トップ :: H 電気 :: H05 他に分類されない電気技術




【発明の名称】 改善された熱拡散性能を有する多層回路ボード及びその製造方法
【発明者】 【氏名】尹永

【氏名】蘇秉世

【氏名】韓愉根

【氏名】安泳萬

【要約】 【課題】多層回路ボードの構造及びその製造方法を提供することにある。

【解決手段】第1内層102b、107b、及び第1内層102b、107bと同じ材質の第2内層103b、105bを積層構造として備え、第1内層102b、107bは第2内層103b、105bとはその厚さが互いに異なることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層回路ボードにおいて、
外層、第1内層、及び前記第1内層と同じ材質の第2内層を積層構造として備え、
前記第1内層と前記第2内層とはその厚さが互いに異なることを特徴とする多層回路ボード。
【請求項2】
前記外層、前記第1内層、及び前記第2内層は伝導性物質で構成されることを特徴とする請求項1に記載の多層回路ボード。
【請求項3】
前記第1内層は前記第2内層よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載の多層回路ボード。
【請求項4】
多層回路ボードにおいて、
伝導性物質で構成された外層と、
伝導性物質で構成された第1内層と、
伝導性物質で構成された第2内層と、を備え、
前記第1内層は前記第2内層よりも厚いことを特徴とする多層回路ボード。
【請求項5】
前記第1内層は前記第2内層よりも前記外層に近く配置されることを特徴とする請求項4に記載の多層回路ボード。
【請求項6】
前記第1内層はパワー導電層として用いられ、前記第2内層は信号ルーティング層として用いられることを特徴とする請求項4に記載の多層回路ボード。
【請求項7】
多層回路ボードにおいて、
伝導性物質で構成された第1外層と、
伝導性物質で構成された第1内層と、
伝導性物質で構成された第2内層と、
伝導性物質で構成された第2外層と、
伝導性物質で構成された第3内層と、
伝導性物質で構成された第4内層と、を備え、前記第1内層は前記第2内層よりも厚く、前記第4内層は前記第3内層よりも厚いことを特徴とする多層回路ボード。
【請求項8】
多層回路ボードにおいて、
パワーを伝達する第1内層と、
信号を伝達する第2内層と、を備え、
前記第1内層は前記第2内層よりも厚いことを特徴とする多層回路ボード。
【請求項9】
前記第1内層は前記第2内層よりも2倍以上厚いことを特徴とする請求項8に記載の多層回路ボード。
【請求項10】
多層回路ボードにおいて、
パワーを伝達する第1内層と、
信号を伝達する第2内層と、
信号を伝達する第3内層と、
パワーを伝達する第4内層と、を備え、
前記第1内層は前記第2内層よりも厚く、前記第4内層は前記第3内層よりも厚いことを特徴とする多層回路ボード。
【請求項11】
多層回路ボードを製造する方法において、
伝導性物質で構成された第1内層を設定された厚さに製造する段階と、
伝導性物質で構成された第2内層を前記第1内層の厚さよりも薄く製造する段階と、を含むことを特徴とする多層回路ボードの製造方法。
【請求項12】
メモリモジュールが搭載される印刷回路ボードにおいて、
外層と、
前記外層に対し内部に配置された第1内層と、
前記第1内層と同一材質であって前記外層に対し内部に配置された第2内層と、を備え、
前記第1内層は前記第2内層とはその厚さが異なることを特徴とするメモリモジュール構成のための印刷回路ボード。
【請求項13】
前記外層、前記第1内層、及び前記第2内層は伝導性物質で構成されたことを特徴とする請求項12に記載のメモリモジュール構成のための印刷回路ボード。
【請求項14】
前記第1内層は前記第2内層よりも厚いことを特徴とする請求項12に記載のメモリモジュール構成のための印刷回路ボード。
【請求項15】
伝導性物質で構成された外層と、
伝導性物質で構成された第1内層と、
伝導性物質で構成された第2内層と、を備え、
前記第1内層は前記第2内層よりも厚いことを特徴とするメモリモジュール搭載の印刷回路基板。
【請求項16】
絶縁層と配線導電層とが交互に積層された多層回路ボードの構造において、
前記配線導電層のうち回路素子が搭載される主表面を有する外部配線導電層の下部に配置された2以上の内部配線導電層の厚さが互いに異なるように構成されることを特徴とする多層回路ボード構造。
【請求項17】
前記内部配線導電層はパワー導電層及び信号ルーティング導電層を含むことを特徴とする請求項16に記載の多層回路ボード構造。
【請求項18】
絶縁層と配線導電層とが交互に積層された多層回路ボードの構造において、
前記配線導電層は、回路素子が搭載される主表面を有する上部配線導電層と、
前記上部配線導電層に対向して下部表面層をなす下部配線導電層と、
前記上部配線導電層及び前記下部配線導電層の間に前記絶縁層の少なくとも1つを介して配置され、設定された厚さを有する内部パワー導電層と、
前記内部パワー導電層及び前記下部配線導電層の間に前記絶縁層の他の少なくとも1つを介して配置され、前記内部パワー導電層の厚さよりも薄い厚さを有する内部信号ルーティング導電層と、を備えることを特徴とする多層回路ボードの構造。
【請求項19】
前記絶縁層はプリプレグ層からなり、前記配線導電層は銅層からなることを特徴とする請求項18に記載の多層回路ボードの構造。
【請求項20】
絶縁層と配線導電層とが交互に積層された多層回路ボードの製造方法において、
前記配線導電層のうち外部層の間で内部層をなす内部配線導電層の少なくとも1つを残りの内部配線導電層に比べ厚く製造することにより、多層回路ボードの熱拡散が改善されるようにすることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記内部配線導電層は銅ラミネーティング層からなるパワー導電層及び信号ルーティング導電層に区別されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記パワー導電層の厚さは前記信号ルーティング導電層の厚さよりもそれぞれ厚く製造されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
絶縁層と配線導電層とが交互に積層された多層回路ボードの構造において、
前記配線導電層は、回路素子が搭載される主表面を有する上部配線導電層と、
前記上部配線導電層に対向して下部表面層をなす下部配線導電層と、
前記上部配線導電層及び前記下部配線導電層の間に前記絶縁層の少なくとも1つを介して配置され、第1の厚さを有する内部パワー導電層と、
前記内部パワー導電層及び前記下部配線導電層の間に前記絶縁層の他の少なくとも1つを介して配置され、前記第1の厚さよりも厚い第2の厚さを有する内部信号ルーティング導電層と、を備えることを特徴とする多層回路ボードの構造。
【請求項24】
前記絶縁層はプリプレグ層からなり、前記配線導電層は銅層からなることを特徴とする請求項23に記載の多層回路ボードの構造。
【請求項25】
前記内部パワー導電層は電源電圧またはグラウンド電圧を伝達するための銅層であることを特徴とする請求項24に記載の多層回路ボードの構造。
【請求項26】
絶縁層と配線導電層とが交互に積層された多層回路ボードを用いて電子回路部品を搭載したマルチチップモジュールの構造において、
前記多層回路ボードをなす前記配線導電層のうち、前記電子回路部品が搭載される主表面を有する外部配線導電層の下部に配置された内部配線導電層の厚さを互いに異にして構成すると共に、
前記電子回路部品のうち一部の部品のパッケージの一部の面と前記多層回路ボードの一部の面との間に設置されて前記電子回路部品の動作の際に発生する熱を前記多層回路ボードの熱放出機能に加えて外部に放出するための熱拡散器を備えることを特徴とするマルチチップモジュールの構造。
【請求項27】
前記内部配線導電層はパワー導電層及び信号ルーティング導電層を含むことを特徴とする請求項26に記載のマルチチップモジュールの構造。
【請求項28】
前記パワー導電層は前記信号ルーティング導電層よりも厚いことを特徴とする請求項27に記載のマルチチップモジュールの構造。
【請求項29】
前記信号ルーティング導電層は前記パワー導電層よりも厚いことを特徴とする請求項27に記載のマルチチップモジュールの構造。
【請求項30】
前記電子回路部品にはDRAMメモリチップが少なくとも含まれることを特徴とする請求項27に記載のマルチチップモジュールの構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷回路基板に係るもので、特に多層回路ボードの構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的に、多層回路ボードはPC(Personal Computer)などのような電子システムに幅広く用いられる。多層回路ボードは単層回路ボードに比べ多くの利点を提供する。例えば、顕著に増加した空間の活用及び物理的サイズの減少等である。多層回路ボードはマルチチップモジュールを構成するため、DRAMなどのような半導体メモリ装置だけでなく、マイクロプロセッサーまたはキャパシタなどのような電子回路部品を搭載する。
【0003】
多層回路ボードにおいて必然的に発生する熱を放出するという問題は、電子的システムの高速化及び高容量化の趨勢に従い次第に大きくなっている。仮に多層回路ボードから発生する熱が外部へ充分に放出されない場合、電子的システムの温度は上昇することになる。温度の上昇に起因して電子システムの動作不良が生じるか、またはシステムの製品特性が低下する問題を解決するため、従来では多層回路ボードに熱拡散器を設置してきた。しかし、多層回路ボードに熱拡散器を設置するためには設置及び連結に必要な空間が確保されなければならず、信号ルーティングに制約があった。
【0004】
以下、後述の本発明に対する徹底した理解を提供するために、従来の多層回路ボードから発生する熱の問題と熱拡散器の設置に従う問題について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0005】
まず、通常の多層回路ボードに熱拡散器が設置されたマルチチップモジュールの構図を示す図4を参照すると、半導体集積回路チップ20、21、キャパシタなどのような回路部品25、及び熱拡散器40が多層回路ボード10に搭載された構造となる。図面を基準にして左側の搭載構造は、多層回路ボード10の短手方向の断面形状を示し、右側の搭載構造は多層回路ボード10の長手方向の断面形状のうち上部形状だけを示す。
【0006】
図4の多層回路ボード10は図5及び図6に示したような多層構造を有することができる。図5は米国特許第5、764、491号に開示された多層回路ボードの層構成例で、部品層11、VDD層13、絶縁層15及びグラウンド層17が積層されることにより前記多層回路ボードが構成される。
【0007】
一方、図6は2001年1月16日付けで登録された米国特許第6、175、088号に開示された多層回路ボードの例を示し、パワー、グラウンド、及びルーティング層101〜104が絶縁層105により互いに分離された構造である。ここで、外層101には電子回路部品が搭載される。パワー層102及びグラウンド層103は搭載された前記電子回路部品にパワー及びグラウンドを供給する役割をする層である。ルーティング層104は信号ルーティングのために形成される導電層である。ここで、信号ルーティング導電層104とパワー及びグラウンド供給導電層102、103は外層101に対し内部に位置するため内層という。
【0008】
図6に示した前記内層の厚さは図7に示したように、互いに同一に形成される。図7は図4の多層回路ボードの層構造を示した図で、外層101a、108aの内部に位置した内層102a、103a、105a、107aは一般に全て同じ厚さを有し、互いに同一の材質、例えば、銅ラミネーティング層からなる。前記層の間を絶縁させる絶縁層201a、202a、203a、204aはインピーダンスなどのような電気的特性を確保するとともに多層回路ボードの規定された全体の厚さを合わせるため、設計または製造の際に厚さが調節され、且つ、その材質は例えば樹脂浸透層を用いることができる。
【0009】
図8a及び図8bは図7の具現例に従い8層及び10層の積層構造をそれぞれ示した図である。図8aにおいて導電層101aは回路素子の搭載される主表面を有する上部配線導電層として機能し、導電層108aは上部配線導電層101aに対向して下部表面層をなす下部配線導電層として機能する。内部導電層102a、103a、104a、105a、106a、107aは内部パワー導電層または内部信号ルーティング導電層のうち一つである。前記内部パワー導電層は上部配線導電層101a及び下部配線導電層108aの間に絶縁層201a〜207aの少なくとも1つを介して配置される。前記内部信号ルーティング導電層は上部配線導電層101a及び下部配線導電層108aの間に絶縁層201a〜207aの少なくとも1つを介して配置される。ここで、8個の導電層L1〜L8は全て約18μmの厚さを有する銅ラミネーティング層から形成される。
【0010】
また、10層の積層構造を有する図8bの場合にも、対応する絶縁層を通じて互いに分離された10個の導電層L1〜L10は全て同一の厚さに形成される。
【0011】
一方、2001年2月23日付けで公開された特開2001−53421号公報では、装置の小型化、高信頼性化、及び低価額化を図り、小電流信号回路と大電流信号回路を一体化した平滑プリント基板が開示されている。前記技術は回路形成面に対する樹脂表面部と導体表面部が段差を有することにより、同一層に位置した導体層が互いに異なる厚さを有する構造になっているが、マルチチップモジュールの構成の際に基板への熱放出を最適化には適合しない。
【0012】
つまり、図7、図8a及び図8bからわかるように、互いに同一の厚さを有する導電層からなった多層回路ボードを用いて図4のようなマルチチップモジュール(または、メモリシステム)を構成する場合、マルチチップモジュールの動作の際に円滑な熱放出がなされなく、動作フェイルまたはマルチチップモジュールの特性低下が頻繁に発生する。図4の半導体集積回路チップ20、21及び回路部品25で熱が発生すると、この熱は導電線及びチップ20、21と回路部品25を覆うパッケージを通じて多層回路ボード10に伝達される。この場合、多層回路ボード10自体による熱放出効果は微少であるため、前記パッケージに熱伝達特性の良好なテープ30が付着され、その上部に熱拡散器40が設置される。しかし、熱拡散器を用いた熱放出はまた他の問題をもたらす。即ち、多層回路ボードに熱拡散器を設置するためには設置及び連結に必要な空間が確保される必要があるが、これはマルチチップモジュールまたは電子システムのサイズが拡大される結果をもたらす。また、熱拡散器の設置に起因して部品の配置及び信号ルーティングが円滑になされないため、部品配置及び信号ルーティングが制約を受けるとの問題がある。
【特許文献1】米国特許第5,764,491号
【特許文献2】米国特許第6,175,088号
【特許文献3】特開2001−53421号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そこで、本発明の目的は、上述のような従来の問題点を解決することができる多層回路ボードの構造及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、熱拡散器の部品サイズを最小化または減らし得る多層回路ボードの構造を提供することにある。
【0015】
本発明の更に他の目的は、熱拡散性能が従来の構造に比べ大幅に改善された多層回路ボードの構造を提供することにある。
【0016】
本発明の更に他の目的は、熱拡散器を採用せずに熱拡散を効率的に実現することができる多層回路ボードの構造及びその製造方法を提供することにある。
【0017】
本発明の更に他の目的は、別の熱拡散層を追加せずに熱拡散の効果を最大化または増大させることができる多層回路ボードの改善された構造及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
このような目的を達成するために本発明による絶縁層と配線導電層が交互に積層された多層回路ボードの構造は、前記配線導電層のうち回路素子が搭載される主表面を有する外部配線導電層の下部に配置された内部配線導電層の厚さを互いに異なるように構成したことを特徴とする。
【0019】
前記多層回路ボードの構造において、絶縁層はプリプレグ層からなり、前記配線導電層は銅層からなる。また、前記内部配線導電層はパワー導電層及び信号ルーティング導電層を含み、好ましくは、前記パワー導電層は前記信号ルーティング導電層に比べその厚さが相対的に厚い。
【0020】
また、本発明による絶縁層と配線導電層が交互に積層された多層回路ボードの製造方法は、前記配線導電層のうち外部層の間で内部層をなす内部配線導電層の少なくとも1つを残りの内部配線導電層に比べ厚く製造することにより、多層回路ボードの熱拡散を改善させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の多層回路ボードの構造及び製造方法によれば、熱拡散の性能が従来の構造に比べ大幅に改善されて、熱拡散器の部品サイズを最小化または減少させ、熱拡散器の搭載を省略できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施の形態について多層回路ボードの構造及びその製造方法を図面を用いて説明する。各図面に表示された同一または類似の機能を有する構成要素には同一または類似の参照符号が付けられる。以下の本発明の好適な実施の形態で多くの特定の詳細な説明が図面に従い、一例として挙げられたが、これは本発明の理解を助けることを意図して説明されたものである。
【0023】
まず、図1は本発明の好適な実施の形態による多層回路ボードの層の構造を示した図である。絶縁層201b、202b、203b、204bにより導電層101b、102b、103b、105b、107b、108bは互いに分離され、前記導電層のうち内層102b、103b、105b、107bは多層回路ボードの外側に配置された外層101b、108bの内部に配置される。図面において前記内層のうち内層102bと内層103bの厚さは互いに異にして形成され、内層107bと内層105bの厚さも互いに異なることが明らかに示される。内層102bは内層103bよりも2倍以上厚いことが望ましく、内層107bは内層105bよりも2倍以上厚いことが望ましい。また、内層102bは内層103bよりも外層101bに近く配置され、内層107bは内層105bよりも外層108bに近く配置されることが望ましい。
【0024】
ここで、外層101b、108b及び内層102b、103b、105b、107bは互いに同一の材質、例えば、銅ラミネーティング層からなり、前記層の間を絶縁させる絶縁層201b、202b、203b、204bはインピーダンスなどのような電気的特性を確保し、多層回路ボードの規定された全体の厚さを合わせるため、設計または製造の際にその厚さが調節され、その材質としては、例えば樹脂浸透層を用いることができる。
【0025】
つまり、図1に示したn層(ここで、nは2以上の自然数)の多層回路ボードでは、外層、第1内層、及び第1内層と同一材質の第2内層が積層構造に形成される場合、前記第1内層と第2内層の厚さが互いに異に形成される。ここで、前記外層、前記第1内層及び第2内層は熱伝導性が向上するようにするために伝導性物質で構成されることが好ましいが、思案の異なる場合に非伝導性物質または前記プリプレグ層を用いることもできる。例えば、第1内層102bが電源電圧またはグラウンド電圧を伝送するパワー導電層として用いられ、第2内層103bが実装される回路部品の入出力信号及び内部信号を伝達するための信号ルーティングとして用いられる場合、熱伝導性の側面から第1内層102bの厚さは第2内層103bの厚さよりも厚く形成されることが好ましい。
【0026】
図2a及び図2bは図1の具現例に従い8層及び10層の積層構造をそれぞれ示した図である。図2aにおいて導電層101bは回路素子が搭載される主表面を有する上部配線導電層として機能し、導電層108bは上部配線導電層101bに対向して下部表面層をなす下部配線導電層として機能する。ここで、上部及び下部配線導電層101b、108bは外層になる。
【0027】
内部導電層102b、103b、104b、105b、106b、107bは内部パワー導電層または内部信号ルーティング導電層のうち一つになることができる。前記内部パワー導電層は上部配線導電層101bと下部配線導電層108bの間で絶縁層201b〜207bの少なくとも1つを介して配置される。前記内部信号ルーティング導電層は上部配線導電層101bと下部配線導電層108bの間で絶縁層201b〜207bの他の少なくとも1つを介して配置される。即ち、内部パワー導電層102bは絶縁層202bを介して内部信号ルーティング導電層103bの上部に位置し、内部パワー導電層107bは絶縁層206bを介して内部信号ルーティング導電層106bの下部に位置する。ここで、前記多層回路ボードは絶縁層204bを基準にして上下の層をなすことがわかる。8個の導電層L1〜L8のうち導電層L2、L7を除いた導電層は約18μmの厚さを有する銅ラミネーティング層から形成され、導電層L2、L7は約52μm乃至108μmの厚さを有する銅ラミネーティング層から形成される。
【0028】
また、10層の積層構造を有する図2bの場合でも、対応する絶縁層を通じて互いに分離された10個の導電層L1〜L10のうち、導電層L2、L9が相対的に厚く形成される。このように本発明の好適な実施の形態では内層のうち特定の内層の層厚さを厚くして、搭載される電子部品から発生する熱を厚く形成された内部導電層を通して迅速に放出させる。従って、熱伝導性を大幅に向上させることにより、マルチチップモジュール及びメモリシステムなどで生じる温度上昇の問題が最小化または効果的に解決される。
【0029】
上述のような多層回路ボードの製造は公知の従来の技術、例えば、米国特許第6,395,329号に開示された製造法を用いることにより達成され、そのような製造の場合に最適の熱伝達効果を達成するため、パワー導電層の厚さを信号ルーティング導電層の厚さよりも6倍以上だけ厚く形成することが好ましい。
【0030】
図3は、図1による効果を図7の場合と比較して示した実測データのグラフを示す図である。図3において、横軸は5個の測定アイテムITEM1〜ITEM5を示し、縦軸は温度(℃)を示す。前記測定アイテムのうちITEM1〜ITEM3はそれぞれのテストプログラムを通して動作するDRAMメモリチップに対する発熱テストを示し、ITEM4及びITEM5は演算増幅器などのような能動素子に対する発熱テストを示す。テスト条件は約50℃に維持されたチャンバ内で200MHzに動作するDDR DRAMメモリモジュールを搭載した印刷回路基板を適用した場合である。アイテム別に素子部品の表面温度を測定する場合に何れも本発明の好適な実施の形態の方が相対的に低い発熱温度を有するため、本発明の場合に優れた熱伝達効果があると確認された。図面においてグラフPIは本発明の好適な実施の形態に対応するグラフであり、グラフPAは従来の技術に対応するグラフである。
【0031】
つまり、信号ルーティングに比べパワー層の厚さをより厚くする場合、熱伝導性が大幅に改善されることが確認される。このように多層回路ボードの外形を変更したり信号ルーティングを特別に変更したりすることなく、内層の厚さを互いに異にして変更することにより、多層回路ボードに搭載された電子部品から発生する熱が効果的に放出される。
【0032】
上述の説明では本発明の好適な実施の形態を主にして図面を用いて説明したが、本発明の技術的思想の範囲内で本発明を多様に変形または変更できるのは当業者には明白なものである。例えば、思案の異なった場合に前記内部層の位置を本発明の技術的思想を逸脱することなく多様な形態に変更できるのは勿論のことである。また、熱拡散器の採用が許容される場合に熱拡散器のサイズを大幅に縮小して設置してもよいし、熱拡散器の採用を省略してもよい。さらに、本発明の説明ではマルチチップモジュールの多層回路ボードを一例として挙げたが、汎用の印刷回路基板にも応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の好適な実施の形態による多層回路ボードの層構造を示した図である。
【図2a】図1の具現例に従い8層の積層構造を示した図である。
【図2b】図1の具現例に従い10層の積層構造を示した図である。
【図3】図1に従う効果を図7の場合と比較して示した実測データのグラフを示す図である。
【図4】通常の多層回路ボードに熱拡散器が設置されたマルチチップモジュールの構造図である。
【図5】、
【図6】従来の技術による多層回路ボードの層の構成例を示した図である。
【図7】図4の多層回路ボードの層構造を示した図である。
【図8a】図7の具現例に従い8層の積層構造を示した図である。
【図8b】図7の具現例に従い10層の積層構造を示した図である。
【出願人】 【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【出願日】 平成17年1月24日(2005.1.24)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳

【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎

【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘

【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二

【公開番号】 特開2005−244199(P2005−244199A)
【公開日】 平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願番号】 特願2005−15779(P2005−15779)