない1つまたは複数の形態をとることができる。
【0015】
冷却システムは、ファン、液冷システム、ペルチェ素子、冷凍システムなどが挙げられるが、これらに限定されない複数の形態の1つ以上をとることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明を使用するプロジェクタシステム100を示す。本発明は、他の発熱電気システムおよびデバイスにも使用することができることを理解すべきである。
【0017】
プロジェクタは、熱源110、すなわちランプを有する。ランプの温度は、数千度に達する可能性がある。ランプが熱すぎる場合、ランプ自体が破損するとともに、部品付近が破損する可能性がある。したがって、通常動作中、ファン120を用いてランプを冷却する。ファンは、通常は、電源ラインである一次電源130に接続される。
【0018】
最近のプロジェクタでは、ファンは、プロジェクタの電源を切ってから数分間作動し続けてランプを冷却する。しかしながら、電源ラインに故障があれば、依然として損傷が起こる可能性がある。
【0019】
そのため、プロジェクタ100は、二次電源140、例えば、充電式電池も有する。一次電源が異常となった場合、ランプが十分に冷却されたとセンサ160が判定するまで、スイッチ150がファン120を二次電源により作動させることができる。このセンサは、また、ファンの速度を制御してバッテリ寿命を最大にすることができる。
【0020】
好適な実施の形態では、充電式電池は、アクセス可能なコンパートメント170に収容されている。スイッチまたは別の単純なセンサが電池の存在の有無を判定する。電池が取り付けられていないか、または、電池の充電状態が低い場合、聴覚または視覚的に警告を与えることができる。あるいは、ネットワークを用いて、システムオペレータに警告メッセージを送信することができる。
【0021】
本発明の代替の実施の形態は、ファン内に二次電源、センサ、およびスイッチを組み込んでいる。そのように構成されたファンは、時間延長冷却が必要とされるあらゆる場所に設置することができる。
【0022】
同じ効果に機械的エネルギー貯蔵デバイスを使用することも可能である。別の代替の実施の形態では、ファンは、クロックのぜんまいをある張力で巻きつけ、所与のレベルに維持するよう変更される。一次電源が取り外されると、ぜんまいが動力を供給し、いくらかの付加時間の間ファンを回転させる。
【0023】
本発明を好適な実施の形態の例により説明してきたが、様々な他の適合および変更が本発明の精神および範囲内で行われることができることを理解されたい。したがって、添付の特許請求の範囲の目的は、かかるすべての変形および変更を含むことである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による時間延長冷却装置を用いたシステムのブロック図である。
【出願人】 【識別番号】597067574
【氏名又は名称】ミツビシ・エレクトリック・リサーチ・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】201 BROADWAY, CAMBRIDGE, MASSACHUSETTS 02139, U.S.A.
【出願日】 平成16年8月3日(2004.8.3)
【代理人】 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照

【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治

【識別番号】100084010
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 秀利

【識別番号】100094695
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 憲七

【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順

【公開番号】 特開2005−252220(P2005−252220A)
【公開日】 平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願番号】 特願2004−226901(P2004−226901)