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【発明の名称】 基板異常検出システム
【発明者】 【氏名】五十嵐 光彦
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【要約】 【課題】電子デバイス及びCPUが実装された基板の異常の有無を検出することを可能にした基板異常検出システムを提供する。

【解決手段】半導体回路を含んだ電子デバイス22〜24とCPU21とを少なくとも備えた電子基板20を起動させるとともに、その電子基板20の駆動が正常になされているかどうかの検査情報をCPU21から採取する検査用パソコン10と、検査用パソコン10により採取された検査情報が当該電子基板及び前記電子デバイスと関連付けて格納される管理データベース41とを備えたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体回路を含んだ電子デバイスとCPUとを少なくとも備えた電子基板を起動させるとともに、その電子基板の駆動が正常になされているかどうかの検査情報を前記CPUから採取する検査用情報処理装置と、
前記検査用情報処理装置により採取された検査情報が当該電子基板及び前記電子デバイスと関連付けて格納される管理データベースと
を備えた基板異常検出システム。
【請求項2】
前記検査用情報処理装置は、前記CPUに対して前記電子デバイスで用いられているコマンドで当該電子デバイスを駆動させて、駆動が正常になされているかどうかの検査情報を前記CPUから採取することを特徴とする請求項1記載の基板異常検出システム。
【請求項3】
前記管理データベースには、正常に駆動されていないと判断された前記電子デバイスが修理されたときに、当該電子デバイスの修理情報が格納されることを特徴とする請求項1又は2記載の基板異常検出システム。
【請求項4】
前記管理データベースには、少なくとも、製品の番号と、当該製品に含まれる前記電子基板の番号とが関連づけられて格納され、各電子基板の情報として検査情報及び修理されたときの修理情報が格納されることを特徴とする請求項3記載の基板異常検出システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタ等の電子機器に搭載される電子基板の異常の有無を検出する基板異常検出システムに関し、特に、CPU及び半導体装置を含んだ電子デバイスが実装された基板の異常検出に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクタ、リアプロジェクタ等に搭載される基板には各種の電子デバイスが実装されているが、その電子デバイスが正常に機能しているかどうかについては製造の段階では把握しがたく、例えばランプの点灯動作をさせてみて初めて電子デバイスが異常であることが分かるというのが現状であった。或いは、制御装置から見た通信の種類(2線シリアルや3線シリアルなど等)のみの異常を通信コマンドで返したり、或いは少ないLED点灯の組み合わせにより異常を検知していた。一方、電子機器の異常を検出するものとして、例えば機器のエラーの内容を個別に詳しく検出して表示して迅速に対処できるようにしたものがある(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−262723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
プロジェクタ、リアプロジェクタ等の製造において、例えばランプの点灯動作をさせてみて初めて電子デバイスが異常であることが分かるという状態や、制御装置から見た通信の種類のみの異常を通信コマンドで返したり、或いは少ないLED点灯の組み合わせにより異常を検知したのでは、どの電子デバイスに異常があったのか分からず、異常があった電子デバイスを特定するのに時間がかかるという問題点があった。また、電子機器のエラーの内容を個別に詳しく検出して表示して迅速に対処できるようにしたもの(例えば特許文献1)については、製品が完成した使用状態おけるエラーを対象としており、製造過程にある電子デバイスを対象としていないので、上記のプロジェクタ等の電子機器の製造過程においては適用することができない。
【0004】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、電子デバイスが実装された基板の異常の有無を検出することを可能にした基板異常検出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る基板異常検出システムは、半導体回路を含んだ電子デバイスとCPUとを少なくとも備えた電子基板を起動させるとともに、その電子基板の駆動が正常になされているかどうかの検査情報を前記CPUから採取する検査用情報処理装置と、前記検査用情報処理装置により採取された検査情報が当該電子基板及び前記電子デバイスと関連付けて格納される管理データベースとを備えたものである。本発明においては、前記検査用情報処理装置により採取された検査情報が、管理データベースに、当該電子基板及び前記電子デバイスと関連付けて格納されるので、製造段階の電子デバイスの検査情報の詳細を把握することができ、異常があった場合には電子デバイス単位で対処することが可能になっており、迅速な対応が可能になっている。また、電子デバイス単位での検査情報が管理データベースに格納されるので、電子デバイス単位で検査履歴を把握することができる。
【0006】
本発明に係る基板異常検出システムにおいて、前記検査用情報処理装置は、前記CPUに対して前記電子デバイスで用いられているコマンドで当該電子デバイスを駆動させて、駆動が正常になされているかどうかの検査情報を前記CPUから採取する。本発明においては、前記検査用情報処理装置が、前記CPUに対して前記電子デバイスで用いられているコマンドで当該電子デバイスを駆動させており、実際の駆動に近い状態が得られるので、駆動が正常になされているかどうかの検査情報が高精度に得られる。
【0007】
本発明に係る基板異常検出システムにおいて、前記管理データベースには、正常に駆動されていないと判断された前記電子デバイスが修理されたときに、当該電子デバイスの修理情報が格納される。本発明においては、電子デバイス単位の修理情報が前記管理データベースに格納されるので、電子デバイスの修理履歴を把握することができる。
【0008】
本発明に係る基板異常検出システムにおいて、前記管理データベースには、少なくとも、製品の番号と、当該製品に含まれる前記電子基板の番号とが関連づけられて格納され、各電子基板の情報として検査情報及び修理されたときの修理情報が格納される。本発明においては、製造後の製品に故障等の不具合があった場合には、管理データベースのデータを検索することにより、製造段階での履歴が得られ、迅速な対応が可能になっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施形態1.
図1は本発明の実施形態1に係る基板異常検出装置及びその関連の機器のシステム構成図である。検査用PC(検査用情報処理装置)10は検査対象となっている基板20と接続される。基板20には、例えばCPU21、電子デバイス22〜24及び入出力ポート(シリアルインターフェース)25が実装されている。また、基板20には更にLED等の表示装置26が搭載さされており、CPU21による検査結果が表示されるように構成されている。検査用PC10は入出力ポート25を介して基板20のCPU21とシリアルデータの授受を行う。なお、CPU21には検査用のプログラムが予め組み込まれているものとする。検査用PC10はLAN30を介してサーバ40と接続されており、サーバ40は管理データベース41が接続されており、サーバ40を介して管理データベース41にアクセスすることができるようになっている。また、このサーバ40にはLAN30を介して、例えば製造工程の全体を管理する管理コンピュータ50が接続されており、管理コンピュータ50はサーバ40を介して管理データベース41に、製造工程の全体を管理する上で必要なデータを書き込む。例えば管理データベース41には、製造開始前に搭載主要部品のロット番号・数量等が格納される。また、製造オペレータは、現在製造されている製品のシリアル番号をサーバ40に格納しておくものとし、検査用PC10からの検査情報が送信してきたときに、シリアル番号と検査情報とをリンクして管理データベース41に格納する。
【0010】
図2は管理データベース41のデータの一例を示した図であり、検査対象の基板20のシリアル番号や、その基板に実装された電子デバイスについての検査結果が格納されるように構成されている。
【0011】
図3は検査用PC10により基板20を検査するときの処理過程を示したフローチャートである。
まず、製造オペレータの操作により又は自動的に基板20のシリアル番号を検査用PC10に入力すると(S1)、検査用PC10は製造工程用モード(検査モード)で基板20を起動させる(S2)。なお、ここでは製品(基板)の起動時間が長くならないように、製造工程用モード(又は制御装置のポートチェック)で基板20(CPU21)を起動させるようにする。基板20のCPU21は入出力ポート25を介して製造工程用モード用の起動信号を受信すると起動し、予め設定されている検査用のプログラムに従って演算処理を開始する。ここで、検査用PC10は電子デバイス22〜24を特定するための計数としてn=1と設定し(S3)、CPU21は計数n(=1)に相当する電子デバイス1(22)の検査をする(S4)。この検査においては、例えば電子デバイス1(22)で使用されているコマンドを供給して正常に動作しているかどうかを確認する。CPU21はこの検査情報を入出力ポート25を介して送信し、検査用PC10はその検査情報を採取し(S5)、更に、サーバ40に送信して管理データベース41に格納させる(S6)。検査用PC10はこの検査結果について異常が無ければ、上記のシリアル番号の基板20の電子デバイスが全て検査されたかどうかを判断し(S8)、電子デバイスが全て検査されていない場合には、次に検査する電子デバイス2(23)を特定するための計数をインクリメントし(n=n+1)(S9)、上記の処理(S4)〜(S8)を繰り返す。
【0012】
CPU21は上記の処理において異常があると判断したときには表示装置26に表示する。例えば表示装置26にはエラーとなった機能のデバイスアドレス、デバイスサブアドレスを表示する。これにより例えば製造ラインの製造オペレータがどの電子デバイス22〜24に異常があったかを把握することができる。また、検査用PC10においても検査結果に異常あるとその旨を表示する(S10)。製造オペレータは、検査結果が異常であることを把握すると、検査用PC10を操作して管理データベース41を検索し、該当する電子デバイスの検査結果を分析し、例えばその異常が検査部品由来か製造由来かを判定し、修正する(S11)。そして、作業者は検査用PC10を操作してその修理情報を管理データベース41に送り出す。これによって、管理データベース41には電子デバイスに毎に、検査結果やそれに対応する修理内容が格納されることになる。例えば図2に示されるように、電子デバイス1(23)について「アドレス×××の書き込みNG」、電子デバイス2(23)について「アドレス×××の読み込みNG」という具合に検査情報を格納していく。また、その異常を是正するために行った処理を修理内容(図示せず)を同様にして格納させる。異常があると判断された電子デバイスについての修理が終わると、その電子デバイスの検査を再び行うことになる(S4〜S8)。
【0013】
以上のように本実施形態1においては、製造段階で電子デバイスの単位で検査を行い、且つその異常内容を把握するようにしたので、電子デバイスに異常があった場合には適切に且つ迅速に対応することができ、結果として製品の完成に要する時間を短縮させることができる。特に、プロジェクタ、リアプロジェクタ等のようにランプが点灯動作をさせてみて初めて電子デバイスが異常であることが分かるというものに、本実施形態が適用されると、その効果には顕著なものがある。また、プロジェクタ、リアプロジェクタ等の電子デバイスのように、電子デバイス相互に依存性がなく、電子デバイスがシリーズに配置されて機能するものについても、本実施形態が適用されると、その効果には顕著なものがある。
【0014】
また、管理データベース41には電子デバイスの検査結果やそれに対応する修理内容が製造過程おいて蓄積されるので、現在製造ロットで流れている製品又は部品コードのロット番号と上記の検査情報とを使うことにより、納入部品品質、基板製造品質を管理し、不具合が発生した場合には当該部品又は基板をトレースすることが可能になっている。
【0015】
なお、上述の実施形態1においては、基板20にLED等の表示装置26が搭載されている例について説明したが、本発明においては表示装置26の搭載を省略してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態1に係る基板異常検出装置及びその関連の機器のシステム構成図。
【図2】管理データベースのデータの一例を示した図。
【図3】基板を検査するときの処理過程を示したフローチャート。
【符号の説明】
【0017】
20 基板、22〜24 電子デバイス、25 入出力ポート、26 表示装置、40 サーバ、41 管理データベース、50 管理コンピュータ。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿2丁目4番1号
【出願日】 平成16年3月8日(2004.3.8)
【代理人】 【識別番号】100085198
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 久夫

【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清

【識別番号】100061273
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治

【識別番号】100070563
【弁理士】
【氏名又は名称】大村 昇

【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫

【公開番号】 特開2005−252189(P2005−252189A)
【公開日】 平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願番号】 特願2004−64453(P2004−64453)