| 【発明の名称】 |
導電性材料、電子回路基板、および、電子回路基板の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】大下 浄治
【氏名】九内 淳堯
【氏名】飯田 敏行
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| 【要約】 |
【課題】材料の無駄や加工処理工程の煩雑化を伴うことなく、導電性が比較的高い導電性部分と、それに対する十分な抵抗比率を有する絶縁性部分とを備える電子回路基板を製造する方法、その電子回路基板の製造に用いられる導電性材料などを提供する。
【解決手段】本発明の導電性材料は、一般式(1) |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一般式(1) 【化1】
(上記式中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。また、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。) に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を、 薄膜化した後に加熱処理することによって得られることを特徴とする導電性材料。 【請求項2】 上記Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であることを特徴とする請求項1に記載の導電性材料。 【請求項3】 上記R1およびR2の少なくとも何れかは、一般式(2) 【化2】
(但し、上記式中、−Yは、−O・または−OHである。) に示す構造を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性材料。 【請求項4】 上記導電性材料は、加熱処理される前に、酸素存在下で紫外光が部分的に照射されることによって、上記紫外光が照射された部分が絶縁性を有するものであることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の導電性材料。 【請求項5】 基板と、上記基板上に積層された導電性膜とから構成される電子回路基板であって、 上記導電性膜は、一般式(1) 【化3】
(上記式中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。) に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を上記基板表面に塗布した後、 塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、その後加熱処理することによって、部分的に絶縁性を有するように形成されたものであることを特徴とする電子回路基板。 【請求項6】 上記一般式(1)において、上記Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であることを特徴とする請求項5に記載の電子回路基板。 【請求項7】 上記一般式(1)において、上記R1およびR2の少なくとも何れかは、一般式(2) 【化4】
(但し、上記式中、−Xは、−O・または−OHである。) に示す構造を有していることを特徴とする請求項5または6に記載の電子回路基板。 【請求項8】 基板上に電子回路が形成された電子回路基板の製造方法であって、 基板上に、一般式(1) 【化5】
(上記式中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。) に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を塗布する塗布工程と、 塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射する光照射工程と、 上記光照射工程の後に、上記原料が塗布された基板を加熱処理する加熱処理工程と、 からなることを特徴とする電子回路基板の製造方法。 【請求項9】 上記塗布工程は、スピンコート法によって実施されることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。 【請求項10】 上記加熱処理工程は、高真空化あるいは不活性ガス雰囲気下で実施されることを特徴とする請求項8または9に記載の製造方法。 【請求項11】 上記の製造方法では、上記光照射工程において、紫外光を照射した基板上に絶縁部が形成され、紫外光を照射していない基板上に導電部が形成されることを特徴とする請求項8ないし10の何れか1項に記載の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ポリカルボシランを主成分として含み、電極や電子回路基板などの電子部品の材料として用いられる導電性材料、および、この導電性材料を含む電子回路基板とその製造方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 基板上への電子回路の形成方法に関しては、従来から種々の方法、例えば、導電性物質で形成された導体部の間を機械的な方法によって遮断して回路部を形成する方法、形成した金属膜の一部を化学的な反応を利用して除去し、回路部を形成する方法等が実用化されている。特に、微細加工を必要とするエレクトロニクスの分野では化学的方法が多用されている。 【0003】 化学的方法は導電性物質で形成された導体部の一部を除去することによって回路を形成するため、材料に無駄が発生する、加工ステップが多くなるという欠点があり、簡単な加工ステップで高精度な微細加工が可能な電子回路形成方法の実用化が望まれている。 【0004】 このような要求に応える方法として、近年、有機ケイ素系ポリマー(特にオルガノシラン類)を用いた電子回路形成方法が提案されている。 【0005】 これは、導電性を有するオルガノシラン類に紫外線を照射することによってSi−Siが遮断され、この紫外線照射を空気中で実施する事によって光酸化が起こり、それによって生じたポリオルガノシロキサンが絶縁性を有することを利用して基板上に導電性回路(紫外線の照射部が絶縁性部分、非照射部が導電性部分になる)を形成するという技術である。このような技術を用いた電子回路形成方法としては、例えば特許文献1、特許文献2に示されるような方法が提案されている。 【0006】 特許文献1に示された方法は、オニウム塩類を添加した直鎖状ポリオルガノシラン組成物を基板上にスピンコートし、その一部を露光して、現像処理などをすることによって、ポリオルガノシラン膜のパターニングを行う方法である。この方法によれば、高い解像性は得られる。しかしながら、その精度にも限界があるとともに、溶解物のリンス処理等を行う必要があり、加工処理工程が煩雑になってしまうという問題点がある。 【0007】 特許文献2に示された方法では、先ず、固体ポリオルガノシランと導電性有機ポリマーを主成分として含む薄膜に、部位選択的にコヒーレント光および非コヒーレント紫外光を照射し、さらに導電性を向上させる。その後、酸または酸化性物質でドーピングすることによって、導電性が比較的高い導電部とそれに対する十分な抵抗率比を示す絶縁部とから構成される電子回路を形成することができる。この方法によれば、未露光部位が導電性部分として1.0S/cm以上を有し、露光部位が絶縁性部分として1×10−14S/cmを有する電子回路が得られる。しかしながら、この方法では、コヒーレント光および非コヒーレント光の照射という段階的な光照射が必要であるとともに、その後に酸または酸化性物質のドーピングを行わなければならず、加工処理工程が複雑になってしまうという問題点がある。 【特許文献1】特開平5−230380号公報(公開日:平成5年9月7日) 【特許文献2】特開2001−308415号公報(公開日:平成13年11月2日) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、化学的な方法による電子回路基板の製造において、材料の無駄や加工処理工程の煩雑化を伴うことなく、導電性が比較的高い導電性部分と、それに対する十分な抵抗比率を有する絶縁性部分とを備える電子回路基板を製造する方法、その電子回路基板の製造に用いられる導電性材料、および、このような導電性材料を用いて作製された電子回路基板を提供することを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本願発明者らは、上記の課題について鋭意検討した結果、ケイ素を含むπ電子系ユニットからなるポリカルボシランに対して、フォトマスクを通して紫外光を照射した後に加熱処理すると、露光部が絶縁性を示し、非露光部が導電性を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。 【0010】 すなわち、本発明の導電性材料は、一般式(1) 【0011】 【化1】
【0012】 (上記式中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。また、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を、薄膜化した後に加熱処理することによって得られることを特徴としている。 【0013】 また、本発明の導電性材料において、上記Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であってもよい。 【0014】 また、本発明の導電性材料において、上記R1およびR2の少なくとも何れかは、一般式(2) 【0015】 【化2】
【0016】 (但し、上記式中、−Yは、−O・または−OHである。)に示す構造を有していることが好ましい。 【0017】 また、本発明の導電性材料は、加熱処理される前に、酸素存在下で紫外光が部分的に照射されることによって、上記紫外光が照射された部分が絶縁性を有するものであってもよい。 【0018】 本発明の電子回路基板は、基板と、上記基板上に積層された導電性膜とから構成される電子回路基板であって、上記導電性膜は、一般式(1) 【0019】 【化3】
【0020】 (上記式中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を上記基板表面に塗布した後、塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、その後加熱処理することによって、部分的に絶縁性を有するように形成されたものであることを特徴としている。 【0021】 また、本発明の電子回路基板では、上記一般式(1)において、上記Arは、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基であってもよい。 【0022】 また、本発明の電子回路基板では、上記一般式(1)において、上記R1およびR2の少なくとも何れかは、一般式(2) 【0023】 【化4】
【0024】 (但し、上記式中、−Xは、−O・または−OHである。)に示す構造を有していることが好ましい。 【0025】 本発明の電子回路基板の製造方法は、基板上に電子回路が形成された電子回路基板の製造方法であって、基板上に、一般式(1) 【0026】 【化5】
【0027】 (上記式中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基であり、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を塗布する塗布工程と、塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射する光照射工程と、上記光照射工程の後に、上記原料が塗布された基板を加熱処理する加熱処理工程と、からなることを特徴としている。 【0028】 また、本発明の電子回路基板の製造方法において、上記塗布工程は、スピンコート法によって実施されることが好ましい。 【0029】 また、本発明の電子回路基板の製造方法において、上記加熱処理工程は、高真空化あるいは不活性ガス雰囲気下で実施されることが好ましい。 【0030】 また、本発明の電子回路基板の製造方法では、上記光照射工程において、紫外光を照射した基板上に絶縁部が形成され、紫外光を照射していない基板上に導電部が形成されるというものである。 【0031】 なお、本発明において、「導電性を有する」とは、その属性として導電率が1S/cm以上であることを意味し、「絶縁性を有する」とは、その属性として導電体(導電性を有する部分)との抵抗比率が1×10−7以上、あるいは、その導電率が1×10−7S/cm以下であることを意味する。 【0032】 以上のように、本発明の導電性材料において、上記「導電性を有する」部分の導電率が1S/cm以上であれば、電極や電子回路などのといった電子部品の導電性材料としての実用性を充分に有していると言える。また、本発明の電子回路基板において、上記「導電性を有する」部分の導電率が1S/cm以上であり、かつ、上記「絶縁性を有する」部分の導電体(導電性を有する部分)との抵抗比率が1×10−7以上、あるいは、上記「絶縁性を有する」部分の導電率が1×10−7S/cm以下であれば、電子回路基板としての実用性を充分に有していると言える。 【発明の効果】 【0033】 以上のように、本発明の導電性材料を利用すれば、材料の無駄や加工処理工程の煩雑化を伴うことなく、導電性が比較的高い導電性部分と、それに対する十分な抵抗比率を有する絶縁性部分とを備える電子回路基板を製造することができる。 【0034】 また、本発明の電子回路基板は、上記の導電性材料を利用して得られるものであるため、材料の無駄や加工処理工程の煩雑化を伴うことなく製造することができる。それに加えて、導電性が比較的高い導電性部分と、それに対する十分な抵抗比率を有する絶縁性部分とを備え、充分に実用化が可能な電子回路基板を得ることができる。 【0035】 また、本発明の電子回路基板の製造方法によれば、材料の無駄や加工処理工程の煩雑化を伴うことなく、導電性が比較的高い導電性部分と、それに対する十分な抵抗比率を有する絶縁性部分とを備える電子回路基板を製造することができる。具体的には、従来技術では不可欠であった溶解物のリンス処理や、酸化性物質のドーピング等の後処理を行う必要がなくなり、より簡便な工程で、良好な電気的特性を有する電子回路基板を製造することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0036】 以下、本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこの記載に限定されるものではない。 【0037】 (1)本発明の導電性材料 本発明にかかる導電性材料は、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を、薄膜化した後、加熱処理して得られたものである。ここで、上記一般式(1)中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。また、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。 【0038】 なお、上記R1、R2を構成する炭化水素誘導基には、それぞれ窒素原子が含まれていてもよい。また、上記nは、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーが、一般的なポリマーの範疇に含まれるような整数であれば、特に限定されることはない。しかしながら、上記ポリマーの重量平均分子量は、1,000〜1,000,000の範囲内にあることが好ましいことから、上記nは、5〜5000の範囲内の整数であることが好ましい。上記ポリマーの重量平均分子量が1,000未満の場合、ポリマーの均一な薄膜を基板上に形成しにくいという弊害が発生する。また、上記ポリマーの重量平均分子量が1,000,000を超える場合、当該ポリマーの合成に長時間を要してしまうという問題が発生する。 【0039】 また、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーにおいて、上記Xは1〜3のうちの何れかである。上記Xが1〜3であれば、当該ポリマーを容易に合成することができる。 【0040】 また、上記ポリマーは、ケイ素とπ電子系ユニットから構成されるポリカルボシランであると言うこともできる。上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーは、上述のようにポリシラン類の一種であるポリカルボシラン類に分類される。ポリシラン類は、特許文献2に記載されているように、紫外光を照射することによってSi−Si結合が切断されるが、この紫外光の照射を空気中(すなわち、酸素存在下)で行わせることによって、光酸化が起こり、ポリオルガノシロキサンなどに変換されることが確認されている。 【0041】 そして、上記ポリマーは、上述のような紫外光を照射しない場合には、例えば1000℃以上の高温で加熱処理することによって、ケイ素とπ電子系ユニットからなるポリカルボシランの構造を有する、黒色の導電性物質に変化する。一方、上記ポリマーに対して上述のように空気中で紫外光を照射した後に加熱処理を行った場合には、光酸化が起こり、上記ポリマーは透明の光酸化物に変化する。これによって、光酸化物である上記ポリマーは、絶縁性を有するようになる。 【0042】 以上のように、本発明の導電性材料は、薄膜化された後に加熱処理されたものであり、この加熱処理によって導電性を有するものであると言える。それゆえ、本発明の導電性材料は、薄膜状の電極や、導電性回路の材料として利用することができる。さらに、本発明の導電性材料の原料に含まれる上記ポリマーは、溶解性、加工性に優れている。そのため、本発明の導電性材料は、容易に均一な薄膜形状に加工されることができ、本発明の利用可能性を高めることができる。 【0043】 ここで、上記「薄膜化される」とは、当該導電性材料の厚さが、全体的に0.01〜10μmのほぼ均一な厚さを有する薄い膜状に成形されることを意味する。また、「薄膜化された状態」とは、当該導電性材料の厚さが、全体的に0.005〜10μmのほぼ均一な厚さを有する薄膜状態であることを意味する。そして、本発明の導電性材料を薄膜化するための方法としては、スピンコート法、キャスト法、ディップコート法などを挙げることができる。 また、上記導電性材料の厚さは、上述の0.01〜10μmの範囲内にあれば特に限定されることはないが、電極や電子回路基板の材料として用いる場合には、0.1〜10μmの厚さとすることが好ましく、これによって、電子部品としての使用可能性をより向上させることができる。 【0044】 上述のように本発明の導電性材料は、加熱処理前に酸素存在下で紫外光が照射された場合、その照射部分については絶縁性を示す。従って、本発明の導電性材料は、加熱処理される前に、酸素存在下で紫外光が部分的に照射されることによって、上記紫外光が照射された部分が絶縁性を有するものであってもよい。 【0045】 そして、上記の「紫外光の部分的な照射」を、加熱処理後に得られる導電性材料において、導電性の部分と絶縁性の部分とが所望とする位置に形成されるように行うことによって、基板上に当該導電性材料によって回路がパターニングされた電子回路基板を得ることができる。なお、このような電子回路基板を作製する場合のパターニング方法としては、従来公知の種々の方法を利用することができるが、例えば、フォトマスクなどを使用して基板上にパターニングを行えばよい。 【0046】 続いて、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーに含まれるArについて説明する。上記Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基である。 【0047】 そして、上記Arに相当する2価の炭化水素基または複素環基としてより具体的には、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基を挙げることができる。 【0048】 次に、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーに含まれるR1、R2について説明する。上記R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。なお、上記炭化水素誘導基とは、その構造中に窒素原子が含まれていてもよい炭化水素基のことを意味する。 【0049】 そして、上記R1およびR2の少なくとも何れかは、上記一般式(2)(但し、上記式中、−Yは、−O・または−OHである。)に示す構造を有していることが好ましい。本発明にかかる導電性材料は、上記一般式(2)に示す構造を有することによって、絶縁性部分を形成するための紫外光照射時間を短縮化することができる。 【0050】 本発明における上記ポリマーのより具体な例としては、 一般式(3) 【0051】 【化6】
【0052】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P1とも呼ぶ)、 一般式(4) 【0053】 【化7】
【0054】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P2とも呼ぶ)、 一般式(5) 【0055】 【化8】
【0056】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P3とも呼ぶ)、 一般式(6) 【0057】 【化9】
【0058】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P4とも呼ぶ)、 一般式(7) 【0059】 【化10】
【0060】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P5とも呼ぶ)、 一般式(8) 【0061】 【化11】
【0062】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P6とも呼ぶ)、 一般式(9) 【0063】 【化12】
【0064】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P7とも呼ぶ)、 一般式(10) 【0065】 【化13】
【0066】 に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P8とも呼ぶ)、 などが挙げられる。上記化合物P1〜P8については、後述の実施例に示すように、加熱処理前に紫外光が照射されなかった部分は絶縁性を有し、加熱処理される前に紫外光が照射された部分は絶縁性を有することが実際に示されている。それゆえ、これらの化合物は、電子回路基板として利用することができる。なお、上記化合物P1〜P8の詳しい合成方法については、後述の実施例に示す通りである。 【0067】 (2)本発明の電子回路基板 続いて、本発明の電子回路基板について以下に説明する。 【0068】 本発明の電子回路基板は、基板と、上記基板上に積層された導電性膜とから構成される電子回路基板であって、上記導電性膜は、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を上記基板表面に塗布した後、塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、その後加熱処理することによって、部分的に絶縁性を有するように形成されたものである。 【0069】 ここで、上記一般式(1)中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である、また、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。 【0070】 なお、上記R1、R2を構成する炭化水素誘導基には、それぞれ窒素原子が含まれていてもよい。また、上記nは、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーが、一般的なポリマーの範疇に含まれるような整数であれば、特に限定されることはない。しかしながら、上記ポリマーの重量平均分子量は、1,000〜1,000,000の範囲内にあることが好ましいことから、上記nは、5〜5000の範囲内の整数であることが好ましい。上記ポリマーの重量平均分子量が1,000未満の場合、ポリマーの均一な薄膜を基板上に形成しにくいという弊害が発生する。また、上記ポリマーの重量平均分子量が1,000,000を超える場合、当該ポリマーの合成に長時間を要してしまうという問題が発生する。 【0071】 また、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーにおいて、上記Xは1〜3のうちの何れかである。上記Xが1〜3であれば、当該ポリマーを容易に合成することができる。 【0072】 このように、本発明の電子回路基板に配された導電性膜は、上述の本発明の導電性材料によって形成されている。つまり、本発明の電子回路基板は、基板上に上述の本発明にかかる導電性材料が導電性膜として積層されたものであると言うこともできる。 【0073】 そして、本発明の電子回路基板の導電性膜は、基板上に当該導電性膜の原料が塗布された後、塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射し、その後加熱処理することによって、部分的に絶縁性を有するように形成されたものである。 【0074】 ここで、上記導電性膜を基板上に塗布する場合には、従来公知のスピンコート法などを用いることができる。そして、上記導電性膜の厚さは、0.1〜10μmとすることが好ましい。このような厚さであれば、再現性よく、機械特性の良好な導電性膜を得ることができる。 【0075】 また、本発明の電子回路基板は、基板上に塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射することによって、加熱処理後の段階で、その紫外光照射部分を絶縁性を有するものとすることができる。つまり、本発明の電子回路基板では、塗布された上記原料の表面において、紫外光が照射された部分が導電性を有する部分となり、紫外光が照射されていない部分が絶縁性を有する部分となる。 【0076】 それゆえ、上記「上記原料の表面の所定の位置」は、その後に加熱処理して得られる電子回路基板において、絶縁性を有する部分である。そのため、得られる電子回路基板表面において、導電性を有する箇所としたい部分には、紫外光が照射されないようにし、絶縁性有する箇所としたい部分には、紫外光が照射されるようにすることで、電子回路基板に目的とする回路形状を形成することができる。つまり、本発明の電子回路基板を作製する場合には、目的とする回路のパターン形状に応じて、上記紫外光の照射部分を設定すればよい。この紫外光の照射部分の設定には、従来から回路のパターニングに用いられる方法を適宜使用することができる。その一例として、フォトマスクを使用してパターニングを行うという方法が挙げられる。 【0077】 そして、これによって、本発明の電子回路基板は、「部分的に絶縁性を有する」ことが可能となる。ここで、上記とは、「部分的に絶縁性を有する」とは、基板表面において目的とする回路の形状に導電性の部分と絶縁性の部分とがパターニングされた状態のことを意味する。 【0078】 続いて、上記導電性膜中の上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーに含まれるArについて説明する。上記Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基である。 【0079】 そして、上記Arに相当する2価の炭化水素基または複素環基としてより具体的には、フェニレン基、ピリジレン基、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される2価の炭化水素基または複素環基を挙げることができる。 【0080】 次に、上記導電性膜中の上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーに含まれるR1、R2について説明する。上記R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。なお、上記炭化水素誘導基とは、その構造中に窒素原子が含まれていてもよい炭化水素基のことを意味する。 【0081】 そして、上記R1およびR2の少なくとも何れかは、上記一般式(2)(但し、上記式中、−Yは、−O・または−OHである。)に示す構造を有していることが好ましい。本発明にかかる導電性材料は、上記一般式(2)に示す構造を有することによって、絶縁性部分を形成するための紫外光照射時間を短縮化することができる。 【0082】 本発明における上記ポリマーのより具体な例としては、上記一般式(3)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P1)、上記一般式(4)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P2)、上記一般式(5)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P3)、上記一般式(6)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P4)、上記一般式(7)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P5)、上記一般式(8)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P6)、上記一般式(9)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P7)、上記一般式(10)に示す構造を基本単位として有するポリマー(化合物P8)などが挙げられる。 【0083】 また、上記電子回路基板に用いられる基板の材料としては、従来公知の一般的な電子回路基板の基板材料として使用されるものであれば、特に限定されることはなく用いることができる。このような基板材料としてより具体的には、石英、ガラス、酸化アルミ、アルミナなどを挙げることができる。 【0084】 以上のように、本発明にかかる電子回路基板においては、加熱処理前に紫外光を照射された部分が絶縁性の部分を形成し、加熱処理前に紫外光を照射されていない部分が導電性の部分を形成する。そして、この導電性の部分は、ケイ素とπ電子系ユニットからなるポリカルボシランを主成分として含む材料によって構成されている。一方、絶縁性の部分は、上記ポリカルボシランの光酸化物を主成分として含む材料によって構成されている。 【0085】 (3)本発明の電子回路基板の製造方法 続いて、本発明の電子回路基板の製造方法について以下に説明する。 【0086】 本発明にかかる電子回路基板の製造方法は、基板上に電子回路が形成された電子回路基板の製造方法であって、基板上に、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を塗布する塗布工程と、塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射する光照射工程と、上記光照射工程の後に、上記原料が塗布された基板を加熱処理する加熱処理工程とからなるものである。 【0087】 ここで、上記一般式(1)中、Arは、非置換もしくは置換アリーレン、非置換もしくは置換エテニレン、エチニレン、および、これらの2つ以上の組み合わせからなる群からから選択される2価の炭化水素基または複素環基であり、R1およびR2は、それぞれに独立して水素原子または炭化水素誘導基である。また、Xは1〜3の整数であり、nは整数である。 【0088】 なお、上記R1、R2を構成する炭化水素誘導基には、それぞれ窒素原子が含まれていてもよい。また、上記nは、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーが、一般的なポリマーの範疇に含まれるような整数であれば、特に限定されることはない。しかしながら、上記ポリマーの重量平均分子量は、1,000〜1,000,000の範囲内にあることが好ましいことから、上記nは、5〜5000の範囲内の整数であることが好ましい。上記ポリマーの重量平均分子量が1,000未満の場合、ポリマーの均一な薄膜を基板上に形成しにくいという弊害が発生する。また、上記ポリマーの重量平均分子量が1,000,000を超える場合、当該ポリマーの合成に長時間を要してしまうという問題が発生する。 【0089】 また、上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーにおいて、上記Xは1〜3のうちの何れかである。上記Xが1〜3であれば、当該ポリマーを容易に合成することができる。 【0090】 このように、本発明の電子回路基板の製造方法は、上記(2)の項で説明した本発明の電子回路基板を製造する方法である。以下に、上記製造方法の各工程について説明する。 【0091】 本発明の電子回路基板の製造方法においては、先ず、基板上に上記一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む原料を塗布する塗布工程が実施される。ここで、用いられる上記基板としては、上述の(2)の項で説明した基板と同じ素材のものを使用することができる。 【0092】 また、上記塗布工程は、上述一般式(1)に示す構造を基本単位として有するポリマーを含む溶液を、基板上に薄膜状に積層するという工程である。そして、この工程では、上記ポリマーを含む溶液が、0.1〜10μmの厚さの薄膜状になるように塗布されることが好ましい。なお、ここでの膜の厚さとは、上記ポリマーを含む溶液の溶媒が揮発して膜になった状態の厚さのことを意味する。上記のような厚さに塗布されれば、充分に実用可能な電子回路基板を得ることができる。上記塗布工程において、基板上にほぼ均一で、かつ、上述のような範囲内の膜厚となるように上記原料を塗布するためには、スピンコート法を用いることが好ましい。 【0093】 本発明の電子回路基板の製造方法においては、上記塗布工程の後に、塗布された上記原料の表面の所定の位置に、酸素存在下で紫外光を照射する光照射工程が実施される。ここで、上記原料の所定の位置に紫外光を照射する方法としては、フォトマスクを用いて紫外光を照射する方法を用いることができる。 【0094】 この光照射工程を行うことによって、その後に行われる加熱処理後の段階で、基板上の紫外光照射部分を絶縁性を有する部分とすることができる。つまり、本発明の電子回路基板の製造方法では、上記光照射工程によって、塗布された上記原料の表面のうち、紫外光が照射された部分が導電性を有する部分となり、紫外光が照射されていない部分が絶縁性を有する部分となる。 【0095】 それゆえ、上記「上記原料の表面の所定の位置」は、加熱処理して得られる電子回路基板において、絶縁性を有する部分である。そのため、製造される電子回路基板表面において、導電性を有する箇所としたい部分には、紫外光が照射されないようにし、絶縁性有する箇所としたい部分には、紫外光が照射されるようにすることで、電子回路基板に目的とする回路形状を形成することができる。つまり、本発明の電子回路基板を作製する場合には、目的とする回路のパターン形状に応じて、上記紫外光の照射部分を設定すればよい。この紫外光の照射部分の設定には、従来から回路のパターニングに用いられる方法を適宜使用することができる。 【0096】 本発明の電子回路基板の製造方法においては、上記光照射工程の後に、上記原料が塗布された基板を加熱処理する加熱処理工程が実施される。 【0097】 この加熱処理工程は、高真空化あるいは不活性ガス雰囲気下で実施されることが好ましい。これによって、導電性の高い膜を得ることができる。また、この加熱処理工程における加熱温度は、800〜1500℃の範囲内であることが好ましい。これによって、導電性の高い膜を得ることができる。また、加熱温度を1400℃〜1500℃とすることによって、製造される電子回路基板の導電部の電導度をより向上させることができる。 【0098】 以上のような製造方法を用いることによって、紫外光が照射された基板上に絶縁部(絶縁性の部分)が形成され、紫外光を照射していない基板上に導電部(導電性の部分)が形成された電子回路基板を得ることができる。このようにして得られた電子回路基板では、導電部がケイ素とπ電子系ユニットからなるポリカルボシランを主成分として含む材質から構成され、絶縁部が上記ポリカルボシランの光酸化物を主成分として含む材質から構成されている。なお、本発明の電子回路基板の製造方法では、光照射工程において、酸素存在下で紫外光を照射し、その後に加熱処理工程を行うことで、原料に含まれる上記ポリマーが透明の光酸化物に変化し、絶縁性を有するようになる。 【0099】 本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。 【実施例】 【0100】 以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの記載に限定されるものではない。 【0101】 〔実施例1〕 実施例1では、実施の形態において説明した導電性材料を構成するポリマー(化合物P1〜P8)の合成を行った。以下にその手順および結果をP1から順に示す。 【0102】 (1)化合物P1の合成 上記一般式(3)に示す化合物P1については、以下のような手順で合成した。 【0103】 (a)ポリ{p−[メチル(4−(N−t−ブチル−N−トリメチルシロキシアミノ)フェニル)シリレン]フェニレン}(化合物A)の合成 まず、ポリ{p−[メチル(4−(N−t−ブチル−N−トリメチルシロキシアミノ)フェニル)シリレン]フェニレン}(化合物A)を、以下のような手順で合成した。 【0104】 4−(N−t−ブチル−N−トリメチルシロキシアミノ)フェニルリチウム1.9mmolの5mlTHF溶液に−78℃、ポリ(エトキシメチルシリレン)フェニレン0.14g(0.85mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温に戻し、加水分解した。エーテルで抽出,無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−メタノールから再沈澱して目的のポリマーを0.30g(収率99%)得た。 【0105】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は22,000であり、融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 【0106】 1H-NMR (CDCl3) d -0.06 (s, 9H), 0.77 (s, 3H), 1.07 (s, 9H), 7.20 (d, 2H, J = 7.85 Hz), 7.32 (d, 2H, J = 7.85 Hz) 7.45 (s, 4H); 13C-NMR (CDCl3) d -3.29, -0.25, 26.20, 60.63, 124.47, 130.98, 134.36, 134.43, 137.46, 152.28; 29Si-NMR (CDCl3) d -11.74, 21.31. 元素分析:(C20H29NOSi2)nに対する計算値: C, 67.54; H, 8.22; N, 3.94. 実測値: C, 67.58; H, 8.25; N, 3.96% (b)ポリ{p−[メチル(4−(N−t−ブチル−N−ヒドロキシアミノ)フェニル)シリレン]フェニレン}(化合物B)の合成 続いて、ポリ{p−[メチル(4−(N−t−ブチル−N−ヒドロキシアミノ)フェニル)シリレン]フェニレン}(化合物B)を、以下の手順で合成した。 【0107】 上記の手順で得た化合物A0.10gの5mlTHF溶液に0℃で1.4mgの水と0.03mlのテトラブチルアンモニウムフルオリド(1M)を加えた。30分撹拌した後、室温に戻し、加水分解した。エーテルで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、THF−ヘキサンから再沈澱して目的のポリマーを59.0mg(収率74%)得た。 【0108】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は19,000であり、融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H-NMR (THF-d8) d 0.77 (s, 3H), 1.11 (s, 9H), 7.22 (d, 2H, J = 7.85 Hz), 7.38 (d, 2H, J = 7.85 Hz) 7.48 (s, 4H), 7.51 (s, 1H, OH); 13C-NMR (THF-d8) d -3.27, 26.49, 60.54, 124.64, 131.17, 135.07, 135.17, 138.38, 153.24; 29Si-NMR (THF-d8) d -13.26. IR 3540.1, 3406.1, 3248.9 cm-1 (OH). 元素分析:(C17H21NOSi)nに対する計算値: C, 72.03; H, 7.47; N, 4.94. 実測値:C, 72.04; H, 7.41; N, 4.87% (c)化合物P1の合成 そして、上記の手順で合成したポリ{p−[メチル(4−(N−t−ブチル−N−ヒドロキシアミノ)フェニル)シリレン]フェニレン}10.7mgをエーテル2mlとTHF1mlの混合溶媒に溶解し、ここに室温で0.52gの酸化銀を加えた。12時間撹拌後、不溶成分をろ過し、濃縮すると化合物P1が8.80mg(83%収率)得られた。 【0109】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は11,000であり、融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 ESR g = 2.0062 元素分析:(C17H20NOSi)nに対する計算値:C, 72.29; H, 7.14; N, 4.96 実測値:C, 70.97; H, 7.46; N, 4.16. (2)化合物P2の合成 上記一般式(4)に示す化合物P2については、以下のような手順で合成した。 【0110】 先ず、ポリ{p−[ビス(4−(N−t−ブチル−N−トリメチルシロキシアミノ)フェニル)シリレン]フェニレン}(化合物C)を、以下のような手順で合成した。 【0111】 4−(N−t−ブチル−N−トリメチルシロキシアミノ)フェニルリチウム5.7mmolとポリ(ジエトキシシリレン)フェニレン0.17g(0.85mmol)とを混合した。得られた反応混合物を室温に戻し、加水分解した。エーテルで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−メタノールから再沈澱して目的のポリマーを0.36g(収率74%)得た。 【0112】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は20,000であり、融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H-NMR (CDCl3) d -0.07 (s, 18H), 1.07 (s, 18H), 7.20 (d, 4H, J = 7.25 Hz), 7.35 (d, 4H, J = 7.25 Hz) 7.52 (s, 4H); 13C-NMR (CDCl3) d -0.26, 26.22, 60.63, 124.49, 129.61, 135.50 (two carbons), 136.33, 152.42; 29Si-NMR (CDCl3) d -14.97, 21.33. 元素分析:(C32H48N2O2Si3)nに対する計算値:C, 66.61; H, 8.39; N, 4.86 実測値:66.51; H, 8.31; N, 4.65 続いて、上記の手順で得た化合物Cを用いて、化合物P1の合成における(b)と同様の手順で化合物P2を合成した。その収率は76%であった。 【0113】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は16,100であり、融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H-NMR (THF-d8) d 1.12 (s, 9H), 7.25 (brs, 4H), 7.42 (brs, 4H) 7.53 (s, 2H, OH), 7.56 (s, 4H); 13C-NMR (THF-d8) d 26.90, 60.96, 124.99, 130.05, 136.63 (two carbons), 137.47, 153.78; 29Si-NMR (THF-d8) d -16.24. IR 3535.3, 3230.5 cm-1 (OH). 元素分析:(C26H32N2O2Si)nに対する計算値:C, 72.18; H, 7.46; N, 6.48 実測値:C, 72.17; H, 7.32; N, 6.02 (3)化合物P3の合成 上記一般式(5)に示す化合物P3については、上記化合物P2を用いて、上記化合物P1の合成における(c)と同様の手順で行った。その収率は90%であった。 【0114】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は15,900であり、融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 ESR g = 2.0061 元素分析:(C26H30N2O2Si)nに対する計算値:C, 72.52; H, 7.02; N, 6.51 実測値:C, 72.25; H, 7.14; N, 5.08 (4)化合物P4の合成 上記一般式(6)に示す化合物P4については、以下のような手順で合成した。 【0115】 (a)ポリ{p−[エトキシ(4−トリメチルシリルエチニルフェニル)シリレン]フェニレン}(化合物D)の合成 まず、4−トリメチルシリルエチニルフェニルリチウム2.6mmolの45mlエーテル溶液に−78℃で、ポリ(ジエトキシシリレン)フェニレン0.50gを加えた。得られた反応混合物を室温に戻し、加水分解した。エーテルで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−メタノールから再沈澱して目的のポリマーを0.70g(収率84%)得た。 【0116】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は21,600であり、融点は209−213℃であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H NMR (CDCl3) d 0.21(s, 9H), 1.19 (s, 3H), 3.82 (s, 2H) 7.44 (d, J = 7.85 Hz) 7.53 (d, J = 7.85 Hz) 7.58 (s, 4H). 13C NMR (CDCl3) d -0.08, 18.33, 59.87, 95.59, 104.96, 124.68, 127.91, 131.14, 134.08, 134.56, 135.09. 29Si NMR (CDCl3) d -17.6, -11.0 元素分析:(C19H22OSi2)nに対する計算値: C, 70.75; H, 6.88. 実測値: C, 69.40; H, 6.88 (b)ポリ{p-[(4-シアノフェニル)(4-トリメチルシリルエチニルフェニル)シリレン]フェニレン}(化合物E)の合成 上記(a)で合成したポリ{p−[エトキシ(4−トリメチルシリルエチニルフェニル)シリレン]フェニレン}0.50gの2mlTHF溶液を、−78℃で4−シアノフェニルリチウム3.1mmolのエーテル10mlとTHF5mlとの混合溶液に加えた。得られた反応混合物を室温に戻し、加水分解した。クロロホルムで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−メタノールから再沈澱して目的のポリマー(化合物P4)を0.70 g (収率84%)得た。 【0117】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は12,600であり,融点は300℃以上であった。また,分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H NMR (CDCl3) d 0.06(s, 9H), 7.45-7.59 (m, 12H). 13C NMR (CDCl3) d -0.11, 96.08, 104.62, 118.55, 113.73, 124.87, 128.12, 129.74, 131.21, 132.02, 134.65, 135.65, 135.99, 136.66. 29Si NMR (CDCl3) d -14.56, -17.49. IR nCoC 2156.3 cm-1, nCoN 2206.4, 2230.5 cm-1. 元素分析:(C24H21NSi2)nに対する計算値: C, 75.93; H, 5.53; N, 3.69. 実測値:C, 74.64; H, 5.71; N, 3.61. (c)化合物P4の合成 上記(b)で合成した化合物E0.06g、炭酸カリウム0.06g、メタノール3ml、THF4.5mlの混合物を0℃で5時間撹拌した。加水分解し、クロロホルムで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−メタノールから再沈澱して目的のポリマー(化合物P4)を0.03g(収率62%)得た。 【0118】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は13,200であり,融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H NMR (CDCl3) d 3.12 (s, 1H), 7.25-7.76 (m, 12H). 13C NMR (CDCl3) d 78.82, 83.28, 123.83, 127.37, 129.12, 130.22, 131.24, 131.52, 132.19, 134.72, 135.71, 136.05, 136.64. 29Si NMR (CDCl3) d -14.56. IR nCoC-H 3285.5 cm-1 nCoC 2156.3 cm-1, nCoN2206.4, 2230.5 cm-1. 元素分析:(C21H13NSi)nに対する計算値: C, 82.04; H, 4.26; N, 4.56. 実測値:C, 78.49; H, 4.65; N, 4.07. (5)化合物P5の合成 上記一般式(7)に示す化合物P5については、以下のような手順で合成した。 【0119】 4−シアノフェニルリチウム2.5mmolのエーテル10mlとTHF5mlの混合溶液に−78℃で、ポリ(ジエトキシシリレン)フェニレン0.16gのTHF4ml溶液を加えた。得られた反応混合物を室温に戻し、加水分解した。クロロホルムで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−メタノールから再沈澱して目的のポリマー(化合P5)を0.03g(収率13%)得た。 【0120】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は8500であり、融点は300℃以上であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H NMR (THF-d8) d 7.43-7.69 (m, 12H). 13C NMR (THF-d8) d -0.11, 96.08, 104.62, 118.81, 115.06, 129.16, 131.21, 130.43 133.20, 136.66. 29Si NMR (THF-d8) d -14.31. IR nCoN 2230.5 cm-1.. 元素分析:(C20H12N2Si)nに対する計算値: C, 77.88; H, 3.92; N, 9.09. 実測値:C, 75.19; H, 4.66; N, 9.04. (6)化合物P6の合成 上記一般式(8)に示す化合物P6については、以下のような手順で合成した。 【0121】 フェニルリチウム4.4mmolの4.4mlシクロヘキサン溶液を−78℃でポリ(エトキシメチルシリレン)フェニレン0.66gの40mlエーテル溶液に加えた。得られた反応混合物を室温に戻し、加水分解した。エーテルで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−メタノールから再沈澱して目的のポリマー(化合物P6)を0.44g(収率56%)得た。 【0122】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は16,000であり、融点は218−224℃であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 【0123】 1H-NMR (CDCl3) d -0.79 (s, 3H), 7.25-7.47 (m, 9H); 13C NMR (CDCl3) d -3.3 127.8, 129.3, 134.5, 135.2, 135.8, 137.1; 29Si-NMR (CDCl3) d -11.4. 元素分析:(C13H12Si)nに対する計算値: C, 79.53; H, 6.16 実測値: C, 79.49; H, 6.25 (7)化合物P7の合成 上記一般式(9)に示す化合物P7については、以下のような手順で合成した。 【0124】 4−(1,1,2,2−テトラメチル−2−フェニルジシラニル)フェニルリチウム0.9mmolの8mlエーテル溶液に−78℃で、ポリ(エトキシメチルシリレン)フェニレン0.12g(0.73mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温に戻し、加水分解した。エーテルで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−シソプロピルアルコールから再沈澱して目的のポリマー(化合物P7)を0.22g(収率79%)得た。 【0125】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は23,000であり、融点は180−189℃であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H NMR (CDCl3) d 0.27 (s, 6H, SiMe2), 0.29 (s, 6H, SiMe2), 0.77 (s, 3H, SiMe), 7.23 (br.s, 3H, ring protons), 7.33 (br.s, 4H, ring protons) 7.41 (d, 2H, J = 6.52 Hz, ring protons), 7.47 (s, 4H, ring protons); 13C NMR (CDCl3) d -3.99 (SiMe2), -3.85 (SiMe2), -3.52 (SiMe), 127.65, 128.38, 133.19, 133.52, 133.81, 134.38, 134.51, 135.65, 137.18, 138.91, (ring carbons); 29Si NMR (CDCl3) d -21.78 (SiMe2), -21.74 (SiMe2),-11.43 (SiMe). 元素分析:(C23H28Si3)nに対する計算値: C, 71.06; H, 7.26. 実測値: C, 71.18; H, 7.21. (8)化合物P8の合成 上記一般式(10)に示す化合物P8については、以下のような手順で合成した。 【0126】 マグネシウム48.6mg(2.0mmol)と1,2−ビス(p−ブロモフェニル)テトラエチルジシラン484mg(1.0mmol)をTHF2.5ml中50℃に加熱し、マグネシウムが完全になくなるまで攪拌した。これを室温まで放冷させた後、2,5−ジブロモピリジン236mg(1.0mmol)とジクロロ(ジフェニルホスフィノエタン)ニッケル(II)5.3mg(1.0mol%)を加え、真空下で完全に脱気した後密封した。この封管を150℃で80時間加熱した後、加水分解した。クロロホルムで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、クロロホルム−エタノールから再沈澱して目的のポリマー(化合物P8)を0.25g(収率63%)得た。 【0127】 GPC分析より得られたポリマーの重量平均分子量は20,000であり、融点は211−228℃であった。また、分光分析と元素分析によって構造を確認した。結果を以下に示した。 1H NMR (CDCl3) d 0.94-1.20 (br.s, 20H, SiEt2), 7.43-7.67 (m, 6H, ring protons), 7.78-7.88 (m, 1H, ring proton) 7.93-8.08 (m, 3H, ring protons), 8.95-9.04 (br.s, 1H, ring proton); 13C NMR (CDCl3) d 3.61 (SiEt2), 8.14 (SiEt2), 120.2, 125.9, 126.0, 134.7, 134.9, 135.0, 135.2, 137.3, 138.4, 138.5, 138.7, 147.9, 156.1. (ring carbons); 29Si NMR (CDCl3) d -15.42. 元素分析:(C25H31NSi2)nに対する計算値: C, 74.75; H, 7.78; N, 3.49. 実測値: C, 74.72; H, 7.78; N, 3.30. 〔実施例2〕 実施例2では、上記の実施例1で合成した化合物P1〜P8を石英基板上に薄膜状態で塗布し、紫外光を照射した後加熱処理することによって、基板上に所定形状の回路が形成された電子回路基板を作製した。そして、作製された電子回路基板を用いて、その紫外光非照射部(すなわち、導電性の部分)および紫外光照射部(すなわち、絶縁性の部分)の各電導度を測定した。その具体的な手順について以下に説明する。 【0128】 化合物P1の2g/lクロロフォルム溶液から、2000rpmで石英基板上にスピンコートして、約100nmの膜厚の薄膜を作製した。この薄膜に空気中で20μmのフォトマスクを通して、6W水銀ランプを用いて紫外光を20時間照射した。得られた薄膜を1200℃で10−5torrの真空下、4時間加熱処理した。2端子法で電導度を測定したところ、紫外光非照射部は230S/cmの電導性を示したが、紫外光照射部は10−7S/cm以下の電導度しか示さなかった。 【0129】 この結果から、紫外線非照射部が炭素を多く含む導電体になったのに対して、紫外線照射部がその後の焼成によってシリカを主生成物とする無機物に変化して絶縁体になったことが考えられる。 【0130】 また、本実施例2では、化合物P1〜P8を用いて、加熱処理時の加熱温度および加熱処理時間を適宜変化させて、同様の電子回路基板作製した。そして得られた電子回路基板を用いて、その紫外光非照射部(すなわち、導電性の部分)および紫外光照射部(すなわち、絶縁性の部分)の各電導度を測定した。 【0131】 すなわち、P1〜P8の何れかの化合物の2〜3g/lクロロホルム溶液から、2000〜3000rpmで石英基板上にスピンコートして、数十から数百nmの薄膜を作製した。この薄膜に空気中でフォトマスクを通して6W水銀ランプを用いて、紫外光を10〜40時間照射した。得られた薄膜を1000〜1200℃で真空下加熱処理した。電導度は、上述の2端子法で測定した。 【0132】 本実施例2の結果については、以下の表1にまとめて示す。 【0133】 【表1】
【0134】 以上のように、P1〜P8の全てのポリマー化合物を用いて作製した電子回路基板について、紫外光非照射部が導電性を有し、紫外光照射部が絶縁性を有することが確認された。この結果から、紫外線非照射部が炭素を多く含む導電体になったのに対して、紫外線照射部がその後の焼成によってシリカを主生成物とする無機物に変化して絶縁体になったことが考えられる。 【0135】 また、加熱処理時の加熱温度については、1000℃の場合に比べて、1200℃の場合の方が紫外光非照射部の電導度がより高い値を示すことが確認された。つまり、1200℃加熱処理を行う方が、得られる電子回路基板の紫外非照射部の導電性の度合いを向上させることができることが確認された。また、加熱処理の時間については、より長い時間(4時間)をかけることによって、得られる電子回路基板の紫外非照射部の導電性の度合いを向上させることができることが確認された。 【産業上の利用可能性】 【0136】 本発明にかかる導電性材料、電子回路基板およびその製造方法は、化学的方法による電子回路基板の製造、特に、スピンコート法等の既知の方法によって薄膜化したポリマーの所定部位を酸素存在下で紫外光によって露光し、その後加熱処理して、非露光部を導電部に、露光部を絶縁部とする電子回路基板の製造に有効に利用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】504136568 【氏名又は名称】国立大学法人広島大学
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| 【出願日】 |
平成16年3月8日(2004.3.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080034 【弁理士】 【氏名又は名称】原 謙三
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| 【公開番号】 |
特開2005−252208(P2005−252208A) |
| 【公開日】 |
平成17年9月15日(2005.9.15) |
| 【出願番号】 |
特願2004−64789(P2004−64789) |
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