| 【発明の名称】 |
両面回路基板の製造法 |
| 【発明者】 |
【氏名】馬場 大介 【住所又は居所】千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興産株式会社千葉石油化学工場内
【氏名】高橋 幸徳 【住所又は居所】千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興産株式会社千葉石油化学工場内
【氏名】中村 誠 【住所又は居所】千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興産株式会社千葉石油化学工場内
【氏名】中山 修 【住所又は居所】千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興産株式会社千葉石油化学工場内
|
| 【要約】 |
【課題】工程を簡略化するとともに微細加工を可能とし、かつ量産性が良好な両面回路基板の製造法を提供する。
【解決手段】樹脂層の両面に金属層が積層された両面金属積層体の所望の位置に、片面からのレ−ザ−加工によってブラインドビアホ−ルと任意の異形状の貫通孔とを同時に形成するレ−ザ−加工工程、該レ−ザ−加工によって形成された貫通孔内の樹脂面および露出している金属部分に金属めっきして金属めっき層を設けて金属層の両面を電気的に接続する金属めっき工程、次いで両面に金属パタ−ンを形成する金属パタ−ン形成工程を含む両面回路基板の製造法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂層の両面に金属層が積層された両面金属積層体の所望の位置に、片面からのレ−ザ−加工によってブラインドビアホ−ルと任意の異形状の貫通孔とを同時に形成するレ−ザ−加工工程、該レ−ザ−加工によって形成された貫通孔内の樹脂面および露出している金属部分に金属めっきして金属めっき層を設けて金属層の両面を電気的に接続する金属めっき工程、次いで両面に金属パタ−ンを形成する金属パタ−ン形成工程を含む両面回路基板の製造法。 【請求項2】 両面金属積層体が、熱融着性3層構造のポリイミドフィルムの両面に金属箔を熱圧着するか、金属箔にポリイミド前駆体溶液を流延製膜した熱融着性ポリイミド層を有する片面金属張積層体の2枚を熱圧着して積層するか、あるいはポリイミドフィルムの両面に下地金属および銅を蒸着した後に金属めっきするいずれかによってポリイミドフィルムの両面に金属層を積層したものである請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項3】 レ−ザ−加工が、UV−YAGレ−ザ−による請求項1に記載の両面回路基板の製造方法。 【請求項4】 レ−ザ−加工が、リ−ル・ツ−・リ−ル方式により連続的に行われる請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項5】 レ−ザ−加工工程が、ブラインドビアホ−ルと任意の異形状の貫通孔を同時に形成した後、他面に積層した易剥離性の粘着剤付き薄膜物層を剥離することによってレ−ザ−加工によって生じた廃棄物を一緒に除去する工程を含む請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項6】 金属めっき工程が、孔内のクリ−ニング、表面の酸洗浄、孔内の導電化皮膜形成、電解銅めっきによる孔内および金属層上の銅のめっき層の形成の各工程を含む請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項7】 金属パタ−ン形成工程が、金属めっき層の両面にエッチングレジストを形成して露光、現像、金属層のエッチングおよびエッチングレジストの剥離により所望形状の金属パタ−ンを形成することからなる請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項8】 金属パタ−ン形成工程が、片面の金属層に信号配線層と他面の金属層にグランド配線層を形成する請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項9】 さらに、所望形状のソルダ−レジスト等の保護膜を形成する工程を有する請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項10】 ソルダ−レジストが、感光性ドライフィルムタイプであって真空下においてラミネ−トした後、露光現像操作にて所定の位置にパタ−ン形成したものである請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項11】 さらに、露出している金属部分に、Ni/Au、あるいは錫等の金属めっきを施す工程を有する請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 【請求項12】 金属めっきが、電解ニッケルめっき次いで電解金めっきである請求項11に記載の両面回路基板の製造法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、両面回路基板の製造法に関し、特に出発材料としての両面金属積層体とレ−ザ−加工とを組み合わせることによって、所望の位置にブラインドビアホ−ルと任意の異形状孔加工とが同時に行われ、かつ部品孔などの孔側面に電磁波シ−ルド機能を付与した高機能で量産性に優れた両面回路基板の製造法に関する。 この明細書において、異形状の貫通孔とは2個以上で孔の断面形状が異なる任意の異形状の貫通孔を意味する。 【背景技術】 【0002】 最近の電子機器の小型化、高密度実装化、高性能化の要求に対し、ブラインドビアホ−ル以外に部品孔等の孔を異なる形状で複数種設ける場合が増えている。 例えば、2層CCLを使用し、片面の銅箔にフォトレジストコ−ティングしてパタ−ンを形成した後、CO2レ−ザ−でパタ−ンに対応する部分のポリイミドフィルムを除去してブラインドホ−ルを形成し、ブラインドホ−ル底部に堆積したポリイミド膜をデスミアした後、底部の銅箔の一部および微量のポリイミドをエッチングおよびデスミアして除去し、導電化処理した後、銅メッキしてブラインドビアホ−ルを形成することが知られている(特許文献1)。 【0003】 この場合、スル−ホ−ルを設ける場合はドリルやパンチングなどによって両面の銅箔およびポリイミド層に貫通孔が形成され、ブラインドビアホ−ルを設ける場合は片側の金属箔にエッチング加工にて孔加工を施した後、CO2、UV−YAGあるいはエキシマレ−ザ−などのレ−ザ−を照射してブラインドビアホ−ルが形成される。 これらの逐次開孔加工方法では、ブラインドビアホ−ルと部品孔との同時形成をリ−ル・ツ−・リ−ル搬送方式によって実施することは不可能である。レ−ザ−加工によりブラインドビアホ−ルを形成した後、プレス加工により部品孔加工を施すことが一般的に行われている。 【0004】 しかし、上記の方法によれば、レ−ザ−によりブラインドビアホ−ルを形成する工程とプレスにより部品孔などを形成する工程が必要であり、全ての孔を加工するために2工程が必要である。さらに、幅の狭い部品孔やリリ−スホ−ル加工などの微細加工?の場合にはプレス加工では対応不可能となる場合が生じる。このため、従来の回路基板及びその製造法は均一な品質、高生産性の点で量産性が劣る。 このため、出発材料としての両面金属積層体を使用し、パンチング加工による同時加工が提案され(特許文献2)、さらにレ−ザ−加工によりブラインドビアホ−ルと部品孔との同時加5法(特許文献3)が提案された。 【0005】 【特許文献1】特開平10−154730号公報(第1頁) 【特許文献2】特開平11−135577号公報(第1頁) 【特許文献3】特開2002−252256号公報(第1頁) 【0006】 しかし、上記の特許文献2に記載の方法によれば、パンチ加工による同時加工自体がブラインドホ−ルの生産性に問題があり、適用不可能である。 また、上記の特許文献3に記載の方法によれば、装置の除去能力以上の大きさを有する部品孔として抜き落とされた部分の金属積層体が装置内に残留し、リ−ル・ツ−・リ−ル方式での連続的な運転は不可能となる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 従って、この発明の目的は、工程を簡略化するとともに微細加工を可能とし、かつ量産性が良好な両面回路基板の製造法を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 この発明は、樹脂層の両面に金属層が積層された両面金属積層体の所望の位置に、片面からのレ−ザ−加工によってブラインドビアホ−ルと任意の異形状の貫通孔とを同時に形成するレ−ザ−加工工程、該レ−ザ−加工によって形成された貫通孔内の樹脂面および露出している金属部分に金属めっきして金属めっき層を設けて金属層の両面を電気的に接続する金属めっき工程、次いで両面に金属パタ−ンを形成する金属パタ−ン形成工程を含む両面回路基板の製造法に関する。 【発明の効果】 【0009】 この発明のによれば、所望の位置にブラインドビアホ−ルと任意の種類の異形状孔を有し、孔空け加工時に発生する残滓を回収することなく、孔空け加工を単一工程で行える簡略化されたプロセスによるリ−ル・ツ−・リ−ル方式で基板側面が電磁波に対してシ−ルド機能を有した両面回路基板を1段の開孔加工(孔空加工)により高い量産性で得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下にこの発明の好ましい態様を列記する。 1)両面金属積層体が、熱融着性3層構造のポリイミドフィルムの両面に金属箔を熱圧着するか、金属箔にポリイミド前駆体溶液を流延製膜した熱融着性ポリイミド層を有する片面金属張積層体の2枚を熱圧着して積層するか、あるいはポリイミドフィルムの両面に下地金属および銅を蒸着した後に金属めっきするいずれかによってポリイミドフィルムの両面に金属層を積層したものである上記の両面回路基板の製造法。 2)レ−ザ−加工が、UV−YAGレ−ザ−による上記の両面回路基板の製造方法。 3)レ−ザ−加工が、リ−ル・ツ−・リ−ル方式により連続的に行われる上記の両面回路基板の製造法。 【0011】 4)レ−ザ−加工工程が、ブラインドビアホ−ルと任意の異形状の貫通孔を同時に形成した後、他面に積層した易剥離性の粘着剤付き薄膜物層を剥離することによってレ−ザ−加工によって生じた廃棄物を一緒に除去する工程を含む上記の両面回路基板の製造法。 5)金属めっき工程が、孔内のクリ−ニング、表面の酸洗浄、孔内の導電化皮膜形成、電解銅めっきによる孔内および金属層上の銅のめっき層の形成の各工程を含む上記の両面回路基板の製造法。 6)金属パタ−ン形成工程が、金属めっき層の両面にエッチングレジストを形成して露光、現像、金属層のエッチングおよびエッチングレジストの剥離により所望形状の金属パタ−ンを形成することからなる上記の両面回路基板の製造法。 7)金属パタ−ン形成工程が、片面の金属層に信号配線層と他面の金属層にグランド配線層を形成する上記の両面回路基板の製造法。 【0012】 7)さらに、所望形状のソルダ−レジスト等の保護膜を形成する工程を有する請求項1に記載の両面回路基板の製造法。 8)ソルダ−レジストが、感光性ドライフィルムタイプであって真空下においてラミネ−トした後、露光現像操作にて所定の位置にパタ−ン形成したものである上記の両面回路基板の製造法。 9)さらに、露出している金属部分に、Ni/Au、あるいは錫等の金属めっきを施す工程を有する上記の両面回路基板の製造法。 10)金属めっきが、電解ニッケルめっき次いで電解金めっきである上記の両面回路基板の製造法。 【0013】 以下、この発明を、この発明の方法によって得られる両面回路基板を適用したCOFの一例を示す部分概略図である図1とこの発明の両面回路基板の製造法の工程の好適な一例の部分概略図である図2(工程の前部分を示す)および図3(工程の後部分を示す)とを用いて説明する。 図1において、両面回路基板1は、金属層2および金属層3が樹脂層4の両面に積層された両面金属積層体の基板内にブラインドビアホ−ル5と異形状の貫通孔6(図示しない複数個の異形状の貫通孔が形成されている)とがレ−ザ−加工によって同時に形成され、かつ該貫通孔の孔内(すなわち側面)に金属メッキ層7を設けて電磁波に対してシ−ルド機能を付与し、露出している金属部分に金属メッキ8を設けて金属層の両面が電気的に接続され、両面に金属パタ−ンを形成してなり、さらに所望形状のソルダ−レジスト9の保護層が設けられている。 【0014】 図2において、両面回路基板1は、(A)工程:金属層2および金属層3が樹脂層(好適にはポリイミドフィルム)4の両面に積層された両面金属積層体の一方の面に、(B)易剥離性の粘着剤付き薄膜状物質層10を配置する工程、(C)レ−ザ−加工により他方の面の所望の位置に樹脂層まで通じた非連続孔および樹脂層をも貫通する連続孔6を形成する工程、図3において(D)前記の粘着剤付き薄膜物層10を剥離する工程、(E)このことによって開孔加工によって生じた廃棄物を一緒に除去する工程、(F)孔内および露出している金属部分を金属メッキして金属層の両面を電気的に接続する工程、および(G)両面に金属パタ−ンを形成する工程からなる製造法によって得られる。なお、図2および図3における両面回路基板1は、図示されていないがリ−ル・ツ−・リ−ル方式で長尺状のものの一部である。 【0015】 この発明における金属層としては、銅、アルミニウム、鉄、金などの金属箔や金属膜あるいはこれら金属の合金箔や合金膜が挙げられるが、好適には圧延銅箔、電解銅箔、蒸着および/またはメッキ銅膜などがあげられる。金属箔として、表面粗度の余り大きくなくかつ余り小さくない、好適にはポリイミドとの接触面のRzが3μm以下、特に0.5〜3μm、その中でも特に1.5〜3μmであるものが好ましい。このような金属箔、例えば銅箔はVLP、LP(またはHTE)として知られている。 金属箔の厚さは、1μm〜12μm程度、特に2μm〜9μm程度であることが好ましい。金属箔の厚みが大きくなるほどファインパタ−ン化に不利である。 また、Rzが小さい場合には、金属箔表面を表面処理したものを使用してもよい。 【0016】 この発明における樹脂層としてはポリイミドフィルムが好ましく、特に高耐熱性と柔軟性とを兼ね備えたガラス転移温度が275〜375℃程度であるポリイミドからなる単一層ポリイミドフィルムであってもよいが、特にガラス転移温度が300℃以上の高耐熱性ポリイミド層の両面にガラス転移温度が200〜300℃程度である熱圧着性および/または柔軟性のポリイミド層を有し全体の厚みが7〜50μm程度、特に7〜25μm程度であって引張弾性率(25℃)が400〜1000kgf/mm2程度である3層構造のポリイミドフィルムが高密度化の点から好ましい。 【0017】 この発明における両面金属積層体は、好適には金属箔と熱圧着性3層構造のポリイミドフィルムとを、好適にはダブルベルトプレスによって加熱圧着して張り合わせることによって得ることができる。 また、この発明における両面金属積層体は、特に高耐熱性ポリイミド層の両面に柔軟性のポリイミド層を有する3層構造のポリイミドフィルムまたは高耐熱性と柔軟性とを兼ね備えた単一層ポリイミドフィルムの両面に金属蒸着した後電気銅メッキすること(金属蒸着−電気銅メッキ法)によって得ることができる。この場合、ポリイミドフィルムを減圧放電処理した処理面に網目構造の凸部を有する凹凸形状を形成せしめた後連続して、あるいは減圧放電処理後いったん大気中に置いた後プラズマスクリ−ニング処理によって清浄化した後、蒸着法によって金属薄膜を形成し、少なくとも2層の金属薄膜、特に下地金属蒸着層と、その上の銅蒸着層からなる2層の金属蒸着層を積層して電気メッキすることが好ましい。 【0018】 前記の金属蒸着−電気銅メッキ法における金属薄膜の材質としては、種々の組み合わせが可能である。金属蒸着膜として下地層と表面蒸着金属層を有する2層以上の構造としてもよい。下地層としては、クロム、タングステン、チタン、パラジウム、亜鉛、モリブデン、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、鉄、ニッケル−クロム合金、ニッケル−銅合金、ニッケル−金合金、ニッケル−モリブデン合金等が挙げられる。表面層(あるいは中間層)としては銅が挙げられる。蒸着層上に設ける金属メッキ層の材質としては、銅、銅合金、銀等、特に銅が好適である。真空プラズマ放電処理したポリイミドフィルムの両面に、クロム、タングステン、チタン、パラジウム、亜鉛、錫、モリブデン、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、鉄、ニッケル−クロム合金、ニッケル−銅合金、ニッケル−金合金、ニッケル−モリブデン合金等等の下地金属層を形成し、その上に中間層として銅の蒸着層を形成した後、銅の無電解メッキ層を形成し(無電解メッキ層を形成することは発生したピンホ−ルをつぶすのに有効である。)、あるいは、金属蒸着層の厚みを大きくして、例えば0.1〜1.0μmとして銅などの無電解金属メッキ層を省略し、表面層として電気銅メッキ層を形成してもよい。 【0019】 前記の電気銅メッキにおいて、例えば、硫酸銅50〜200g/l、硫酸100〜250g/lおよび光沢剤少量、温度15〜45℃、電流密度0.1〜10A(アンペア)/dm2、空気攪拌、搬送速度0.1〜2m/分、適量の塩素および光沢剤の添加、陰極が銅の条件であることが好ましい。 【0020】 この発明においては、前記の両面金属積層体の一方の面に易剥離性の粘着剤付き薄膜物質層を配置して、レ−ザ−加工によってブラインドビアホ−ルと貫通孔とを同時に形成することが必要である。 前記の開孔加工によって、任意形状の異形状の連続あるいは非連続の孔を形成する。 異形状の孔としては、例えばデバイスホ−ルや外形トリミングのためのリリ−スホ−ルなどを挙げることができる。 【0021】 前記の粘着剤付き薄膜物質層の粘着剤(あるいは接着剤)として、一液性シリコンゴム粘着剤(商品名:RTVゴム KE3417/信越シリコ−ン社製)、二液性シリコンゴム粘着剤(商品名:RTVゴム KE1204/信越シリコ−ン社製)、二液性エポキシ接着剤(商品名:セメダイン ハイス−パ−5/セメダイン社製)、二液性エポキシ接着剤(商品名:セメダイン EP001/セメダイン社製)、二液性ウレタン接着剤、アクリル系粘着剤などを好適に使用することができる。 また、粘着剤付き薄膜物質層としては、前記の粘着剤を金属箔やポリイミドフィルム、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムなどの支持体に設けたものが挙げられる。 【0022】 前記のレ−ザ−加工法としてはCO2レ−ザ−、UV−YAGレ−ザ−、エキシマレ−ザ−などのレ−ザ−加工のいずれか、好適にはUV−YAGが挙げられる。 前記のUV−YAGレ−ザ−によって、発振波長が260〜400nm程度の範囲にある紫外領域にあるレ−ザ−を使用することができる。 また、レ−ザ−加工は、両面金属積層体の少なくとも片面の金属層の所望の位置にレ−ザ−を照射して、好適には20〜100μmφ、特に約30〜100μmφの孔を形成する。同時にディフォ−カスしてポリイミドフィルム層にも同一形状にレ−ザ−を照射して孔を形成することができる。 【0023】 この発明においては、前記のレ−ザ−加工によって両面金属積層体の他方の面の所望の位置に樹脂層(ポリイミド層)まで貫通する非連続孔および樹脂層をも貫通する連続孔を形成して、前記の粘着剤付き薄膜物層を剥離する。 前記の方法によれば、従来の工程におけるビア形成工程で発生する金属のバリの除去のためのバフ研磨法やドライブラスト法が必要でなく、また、ビア内のポリイミド部のクリ−ニング(デスミア)のためのアルカリ性過マンガン酸塩水溶液を用いるウエットデスミア法も必須ではなくなるこのため、バフ研磨法における運搬方向にのみ比較的大きな伸びが発生しやすく、加工基板の寸法変化に異方性が生じる問題、また、ビア穴内のポリイミド部のデスミア工程によるクリ−ニング、ドライブラスト法での発塵の問題、残存する砥粒がフォトリソグラフィ−工程でのレジスト密着性不良が起こらない。 【0024】 前記の開孔加工によって生じた廃棄物を一緒に除去した後、孔内を金属メッキして金属層の両面を電気的に接続する。 金属メッキ法としては、例えば特開平11−51425号公報に記載された方法によって行うことができる。 例えば、ビアホ−ル等の内部において、Pd−Sn被膜を活性化し、導電性を高めて金属メッキ、好適には電解銅メッキする方法が挙げられる。 【0025】 すなわち、パラジウム−スズコロイド触媒を用いることにより形成されるパラジウム−スズ被膜を、還元剤を含むアルカリアクセラレ−タ−浴に浸漬することによるパラジウム−スズ被膜の導電性向上方法である。 パラジウム−スズ被膜は、パラジウム−スズコロイド触媒を用いることにより得られる被膜で、この被膜は、一般にはいわゆるDPS(Direct Plating System)法の中で行われるものである。 【0026】 具体的なDPS法は、次のようにして実施される。まず、モノエタノ−ルアミン、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等を用いて、孔部の金属およびポリイミドを脱脂し、アルカリ性過マンガン酸溶液でデスミアし、次いで過硫酸ソ−ダを用いてソフトエッチング後、塩化ナトリウム、塩酸等にプレディップする。 これらの工程の後、パラジウム−スズコロイドの液に浸漬するアクチベ−ティング工程でPd−Sn被膜を形成し、最後に炭酸ソ−ダ、炭酸カリおよび銅イオンを含むアルカリアクセラレ−タ−浴および硫酸を含む酸性アクセラレ−タ−浴で活性化する際に、活性化に用いるアルカリ性アクセラレ−タ−浴に還元剤を添加すれば良い。添加することのできる還元剤の例としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類、カテコ−ル、レゾルシン、アスコルビン酸等が挙げられる。還元剤を添加するアルカリ性アクセラレ−タ−浴としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび銅イオンを含むものが好ましい。 前記の方法により、Pd−Snからなる抵抗値の低い被膜を得ることができ、次工程での電気銅メッキによる被覆時間を短縮することが可能となる。 【0027】 次いで、酸洗浄した後、電気銅メッキする。 電気メッキにおいては、電流密度を2A/dm2〜8A/dm2に設定し、硫酸銅が180〜240g/l、硫酸45〜60g/l、塩素イオン20〜80g/l、添加剤としてチオ尿素、デキストリン又はチオ尿素と糖蜜とを添加して行うことが好ましい。 前記の方法によって厚さ3〜30μmの銅メッキ層を形成し、孔径が30〜100μm程度のビアホ−ルあるいは貫通孔を形成することができる。 【0028】 次いで、メッキした片面の金属層にフォトプロセスとエッチングにより、所定のパタ−ンを有するグランド配線層を形成するとともに、他面の金属層にフォトプロセスとエッチングにより、所定のパタ−ンを有する信号配線層を形成することが好ましい。 この両面に、または少なくともホ−ルが形成されているグランド配線層側に、好適にはドライフィルムタイプの感光性ソルダ−レジストを、好適には真空ラミネ−タにてラミネ−トし、露光現像操作で所望のパタ−ンを有するソルダ−レジスト層をグランド配線層、信号配線層ともに形成することにより、両面回路基板を得ることができる。 【0029】 前記の感光性ソルダ−レジストとしては、インキタイプの感光性ソルダ−レジスト、例えばポリイミド(前駆体)系の感光性樹脂組成物、好適には特開2000−212446号公報に記載のイミドシロキサン系の感光性樹脂組成物や、特開2000−109541号公報に記載のエポキシアクリレ−ト系の感光性熱硬化性樹脂組成物などであってもよく、好適にはドライフィルムタイプの感光性ソルダ−レジストが挙げられる。 【0030】 特に、ソルダ−レジストとして硬化後の単体で100kgf/mm2以下の引張弾性率を有するものは、実質的に反りの発生しない保護膜として使用できるため好適である。このような硬化後に保護膜として使用できるドライフィルムタイプの感光性ソルダ−レジストとして、日本ポリテック株式会社のFPC用ドライフィルムソルダ−マスク(ウレタンゴムとエポキシアクリレ−トとを主材とし、難燃剤、開始剤を含有する感光性樹脂組成物:硬化後に約40kgf/mm2の引張弾性率を示す)や、宇部興産株式会社の特願2001−359790号明細書に記載のエポキシアクリレ−ト樹脂と非対称性芳香族テトラカルボン酸二無水物とα、ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンとの反応物であるオリゴマ−とエポキシ樹脂と光重合開始剤とを含む感光性樹脂組成物のドライフィルム(硬化後に約60kgf/mm2の引張弾性率を示す)が好適である。 前記のドライフィルムタイプの感光性ソルダ−レジストによれば、従来のカバ−レイタイプに比べて、耐メッキ性良好、ブランキング不要、微細化が可能、接着剤のしみ出しがなくなるなどの効果が得られる。 【0031】 この後、通常はソルダ−レジストの開孔部分の銅層に、それ自体公知の方法によって電解ニッケル/金メッキ層あるいは無電解すずメッキ層を形成することにより、金メッキあるいはすずメッキして両面回路基板を得ることができる。 【0032】 以下、実施例によりこの発明を具体的に説明するが、この発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 【実施例1】 【0033】 両表面に熱圧着性を付与したポリイミドフィルム(厚さ:25μm)の両面に、電解銅箔(厚さ:9μm、日本電解社製、商品名:USLPR2)を熱圧着した両面金属箔積層体(宇部興産社製、商品名:ユピセルN)の一方の面に、易剥離性の粘着剤付き銅箔(厚み25μm、圧延銅箔)を連続式ラミネ−タ−にてプレス温度80℃、圧力0.35MPa、搬送速度1.0m/分でラミネ−トし、UV−YAGレ−ザ−[エレクトロ・サイエンティフィック・インダストリ−ズ社製(ESI社)、モデル:5220、波長:355nm]にて銅箔層およびポリイミドフィルム層をダイレクト孔空け加工することにより、ブラインドビアホ−ルおよび4種類の異形状の部品孔:貫通孔を形成した。続いて、粘着剤付き銅箔を剥離し、レ−ザ−加工により抜き落とされた部品孔部分の不要な両面金属箔積層体を該銅箔に貼り付けたまま回収した。次いで、連続式表面処理装置にて銅箔表面及び孔内のクリ−ニングを行った。続いて表面をリン酸洗浄した後、孔内にDPSプロセスにより導電化皮膜を形成し、電解銅メッキ法により銅箔層上に12μmおよび開孔した側面に厚さ10μmの銅メッキ層を形成した。次に、メッキした銅層(両面とも)に厚さ30μmのドライフィルムレジスト(旭化成社製、商品名:SUNFORT、型番:AQ−3096)をラミネ−トし、フォトプロセスとエッチング(孔部分はテンティング法により保護)により、所定のパタ−ンを有する信号配線層を銅箔層3に、所定のパタ−ンを有するグランド配線層を銅箔層2に形成した。次いで、電解ニッケルメッキ(厚さ0.5μm)と電解金メッキ(厚さ0.3μm)を施し、所望の両面配線基板をリ−ル・ツ−・リ−ル方式で作製した。 上記の両面配線基板を用いてCOFを得た。このCOFの概略図を図1に示す。 【図面の簡単な説明】 【0034】 【図1】図1は、この発明の方法によって得られる両面回路基板を適用したCOFの一例を示す概略図である。 【図2】図2は、この発明の両面回路基板の製造法の各工程の好適な一例((A)〜(C)の工程)の概略図である。 【図3】図3は、この発明の両面回路基板の製造法の工程の好適な一例((D)〜(G)の工程)の概略図である。 【符号の説明】 【0035】 1:両面回路基板 2:金属層 3:金属層 4:樹脂層 5:ブラインドビアホ−ル 6:貫通孔 7:金属メッキ層 8:金属メッキ層 9:ソルダ−レジスト 10:粘着剤付き薄膜物層 11:端子メッキ層 12:シリコンチップ 13:センサ部 14:金バンプ 15:センシングホ−ル
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000206 【氏名又は名称】宇部興産株式会社 【住所又は居所】山口県宇部市大字小串1978番地の96
|
| 【出願日】 |
平成16年2月6日(2004.2.6) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2005−223174(P2005−223174A) |
| 【公開日】 |
平成17年8月18日(2005.8.18) |
| 【出願番号】 |
特願2004−30274(P2004−30274) |
|