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【発明の名称】 電子部品実装方法及び電子部品実装基板
【発明者】 【氏名】大西 浩昭
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】森 将人
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【氏名】平野 正人
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内

【要約】 【課題】電子部品の微小・狭ピッチ化に対しても生産性、実装品質を低下させることなく、接合信頼性の高い実装が行える電子部品実装方法を提供する。

【解決手段】所望の開口部を有するマスクを用いてクリーム半田4、5を回路基板1上に印刷する工程と、印刷されたクリーム半田4、5の印刷形状を保持するようにクリーム半田の流動性を抑制する工程と、流動性を抑制したクリーム半田14、15を含む回路基板1上に熱硬化可能な補強樹脂10を塗布する工程と、回路基板1の所定の位置に電子部品6、7を装着する工程と、加熱により回路基板1上の電極ランド2、3と電子部品6、7の電極6a、7aの半田付けと補強樹脂10の硬化を行う工程とを行うようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の開口部を有するマスクを用いて接合材料を回路基板上に印刷する工程と、印刷された接合材料の印刷形状を保持するように接合材料の流動性を抑制する工程と、接合材料を含む回路基板上に熱硬化可能な補強樹脂を塗布する工程と、回路基板の所定の位置に電子部品を装着する工程と、加熱により回路基板上のランドと電子部品の電極の接合と補強樹脂の硬化を行う工程とを有することを特徴とする電子部品実装方法。
【請求項2】
接合材料の流動性の抑制工程において、補強樹脂の塗布時には接合材料の印刷形状を保持するが、電子部品を装着する際の装着荷重によって変形するようにその流動性を制御することを特徴とする請求項1記載の電子部品実装方法。
【請求項3】
接合材料の流動性の抑制工程において、接合材料を乾燥して接合材料中の溶剤などを揮発させることを特徴とする請求項1又は2記載の電子部品実装方法。
【請求項4】
回路基板上のほぼ全ての領域の接合材料、若しくは特定の領域の接合材料を選択的に乾燥することを特徴とする請求項3記載の電子部品実装方法。
【請求項5】
乾燥は、熱風、ヒーター、マイクロ波、光による乾燥、若しくは真空乾燥によって行うことを特徴とする請求項3又は4記載の電子部品実装方法。
【請求項6】
補強樹脂を、回路基板上のほぼ全ての領域、若しくは特定の領域に選択的に塗布することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電子部品実装方法。
【請求項7】
フラックス作用を有する補強樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の電子部品実装方法。
【請求項8】
電子部品と回路基板を接着する作用を有する補強樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の電子部品実装方法。
【請求項9】
装着した電子部品は、装着荷重による接合材料の変形と補強樹脂の粘着力により保持することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の電子部品実装方法。
【請求項10】
請求項1〜9の何れかの電子部品実装方法にて回路基板上に電子部品が実装されていることを特徴とする電子部品実装基板。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に形成された電極ランドと電子部品の電極とを半田等の接合材料にて接合する電子部品実装方法及び電子部品実装基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品実装基板の製造において、部品の両端に電極を有するチップ部品や、半田等のボールが格子状に配列された電極を有するCSP(Chip Size Package)等のパッケージ部品等に代表される電子部品を、クリーム半田を用いて回路基板上に半田付けする実装方法が汎用されており、その実装工程は、クリーム半田印刷工程、電子部品装着工程、リフロー工程に大別される。
【0003】
この実装工程を図2を参照して説明する。図2(a)において、21は回路基板、22はチップ部品26の電極が接合される電極ランド、23はCSP27の電極が接合される電極ランドである。以下では、チップ部品26とCSP27を電子部品26、27と総称することがある。
【0004】
まず、クリーム半田印刷工程では、回路基板21を所望のパターン開口部が形成された金属製のマスク(図示せず)に位置決めして重ね合わせ、印刷用のスキージ(図示せず)をマスク上に適正な印圧で接触させた状態で印刷方向に沿って直線移動させ、クリーム半田をマスクの開口部に充填させた後、回路基板21をマスクから版離れさせることにより、図2(b)に示すように、マスクを介して回路基板21の電極ランド22、23上にクリーム半田24、25を印刷、塗布する。
【0005】
次に、電子部品実装工程では、電子部品装着用ノズル(図示せず)により電子部品26、27を吸着して位置決めした後、図2(c)に示すように、電子部品26、27を回路基板21上に装着、搭載する。この際、チップ部品26の電極26aや、CSP27の電極27aは、電極ランド22、23に印刷されたクリーム半田24、25の上に載せられ、これらのクリーム半田24、25の粘着力により電子部品26、27が保持されて次の工程に進む。
【0006】
最後のリフロー工程では、熱風や赤外線ヒータ等の熱源(図示せず)により加熱して、印刷されたクリーム半田24、25を溶融し、図2(d)に示すように、回路基板21上に電子部品26、27を溶融して凝固した半田接合部28、29にて接合する。
【0007】
以上の工程で、回路基板21の電極ランド22、23と電子部品26、27の電極26a、27aとの半田付けが完了するが、近年はCSP等のパッケージ部品の小型・多ピン化によって電極の狭ピッチ化や微細化が進み、半田接合部28、29の接合強度が不足する等の接合信頼性が低下するという問題がある。そこで、CSP27と回路基板21の隙間にアンダーフィルと呼ばれる補強用の樹脂を充填・硬化する工程が別工程で追加される。このアンダーフィル充填工程では、図2(e)に示すように、半田接合部29にて接合されているCSP27と回路基板21との隙間に塗布装置(図示せず)等によりアンダーフィル30を塗布することにより毛細管現象で隙間に充填させる。
【0008】
最後に、アンダーフィル硬化工程では、図2(f)に示すように、熱風や赤外線ヒータ等の熱源(図示せず)により加熱して、充填したアンダーフィル30を硬化させ、硬化したアンダーフィル31にてCSP27と回路基板21を接着する。以上の工程により電子部品実装基板が製造されていた。
【0009】
しかしながら、以上の電子部品実装方法では、回路基板の電極ランドと電子部品の電極との半田付け工程が完了した後に、別工程にてアンダーフィルの充填及び硬化が必要であり、製造工程が複雑になって製造コストが高くなることや生産性が低下するなどの問題がある。
【0010】
また、近年の電子機器の小型・高機能化に伴い、電子部品実装基板の小型・高密度化の要求から、CSP等のパッケージ部品の小型・多ピン化による電極の狭ピッチ化や微細化が益々進んでおり、最近では電極(ボール)ピッチが0.4mmのCSPが量産され始め、今後も狭ピッチ化が急速に進むと予測されている。しかるに、電極ピッチ0.5mmのCSPと、1.0×0.5mmや0.6×0.3mmのチップ部品などの従来サイズの電子部品の実装においては、回路基板上へのクリーム半田印刷は、通常0.10mm以上(0.10〜0.15mm程度)の均一厚の金属製マスクを用いており、すべての電子部品に対して印刷厚は一定であったが、電極ピッチが0.4mm以下のCSPになると、マスクの開口部の寸法が小さくなり、従来の0.10mm以上のマスク厚では、クリーム半田がマスクの開口部に詰まってしまい、印刷欠け等の印刷不良が発生する。これを回避するために、マスク厚を薄くすることが考えられるが、逆に従来サイズの電子部品のクリーム半田量が少なくなって実装後の半田接合強度が弱くなり、接合信頼性が低下する結果となってしまう。このように、CSPの電極の狭ピッチ化により、従来サイズの電子部品と狭ピッチの電子部品を同一の回路基板に一括で実装することができないという問題がある。
【0011】
このような問題を解決する手段として、ノーフローアンダーフィル実装方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。ノーフローアンダーフィルは、フラックス成分を含んでいて半田付け時のフラックス作用を有するとともに、硬化することより上記アンダーフィルと同様の接合信頼性向上の作用を発揮する樹脂である。
【0012】
このノーフローアンダーフィル実装方法の各工程について、図3を参照して説明する。図3(a)において、41は回路基板、42はチップ部品46の電極が接合される電極ランド、43はCSP47の電極が接合される電極ランドである。
【0013】
まず、クリーム半田印刷工程では、所望のパターン開口部が形成された0.10mm以上の均一厚の金属製マスクを用いて、クリーム半田44を印刷、塗布する。ここで、狭ピッチCSP47が実装される電極ランド43に対応した部分にマスクの開口部を形成せずに、図3(b)に示すように、クリーム半田を狭ピッチCSP47が実装される電極ランド43には印刷を行わないようにする。これにより、従来の0.10mm以上のマスク厚における狭ピッチCSP部分での印刷欠け等の印刷不良を回避する。
【0014】
次に、ノーフローアンダーフィル塗布工程では、図3(c)に示すように、狭ピッチCSP47用の電極ランド43上に塗布装置(図示せず)等により必要量のノーフローアンダーフィル50を予め塗布する。
【0015】
次に、電子部品装着工程では、電子部品装着用ノズル(図示せず)により電子部品46、47を順次吸着して位置決めした後、図3(d)に示すように、電子部品46、47を回路基板41上に装着、搭載する。この際、チップ部品46の電極46aや、狭ピッチCSP47の電極47aは、電極ランド42に印刷されたクリーム半田44上、及び電極ランド43に塗布されたノーフローアンダーフィル50上にそれぞれ載せられ、これらの粘着力により電子部品46、47が保持されて次の工程に進む。
【0016】
最後のリフロー工程では、図3(e)に示すように、熱風や赤外線ヒータ等の熱源(図示せず)により加熱して、回路基板41上に電子部品46、47を半田付けする。この際、チップ部品46の電極46aと電極ランド42は、クリーム半田44が溶融して半田48にて半田付けされ、狭ピッチCSP47の電極47aと電極ランド43は、半田ボールにて形成された電極47a自体が溶融した半田電極49にて半田付けされる。また、このリフロー工程においてノーフローアンダーフィル50も合わせて硬化し、硬化したノーフローアンダーフィル51にて狭ピッチCSP47と回路基板41が接着固定される。
【特許文献1】特許第2589239号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、上記ノーフローアンダーフィル実装方法では、以下のような問題を有していた。まず、ノーフローアンダーフィル実装方法では、狭ピッチCSP47が実装される電極ランド43にクリーム半田の印刷を行わないが、通常、CSPの電極(ボール)は高さばらつきを有しており、図3(d)に示すように、電極高さの低い電極Xの場合、狭ピッチCSP47を装着した後、電極Xに比べて電極高さの高い電極47aは電極ランド43と接触するが、電極Xは電極ランド43に届かず接触しない。このような状態でリフローを行うと、この電極高さばらつきを吸収することができずに、図3(e)にYで示すように、電極47aと電極ランド43が接合されず、未接合等の実装不良が発生するという問題がある。
【0018】
また、ノーフローアンダーフィル実装方法では、CSP47の電極47aと回路基板41の電極ランド43とを半田ボールにて形成された電極47a自体を溶融して半田付けするが、電極47aの半田量は非常に微量であり、半田付け後の接合強度は極めて低く、アンダーフィル51にて補強を行っても接合信頼性が確保できないという問題がある。
【0019】
さらに、CSP47の電極47aはリフロー工程の加熱により溶融する半田ボールで形成する必要があり、リフロー工程の加熱により溶融しない銅ボール、真鍮ボール、高温半田ボールなどにて電極47aが形成されたCSP47は実装することができないという問題がある。
【0020】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、電子部品の微小・狭ピッチ化に対しても生産性、実装品質を低下させることなく、接合信頼性の高い実装が行える電子部品実装方法及び電子部品実装基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の電子部品実装方法は、所望の開口部を有するマスクを用いて接合材料を回路基板上に印刷する工程と、印刷された接合材料の印刷形状を保持するように接合材料の流動性を抑制する工程と、接合材料を含む回路基板上に熱硬化可能な補強樹脂を塗布する工程と、回路基板の所定の位置に電子部品を装着する工程と、加熱により回路基板上のランドと電子部品の電極の接合と補強樹脂の硬化を行う工程とを有するものである。
【0022】
この構成によると、印刷した接合材料の流動性を抑制し、その接合材料を含む回路基板上に補強樹脂を塗布するので、補強樹脂の塗布時に接合材料の印刷形状が崩れず、その後電子部品を装着した後、加熱して接合を行うとともに補強樹脂を硬化させるので、実装工程が単純で生産性良く実装することができ、かつ電子部品の微小・狭ピッチ化により印刷マスクの厚さを薄くせざる得なくなって接合材料の量が少なくなっても、補強樹脂にて回路基板と電子部品が接着され、また上記のように接合材料の印刷形状が崩れず、また接合材料の厚みによって電極高さにばらつきを吸収することができるため、実装品質を低下させることなく、接合信頼性の高い実装が行うことができる。
【0023】
また、接合材料の流動性の抑制工程において、補強樹脂の塗布時には接合材料の印刷形状を保持するが、電子部品を装着する際の装着荷重によって変形するようにその流動性を制御すると、補強樹脂を塗布する際の補強樹脂の流動に伴って接合材料の印刷形状が崩れることがなく、かつ電子部品の装着荷重による接合材料の変形と補強樹脂の粘着力により装着された電子部品を保持でき、欠品等の実装不良の発生を防止できて好適である。
【0024】
また、接合材料の流動性の抑制工程において、接合材料を乾燥して接合材料中の溶剤などを揮発させるのが簡便で好適である。また、その際、回路基板上のほぼ全ての領域の接合材料、若しくは特定の領域の接合材料を選択的に乾燥することができる。また、乾燥は、熱風、ヒーター、マイクロ波、光による乾燥、若しくは真空乾燥によって行うのが好適である。
【0025】
また、補強樹脂は、回路基板上のほぼ全ての領域、若しくは特定の領域に選択的に塗布することができ、またフラックス作用を有するものを用い、電子部品と回路基板を接着する作用を有するものを用いるのが好適である。
【0026】
また、装着した電子部品は、装着荷重による接合材料の変形と補強樹脂の粘着力により保持するのが好適である。
【0027】
また、本発明の電子回路基板は、以上の電子部品実装方法にて回路基板上に電子部品が実装されているものであり、上記効果を奏する電子回路基板を提供できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の電子部品実装方法によれば、印刷した接合材料の流動性を抑制し、その接合材料を含む回路基板上に補強樹脂を塗布した後、電子部品を装着し、その後加熱して接合するとともに補強樹脂の硬化させるので、電子部品の微小・狭ピッチ化に対しても生産性、実装品質を低下させることなく、接合信頼性の高い実装が行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の電子部品実装方法の一実施形態について、図1を参照して説明する。
【0030】
図1は、本実施形態の電子部品実装方法の工程図である。図1(a)において、1は回路基板、2はチップ部品6の電極が接合される電極ランド、3は狭ピッチCSP7の電極が接合される電極ランドである。本実施形態では、チップ部品6として1.0×0.5mmサイズのチップコンデンサを、狭ピッチCSP7として0.4mmピッチCSPの実装を行う。
【0031】
まず、接合材料としてのクリーム半田の印刷工程では、回路基板1を所望のパターン開口部が形成された金属製のマスク(図示せず)に位置決めして重ね合わせ、印刷用のスキージ(図示せず)をマスク上に適正な印圧で接触させた状態で印刷方向に沿って直線移動させ、クリーム半田をマスクの開口部に充填させた後、回路基板1をマスクから版離れさせることにより、図1(b)に示すように、マスクを介して回路基板1の電極ランド2、3上にクリーム半田4、5を印刷、塗布する。
【0032】
ここで、マスク厚は、従来の0.10mm以上(通常0.10〜0.15mm)よりも薄くして、0.06〜0.08mmの厚みとした。このように狭ピッチCSP7が実装される電極ランド3に印刷可能な厚みの均一厚マスクを用いることで、従来サイズチップ部品6を含めたすべての電子部品が実装される電極ランド2、3に対してクリーム半田4、5の印刷を安定して行うことができる。
【0033】
なお、本実施形態においては、マスク厚を0.06〜0.08mmとしたが、これに限定されるものではなく、狭ピッチの電子部品が実装される電極ランドに印刷可能な厚みであれば良い。
【0034】
次に、クリーム半田乾燥工程では、電極ランド2、3上にクリーム半田4、5が印刷された回路基板1をホットプレート(図示せず)上で加熱し、クリーム半田4、5中の溶剤等を揮発させて乾燥することで、図1(c)に示すように、流動性を抑制したクリー半田14、15の状態にする。乾燥は、120〜180℃の温度で20〜120秒間行う。流動性を抑制したクリーム半田14、15は、後工程の補強樹脂塗布工程及び電子部品装着工程において、補強樹脂を塗布する際の補強樹脂の流動に対してはクリーム半田の印刷形状を保持するが、電子部品を装着する際の装着荷重に対しては変形するようにその流動性が制御される。
【0035】
なお、本実施形態では回路基板1の全体を加熱して回路基板1上のほぼ全ての領域のクリーム半田4、5を乾燥したが、これに限定されるものではなく、回路基板1上に装着される電子部品の内、1又は複数の特定の電子部品に対応した領域のクリーム半田4又は5を選択的に乾燥しても良い。
【0036】
また、乾燥する手段として本実施形態ではホットプレートを用いたが、これに限定されるものではなく、熱風、ヒーター、マイクロ波、光等による乾燥や、真空乾燥等を用いてクリーム半田4、5を乾燥しても良い。
【0037】
次に、補強樹脂塗布工程では、図1(d)に示すように、流動性を抑制したクリーム半田14、15を含む回路基板1の全面に塗布装置(図示せず)等により必要量の熱硬化可能な補強樹脂10を予め塗布する。補強樹脂10は、通常良く使用されているエポキシ系樹脂が好適に用いられる。流動性を抑制したクリーム半田14、15は補強樹脂10を塗布する際の補強樹脂10の流動によっても印刷形状が崩れることがないので、印刷形状を保持することができる。
【0038】
なお、本実施形態においては、回路基板1上のほぼ全ての領域に熱硬化可能な補強樹脂10を塗布したが、これに限定されるものではなく、乾燥工程と同様に、回路基板1上に装着される電子部品の内、1又は複数の特定の電子部品に対応した領域に選択的に塗布しても良く、その際前工程で選択的に乾燥した領域に合致した領域に塗布するのが好適である。
【0039】
なお、本実施形態では塗布装置を用いて塗布したが、これに限定されるものではなく、印刷装置やインクジェット装置等を用いても良く、回路基板1上に必要量の熱硬化可能な補強樹脂10を均一に供給できれば良い。
【0040】
次に、電子部品実装工程では、電子部品装着用ノズル(図示せず)によりチップ部品6、狭ピッチCSP7を順次吸着して位置決めした後、図1(e)に示すように、チップ部品6、狭ピッチCSP7を回路基板1上に装着、搭載する。この際、流動性を抑制したクリーム半田14、15は上述のようにこれらチップ部品6、狭ピッチCSP7を装着する際の装着荷重に対しては変形するようにその流動性が制御されており、装着後のチップ部品6の電極6a及び狭ピッチCSP7の電極7aは、流動性を抑制したクリーム半田14、15に突き刺さるような状態になり、流動性を抑制したクリーム半田14、15を介して電極ランド2、3に安定してつながっているので、狭ピッチCSP7の電極7aが電極高さのばらつきを有し、高さの低い電極Xを有していても、その高さばらつきを吸収して未接合等の実装不良の発生を防止することができる。
【0041】
さらに、チップ部品6、狭ピッチCSP7を装着する際の装着荷重による流動性を抑制したクリーム半田14、15の変形と、熱硬化可能な補強樹脂10の粘着力により、装着されたチップ部品6、狭ピッチCSP7を保持することで、電極ランド3に印刷可能な厚みの薄いマスクを用いることでチップ部品6用のクリーム半田14の量が少なくなってもチップ部品6、狭ピッチCSP7の保持力が低下することがなく、確実に保持されて次の工程に進むため、欠品等の実装不良を防止することができる。
【0042】
なお、本実施形態では特に装着荷重の制御は行わなかったが、装着荷重を制御して、任意の荷重で装着できるようにしても良く、これにより流動性を制御したクリーム半田14、15の変形量をコントロールし、チップ部品6及び狭ピッチCSP7の保持力の調整や、装着後の半田拡がり量の調整等を行い、欠品やショート等の実装不良を確実に防止することができる。
【0043】
最後のリフロー工程では、熱風や赤外線ヒータ等の熱源(図示せず)により加熱してクリーム半田14、15を溶融し、図1(f)に示すように、溶融して凝固した半田にて回路基板1上にチップ部品6及び狭ピッチCSP7を半田付けし、半田接合部8、9を形成する。リフロー条件は、鉛フリー半田の標準的なプロファイルである、140〜180℃の温度で90〜120秒間プリヒートを行い、ピーク温度を240〜250℃にし、半田溶融温度の220℃を30秒以上確保するようにする。
【0044】
この際、チップ部品6の電極6aと電極ランド2は、クリーム半田14が溶融して半田付けされ、狭ピッチCSP7の電極7aと電極ランド3は、クリーム半田15及び半田ボールにて形成された電極7a自体が溶融して半田付けされる。また、合わせて補強樹脂10も硬化され、加熱硬化した補強樹脂11により回路基板1とチップ部品6及び狭ピッチCSP7が接着されて半田接合部8、9の補強が行われる。かくして、狭ピッチCSP7は、その電極7aの半田量にクリー半田5の半田量を加えた半田量にて半田付けを行うので、半田付け後の接合強度が向上し、かつ加熱硬化した補強樹脂11による半田接合部9の補強で、高い接合信頼性を確保することができる。
【0045】
また、加熱硬化した補強樹脂11により回路基板1とチップ部品6が接着されてその半田接合部8の補強が行われているので、狭ピッチCSP7が実装される電極ランド3に印刷可能な厚みの薄いマスクを用いることでチップ部品6用のクリーム半田量が少なくなっても、高い接合信頼性を確保することができる。
【0046】
なお、本実施形態においては、回路基板1上のほぼすべての領域において加熱硬化した補強樹脂11により回路基板1と電子部品5、6が接着されているが、これに限定されるものではなく、前工程の塗布工程と合致した領域において選択的に加熱硬化した補強樹脂により回路基板1と電子部品5、6を接着しても良い。
【0047】
また、上記実施形態では狭ピッチCSP7の電極7aが半田ボールにて形成された例を示したが、リフロー工程の加熱により溶融するクリーム半田15にて半田付けを行うので、これに限定されるものではなく、リフロー工程の加熱により溶融しない銅ボールや真鍮ボール、高温半田ボール等で電極7aが形成された電子部品であっても良い。
【0048】
また、クリーム半田4、5のフラックスにより半田付けの際の電極や電極ランドの酸化物等の除去を行う例を示したが、これに限定されるものではなく、さらにフラックス作用を向上させるために熱硬化可能な補強樹脂がフラックス作用を有しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の電子部品実装方法は、印刷した接合材料の流動性を抑制し、その接合材料を含む回路基板上に補強樹脂を塗布した後、電子部品を装着し、その後加熱して接合を行うとともに補強樹脂の硬化させるため、電子部品の微小・狭ピッチ化に対しても生産性、実装品質を低下させることなく、接合信頼性の高い実装が行うことができ、回路基板の電極ランドと電子部品の電極をクリーム半田などの接合材料により接合する電子部品実装などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態における電子部品実装方法の工程図である。
【図2】従来例のアンダーフィル実装方法の工程図である。
【図3】他の従来例のノーフローアンダーフィル実装方法の工程図である。
【符号の説明】
【0051】
1 回路基板
2、3 電極ランド
4、5 クリーム半田(接合材料)
6 チップ部品(電子部品)
7 狭ピッチCSP(電子部品)
8、9 半田接合部
10 補強樹脂
11 加熱硬化した補強樹脂
14、15 流動性を抑制したクリーム半田(接合材料)
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
【出願日】 平成16年2月27日(2004.2.27)
【代理人】 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝

【公開番号】 特開2005−244093(P2005−244093A)
【公開日】 平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願番号】 特願2004−54674(P2004−54674)