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【発明の名称】 表面実装機
【発明者】 【氏名】米光 正典
【住所又は居所】静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機株式会社内

【氏名】伊藤 孝史
【住所又は居所】静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機株式会社内

【要約】 【課題】複数の実装用ヘッドのそれぞれに対して設けられた複数のモーターをヘッドユニットに備えた表面実装機において、モーター制御装置のヘッドユニットに対する配索の量を低減するだけでなく、モーターの制御を敏速なものにし、またモーター制御装置の通信回路に係るコストを低く押さえる。

【解決手段】モーター制御装置20は、実装機本体1側に設けられた主コントローラ21と、ヘッドユニット2側に設けられたモーター駆動制御回路22と、主コントローラ21と各モーター駆動制御回路22との間で相互にモーター14の駆動制御に関係するデータのやりとりを行う通信経路23とを有し、通信経路23は、各モーター駆動制御回路22に対して1対1に独立して設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装機本体と、
この実装機本体に対して相対的に移動可能に設けられ、電子部品の供給部とプリント基板の設置位置との間を移動するヘッドユニットと、
このヘッドユニットに設けられた複数の実装用ヘッドと、
ヘッドユニットにおいて上記複数の実装用ヘッドのそれぞれに対して設けられた複数のモーターと、
この複数のモーターを制御するモーター制御装置と
を備えた表面実装機であって、
上記モーター制御装置は、実装機本体側に設けられた主コントローラと、
ヘッドユニット側に設けられ、主コントローラからの信号に応じて各モーターの駆動を制御するモーター駆動制御回路と、
主コントローラとモーター駆動制御回路との間に設けられ、主コントローラと各モーター駆動制御回路との間で相互にモーターの駆動制御に関係するデータのやりとりを行う通信経路とを有し、
上記通信経路は、各モーター駆動制御回路に対して1対1に独立して設けられていることを特徴とする表面実装機。
【請求項2】
上記モーターは、サーボモーターであり、
上記モーター駆動制御回路は、サーボ制御回路であることを特徴とする請求項1記載の表面実装機。
【請求項3】
上記通信経路は、シリアル通信の通信経路であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の表面実装機。
【請求項4】
上記通信経路には、シリアル通信の無線通信手段が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の表面実装機。
【請求項5】
上記主コントローラにNC回路が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の表面実装機。
【請求項6】
上記ヘッドユニットが、実装機本体に対して複数基設けられ、
上記モーター駆動制御回路が、それぞれのヘッドユニットに設けられ、
上記通信経路が、主コントローラとそれぞれのヘッドユニットの各モーター駆動制御回路との間に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の表面実装機。
【請求項7】
上記ヘッドユニットが、実装機本体に対して2基設けられ、
両ヘッドユニットが実装機本体に形成された実装作業領域を移動し得るように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の表面実装機。
【請求項8】
実装機本体の2箇所に実装作業領域が形成されるとともに、
上記ヘッドユニットが、実装機本体に対して4基設けられ、
各実装作業領域を2基ずつのヘッドユニットがそれぞれ移動し得るように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の表面実装機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体集積回路などの電子部品をプリント基板に実装する表面実装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路などの電子部品をプリント基板に実装する表面実装機は、一般に実装機本体と、この実装機本体に対して相対的に移動可能に設けられ、電子部品の供給部とプリント基板の設置位置との間を移動するヘッドユニットとを備えている。また、このヘッドユニットには、複数の実装用ヘッドと、この複数の実装用ヘッドのそれぞれに対して設けられた複数のモーターが設けられ、実装機本体側には、これら複数のモーターを制御するモーター制御装置が設けられている。
【0003】
このモーター制御装置は、また一般に実装用ヘッドのそれぞれの単位時間ごとの目標位置を数値演算するNC回路と、NC回路からの信号に応じて各モーターの駆動を制御するモーター駆動制御回路とを備えており、従来は、この実装機本体側に設けられたモーター駆動制御回路から各モータに対して、電力を供給する動力回路とモータの回転を監視する計測回路がそれぞれ配策されていた。そのため、従来の表面実装機では、モーター制御装置から可動部であるヘッドユニットに対する配索の量が膨大になるという問題があった。
【0004】
そこで、この問題を解消するために、最近、モーター制御装置を、NC回路を有する主コントローラと、モーター駆動制御回路に分離するとともに、主コントローラを実装機本体側に、またモーター駆動制御回路をヘッドユニット側に設け、これら主コントローラとモーター駆動制御回路との間を通信経路で接続する表面実装機が開発されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、主コントローラである制御装置のNC部において、目標位置データにドライバ種別情報とモータドライバのアドレス情報とを付加し、これをシリアルデータとして複数のモータドライバに順次転送する方式の電子部品実装機のモーター制御装置が開示されている。
【0006】
このようなモーター制御装置の場合、電力を供給する動力回路とモータの回転を監視する計測回路とは、ヘッドユニット側にまとめることができるので、主コントローラから可動部であるヘッドユニットへの配索の量が低減できるという利点がある。
【特許文献1】特開平11−149308
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の特許文献1に開示された電子部品実装機のモーター制御装置では、目標位置データにドライバ種別情報とモータドライバのアドレス情報とを付加したものをシリアルデータとして複数のモータドライバに順次転送するので、通信に要する時間が長くなり、モーターの制御を敏速なものにすることができないという問題があった。また、通信の制御が複雑で通信回路が高価なものになるという問題があった。
【0008】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、可動部であるヘッドユニットに対する配索の量を低減することができるだけでなく、モーターの制御を敏速なものにし、また通信回路に係るコストを低く押さえることができる表面実装機を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、実装機本体と、この実装機本体に対して相対的に移動可能に設けられ、電子部品の供給部とプリント基板の設置位置との間を移動するヘッドユニットと、このヘッドユニットに設けられた複数の実装用ヘッドと、ヘッドユニットにおいて上記複数の実装用ヘッドのそれぞれに対して設けられた複数のモーターと、この複数のモーターを制御するモーター制御装置とを備えた表面実装機であって、上記モーター制御装置は、実装機本体側に設けられた主コントローラと、ヘッドユニット側に設けられ、主コントローラからの信号に応じて各モーターの駆動を制御するモーター駆動制御回路と、主コントローラとモーター駆動制御回路との間に設けられ、主コントローラと各モーター駆動制御回路との間で相互にモーターの駆動制御に関係するデータのやりとりを行う通信経路とを有し、上記通信経路は、各モーター駆動制御回路に対して1対1に独立して設けられていることを特徴とする表面実装機である。
【0010】
この構成によれば、主コントローラが、実装機本体側に設けられ、モーター駆動制御回路が、ヘッドユニット側に設けられ、これら主コントローラと、モーター駆動制御回路との間に、通信経路が設けられているので、実装機本体側のモーター制御装置と可動部であるヘッドユニットとの間にモーターの動力回路と計測回路とを設ける必要がない結果、モーター制御装置とヘッドユニットとの間の配索の量を著しく低減することができる。また、この通信経路は、主コントローラとモーター駆動制御回路との間に、1対1に独立して設けられているので、目標位置データにドライバ種別情報とモータドライバのアドレス情報とを付加したり、シリアルデータを各モーター駆動制御回路間で順次転送したりする必要がなく、敏速な通信を行うことができる。また、複雑な通信制御を必要としないので、安価な通信回路とすることができる。
【0011】
ここで、上記モーターは、サーボモーターであり、上記モーター駆動制御回路は、サーボ制御回路であることが好ましい。
【0012】
このようにすれば、モーター制御装置とヘッドユニットとの間の配索の量を著しく低減させた状態で、実装用ヘッドの駆動を敏速に、しかも高い精度で行うことができる。
【0013】
また、上記通信経路は、シリアル通信の通信経路であることが好ましい。
【0014】
このようにすれば、主コントローラと各モーター駆動制御回路との間にパラレル通信の通信経路を採用する場合と比較して、少ない数の信号線でモーターの駆動制御に関係するデータのやりとりを行うことができる結果、安価な通信回路とすることができる。
【0015】
また、上記通信経路には、シリアル通信の無線通信手段が設けられていることが好ましい。
【0016】
このようにすれば、通信経路にシリアル通信の無線通信手段が設けられているので、主コントローラとモーター駆動制御回路との間に、ケーブルを必要としない通信領域を設けることができる結果、実装機本体とヘッドユニットとの間の配線を大幅に削減することが可能となる。
【0017】
また、本発明に係る表面実装機は、上記主コントローラにNC回路が設けられていることが好ましい。
【0018】
このようにすれば、NC回路が、実装機本体側に設けられた主コントローラに設けられ、ヘッドユニット側に設けられたモーター駆動制御回路から分離されているので、各実装用ヘッドのそれぞれの単位時間ごとの目標位置を実装機全体の制御と関連づけて数値演算することがより容易となる。
【0019】
また、本発明に係る表面実装機は、上記ヘッドユニットが、実装機本体に対して複数基設けられていてもよい。例えば、上記ヘッドユニットが、実装機本体に対して2基設けられ、両ヘッドユニットが実装機本体に形成された実装作業領域を移動し得るように構成されていてもよいし、あるいは、実装機本体の2箇所に実装作業領域が形成されるとともに、上記ヘッドユニットが、実装機本体に対して4基設けられ、各実装作業領域を2基ずつのヘッドユニットがそれぞれ移動し得るように構成されていてもよい。
【0020】
このように、ヘッドユニットが、実装機本体に対して複数基設けられる場合、モーター駆動制御回路が、それぞれのヘッドユニットに設けられ、通信経路が、主コントローラとそれぞれのヘッドユニットの各モーター駆動制御回路との間に設けられる。
【0021】
このようにすれば、ヘッドユニットが、実装機本体に対して複数基設けられるので、プリント基板に多数の電子部品を実装しなければならない場合にも敏速に効率良く対応することができるようになる。そして、このように、ヘッドユニットが、実装機本体に対して複数基設けられる場合でも、電気配線を削減することができ、かつ通信回路に係るコストを低減することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、実装機本体側のモーター制御装置と可動部であるヘッドユニットとの間にモーターの動力回路と計測回路とを設ける必要がないので、モーター制御装置とヘッドユニットとの間の配索の量を著しく低減することができ、しかも各モーター駆動制御回路に対してそれぞれ独立して設けられた通信経路により、敏速な通信を行うことができるとともに、複雑な通信制御を必要としないので、安価な通信回路とすることができるという顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。図1は、本発明の実施形態による表面実装機10の概略の構成を示す平面図であり、図2は、本発明の実施形態による表面実装機10の概略の構成を示す側面図である。
【0024】
図1に示すように、本発明の実施形態による表面実装機10は、図略の電子部品をプリント基板Pに実装するものであり、実装機本体1と、この実装機本体1に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドユニット2とを備えている。
【0025】
上記実装機本体1は、基台3を有し、この基台3上には、プリント基板Pを搬送するためのコンベア4が配置され、プリント基板Pがこのコンベア4上を搬送されて図示の所定の装着作業位置で停止するようになっている。
【0026】
また、コンベア4の両側には、部品供給部5、5が配置され、これら部品供給部5、5には、多数列のテープフィーダ5a、5aが設けられている。各テープフィーダ5a、5aは、各々、ICトランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品を所定間隔おきに収納、保持したテープがリールから導出されるように構成されており、後述するヘッドユニット2の実装用ヘッド13により電子部品がテープフィーダ5a、5aから取り出されるようになっている。
【0027】
上記ヘッドユニット2は、図2にも示すように、基台3の上方に、実装機本体1に対して相対的に移動可能に設けられ、部品供給部5、5とプリント基板Pの設置位置との間を移動するものであり、このヘッドユニット2が、X軸方向(図1における左右方向)及びY軸方向(図1における上下方向)に移動して、電子部品を部品供給部5、5からプリント基板Pに搬送することができるようになっている。
【0028】
詳しく説明すると、実装機本体1の基台3には、固定レール6が設けられ、この固定レール6に沿ってヘッドユニット2の支持部材7がY軸方向に移動可能に配置されており、支持部材7のY軸方向の移動は、ボールねじ8を介してY軸サーボモーター9により行なわれる。また、ヘッドユニット2は、支持部材7に沿ってX軸方向へ移動可能に支持されており、このX軸方向の移動は、ボールねじ11を介してX軸サーボモーター12により行なわれる。
【0029】
また、ヘッドユニット2には複数の実装用ヘッド13が搭載されており、当実施形態では8本の実装用ヘッド13がX軸方向に一列に並べて配設されている。
【0030】
これら実装用ヘッド13は、図2にも示すように、先端に吸着ノズル13aを有し、この吸着ノズル13aに供給される負圧による吸引力で電子部品を吸着し得るようになっている。また、この吸着ノズル13aは、ヘッドユニット2本体に対して相対的に移動可能に設けられており、ヘッドユニット2のフレームに対して昇降(Z軸方向の移動)及びノズル中心軸(R軸)回りの回転が可能とされ、詳しくは図示しないが、電子部品の供給部から電子部品を吸着する吸着姿勢と、電子部品を吸着した状態で持ち上げて保持する保持姿勢と、プリント基板Pに電子部品を実装する供給姿勢とのそれぞれの間で移動するように構成されている。
【0031】
ヘッドユニット2には、また、複数の実装用ヘッド13それぞれに対して実装用ヘッド13を上記各姿勢の間で移動できるように駆動する複数のモーター14、15(図2)が設けられている。本実施形態に係る表面実装機10では、高い精度で実装用ヘッド13を駆動することができるサーボモーターが採用されている。そして、各ヘッド毎に昇降駆動を行う8個のZ軸サーボモータ14と、半数ずつヘッドを同時に回転駆動する2個のR軸サーボモータ15とを備えている。
【0032】
また、この表面実装機10は、複数のモーター14を制御するモーター制御装置20を備えている。本実施形態に係る表面実装機10においては、このモーター制御装置20は、サーボモーターを駆動するサーボ制御回路として構成されている。
【0033】
ここで、図2〜図4を参照して、本発明の実施形態による表面実装機10のモーター制御装置20について説明する。図3は、本発明の実施形態によるモーター制御装置20の概略の構成を示すブロック図であり、図4は、モーター制御装置20の構成を示す概略図である。
【0034】
図2〜図4に示すように、本発明の実施形態による表面実装機10のモーター制御装置20は、主コントローラ21と、モーター駆動制御回路22と、通信経路23とを有している。
【0035】
上記主コントローラ21は、実装機本体1側に設けられる制御回路であり、表面実装機10全体の制御を行うメインコンピュータ部24と、メインコンピュータ部24の指令に基づき、複数の実装用ヘッド13のそれぞれの単位時間ごとの目標位置を数値演算するNC回路25とを備えている。
【0036】
そして、NC回路25は、複数の実装用ヘッド13の目標位置を数値演算するCPU25aと、モーター駆動制御に関するデータをモーター駆動制御回路22とやりとりするための通信部25bとを備えており、この通信部25bを介してNC回路25は、数値演算した目標位置データをモーター駆動制御回路22に送信するように構成されている。
【0037】
上記モーター駆動制御回路22は、主コントローラ21のNC回路25により算出された実装用ヘッド13の各目標位置に各実装用ヘッド13を移動させるように各モーター14の駆動を制御する制御回路であり、ヘッドユニット2側に設けられている。そして、このモーター駆動制御回路22は、NC回路25からの目標位置データとモーターからの計測データを処理するリモートコンピュータ部26と、リモートコンピュータ部26からの指令によりモータへ供給する電力を制御する駆動回路部27とを備えている。
【0038】
リモートコンピュータ部26は、データを処理するCPU26aとモーター駆動制御に関するデータをNC回路25とやりとりするための通信部26bとを備えており、この通信部26bは、実装用ヘッド13の目標位置データをNC回路25から受信するように構成されている。
【0039】
また、駆動回路部27からモーター14へは動力回路28が接続され、モーター14から駆動回路部27へはモーター14の回転情報をフィードバックする計測回路29が接続されている。
【0040】
上記通信経路23は、主コントローラ21とモーター駆動制御回路22との間に設けられ、主コントローラ21と各モーター駆動制御回路22との間で相互にモーター14の駆動制御に関係するデータのやりとりを行うものである。
【0041】
そして、この通信経路23は、各モーター駆動制御回路22に対して1対1に独立して設けられたシリアル通信の通信経路であり、モーター14の駆動制御に関係するデータとして目標位置データやその他のデータのやりとりを主コントローラ21と各モーター駆動制御回路22との間で行う。本実施形態では、この通信経路23は、図4に示すように束ねられた実装機本体側ケーブル23aと、ヘッドユニット側ケーブル23bと、その間を連結するコネクタ23cとから構成されている。なお、図3では、各Z軸サーボモーター14に対する駆動、制御系統を示したが、各R軸サーボモータ15に対する駆動、制御系統も同様に構成しておけばよい。
【0042】
次に、図3を参照して、本発明の実施形態に係るモーター制御装置20の作用を説明する。
【0043】
本発明の実施形態に係るモーター制御装置20においては、まず、実装機本体1側に設けられた主コントローラ21のNC回路25が、各実装用ヘッド13のそれぞれの単位時間ごとの目標位置を実装機全体の制御として数値演算する。
【0044】
次に、通信経路23を介して、NC回路25が、リモートコンピュータ部26に対して目標位置データをシリアルデータとして送信する。
【0045】
そして、リモートコンピュータ部26が、NC回路25からの目標位置データとモーター14からの計測データを処理して、駆動回路部27に指令を送り、各目標位置に各実装用ヘッド13を移動させるようにモーター14へ供給する電力を制御する。
【0046】
このようにして、実装用ヘッド13は、ヘッドユニット2において、電子部品の供給部から電子部品を吸着する吸着姿勢と、電子部品を吸着した状態で持ち上げて保持する保持姿勢と、プリント基板に電子部品を実装する供給姿勢とのそれぞれの間で移動する。
【0047】
以上説明したように、本発明の実施形態による表面実装機10によれば、主コントローラ21が、実装機本体1側に設けられ、モーター駆動制御回路22が、ヘッドユニット2側に設けられ、これら主コントローラ21と、モーター駆動制御回路22との間に、通信経路23が設けられているので、実装機本体1側のモーター制御装置20と可動部であるヘッドユニット2との間にモーター14の動力回路28と計測回路29とを設ける必要がない結果、モーター制御装置20とヘッドユニット2との間の配索の量を著しく低減することができる。また、この通信経路23は、主コントローラ21とモーター駆動制御回路22との間に、1対1に独立して設けられているので、目標位置データにドライバ種別情報とモータードライバのアドレス情報とを付加したり、シリアルデータを各モーター駆動制御回路22間で順次転送したりする必要がなく、敏速な通信を行うことができる。また、複雑な通信制御を必要としないので、安価な通信回路とすることができる。
【0048】
このようにすれば、モーター制御装置20とヘッドユニット2との間の配索の量を著しく低減させた状態で、実装用ヘッド13の駆動を敏速に、しかも高い精度で行うことができる。
【0049】
また、このようにすれば、主コントローラ21と各モーター駆動制御回路22との間にパラレル通信の通信経路23を採用する場合と比較して、少ない数の信号線でモーター14の駆動制御に関係するデータのやりとりを行うことができる結果、安価な通信回路とすることができる。
【0050】
また、このようにすれば、NC回路25が、実装機本体1側に設けられた主コントローラ21に設けられ、ヘッドユニット2側に設けられたモーター駆動制御回路22から分離されているので、各実装用ヘッド13のそれぞれの単位時間ごとの目標位置を実装機全体の制御と関連づけて数値演算することがより容易となる。
【0051】
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
【0052】
まず、基台3、コンベア4、テープフィーダ5a、5aなど、実装機本体1の構成は、必ずしも図示の構成に限定されない。ヘッドユニット2と、実装用ヘッド13と、実装用ヘッド13のそれぞれに対して設けられた複数のモーター14と、モーター制御装置20とを備えた表面実装機であれば、種々の設計変更が可能である。
【0053】
例えば、本発明の実施の形態に係る表面実装機は、ヘッドユニット2を複数基備えたものであってもよく、例えば、図5に示すようなデュアルガントリー表面実装機30、あるいは、図6に示すようなクアッドガントリー表面実装機40として構成されてもよい。
【0054】
図5は、本発明の実施の形態に係るデュアルガントリー表面実装機30の概略の構成を示す平面図である。この場合は、ヘッドユニット2が、実装機本体1に対して2基設けられ、両ヘッドユニット2が実装機本体に形成された実装作業領域を移動し得るように構成されている。そして、2基のヘッドユニット2のうちの一方が、プリント基板に対する部品の装着を行っている時に、他方が部品供給部5から部品を吸着し、次いで、上記他方が装着を行う時に、上記一方が吸着を行うというように、両ヘッドユニット2が、吸装着を交互に行うことで、実装効率が向上される。
【0055】
このようなデュアルガントリー表面実装機30においては、モーター駆動制御回路22が、それぞれのヘッドユニット2に設けられ、通信経路23が、主コントローラ21とそれぞれのヘッドユニット2の各モーター駆動制御回路22との間に設けられることになる。
【0056】
図6は、本発明の実施の形態に係るクアッドガントリー表面実装機40の概略の構成を示す平面図である。この場合は、実装機本体の2箇所に実装作業領域が形成されるとともに、ヘッドユニット2が、実装機本体1に対して4基設けられ、2基ずつのヘッドユニットがそれぞれ各実装作業領域を移動し得るように構成されている。
【0057】
このようにすれば、ヘッドユニット2が、実装機本体1に対して4基設けられ、かつ2箇所の実装作業領域で順次実装作業が行われるので、プリント基板Pにさらに多数の電子部品を実装しなければならない場合にも、より敏速に効率良く対応することができるようになる。
【0058】
このようなクアッドガントリー表面実装機40においても、上記モーター駆動制御回路22が、それぞれのヘッドユニット2に設けられ、上記通信経路23が、主コントローラ21とそれぞれのヘッドユニット2の各モーター駆動制御回路22との間に設けられることになる。
【0059】
また、通信経路23は、シリアル通信の有線通信経路だけに限定されない、図7〜9に示すように、無線通信手段61を有することも可能である。
【0060】
ここで、図7は、無線通信手段61を有する通信経路63(図8)を備えた表面実装機50の概略の構成を示す側面図である。また、図8は、モーター制御装置60の概略の構成を示すブロック図であり、図9は、モーター制御装置60の構成を説明する概略図である。
【0061】
図8に示すように、表面実装機50の通信経路63は、本体側有線通信経路63dと、無線通信手段61と、ヘッドユニット側有線通信経路63eとを有しており、このうち、本体側有線通信経路63dと、ヘッドユニット側有線通信経路63eとは、前述の図1〜図4に示した実施形態における通信経路23と同様のシリアル通信の有線通信経路で構成されている。ここで、本体側有線通信経路63dは、図9に示すように実装機本体側ケーブル63aと、アンテナ側ケーブル63bと、その間を連結するコネクタ63cとから構成され、実装機本体側ケーブル63aとアンテナ側ケーブル63bとは、束ねられた構成になっている。
【0062】
また、無線通信手段61は、本体側無線通信装置61aとヘッドユニット側無線通信装置61bとを備えている。
【0063】
ここで、本体側無線通信装置61aは、NC回路25の通信部25bからの有線のシリアル信号を無線のシリアル信号に変換してこの信号をアンテナ61cからヘッドユニット側無線通信装置61bに発信するとともに、アンテナ61cによりヘッドユニット側無線通信装置61bから受信した無線のシリアル信号を有線のシリアル信号に変換してNC回路25の通信部25bに発信する。
【0064】
また、ヘッドユニット側無線通信装置61bは、アンテナ61dにより本体側無線通信装置61aから受信した無線のシリアル信号を有線のシリアル信号に変換してリモートコンピュータ部26の通信部26bに発信するとともに、リモートコンピュータ部26の通信部26bからの有線のシリアル信号を無線のシリアル信号に変換してアンテナ61dから本体側無線通信装置61aに発信する。
【0065】
そして、表面実装機10の通信経路23と同様に、表面実装機50の通信経路63は、これら本体側無線通信装置61aとヘッドユニット側無線通信装置61bとを介して、NC回路25が、数値演算した目標位置データをモーター駆動制御回路22に送信することができるようになっている。
【0066】
このように、表面実装機50によれば、通信経路63にシリアル通信の無線通信手段61が設けられているので、主コントローラ21とモーター駆動制御回路22との間にケーブルを必要としない通信領域を設けることができる結果、実装機本体1とヘッドユニット2との間の配線を大幅に削減することが可能となる。なお、動力線(図示省略)は、有線である。
【0067】
また、本実施形態に係る表面実装機10では、高い精度で実装用ヘッド13を駆動することができるサーボモーターが採用されているが、モーター14は、必ずしもサーボモーターに限定されない。実装用ヘッド13の駆動制御をすることができるものであれば、種々のモーターが採用可能である。
【0068】
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施形態による表面実装機の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態による表面実装機の概略の構成を示す側面図である。
【図3】本発明の実施形態によるモーター制御装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図4】モーター制御装置の構成を示す概略図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るデュアルガントリー表面実装機の概略の構成を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るクアッドガントリー表面実装機の概略の構成を示す平面図である。
【図7】無線通信手段を有する通信経路を備えた表面実装機の概略の構成を示す側面図である。
【図8】無線通信手段を有する通信経路を備えた表面実装機のモーター制御装置の概略の構成を示すブロック図である。
【図9】無線通信手段を有する通信経路を備えた表面実装機のモーター制御装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0070】
1 実装機本体
2 ヘッドユニット
10、50 表面実装機
13 実装用ヘッド
14 モーター
20、60 モーター制御装置
21 主コントローラ
22 モーター駆動制御回路
23、63 通信経路
25 NC回路
30 デュアルガントリー表面実装機
40 クアッドガントリー表面実装機
61 無線通信手段
P プリント基板
【出願人】 【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
【住所又は居所】静岡県磐田市新貝2500番地
【出願日】 平成16年11月25日(2004.11.25)
【代理人】 【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司

【識別番号】100096150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 孝夫

【識別番号】100099955
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 次郎

【公開番号】 特開2005−210078(P2005−210078A)
【公開日】 平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願番号】 特願2004−339825(P2004−339825)