| 【発明の名称】 |
貼り合わせ装置および貼り合わせ方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】青木 仁 【住所又は居所】東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友ベークライト株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】貼り合わせ物と被貼り合わせ物との貼り合わせにおいて、複数枚の貼り合わせ物を貼り合わせるために要する時間を短くできるだけでなく、上下2視野の認識手段の発熱による損傷を防止でき、かつ、ボイドの発生を防止できる貼り合わせ装置および貼り合わせ方法を提供する。
【解決手段】圧力調整可能なチャンバー内に、貼り合わせ物を固定する第1のステージと被貼り合わせ物を固定する第2のステージとを備え、前記チャンバー外に前記貼り合わせ物および被貼り合わせ物に設けられた位置合わせ用マークを認識する2視野方向の認識手段をを具備する貼り合わせ装置であって、前記2視野方向の認識手段は、前記チャンバー内で前記第1のステージと前記第2のステージとをスライドすることにより、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とが対向する面に該認識手段を挟み込むように設けられた前記チャンバーの凹部に配置されてなる貼り合わせ装置. |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧力調整可能なチャンバー内に、貼り合わせ物を固定する第1のステージと被貼り合わせ物を固定する第2のステージとを備え、前記チャンバー外に前記貼り合わせ物および被貼り合わせ物に設けられた位置合わせ用マークを認識する2視野方向の認識手段をを具備する貼り合わせ装置であって、前記2視野方向の認識手段は、前記チャンバー内で前記第1のステージと前記第2のステージとをスライドすることにより、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とが対向する面に該認識手段を挟み込むように設けられた前記チャンバーの凹部に配置されてなる貼り合わせ装置。 【請求項2】 前記第1のステージまたは前記第2のステージは、少なくとも一方が、静電チャック機構を有するものである請求項1に記載の貼り合わせ装置。 【請求項3】 前記第1のステージまたは前記第2のステージは、少なくとも一方が、加熱機構を有するものである請求項1または2に記載の貼り合わせ装置。 【請求項4】 前記チャンバーは、前記被貼り合わせ物を静置するための圧力調整可能な第2のチャンバーを隣接して有する請求項1〜3のいずれかに記載の貼り合わせ装置。 【請求項5】 第1のステージと第2のステージを有するチャンバー内で、貼り合わせ物を前記第1のステージに固定し、被貼り合わせ物を前記第2のステージに固定して、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とを位置合わせをして貼り合わせを行う方法において、前記チャンバー内で前記第1のステージと前記第2のステージとをスライドさせ、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とが対向する面に挟み込むように設けられ前記チャンバー凹部の外部に配置された2視野方向の認識手段により、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とに形成された位置合わせ用マークを認識し、前記第1のステージおよび前記第2のステージの少なくとも一方の位置を調整して位置合わせすることを特徴とする貼り合わせ方法。 【請求項6】 前記貼り合わせは、前記チャンバーを減圧雰囲気にして行うものである請求項5に記載の貼り合わせ方法。 【請求項7】 前記貼り合わせ方法により得られた前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物との積層体に、第2の貼り合わせ物を貼り合せる請求項5または6に記載の貼り合わせ方法。 【請求項8】 前記第2の貼り合わせ物は、前記チャンバーに隣接され減圧雰囲気とした圧力調整可能な第2のチャンバーに静置し、前記チャンバーに供給する請求項7に記載の貼り合わせ方法。 【請求項9】 前記貼り合わせ物は、絶縁層、前記絶縁層と少なくとも一方の面を接する導体回路、および前記導体回路上に前記絶縁層を貫通し突出してなる導体ポストを有した配線板である請求項5〜8のいずれかに記載の貼り合わせ方法。 【請求項10】 前記絶縁層の少なくとも一方の面に接着剤層が形成されてなる請求項9記載の貼り合わせ方法。 【請求項11】 前記貼り合わせ物が、半導体チップである請求項5〜8のいずれかに記載の貼り合わせ方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、貼り合わせ装置および貼り合わせ方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来より、貼り合わせ行うことにより製造されるものとしては、例えば、半導体チップ(貼り合わせ物)をプリント基板(被貼り合わせ物)に実装して製造される半導体装置があり、この場合、半導体チップとプリント基板とが所定の位置関係となるよう位置合わせした後に両者は接合される。また、MCM(マルチチップモジュール)やSIP(システムインパッケージ)等のように、1個の半導体チップをプリント基板に実装した後、他の半導体チップを同じプリント基板(1個目の半導体チップとは別の場所)に実装する場合がある。 【0003】 また、このような他の例としては、ベースとなる配線板(ベース配線板)に対して、片面配線板を熱圧着して製造される多層配線板がある。この場合も、上述と同様、片面配線板とベース配線板とが所定の位置関係となるよう位置合わせした後に両者は熱圧着される。更に、その上に他の片面配線板等を熱圧着し、これを繰り返すことで、多層配線板を得る場合がある。 【0004】 上記多層配線板の製造方法を例に説明すると、大気圧雰囲気で配線板(ベース基板)と片面配線板とを熱圧着するにあたり、接着剤層を介して積層することは、接着剤層と片面配線板との間にボイドを噛むこととなり、接着剤層の硬化時やはんだリフロー時に配線板の割れやうねりの原因となり、信頼性が低下することになる。 【0005】 前記ボイドを抑制する方法としては、真空プレス等を用いて、減圧雰囲気で圧着することが多いが、接着剤層が、例えば、微粘着性を有する場合には、大気中で位置合わせしても、微粘着性を有することによりボイドを噛んでしまう。その状態から減圧雰囲気にして圧着を行っても、ボイドが抜けきらない問題点がある。また、接着剤層に微粘着性がない場合においても、接着剤層と配線板との間のギャップが小さいため、減圧雰囲気に静置しても、そのギャップに存在する大気が抜けきらない場合、ギャップに存在する大気はボイドとなってしまう。 【0006】 一方、上記ボイド、変形および損傷の防止方法として、液晶表示素子の製造において、所定の圧力に調整された雰囲気内で、静電チャックにより、液晶素子用基板を位置合わせし、定盤に固定し、加圧を行う方法がある(例えば、特許文献1および2参照。)。この方法によれば、真空槽内に設けられた上下一対の定盤と真空槽外に設けられた認識用カメラとを備えた基板貼り合わせ装置を用い、液晶を滴下した基板を下方の定盤に設置し、他方の基板を上方の定盤に設けた静電チャックに吸着させた後、真空槽内を所定の圧力に減圧し、上下定盤を加圧しながら基板を貼り合わせ、基板に予め形成したマーカーの位置整合をとり、真空槽内を大気圧に戻した後、両基板間に配置されたシール材のみに紫外線を照射して硬化させることにより液晶表示素子が得られる。 【0007】 しかしながら、上記の方法では、片面配線板とベース配線板(片面配線板と貼り合わされる)の貼り合わせ面側に形成された位置合わせ用マークを、真空槽の上方あるいは下方に設置されたカメラで貼り合わせ面とは反対側の面から認識することはできないという問題点がある。片面配線板およびベース配線板の貼り合わせ面側に形成された位置合わせ用マークを容易に認識する方法として、上下方向の2視野を認識できるカメラ(上下2視野認識用カメラ)を用いる方法がある(例えば、特許文献3参照。)。上下2視野認識用カメラを片面配線板およびベース配線板の間に挿入することで、片面配線板およびベース配線板のそれぞれの貼り合わせ面側に形成された位置合わせ用マークを認識することができるが、認識用カメラを真空槽内に設置すると、大気中のような自然冷却ができないため、認識用カメラが蓄熱し、自らの発熱により損傷してしまうという問題点がある。 【0008】 これを回避するには、上下の定盤に片面配線板およびベース配線板を固定し、真空槽が大気圧雰囲気の状態で、上下2視野認識用カメラにより片面配線板とベース配線板の位置調整を行った後に、上下2視野認識用カメラを取り出し、真空槽内を所定の圧力に減圧した後に、上下の定盤を加圧して片面配線板およびベース配線板を貼り合わせを行う必要があり、特に、片面配線板を複数枚積層する場合には、真空槽内を、減圧と大気圧に調整する工程を繰り返すことになり、生産性に問題点がある。また、減圧と大気圧に戻す時間を短縮できたとしても、圧力調整中に静電チャックに固定された片面配線板が定盤から外れたり、位置がずれたりするという問題が生じる。 【0009】 【特許文献1】特開2000−66163号公報(第2項) 【特許文献2】特開2002−131762号公報(第7項、図1) 【特許文献3】特開2001−217596号公報(第6項、図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明は、上記の問題を解決すべく、貼り合わせ物と被貼り合わせ物との貼り合わせにおいて、貼り合わせ時間を短くできるだけでなく、位置合わせ認識手段の発熱による損傷を防止でき、かつ、貼り合わせ物と被貼り合わせ物とを貼り合わせた積層体内のボイドの発生を防止できる貼り合わせ装置および貼り合わせ方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 即ち、本発明は、 1. 圧力調整可能なチャンバー内に、貼り合わせ物を固定する第1のステージと被貼り合わせ物を固定する第2のステージとを備え、前記チャンバー外に前記貼り合わせ物および被貼り合わせ物に設けられた位置合わせ用マークを認識する2視野方向の認識手段をを具備する貼り合わせ装置であって、前記2視野方向の認識手段は、前記チャンバー内で前記第1のステージと前記第2のステージとをスライドすることにより、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とが対向する面に該認識手段を挟み込むように設けられた前記チャンバーの凹部に配置されてなる貼り合わせ装置、 2. 前記第1のステージまたは前記第2のステージは、少なくとも一方が、静電チャック機構を有するものである第1項に記載の貼り合わせ装置、 3. 前記第1のステージまたは前記第2のステージは、少なくとも一方が、加熱機構を有するものである第1項または第2項に記載の貼り合わせ装置、 4. 前記チャンバーは、前記被貼り合わせ物を静置するための圧力調整可能な第2のチャンバーを隣接して有する第1項〜第3項のいずれかに記載の貼り合わせ装置、 5. 第1のステージと第2のステージを有するチャンバー内で、貼り合わせ物を前記第1のステージに固定し、被貼り合わせ物を前記第2のステージに固定して、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とを位置合わせをして貼り合わせを行う方法において、前記チャンバー内で前記第1のステージと前記第2のステージとをスライドさせ、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とが対向する面に挟み込むように設けられ前記チャンバー凹部の外部に配置された2視野方向の認識手段により、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とに形成された位置合わせ用マークを認識し、前記第1のステージおよび前記第2のステージの少なくとも一方の位置を調整して位置合わせすることを特徴とする貼り合わせ方法、 6. 前記貼り合わせは、前記チャンバーを減圧雰囲気にして行うものである第5項に記載の貼り合わせ方法、 7. 前記貼り合わせ方法により得られた前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物との積層体に、第2の貼り合わせ物を貼り合せる第5項または第6項に記載の貼り合わせ方法、 8. 前記第2の貼り合わせ物は、前記チャンバーに隣接され減圧雰囲気とした圧力調整可能な第2のチャンバーに静置し、前記チャンバーに供給する第7項に記載の貼り合わせ方法、 9. 前記貼り合わせ物は、絶縁層、前記絶縁層と少なくとも一方の面を接する導体回路、および前記導体回路上に前記絶縁層を貫通し突出してなる導体ポストを有した配線板である第5項〜第8項のいずれかに記載の貼り合わせ方法、 10. 前記絶縁層の少なくとも一方の面に接着剤層が形成されてなる第9項に記載の貼り合わせ方法、 11. 前記貼り合わせ物が、半導体チップである第5項〜第8項のいずれかに記載の貼り合わせ方法、 を提供するものである。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、貼り合わせ物と被貼り合わせ物との貼り合わせにおいて、貼り合わせ時間の大幅な短縮が可能となる。また、位置合わせ認識手段の発熱による損傷を防止することができる。さらには、貼り合わせ物と被貼り合わせ物とを貼り合わせた積層体において空気の巻き込みがなく、ボイド発生の無い積層体(多層配線板、半導体デバイス)を得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 本発明は、圧力調整可能なチャンバー内に、貼り合わせ物を固定する第1のステージと被貼り合わせ物を固定する第2のステージとを備え、前記チャンバー外に前記貼り合わせ物および被貼り合わせ物に設けられた位置合わせ用マークを認識する2視野方向の認識手段を具備する貼り合わせ装置であり、前記2視野方向の認識手段は、前記チャンバー内で前記第1のステージと前記第2のステージとをスライドすることにより、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とが対向する面に該2視野方向の認識手段を挟み込むように設けられた前記チャンバーの凹部に配置されてなることを特徴とするものである。 これにより、前記相対向する2面を認識できる2視野方向の認識手段を前記チャンバーの外部に設置しながらも、減圧雰囲気に調整された前記チャンバー内の貼り合わせ物および被貼り合わせ物の位置合わせ用マークを認識し、位置合わせができるようになり、認識手段の発熱による損傷を防止でき、かつ、貼り合わせ物と被貼り合わせ物とを貼り合わせた積層体内のボイドの発生を防止することができる。 【0014】 また、本発明は、第1のステージと第2のステージを有するチャンバー内で、貼り合わせ物を前記第1のステージに固定し、被貼り合わせ物を前記第2のステージに固定して、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とを位置合わせをして貼り合せを行う方法において、前記チャンバー内で前記第1のステージと前記第2のステージとをスライドさせ、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とが対向する面に挟み込むように設けられ前記チャンバー凹部の外部に配置された2視野方向の認識手段により、前記貼り合わせ物と前記被貼り合わせ物とに形成された位置合わせ用マークを認識し、前記第1のステージおよび前記第2のステージの少なくとも一方の位置を調整して位置合わせすることを特徴とする貼り合わせ方法であり、これにより、上記同様に積層体の損傷やボイドの発生など防止することができる。また、本発明の貼り合わせ装置を用いた貼り合わせ方法において、圧力調整可能な第2のチャンバーを隣接する装置を用いることで、 複数枚の貼り合わせで、必要枚数の貼り合わせ物を貼り合わせる間は、前記貼り合わせを行うチャンバー内の雰囲気が減圧雰囲気下に保持され、また、次の貼り合わせ物も減圧雰囲気で準備しておくことができることから、前記貼り合わせを行うチャンバー内において、従来技術のように減圧雰囲気と大気雰囲気との調整が交互に繰り返されないため、積層体を得るために要する時間を大幅に短縮できることが、最大の特徴である。 【0015】 以下、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。 【0016】 図1〜図2は、本発明の第1の実施形態である貼り合わせ装置150及びこの装置を用いた貼り合わせ方法の一例を説明するための断面図である。 【0017】 本発明の貼り合わせ装置150は、圧力調整可能なチャンバー110内に、貼り合わせ物101を固定する第1のステージ111と被貼り合わせ物102を固定する第2のステージ112とを備え、前記チャンバー110外に前記貼り合わせ物および被貼り合わせ物に設けられた位置合わせ用マークを認識する2視野方向の認識手段115を具備するものであり、前記2視野方向の認識手段115は、前記チャンバー110内で前記第1のステージ111と前記第2のステージ112とをスライドすることにより、前記貼り合わせ物101と前記被貼り合わせ物102とが対向する面に該認識手段115を挟み込むように設けられた前記チャンバーの凹部114に配置されてなるものである。 また、前記第1ステージ111および第2ステージ112の少なくとも一方は、下降または上昇させる加圧手段116を有するものであり、前記チャンバーの凹み部114において、少なくとも凹み部114の認識手段が115が貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102に形成された位置合わせ用マークを認識するための透明または半透明部を有することが好ましく、また、第1ステージ111および第2ステージ112をチャンバー110の凹み部114にスライドさせるためのスライド手段113を有し、位置合わせ時に、貼り合わせ物101が固定される第1ステージ111および被貼り合わせ物102が固定される第1のステージ111および第2のステージ112をスライド手段113によりチャンバー110の凹み部114を挟むように相対してスライドさせ、上下2視野の認識手段115により貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の位置合わせ用マーク(図示せず)を認識し、位置合わせ用マークが所定の位置関係となるよう、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の少なくとも一方の位置を調整する位置調整手段(図示せず)とを具備するものである。 【0018】 前記第1のステージ111および第2のステージ112は、機械チャック、静電チャックおよび粘着フィルムによるチャック等のように、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102を固定(チャック)するための機能を具備するものである。また、第1のステージ111は下降することで、貼り合わせ物と被貼り合わせ物とを加圧する加圧手段116を具備するものであればよいが、第2のステージ112が上昇して加圧する機構を具備するものでも構わない。貼り合わせる際に加熱が必要な場合には、第1のステージ111および第2のステージ112の少なくとも一方に加熱する機能を具備しても良い。なお、本発明を説明する図においては、貼り合わせ物101を固定する第1のステージが上側に配置し、被貼り合わせ物102を固定する第2ステージが下側に配置した例について説明しているが、それが逆になっても構わないため、その場合も本発明に含まれるものとする。 【0019】 前記チャンバー110は、圧力調整が可能なものであり、第1のステージ111および第2のステージ112を内蔵し、減圧雰囲気に調整することができる密閉度を有するものであることが好ましい。一部が凹み部114を有することで、凹み部114に上下2視野の認識手段115を配置することができる。また、少なくとも凹み部114の上面および下面が透明または半透明であることで、上下2視野の認識手段115が、その透明または半透明の部分を介して、チャンバー110内の認識情報を得ることができる。 【0020】 前記スライド手段113は、第1のステージ111および第2のステージ112をチャンバー110の凹み部114にスライドさせるためのものであり、凹み部114に配置された上下2視野の認識手段115により、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102に形成された位置合わせ用マーク(図示せず)を認識し、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102が所定の位置関係になっているか否かの情報を得ることができる。 【0021】 前記位置調整手段は、例えば、第1のステージ111および第2のステージ112のいずれか一方の位置を調整することで、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102が所定の位置関係となるよう、位置を調整するものである。具体的には、上下2視野の認識手段115により得られる情報から、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の位置関係(ずれ量・方向等)を把握し、ずれ量等が小さくなるように、第1のステージ111および第2のステージ112のいずれか一方の平面方向位置(XY)および角度(θ)を調整する。再度、上下2視野の認識手段115により貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の位置関係を把握し、まだ所定の位置関係になっていないようであれば、繰り返し位置調整を行い、所定の位置関係になった時点で終了する。 【0022】 前記チャンバー110内には、貼り合わせ物を必要回数貼り合わせるために必要な貼り合わせ物と被貼り合わせ物とを保管できるマガジン120を具備しても良い。必要枚数の貼り合わせ物と被貼り合わせ物とを保管したマガジン120を、予め、チャンバー110内に静置することで、チャンバー110内を、常時、減圧雰囲気に保持しても必要回数の貼り合わせを行うことができる。 【0023】 続いて、図1および図2を用いて、本発明の貼り合わせ方法における詳細な工程を説明する。まず、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102を、ぞれぞれ、第1のステージ111および第2のステージ112に載置する(図1(a))。貼り合わせ物101は第1のステージに載置するにあたり、機械チャック、静電チャックおよび粘着フィルムによるチャック等で固定する。被貼り合わせ物102は第2のステージに載置するため、被貼り合わせ物102の重力により第2のステージから落ちることはないが、同様の方法で固定することが好ましい。貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102にうねりや凹凸等がある場合には、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の全面で固定可能な静電チャック、粘着フィルムによるチャック等を具備することが好ましい。特に、静電チャックの場合は、電圧を印加して吸着力を発現するため、電圧を変化させることで吸着力の強さを変化させ、電圧を0Vとすることで吸着を解除することができることから、非常に好適である。また、静電チャック機構を有する第1のステージ111および第2のステージ112に電圧を印加することにより、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の導体部分と静電チャック機構の電極との間には導体部分の電荷の移動によるクーロン力が発現し、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の絶縁層と静電チャック機構の電極との間には絶縁層の誘電分極によるクーロン力が発現し吸着力が得られるため、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102は全面で吸着され、たわみなく平坦に固定することが可能となる。 【0024】 静電チャック機構における電極のタイプとしては、単極型、双極型および櫛型などがあるが、これらの内、単極型においては、吸着物を接地する、あるいはプラズマ雰囲気にするなどの処置が必要なため、双極型または櫛型の電極を用いるのが好ましい。さらに好ましくは、櫛型の電極である。また、正負の電極の幅と間隔が狭ければ狭いほど、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の導体部分が正負の電極間と交差し易くなることから、電荷の移動によるクーロン力が発現し易くなり、低い電圧の印加で貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102を固定することができる。静電チャック機構が有する誘電体層の材質としては、高分子系とセラミック系が挙げられるが、高分子系の誘電体層では加熱時に寸法変化が生じて、寸法位置精度を低下させる恐れがあるため、窒化硼素やAl2O3などのセラミック系の誘電体層を用いるのが好ましい。 【0025】 静電チャック機構の電極へ印加する電圧としては、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102が固定される程度の吸着力を生じる電圧でよいが、電圧を高くすると、発熱や放電によって、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102が損傷する問題が生じる場合がある。したがって、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の材質、面積、質量、厚み、導体が表面に露出している割合および導体のパターン等も加味して、印加する電圧を決定すればよい。 【0026】 また、被貼り合わせ物を貼り合わせ物に複数回貼り合わせる場合は、必要回数貼り合わせる間、チャンバー110内を減圧雰囲気にするが、減圧雰囲気として、真空度の好ましい下限は10-4Paであり、より好ましい下限は10-2Paである。真空度の好ましい上限は500Paであり、より好ましい上限は200Paである。ここで、「貼り合わせ物を必要回数貼り合わせる間」とは、少なくとも、1枚目の貼り合わせ物を被貼り合わせ物に貼り合わせる工程から、最後の貼り合わせ物を被貼り合わせ物に貼り合わせる工程までを示すものである。 【0027】 また、チャンバー110内に、貼り合わせ物を必要回数貼り合わせるために必要な貼り合わせ物と被貼り合わせ物を静置(保管)しておくことが好ましい。これは、必要枚数の貼り合わせ物を貼り合わせる間は、チャンバー110内を減圧雰囲気に保持しておくためである。必要枚数の貼り合わせ物と被貼り合わせ物をチャンバー内に保管しておく方法としては、図1(a)に示したマガジン120等を使用する方法が挙げられる。マガジン120の各段には、貼り合わせ物が保管されており、上下のいずれか一方から使用する順に保管することで、貼り合わせ順序を間違えることなく、確実に使用することができる。 【0028】 次に、スライド手段113により、第1のステージ111および第2のステージ112をチャンバー110の凹み部114を挟んで相対向するようにスライドさせ、位置調整手段により、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の位置関係を調整する(図1(b))。凹み部114に配置されている上下2視野の認識手段115により、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102に形成された位置合わせ用マーク(図示せず)を認識し、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102が所定の位置関係になっているか否かの情報を得ることができる。位置調整手段により、第1のステージおよび第2のステージのいずれか一方の位置を調整することで、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102が所定の位置となるように調整する。位置の調整としては、上下2視野の認識手段115により得られる情報から、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の位置関係(ずれ量・方向等)を把握し、ずれ量等が小さくなるように、第1のステージおよび第2のステージのいずれか一方の平面方向位置(XY)および角度(θ)を調整して行うことができる。再度、上下2視野の認識手段115により貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の位置関係を把握し、まだ所定の位置関係になっていないようであれば、繰り返し位置調整を行い所定の位置関係になった時点で終了する。 【0029】 次に、スライド手段113により、第1のステージ111及び第2のステージ112を所定の位置に戻し、加圧手段116により第1のステージ111を下降させることで、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102を加圧する(図1(c))。貼り合わせ物101および/または被貼り合わせ物102が、常温で微粘着性を有する場合や、加圧により接着性を発現する場合には、この工程により、貼り合わせ物101と被貼り合わせ物102とを貼り合わせる(接着する)ことができる。貼り合わせ物101および/または被貼り合わせ物102が、加熱により接着性を発現する場合には、第1のステージ111および第2のステージ112の少なくとも一方を加熱することで、貼り合わせ物101と被貼り合わせ物102とを接着することができる。一般的には、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の少なくとも一方に接着剤層を形成しておくことで、両者を接着することができる。あるいは、貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の少なくとも一方に、ディスペンサー等を用いて接着剤層を形成することもできる。 【0030】 前記加圧時の圧力や加熱時の温度としては、貼り合わせ物101および/または被貼り合わせ物102が有する接着性に応じて、設定すればよい。ただし、圧力が低すぎると貼り合わせ物101と被貼り合わせ物102の全面の接着が確実に行われず、圧力が高すぎると加圧による位置ずれや横滑り等が生じてしまう。好ましい圧力の下限は1kPaであり、より好ましい下限は5kPaであり、さらには好ましい下限は10kPaである。好ましい圧力の上限は1MPaであり、より好ましい上限は500kPaであり、さらに好ましい上限は100kPaである。 【0031】 一方、圧着時の温度については、温度が高すぎると貼り合わせ物101と被貼り合わせ物102の熱膨張差による位置ずれが生じたり、接着剤層の粘度が低下することにより、接着の際に接着剤層がはみ出したりしてしまう。常温より低い温度については、第1のステージおよび第2のステージに冷却機能を具備することで実現可能ではあるが、冷却により接着性を発現するような接着剤は考えにくいため、一般的には不要である。好ましい温度の下限は15℃であり、より好ましい下限は25℃であり、さらには好ましい下限は40℃である。好ましい温度の上限は200℃であり、より好ましい上限は150℃であり、さらに好ましい上限は100℃である。 【0032】 次に、第1のステージ111の貼り合わせ物101の固定(吸着)を解除し、第1のステージ111を上昇させるとともに、チャンバー110内のマガジン120に静置されている貼り合わせ物101aを、第1のステージ111に載置する(図2(d))。これまでの工程により、貼り合わせ物101と被貼り合わせ物102とを貼り合わせた積層体100aが得られる。第1にステージ111の貼り合わせ物101の固定を解除することで、第1のステージ111から貼り合わせ物101がはずれるため、第1のステージ111を上昇させる際に、貼り合わされた積層体100aが引き剥がされることなく、第2のステージ112に固定されたままとなる。当然ではあるが、第2のステージ112の被貼り合わせ物102の固定は解除しないことが好ましい。 【0033】 第1のステージ111および第2のステージ112の少なくとも一方が加熱されている場合には、第1のステージ111および第2のステージ112が冷却されてから、第1のステージ111を上昇させることが好ましい。加熱されたまま上記の工程を行うと、接着剤層が軟化した状態で除圧された場合に、貼り合わせ物101の位置がずれる可能性がある。第1のステージ111および第2のステージ112の冷却速度を高めるには、第1のステージ111および第2のステージ112内に冷却水を循環させればよい。 【0034】 貼り合わせ物101および被貼り合わせ物102の固定に静電チャックを使用している場合には、印加している電圧を解除し、残留電圧が除去されてから、第1のステージ111を上昇させることが好ましい。残留電圧を除去するためには、静電チャック機構の電極を強制接地する方法や、静電チャック機構に印加していた電圧と逆方向の電圧を印加する方法などが挙げられる。 【0035】 マガジン120に静置されている貼り合わせ物101aをハンドラー(図示せず)により把持し、第1のステージ111の所定位置に載置することで、次の貼り合わせに使用する貼り合わせ物101aを供給することができる。ハンドラーの把持機構は、貼り合わせ物101aをハンドリングできる機構であれば、どのようなものでも良いが、第1のステージ111および第2のステージ112と同様に、機械チャック、静電チャックおよび粘着フィルムによるチャック等が挙げられる。ここで、第2のステージ112には、先の工程で得られた貼り合わせ物100aが、既に載置されており、静電チャック等により第2のステージ112に固定されている。 【0036】 次に、スライド手段による第1のステージ111および第2のステージ112のスライド(凹み部114への移動)、位置調整手段による貼り合わせ物101aおよび積層体100aの位置調整、スライド手段113による第1のステージ111および第2のステージ112のスライド(所定位置への復帰)、加圧手段116による貼り合わせ物101aおよび積層体100aの貼り合わせを行い(図2(e)、(f))、貼り合わせ物100bを得ることができる。これらの工程は、上記の図1(b)および図1(c)に示した工程と同様であるため、説明を省略する。なお、このような図1(a)〜図2(f)で示したような工程を必要回数繰り返すことで、より多くの貼り合わせ物が貼り合わされた積層体を得ることができる。 【0037】 必要枚数の貼り合わせ物および被貼り合わせ物を、チャンバー110内に予め静置しておくことで、チャンバー110を、常時(少なくとも、貼り合わせ物を必要回数貼り合わせる間)、減圧雰囲気に保持しておくことができる。これにより、チャンバー内の雰囲気が、従来技術のように、減圧雰囲気と大気雰囲気とが交互に繰り返されないため、貼り合わせに要する時間を大幅に短縮できる。また、貼り合わせ物および被貼り合わせ物をマガジン120の各段に、上下のいずれか一方から使用する順に保管することで、貼り合わせ順序を間違えることなく、確実に使用することができる。 【0038】 マガジン120に必要枚数の貼り合わせ物および被貼り合わせ物を入れた場合、貼り合わせが完了した時点で、そのマガジン120に積層体を保管するか、得られた積層体用のマガジンを用意し、そのマガジンに積層体を保管しても良い。使用したマガジン120は空になっているため、次の積層体を製造するための貼り合わせ物および被貼り合わせ物が入った新しいマガジンと空のマガジンを交換する必要がある。その際、チャンバー110内を大気圧雰囲気に解放し、マガジンを交換して、チャンバー110内を再度減圧雰囲気とする方法があるが、チャンバー110内を減圧雰囲気→大気圧雰囲気→減圧雰囲気とする必要があるため、チャンバー内の圧力を調整するための時間が余分に必要になる。これを回避するには、チャンバー110に隣接して、大気圧雰囲気と減圧雰囲気を交互に調整できる圧力調整チャンバーを設けておくことが好ましく、圧力調整チャンバーが大気圧雰囲気の状態で新しいマガジンを圧力調整チャンバーに準備した後、圧力調整チャンバー内の真空引きを開始し、減圧雰囲気となった時点で、圧力調整チャンバーとチャンバー110の仕切り部に設けた接続扉を開けて、空のマガジンと新しいマガジンを交換し、接続扉を閉じれば、第1のステージ111と第2のステージ112を内蔵するチャンバー110内に新しいマガジンを準備できる。その後、圧力調整チャンバーを大気圧雰囲気に解放すれば、空のマガジンを取り出すことができる。このようにして、マガジンを交換することで、チャンバー110内は、常時、減圧雰囲気を保持することができるため、チャンバー110内の圧力調整の時間を省くことができる。新しいマガジンを圧力調整チャンバーに入れて減圧雰囲気とする工程は、前の貼り合わせ工程を行っている時に行うことで、圧力調整チャンバー内の雰囲気を、大気圧雰囲気→減圧雰囲気に調整するのに要する時間を実質的に省くことができる。 【0039】 以上の工程により、常時、減圧雰囲気に保持されたチャンバー110内で、必要枚数の貼り合わせ物が貼り合わされるので、従来の問題点であった大気圧雰囲気と減圧雰囲気とを交互に調整する時間が不要となるため、貼り合わせに要する時間の大幅な短縮が可能となる。また、減圧雰囲気において貼り合わせるため、空気の巻き込みがなく、ボイド発生の無い積層体を得ることができる。 【0040】 続いて、図3を用いて、本発明の第2の実施形態である貼り合わせ装置および貼り合わせ方法の一例を説明する。 【0041】 まずは、図3(a)を用いて、貼り合わせ装置450の一例を示すと、減圧雰囲気を保持し第1のステージおよび第2のステージを内蔵するチャンバー410の前段および後段に隣接して、大気圧雰囲気および減圧雰囲気を交互に圧力調整可能な第2のチャンバーである前室410aおよび後室410bを具備した装置である。前室410aには、大気との接続を得るための開閉可能な前室扉416aと、減圧雰囲気を保持したチャンバー410との接続を得るための開閉可能な接続扉417aとが具備され、後室410bには大気と接続を得るための開閉可能な後室扉416bと、減圧雰囲気を保持したチャンバー410との接続を得るための開閉可能な接続扉417bとが具備されている。図1(a)に示した装置と異なるのは、必要枚数の貼合物を保管するためのマガジン120が無い点である。それ以外の構成は、図1(a)に示す貼り合わせ装置150と同様であるため、説明を省略する。 【0042】 続いて、本発明の工程を詳細に説明する。まず、貼り合わせ物401および被貼り合わせ物402を、ぞれぞれ、第1のステージ111および第2のステージ412に載置する(図4(a))。このように、貼り合わせ物401および被貼り合わせ物402の貼り合わせを開始した後、前室410aに次の貼り合わせに用いる貼り合わせ物401aを準備しておく。まず、接続扉417aが閉じた状態で前室扉416aを開けて、貼り合わせ物401aを前室410aに入れる。次に、前室扉416aを閉じて真空引きを行い、前室410a内を減圧雰囲気とする。 【0043】 次に、スライド手段による第1のステージ111および第2のステージ412のスライド(凹み部414への移動)、位置調整手段による貼り合わせ物401および被貼り合わせ物402の位置調整、スライド手段413による第1のステージ111および第2のステージ412のスライド(所定位置への復帰)、加圧手段416による貼り合わせ物401および被貼り合わせ物402の貼り合わせを行い、積層体400aを得る。この工程は、図1(a)〜(c)に示す工程と同様である。 【0044】 次に、第1のステージ411を上昇させ、前室410aに静置されている貼り合わせ物401a(次の貼り合わせに使用する)を第1のステージ411に載置する(図4(b))。ここで、前室410aは既に減圧雰囲気に調整されているため、接続扉416aを開けても、チャンバー410内の減圧雰囲気を保持することができる。その後、ハンドラー(図示せず)により把持し、第1のステージ411の所定位置に、次の貼り合わせに使用する貼り合わせ物401aを載置する。最後に、接続扉416aを閉じる。このような工程により、チャンバー410を常時減圧雰囲気に保持したまま、次に使用する貼り合わせ物を供給できる。 【0045】 図3(a)〜図3(b)に示す工程を必要回数繰り返すことで、必要枚数の貼り合わせ物が貼り合わされた積層体を得ることができる。得られた積層体は、減圧雰囲気を保持したチャンバー410の後段に具備された後室410bを通って、貼り合わせ装置450から取り出すことができる。後室410bの雰囲気制御方法は、上記の前室410aと同様であり、チャンバー410を常時減圧雰囲気に保持したまま、積層体を取り出すことができる。 【0046】 以上の工程により、常時減圧雰囲気に保持されたチャンバー410内で、必要枚数の貼り合わせ物が貼り合わされるので、従来の問題点であった大気圧雰囲気と減圧雰囲気を交互に調整する時間が不要となるため、製造時間の大幅な短縮が可能となる。また、減圧雰囲気において貼り合わせるため、貼り合わせに際して空気の巻き込みがなく、ボイドの無い積層体を得ることができる。 【0047】 本発明に用いる貼り合わせ物としては、多層配線板を得る場合には、当然、配線板が貼り合わせ物である。特に、絶縁層と、前記絶縁層と少なくとも一方の面を接する導体回路と、前記導体回路上に前記絶縁層を貫通し突出してなる導体ポストとを有してなる配線板であることが好ましい。さらには、前記絶縁層の少なくとも一方の面に接着剤層が形成されてなることが好ましい。 【0048】 前記導体回路は、多層配線板の平面方向において信号を伝送するための配線として利用されるものである。導体ポストは、各層の導体回路間を電気的・機械的に接続させて、多層配線板の厚み方向において信号を伝送するための配線として利用される。接着剤層を形成する接着剤は、加熱接着する際の最高温度において、流動状態または軟化状態となる特性を有することが好ましいが、常温での状態は任意で良い。 【0049】 前記導体回路は、絶縁層と少なくとも一方の面を接して形成されていればよいが、一方の面を露出するように絶縁層中に埋め込まれていることが、より一層好ましい。これにより、絶縁層表面と導体回路表面が同一平面となるため、第1のステージ111に固定する場合にも、うねりが無く、全面で固定することができる。 【0050】 前記導体ポストとしては、層間接続を得られるものであれば、どのような構成でも構わないが、絶縁層を貫通する部分と突出先端表面を覆う半田層からなること、あるいは、導体ポストそのものが半田や導電性ペーストからなることが好ましい。そうすることで、導体ポストの少なくとも先端部分と、相対する導体回路とを電気的・機械的に接続することができる。 【0051】 前記導体ポストの材質としては、例えば、Cu、Ni、Au、Sn、AgおよびPd等が挙げられ、特に銅を用いることで、低抵抗で安定した導体ポストが得られる。先端表面を覆う半田の材質としては、相対する導体回路と金属接合可能な金属であれば、どのようなものでもよいが、SnやIn、あるいはSn、Ag、Cu、Zn、Bi、Pd、Sb、Pb、InおよびAuの中から選ばれる少なくとも二種からなる半田を使用することが好ましい。より好ましくは、環境に優しいPbフリー半田である。 【0052】 前記導電性ペーストとしては、例えば、Cu、Ni、Au、Sn、AgまたはPdを樹脂中に分散させたものや、SnやIn、あるいはSn、Ag、Cu、Zn、Bi、Pd、Sb、Pb、InおよびAuの中から選ばれる少なくとも二種からなる半田を樹脂中に分散させたものなどが挙げられる。 【0053】 前記導体ポストの形成方法としては、どのような方法でも良いが、例えば、絶縁層に形成したビアホール内に、めっきにより金属を充填する方法、導電性ペーストを充填する方法が挙げられる。電解めっきにより、導体ポストを形成する場合には、めっき電流密度や、めっき浴への添加剤を選択することによって、導体ポストの先端形状を平坦な形状から凸状まで自由に制御することができる。 【0054】 前記絶縁層としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂から形成することができる。前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ、フェノール、ビスマレイミド、ビスマレイミド・トリアジン、トリアゾール、シアネート、イソシアネートおよびベンゾシクロブテンなどの樹脂が挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルフィド、ポリエーテルサルフォン、ポリキノリン、ポリノルボルネン、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリテトラフルオロエチレンおよび液晶ポリマーなどの樹脂が挙げられる。これらを一種または複数種混ぜ合わせて用いても良い。また、前記熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂には、シリカフィラー等の無機フィラー、レベリング剤、カップリング剤、消泡剤、硬化触媒等を添加しても良い。また、ガラスエポキシ基材に代表されるようなガラスクロスやアラミド不織布などの補強繊維に樹脂を含浸させて硬化あるいは半硬化させたものを、絶縁層として使用することもできる。 【0055】 多層配線板を得る場合の被貼り合わせ物としては、どのような構造でも構わないが、少なくとも、配線板の導体ポストと接続するための導体回路と、前記導体回路を支える基材とからなることが好ましい。導体回路は、一方の面を露出するように基材に埋め込まれていても良いし、基材と一方の面を接して基材表面から突出していても良い。 【0056】 本発明に用いる貼り合わせ物および被貼り合わせ物の他の例としては、例えば、半導体チップをプリント基板に実装した半導体デバイスを得る場合には、半導体チップが貼り合わせ物であり、プリント基板が被貼り合わせ物となる。プリント基板に対して、複数の半導体チップを実装したMCM(マルチチップモジュール)やSIP(システムインパッケージ)の場合には、被貼り合わせ物であるプリント基板に対して、貼り合わせ物である半導体チップを必要個数実装する必要があるため、本発明の貼り合わせ装置および貼り合わせ方法が適用できる。必要個数の半導体チップを実装する間、チャンバー110または410を常時減圧雰囲気に保持することが、製造時間やボイド発生の観点から有効である。 【産業上の利用可能性】 【0057】 本発明により得られる貼り合わせ装置および貼り合わせ方法は、貼り合わせ時のボイド発生を抑制でき、かつ、貼り合わせに要する時間を短縮できるため、多層配線板の製造における配線板の積層や、半導体デバイスの製造における半導体チップのプリント基板への実装等、様々な電子部品の製造工程に適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0058】 【図1】本発明の第1の実施形態である貼り合わせ装置および貼り合わせ方法の一例を説明するための断面図である。 【図2】本発明の第1の実施形態である貼り合わせ装置および貼り合わせ方法の一例を説明するための断面図である(図1の続き)。 【図3】本発明の第2の実施形態である貼り合わせ装置および貼り合わせ方法の一例を説明するための断面図である。 【符号の説明】 【0059】 100a、100b:積層体 101、101a :貼り合わせ物 102 :被貼り合わせ物 110 :第1のステージおよび第2のステージを内蔵するチャンバー 111 :第1のステージ 112 :第2のステージ 113 :スライド手段 114 :チャンバーの凹み部 115 :上下2視野の認識手段 116 :加圧手段 120 :マガジン 150 :貼り合わせ装置(第1の実施形態) 400a :積層体 401、401a :貼り合わせ物 402 :被貼り合わせ物 410 :第1のステージおよび第2のステージを内蔵するチャンバー 411 :第1のステージ 412 :第2のステージ 413 :スライド手段 414 :チャンバーの凹み部 415 :上下2視野の認識手段 410a :前室(圧力調整チャンバー) 416 :加圧手段 416a :前室扉 417a :接続扉(前室−上側および下側ステージを内蔵するチャンバー) 410b :後室(圧力調整チャンバー) 416b :後室扉 417b :接続扉(上側および下側ステージを内蔵するチャンバー−後室) 450 :貼り合わせ装置(第2の実施形態)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002141 【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社 【住所又は居所】東京都品川区東品川2丁目5番8号
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| 【出願日】 |
平成16年2月27日(2004.2.27) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−244080(P2005−244080A) |
| 【公開日】 |
平成17年9月8日(2005.9.8) |
| 【出願番号】 |
特願2004−54509(P2004−54509) |
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