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【発明の名称】 電子部品実装装置
【発明者】 【氏名】東 盛夫
【住所又は居所】東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジューキ株式会社内

【氏名】高橋大輔
【住所又は居所】東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジューキ株式会社内

【要約】 【課題】吸着ノズルの付勢力の不良を計測し、不良吸着ノズルによる電子部品の吸着不良を防止できる電子部品実装装置を提供する。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持部材に上下動可能に支持され、電子部品を吸着する際に所定の付勢力で押圧するノズルスライダを備えた複数の吸着ノズルと、
基板の上方にX―Y方向に移動可能に支持すると共に、前記吸着ノズルを上下動及び着脱可能に支持したヘッドと、
ヘッドと対向する位置に配置されノズルスライダが押圧した際の付勢力を検出する荷重測定装置と、
前記複数の吸着ノズルの基準の付勢力を記憶する記憶装置と、
前記記憶装置に記憶された各吸着ノズルごとの基準の付勢力の値と荷重測定装置からの当該吸着ノズルの検出値とを比較し検出値が基準の値の範囲外の場合に当該吸着ノズルを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする電子部品実装装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、各種電子部品を基板の所定位置に装着するための電子部品実装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品実装装置はテープフィーダ等の電子部品供給装置により供給される電子部品を基板上の所定の位置に搭載するために、電子部品を真空吸着する吸着ノズルと、この吸着ノズルを支持してZ方向に移動させ、又、Z方向の軸線周りに回転させる電子部品搭載ヘッドと、この搭載ヘッドを支持してX―Y方向に移動させるXY移動機構を有している。
【0003】
電子部品の搭載は、吸着する電子部品に適した先端部形状の吸着ノズルを選択し、搭載ヘッドのヘッドシャフトに装着して行われ、他の吸着ノズルはノズル交換ステーションに保管されている。
【0004】
これらの吸着ノズルは、一般に保持部材とこの保持部材に対して上下摺動自在に支持し、常にはコイルバネにより下限の突出位置に付勢保持された中空のノズルスライダとを有し、保持部材上端近傍において、前記ヘッドシャフトに着脱自在とされ、ノズルスライダの先端部において電子部品を真空吸着するようになっている。
【0005】
電子部品は基板上に搭載されるときに、基板とノズルスライダとの間に挟まれる。この際ノズルスライダが、保持部材側に引き込むことにより電子部品の破損を回避するようにされている。
【0006】
ノズルスライダの付勢力は、強すぎると電子部品を破損させる恐れがあり、又、弱すぎるとノズルスライダの上下位置を一定にすることができないおそれがある。
【0007】
このような不都合を回避するために各吸着ノズルには適切な付勢力のコイルバネが装架されている。
【0008】
【特許文献1】特開2002―36160号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、この種の電子部品吸着ノズルを備えた電子部品実装装置によれば、電子部品供給装置へ電子部品を吸着する際や基板へ電子部品を搭載する際のノズルスライダの保持部材における上下動による磨耗によりノズルスライダが損傷してその摺動抵抗値が変化しこれによって、ノズルスライダの電子部品への付勢力が変化したり、最悪の場合にはノズルスライダがロックしたりする場合があって、一定の付勢力で電子部品を押圧することができないため、例えば、極薄電子部品や低荷重電子部品などでは部品の破損が生じやすいという問題点があった。
【0010】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、吸着ノズルにおけるノズルスライダの付勢力を計測することによって、吸着ノズルの摺動磨耗による電子部品の破損を防止できる電子部品実装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を解決するために、請求項1記載の発明は、保持部材に上下動可能に支持され、電子部品を吸着する際に所定の付勢力で押圧するノズルスライダを備えた複数の吸着ノズルと、
基板の上方にX―Y方向に移動可能に支持すると共に、前記吸着ノズルを上下動及び着脱可能に支持したヘッドと、
ヘッドと対向する位置に配置されノズルスライダが押圧した際の付勢力を検出する荷重測定装置と、
前記複数の吸着ノズルの基準の付勢力を記憶する記憶装置と、
前記記憶装置に記憶された各吸着ノズルごとの基準の付勢力の値と荷重測定装置からの当該吸着ノズルの検出値とを比較し検出値が基準の値の範囲外の場合に当該吸着ノズルを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする電子部品実装装置。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、ノズルスライダを荷重測定装置に移動し押し付けるだけで、吸着ノズルの不良を発見することができ、不良吸着ノズルの交換を早期に図ることができ、特に極薄電子部品や低荷重電子部品などの破損を防止できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、この発明の電子部品実装装置における実施の形態について説明する。
図1に示すのは、この発明に係る電子部品実装装置の実施の形態である実装装置1の主要部である。図1において、2は基板Pを搬送する基板搬送装置で、この基板搬送装置2は周知のように図1においてX矢印へ搬送される基板Pを電子部品搭載位置3において位置決め固定するようになっている。
前記基板搬送装置2の上部には、電子部品を真空吸着可能な吸着ノズル5(図2参照)を着脱可能に支持し、上下方向(Z方向)および回転方向に移動させる複数のヘッドシャフト5Aを備えたヘッド6と、このヘッド6を水平方向(X−Y方向)移動させるXY移動機構7と、電子部品を供給する部品供給装置8と、前記ヘッド6及び前記XY移動機構7を駆動させるモータなどの駆動手段Mが設けられている。
前記吸着ノズル5は図2に示すように、保持部材4と保持部材4に上下動可能に支持され、コイルスプリングSにより常に下方に一定の付勢力で付勢されるノズルスライダNを備えている。
【0014】
図1に示す前記駆動手段Mは、マウンタ制御部9によって制御されることにより、前記ヘッド6を部品供給装置8上の所定位置まで移動して、吸着ノズル5を下降させ、ノズルスライダN先端で電子部品を押圧し真空吸着させる。この時、ノズルスライダNのコイルスプリングSによる付勢力により電子部品の破損が回避される。この後、ヘッド6を基板P上の所定位置に移動して吸着ノズル5を下降し、ノズルスライダNの真空吸着を解除して、電子部品を基板Pに押圧し装着する。
【0015】
この時においても、前記コイルスプリングSによる付勢力により電子部品の破損が回避される。
図4に示すように、マウンタ制御部9には、CPUが搭載され、かつ記憶手段K、キーボード10(図3参照)等の入力部及び出力部が接続されている。このマウンタ制御部9のCPUは、実装装置1が備える各駆動手段を制御する。
この記憶手段Kには、電子部品を基板に装着して基板を生産する際に必要な各種搭載プログラムが記憶されている。この搭載プロラムは、基板データ、搭載データ、部品データ、吸着データ等から構成されており、これら構成要素毎に出力可能とされている。更に、吸着ノズル5毎のスプリングSによる基準の付勢力値、及びヘッド6が駆動して、ノズル交換ステーション13(図1参照)から吸着ノズル5を取り出しこれをロードセル14(荷重測定装置)上へ案内し吸着ノズル5をロードセル14へ押圧し、吸着ノズル5のスプリングSの付勢力を検出し、これを吸着ノズル5毎の基準の付勢力値と比較し、基準の付勢力値の範囲外であれば、この情報を登録し、これを報知する吸着ノズル判別プログラムが記憶されている。
【0016】
図3は、前記実装装置1全体の外観を示したものである。11は実装装置1のケーシングで、このケーシング11には、マウンタ制御部9(図1参照)に接続される入力部であるキーボード10と、報知手段としての表示ランプR,報知手段としての出力部である液晶モニター12が設けられている。
【0017】
このような構成の実装装置1の主要部には、図1に示すように、基板搬送装置2に隣接する基台の適当な個所に前記ノズル交換ステーション13が設置され、このノズル交換ステーション13に複数の吸着ノズル5を収納し、ノズル交換時には、ノズル交換ステーション13の上方にヘッド6を位置させ下降し、ヘッド6のヘッドシャフト5Aから吸着ノズル5をノズル交換ステーション13へ離脱させて、この吸着ノズルをノズル交換ステーション13に収納し、次に別の吸着ノズル5をノズル交換ステーション13からヘッド6のヘッドシャフト5Aに装着するようにしている。
【0018】
このノズル交換ステーション13の近傍には、例えばロードセルよりなる荷重測定装置14が設置されている。
【0019】
次に図1及び図5を参照して、電子部品実装装置の吸着ノズル測定の作用を説明する。
【0020】
吸着ノズル5の付勢力の測定は、電子部品の基板切替の際における吸着ノズル交換時など段取り時の後に行われるものである。
図1、図5において、ヘッド6がノズル交換ステーション13上に移動し、ノズル交換ステーション13にある吸着ノズル5を装着し(図5、ステップ1,2)、ロードセル14上へ移動させる(図5、ステップ3)。
次いで、吸着ノズル5を下降させ、吸着ノズル5のノズルスライダNの先端をロードセル14に押圧させる。
これにより、ロードセル14はノズルスライダNのスプリングSの付勢力を検出する(図5、ステップ4)。この検出値は、マウンタ制御部9の記憶手段に記憶された当該吸着ノズル5の基準ノズルデータと対比されることにより、当該吸着ノズル5のエラーの有無が判別される(図5、ステップ5)。そして、吸着ノズルがエラーと判断されたならば、前記記憶手段にエラー情報登録を行う(図5、ステップ6)。
エラーが無しと判断された場合、及びエラー情報登録の後に未検出の吸着ノズルの有無が判断され(図5、ステップ7)、当該吸着ノズル5は元のノズル交換ステーション13の位置に戻され、ノズル交換ステーション13内の未検査の吸着ノズルが吸着される。(図5、ステップ1,2)
この後全てのノズル交換ステーション13内の吸着ノズル5について検査が完了するまで検査を繰り返し、吸着ノズル5のエラーが検出される都度、エラー情報登録を行う。この時、エラー情報が登録された時点で、表示ランプRが点灯すると共に、報知手段としてのモニター12にはエラーの生じた吸着ノズルの種類が表示される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の電子部品実装装置の要部を示す斜視図である。
【図2】本発明で用いられる吸着ノズルの断面図である。
【図3】本発明の電子部品実装装置の外観斜視図である。
【図4】本発明の電子部品実装装置における制御系統を示すブロック図である。
【図5】本発明の電子部品実装装置における作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0022】
1 電子部品実装装置
5 吸着ノズル
N ノズルスライダ
S コイルスプリング
6 ヘッド
14 荷重測定装置

【出願人】 【識別番号】000003399
【氏名又は名称】ジューキ株式会社
【住所又は居所】東京都調布市国領町8丁目2番地の1
【出願日】 平成16年3月8日(2004.3.8)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−252118(P2005−252118A)
【公開日】 平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願番号】 特願2004−63340(P2004−63340)