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【発明の名称】 インクジェット印刷可能厚膜フィルムインク組成物および方法
【発明者】 【氏名】ハイシン ヤン

【要約】 【課題】大量の固形物を含有し、高い安定性を有する、インクジェット印刷技術によって付着可能な分散物、およびその組成物を用いた電子回路の製作方法の提供。

【解決手段】少なくとも1つの電子部品を含む印刷電子回路の製造のための方法であって、(a)少なくとも1つの層を有する基板上に、インクジェット印刷可能組成物の少なくとも1つのパターン形成された層をインクジェット印刷する工程であって、(1)機能性材料と、(2)有機ポリマーと、(3)分散ビヒクルとを含み、機能性材料および有機ポリマーは分散ビヒクル中に分散されており、および組成物の粘度は25〜35℃において5mPa・sと50mPa・sとの間である工程と、(b)基板および(a)のインク組成物を焼成する工程とを含むことを特徴とする方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電体、抵抗体、キャパシタ、およびインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電子部品を含む印刷電子回路の製造のための方法であって、該方法は:
(a)少なくとも1つの層を有する基板上にインクジェット印刷可能組成物の少なくとも1つのパターン形成された層をインクジェット印刷する工程であって、前記組成物は、
(1)電気的特性を有する元素、化合物およびそれらの混合物からなる群から選択される1つまたは複数の物質を含む機能性材料と、
(2)ポリビニルピロリドンを含む有機ポリマーと、
(3)有機溶媒、水またはそれらの混合物から選択される分散ビヒクルと
を含み、前記機能性材料および前記有機ポリマーは前記分散ビヒクル中に分散されており、および前記組成物の粘度は25〜35℃において5mPa・sと50mPa・sとの間である工程と、
(b)前記基板および(a)のインク組成物を焼成する工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記基板が複数の層を含み、工程(a)が、
(i)前記基板の複数の層にバイアのパターン形成された配列を形成する工程と、
(ii)工程(i)の基板層のバイアをインクジェット印刷可能組成物で充填する工程と、
(iii)バイアを充填された基板層のそれぞれの表面上にインク組成物の少なくとも1つのパターン形成された導電性層をインクジェット印刷する工程
とによって置換され、工程(b)が以下の工程:
(iv)工程(iii)の印刷基板層を積層して、未焼成の基板によって分離される複数の未焼成の相互接続される機能性層を含む組み合わせ物を形成する工程;
(v)工程(iv)の組み合わせ物上に少なくとも1つのパターン形成された層をインクジェット印刷する工程、および
(vi)工程(v)の組み合わせ物を焼成する工程
によって置換されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は電子部品および印刷配線板の製造のための方法に関する。具体的には、本発明は、種々の基板上へのインク組成物のインクジェット印刷に用いられる材料および付着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的には、電子回路および特に電極部品を製造するために用いられる技術は、パターンスクリーン印刷、光パターニング、またはフォトレジストマーキング方法による銅導電体ホイルをエッチングすることであった。3つの加工方法の中で、スクリーン印刷方法のみが加法的方法である。しかしながら、それはデジタル制御されない。電子産業における趨勢は、性能のためにより高い解像度およびより微細な導電体配線を必要とする、より小さくかつより安価な電子装置を作成することであるので、これらの目標を達成する導電体材料および方法を開発することが必要となってきている。
【0003】
電子回路作製のための導電体材料のインクジェット印刷の使用は、デジタル的および加法的の両方である方法であり、それは、電子回路のより安価で、より迅速で、より環境を意識し、かつより柔軟性の高い製造方法を提供する。そのドロップ・オン・デマンド(Drop-On-Demand)能力のために、圧電インクジェット技術が現在の中心である。
【0004】
典型的には、圧電インクジェット技術は、噴射の瞬間において測定される20mPa・s(ミリパスカル秒)未満の粘度を有する液体を印刷できるに過ぎない。そのような低い粘度は、慣用のサイズの銀粒子を含有する分散物のような安定で高密度の分散物を作製することを困難にする。これは、金属粒子が直径数百ナノメートルより大きい場合に、特に該当する。導電体組成物が低い粘度を有し、および低含有量の導電体材料を含有する際の別の難点は、狭幅(narrow-in-width)だが依然として厚く印刷される導電体配線を得ることである。したがって未加工の基板表面上の得られるインクジェット印刷された薄い導電体配線は、低い導電性を有する傾向がある。ナノメートルサイズ(すなわち、ナノサイズ)かつコロイド状の導電体粒子は、安定で低粘度のインク組成物中の導電体材料の配合量を増加させることを助ける可能性がある。ひいては、これは厚いインクジェット印刷される導電体配線を製造することを助ける。しかし、ナノサイズの粒子で作製される従来技術の導電体配線は、多くのセラミック基板をベースとする用途に必要である高温焼成中に切断または破損する傾向がある。
【0005】
特許文献1は、(a)インクジェット印刷によって、基板上に、溶剤中の材料のコロイド状粒子の懸濁液を堆積させる工程と;(b)溶媒を蒸発させ、基板上に該材料を残す工程と;(c)基板に対して堆積された材料をレーザアニールする工程であって、レーザビームの軌跡によってパターンが画定される工程と;(d)レーザビームによってアニールされない過剰の材料を除去する工程とからなる、材料の堆積により基板上のパターンを形成するための方法を開示している(特許文献1参照)。
【0006】
特許文献2は、インクおよび電子部品であって、それらが、水または有機溶媒と、2mPa・s以下の粘度にて、1重量%以上80質量%以下の量で前記水または有機溶媒中に分散される樹脂とを含むことを教示する(特許文献2参照)。特許文献2は、0.001μm以上10μm以下までの粒度を有する金属粉末を、少なくとも水または有機溶媒中に1重量%以上80質量%以下の量で分散することによって調製される2ポアズ以下の粘度のインクを用いるインクジェット方法によってセラミックグリーンシート上に指定されたパターンを形成するプロセスを複数回反復する工程と;このインクパターンを形成する複数のセラミックグリーンシートを積層して、セラミックの原料積層体を形成する工程と;指定された形状に切り出し、そしてベーキングする工程と、外部電極を形成する工程とを含む電子部品を製造するための方法をさらに教示している。
【0007】
特許文献3は、2P(ポアズ)以下の粘度を有し、1〜80質量%の濃度において水または有機溶媒中に粒径10μm以下の金属粉末を分散させることによって形成され、および10分間で10mm以下または100分間で20mm以下の沈降を有する金属部品電極インクを教示する(特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,132,248号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0989570号明細書
【特許文献3】特開2000−327964号公報
【特許文献4】米国特許第3,380,831号明細書
【特許文献5】米国特許第2,927,022号明細書
【特許文献6】米国特許第2,760,863号明細書
【特許文献7】米国特許第2,850,445号明細書
【特許文献8】米国特許第2,875,047号明細書
【特許文献9】米国特許第3,097,096号明細書
【特許文献10】米国特許第3,074,974号明細書
【特許文献11】米国特許第3,097,097号明細書
【特許文献12】米国特許第3,145,104号明細書
【特許文献13】米国特許第3,427,161号明細書
【特許文献14】米国特許第3,479,185号明細書
【特許文献15】米国特許第3,549,367号明細書
【特許文献16】米国特許第4,162,162号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者は、種々の基板上にインクジェット印刷技術によって付着することができる組成物を所望し、同時にこれら組成物が、大量の固形物(たとえば、銀金属粉末)を含有し、噴射の瞬間において20mPa・s未満の粘度を有する安定な分散物と特徴づけられる組成物を所望した。本発明者らは、これらの組成物が電子回路の製作に使用できることを所望した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、(a)基板を提供する工程と;(b)前記基板上に、インクジェット印刷可能組成物の少なくとも1つのパターン化された層をインクジェット印刷する工程であって、該インクジェット印刷可能組成物は、(1)機能性材料と;(2)ポリビニルピロリドンを含む有機ポリマーと;(3)有機溶媒、水またはそれらの混合物から選択される分散ビヒクルとを含み、前記機能性材料および前記有機ポリマーは前記分散ビヒクル中に分散され、および前記組成物の粘度は25〜35℃の温度において5mPa・sと50mPa・sとの間である工程と;(c)前記基板および(b)のインク組成物を焼成する工程とを含む電子部品の制作のための方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、インクジェット印刷技術を含む種々の技術によって付着することができるインク組成物の処方における、ポリビニルピロリドンホモポリマーおよび/またはそのコポリマー類のようなポリビニルピロリドン含有ポリマーの使用を取り扱う。1つの実施形態において、該組成物は圧電インクジェット技術によって付着される。
【0012】
さらに、本発明は、室温において20mPa・s未満の粘度を有し、直径1.2μmほどの大きさの固体(電気的機能性材料、銀粒子のようなもの)を高い含有率で含有し、および圧電インクジェットプロセスによって印刷して電子回路を形成することができる安定なインク組成物を提供する。加えて、本発明の目的は、ナノサイズより大きな固体粒子を用いながら、この低い粘度および高い配合量を維持することである。特に、安定な分散物を提供すると同時に、数百ナノメートルより大きな固体粒子を用いて低い粘度および高い配合量を維持することが目的である。
【0013】
本発明のさらなる目的は、約24時間まで安定のままであり、および振盪により再安定化することができるインクジェット印刷可能組成物を提供することである。本発明のさらに別の目的は、インクジェット印刷技術を用いるこれら組成物の付着のための方法を提供することである。
【0014】
本発明は、インク深さがより厚いがより狭いインク組成物の配線を付着させ高い導電性が得られることを可能とするプロセス/方法を提供する。加えて、インクジェット印刷された導電体配線は、高温焼成に耐えることができる。インク付着のこのプロセスは、圧電インクジェット技術を含むが、それに限定されるものではないインクジェット技術によって実施される。本発明の組成物の分散安定性は、インクの連続的攪拌を必要とすることなしに該組成物を印刷することを可能にする。本発明の方法を、電子部品の製作に用いてもよい。機能性材料は、金属粉末の混合物、金属粉末および金属樹脂酸塩、または金属粉末とフリット樹脂酸塩(resinates)との混合物から構成される。
【0015】
本発明で使用される際に、術語「機能性材料」は、導電性、抵抗性および誘電性のような適切な電気的機能特性を付与する材料を意味する。したがって、より詳細には、機能性材料は、導電性機能性材料、誘電性機能性材料、および抵抗性機能材料であってもよい。
【0016】
本発明の改変された厚膜組成物(本明細書中では、インク組成物と称する)の主要成分を、以下で議論する。
【0017】
I. 無機材料
A. 機能性材料
誘電性機能性材料の例は、チタン酸バリウムおよび二酸化チタン、抵抗性材料、燐光体および/または顔料を含む。
【0018】
抵抗体機能性材料は、導電性酸化物を含む。これらの機能性材料を本発明において使用しても良い。抵抗体組成物中の機能性材料の例は、Pd/AgおよびRuOである。
【0019】
追加の誘電性機能性材料は、ガラスまたはセラミック、セラミック粉末、酸化物および非酸化物のフリット、結晶化開始剤または阻害剤、界面活性剤、着色剤、有機媒体、および前述の厚膜誘電性組成物の技術において一般的な他の成分を含む。
【0020】
微細に分割された機能性材料の電気的機能性は、それ自身では、印刷可能性に関連する問題を克服する本発明の能力には影響しない。
【0021】
本発明の導電性回路要素を例示すると、導電体機能性材料は、金属粉末の混合物、金属粉末および金属樹脂酸塩、または金属粉末とフリット樹脂酸塩との混合物を含む。
【0022】
典型的には粉末形態で用いられる導電性機能性材料の例は、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、白金、パラジウム、モリブデン、タングステン、タンタル、スズ、インジウム、ランタン、ガドリニウム、ルテニウム、コバルト、チタン、イットリウム、ユーロピウム、ガリウム、亜鉛、マグネシウム、バリウム、セリウム、ストロンチウム、鉛、アンチモンおよびそれらの組合せ、ならびに導電体組成物の技術分野において一般的な他の物のようなものである。
【0023】
さらに、必要ではないが、脂肪酸界面活性剤を用いて機能性材料を被覆してもよい。脂肪酸界面活性剤の目的は、粉末が凝集することを防止することである。被覆された機能性粒子(機能性材料)は、界面活性剤で完全に被覆されてもよく、または部分的に被覆されてもよい。界面活性剤は、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアレートの塩、パルミテートの塩、およびそれらの混合物から選択される。対イオンは、水素、アンモニウム、ナトリウム、カリウムおよびそれらの混合物であることができるが、それらに限定されるものではない。
【0024】
ステアレートおよびパルミテートまたはそれらの塩の混合物が用いられる場合、30/70から70/30までの比、およびそれに包含される全ての比の範囲内であることが好ましい。機能性粒子(機能性材料)上に見出されるにせよ、組成物に添加されるにせよ、界面活性剤は、機能性粒子(機能性材料)の重量を基準として0.10〜1質量%の範囲内において、組成物中に見出される。
【0025】
機能性粒子を溶媒および適切な量の界面活性剤と混合することによって、それら機能性粒子(機能性材料)を被覆してもよい。いくつかの適当な溶媒の例は、水、アルコール類、テキサノール、テルピネオール、グリコール類、および当該技術において知られている任意の他の溶媒を含む。溶媒は、界面活性剤に対して、被覆プロセスに影響を与えるのに充分な溶解性を与えるべきである。たとえば、水中に未乾燥(non-dried)の銀の良好に分散させたスラリーである。他の実施形態は、有機溶媒および/または乾燥銀粉末を用いる。混合プロセスは、混合のための任意の手段によって達成することができる。しかし、通常は、回転する攪拌羽根を有する攪拌容器、ボールミル、攪拌される媒体のミル、振動ミルおよび超音波分散機が用いられる。
【0026】
機能性粒子(機能性材料)の粒度分布は、機能性粒子をインクジェット技術に関して無効にするようなものを越えるべきでない。しかし、実際上は、粒子の粒度(D50)が0.005〜2μmの範囲内であることが好ましい。1つの実施形態において、粒度は0.1〜1.2μmである。別の実施形態において、粒度範囲は0.3〜0.8μmである。D100は、5μmより大きくあるべきではない。本明細書において、「D」は、体積に基づく粒子分布累積曲線のn%点の粒子の粒径を意味する。
【0027】
B. ポリマー
本発明の組成物に対して、有機ポリマーは重要である。有機ポリマーに関する最も重要な要件の1つは、機能性材料(たとえば金属粉末)を組成物中に分散させる能力である。本発明は、ポリビニルピロリドンホモポリマーおよびコポリマーが、機能性材料(特に金属、具体的に銀金属)を組成物中に分散させるのに最も有効な有機ポリマーである発見を開示する。ポリビニルピロリドン、他のモノマーとビニルピロリドンのコポリマー、またはそれらの混合物を独立的に用いてもよいし、あるいはポリメタクリレートおよびポリアクリレートのような他のポリマーとの組合せにおいて用いてもよい。
【0028】
ポリビニルピロリドンコポリマーは、任意の他のモノマー(単数または複数)とビニルピロリドンのコポリマーであることができる。コポリマーの2つの実施形態は、ポリ(ビニルピロリドン−co−ビニルアルコール)およびポリ(ビニルピロリドン−co−メタクリレート)である。コポリマー中のビニルピロリドンの量は、5質量%から100質量%までの範囲で変動することができる。ポリビニルピロリドンまたはポリビニルピロリドンコポリマーの重量平均分子量Mwは、1,000〜1,000,000までであることができる。1つの実施形態において、Mw範囲は2,000〜20,000である。さらなる実施形態において、Mw範囲は、5,000〜10,000までである。
【0029】
インク組成物中の機能性材料の濃度は、インクの電気的性能および粘度に対して、決定的に重要である。組成物中の機能性材料の推奨される濃度は、全組成物の重量に基づいて1〜60質量%の範囲内である。適当な濃度は、1%の限界よりも小さく、および60%の限界よりも大きいものを含む可能性がある。なぜなら、好適な濃度は、用途に関して適切な電気的特性および粘度を提供するものであるからである。機能性材料を選択して、導電性、抵抗性、および誘電性を有する組成物をもたらす。そのような電気的特性の数値範囲は、機能性材料を他の機能性材料または不活性材料と混合することによって達成されてもよい。
【0030】
C. 無機結合剤
本明細書中に前述した電気的機能性材料は、有機媒体中に微細に分散され、および無機結合剤を伴い、および任意選択的に無機樹脂酸塩、金属酸化物、セラミックおよび他の粉末または固体のような充填剤を伴う。組成物における無機結合剤の機能は、焼成後に基板に対して焼結された粒子を結合することである。無機結合剤の例は、ガラス結合剤(フリット類)、フリット樹脂酸塩(焼成中に分解してガラスフリットを形成する有機金属化合物)、金属酸化物およびセラミックを含む。ガラスフリット組成物は厚膜ペーストにおいて慣用的に用いられるものであるが、さらに微細に粉砕される。所望されるガラス転移温度は、325〜600℃の範囲内である。
【0031】
II. 有機媒体
有機媒体の主目的は、セラミックまたは他の基板に対して容易に塗布することができるような形態にある組成物の微細に分割された固体の分散物のためのビヒクルとして役立つことである。したがって、有機媒体は、第1に、適切な安定度を有してその中に固体を分散可能であるものでなければならない。第2に、有機媒体のレオロジー特性は、分散物に対して良好な付着特性を与えるようなものでなければならない。有機媒体は、有機溶媒ベースであるか、または水性ベースであることができる分散ビヒクルを含む。
【0032】
D. 溶媒
水、水と有機溶媒との混合物、単一の有機溶媒または有機溶媒の混合物であってもよい有機媒体の溶媒成分は、その中へのポリマーおよび他の有機成分の完全な溶液を得るように選択される。溶媒は、導電体組成物の他の構成成分に対して不活性(非反応性)であるべきである。導電体組成物中における使用に好ましい溶媒は、大気圧において300℃未満、好ましくは200℃未満および最も好ましくは150℃未満の沸点を有するべきである。そのような溶媒は、イソプロパノールのような脂肪族アルコール、そのようなアルコールのエステル(たとえば、アセテートおよびプロピオネート);パイン油、α−テルピネオールまたはβ−テルピネオールあるいはそれらの混合物のようなテルペン類;エチレングリコールおよびそのエステル類(エチレングリコールモノブチルエーテルおよびブチルセロソルブアセテートのようなもの);ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテートおよびカルビトールアセテートのようなカルビトールエステル類、および他の好適な溶媒を含む。
【0033】
E. UV−硬化可能/熱硬化可能モノマー
慣用のUV−硬化可能メタクリレートモノマーを本発明において用いてもよい。大部分の慣用のUV−硬化可能モノマーは、熱硬化可能である。モノマー成分は、導電体組成物の総重量を基準として1〜10質量%の量で存在する。そのような好ましいモノマーは、トリエチロールプロパンエトキシトリアクリレート、t−ブチルアクリレートおよびメタクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレートおよびジメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレートおよびメタクリレート、エチレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレートおよびジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、ヘキサメチレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレートおよびジメタクリレート、デカメチレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレートおよびジメタクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレートおよびジメタクリレート、グリセロールジアクリレートおよびジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、グリセロールトリアクリレートおよびトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレートおよびトリメタクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリメタクリレートおよび特許文献4に開示されているような類似化合物、2,2−ジ(p−ヒドロキシ−フェニル)−プロパンジアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレートおよびテトラメタクリレート、2,2−ジ−(p−ヒドロキシフェニル)−プロパンジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシエチル−2,2−ジ−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、ビスフェノールAのジ(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノールAのジ(2−メタクリルオキシエチル)エーテル、ビスフェノールAのジ(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノールAのジ(2−アクリルオキシエチル)エーテル、1,4−ブタンジオールのジ(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレートおよびトリメタクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレートおよびジメタクリレート、1−フェニルエチレン−1,2−ジメタクリレート、ジアリルフマレート、スチレン、1,4−ベンゼンジオールジメタクリレート、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、および1,3,5−トリイソプロペニルベンゼンを含む。同様に有用なものは、少なくとも300の重量平均分子量を有するエチレン性不飽和化合物であり、たとえば、2〜15炭素を有するアルキレングリコールまたは1〜10個のエーテル結合を有するポリアルキレンエーテルグリコールから調製されるアルキレングリコールジアクリレートまたはポリアルキレングリコールジアクリレート、および特許文献5に開示されているようなもの、たとえば、存在する際には特に末端結合として存在する、複数のフリーラジカル重合可能なエチレン結合を有するものである(特許文献5参照)。特に好ましいモノマーは、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート、エチル化ペンタエリトリトールトリアクリレート、ジペンタエリトリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、および1,10−デカンジオールジメタクリレートである。
【0034】
F. 光開始剤
光開始剤は、周囲温度における化学線に対する暴露時にフリーラジカルを発生させるものである。多くの光開始剤は、加熱時にも同様に分解して、フリーラジカルを発生させ、それは次いでモノマーの硬化を開始する。開始剤は、共役炭素環式環系中の2つの環内炭素原子を有する化合物である置換または無置換の多核キノン類、たとえば、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、9,10−アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントレンキノン、ベンズ(a)アントラセン−7,12−ジオン、2,3−ナフタセンー5,12−ジオン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、レテンキノン、7,8,9,10−テトラヒドロナフトラセン−5,12−ジオンおよび1,2,3,4−テトラヒドロベンズ(a)アントラセン−7,12−ジオンを含むが、それらに限定されるものではない。たとえ、いくつかは85℃ほどの低さの温度において熱的に活性である可能性があっても、同様に有用である他の光開始剤は、特許文献6に記載されており、およびベンゾイン、ピバロインのようなビシナルケトアルドニルアルコール類、アシロインエーテル類(たとえば、ベンゾインメチルエーテルおよびベンゾインエチルエーテル);α−メチルベンゾイン、α−アリルベンゾイン、およびα−フェニルベンゾインを含むα−炭化水素置換芳香族アシロイン類、チオキサントン、および/またはチオキサントン誘導体および適切な水素供与体を含む(特許文献6参照)。特許文献7〜12に開示されるような光還元可能染料および還元剤も、特許文献13〜15に記載されるような、ロイコ染料およびその混合物を含む水素供与体を伴うフェナジン、オキサジン、およびキノン類の染料、ミヒラーケトン、ベンゾフェノン、2,4,5−トリフェニルイミダゾリル二量体も、開始剤として使用することができる(特許文献7〜15参照)。また、光開始剤および複数種からなる光開始剤系とともに有用であるものは、特許文献16に開示されるような増感剤である。光開始剤または光開始剤系は、インクの総重量を基準として0.05〜5質量%で存在する。
【0035】
G. 他の添加剤
また、有機媒体は、しばしば1つまたは複数の添加剤を含有する。追加成分が組成物中に存在してもよく、該追加成分は分散剤、安定剤、離型剤(release agent)、分散剤、剥離剤(stripping agent)、消泡剤および湿潤剤を含む。また、低沸点溶媒を導電体組成物に用いる場合、数パーセントの高沸点溶媒を用いて、インクジェットプリンタノズルの先端における乾燥を防止してもよい。
【0036】
一般的なインク組成物の調製
インク組成物は、インクジェット用途に好適な粘稠度を有するように処方される。組成物は、混合容器中で、有機ポリマー、溶媒または水、および他の有機成分を混合することによって調製される。混合物は、全ての成分が溶解するまで攪拌される。この時点における粘度を調整することができる。次に、有機媒体に対して無機材料を添加する。次に、無機粉末が有機媒体によって湿潤されるまで、全組成物を混合する。混合物は、一般的に超音波を用いて分散される。しかしながら、ミクロフリューダイザ、ボールミル粉砕のような他の分散技術を用いてもよい。この時点における粘度を、適切な分散ビヒクル(溶媒、水、またはそれらの混合物)を用いて調整して、インクジェットプロセスに関する粘度最適値を達成することができる。インク組成物の粘度は、約25〜約35℃の温度において、5mPa・sから50mPa・sまでの範囲で変動してもよい。本発明の組成物は、組成物中の電気的機能性粒子(機能性材料)が容易には沈降せず、かつ組成物の継続した攪拌なしに安定したインクジェット印刷を可能にするような良好な分散特性を有する。
【0037】
基板に対するインク組成物の付着
印刷される直前または印刷のための付着パッケージ内に配置される直前に、インク組成物は、典型的には5μmのフィルタを通して濾過される。付着パッケージは、カートリッジおよび本発明の組成物を含み、前記カートリッジはインクジェットシステム(インクジェットプリンタ)による組成物の分散に好適である。カートリッジは、インクを保持するのに用いられる。典型的には、カートリッジは、インクの組成物を放出するための放出口または排出口と、インク組成物の放出の制御を可能にする電気的接続部とを含む。また、いくつかの場合、カートリッジは印刷ヘッドそのものを包含してもよい。印刷ヘッドは、本発明のインク組成物のようなインクの滴を吹付/印刷するのに用いられる一連のノズルを含む。圧電型インクジェットプリンタの操作は既知である。
【0038】
基板は、ガラス、セラミックまたはプラスチックであってもよい。本発明の組成物は、パターン形成される配線だけではなくバイア充填も含む種々のパターンにインクジェット印刷することができる。基板表面は、特殊な処理を必要としない。しかしながら、表面張力を変更するように特殊処理された表面は、実施例4および5に記載されるように、より狭い幅およびより厚く印刷される配線をもたらすことができる。ガラス基板をフルオロ界面活性剤ZONYL FSP(記載に関して材料の用語集を参照されたい)を用いて洗浄することによって処理する時に、得られる印刷された導電体配線は、幅がより狭いが、依然としてより厚い。処理された基板の表面張力範囲は、典型的には15〜100dyn/cmの間である。本発明の導電体インク組成物に関して、1つの実施形態は、25dyn/cmと60dyn/cmとの間の表面張力範囲を有する。
【0039】
基板表面を処理する別の方法は、基板上の所望される導電体パターンに界面活性剤をインクジェット印刷し、そして熱を用いて直ちに乾燥させることである。次いで、実施例5に記載されるように、界面活性剤パターンの上面に導電体インク組成物を付着させる。
【0040】
さらに、本発明のインクを、印刷配線板(PWB)中の埋め込み受動回路要素の形成に用いてもよい。印刷配線板(PWB)中に受動回路要素を埋め込むことの実施は、回路の大きさの減少および回路性能の向上を可能にする。受動回路要素は、典型的には、積み重ねられ、そして相互接続回路配線によって接続されるパネル内に埋め込まれ、パネルの積み重ね物が印刷配線板を形成する。一般的には、そのようなパネルを「内層パネル」と呼ぶことができる。
【0041】
印刷配線板を本発明の方法によって形成してもよい。ここで、少なくとも1つの内層が、(c)有機溶媒、水、またはそれらの混合物から選択される分散ビヒクル中に分散される(a)導電体材料である機能性材料と、(b)ポリビニルピロリドンを含む有機ポリマーを含むインクジェット印刷可能組成物をインクジェット印刷することにより形成され、該組成物の粘度は25〜35℃において5mPa・sと50mPa・sの間である。
【0042】
本発明の別の実施形態は、導電体、抵抗体、キャパシタ、およびインダクタからなる群から選択される少なくとも1つの電子部品を含む印刷電子回路の製造のための方法であり、該方法は:
(a)少なくとも1つの層を有する基板上にインクジェット印刷可能組成物の少なくとも1つのパターン形成された層をインクジェット印刷する工程であって、前記組成物は、
(1)電気的特性を有する元素、化合物およびそれらの混合物からなる群から選択される1つまたは複数の物質を含む機能性材料と、
(2)ポリビニルピロリドンを含む有機ポリマーと、
(3)有機溶媒、水またはそれらの混合物から選択される分散ビヒクルと
を含み、前記機能性材料および前記有機ポリマーは前記分散ビヒクル中に分散され、前記組成物の粘度は25〜35℃において5mPa・sと50mPa・sとの間である工程と、
(b)前記基板および(a)のインク組成物を焼成する工程と
を含む。
【0043】
基板が複数の層から作製される場合、工程(a)を、
(i)前記基板の複数の層にバイアのパターン形成された配列を形成する工程、
(ii)工程(i)の基板層のバイアをインクジェット印刷可能組成物で充填する工程、および
(iii)バイアを充填された基板層のそれぞれの表面上にインク組成物の少なくとも1つのパターン形成された導電性層をインクジェット印刷する工程
を含む一連のサブステップによって置換し、工程(b)を以下の工程:
(iv)工程(iii)の印刷基板層を積層して、未焼成の基板によって分離される複数の未詳性の相互接続される機能性層を含む組み合わせ物を形成する工程;
(v)工程(iv)の組み合わせ物上に少なくとも1つのパターン形成された層をインクジェット印刷する工程;および
(vi)工程(v)の組み合わせ物を焼成する工程
によって置換してもよい。
【0044】
UV/熱硬化
基板の表面張力を修正することは、より狭くかつより厚い印刷された導電体配線を得るための1つの方法である。別の方法は、導電体インク組成物をUV硬化可能または熱硬化可能にすることである。
【0045】
UV硬化可能インク組成物の場合、インクが印刷される予定の基板に対してUV光を向ける。UV硬化可能インクがインクジェットプリンタノズルを離れた後に、インクの滴は、インクを部分的に架橋した状態にさせる強いUV光にさらされる。したがって、インクの粘度が増大し、実施例6におけるように、インクの滴が基板に到達する際に、インクのより少ない広がりをもたらす。
【0046】
熱硬化の場合、ガラス基板を150℃まで予熱した。導電体インクの滴が基板表面に衝突する際に、それらインクの滴は硬化または架橋した状態になり、粘度の増大をもたらす。したがって、基板表面におけるインクの広がりがより少なくなる。熱い基板に衝突する際の溶媒の消失は、インクの粘度の増大のもう1つの機構であろう。これは、溶媒の沸点のような要因に依存する。
【0047】
一般的な焼成手順
本発明の組成物を焼成プロフィルを用いて加工してもよい。焼成プロフィルは、厚膜ペーストおよびインクの当業者によく知られている。有機媒体または水媒体の除去、および無機材料の焼結は、焼成プロフィルに依存する。プロフィルは、媒体が完成製品から実質的に除去されるかどうか、および完成製品において無機材料が実質的に焼結されるかどうかを決定する。本明細書において用いられる際に、用語「実質的に」は、少なくとも目的とする使用または用途のために適切な抵抗性または導電性または誘電性を与える点に至る、少なくとも95%の媒体の除去および無機材料の焼結を意味する。
【0048】
試験方法
焼成されたサンプルの厚さ
印刷され、そして乾燥されたサンプルを、580℃における10分間のピークを有する3時間の加熱プロフィルを用いて焼成した。接触式プロフィロメータを用いて4つの別個の点において厚さを測定した。1パスの印刷によって2μmの焼成された配線の厚さが得られた。焼成後に、導電体配線は依然として完全である。18時間にわたる580℃におけるアニールの後に、いかなる抵抗増大も存在しなかった。
【0049】
抵抗測定
4点接触式導電度計を用いて、抵抗値を測定した。
【実施例】
【0050】
材料の用語集
I. 無機材料
銀粉末 − DuPontにより製造される、球状の被覆または未被覆銀粉末(D50=1.2μm)
コロイダルシリカ − W. R. Graceから購入されるLudox(登録商標)-am
フリット樹脂酸塩 − OMG Americasから購入される、マグネシウムTEN-CEM 40745、鉛TEN-CEM 38514、カルシウムTEN-CEM 49649およびビスマスTEN-CEM 25382
銀樹脂酸塩 − OMG Americasから購入される、ネオデカン酸銀#1108
【0051】
II. ポリマー
ポリ(ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート) − ISP Technologiesから購入される、PVP/PVA S-630(60%のビニルピロリドンおよび40%のビニルアセテートのコポリマー、K値=30〜50
ポリビニルピロリドン − ISP Technologiesから購入される、PVP K-90
ポリ(メタクリレート-co-メタクリル酸) − Noveonから購入される、80%のメタクリレートおよび20%のアクリル酸のコポリマー
【0052】
III. モノマー
Sartomerから購入されるSR454(トリエチロールプロパンエトキシトリアクリレート)
【0053】
IV. 光開始剤
Ciba Specialty Chemicalsから購入されるIrgacure(登録商標)369(2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン)
【0054】
. 基板表面処理のための界面活性剤
Zonyl(登録商標)FSP(DuPont由来のフッ素含有界面活性剤)
【0055】
VI. 有機溶媒
Aldrich Chemicalから購入される2−プロパノールおよびエチレングリコール
【0056】
実施例1
67gの2−プロパノールおよび1gのエチレングリコールの溶媒混合物中に、7gのポリ(ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート)を溶解させた。次に、ポリマー溶液に対して、脂肪酸で被覆された球状銀粉末(D50=1.2μm)30gを添加した。そして以下の液体金属樹脂酸塩を添加した:0.3gのLudox(登録商標)-am、1.2gの鉛樹脂酸塩49044、0.3gのカルシウム樹脂酸塩49649、0.25gのビスマス樹脂酸塩および0.15gのマグネシウム樹脂酸塩。
【0057】
混合物を超音波によって分散させ、そして5μmのフィルタを通して濾過した。分散物の粘度は25℃において18mPa・sである。分散物を、圧電インクジェットプリンタによって、清浄なガラス基板上に付着させた。ノズルのオリフィスは約70μmである。印刷された銀導電体配線を乾燥させ、そして580℃において焼成した。焼成された配線の幅および厚さは、それぞれ165μmおよび1.8μmである。焼成された配線の抵抗率は、5μm厚さにおいて11.5Ω/□であった。また、セラミック基板を用いて同等の結果がもたらされた。
【0058】
該分散物は、顕著な銀粒子の沈降なしに24時間まで安定であり、および依然として噴射することができた。約24時間後に、単に手で混合物を振盪することによって、安定かつ噴射可能な分散物を再び得ることができる。
【0059】
実施例2
54gの2−プロパノールおよび1gのエチレングリコールの溶媒混合物中に、5gのポリビニルピロリドン(PVP K-90)を溶解させた。次に、ポリマー溶液中に、10gの銀樹脂酸塩および脂肪酸で被覆された球状銀粉末(D50=1.2μm)30gを添加した。混合物を超音波によって分散させ、そして5μmのフィルタを通して濾過した。分散物は安定であり、かつ圧電インクジェットプリンタによって良好に噴射することができた。
【0060】
該分散物は、顕著な銀粒子の沈降なしに24時間まで安定であり、および依然として噴射することができた。約24時間後に、単に手で混合物を振盪することによって、安定かつ噴射可能な分散物を再び得ることができる。
【0061】
実施例3
64gの2−プロパノールおよび1gのエチレングリコールの溶媒混合物中に、5gのポリ(ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート)(PVP S-630)を溶解させた。次に、ポリマー溶液中に、脂肪酸で被覆された球状銀粉末(D50=1.2μm)30gを添加した。混合物を超音波によって分散させ、そして5μmのフィルタを通して濾過した。分散物は安定であり、かつ圧電インクジェットプリンタによって良好に噴射することができた。
【0062】
該分散物は、顕著な銀粒子の沈降なしに24時間まで安定であり、および依然として噴射することができた。約24時間後に、単に手で混合物を振盪することによって、安定かつ噴射可能な分散物を再び得ることができる。
【0063】
実施例4
実施例1で用いたものと同一のガラス基板を、DuPont由来のZonyl FSPによって洗浄し、そして室温において空気乾燥した。次いで、実施例1におけるものと同一の銀分散物を、同一の圧電インクジェットプリンタを用いてZonyl処理された基板上に印刷した。焼成された配線の幅は100μmであった。焼成された厚さは2.0μmであった。
【0064】
実施例5
実施例1で用いたものと同一のガラス基板上に、Zonyl FSPをインクジェット印刷した。次いで、Zonylの線の上面に銀分散物をインクジェット印刷した。得られる焼成された銀配線の幅は110μmであった。
【0065】
実施例6
53gのAldrich由来の2−プロパノールおよび1gのAldrich由来のエチレングリコールの溶媒混合物中に、5gのポリ(ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート)(PVP S-630)を溶解させた。次に、ポリマー溶液中に、脂肪酸で被覆された球状銀粉末(D50=1.2μm)30gを添加した。そして以下の液体金属樹脂酸塩を添加した:0.3gのLudox(登録商標)-am、1.2gの鉛樹脂酸塩49044、0.3gのカルシウム樹脂酸塩49649、0.25gのビスマス樹脂酸塩および0.15gのマグネシウム樹脂酸塩(全て、OMG Americas, Inc由来である)。
【0066】
混合物を超音波によって分散させた。次に、3.5gのSR454硬化可能モノマーおよび0.5gのIrgacure 369を添加し、攪拌し、そして5μmのフィルタを通して濾過した。分散物の粘度は、25℃において20mPa・s未満である。
【0067】
前述の分散物を、インクが衝突するのと同一の場所にUV光を合焦させた状態で、圧電インクジェットプリンタを用いて、清浄なガラス基板上に付着させた。インクは、基板に到達する際にUV硬化によって硬化し、実施例1のものよりも狭い印刷された導電体配線をもたらした。
【0068】
実施例7
59gの2−プロパノールおよび1gのエチレングリコールの溶媒混合物中に、5gのポリ(ビニルピロリドン-co-ビニルアセテート)(PVP S-630)を溶解させた。次に、ポリマー溶液中に、脂肪酸で被覆された球状銀粉末(D50=1.2μm)30gを添加した。そして以下の液体金属樹脂酸塩を添加した:0.3gのLudox(登録商標)-am、1.2gの鉛樹脂酸塩49044、0.3gのカルシウム樹脂酸塩49649、0.25gのビスマス樹脂酸塩および0.15gのマグネシウム樹脂酸塩(全て、OMG Americas, Inc由来である)。
【0069】
混合物を超音波によって分散させた。次に、3.5gのSR454硬化可能モノマーおよび0.5gのIrgacure 369を添加し、攪拌し、そして5μmのフィルタを通して濾過した。分散物の粘度は、25℃において20mPa・s未満である。分散物を、150℃に予熱した清浄なガラス基板上にインクジェット付着させた。分散物中のメタクリレートモノマーの熱硬化のために分散物が硬化し、実施例1における溶離も狭い導電体配線をもたらした。これは、実施例1の導電体配線よりも最大30%狭いことが可能である。
【0070】
実施例8
7.68gの水中に、0.32gのポリビニルピロリドン(PVP K-90)を溶解させた。次に、ポリマー溶液中に、脂肪酸で被覆された球状銀粉末(D50=1.2μm)2.0gを添加した。混合物を超音波によって分散させ、そして5μmのフィルタを通して濾過した。必要な場合には、0.01gのトリエチルアミンを添加して、濾過前の発泡を低減させた。分散物は安定であり、かつ圧電インクジェットプリンタによって良好にインクジェット印刷することができた。
【0071】
該分散物は、顕著な銀粒子の沈降なしに24時間まで安定であり、および依然として噴射することができた。約24時間後に、単に手動で混合物を振盪することによって、安定かつ噴射可能な分散物を再び得ることができる。
【0072】
実施例9
54gの2−プロパノールおよび1gのエチレングリコールの溶媒混合物中に、2gのポリビニルピロリドン(PVP K-90)および2gのポリ(メチルメタクリレート)を溶解させた。次に、ポリマー溶液中に、10gの銀樹脂酸塩および脂肪酸で被覆された球状銀粉末(D50=1.2μm)30gを添加した。混合物を超音波によって分散させ、そして5μmのフィルタを通して濾過した。分散物は安定であり、かつ圧電インクジェットプリンタによって良好に噴射することができた。
【0073】
該分散物は、顕著な銀粒子の沈降なしに24時間まで安定であり、および依然として噴射することができた。約24時間後に、単に手動で混合物を振盪することによって、安定かつ噴射可能な分散物を再び得ることができる。
【出願人】 【識別番号】390023674
【氏名又は名称】イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【出願日】 平成17年1月27日(2005.1.27)
【代理人】 【識別番号】100077481
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 義一

【識別番号】100088915
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 和夫

【公開番号】 特開2005−223324(P2005−223324A)
【公開日】 平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願番号】 特願2005−20320(P2005−20320)