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【発明の名称】 パッケージ素子と回路基板の接続構造および光モジュール
【発明者】 【氏名】石川 弘樹
【住所又は居所】京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式会社村田製作所内

【氏名】藤井 裕雄
【住所又は居所】京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式会社村田製作所内

【要約】 【課題】パッケージ素子と回路基板との間の間隔を狭くし、パッケージ素子と回路基板の接続作業を容易にする。

【解決手段】パッケージ素子1は、そのパッケージケース2の端子ピン突出形成面2Pを、回路基板4の端面4Tに向き合わせて配置する。パッケージ素子1の端子ピン突出形成面2Pには、回路基板表面4Fに向けて直線状に伸びる表面接続用の端子ピン3A,3Bと、回路基板裏面4Bに向けて直線状に伸びる裏面接続用の端子ピン3C,3Dと、回路基板端面4Tに向けて直線状に伸びる端面接続用の端子ピン3Eとを設ける。端面接続用の端子ピン3Eは、その先端面が回路基板端面4Tの端面電極6に当接接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージケースの内外を電気的に接続させるための複数の端子ピンがパッケージケースの一面から外向きに突出形成されている構成を備えたパッケージ素子と、電気回路が形成されている回路基板との接続構造であって、パッケージ素子は、そのパッケージケースの前記端子ピン突出形成面を回路基板の端面に向き合わせて配設されており、パッケージケースの端子ピン突出形成面には、回路基板の表面に向けて直線状に伸長形成されている表面接続用の端子ピンと、回路基板の裏面に向けて直線状に伸長形成されている裏面接続用の端子ピンと、回路基板端面に向けて直線状に伸長形成されている端面接続用の端子ピンとが設けられており、表面接続用の端子ピンは、少なくとも先端部分が回路基板の表面に添わせて配置されて回路基板の表面に形成されている電気回路接続用の電極パッドに接続され、裏面接続用の端子ピンは、少なくとも先端部分が回路基板の裏面に添わせて配置されて回路基板の裏面に形成されている電気回路接続用の電極パッドに接続され、端面接続用の端子ピンは、その先端面が回路基板の端面に形成されている電気回路接続用の端面電極に当接接続されていることを特徴とするパッケージ素子と回路基板の接続構造。
【請求項2】
回路基板にはパッケージ素子配設用の切り欠きが形成されており、パッケージ素子は、パッケージケースの端子ピン突出形成面をパッケージ素子配設用の切り欠きの壁面に向き合わせ、かつ、切り欠きの壁面から端子ピン突出形成面の一部を外側に突き出して、回路基板のパッケージ素子配設用の切り欠きに配設されている構成を備え、パッケージ素子の端面接続用の端子ピンは、パッケージケースの端子ピン突出形成面から当該端子ピン突出形成面が向き合っている回路基板端面に向けて伸長形成されるのに代えて、パッケージケースの端子ピン突出形成面から、パッケージ素子配設用の切り欠きの壁面に連接する回路基板端面に向けて直線状に伸長形成されその先端部分が切り欠きの壁面に連接する回路基板端面に形成されている電気回路接続用の端面電極に接続されていることを特徴とする請求項1記載のパッケージ素子と回路基板の接続構造。
【請求項3】
パッケージ素子の端面接続用の端子ピンはグランド接続用と成し、この端面接続用の端子ピンと接続する回路基板の電気回路接続用の端面電極は電気回路のグランドに接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパッケージ素子と回路基板の接続構造。
【請求項4】
請求項1又は請求項2又は請求項3記載のパッケージ素子と回路基板の接続構造が設けられている光モジュールであって、パッケージ素子は、パッケージケース内に、電気信号と光信号の変換を行う光−電気変換部が内蔵されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項5】
回路基板にはパッケージ素子配設用の切り欠きが形成される構成と成し、そのパッケージ素子配設用の切り欠きの壁面は、互いに直交する隣り合う壁面を有して構成され、パッケージ素子のパッケージケースは、互いに直交する隣り合う面を有し、パッケージ素子は、それら互いに直交する隣り合うパッケージケースの面を、回路基板のパッケージ素子配設用の切り欠きの互いに直交する隣り合う壁面に対向させて配置されており、パッケージ素子に内蔵されている光−電気変換部は、電気信号を光信号に変換して光信号を出力する光送信部と、光信号を受けて当該光信号を電気信号に変換して電気信号を出力する光受信部とを有して構成されており、互いに直交する隣り合うパッケージケースの面はそれぞれ端子ピン突出形成面と成し、それら端子ピン突出形成面のうちの一方側には、光送信部に電気的に接続する表面接続用と裏面接続用のそれぞれの端子ピンが突出形成され、また、他方側の端子ピン突出形成面には、光受信部に電気的に接続する表面接続用と裏面接続用と端面接続用のそれぞれの端子ピンが突出形成されていることを特徴とする請求項4記載の光モジュール。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端子ピンが突出形成されているパッケージ素子と、電気回路が形成されている回路基板との接続構造、および、それを備えた光モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図9(a)には光モジュールの一例が一部切り欠かれた状態で示されている(例えば特許文献1参照)。この光モジュール30は、光受信側のパッケージ素子(受光素子)31と、光送信側のパッケージ素子(発光素子)32と、回路基板33とが筐体34の内部に収容配置されている構成を備えている。
【0003】
光受信側のパッケージ素子31は、外部から入射された光信号を電気信号に変換して出力する構成部をパッケージケース内に内蔵しているものである。光送信側のパッケージ素子32は、入力した電気信号を光信号に変換して出力する構成部をパッケージケース内に内蔵しているものである。これら光受信側のパッケージ素子31と光送信側のパッケージ素子32には、それぞれ、パッケージケースの内外を電気的に接続させるための端子ピンが、図9(a)の例では回路基板33側に向けて突出形成されている。
【0004】
図9(b)には回路基板33が抜き出されて模式的に示されている。この回路基板33には電気回路が形成され、また、回路基板33の一端側には、その電気回路の配線パターンが形成されているフレキシブル部35a,35bが突き出し形成されている。フレキシブル部35aには、光受信側のパッケージ素子31の端子ピンを挿通させるための孔部が設けられ、また、フレキシブル部35bには、光送信側のパッケージ素子32の端子ピンを挿通させるための孔部が設けられている。それら各孔部に、図9(c)に示されるように、それぞれ対応する光受信側と光送信側の各パッケージ素子31,32の端子ピンが挿通されて、フレキシブル部35a,35bにそれぞれ形成されている配線パターンと、パッケージ素子31,32とが電気的に接続されている。図9(d)に示されるようにフレキシブル部35a,35bが曲げられて、光受信側と光送信側の各パッケージ素子31,32の端子ピン突出形成面を回路基板33の端面に対向させた状態で、図9(a)の如く光受信側と光送信側の各パッケージ素子31,32と、回路基板33とが筐体34内に収容配置されている。
【0005】
なお、図9中の符号36は、回路基板33に形成されている電気回路を筐体34の外部に接続させるためのリードピンを示している。
【0006】
【特許文献1】特開2001−298217号公報
【特許文献2】特開2003−107300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図9(a)の構成では、パッケージ素子31,32と、回路基板33の電気回路とは、曲げ変形されたフレキシブル部35a,35bの配線パターンを利用して、電気的に接続される構成である。このため、パッケージ素子31,32と、回路基板33の端面との間には、配線パターンの損傷を防止しながらフレキシブル部35a,35bを曲げ変形させて配置できる程度の間隔が必要である。このために、パッケージ素子31,32と、回路基板33の端面との間を狭くするのには限界があり、これにより、光モジュール30の小型化を妨げる虞がある。
【0008】
また、回路基板33にフレキシブル部35a,35bを設けなければならないので、その分、コストが掛かるという問題が生じる。さらに、光モジュール30の製造工程において、光受信側と光送信側の各パッケージ素子31,32をそれぞれ回路基板33のフレキシブル部35a,35bに接続した後に、フレキシブル部35a,35bを曲げ変形させる作業が必要であり、面倒である。
【0009】
図8(a)には、光受信側と光送信側の各パッケージ素子31,32の端子ピンが直接的に回路基板33の端縁部に接続されている構成例が示されている(例えば特許文献2参照)。
【0010】
この例では、光受信側のパッケージ素子31の端子ピン突出形成面31aには、図8(c)の端子ピン突出形成面の正面図に示されるA〜Eの各位置に、それぞれ、端子ピン38(38A〜38E)が突出形成されている。また、光送信側のパッケージ素子32の端子ピン突出形成面32aには、図8(c)の端子ピン突出形成面の正面図に示されるA〜Cの各位置に、それぞれ、端子ピン38(38A〜38C)が突出形成されている。パッケージ素子31,32は、それぞれ、端子ピン突出形成面31a,32aを回路基板33の端面に対向させて配設され、パッケージ素子31の端子ピン38A,38B,38Eと、パッケージ素子32の端子ピン38A,38Bとは、それぞれ、先端部分が回路基板33の表面に形成されている電気回路接続用の電極パッド(図示せず)に例えばはんだ等により接続されている。また、パッケージ素子31の端子ピン38C,38Dと、パッケージ素子32の端子ピン38Cとは、それぞれ、先端部分が回路基板33の裏面に形成されている電気回路接続用の電極パッド(図示せず)に例えばはんだ等により接続されている。
【0011】
図8(b)には図8(a)のα−α部分の断面図が示されている。この断面図に示されているように、この例では、光受信側のパッケージ素子31の端子ピン38Eは、端子ピン突出形成面31aにおいて、回路基板33の表面位置よりも下側となる回路基板端面対向部分から突出形成されているので、当該端子ピン38Eの先端部分を回路基板33の表面の電極パッドに接続させるためには、端子ピン38Eを曲げて当該端子ピン38Eの先端部分を回路基板端面対向位置から回路基板33の表面上まで導く必要がある。パッケージ素子31と、回路基板33の端面との間には、その端子ピン38Eの曲げ部分を配置するための空間部が必要となり、これにより、パッケージ素子31,32と、回路基板33の端面との間の間隔を狭くすることに限界がある。また、製造工程において、端子ピン38Eの曲げ加工を行わなければならないため、製造工程が煩雑になるという問題が生じる。
【0012】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、回路基板とパッケージ素子との間の間隔を狭くすることが容易にでき、また、回路基板とパッケージ素子との接続工程が簡単なパッケージ素子と回路基板の接続構造およびそれを備えた光モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、この発明のパッケージ素子と回路基板は、パッケージケースの内外を電気的に接続させるための複数の端子ピンがパッケージケースの一面から外向きに突出形成されている構成を備えたパッケージ素子と、電気回路が形成されている回路基板との接続構造であって、パッケージ素子は、そのパッケージケースの前記端子ピン突出形成面を回路基板の端面に向き合わせて配設されており、パッケージケースの端子ピン突出形成面には、回路基板の表面に向けて直線状に伸長形成されている表面接続用の端子ピンと、回路基板の裏面に向けて直線状に伸長形成されている裏面接続用の端子ピンと、回路基板端面に向けて直線状に伸長形成されている端面接続用の端子ピンとが設けられており、表面接続用の端子ピンは、少なくとも先端部分が回路基板の表面に添わせて配置されて回路基板の表面に形成されている電気回路接続用の電極パッドに接続され、裏面接続用の端子ピンは、少なくとも先端部分が回路基板の裏面に添わせて配置されて回路基板の裏面に形成されている電気回路接続用の電極パッドに接続され、端面接続用の端子ピンは、その先端面が回路基板の端面に形成されている電気回路接続用の端面電極に当接接続されていることを特徴としている。また、この発明の光モジュールは、この発明において特有な構成を持つパッケージ素子と回路基板の接続構造を備え、パッケージ素子は、パッケージケース内に、電気信号と光信号の変換を行う光−電気変換部が内蔵されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、パッケージ素子のパッケージケースの端子ピン突出形成面に突出形成されている表面接続用と裏面接続用と端面接続用の各端子ピンは、それぞれ、直線状の状態のまま、曲げ加工が施されることなく、直接的に、回路基板に接続される構成とした。このため、パッケージ素子と回路基板の端面との間に、パッケージ素子と回路基板の電気回路とを接続させるための例えば前述したフレキシブル部などの接続用の部材を介在させなくともよいし、また、端子ピンの曲げ変形部分を配置するための空間部を設けなくてよいので、パッケージ素子と、回路基板の端面との間の間隔を狭くすることが容易となる。
【0015】
また、パッケージ素子の表面接続用と裏面接続用と端面接続用の各端子ピンは、それぞれ、直線状の状態のまま、曲げ加工が施されない構成とした。このため、この発明の構成では、パッケージ素子の端子ピンと、回路基板との接続工程において、端子ピンの曲げ加工等の面倒な作業が無くなって、製造工程の簡略化を図ることができる。
【0016】
さらに、例えば、端子ピンを増加しなければならない場合に、端面接続用の端子ピンを増やすことにすれば、回路基板の表面と裏面の電極パッドの形成数を増加しなくて済む。このため、例えば、回路基板の大型化の問題(つまり、電極パッドを増加する分、回路基板の面積を広くする必要が生じて回路基板が大型化するという問題)を抑制することができる。
【0017】
端面接続用の端子ピンが、端子ピン突出形成面から、当該端子ピン突出形成面に対向している回路基板の端面ではなく、その端面に連接している回路基板端面に向けて直線状に伸長形成されている構成を備えているものにあっても、上記同様に、パッケージ素子と回路基板との間の間隔を狭くできるという効果、および、端子ピンの曲げ加工が不要となって製造工程の簡略化を図ることができるという効果を得ることができる。
【0018】
ところで、端子ピンが長くなると、端子ピンを通る電気信号の導通損失が増加する。また、端子ピンが長くなるにつれて、端子ピンが持つインダクタンス成分は大きくなり、パッケージ素子のグランドが回路基板の電気回路のグランドからずれるというような問題が生じる虞がある。これに対して、この発明では、パッケージ素子と、回路基板との間の間隔を狭くすることができるので、端子ピンの長さも短くすることができることとなり、これにより、端子ピンの長さに起因した問題発生を抑制することが可能となる。
【0019】
パッケージ素子の端子ピン突出形成面から当該端子ピン突出形成面が向き合っている回路基板端面に向けて直線状に伸長形成される端面接続用の端子ピンは、他の表面接続用と裏面接続用の各端子ピンよりも短くなるものであることから、その端面接続用の端子ピンをグランド接続用とすることにより、グランド接続用の端子ピンの長さの悪影響が殆ど無くなって、パッケージ素子のグランドを回路基板のグランドに安定化させることができる。これにより、例えばパッケージ素子の回路動作が不安定になるというような問題が無くなってパッケージ素子の回路動作に対する信頼性を向上させることができる。
【0020】
光モジュールを構成するパッケージ素子と回路基板との接続に、この発明において特徴的なパッケージ素子と回路基板の接続構造を適用することによって、光モジュールの製造工程の簡略化を図ることができるし、また、光モジュールの小型化を図ることができる。
【0021】
また、光モジュールのパッケージ素子に内蔵されている光―電気変換部が光送信部と光受信部を有して構成されている場合には、光送信部に電気的に接続している光送信部側の端子ピンと、光受信部に電気的に接続している光受信部側の端子ピンとの間のクロストークが問題となる。つまり、端子ピンはアンテナとして機能して、例えば、光送信部側の端子ピンを導通している電気信号に起因した電磁波が光送信部側の端子ピンから放射され、当該放射された電磁波を光受信部側の端子ピンが拾って光受信部側の端子ピンを導通している電気信号にノイズを発生させるという問題(クロストーク)の発生が心配される。クロストークは、端子ピンの長さが長くなる程、大きな問題となってくるが、この発明のパッケージ素子と回路基板の接続構造を適用することによって、パッケージ素子の端子ピンを短くすることができるので、光送信部側の端子ピンと光受信部側の端子ピンとの間のクロストークを小さく抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1には第1実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造が簡略化されたモデル図により示されている。なお、図1(a)は第1実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造を表した上面図であり、図1(b)はその側面図であり、図1(c)は正面図である。
【0024】
この第1実施形態例では、パッケージ素子1は、図2のモデル図に示されるような5端子タイプのTOキャンである。このパッケージ素子1はパッケージケース2を有し、このパッケージケース2には、当該パッケージケース2の内外を電気的に接続させるための5本の端子ピン3(3A〜3E)がパッケージケース2の一面(端子ピン突出形成面)2Pから外向きに直線状に突出形成されている。
【0025】
1本の端子ピン3(3E)は、図1(c)に示されるように、パッケージケース2の端子ピン突出形成面2Pの中央部から突出形成されている。この第1実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造では、パッケージ素子1は、パッケージケース2の端子ピン突出形成面2Pの中央部を回路基板4の端面4Tに向き合わせて配設されており、端子ピン突出形成面2Pの中央部の端子ピン3Eは、その先端面が回路基板4の端面4Tに当接している。
【0026】
端子ピン3Eが当接する回路基板端面4Tの部分には、回路基板4に形成されている電気回路(図示せず)に接続する電気回路接続用の端面電極6が形成されている。端子ピン3Eは、その先端面が端面電極6に当接して電気的に接続されると共に、はんだ等の接合手段によっても端面電極6に電気的に接続されている。つまり、この第1実施形態例では、パッケージケース2の端子ピン突出形成面2Pの中央部に設けられている端子ピン3Eは、回路基板4の端面4Tの端面電極6に接続する端面接続用の端子ピンと成している。この端面接続用の端子ピン3Eはグランド接続用として機能させることが考えられる。この場合には、端面電極6は、回路基板4に形成されている電気回路のグランドに接続される。なお、もちろん、端面接続用の端子ピン3Eは、例えば、パッケージケース2の内部に電源を供給するための電源供給用として機能させる構成としてもよく、端面接続用の端子ピン3Eの機能は、パッケージケース2の内部構成等を考慮して適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。
【0027】
他の4本の端子ピン3(3A〜3D)のうちの2本の端子ピン3A,3Bは、それぞれ、端子ピン突出形成面2Pから回路基板4の表面4Fに向けて直線状に伸長形成されている。回路基板4の表面4Fには、端子ピン3A,3Bのそれぞれに別々に接続する電気回路接続用の電極パッド7(7A,7B)が形成されており、端子ピン3Aの先端部は電極パッド7Aに、また、端子ピン3Bの先端部は電極パッド7Bに、それぞれ、接触して電気的に接続されると共に、はんだ等の接合手段によっても電気的に接続されている。つまり、端子ピン3A,3Bは、表面接続用の端子ピンと成している。
【0028】
また、端子ピン3C,3Dは、それぞれ、端子ピン突出形成面2Pから回路基板4の裏面4Bに向けて直線状に伸長形成されている。回路基板4の裏面4Bには、端子ピン3C,3Dのそれぞれに別々に接続する電気回路接続用の電極パッド7(7C,7D)が形成されており、端子ピン3Cの先端部は電極パッド7Cに、また、端子ピン3Dは電極パッド7Dに、それぞれ、接触して電気的に接続されると共に、はんだ等の接合手段によっても電気的に接続されている。つまり、端子ピン3C,3Dは、裏面接続用の端子ピンと成している。
【0029】
上記のように、この第1実施形態例では、パッケージ素子1の表面接続用の端子ピン3A,3Bは回路基板4の表面4Fに添うように配置され、また、裏面接続用の端子ピン3C,3Dは回路基板4の裏面4Bに添うように配置されて、表面接続用の端子ピン3A,3Bと、裏面接続用の端子ピン3C,3Dとは、当該表面接続用の端子ピン3A,3Bと、裏面接続用の端子ピン3C,3Dとの間に回路基板4を挟み込む態様でもって回路基板4の電極パッド7に接続されている。
【0030】
また、表面接続用の端子ピン3A,3Bの形成位置と、裏面接続用の端子ピン3C,3Dの形成位置との間に配置されている端子ピン3Eは、その先端面が回路基板4の端面4Tに当接して端面電極6に接続されており、当該端子ピン3Eは、端子ピン3A〜3Dよりも短くなっている。
【0031】
以下に、第2実施形態例を説明する。なお、この第2実施形態例の説明において、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0032】
この第2実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造では、図3(a)の側面図と図3(b)の上面図と図3(c)の正面図に示されるように、回路基板4には、切り欠き10が設けられ、パッケージ素子1は、そのパッケージケース2の端子ピン突出形成面2Pを切り欠き10の壁面10aに向き合わせて、切り欠き10に配設されている。
【0033】
この第2実施形態例では、パッケージ素子1のパッケージケース2の端子ピン突出形成面2Pには、第1実施形態例と同様の表面接続用の端子ピン3A,3Bが回路基板4の表面4Fに向けて直線状に突出形成され、また、第1実施形態例と同様の裏面接続用の端子ピン3C,3Dが回路基板4の裏面4Bに向けて直線状に突出形成されている。これにより、この第2実施形態例においても、第1実施形態例と同様に、表面接続用の端子ピン3A,3Bと、裏面接続用の端子ピン3C,3Dとは、回路基板4を表裏両側から挟む込む態様でもって配置され、各端子ピン3A〜3Dは、それぞれ対応する回路基板4の電極パッド7(7A〜7D)に接続されている。
【0034】
この第2実施形態例では、パッケージ素子1は、回路基板4の切り欠き10の壁面10aから端子ピン突出形成面2Pの一部を外側に突き出して、切り欠き10に配設されている構成と成している。その外側に突き出た端子ピン突出形成面2Pの部分に、端子ピン3Eが設けられている。この端子ピン3Eは端面接続用の端子ピンを構成するものであり、当該端子ピン3Eは、切り欠き壁面10aに連接する回路基板端面4Tに向けて直線状に伸長形成され、その先端部分が回路基板端面4Tに添って配置されて回路基板端面4Tに形成されている端面電極6に接触接続すると共に、例えばはんだ等の接続手段によっても電気的に接続されている。
【0035】
この第2実施形態例では、回路基板4の切り欠き10の壁面10aと、これに対向しているパッケージ素子1の端子ピン突出形成面2Pとにより挟み込まれる空間部分に端子ピンが設けられていないので、端子ピンに妨げられることなく、パッケージ素子1と、回路基板4との間の間隔を狭くすることができる。また、この第2実施形態例においても、第1実施形態例と同様に、全ての端子ピン3A〜3Eの曲げ加工が不要であるので、製造工程の簡略化を図ることができる。
【0036】
なお、この第2実施形態例では、パッケージ素子1は、回路基板4の切り欠き10に配設される構成であったが、例えば、パッケージ素子1が、第1実施形態例と同様に、端子ピン突出形成面2Pを回路基板4の端面4Tに向き合わせて配設されている場合にも、図4の上面図に示されるように、端面接続用の端子ピン3Eを第2実施形態例と同様の構成でもって設けて、パッケージ素子1と回路基板4を接続させてもよい。
【0037】
つまり、図4の構成では、パッケージ素子1は、端子ピン突出形成面2Pを回路基板4の端面4Tに向き合わせ、かつ、その回路基板端面4Tから端子ピン突出形成面2Pの一部を食み出させて配設されている。端子ピン突出形成面2Pには、第1実施形態例と同様な表面接続用の端子ピン3A,3Bが設けられていると共に、裏面接続用の端子ピン3C,3Dが設けられている。また、端子ピン突出形成面2Pには、回路基板端面4Tから食み出ている部分に、端面接続用の端子ピン3Eが設けられている。この端面接続用の端子ピン3Eは、端子ピン突出形成面2Pに対向している回路基板端面4Tに連接する回路基板端面4T’に向けて直線状に伸長形成されており、その先端部分は回路基板端面4T’に添わせて配置され回路基板端面4T’に設けられている端面電極6に接触接続すると共に、例えばはんだ等によっても接続されている。
【0038】
以下に、第3実施形態例を説明する。この第3実施形態例は光モジュールに関するものである。図5(a)には、第3実施形態例の光モジュールの主要な構成部分が抜き出され簡略化されて示されている。
【0039】
この第3実施形態例の光モジュール12は、パッケージ素子1と回路基板4が接続された状態で筐体13内に収容配置されている構成を有している。光モジュール12のパッケージ素子1は、パッケージケース2内に、電気信号と光信号の変換を行う光−電気変換部が内蔵されているものであり、この第3実施形態例では、光−電気変換部は、次に示すような光送信部と光受信部を両方共に有して構成されている。光送信部は、電気信号を光信号に変換し光信号を出力するものであり、例えばレーザダイオードを備えている。光受信部は、光信号を電気信号に変換し電気信号を出力するものであり、例えばフォトダイオードを備えている。
【0040】
パッケージ素子1のパッケージケース2は、互いに直交する隣り合う面2a,2bを有し、それら面2a,2bは、それぞれ、端子ピン突出形成面と成しており、図5(a)の例では、端子ピン突出形成面2aには、光受信部に電気的に接続されている5本の光受信部側の端子ピン3(3ARX〜3ERX)が、第1実施形態例に示した端子ピン突出形成面2Pの端子ピン3(3A〜3E)と同様な態様でもって、突出形成されている。また、端子ピン突出形成面2bには、光送信部に電気的に接続されている4本の光送信部側の端子ピン3(3ATX〜3DTX)が、第1実施形態例に示した端子ピン突出形成面2Pの端子ピン3(3A〜3D)と同様な態様でもって、突出形成されている。
【0041】
なお、パッケージケース2には、光信号を伝搬する光ファイバをパッケージケース2の内部に引き入れて固定するためのフェルールの取り付け部14が設けられている。また、光モジュール12の筐体13には、パッケージケース2に取り付けられているフェルール(光ファイバ)を、接続相手のフェルール(光ファイバ)とコネクタ接続させるための光コネクタ(光アダプタ)15が設けられている。
【0042】
回路基板4にはパッケージ素子配設用の切り欠き10が設けられている。この切り欠き10は、互いに直交する隣り合う壁面10a,10bを有し、パッケージ素子1は、パッケージケース2の互いに直交する端子ピン突出形成面2a,2bを、回路基板4の切り欠き10の互いに直交する壁面10a,10bに対向させて配置されている。
【0043】
この第3実施形態例では、パッケージ素子1の端子ピン突出形成面2aに設けられている光受信部側の端子ピン3(3ARX〜3ERX)と回路基板4との接続構成は、図5(b)の上面図と図5(c)の断面図に示されるように、第1実施形態例に示した端子ピン3と回路基板4との接続構成が適用されている。つまり、端子ピン3ARX,3BRXは表面接続用の端子ピンと成して、回路基板4の表面4Fの電極パッド7に接続されている。なお、図5(b)、(c)中の符号9は、はんだ等の接合手段を示している。
【0044】
また、端子ピン3CRX,3DRXは裏面接続用の端子ピンと成して、回路基板4の裏面4Bの電極パッド7に接続されている。さらに、端子ピン3ERXは端面接続用の端子ピンと成している。図5(b)、(c)の例では、切り欠き壁面10aにおいて、端子ピン3ERXの先端面が対向する部分には凹部が形成され、この凹部壁面に端面電極6が設けられ、当該端面電極6に端子ピン3ERXの先端面が当接して接続されている。このように、切り欠き壁面10a(回路基板端面)に凹部を形成し、この凹部内に端面接続用の端子ピン3ERXの先端部分が入り込む構成とすることによって、パッケージ素子1の端子ピン突出形成面2aと回路基板4の切り欠き壁面10aとの間の間隔をより一層狭くすることができる。
【0045】
この第3実施形態例では、端面接続用の端子ピン3ERXはグランド接続用と成しており、回路基板4の端面電極6は、回路基板4の内層に形成されたグランド層16に接続されている(図5(c)参照)。
【0046】
端子ピン突出形成面2bの光送信部側の端子ピン3(3ATX〜3DTX)と回路基板4との接続構成は、第1実施形態例に示した端子ピン3と回路基板4との接続構成から端面接続用の端子ピン3Eを省略した構成と同様である。つまり、端子ピン3ATX,3BTXは表面接続用の端子ピンと成して、回路基板4の表面4Fの電極パッド7に接続されている。また、端子ピン3CTX,3DTXは裏面接続用の端子ピンと成して、回路基板4の裏面4Bの電極パッド7に接続されている。
【0047】
なお、この発明は第1〜第3の各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得るものである。例えば、第3実施形態例では、パッケージ素子1の光受信部側の端子ピン3(3ARX〜3ERX)と回路基板4との接続構成は、第1実施形態例に示した端子ピン3と回路基板4の接続構成が適用されていたが、例えば、図6(a)の斜視図と図6(b)の上面図に示されるように、光受信部側の端子ピン3(3ARX〜3ERX)と回路基板4との接続構成は、第2実施形態例に示した端子ピン3と回路基板4の接続構成を適用してもよい。
【0048】
また、第3実施形態例の光モジュール12では、1つのパッケージ素子1の中に、光送信部と光受信部が両方共に内蔵されている構成であったが、例えば、光モジュール12は、図7(a)、(b)のモデル図に示されるように、光受信部(光−電気変換部)を内蔵したパッケージ素子1(1RX)と、光送信部(光−電気変換部)を内蔵したパッケージ素子1(1TX)とを備えた構成としてもよい。なお、図7(a)は、光受信部側のパッケージ素子1(1RX)と回路基板4との接続構造として、第1実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造を適用した場合の例を示した図である。図7(b)は、光受信部側のパッケージ素子1(1RX)と回路基板4との接続構造として、第2実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造を適用した場合の例を示した図である。
【0049】
さらに、第3実施形態例では、光モジュール12は、光送信部および光受信部が内蔵されたパッケージ素子1を有していたが、例えば、光モジュール12は、光受信部だけを内蔵したパッケージ素子1のみを備えた構成としてもよく、この場合にも、第1〜第3の各実施形態例と同様に、パッケージ素子1と、回路基板4とを接続させることにより、第1〜第3の各実施形態例と同様の効果を得ることができる。さらに、上述した光モジュールの例では、パッケージ素子1の光受信部に導通する端子ピン3と回路基板4との接続構成に、第1や第2の各実施形態例に示したパッケージ素子と回路基板の接続構成を適用した例を示したが、例えば、パッケージ素子1の光送信部に導通する端子ピンの本数が増加した場合には、その光送信部に導通する端子ピンと回路基板との接続構成に第1や第2の各実施形態例に示したパッケージ素子と回路基板の接続構成を適用してもよい。
【0050】
さらに、第1と第2の各実施形態例では、端面電極6は、フラットな回路基板端面4Tに形成されていたが、例えば、第3実施形態例で示したように、回路基板端面4Tに凹部を形成し、この凹部壁面に端面電極6を形成する構成としてもよい。
【0051】
さらに、第1〜第3の各実施形態例では、パッケージ素子1の1つの面から5本の端子ピン3が突出形成されている場合に、それら5本の端子ピンと、回路基板との接続に本発明の特有な構成を適用する例を示したが、パッケージ素子の1つの面から3本以上の端子ピンが突出形成されていれば、端子ピンの本数に限定されることなく、本発明において特有な構成を適用してよいものである。さらにまた、第1や第2の各実施形態例に示したパッケージ素子1と回路基板4の接続構造は、パッケージ素子1が光部品である場合に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】第1実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造を説明するための図である。
【図2】5端子タイプのパッケージ素子の一形態例を示したモデル図である。
【図3】第2実施形態例のパッケージ素子と回路基板の接続構造を説明するための図である。
【図4】第2実施形態例の変形例を説明するためのモデル図である。
【図5】第3実施形態例の光モジュールを説明するための図である。
【図6】第3実施形態例の変形例を説明するための図である。
【図7】その他の実施形態例を説明するための図である。
【図8】特許文献2に記載されているパッケージ素子と回路基板の接続構造の例を説明するための図である。
【図9】特許文献1に記載されているパッケージ素子と回路基板の接続構造の例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0053】
1 パッケージ素子
2 パッケージケース
3 端子ピン
4 回路基板
6 端面電極
7 電極パッド
10 切り欠き
12 光モジュール
16 グランド
【出願人】 【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足1丁目10番1号
【出願日】 平成16年2月6日(2004.2.6)
【代理人】 【識別番号】100093894
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 清

【公開番号】 特開2005−223169(P2005−223169A)
【公開日】 平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願番号】 特願2004−30186(P2004−30186)