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【発明の名称】 基板保持装置、接合材料の印刷装置及び印刷方法
【発明者】 【氏名】山内 大
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】白井 純
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】岩崎 正憲
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】複数の部品が実装された部品実装側表面にて基板を支持して、上記基板の支持姿勢の保持を行なう基板保持において、多種多様化された上記夫々の部品が、上記基板に高密度に実装されるような場合であっても、当該基板を確実に吸着保持することができる基板保持装置を提供する。

【解決手段】上記部品実装側表面における周部と当接することで、当該周部の支持を行なう支持面と、当該支持面に形成された吸着孔とを有する基板周部保持部材を備える基板保持ブロックと、上記基板保持ブロックに固定され、上記部品実装側表面の略中央付近における上記夫々の部品の非実装領域と当接することで、当該非実装領域の支持を行なう基板支持部材と、上記基板支持部材の近傍で上記基板保持ブロックに固定され、上記部品実装側表面に実装された上記部品の表面を吸着する部品吸着部材とを備えさせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品が実装された部品実装側表面にて基板を支持して、当該基板における上記部品実装側表面と対向する表面である作業側表面に対して作業可能に、上記基板の支持姿勢の保持を行なう基板保持装置において、
上記部品実装側表面における周部と当接することで、当該周部の支持を行なう支持面と、当該支持面に形成されかつ上記当接状態にある上記周部を吸着する吸着孔とを有し、上記周部の支持及び吸着により、上記基板の保持を行なう基板周部保持部材を備え、上記部品実装側表面、及び当該部品実装側表面に実装された夫々の部品との当接を回避可能に、上記基板周部支持部材により略囲まれた当接回避空間を形成する基板保持ブロックと、
上記当接回避空間内において上記基板保持ブロックに固定され、上記部品実装側表面の略中央付近における上記夫々の部品の非実装領域と当接することで、当該非実装領域の支持を行なう基板支持部材と、
上記当接回避空間内において上記基板支持部材の近傍で上記基板保持ブロックに固定され、上記部品実装側表面に実装された上記部品の表面を吸着する部品吸着部材と、
上記基板周部保持部材の上記吸着孔と上記部品吸着部材とに連通されて接続され、上記夫々の吸着のための吸引を行なう吸引装置とを備えることを特徴とする基板保持装置。
【請求項2】
上記基板支持部材は、上記非実装領域を支持することで、上記基板周部保持部材による上記基板の支持機能を補う支持補助専用部材であって、
上記部品吸着部材は、上記部品を吸着することで、上記基板周部保持部材による上記基板の吸着機能を補う吸着補助専用部材である請求項1に記載の基板保持装置。
【請求項3】
上記基板支持部材は、上記非実装領域を支持することで、上記部品吸着部材による上記部品の保持高さ位置の規制を行なう請求項1又は2に記載の基板保持装置。
【請求項4】
上記基板周部保持部材の上記支持面には、第1の緩衝部材が備えられ、
上記部品吸着部材の吸着先端には、上記第1の緩衝部材よりもその硬度が低い第2の緩衝部材が備えられている請求項1から3のいずれか1つに記載の基板保持装置。
【請求項5】
上記部品実装側表面に実装された複数の上記部品を個別に吸着する複数の上記部品吸着部材が備えられ、
上記夫々の部品吸着部材において、その吸着先端高さ位置が上記吸着される部品の被吸着表面の高さ位置に応じて決定されている請求項1から4のいずれか1つに記載の基板保持装置。
【請求項6】
上記基板周部保持部材が備える上記吸着孔は、上記周部に沿って形成された溝状の開口部を有する請求項1から5のいずれか1つに記載の基板保持装置。
【請求項7】
上記部品吸着部材は、上記第2の緩衝部材として、上記部品の被吸着表面の実装位置ズレに応じて、当該部品との当接により弾性変形可能なゴム材料にて形成された上記吸着先端を有する吸着パッド部である請求項4に記載の基板保持装置。
【請求項8】
上記基板周部保持部材において、上記支持面は、上記部品実装側表面沿いの方向であって、上記基板の周部沿いの方向と略直行する方向に部分的に突出されて、上記部品実装側表面において上記周部に隣接された内側の領域と当接することで、当該領域の支持を行なう突出支持面を備える請求項1から7のいずれか1つに記載の基板保持装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1つに記載の基板保持装置と、
上記基板保持装置により保持された上記基板の上記作業側表面に対して、当該作業として、上記夫々の部品の接合材料の印刷供給を行なう接合材料供給部とを備えることを特徴とする接合材料の印刷装置。
【請求項10】
複数の部品が実装された部品実装側表面にて基板を支持するとともに、上記基板の支持姿勢の保持を行ないながら、当該基板における上記部品実装側表面と対向する表面である作業側表面に対して、接合材料を印刷供給を行なう接合材料の印刷方法において、
上記部品実装側表面に実装された上記夫々の部品との当接を回避しながら、当該部品実装側表面における周部の支持を行なうとともに上記周部の吸着を行ない、
それとともに、上記部品実装側表面の略中央付近における上記夫々の部品の非実装領域を支持して上記基板の支持を補うとともに、上記部品実装側表面に実装された上記部品の表面を吸着して上記基板の吸着を補いながら、上記基板の支持姿勢の保持を行ない、
当該保持状態において、上記基板の上記作業側表面に対して、上記接合材料の印刷供給を行なうことを特徴とする接合材料の印刷方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の部品が実装された部品実装側表面にて基板を支持して、当該基板における上記部品実装側表面と対向する表面である作業側表面に対して作業可能に、上記基板の支持姿勢の保持を行なう基板保持装置、並びに上記作業として接合材料の印刷を行なう接合材料の印刷装置及び印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の部品である電子部品が基板に実装されることにより形成された電子回路は、このような電子回路を内蔵する電子機器の高性能化や小型化に伴って、高集積化が要求されており、上記基板の表面積の有効利用のため、上記基板の両面に対して、上記夫々の電子部品の実装が行なわれる、いわゆる両面実装が近年行なわれている。
【0003】
また、このような電子部品の実装においては、基板(プリント配線基板)の部品実装位置に接合材料である半田ペーストを印刷し、次に電子部品を上記部品実装位置に配置し、この基板全体に熱風を吹き付ける等により、上記半田ペーストを溶融させて半田付けすることで、上記実装を行なう熱風リフロー方法が一般的に用いられている。
【0004】
また、上記両面実装を行なうような場合にあっては、上記基板における一方の面に対して、スクリーン印刷等の手段を用いて、半田ペーストの印刷を行ない、当該半田ペーストを介して夫々の電子部品を配置し、リフローを行なうことで、上記一方の面に対して上記夫々の電子部品の実装を行なった後に、他方の面に対して、同様の手順により上記夫々の電子部品の実装が行なわれることとなる。
【0005】
ここで、このような両面実装を行なうような場合における上記他方の面に対する従来の半田ペーストの供給方法、すなわち、従来のスクリーン印刷方法の手順について、その模式説明図を図7(A)〜(C)に示し、これらの図を用いて上記手順について説明する。
【0006】
まず、図7(A)に、一方の面に電子部品501の実装が行なわれた基板502を、当該一方の面を下向きとして、ベルトコンベアの搬送レール503a及び503bにより上記一方の面の互いに対向する端部が支持されて印刷位置に搬送されている状態を示す。
【0007】
その後、図7(B)に示すように、印刷位置Aにおいては、基板502の下面を支持することで、基板502の支持を行なう支持ブロック504が待機しており、さらにこの支持ブロック504の上方には、スクリーン枠505によりその周囲が支持されたスクリーン506が待機している。このような状態にある印刷位置Aにおいて、スクリーン506と支持ブロック504との間に、夫々の搬送レール503a及び503bに支持された基板502が搬送される。
【0008】
この搬送が行なわれると、図7(C)に示すように、支持ブロック504が上昇されて、この支持ブロック504により基板502の下面を支持するとともに、当該支持された基板502を上昇させる。上昇された基板2は、その上面がスクリーン506の版面部分に当接された状態とされ、その後、支持ブロック504の上昇が停止されて、当該当接状態が保持される。なお、基板502の下面には、複数の電子部品501が実装されているが、夫々の電子部品501の実装位置や形状に応じて、支持ブロック504の上面には凹部550が形成されていることにより、支持ブロック504による基板502の確実な支持を行なうことが可能となっている。
【0009】
その後、図7(C)に示すように、基板502の上面に当接された状態にあるスクリーン506の上を、スキージ装置507で擦って、半田ペースト508をスクリーン506を介して基板502に供給することで、当該半田ペーストの印刷が行なわれる。
【0010】
ここで、このような基板502における上記一方の面(すなわち、下面)の模式平面図を図8に示す。図8に示すように、基板502は略四角形状を有しており、さらに、その略四角形状の輪郭の内側に沿って、長孔部509が形成されている。この長孔部509は、電子部品501の実装完了後に、その内側の製品部分510(電子回路)を輪郭部511から破断して分離し易いように、製品部分510と輪郭部511(一般的に、ミミ部と呼ばれている)とをつなぐ複数の細い連結部512を形成するために形成されている。なお、夫々の長孔部509にて囲まれた領域が部品実装領域(製品部分510)となっており、この部品実装領域510には、複数の電子部品501が実装されている。
【0011】
また、図8に示すように、図示上下方向の夫々の端部領域513a、513bが、図7(A)で示したベルトコンベアの搬送レール503a及び503bにて支持される領域となっている。
【0012】
【特許文献1】特開平4−97587号公報
【特許文献2】特開2003−258419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
近年益々、基板502への電子部品501の高密度実装が進展しており、基板502に実装される電子部品501の個数が増大するとともに、実装される夫々の電子部品501の形状や大きさも多種多様化されている。また、上述した構造を有する支持ブロック504においては、個々の電子部品501の形状や大きさに合わせて凹部550を形成する必要があり、それに伴って、基板502における夫々の非実装領域514a、514b、514cを支持する支持面551の形成箇所も増大する。しかしながら、上記スクリーン印刷のような作業を確実に施すような場合には、基板502を略水平に保持することが要求されるものの、支持ブロック504において、このように多種多様な大きさ及び形状を有する凹部550や多数の支持面551等の形成を行なうことは、その加工精度等により、基板502を略水平に支持することをより困難なものにするという問題がある(例えば、特許文献2参照)。
【0014】
また、基板502の確実な保持を行なうために、支持ブロック504の夫々の(あるいはいずれかの)支持面551に吸引孔を形成して、支持された基板502をこの吸引孔により吸引することで、当該基板502を夫々の支持面551にて吸着保持しようとする支持ブロックもある。また、近年益々進展している高密度実装の要求により、基板502において、夫々の電子部品501の実装個数や実装密度が増加しており、基板502と当接されて当該基板502を支持するための領域である非実装領域514a、514b、514cの面積も著しく縮小される傾向にある。このような場合にあっては、夫々の支持面551に上記吸引孔を形成することが困難なものとなり、支持された基板502の確実な吸着保持を行なうことが困難なものとなるという問題がある。
【0015】
また、このような多種多様化された電子部品501が実装された基板502の保持に対応するため、支持ブロックの上面(支持面)に軟らかい層を形成して、当接された電子部品501を上記軟らかい層を変形させることで、上記支持ブロックによる基板502の支持を行なうようなものも考え出されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような手法は、上記軟らかい層を十分に変形させることができる程度の比較的その厚みが小さな電子部品501ばかりが実装されているような場合に対しては有効であるが、夫々の電子部品501の厚さにバラツキがあるような場合、例えば、いくつかの電子部品501が、その他の電子部品501よりもその厚さが突出しているような場合にあっては、上記軟らかい層の変形を十分に行なうことができず、基板502を確実に支持することができないような場合もあるという問題もある。
【0016】
また、このような支持ブロックを用いず、基板502における互いに対向する夫々の端部を水平方向に挟み込むようにして、基板502の保持を行なうようなものもあるが、このような手法では、一方の面に夫々の電子部品501が実装されることにより撓みを生じた基板502を、上記挟み込むような保持を行なうことで、さらに反りを生じさせることとなって、基板502を略水平な状態で保持することが困難となるという問題もある。
【0017】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、複数の部品が実装された部品実装側表面にて基板を支持して、上記基板の支持姿勢の保持を行なう基板保持において、多種多様化された上記夫々の部品が、上記基板に高密度に実装されるような場合であっても、当該基板を確実に吸着保持することができる基板保持装置、並びに当該保持された上記基板に対して接合材料の印刷供給を行なう接合材料の印刷装置及び印刷方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0019】
本発明の第1態様によれば、複数の部品が実装された部品実装側表面にて基板を支持して、当該基板における上記部品実装側表面と対向する表面である作業側表面に対して作業可能に、上記基板の支持姿勢の保持を行なう基板保持装置において、
上記部品実装側表面における周部と当接することで、当該周部の支持を行なう支持面と、当該支持面に形成されかつ上記当接状態にある上記周部を吸着する吸着孔とを有し、上記周部の支持及び吸着により、上記基板の保持を行なう基板周部保持部材を備え、上記部品実装側表面、及び当該部品実装側表面に実装された夫々の部品との当接を回避可能に、上記基板周部支持部材により略囲まれた当接回避空間を形成する基板保持ブロックと、
上記当接回避空間内において上記基板保持ブロックに固定され、上記部品実装側表面の略中央付近における上記夫々の部品の非実装領域と当接することで、当該非実装領域の支持を行なう基板支持部材と、
上記当接回避空間内において上記基板支持部材の近傍で上記基板保持ブロックに固定され、上記部品実装側表面に実装された上記部品の表面を吸着する部品吸着部材と、
上記基板周部保持部材の上記吸着孔と上記部品吸着部材とに連通されて接続され、上記夫々の吸着のための吸引を行なう吸引装置とを備えることを特徴とする基板保持装置を提供する。
【0020】
本発明の第2態様によれば、上記基板支持部材は、上記非実装領域を支持することで、上記基板周部保持部材による上記基板の支持機能を補う支持補助専用部材であって、
上記部品吸着部材は、上記部品を吸着することで、上記基板周部保持部材による上記基板の吸着機能を補う吸着補助専用部材である第1態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0021】
本発明の第3態様によれば、上記基板支持部材は、上記非実装領域を支持することで、上記部品吸着部材による上記部品の保持高さ位置の規制を行なう第1態様又は第2態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0022】
本発明の第4態様によれば、上記基板周部保持部材の上記支持面には、第1の緩衝部材が備えられ、
上記部品吸着部材の吸着先端には、上記第1の緩衝部材よりもその硬度が低い第2の緩衝部材が備えられている第1態様から第3態様のいずれか1つに記載の基板保持装置を提供する。
【0023】
本発明の第5態様によれば、上記部品実装側表面に実装された複数の上記部品を個別に吸着する複数の上記部品吸着部材が備えられ、
上記夫々の部品吸着部材において、その吸着先端高さ位置が上記吸着される部品の被吸着表面の高さ位置に応じて決定されている第1態様から第4態様のいずれか1つに記載の基板保持装置を提供する。
【0024】
本発明の第6態様によれば、上記基板周部保持部材が備える上記吸着孔は、上記周部に沿って形成された溝状の開口部を有する第1態様から第5態様のいずれか1つに記載の基板保持装置を提供する。
【0025】
本発明の第7態様によれば、上記部品吸着部材は、上記第2の緩衝部材として、上記部品の被吸着表面の実装位置ズレに応じて、当該部品との当接により弾性変形可能なゴム材料にて形成された上記吸着先端を有する吸着パッド部である第4態様に記載の基板保持装置を提供する。
【0026】
本発明の第8態様によれば、上記基板周部保持部材において、上記支持面は、上記部品実装側表面沿いの方向であって、上記基板の周部沿いの方向と略直行する方向に部分的に突出されて、上記部品実装側表面において上記周部に隣接された内側の領域と当接することで、当該領域の支持を行なう突出支持面を備える第1態様から第7態様のいずれか1つに記載の基板保持装置を提供する。
【0027】
本発明の第9態様によれば、第1態様から第8態様のいずれか1つに記載の基板保持装置と、
上記基板保持装置により保持された上記基板の上記作業側表面に対して、当該作業として、上記夫々の部品の接合材料の印刷供給を行なう接合材料供給部とを備えることを特徴とする接合材料の印刷装置を提供する。
【0028】
本発明の第10態様によれば、複数の部品が実装された部品実装側表面にて基板を支持するとともに、上記基板の支持姿勢の保持を行ないながら、当該基板における上記部品実装側表面と対向する表面である作業側表面に対して、夫々の部品を実装するための接合材料を印刷供給を行なう接合材料の印刷方法において、
上記部品実装側表面に実装された上記夫々の部品との当接を回避しながら、当該部品実装側表面における周部の支持を行なうとともに上記周部の吸着を行ない、
それとともに、上記部品実装側表面の略中央付近における上記夫々の部品の非実装領域を支持して上記基板の支持を補うとともに、上記部品実装側表面に実装された上記部品の表面を吸着して上記基板の吸着を補いながら、上記基板の支持姿勢の保持を行ない、
当該保持状態において、上記基板の上記作業側表面に対して、上記接合材料の印刷供給を行なうことを特徴とする接合材料の印刷方法を提供する。
【発明の効果】
【0029】
本発明の上記第1態様によれば、基板保持装置において、基板の部品実装側表面の周部を支持するとともに吸着することで、上記基板の保持を行なう基板周部保持部材に加えて、上記基板の上記部品実装側表面の略中央付近に配置された非実装領域を支持することで、上記基板周部保持部材による上記基板の支持を補う基板支持部材と、上記非実装領域の近傍に実装された部品の表面を吸着することで、当該部品を介して上記基板の吸着を行ない、上記基板周部保持部材による上記基板の吸着を補う部品吸着部材とが備えられていることにより、高密度に上記夫々の部品が実装された上記基板の部品実装側表面を確実に支持して、その支持姿勢の保持を行なうことで、確実な基板の保持を行なうことができる。
【0030】
特に、このように上記夫々の部品が高密度に実装されているような場合には、上記基板の上記部品実装側表面において上記夫々の部品が実装されていな領域である上記周部自体の面積も小さくなり、上記基板周部保持部材による当該周部の支持及び吸着だけでは、確実かつ十分に上記基板の保持を行なうことができない。そこで、上記基板支持部材及び上記部品吸着部材により、上記周部で囲まれた内側の領域において、上記支持及び吸着を行なうことで、上記基板周部保持部材による支持及び吸着を補い、確実な基板保持を実現することができる。
【0031】
具体的には、特に、このように上記夫々の部品が高密度に実装されているような場合には、上記基板の上記部品実装側表面において上記周部で囲まれた領域には、当接により支持を行なうことができる領域(すなわち、上記非実装領域)が著しく少なくなっている。しかしながら、このような場合であっても、上記基板支持部材に吸着機能を備えさせずに当接による支持機能のみを備えさせることで、当該基板支持部材の支持面の表面積を減少させて、当該支持を実現可能としている。
【0032】
また、このような上記基板支持部材に備えられなかった上記吸着機能は、当該基板支持部材に代わって、上記部品吸着部材が担うことで補われている。すなわち、上記部品吸着部材により上記部品の表面を吸着することで、当該部品を介しての上記基板の吸着保持を行なうことができる。
【0033】
よって、上記基板において、上記夫々の部品が実装されていない上記周部を、上記基板周部保持部材により支持及び吸着を行なうことで吸着保持を行なうとともに、当該基板周部保持部材による支持及び吸着では不足している分を、上記基板支持部材及び上記部品吸着部材により、支持機能と吸着機能とに分けて夫々を補うことで、上記基板の確実な保持を実現することが可能となっている。
【0034】
従って、高密度に部品が両面実装されるような上記基板に対して、その上記部品実装側表面を支持側表面として確実に吸着保持することができ、当該吸着保持状態にて、上記基板の作業側表面に対して、所定の作業を確実に施すことが可能となる。
【0035】
本発明の上記第2態様によれば、上記基板支持部材が、上記基板周部保持部材による上記基板の支持機能を補う支持補助専用部材であって、上記部品吸着部材が、上記基板周部保持部材による上記基板の吸着機能を補う吸着補助専用部材であることで、上記第1態様による効果を明確に実現することができる。
【0036】
本発明の上記第3態様によれば、上記基板支持部材が、上記部品吸着部材の吸着による上記部品の保持高さ位置の規制を行なうことで、当該部品を介して上記基板の略中央付近での撓みを抑制して、当該基板を略水平な状態を保ちながら保持することができる。
【0037】
本発明の上記第4態様によれば、上記基板又は上記部品の表面と当接された状態でその吸着保持を行なう上記基板周部保持部材の上記支持面と上記部品吸着部材の吸着先端とに、緩衝部材を備えさせることで、当該緩衝部材の弾性を用いて、より密接した当接を行なって確実な吸着保持を行なうことができる。さらに、支持機能ではなく吸着機能が求められている上記部品吸着部材に対しては、上記基板周部保持部材に備えられる上記緩衝部材(第1の緩衝部材)よりも、その硬度が低い第2の緩衝部材を備えさせることで、その吸着機能をより高めることができる。また、このような上記第2の緩衝部材を備えさせることで、吸着保持される上記部品への損傷発生を未然に防止することができるとともに、当該部品の実装位置ズレによる吸着保持位置の位置ズレを柔軟に吸収することもできる。
【0038】
本発明の上記第5態様によれば、上記部品実装側表面に実装された複数の上記部品を個別に吸着する複数の上記部品吸着部材が備えられているような場合にあっては、上記夫々の部品吸着部材において、その吸着先端高さ位置を、上記吸着対象の部品の被吸着表面の高さ位置に応じて決定することで、上記夫々の部品の吸着保持を確実かつ良好に行なうことができる。
【0039】
本発明の上記第6態様によれば、上記基板周部保持部材が備える上記吸着孔が、上記周部に沿って形成された略溝状の開口部を有することにより、当該基板周部保持部材の上記支持面において、上記開口部の面積を拡大することができ、当該支持面に当接された上記周部をより高い吸着力でもって吸着保持することができる。
【0040】
本発明の上記第7態様によれば、上記部品吸着部材の上記吸着先端を形成する上記第2の緩衝部材が、上記吸着保持が行なわれる部品の被吸着表面の実装位置ズレに応じて、当接により弾性変形可能なゴム材料であることにより、上記部品吸着部材の上記吸着機能をより確実に発揮することができる。
【0041】
本発明の上記第8態様によれば、上記基板周部保持部材の上記支持面に上記周部で囲まれた内側の領域であって、当該周部に隣接された領域を支持する突出支持面が備えられていることにより、上記周部で囲まれた内側の領域に相当する部分が撓んでしまうことを抑制することができる。従って、上記基板を略水平な状態に保ちながら確実な保持を行なうことが可能となる。
【0042】
本発明の上記第9態様によれば、上記基板の上記作業側表面に対して施される作業が、接合材料の印刷供給であることにより、上記基板保持装置による上記基板の確実な保持がより有効なものとなる。特に、このような高密度実装が行なわれる基板においては、上記接合材料の印刷供給もより高い精度でもって行なわれることが求められるところ、このような基板を上記基板保持装置により略水平な状態を保ちながら確実に保持することで、高い精度でもっての上記印刷供給を行なうことができる。
【0043】
本発明の上記第10態様によれば、基板の支持姿勢の保持を行ないながら、接合材料の印刷供給を行なう印刷方法において、上記部品実装側表面に実装された夫々の部品との当接を回避しながら、当該部品実装側表面における周部の支持を行なうとともに上記周部の吸着を行ない、それとともに、上記部品実装側表面の略中央付近における上記夫々の部品の非実装領域を支持して、上記基板の支持を補うとともに、上記部品実装側表面に実装された上記部品の表面を吸着して、上記基板の吸着を補いながら、上記基板の支持姿勢の保持を行なうことで、高密度に上記夫々の部品が実装された上記基板の部品実装側表面を確実に支持して、その支持姿勢の保持を行なうことで、確実な基板の保持を行なうことができる。
【0044】
特に、このように上記夫々の部品が高密度に実装されているような場合には、上記基板の上記部品実装側表面において上記夫々の部品が実装されていな領域である上記周部自体の面積も小さくなり、当該周部の支持及び吸着だけでは、確実かつ十分に上記基板の保持を行なうことができない。そこで、上記周部で囲まれた内側の領域において、上記支持及び吸着を行なうことで、上記周部の支持及び吸着による上記基板の保持を補い、確実な基板保持を実現することができる。
【0045】
従って、高密度に部品が両面実装されるような上記基板に対して、その上記部品実装側表面を支持側表面として確実に吸着保持することができ、当該吸着保持状態にて、上記基板の作業側表面に対して、接合材料の印刷供給を確実に施すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0047】
本発明の第1の実施形態にかかる基板保持装置を備える接合材料の印刷装置の一例であるスクリーン印刷装置101の外観を示す模式斜視図を図1に示す。
【0048】
図1に示すように、スクリーン印刷装置101は、複数の部品である電子部品が実装された部品実装側表面にて基板2を支持して、この基板2における上記部品実装側表面と対向する表面である作業側表面に対して、上記基板の支持位置の保持を行なう基板保持装置50と、この基板保持装置50により保持された基板2の上記作業側表面(すなわち、上面)に対して、上記作業として接合材料の一例であるクリーム半田(半田材料)の供給を、スクリーン印刷にて行なうための構成(接合材料供給部の一例である)とを備えている。上記スクリーン印刷を行なう構成としては、スクリーン印刷を行なうための版面を有し、基板2の上記作業側表面上に配置されるスクリーン52と、このスクリーン52を介してクリーム半田を供給するスキージ(図示しない)及び当該スキージの昇降動作を行なう昇降装置を有する印刷ヘッド51と、この印刷ヘッド51を略水平方向に移動させることで、上記スキージをスクリーン52に沿って移動させるヘッド移動装置53とが備えられている。
【0049】
スクリーン印刷装置101がこのような構成を有することで、基板保持装置50に保持された基板2の上面に対して、スクリーン52の版面に合致するような形状及び配置にて、印刷ヘッド51等によりクリーム半田の供給を行なうことが可能となっている。
【0050】
次に、このようなスクリーン印刷装置101にて取り扱われる基板2における部品実装側表面の平面図を図2に示す。
【0051】
ここで、基板2は、その両面に複数の電子部品が実装されることにより電子回路が形成されるような基板、すなわち、いわゆる両面実装用の基板である。図2に示す基板2は、このような両面実装用の基板における上記両面のうちの一方の面を部品実装側表面Sとして、この部品実装側表面Sに対して、複数の電子部品1が実装された状態にあり、他方の面には、まだ電子部品1が実装されていない状態にある。また、図2は、夫々の電子部品1が実装された部品実装側表面Sを上面として、その模式的な平面を示している。なお、図2においては、図示しないが、基板2における部品実装側表面Sと対向する側の表面(すなわち、部品実装側表面Sの裏面)は、最終的には夫々の電子部品1が実装されることとなるが、この実装のために、スクリーン印刷装置101によりクリーム半田の供給が行なわれる作業側表面となっている。
【0052】
図2に示すように、基板2は、略四角形状を有しており、その外周輪郭に沿うようにして基板2を貫通するように複数の長孔部9が形成されている。これらの長孔部9は、基板2において夫々の電子部品1の実装が完了して電子回路が形成された後に、夫々の長孔部9にて囲まれた内側の領域を製品部分として、上記外周輪郭部分から破断して分離させるために設けられている。部品実装側表面Sにおいて、夫々の長孔部9にて囲まれた内側の領域が部品実装領域R1となっており、夫々の長孔部9の外側の領域が外周領域R2となっている。また、上記破断を容易なものとするために、夫々の長孔部9の間には、部品実装領域R1に該当する基板2の部分と、外周領域R2に該当する部分とをつなぐ複数の細い連結部分12が形成されている。従って、これらの連結部分12を破断することで、上記製品部分の分離を行なうことができる。
【0053】
また、図2に示すように、基板2における部品実装側表面Sには、大小様々な形状の電子部品1が密集されて実装されている。このような電子部品1は、大きく分けて2つの種類に区分することができ、例えば、抵抗体やコンデンサ等の小型の電子部品1であるチップ部品1Aと、このようなチップ部品1Aよりも大型の電子部品1であって、部品実装領域R1において、比較的大きな実装面積を必要とするIC部品1Bとに分けることができる。
【0054】
また、図2に示すように、基板2における外周領域R2には、スクリーン印刷装置101において、供給された基板2の位置決めを行なうための位置決め孔3が基板2を貫通するように形成されており、例えば、図示下側の外周領域R2における左右夫々の端部近傍に夫々の位置決め孔3が形成されている。
【0055】
なお、基板2の部品実装領域R1において、電子部品1が実装されていない大きな領域R3が存在するが、この領域R3には、IC部品1B(あるいは、このIC部品1Bに加えて、チップ部品1A)が選択的に実装される領域であり、基板2の種類や仕様に応じて、IC部品1Bが実装され得る。図2に示す基板2は、この領域R3にIC部品1Bが選択的に実装されていないものを示している。
【0056】
なお、本実施形態において用いられる基板2としては、例えば、ビデオカメラやデジタルカメラに搭載されるような基板であり、高機能を保持しながら小型化された電子機器に内蔵されるために、多数の電子部品がその両面に高集積化されて実装されるような基板である。
【0057】
次に、スクリーン印刷装置101が備える基板保持装置50の構成について詳細に説明する。まず、この基板保持装置50が基板2を保持している状態を模式的に示す模式断面図を図3に示す。図3に示すように、基板保持装置50は、基板2を支持するとともに、支持された基板2を吸引することで、上記支持位置の吸着保持を行なう基板保持ブロック21と、この基板保持ブロック21による上記吸引を行なう真空吸引装置22(吸引装置の一例である)とを備えている。基板保持ブロック21は、部品実装側表面Sを図示下向き、作業側表面Tを図示上向きとして配置された基板2の部品実装側表面Sと、その上面とが部分的に当接されることで、この基板2の保持を行なっている。
【0058】
ここで、この基板保持ブロック21の平面図を図4に示し、図4におけるA−A線断面図を図5に示す。なお、図4においては、基板2を透過させた状態の図となっており、図5においては、基板保持ブロック21による基板2の支持状態を示すため、基板2を透過させることなく図示している。
【0059】
図3から図5に示すように、基板保持ブロック21は、略直方体形状を有しており、その上面には周部で囲まれた内側に凹部24が形成されている。この凹部24の内側の空間が、基板2に実装された夫々の電子部品1と基板保持ブロック21との当接が回避される当接回避空間の一例となっている。また、図4に示すように、基板保持ブロック21は、その上面における周部に、上記凹部の外周端部を形成する部分であって、基板2と当接することで基板2の保持を行なう基板周部保持部材の一例である複数の基板周部保持部23を備えている。夫々の基板周部保持部23においては、その上面が支持面23aとして、基板2の部品実装側表面Sにおける外周領域R2の配置と合致するように形成されており、基板保持ブロック21の上面に部品実装側表面Sを下向きとして基板2を配置させることで、夫々の支持面23aが外周領域R2と確実に当接させることが可能となっている。 例えば、本実施形態のように、基板2において、外周領域R2が略同じ高さ位置となるように形成されている場合には、夫々の支持面23aも互いに同じ高さ位置に形成される。このように夫々の基板周部保持部23が配置されることで、基板保持ブロック21に基板2を支持させた状態においても、夫々の基板周部保持部23と基板2に実装された夫々の電子部品1とが互いに当接されないようになっている。なお、基板保持ブロック21は、例えば、100mm×70mm×30mm高さ程度の大きさを有している。
【0060】
また、基板2が有する夫々の位置決め孔3が配置されている部分には、基板周部保持部23は形成されていない。これは、夫々の位置決め孔3に図示しない位置決めピン等を挿入させることで、基板2と基板保持装置50との位置合わせが行なわれるため、上記位置決めピンと、夫々の基板周部保持部23との干渉を防止するためである。図4に示す基板保持ブロック21においては、この干渉が防止された部分が、図示左下及び右下部分となっている。
【0061】
なお、本実施形態においては、基板保持ブロック21において、複数の基板周部保持部23が形成されているような場合について説明するが、このような場合にのみ限定されるものではない。このような場合に代えて、例えば、基板保持ブロック21の上面周部に沿って一体的に連続するように形成された1つの基板支持部が備えられているような場合であってよい。基板2の外周領域R2に相当する部分を確実に支持できれば、基板支持部としての機能を有することができるからである。
【0062】
また、図4に示すように、夫々の支持面23aには、上記当接状態にある基板2の外周領域R2を吸着する吸着孔23bが形成されている。夫々の吸着孔23bにおける支持面23a上の開口部分は、その吸着面積を確保するため、各々の支持面23aの長手方向に沿って延在するように略溝状の開口部を有するように形成されている。なお、図4に示す左端に配置された基板周部保持部23は、図2に示す基板2の右端部分を支持することとなるものの、上記右端部分には外周領域R2がほとんど配置されていないため、上記左端の基板周部保持部23における支持面23aは、他の支持面23aと比べてその幅が細く形成されている。このような場合にあっては、当該支持面23aに吸着孔23bを形成することが困難となる場合もあるが、図4に示すように、当該支持面23aの図示下端近傍における吸着孔23bが形成可能な領域にのみ、吸着孔23bを形成することで対応することができる。
【0063】
また、基板保持ブロック21においては、凹部24の内側に固定され、夫々の基板周部保持部23による支持状態にある基板2を、さらに補助的に支持する基板支持部材の一例(あるいは支持補助専用部材の一例)である補助支持部25が備えられている。具体的には、基板2の部品実装側表面Sの略中央付近における夫々の電子部品1の非実装領域R4(すなわち、電子部品1が実装されていない領域)と当接することで、この非実装領域R4の支持を行なう補助支持部25が備えられている。図2に示す基板2においては、例えば、部品実装領域R1の略中央付近に実装されたIC部品1Bの周囲近傍に4箇所の非実装領域R4(図2においてハッチングが施された領域)が配置されており、図4に示すように、夫々の非実装領域R4に合致するように、4つの補助支持部25が備えられている。なお、これらの補助支持部25の設置数量は、基板2の部品実装側表面Sにおける夫々の電子部品1の配置等に応じて決定されるものであり、複数の補助支持部25が備えられているような場合に代えて、1個のみの補助支持部25が備えられているような場合であってもよい。なお、複数の補助支持部25を備えさせるような場合にあっては、夫々の補助支持部25を略均等な間隔で配置させることが好ましい。このように配置させることで、部品実装領域R1における補助的な支持状態を略均一な状態とすることができるからである。また、夫々の補助支持部25は、実装されている夫々の電子部品1と当接することがないように形成されている。夫々の補助支持部25の近傍に配置された電子部品1の端部から所定の距離、例えば0.5mm程度離間された位置に、その端部が位置されるように、夫々の補助支持部25の配置が決定されている。このように上記所定の距離だけ離間させているのは、基板保持装置50への基板2の保持の際における位置ズレや夫々の電子部品1の実装位置ズレ等を考慮して、このような位置ズレが生じるような場合であっても、夫々の補助支持部25が電子部品1に当接することがないようにしたものである。
【0064】
さらに、基板保持ブロック21においては、凹部24の内側に固定され、上記支持状態にある基板2を、さらに補助的に吸着する部品吸着部材の一例(あるいは吸着補助専用部材の一例)である吸着パッド部26が備えられている。具体的には、図2の基板2において、夫々の非実装領域R4に囲まれるように配置されているIC部品1B、及び、その周囲に配置された複数のIC部品1Bの表面を個別に吸着することで、これらのIC部品1Bを介して基板2の吸着を行ない、夫々の基板周部保持部23の吸着孔23bによる吸着保持を補う3個の吸着パッド部26が備えられている。なお、これらの吸着パッド部26の設置数量は、基板2の部品実装側表面Sにおける夫々の電子部品1の配置や実装個数等に応じて決定されるものであり、複数の吸着パッド部26が備えられているような場合に代えて、1個のみの吸着パッド部26が備えられているような場合であってもよい。なお、複数の吸着パッド部26が備えられるような場合にあっては、夫々の吸着パッド部26を略均等な間隔でもって配置させることが好ましい。すなわち、略均等な間隔でもって配置させることができるように、吸着対象の電子部品1を選択することが好ましい。このようにすることで、部品実装領域R1において、補助的な吸着により生じる力を略均一に分散させることができ、吸着保持状態を良好なものとすることが可能となる。なお、図5においては、吸着パッド部26の近傍に配置されている夫々の補助支持部25の図示を省略している。
【0065】
ここで、基板保持ブロック21における夫々の補助支持部25と吸着パッド部26の配置について説明する。図4に示すように、夫々の吸着パッド部26は、その吸着力をより均一化した状態で基板2に伝えるために、略均等に分散されて配置されることが望ましい。例えば、3個以上の吸着パッド部26を配置させるような場合にあっては、夫々の吸着パッド部26を略直線上に配置させるのではなく、上記3個の吸着パッド部26の夫々の中心を結ぶことで仮想的な三角形状の平面が形成されるように配置させることが好ましい。このような配置とすることで、上記吸着力をより均一なものとすることができる。また、夫々の補助支持部25の支持面の形状は、非実装領域R4の形状によって決定されるが、より安定した支持のためには、上記支持面が一方の方向にのみ延在するような形状ではなく、互いに略直交する方向夫々に延在するような形状を有していることが好ましい。具体的には、図4に示すような略L字状の形状が該当する。さらに、このような形状の支持面を有する少なくとも2個以上の補助支持部25を、吸着パッド部26を介して互いに略対向する位置に配置させることがより望ましい。このような配置を採用することでより安定した支持を実現することができるからである。
【0066】
また、図4及び図5に示すように、夫々の吸着パッド部26は、IC部品1Bと当接されるその上部先端に、緩衝部材の一例であるゴム材料、例えば、シリコンゴムにより形成された吸着先端26aと、この吸着先端26aを支持するとともに、その内部に吸着孔26cが形成された吸着本体部26bとを備えている。このように、夫々の吸着パッド部26において、IC部品1Bの表面と当接される部分に柔軟かつ弾性変形可能に形成された吸着先端26aが備えられていることにより、IC部品1Bの表面と確実に当接させて、確実な吸着保持を行なうことができる。例えば、基板2への実装の際の位置ズレ等により、IC部品1Bの被吸着表面が基板2の表面よりも僅かに傾斜された状態で実装されることもあり得る。また、上記被吸着表面の実装高さ位置に位置ズレが生じるような場合もあり得る。このような場合であって、吸着先端26aが備えられていることで、吸着先端26aの弾性変形により上記位置ズレを吸収することができ、確実な吸着保持を行なうことができる。また、精密な構造を有するIC部品1Bを上記吸着保持により傷付けてしまうことを防止するという役目も果たしている。なお、夫々の吸着パッド部26の吸着先端26aの大きさは、例えば、その直径が6mm以上とすることが好ましい。このような大きさとすることで、十分な吸着力を確保することが可能となるからである。
【0067】
また、基板2に実装された夫々のIC部品1Bの上記被吸着表面の実装高さ位置は、個々のIC部品1B毎に異なる。そのため、図5に示すように、夫々の吸着パッド部26において、吸着先端26aの設置高さ位置(吸着先端高さ位置)が、夫々のIC部品1Bの上記実装高さ位置に合致するように、個別に調整されて設置されている。このように吸着保持対象となるIC部品1Bに応じて、夫々の吸着先端26aの設置高さ位置が調整されていることにより、確実な当接させて、確実な吸着保持を実現することができる。ただし、夫々のIC部品1Bにおける上記被吸着表面の高さ位置の相違が僅かであるような場合、すなわち、上記高さ位置の相違が、吸着先端26aの弾性変形の範囲内であるような場合にあっては、上述のように夫々の設置高さ位置を異ならせることなく、同じ高さ位置に設置することで、確実な吸着保持を実現することができる。
【0068】
また、図5に示すように、夫々の吸着パッド部26の吸着本体部26cは、その下部を、凹部24の底部に形成された孔部等にねじ切りすることでねじ止めすることで、基板保持ブロック21に固定することができる。また、このような固定手法を用いることで、吸着パッド部26を回転させることで、その吸着先端26aの設置高さ位置を容易に調整することが可能となっている。
【0069】
また、夫々の吸着パッド部26により、夫々のIC部品1Bが吸着保持されることにより、基板2における部品実装領域R1に相当する部分が夫々の吸着パッド部26に引き寄せられることとなるが、吸着パッド部23の近傍において、夫々の補助支持部25により基板2が支持されていることで、夫々の吸着パッド部26の近傍部分における基板2の保持高さ位置を規制することができる。
【0070】
また、図5に示すように、夫々の基板周部保持部23の支持面23aには、第1の緩衝部材の一例であるゴム材料で形成された緩衝層27が設けられている。例えば、これらの緩衝層27は、シリコンゴムを用いて、厚さ0.5mm程度にて形成することができる。このように夫々の支持面23aに緩衝層27が設けられていることにより、夫々の支持面23aと基板2の外周領域R2とが当接された際に、緩衝層27を弾性変形させることで、両者の密着性を高めることができ、より確実な当接及び吸着保持を実現することができる。
【0071】
また、このような緩衝層27を形成する上記第1の緩衝部材は、夫々の吸着パッド部26の吸着先端26aを形成する上記緩衝部材(第2の緩衝部材である)よりも、その硬度が高くなっている。これは、両者の主とする機能目的の相違によるものであり、吸着先端26aはより柔軟に変形してIC部品1Bの表面に確実に密着することが求められるのに対して、緩衝層27は変形により基板2に確実に密着することだけでなく、当該密着された基板2を支持することもが求められるからである。また、夫々の補助支持部25の支持面25aにも、緩衝層27が設けられている。
【0072】
ここで、夫々の基板周部保持部23の支持面23aに設けられた吸着孔23bと、夫々の吸着パッド部26の吸着孔26cとに連通される吸着通路を示す基板保持ブロック21の底部ブロック30の平面図を図6に示す。
【0073】
図6に示すように、基板保持ブロック21には、別部材として形成された底部ブロック30を備えており、この底部ブロック30が上部ブロックと連結されることで、基板保持ブロック21が構成されている。このような場合に代えて、基板補遺ブロック21を一体的な1つの部材として形成するような場合であってもよいが、このような2つの部材として構成することで、以下に説明する吸着通路の形成を容易なものとすることが可能となる。
【0074】
基板保持ブロック21の底部ブロック30においては、真空吸引装置22への接続用の孔部が2個形成されており、図示右側に配置されているのが、夫々の基板周部保持部23が備える吸着孔23bと連通される支持部用接続孔部31であり、図示左側に配置されているのが、夫々の吸着パッド部26の吸着孔26cと連通されるパッド用接続孔部32である。すなわち、基板保持ブロック21の内部においては、夫々の基板周部保持部23用の吸着系統と、夫々の吸着パッド部26用の吸着系統とが、個別に区分されて形成されている。
【0075】
また、図6に示すように、底部ブロック30においては、支持部用接続孔部31から夫々の吸着孔23bに連通されるように、支持部用吸着連通孔33が形成されており、パッド用接続孔部32から夫々の吸着孔26cに連通されるように、パッド用吸着連通孔34が形成されている。なお、図6においては、支持部用吸着連通孔33及びパッド用吸着連通孔34における横孔部分のみを示しており、夫々の横孔部分より、夫々の吸着孔23b及び26cの配置に応じて縦孔35、36が連通して形成されることで、夫々の接続用孔部31又は32から、夫々の吸着孔23b又は26cまでが連通されて、真空圧力を伝達することで、真空吸着を行なうことが可能となっている。
【0076】
また、図2に示すように、基板2においては、部品実装領域R1と外周領域R2との間に、破断による両者の分離性を容易なものとすることを目的として、夫々の長孔部9が形成されている。この構造的な特徴により、基板2は、夫々の長孔部9を境として撓み易いという特性を有することとなる。そこで、このような特性に対処して、基板2の撓みをできる限り少なくした状態での支持を実現するため、部品支持部23には、基板2の外周領域R2沿いの方向と略直交する方向沿い、すなわち、外周領域R2から部品実装領域R1に向けての方向沿いに部分的に突出された突出支持面23cが形成されている。
【0077】
具体的には、図4において説明すると、例えば、図示上方中央部に配置された部品支持部23の支持面23aには、図示下方に向けて突出された突出支持面23cが形成されている。この突出支持面23cは、基板2における外周領域R2から長孔部9を渡って、この長孔部9の近傍における部品実装領域R1の一部領域と当接されることで、部品実装領域R1の支持を行なっている。なお、部品実装領域R1における上記一部領域には、電子部品1が実装されておらず、非実装領域となっている。図4の基板保持ブロック21においては、同様に、図示右方に配置された部品支持部23の支持面23aには、図示左方に向けて突出された突出支持面23cが形成されており、また、図示下方に配置された部品支持部23の支持面23aには、図示上方に向けて突出された突出支持面23cが形成されている。このように、夫々の部品支持部23の支持面23aにおいて、突出支持面23cが形成されていることで、基板2に夫々の長孔部9が形成されているような場合であっても、部品実装領域R1に相当する部分の撓みを抑制しながら、基板2の確実な支持を実現することができる。
【0078】
また、基板周部保持部23の支持面23aに形成されている略溝状の開口を有する夫々の吸着孔23bは、例えば、その開口幅が1mm程度となるように形成され、さらに上記開口の周部には少なくとも1mm程度の幅の緩衝層27が形成されることが好ましい。このように上記開口部を形成することで、支持面23aの幅を必要最小限程度の幅とすることができるとともに、上記開口部の周囲に確実に緩衝層27が配置されることで、夫々の吸着孔23bによる吸着力を確実に基板2に伝達することが可能となる。なお、夫々の吸着孔23bの開口の幅は、吸引圧力に基づいて必要な吸着力を得られるような開口面積が確保可能なように決定することができる。また、上記吸引圧力は、例えば、−30kPa以上の真空圧力、より好ましくは−40kPa以上の真空圧力が採用される。
【0079】
次に、上述のような構成を有するスクリーン印刷装置101において、基板2に対するクリーム半田の印刷供給を行なう手順について説明する。なお、以下に示す印刷供給動作の制御は、スクリーン印刷装置101が備える制御装置(図示しない)により互いの動作が関連付けられながら統括的に行なわれる。
【0080】
まず、図1のスクリーン印刷装置101において、部品実装側表面Sに夫々の電子部品1が実装された基板2が、その裏面である作業側表面Tを上面として供給され、基板保持装置50の上面に配置される。なお、この配置状態においては、基板保持装置50による基板2の吸着は行なわれていない状態にある。
【0081】
その後、基板保持装置50が有する位置決めピン(図示しない)が上昇されて、基板保持ブロック21の上面に配置された基板2の夫々の位置決め孔3に挿入される。この上記位置決めピンの挿入により、上記配置状態にある基板2と、基板保持ブロック21との位置合わせが行なわれる。
【0082】
スクリーン52の下方に基板保持ブロック21が配置されるとともに、この基板保持ブロック21に配置された状態の基板2の配置位置の認識が行なわれ、この認識結果に基づいて、スクリーン52と基板2との位置合わせが行なわれる。さらにその後、その上方に位置されて、上記位置合わせが行なわれた状態のスクリーン52に対して、近接するように基板保持ブロック21の上昇(あるいは、基板保持ブロック21を支持するステージ全体の上昇)が行なわれる。これにより、スクリーン52が、基板2の作業側表面T全体を押圧するように、当該作業側表面T上に配置される。このスクリーン52の配置により、例えば、凸状に緩やかに基板2が撓んでいるような場合にあっては、この撓みを補正することができる。あるいは、このようにスクリーン52を用いて、基板2の反りや撓みを矯正するような場合に代えて、棒状や板状の矯正部材を基板2の上面に配置することで、上記反りや撓みの矯正を行なうような場合であってもよい。このように矯正を行なった後、以下の基板2の吸着保持を行なうことで、基板2の平面度を保つことができる。
【0083】
さらに、このスクリーン52の配置とともに、基板保持装置50においては、配置された基板2の吸着保持が行なわれる。具体的には、図2に示す基板2の部品実装側表面Sにおける外周領域R2が、図4に示す基板保持ブロック21の夫々の部品支持部23の支持面23aと当接されるように配置された状態とされる。このとき、夫々の支持面23aが備える突出支持面23cが、基板2の長孔部9を渡して、その近傍における部品実装領域R1とも当接された状態とされる。
【0084】
また、基板2における部品実装領域R1の略中央付近に配置されている夫々の非実装領域R4は、基板保持ブロック21の凹部24の略中央付近に固定されている夫々の補助支持部25の支持面と当接されて、夫々の補助支持部25により支持された状態とされる。また、部品実装領域R1に実装されている3個のIC部品1Bの被吸着表面が、部品保持ブロック21の凹部24の内側に備えられている3個の吸着パッド部26の吸着先端26aと当接された状態とされる。なお、このような夫々の当接状態においては、夫々の緩衝層27や吸着先端26aが、当接により生じる力によって弾性変形され、確実な当接状態が担保されている。
【0085】
このような当接状態において、基板保持装置50の真空吸引装置22により、夫々の接続孔部31、32、吸着連通孔33、34を介して、夫々の吸着孔23b、26cに真空圧力が伝達されて、夫々の吸着孔23b及び26cによる基板2の吸着が行なわれる。これにより、基板2の外周領域R2が、夫々の基板周部保持部23の支持面23aに吸着保持されて、上記3個のIC部品1Bの表面が、夫々の吸着パッド部26により吸着保持される。また、夫々の吸着パッド部26による夫々のIC部品1Bの吸着保持により、当該IC部品1Bの近傍における基板2が、下方に向けた外力を受けることとなるが、部品実装領域R1の略中央付近が、夫々の補助支持部25により支持されているため、上記外力を受けても基板2の支持高さ位置が規制されているため、基板2が下方に向けて撓んだりすることが防止されている。
【0086】
このように基板2が確実に吸着保持された状態において、印刷ヘッド51が備えるスキージ(図示しない)をスクリーン52上に配置させるとともに、ヘッド移動装置53により上記スキージをスクリーン52の表面に沿って水平移動させることで、スクリーン52を通してのクリーム半田の印刷供給を行なう。なお、図4に示す基板保持ブロック21においては、図示上下方向が、クリーム半田の印刷供給のための上記スキージの移動方向となっている。
【0087】
上記スキージの移動が行なわれると、スクリーン52が上昇されて基板2の作業側表面から離脱される。この離脱により、基板2の作業側表面Tにおいて、クリーム半田の印刷パターンが形成されることとなる。さらにその後、基板保持装置50による基板2の吸着保持が解除される。その後、基板保持装置50からの基板2の排出が行なわれる。
【0088】
本実施形態においては、基板保持ブロック21において、夫々の基板周部保持部23に加えて、夫々の補助支持部25及び吸着パッド部26が共に備えられているような場合について説明したが、本実施形態はこのような場合にのみ限られるものではない。このような場合に代えて、例えば、夫々の基板周部保持部23に加えて、補助支持部25又は吸着パッド部26のいずれか一方のみが備えられているような場合であってもよい。
【0089】
例えば、基板2の部品実装側表面Sにおいて、IC部品1Bが実装されていないような場合にあっては、当該IC部品1Bの吸着保持を行なう吸着パッド部26を備えず、補助支持部25のみを装備させることが好ましいからである。ただし、このような場合にあっては、補助支持部25に吸着孔を形成して、吸着機能を備えさせることが望ましい。夫々の基板周部保持部23に加えて、補助支持部25のみを備えさせるような場合であっても、基板2の支持を補うだけでなく、吸着をも補うことができるからである。
【0090】
また、上述においては、基板2において、夫々の基板周部保持部23により支持される外周領域R2が十分に形成されているような場合について説明したが、基板2の構造は、多種多様なものが考えられ、外周領域R2の面積が十分に確保されていないような場合もある。このような場合にあっては、夫々の基板周部保持部23により、基板2を確実に支持できないような場合も考えられる。
【0091】
そこで、このように外周領域R2の面積が十分に確保されていないような場合には、例えば、図4に示すように、図示上方に配置された基板周部保持部23に隣接してその支持面が一段下げられて形成された段部支持部41を形成し、この段部支持部41の支持面にて基板2の部品実装領域R2の一部を支持することで、基板2の支持を補うことができる。具体的には、この段部支持部41と当接される部品実装領域R2に実装されている電子部品1の厚さ等を考慮した分だけ、基板周部保持部23の支持面23aよりも一段下げてその支持面を形成し、さらに、この支持面にゴム材料等の緩衝部材を備えさせることで、電子部品1を傷付けることなく、部品実装領域R2の支持を行なうことができる。
【0092】
また、同様に、基板2の部品実装側表面Sにおいて、夫々の非実装領域R4の面積を十分に確保することができないような場合にあっては、夫々の補助支持部25により部品実装領域R1に実装されている電子部品1を支持(電子部品1を介して基板2を支持)するような場合であってもよい。ただし、複数の補助支持部25が備えられているような場合にあっては、その全てで補助支持部25が電子部品1を支持するのではなく、その一部の補助支持部25が電子部品1を支持し、その他は非実装領域R4をできるだけ支持するようにすることが好ましい。上記支持により電子部品1を損傷させてしまう可能性を低減させるためである。また、このような電子部品1の支持を行なうような場合には、より外力付加に対して耐性を有する電子部品1を選択して、支持することが望ましい。
【0093】
また、本実施形態においては、このような基板保持装置50を、基板2の作業側表面Tにクリーム半田の印刷供給を行なうスクリーン印刷装置101に備えさせるような場合について説明したが、基板保持装置50の用途はこのような場合にのみ限られるものではない。このような場合に代えて、例えば、基板2の作業側表面Tにクリーム半田の印刷供給が行なわれた後、当該クリーム半田を介して、電子部品1を実装(あるいは装着)するような電子部品実装装置に備えられるような場合であってもよい。このような電子部品実装装置においても、基板2の確実な保持が求められるからである。
【0094】
上記実施形態によれば、以下のような種々の効果を得ることができる。
【0095】
まず、スクリーン印刷装置101が備える基板保持装置50において、基板2の外周領域R4を支持するとともに吸着することで、基板2の保持を行なう夫々の基板周部保持部23に加えて、基板2の部品実装側表面Sにおける部品実装領域R1の略中央付近に配置された夫々の非実装領域R4を支持することで、夫々の基板周部保持部23による基板2の支持を補う夫々の補助支持部25と、夫々の補助支持部25の近傍に実装された電子部品1の表面を吸着保持することで、当該電子部品1を介して基板2の吸着保持を行ない、夫々の基板周部保持部23による基板の吸着を補う吸着パッド部26とが備えられていることにより、高密度に電子部品1が実装された基板2の部品実装側表面Sを確実に支持して、その支持位置の保持を行なうことができる。
【0096】
特に、このように夫々の電子部品1の高密度実装が施されている場合には、基板2の外周領域R2で囲まれた部品実装領域R1においては、基板2の表面に当接することで支持を行なうことができる領域(すなわち、非実装領域R4)が著しく少なくなっているが、このような場合であっても、夫々の補助支持部25に吸着機能を備えさせることなく、当接による支持機能のみを備えさせることで、夫々の支持面の面積を減少させて、当該支持を実現可能としている。
【0097】
一方、このような補助支持部25に備えさせなかった吸着機能を、夫々の吸着パッド部26に備えさせ、さらに、夫々の吸着パッド部26は、部品実装領域R1において実装されているIC部品1Bの表面を吸着することで、夫々のIC部品1Bを介して基板2の吸着を行なうことを実現可能としている。
【0098】
すなわち、基板2において、電子部品1が実装されていない外周領域R2を、夫々の基板周部保持部23により確実に支持して吸着保持を行なうとともに、これら夫々の基板周部保持部23による支持及び吸着では不足している分を、夫々の補助支持部25及び吸着パッド部26により、支持機能と吸着機能とに分けて補うことで、基板2の確実な保持を実現することが可能となっている。
【0099】
従って、高密度に電子部品1が両面実装されるような基板2に対して、その部品実装側表面Sを支持側表面として確実に吸着保持することができ、スクリーン印刷装置101において、基板2の作業側表面Tに対して、確実かつ精密なスクリーン印刷を行なうことができる。
【0100】
また、夫々の補助支持部25の支持面の支持高さ位置が、夫々の基板周部保持部23の支持高さ位置と略同じ高さ位置とされていることで、基板2を撓ませることなく、略水平な姿勢を保ちながら支持を行なうことができる。
【0101】
また、夫々の吸着パッド部26による電子部品1の吸着保持高さは、その近傍において配置されている夫々の補助支持部25より基板2が支持されることでもって、基板2が略水平な姿勢を保つことができるような高さ位置に規制することが可能となっている。
【0102】
また、夫々の基板周部保持部23の支持面23aに緩衝層27が設けられていることにより、夫々の緩衝層27を介して、夫々の支持面23aと外周領域R2を密着させることができ、夫々の吸着孔23bによる吸着効果をより高めることができる。
【0103】
また、吸着パッド部26において、IC部品1Bの表面と直接的に接触される吸着先端26aが、弾性変形可能な軟らかい緩衝部材、例えばゴム材料にて形成されていることで、当該当接されたIC部品1Bの表面をより確実に吸着保持することができる。特に、吸着パッド部26に対しては、支持機能ではなく、確実な吸着機能が求められることにより、上述の緩衝層27を形成する緩衝部材よりもその硬度が低い緩衝部材を用いることで、その機能を効果的に実現することができる。
【0104】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の一の実施形態にかかるスクリーン印刷装置の模式外観斜視図である。
【図2】上記スクリーン印刷装置において取り扱われる基板の部品実装側表面の平面図である。
【図3】図1のスクリーン印刷装置が備える基板保持装置の模式断面図である。
【図4】図3の基板保持装置が備える基板保持ブロックの上面の平面図である。
【図5】図4の基板保持ブロックにおけるA−A線断面図である。
【図6】図4の基板保持ブロックにおける底部ブロックの平面図である。
【図7】従来の基板への半田ペーストの供給方法を示す模式説明図であり、(A)は、基板を印刷位置に搬送している状態であり、(B)は、上記印刷位置にてスクリーンと支持ブロックとの間に基板が位置された状態であり、(C)は、スキージ装置により印刷が行なわれている状態を示す。
【図8】従来の基板の模式平面図である。
【符号の説明】
【0106】
1 電子部品
1A チップ部品
1B IC部品
2 基板
3 位置決め孔
9 長孔部
12 連結部
21 基板保持ブロック
22 真空吸引装置
23 基板周部保持部
23a 支持面
23b 吸着孔
24 凹部
25 補助支持部
26 吸着パッド部
26a 吸着先端
26b 吸着孔
26c 吸着本体部
27 緩衝層
31 支持部用接続孔部
32 パッド用接続孔部
33 支持部用吸着連通孔
34 パッド用吸着連通孔
35、36 縦孔
50 基板保持装置
101 スクリーン印刷装置
S 部品実装側表面
T 作業側表面
R1 部品実装領域
R2 外周領域
R3 領域
R4 非実装領域
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成16年3月5日(2004.3.5)
【代理人】 【識別番号】100086405
【弁理士】
【氏名又は名称】河宮 治

【識別番号】100091524
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 充夫

【公開番号】 特開2005−252049(P2005−252049A)
【公開日】 平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願番号】 特願2004−61772(P2004−61772)