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【発明の名称】 プリント基板収納シェルフ構造
【発明者】 【氏名】浦田 克也
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【氏名】宮本 学
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内

【要約】 【課題】プリント基板を複数枚収納するプリント基板収納シェルフ構造に関し、プリント基板の冷却効果を増大し、又組み立ても容易とする。

【解決手段】プリント基板11を複数枚収納するプリント基板収納シェルフ構造に於いて、プリント基板11の上端に設けた吊り下げ金具14をガイドする為のガイド溝を有する吊り下げ部を上側に配置し、この吊り下げ部により吊り下げ状態で挿入したプリント基板11の前端下部をガイドしてバックボード2のコネクタ10に、プリント基板11のコネクタ13を挿入するようにガイドするガイド板9を、バックボード2のコネクタ10の下部の連結金具4上に配置した構成を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板を複数枚収納するプリント基板収納シェルフ構造に於いて、
前記プリント基板の上端に設けた吊り下げ金具をガイドする為のガイド溝を有する吊り下げ部を上側に配置し、該吊り下げ部により吊り下げ状態で挿入した前記プリント基板の前端下部をガイドしてバックボードのコネクタに該プリント基板のコネクタを挿入するようにガイドするガイド板を、前記バックボードのコネクタの下部の連結金具上に配置した構成を有する
ことを特徴とするプリント基板収納シェルフ構造。
【請求項2】
前記プリント基板の挿入方向と直交する方向に間隔をおいて複数の連結金具を配置し、該連結金具の下面に前記吊り下げ部を設けたことを特徴とする請求項1記載のプリント基板収納シェルフ構造。
【請求項3】
前記プリント基板を挿入した後に、該プリント基板の少なくとも下端の留め金具で固定する構成の連結金具を前面下部に設けたことを特徴とする請求項1記載のプリント基板収納シェルフ構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、各種電子回路部品を搭載したプリント基板を複数枚収納するプリント基板収納シェルフ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の装置は、電子回路部品を搭載したプリント基板を複数枚シェルフに挿入し、そのシェルフを複数個、ラック(又は架)に収納して構成する場合が一般的である。例えば、図6は、プリント基板収納シェルフ構造に挿入するプリント基板を主として示すもので、シェルフのバックボード101のコネクタ102と、プリント基板103との関係を示している。プリント基板103は、半導体集積回路等の電子回路部品104を複数搭載し、バックボード101のコネクタ102に接続する為のコネクタ105と、挿入後に固定する為の留め金具106,107とを含む構成を有し、シェルフ(全体構成は図示を省略)に挿入して、シェルフのバックボード101のコネクタ102に、プリント基板103のコネクタ105を挿入して、留め金具106,107により、シェルフから抜け出さないように固定する。プリント基板103間は、バックボード101のコネクタ102間の配線を介して接続される。
【0003】
このようなプリント基板は、シェルフの上下のガイド溝に沿って挿入する構成が一般的である。図7はそのガイド溝を有する従来例の概略斜視図であり、シェルフ110は、コネクタ112を設けたバックボード111と、ガイド溝116を有する複数のガイドレール117と、これらのガイドレール117を支持する連結金具118とを有し、各種の電子回路部品114を搭載し、端部にコネクタ115を有するプリント基板113を、上下のガイドレール117のガイド溝116によってガイドして、矢印方向に挿入する。
【0004】
又装置の小型化の要求に従って、シェルフに挿入できるプリント基板の枚数を増加する傾向にある。その為、シェルフは、例えば、図8に示すような構成となっている。同図に於いて、120はシェルフ、121はバックボード、122はコネクタ、123はプリント基板、124は電子回路部品、125はコネクタ、127はガイドレール、128はガイドレール間の間隔、129はシェルフ相互間の接続等に用いるインタフェースコネクタを示す。ガイドレール127は、プリント基板123をガイドする為のガイド溝を有するので、プリント基板123の厚さより幅が広い構成となり、又ガイドレール127間の間隔128は、シェルフ120の寸法が同一であれば、プリント基板123の枚数を増加するに従って狭くなる。
【0005】
又プリント基板をシェルフに挿入する時のみ、プリント基板の上部を吊り下げ状態でガイドするガイドレールをシェルフの上部に設け、そのガイドレールと、下部のガイド溝とにより、プリント基板をガイドして挿入し、挿入した後は、ガイドレールを取り除いて、抑え板により、プリント基板を固定するシェルフも知られている(例えば、特許文献1参照)。又シェルフの下部に、ガイド溝を有するガイドレールを設け、プリント基板の挿入方向と直交する方向に延長する基板棚の前記ガードレールに対向する位置にガイド溝を形成して、上下のガイド溝に沿ってプリント基板を挿入するシェルフも知られている(例えば、特許文献2参照)又プリント基板の内層積層板の両側の外層積層板を延長して、外層積層板間に溝を形成し、シェルフに、凸部を有するガイドレールを設けて、そのガイドレールの凸部が、外層積層板間の溝によりガイドされる構成も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】実願昭60−56646号(実開昭61−173188号公報)
【特許文献2】特開昭63−314896号公報
【特許文献3】特開平5−335761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
装置の小型化の要望に伴って、半導体集積回路の大規模化と、プリント基板の高密度実装と、シェルフへのプリント基板の挿入枚数の増加とが進められている。又無線通信装置等の各種の装置は、複数のシェルフをラックに搭載して構成するものである。従って、高密度実装に伴って単位面積当たりの発熱量が増加し、効率の良い冷却手段が必要となる。又EMI(Electro−Magnetic Interference)対策等により、背面が密封された構成のラックに、複数個のシェルフを相互に接続して組み込む必要が生じている。
【0007】
その場合、ラックの背面が開放型であると、複数のシェルフを組み込み、背面側からシェルフ相互間の接続が可能であるが、前述のように、背面密封型のラックの場合は、ラックにシェルフを固定する前に、シェルフ相互間の接続を行う必要がある。その場合、シェルフの底面側は、例えば、ガードレールが狭い間隔で配置されているから、シェルフをラックに固定した後は、シェルフのバックボード間の接続等を行う為の空間が全くないことになる。その為、シェルフ相互間の接続を行った後、ラックに取り付けることになる。
【0008】
例えば、図9の(a)に示すように、背面が密封され、その背面上部にコネクタ142を有するプリント基板141を有するラック140に、複数個のシェルフ130−1〜130−4を組み込む場合、先ず最上段のシェルフ130−1に対して、そのバックボードに設けたインタフェースコネクタ131(図8のインタフェースコネクタ129参照)に、コネクタ142との間を接続するコード132と、コネクタ134,135を設けたコード133とを接続する。
【0009】
この接続状態として、図9の(b)に示すように、シェルフ130−1をラック140に固定する。そして、2段目のシェルフ130−2のバックボードに設けたインタフェースコネクタ(シェルフ130−1のインタフェースコネクタ131と反対に下側に設けている)に、コード133の中間位置のコネクタ134を接続した後、このシェルフ130−2をラック140に固定する。
【0010】
次に、図9の(c)に示すように、3段目のシェルフ130−3のバックボードのインタフェースコネクタに、コネクタ137,139をそれぞれ有するコード136,137を接続し、そのコネクタ137を、コネクタ135と接続した後、このシェルフ130−3をラック140に固定する。次に、図9の(d)に示すように、シェルフ130−4のバックボードのインタフェースコネクタに、コネクタ139を接続して、このシェルフ130−4をラック140に固定する。
【0011】
従って、背面密閉型のラックに対する複数個のシェルフの組み込み作業が煩雑であり、又シェルフ相互間を接続する為に要するコード長に比較して、接続作業を容易とする為に余分な長さのコードを用意する必要があり、更に組み立て後の余分の長さのコードの固定も困難な問題がある。
【0012】
又シェルフに挿入されたプリント基板間に冷却空気が通って、電子回路部品等を冷却するものであるが、挿入枚数の増加に従ってプリント基板の間隔が狭くなり、更にプリント基板に対するガードレールが、プリント基板の厚さより大きい幅を有するものであるから、冷却空気の通路は更に狭くなる。そこで、冷却を良好とする為に風量を増加することが考えられる。しかし、風量を増加する為には、冷却ファンの大型化又は回転数の上昇を行うことが必要となり、その結果、騒音が大きくなる問題がある。
【0013】
本発明は、前述の問題点を解決するもので、プリント基板の冷却効果を増大し、又組み立ても容易とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、プリント基板を複数枚収納するプリント基板収納シェルフ構造に於いて、プリント基板の上端に設けた吊り下げ金具をガイドする為のガイド溝を有する吊り下げ部を上側に配置し、この吊り下げ部により吊り下げ状態で挿入したプリント基板の前端下部をガイドしてバックボードのコネクタに、プリント基板のコネクタを挿入するようにガイドするガイド板を、バックボードのコネクタの下部の連結金具上に配置した構成を有するものである。
【0015】
又プリント基板の挿入方向と直交する方向に間隔をおいて複数の連結金具を配置し、これらの連結金具の下面に、プリント基板の吊り下げ金具をガイドする吊り下げ部を設けることができる。
【0016】
又プリント基板を挿入した後に、このプリント基板の少なくとも下端の留め金具で固定する構成の連結金具を前面下部に設けることができる。
【発明の効果】
【0017】
プリント基板の下部をガイドする為のガイドレールを完全に省略できるから、下面を全くの空間とすることも可能となり、冷却通風路の障害物が少なくなることによって、プリント基板上の電子回路部品の冷却効率を向上することができる。又プリント基板を吊り下げる構成も簡単であり、部品点数の削減によりコストダウンを図ることができる。又下面が開放状態であるから、ラックに組み込む場合のシェルフ相互間の接続が容易となり、組み込みの順序は任意となり、従って、増設する場合に、任意の位置にシェルフを増設することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
プリント基板の上端に設けた反り防止用の金具を利用して構成した吊り下げ金具をガイドする為のガイド溝を有する吊り下げ部を上側に配置し、この吊り下げ部により吊り下げ状態で挿入したプリント基板の前端下部を、バックボードのコネクタに近くなった時にガイドして、プリント基板のコネクタを挿入できるようにしたガイド板を、バックボードのコネクタの下部の連結金具上に配置した構成を有するものである。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1の概略斜視図を示し、1はシェルフ、2はバックボード、3は側板(反対側の側板は図示を省略)、4〜7は連結金具、8はガイドレール、9はガイド板、10hはコネクタ、11はプリント基板、12は電子回路部品、13はコネクタ、14は吊り下げ金具を示す。プリント基板11は、断面略T字状の吊り下げ金具14により、ガイドレール8のガイド溝に挿入して吊り下げ状態とし、バックボード2のコネクタ10に近い位置で、プリント基板11の前部の下側をガイド板8によりガイドして、バックボード2のコネクタ10に、プリント基板11のコネクタ13を挿入する。又ガイドレール8は、その長さ方向に沿って複数個に分断した構成とすることができる。又側板3の前端と、連結金具5,7とにより、シェルフ1の前部の枠を構成することができる。
【0020】
図示のように、シェルフ1の本体構成は、バックボード2の側板3と連結金具4〜7とからなり、シェルフ1の底面は、ガイドレール等を全く省略して、開放空間とした構成とすることができる。それにより、プリント基板11に対する冷却通風路の障害物が減少して、少ない風量で電子回路部品12等の冷却が可能となり、騒音を低減することができると共に、ラックにシェルフ1を固定した後でも、そのシェルフ1の底面から手を入れてインタフェースコネクタへの接続作業が可能となる。従って、従来例の組み立て手順に比較して非常に簡単となり、ラックの任意の位置に固定することができるから、増設等が容易となる。又シェルフ相互間を接続するコードを短くすることができる。
【0021】
図2は、プリント基板の概略斜視図を示し、プリント基板21は、電子回路部品22を搭載し、左端にコネクタ23を設け、右端の上下に留め金具25,26を設け、上端に吊り下げ金具27を設け、下端に反り防止用の金具28を設けた構成を有する場合を示している。電子回路部品22やコネクタ23は、既に知られている構成とすることができるものであり、又比較的大型のプリント基板は、反り防止の金具を周辺に設ける場合が一般的であるから、プリント基板21の上端の吊り下げ金具27は、この反り防止用金具を兼用した構成とすることができる。又プリント基板21の右端の上下の留め金具25,26は、シェルフの上下の枠構造に対応した構成とすることができるもので、プリント基板21をシェルフに挿入した後、その上下の枠にスナップアクション等の構成により固定することができる。
【0022】
図3は、ガイド板と吊り下げ部とを示すもので、(a)はガイド板31の一部の上面図、(b)は吊り下げ部35の一部の上面図、(c)は吊り下げ部35の一部の側面図を示し、ガイド板31は、図1のガイド板9に相当し、例えば、ポリカーボネート,4フッ化エチレン,ナイロン等の合成樹脂で構成して、図1に示すように、バックボードのコネクタに近い位置の連結金具4上に固定することができる。又このガイド板31は、プリント板21(一点鎖線で一部を示す)の下端をガイドするガイド部33と、略プリント基板21の厚さに相当する幅の保持部32とを、シェルフのバックボードに設けたコネクタの間隔に対応して形成する。このような構成のガイド板31は、例えば、射出成形技術等により容易に製作することができる。又このガイド板31のガイド部33は、実験によると、単なるテーパ形状よりも、図示のような曲線形状とすることが、プリント基板21を定位置にガイドするには好適であった。
【0023】
又図3の(b)及び(c)に示す吊り下げ部35は、プリント基板21の上端に固定した断面略T字状の吊り下げ金具27を挿入するガイド溝36を有し、又このガイド溝36を、図1のガイドレール8の全長に沿って設けることもできるが、間欠的に設けることができる。又ガイド溝36の入り口側は、プリント基板21の吊り下げ金具27の挿入を容易にする為の拡大部を形成している。又ガイド溝36を形成した部分を、ポリカーボネート,4フッ化エチレン,ナイロン等の合成樹脂で構成することができる。従って、複数のガイド溝36を有する吊り下げ部35は、射出成形等により一括して形成することもできる。この吊り下げ部35のガイド溝36に、プリント基板21の吊り下げ金具27を挿入して、プリント基板21をシェルフの上部から吊り下げた状態で挿入する。従って、吊り下げられたプリント基板21の下端は自由端のようになるが、シェルフのバックボードのコネクタ近くでは、ガイド板31のガイド部33によりガイドされ、保持部32にプリント基板21の下端が保持されて、確実にコネクタの挿入接続を行うことができる。
【実施例2】
【0024】
図4は、本発明の実施例2の概略斜視図を示し、図1と同一符号は同一名称部分を示す。この実施例2は、連結金具15を、連結金具6,7との間に配置して、それぞれの連結金具6,7,15の下面に、図3に示す吊り下げ部35を設ける。従って、図1に示すシェルフに比較して、ガードレールを省略したことにより、その上面の開放部分が多くなって、冷却通風路の障害物が更に少なくなるから、冷却効率を向上することができる。
【0025】
図5は、シェルフの概略斜視図であり、図4に示す場合の構成に対応し、同一符号は同一部分を示す。即ち、シェルフ1は、バックボード2と、両側板3と、連結金具4(図示を省略)〜連結金具7,15とにより構成され、連結金具6,7,15の下面に、図3に示す吊り下げ部35を設け、連結金具4(図示を省略)に、図3に示すガイド板31を設けた構成とする。従って、シェルフ1の上面と下面とには大きな開放空間が形成されていることになり、冷却通風路の障害物が従来例に比較して著しく少なくなって、冷却効率の向上を図ることができ、且つ、背面密封型のラックに組み込む場合に、シェルフ1の上面と下面とから作業することができるので、ラックに固定した後に、シェルフ相互の接続配線が可能となる。尚、連結金具が少ないことにより、機械的な強度の問題があれば、一点鎖線で示すような連結金具16を追加することも可能である。又シェルフ1のプリント基板21を挿入した後に、図2に概略構成を示す留め金具25,26により、連結金具5,7の前部に固定することができる。それにより、吊り下げ状態のプリント基板21の振動を防止することができる。又連結金具5に、プリント基板21の下端の触れを防止できる程度の溝を形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例1の概略斜視図である。
【図2】プリント基板の概略斜視図である。
【図3】ガイド板と吊り下げ部との説明図である。
【図4】本発明の実施例2の概略斜視図である。
【図5】シェルフの概略斜視図である。
【図6】プリント基板の説明図である。
【図7】従来例の概略斜視図である。
【図8】従来例の要部斜視図である。
【図9】ラックへの組み込み説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1 シェルフ
2 バックボード
3 側板
4〜7 連結金具
8 ガイドレール
9 ガイド板
10 コネクタ
11,21 プリント基板
12,22 電子回路部品
13,23 コネクタ
14,27 吊り下げ金具
35 吊り下げ部
36 ガイド溝
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号
【出願日】 平成16年3月8日(2004.3.8)
【代理人】 【識別番号】100105337
【弁理士】
【氏名又は名称】眞鍋 潔

【識別番号】100072833
【弁理士】
【氏名又は名称】柏谷 昭司

【識別番号】100075890
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 弘一

【識別番号】100110238
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 壽郎

【公開番号】 特開2005−252119(P2005−252119A)
【公開日】 平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願番号】 特願2004−63341(P2004−63341)